JP2004258366A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】走査電極と信号電極との交差部で寄生容量が発生するのを抑制でき、表示特性を向上することができる電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器を提供すること。
【解決手段】液晶表示装置では、複数の信号電極X1,X2と、画素電極16と信号電極を接続する複数のMIM素子とは、素子基板13上に形成され、信号電極及びMIM素子上に層間絶縁膜19が形成され、この上に走査電極と同方向に延びかつ電気的に接続される複数の第2走査電極20が形成される。各画素領域内で、第2走査電極20と画素電極16との間に第2絶縁膜21を形成して保持容量部22が形成される。第2走査電極20は信号電極と層間絶縁膜19により分離され、この層間絶縁膜19とは別の第2絶縁膜21を画素電極と第2走査電極の間に形成して保持容量部22が構成されるので、第2走査電極20と信号電極との交差部で寄生容量が発生するのが抑制される。
【選択図】 図1
【解決手段】液晶表示装置では、複数の信号電極X1,X2と、画素電極16と信号電極を接続する複数のMIM素子とは、素子基板13上に形成され、信号電極及びMIM素子上に層間絶縁膜19が形成され、この上に走査電極と同方向に延びかつ電気的に接続される複数の第2走査電極20が形成される。各画素領域内で、第2走査電極20と画素電極16との間に第2絶縁膜21を形成して保持容量部22が形成される。第2走査電極20は信号電極と層間絶縁膜19により分離され、この層間絶縁膜19とは別の第2絶縁膜21を画素電極と第2走査電極の間に形成して保持容量部22が構成されるので、第2走査電極20と信号電極との交差部で寄生容量が発生するのが抑制される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置等の電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示装置は、低消費電力で軽量なディスプレイデバイスとして、例えばテレビ、電子手帳、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器に広く利用されている。そして、薄膜ダイオード素子(TFD素子)、例えばMIM素子、バック・ツウー・バック・ダイオード素子、ダイオード・リング素子、バリスタ素子等の非線形抵抗素子をスイッチ素子として用いたいわゆる2端子型アクティブ・マトリクス液晶表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような液晶表示装置において高精細化を行う場合、画素電極が小さくなるために液晶容量が小さくなってしまう。このため、TFD素子と液晶容量の容量比が小さくなり、従来の液晶表示装置では、液晶容量に書き込まれた電圧がTFD素子がオフする瞬間に容量結合により低下してしまい、コントラストが低下してしまう。このような不具合の発生を避けるために、各画素に付加容量或いは保持容量を形成する技術が知られている(例えば、特許文献2,3参照)。
【0004】
特許文献2の液晶表示装置では、各画素の付加容量は、下部ガラス基板上に形成した下部電極と、この上に形成した絶縁体層と、この絶縁体層の上に形成した上部電極(画素電極)とで構成されている。この液晶表示装置では、下部ガラス基板上に下部電極を形成し、その上に絶縁体層を形成し、この絶縁体層の上に、データ線と、MIM素子と、上部電極(画素電極)とを形成する構成になっている。
【0005】
また、特許文献3の液晶表示装置では、画素電極と、その上に形成した絶縁膜と、その上に形成したキャパシタ用電極とで容量補償キャパシタを構成している。そして、各画素の容量補償キャパシタのキャパシタ用電極を、複数の信号ラインに交差する方向に延びるキャパシタラインにつなぎ、このキャパシタラインの端部を対向電極の端部に接続している。つまり、保持容量である容量補償キャパシタは画素電極上に設けられ、対向電極と接続されたキャパシタライン(走査電極)を各画素の画素電極間に引き回す構成になっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11―1333377号公報
【特許文献2】
特開昭63―246729号公報
【特許文献3】
特開平4―225331号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献2の液晶表示装置では、付加容量の下部電極(走査電極)とデータ線(信号電極)の交差部に形成される絶縁層が、付加容量を構成する絶縁層と同じ材料、同じ膜厚となるため、その交差部で寄生容量が発生し、表示特性が低下するおそれがあった。
【0008】
また、上記特許文献3の液晶表示装置では、複数の信号ラインは、容量補償キャパシタを構成する絶縁膜と同じ材料の絶縁膜上に形成されており、信号ライン(信号電極)とキャパシタライン(走査電極)の交差部に形成される絶縁層が、容量補償キャパシタを構成する絶縁層と同じ材料となる。このため、その交差部で寄生容量が発生し、表示特性が低下するおそれがあった。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は走査電極と信号電極との交差部で寄生容量が発生するのを抑制でき、表示特性を向上することができる電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明における電気光学装置は、電気光学素子を挟持する一対の基板の一方の基板上に設けられた第1電極と、前記一対の基板の他方の基板上に設けられ、前記第1電極と交差する方向に延びる第2電極とを有し、前記他方の基板上であって前記第1電極と前記第2電極の交差部に対応する画素領域に、画素電極と、該画素電極と前記第2電極を接続する薄膜ダイオード素子とが設けられてなる電気光学装置であって、前記第2電極及び前記薄膜ダイオード素子上に設けられた第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に設けられ、前記第1電極と同方向に延びかつ前記第1電極と電気的に接続される第3電極と、前記第3電極と前記画素電極との間に設けられた第2絶縁膜と、を具備し、前記画素領域内で、前記画素電極、前記第2絶縁膜及び前記第3電極によって保持容量部が構成される。
【0011】
これによれば、第3電極は第2電極及び薄膜ダイオード素子と第1絶縁膜により分離されているので、第2電極と第3電極との交差部に形成される絶縁膜は第1絶縁膜である。そして、この第1絶縁膜とは別の第2絶縁膜を画素電極と第3電極の間に形成し、画素電極、第2絶縁膜及び第3電極によって保持容量部を構成している。このため、上記従来技術のように走査電極と信号電極との交差部で寄生容量が発生するのを抑制でき、表示特性を向上することができる。
【0012】
この電気光学装置において、前記画素領域内で、前記保持容量部に任意形状の凹凸を設けた。
これによれば、画素領域内で、画素電極と、第3電極と、これら両電極間に設けた第2絶縁膜とで構成される保持容量部の面積を大きくとることができるので、保持容量部の保持容量を大きくすることができる。これにより、画素における薄膜ダイオード素子と電気光学素子との容量比を十分に確保することができる。その結果、画素の電気光学素子に書き込まれた電圧が、薄膜ダイオード素子のオフする瞬間に薄膜ダイオード素子と電気光学素子の容量結合により低下するのを抑制することができる。したがって、コントラストの低下を抑制することができる。
【0013】
この電気光学装置において、前記画素領域内で、前記第2電極上の前記第1絶縁膜が、前記保持容量部に対応する個所の前記第2絶縁膜よりも厚くなるようにした。
【0014】
これによれば、画素領域内で、第1絶縁膜に凹凸形状ができるので、この第1絶縁膜上に形成される保持容量部にも凹凸形状が形成されることになる。これにより、保持容量部の面積を大きくとることができ、保持容量を大きくすることができる。したがって、画素における薄膜ダイオード素子と電気光学素子との容量比を十分に確保することができ、コントラストの低下を抑制することができる。
【0015】
この電気光学装置において、前記保持容量部の前記第3電極を金属材料で構成した。
これによれば、凹凸のある第3電極が反射板として機能し、一方の基板側から入射した光が金属材料で作られた凹凸のある第3電極の表面で散乱し、その散乱光が一方の基板側から出射するので、反射板を特別に設けることなく、明るい反射表示を実現できる。
【0016】
この電気光学装置において、前記第1電極と前記第3電極とをそれぞれ透明電極で構成した。
これによれば、高精細化を図る上で、画素の開口率の低下を抑えることができ、明るい表示を実現できる。
【0017】
この電気光学装置において、前記第3電極をAlなどの金属材料で構成し、前記保持容量部の前記第2絶縁膜をAlなどの金属酸化物で構成し、そして、前記第3電極の、前記画素電極と前記薄膜ダイオード素子とを電気的に接続する個所に対応する位置に切欠部を設けた。
【0018】
これによれば、Alなどの金属酸化物で構成される第2絶縁膜はAlなどの金属材料で構成した第3電極上にしか形成されない。このため、第3電極の切欠部には第2絶縁膜が形成されない。このとき、その切欠部の形状と第2絶縁膜21Bが形成されない領域の形状とをほぼ同じ形状としてもよい。このため、画素電極と薄膜ダイオード素子とを電気的に接続するためのコンタクトホールを第1絶縁膜にのみ形成すればよく、第2絶縁膜にコンタクトホールを形成する必要はない。したがって、第2絶縁膜にコンタクトホールを形成する工程を省略することができる。また、画素電極の厚さとAlなどの金属酸化物で構成される第2絶縁膜の厚さとを適宜設定することで、増反射膜が形成されるので、出射光を一方の基板側から見る反射型の電気光学装置において明るい反射表示を実現できる。さらに、第3電極をAlなどの金属材料で構成したので、第3電極の低抵抗化を図ることができる。
【0019】
この電気光学装置において、前記一方の基板上における前記画素領域内に、Alなどの金属材料で構成され、開口部を有する反射層を設けた。
これによれば、一方の基板側に設けた反射層の開口部を通して照明光を内部に入射させることができるので、他方の基板側から見る透過型の表示と、照明光を使わずに他方の基板側から見る反射型の表示とを切り替え可能な電気光学装置を実現できる。
【0020】
この電気光学装置において、前記他方の基板上における前記画素領域内に、開口部を有する反射層を前記第2電極と同一平面上に形成した。
これによれば、画素領域内における第2電極と反射層とを同じ金属材料、例えばAlなどで他方の基板上に形成することにより、第2電極と反射層とを同時に形成することができる。また、第2電極を金属材料で形成するので、第2電極の低抵抗化を図ることができる。さらに、反射層の開口部を通して照明光を内部に入射させることができるので、一方の基板側から見る透過型の表示と、照明光を使わずに一方の基板側から見る反射型の表示とを切り替え可能な電気光学装置を実現できる。
【0021】
この電気光学装置において、前記他方の基板上における前記画素領域内の任意の位置に、前記薄膜ダイオード素子の構成材料の内の少なくとも一つを用いて反射層を形成した。
【0022】
これによれば、他方の基板上における画素領域内の任意の位置に、薄膜ダイオード素子の少なくとも一部の層と反射層とを同じ材料で同時に形成することができる。また、他方の基板上における各画素領域内に反射層を設けたことにより、より明るい反射表示を実現できる。
【0023】
本発明における電気光学装置の製造方法は、電気光学素子を挟持する一対の基板の一方の基板上に設けられた第1電極と、前記一対の基板の他方の基板上に設けられ、前記第1電極と交差する方向に延びる第2電極とを有し、前記他方の基板上であって前記第1電極と前記第2電極の交差部に対応する画素領域に、画素電極と、該画素電極と前記第2電極を接続する薄膜ダイオード素子とが設けられてなる電気光学装置の製造方法であって、前記第2電極と前記薄膜ダイオード素子を、前記他方の基板上に形成する工程と、前記第2電極及び前記薄膜ダイオード素子上に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜上に、前記第1電極と同方向に延びかつ前記第1電極と電気的に接続される第3電極を形成する工程と、前記画素領域内で、前記第3電極と前記画素電極との間に第2絶縁膜を形成する工程と、を備え、前記画素領域内で、前記画素電極、前記第2絶縁膜及び前記第3電極によって保持容量部を構成する。
【0024】
これによれば、第3電極は第2電極及び薄膜ダイオード素子と第1絶縁膜により分離されているので、第2電極と第3電極との交差部に形成される絶縁膜は第1絶縁膜である。そして、この第1絶縁膜とは別の第2絶縁膜を画素電極と第3電極の間に形成し、画素電極、第2絶縁膜及び第3電極によって保持容量部を構成している。このため、上記従来技術のように走査電極と信号電極との交差部で寄生容量が発生するのを抑制でき、表示特性を向上することができる。
【0025】
この電気光学装置の製造方法において、前記画素領域内で、前記保持容量部に任意形状の凹凸を設ける。
これによれば、保持容量部の面積を大きくとることができるので、保持容量部の保持容量を大きくすることができる。これにより、画素における薄膜ダイオード素子と電気光学素子との容量比を十分に確保することができる。したがって、コントラストの低下を抑制することができる。
【0026】
この電気光学装置の製造方法において、前記画素領域内で、前記第2電極上の前記第1絶縁膜が、前記保持容量部に対応する個所の前記第2絶縁膜よりも厚くなるようにした。
【0027】
これによれば、画素領域内で、第1絶縁膜に凹凸形状ができるので、この第1絶縁膜上に形成される保持容量部にも凹凸形状が形成されることになる。これにより、保持容量部の面積を大きくとることができ、保持容量を大きくすることができる。したがって、画素における薄膜ダイオード素子と電気光学素子との容量比を十分に確保することができ、コントラストの低下を抑制することができる。
【0028】
この電気光学装置の製造方法において、前記第3電極をAlなどの金属材料で形成し、前記保持容量部の前記第2絶縁膜をAlなどの金属酸化物で形成し、そして、前記第3電極の、前記画素電極と前記薄膜ダイオード素子とを電気的に接続する個所に対応する位置に切欠部を設ける。
【0029】
これによれば、Alなどの金属酸化物で構成される第2絶縁膜はAlなどの金属材料で構成した第3電極上にしか形成されない。このため、第3電極の切欠部には第2絶縁膜が形成されない。このとき、その切欠部20bの形状と第2絶縁膜21Bが形成されない領域の形状とをほぼ同じ形状としてもよい。このため、画素電極と薄膜ダイオード素子とを電気的に接続するためのコンタクトホールを第1絶縁膜にのみ形成すればよく、第2絶縁膜にコンタクトホールを形成する必要はない。したがって、第2絶縁膜にコンタクトホールを形成する工程を省略することができる。
【0030】
本発明における電子機器は、請求項1乃至9のいずれか一つに記載の電気光学装置を備える。
これによれば、電子機器の表示品質を向上させることができる。従って、視認性の良い電子機器を実現することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を液晶表示装置に適用した実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態の説明において同様の部位には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0032】
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る電気光学装置としての2端子型アクティブ・マトリクス液晶表示装置の液晶表示パネルを示している。この図1では、液晶表示パネルの一つの画素領域に相当する部分を断面で示している。また、図2は、2端子型アクティブ・マトリクス液晶表示装置(以下、単に液晶表示装置という。)の電気的構成の一部と、液晶表示パネルの等価回路とを示している。そして、図3は、液晶表示パネルを図1の信号電極の上面の高さで見た平面図である。
【0033】
図1に示すように、液晶表示装置は液晶表示パネル11を有し、この液晶表示パネル11は、電気光学素子としての液晶層12、例えばTN(Twisted Nematic )型の液晶層12を挟持する一対の基板として素子基板13と対向基板14とを備えている。素子基板13と対向基板14は、それぞれガラス基板(透明基板)である。
【0034】
一対の基板の一方の基板である対向基板14には、ストライプ状の複数の走査電極Y1〜Ym(図2参照)が形成されている。図1では、複数の走査電極Y1〜Ymのうちの一つの走査電極Y1が示されている。また、一対の基板の他方の基板である素子基板13には、走査電極Y1〜Ymと交差する方向に延びる複数の信号電極X1〜Xn(図2参照)が形成されている。図1では、複数の信号電極X1〜Xnのうちの信号電極X1と信号電極X2とが示されている。
【0035】
複数の走査電極Y1〜Ymと複数の信号電極X1〜Xnの各交差部には、図3に示す画素領域15がそれぞれ形成されている。各画素領域15には、図2及び図3に示すように、画素電極16と、画素電極16と信号電極X1〜Xnをそれぞれ接続する薄膜ダイオード素子としてのMIM素子17とがそれぞれ設けられている。
【0036】
つまり、各画素領域15では、MIM素子17と画素電極16とが直列に接続されており、画素電極16がMIM素子17を介して対応する信号電極X1〜Xnの一つに接続されている。この画素電極16と、液晶層12と、液晶層12を介して画素電極16と対向する走査電極Y1〜Ymの一つとで、液晶層12を誘電体とする各画素の液晶容量18が構成される(図2参照)。
【0037】
図2に示す複数の信号電極X1〜Xn及び複数のMIM素子17は、それぞれ素子基板13上に形成されている(図1及び図4参照)。複数の信号電極X1〜Xn及び複数のMIM素子17上には、図1に示すように、第1絶縁膜としての層間絶縁膜19が形成されている。
【0038】
この層間絶縁膜19上には、複数の走査電極Y1〜Ymと同方向に延びかつ複数の走査電極Y1〜Ymとそれぞれ電気的に接続される複数(m個)の第2走査電極20が形成されている。複数の第2走査電極20はそれぞれ、画素電極16の長手方向の幅(図3の上下方向の幅)とほぼ同じ幅を有し、互いに平行に形成されたストライプ状の電極である。したがって、本実施形態では、各第2走査電極20は、同電極の長手方向に沿って並ぶ複数(n個)の画素電極16各々の全体とそれぞれ重なるようになっている。
【0039】
なお、素子基板13側に設けた複数の第2走査電極20は、対向基板14側に設けた複数の走査電極Y1〜Ymとそれぞれ同じ形状で、同じ数だけ設けられているので、図3では走査電極Y1,Y2にカッコ書きして第2走査電極20の符号を示してある。
【0040】
また、図1に示すように、各画素領域15内で、第2走査電極20と画素電極16との間に第2絶縁膜21を形成して、保持容量部22が構成されている。つまり、各画素には、画素電極16と、第2走査電極20と、その間に設けた第2絶縁膜21とにより保持容量部22が形成されている。各画素の保持容量部22は、図2に示すように、MIM素子17と直列にかつ液晶容量18と並列に接続されている。なお、図1において、符号23,24は配向膜であり、対向基板14と走査電極Y1との間には、カラーフィルタ層(CF層)25が形成されている。
【0041】
また、各画素領域15内で、保持容量部22には、ほぼV字形に近い形状の凹部22aが形成されている。換言すると、各画素領域15内で、信号電極X1〜Xn上の層間絶縁膜19が、保持容量部22に対応する個所の層間絶縁膜19よりも厚くなるように構成されている。本実施形態では、層間絶縁膜19の、保持容量部22に対応する個所は除去されている。
【0042】
そして、第2走査電極20及び走査電極Y1〜Ymはそれぞれ、透明導電膜(透明電極)、例えば酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide:ITO)膜で形成されている。
【0043】
次に、素子基板13上に形成されるMIM素子17について説明する。
MIM素子17は、図3及び図4に示すように、素子基板13上にTaをスパッタリング法などにより形成し、フォトリソグラフィによりパターニングして信号電極X1〜Xnと一緒に金属層31が形成される。この金属層31のTaを陽極酸化することにより、金属層31の上に、絶縁層32として五酸化タンタル(Ta2O5)を形成する。そして、この絶縁層32の上に、Cr,Tiなどの金属層33をスパッタリング法などにより形成する。
【0044】
なお、本実施形態では、各画素電極16は、層間絶縁膜19及び第2絶縁膜21にそれぞれ設けたコンタクトホール(図示省略)を介して各MIM素子17の金属層33と接続されている。
【0045】
そして、液晶表示装置は、図2に示すように、複数の信号電極X1〜Xnを駆動する信号電極駆動回路41と、複数の走査電極Y1〜Ymを駆動する走査電極駆動回路42とを備える。信号電極駆動回路41と走査電極駆動回路42はそれぞれ、図示を省略した制御回路により制御されるようになっている。
【0046】
例えば、複数の走査電極Y1〜Ymは走査電極駆動回路42により順次、所定の選択期間(1 選択期間)ずつ選択されていき、全ての走査電極が1 巡して選択し終わる期間を1 フィールド期間と言う。ある選択期間に選択された走査電極には、信号電極駆動回路41から正又は負の選択電圧が印加される。この選択電圧と同期して、信号電極駆動回路41から信号電極X1〜Xnにそれぞれデータ電圧が印加される。これにより、各画素のMIM素子17は選択電圧とデータ電圧との差分が印加されてオン状態となり、各画素電極16に表示データに応じた電圧が書き込まれる。選択期間後、各MIM素子17がオフ状態となり、各画素電極16に書き込まれた電圧が次の選択期間まで保持される。
【0047】
なお、層間絶縁膜19及び第2絶縁膜21には、SiO2,SiNx,感光性のアクリル樹脂などの材料を用いることができる。感光性のアクリル樹脂を用いると、製造工程での負荷が低減される。また、層間絶縁膜19のようにある程度の厚膜化が必要な場合には、アクリル樹脂の方が使いやすい。
【0048】
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(イ)複数の第2走査電極20はそれぞれ、信号電極X1〜Xn及びMIM素子17と層間絶縁膜19により分離されているので、信号電極X1〜Xnと第2走査電極20との交差部に形成される絶縁膜は層間絶縁膜19である。そして、この層間絶縁膜19とは別の第2絶縁膜21を画素電極16と第2走査電極20の間に形成して、画素電極16、第2絶縁膜21及び第2走査電極20によって保持容量部22が構成されている。このため、上記従来技術のように第2走査電極20(走査電極)と信号電極X1〜Xnとの交差部で寄生容量が発生するのを抑制でき、表示特性を向上することができる。
【0049】
(ロ)各画素領域15内で、保持容量部22には、ほぼV字形に近い形状の凹部22aが形成されている。これにより、各画素領域15内で、画素電極16と、第2走査電極20の重なり部と、これら両電極間に設けた第2絶縁膜21とで構成される保持容量部22の面積を大きくとることができるので、保持容量部22の保持容量を大きくすることができる。このため、各画素におけるMIM素子17と液晶容量18との容量比を十分に確保することができ、各画素の液晶容量18に書き込まれた電圧がMIM素子17のオフする瞬間に容量結合により低下するのを抑制することができる。したがって、コントラストの低下を抑制することができる。
【0050】
(ハ)第2走査電極20及び走査電極Y1〜Ymはそれぞれ、透明電極である透明導電膜、例えばITO膜で形成されている。これにより、高精細化を図る上で、各画素の開口率の低下を抑えることができ、明るい表示を実現できる。
【0051】
[第2実施形態]
図5は本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置の液晶表示パネルを示している。本実施形態の液晶表示装置は、保持容量部22Aの第2走査電極20AをAlなどの金属材料で構成してある点、及び保持容量部22Aに、波形状の凹凸(凹凸形状)を設けた点でのみ上記第1実施形態と異なる。
【0052】
すなわち、層間絶縁膜19Aの保持容量部22Aに対応する個所の表面を波形状の凹凸面19a(凹凸形状)に形成してある。このため、凹凸面19aのある層間絶縁膜19A上に、第2走査電極20A、第2絶縁膜21A及び画素電極16Aを順に形成することにより、第2走査電極20A、第2絶縁膜21A及び画素電極16Aで構成される保持容量部22Aにも波形状の凹凸が形成される。これにより、保持容量部22Aの面積を大きくとることができ、保持容量を大きくすることができる。
【0053】
この第2実施形態によれば、上記作用効果(イ)及び(ロ)に加えて以下の作用効果を奏する。
(ニ)金属材料で構成されかつ凹凸面20aのある第2走査電極20Aが反射板として機能し、対向基板14側から入射した光が凹凸面20aで散乱し、その散乱光が対向基板14側から出射する。したがって、反射板を特別に設けることなく、明るい反射表示を実現できる。
【0054】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る液晶表示装置を図6及び図7に基づいて説明する。本実施形態の液晶表示装置では、第2走査電極20BをAlなどの金属で構成し、図6の二点鎖線で示す第2絶縁膜21BをAlなどの金属酸化物、例えば、陽極酸化膜で第2走査電極20B上に選択的に形成する。そして、第2走査電極20Bの、画素電極16BとMIM素子17の金属層33の任意の接続部位34とを電気的に接続する個所に対応する位置に切欠部20bを設けてある。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0055】
この第3実施形態によれば、上記作用効果(イ),(ロ)及び(ニ)に加えて以下の作用効果を奏する。
(ホ)Alなどの金属酸化物で構成される第2絶縁膜21Bは、図6の2点鎖線で示すように、第2走査電極20Bの切欠部20bにおける金属層33と平面的に重なる部位には形成されない。このとき、その切欠部20bの形状と第2絶縁膜21Bが形成されない領域の形状とをほぼ同じ形状としてもよい(その場合、図6において、第2走査電極20Bと第2絶縁膜21Bとの形成領域が一致することになる。)。このため、画素電極16BとMIM素子17とを電気的に接続するためのコンタクトホール19bを層間絶縁膜19Bにのみ形成すればよく、第2絶縁膜21Bにコンタクトホールを形成する必要はない。したがって、第2絶縁膜21Bにコンタクトホールを形成する工程を省略することができる。
【0056】
(ヘ)画素電極16Bの厚さとAlなどの金属酸化物で構成される第2絶縁膜21Bの厚さとを適宜設定することで、増反射膜が形成されるので、出射光を対向基板14側から見る反射型の液晶表示装置において明るい反射表示を実現できる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係る液晶表示装置を図8に基づいて説明する。本実施形態の液晶表示装置では、対向基板14上における各画素領域15内に、Alなどの金属材料で構成され、開口部51aを有する反射層51が設けられている。つまり、その反射層51には、各画素領域15の画素電極16と対向する位置に、開口部51aを設けてある。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0057】
この第4実施形態によれば、上記作用効果(イ)〜(ハ)に加えて以下の作用効果を奏する。
(ト)対向基板14側に設けた反射層51の開口部51aを通してバックライト52の照明光を液晶表示パネル11内部に入射させることができる。このため、出射光を素子基板13側から見る透過型の表示と、バックライト52を使わずに素子基板13側から見る反射型の表示とを切り替え可能な液晶表示装置を実現できる。
【0058】
なお、層間絶縁膜19の、開口部51aに対向する部位19cを薄くするか、図1に示す第1実施形態のようにその部位19cを無くすことにより、より明るい表示が得られる。
【0059】
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態に係る液晶表示装置を図9に基づいて説明する。
本実施形態の液晶表示装置では、図1に示す第1実施形態において、素子基板13上における各画素領域15内に、Alなどの金属材料で構成され、開口部61aを有する反射層61を設けてある。具体的には、素子基板13上における各画素領域15内の任意の位置、例えば信号電極X1〜Xnのうちの隣り合う2つの信号電極の間に、開口部61aを有する反射層61を信号電極X1〜Xnと同一平面上に形成してある。つまり、隣り合う2つの信号電極、例えば信号電極X1,X2の間に、信号電極X1,X2と平行に延びるストライプ状の2つの反射層61,61がそれぞれ形成されており、両反射層61,61の間が開口部61aになっている。また、層間絶縁膜19の開口部61aに対応する個所を薄くしてある。その他の点は、第1実施形態と同じである。
【0060】
この第5実施形態によれば、上記作用効果(イ)〜(ハ)に加えて以下の作用効果を奏する。
(チ)信号電極X1〜Xnと各画素領域15内の反射層61とを同じ金属材料、例えばAl,Agなどで素子基板13上に形成することにより、信号電極X1〜Xnと各反射層61とを同時に形成することができる。
【0061】
(リ)信号電極X1〜XnをAl,Agなどの金属材料で形成するので、信号電極X1〜Xnの低抵抗化を図ることができる。
(ヌ)素子基板13側に設けた反射層61の開口部61aを通してバックライト52の照明光を液晶表示パネル11内部に入射させることができる。このため、出射光を対向基板14側から見る透過型の表示と、バックライト52を使わずに対向基板14側から見る反射型の表示とを切り替え可能な液晶表示装置を実現できる。
【0062】
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態に係る液晶表示装置を図10に基づいて説明する。
本実施形態の液晶表示装置では、図1に示す第1実施形態において、素子基板13上における各画素領域15内の任意の位置、例えばMIM素子17に近接する位置に、MIM素子17の金属層33と同じ金属材料(構成材料)で反射層71を形成してある。その他の点は、第1実施形態と同じである。
【0063】
この第6実施形態によれば、上記作用効果(イ)〜(ハ)に加えて以下の作用効果を奏する。
(ル)素子基板13上に形成する反射層71の材料を、素子基板13上に形成するMIM素子17の最後に形成される層、つまり金属層33と同じ金属材料にすることにより、MIM素子17と各画素領域15内の反射層71とを同時に形成することができる。
【0064】
(ヲ)反射層71を設けたことにより、より明るい反射表示を実現できる。
[電子機器]
表示機能を必要とする電子機器、例えばパーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、電子手帳等に上記各実施形態の液晶表示装置を用いることによって、電子機器の表示品質を向上させることができる。従って、視認性の良い電子機器を実現することができる。
【0065】
[ 変形例]
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記各実施形態では、カラーフィルタ層25を有する液晶表示装置について説明したが、カラーフィルタ層25のない液晶表示装置にも本発明は適用可能である。
【0066】
・上記第1実施形態では、各第2走査電極20は、同電極の長手方向に沿って並ぶ複数の画素電極16各々の全体とそれぞれ重なるようになっているが、本発明はこれに限定されない。各第2走査電極を、第1実施形態の第2走査電極20よりも幅の狭いストライプ状の電極として、各第2走査電極が複数の画素電極16各々の一部と重なるように構成してもよい。
【0067】
・上記各実施形態では、薄膜ダイオード素子としてMIM素子17を用いたが、バック・ツウー・バック・ダイオード素子、ダイオード・リング素子、バリスタ素子等の非線形抵抗素子を用いる場合にも本発明は適用可能である。
【0068】
・上記一実施形態では、TN(Twisted Nematic )型の液晶(液晶層12)を用いている。しかし、液晶として180°以上のねじれ配向を有するSTN(Super Twisted Nematic )型、BTN(Bi−stable Twisted Nematic )型、強誘電型等のメモリ性を有する双安定型、高分子分散型、ゲストホスト型等を含めて、周知なものを広く用いることができる。
【0069】
・上記各実施形態では、電気光学装置を液晶表示装置として説明したが、本発明はこれに限るものではなく、液晶のように交流駆動される電気光学素子を用いた電気光学装置および該電気光学装置を備えた電子機器に対しても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す部分断面図。
【図2】図1に示す液晶表示装置の電気的構成を示す回路図。
【図3】図1に示す液晶表示装置を信号電極の上面の高さで見た平面図。
【図4】図3のA−A矢視断面図。
【図5】第2実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す部分断面図。
【図6】第3実施形態に係る液晶表示装置を第2走査電極の上面の高さで見た平面図。
【図7】図6のB−B矢視断面図。
【図8】第4実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す部分断面図。
【図9】第5実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す部分断面図。
【図10】第6実施形態に係る液晶表示装置の主要部を示す部分断面図。
【符号の説明】
X1〜Xn…信号電極(第2電極)、Y1〜Ym…走査電極(第1電極)、12…液晶層(電気光学素子)、13…素子基板(他方の基板)、14…対向基板(一方の基板)、15…画素領域、16,16A,16B…画素電極、17…MIM素子(薄膜ダイオード素子)、19,19A,19B…層間絶縁膜(第1絶縁膜)、19a…凹凸面、20,20A,20B…第2走査電極(第3電極)、20b…切欠部、21,21A,21B…第2絶縁膜、22,22A,22B…保持容量部、33…金属層(最後に形成される層)、51…反射層、51a…開口部、61…反射層、61a…開口部、71…反射層。
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置等の電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示装置は、低消費電力で軽量なディスプレイデバイスとして、例えばテレビ、電子手帳、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器に広く利用されている。そして、薄膜ダイオード素子(TFD素子)、例えばMIM素子、バック・ツウー・バック・ダイオード素子、ダイオード・リング素子、バリスタ素子等の非線形抵抗素子をスイッチ素子として用いたいわゆる2端子型アクティブ・マトリクス液晶表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような液晶表示装置において高精細化を行う場合、画素電極が小さくなるために液晶容量が小さくなってしまう。このため、TFD素子と液晶容量の容量比が小さくなり、従来の液晶表示装置では、液晶容量に書き込まれた電圧がTFD素子がオフする瞬間に容量結合により低下してしまい、コントラストが低下してしまう。このような不具合の発生を避けるために、各画素に付加容量或いは保持容量を形成する技術が知られている(例えば、特許文献2,3参照)。
【0004】
特許文献2の液晶表示装置では、各画素の付加容量は、下部ガラス基板上に形成した下部電極と、この上に形成した絶縁体層と、この絶縁体層の上に形成した上部電極(画素電極)とで構成されている。この液晶表示装置では、下部ガラス基板上に下部電極を形成し、その上に絶縁体層を形成し、この絶縁体層の上に、データ線と、MIM素子と、上部電極(画素電極)とを形成する構成になっている。
【0005】
また、特許文献3の液晶表示装置では、画素電極と、その上に形成した絶縁膜と、その上に形成したキャパシタ用電極とで容量補償キャパシタを構成している。そして、各画素の容量補償キャパシタのキャパシタ用電極を、複数の信号ラインに交差する方向に延びるキャパシタラインにつなぎ、このキャパシタラインの端部を対向電極の端部に接続している。つまり、保持容量である容量補償キャパシタは画素電極上に設けられ、対向電極と接続されたキャパシタライン(走査電極)を各画素の画素電極間に引き回す構成になっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11―1333377号公報
【特許文献2】
特開昭63―246729号公報
【特許文献3】
特開平4―225331号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献2の液晶表示装置では、付加容量の下部電極(走査電極)とデータ線(信号電極)の交差部に形成される絶縁層が、付加容量を構成する絶縁層と同じ材料、同じ膜厚となるため、その交差部で寄生容量が発生し、表示特性が低下するおそれがあった。
【0008】
また、上記特許文献3の液晶表示装置では、複数の信号ラインは、容量補償キャパシタを構成する絶縁膜と同じ材料の絶縁膜上に形成されており、信号ライン(信号電極)とキャパシタライン(走査電極)の交差部に形成される絶縁層が、容量補償キャパシタを構成する絶縁層と同じ材料となる。このため、その交差部で寄生容量が発生し、表示特性が低下するおそれがあった。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は走査電極と信号電極との交差部で寄生容量が発生するのを抑制でき、表示特性を向上することができる電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明における電気光学装置は、電気光学素子を挟持する一対の基板の一方の基板上に設けられた第1電極と、前記一対の基板の他方の基板上に設けられ、前記第1電極と交差する方向に延びる第2電極とを有し、前記他方の基板上であって前記第1電極と前記第2電極の交差部に対応する画素領域に、画素電極と、該画素電極と前記第2電極を接続する薄膜ダイオード素子とが設けられてなる電気光学装置であって、前記第2電極及び前記薄膜ダイオード素子上に設けられた第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に設けられ、前記第1電極と同方向に延びかつ前記第1電極と電気的に接続される第3電極と、前記第3電極と前記画素電極との間に設けられた第2絶縁膜と、を具備し、前記画素領域内で、前記画素電極、前記第2絶縁膜及び前記第3電極によって保持容量部が構成される。
【0011】
これによれば、第3電極は第2電極及び薄膜ダイオード素子と第1絶縁膜により分離されているので、第2電極と第3電極との交差部に形成される絶縁膜は第1絶縁膜である。そして、この第1絶縁膜とは別の第2絶縁膜を画素電極と第3電極の間に形成し、画素電極、第2絶縁膜及び第3電極によって保持容量部を構成している。このため、上記従来技術のように走査電極と信号電極との交差部で寄生容量が発生するのを抑制でき、表示特性を向上することができる。
【0012】
この電気光学装置において、前記画素領域内で、前記保持容量部に任意形状の凹凸を設けた。
これによれば、画素領域内で、画素電極と、第3電極と、これら両電極間に設けた第2絶縁膜とで構成される保持容量部の面積を大きくとることができるので、保持容量部の保持容量を大きくすることができる。これにより、画素における薄膜ダイオード素子と電気光学素子との容量比を十分に確保することができる。その結果、画素の電気光学素子に書き込まれた電圧が、薄膜ダイオード素子のオフする瞬間に薄膜ダイオード素子と電気光学素子の容量結合により低下するのを抑制することができる。したがって、コントラストの低下を抑制することができる。
【0013】
この電気光学装置において、前記画素領域内で、前記第2電極上の前記第1絶縁膜が、前記保持容量部に対応する個所の前記第2絶縁膜よりも厚くなるようにした。
【0014】
これによれば、画素領域内で、第1絶縁膜に凹凸形状ができるので、この第1絶縁膜上に形成される保持容量部にも凹凸形状が形成されることになる。これにより、保持容量部の面積を大きくとることができ、保持容量を大きくすることができる。したがって、画素における薄膜ダイオード素子と電気光学素子との容量比を十分に確保することができ、コントラストの低下を抑制することができる。
【0015】
この電気光学装置において、前記保持容量部の前記第3電極を金属材料で構成した。
これによれば、凹凸のある第3電極が反射板として機能し、一方の基板側から入射した光が金属材料で作られた凹凸のある第3電極の表面で散乱し、その散乱光が一方の基板側から出射するので、反射板を特別に設けることなく、明るい反射表示を実現できる。
【0016】
この電気光学装置において、前記第1電極と前記第3電極とをそれぞれ透明電極で構成した。
これによれば、高精細化を図る上で、画素の開口率の低下を抑えることができ、明るい表示を実現できる。
【0017】
この電気光学装置において、前記第3電極をAlなどの金属材料で構成し、前記保持容量部の前記第2絶縁膜をAlなどの金属酸化物で構成し、そして、前記第3電極の、前記画素電極と前記薄膜ダイオード素子とを電気的に接続する個所に対応する位置に切欠部を設けた。
【0018】
これによれば、Alなどの金属酸化物で構成される第2絶縁膜はAlなどの金属材料で構成した第3電極上にしか形成されない。このため、第3電極の切欠部には第2絶縁膜が形成されない。このとき、その切欠部の形状と第2絶縁膜21Bが形成されない領域の形状とをほぼ同じ形状としてもよい。このため、画素電極と薄膜ダイオード素子とを電気的に接続するためのコンタクトホールを第1絶縁膜にのみ形成すればよく、第2絶縁膜にコンタクトホールを形成する必要はない。したがって、第2絶縁膜にコンタクトホールを形成する工程を省略することができる。また、画素電極の厚さとAlなどの金属酸化物で構成される第2絶縁膜の厚さとを適宜設定することで、増反射膜が形成されるので、出射光を一方の基板側から見る反射型の電気光学装置において明るい反射表示を実現できる。さらに、第3電極をAlなどの金属材料で構成したので、第3電極の低抵抗化を図ることができる。
【0019】
この電気光学装置において、前記一方の基板上における前記画素領域内に、Alなどの金属材料で構成され、開口部を有する反射層を設けた。
これによれば、一方の基板側に設けた反射層の開口部を通して照明光を内部に入射させることができるので、他方の基板側から見る透過型の表示と、照明光を使わずに他方の基板側から見る反射型の表示とを切り替え可能な電気光学装置を実現できる。
【0020】
この電気光学装置において、前記他方の基板上における前記画素領域内に、開口部を有する反射層を前記第2電極と同一平面上に形成した。
これによれば、画素領域内における第2電極と反射層とを同じ金属材料、例えばAlなどで他方の基板上に形成することにより、第2電極と反射層とを同時に形成することができる。また、第2電極を金属材料で形成するので、第2電極の低抵抗化を図ることができる。さらに、反射層の開口部を通して照明光を内部に入射させることができるので、一方の基板側から見る透過型の表示と、照明光を使わずに一方の基板側から見る反射型の表示とを切り替え可能な電気光学装置を実現できる。
【0021】
この電気光学装置において、前記他方の基板上における前記画素領域内の任意の位置に、前記薄膜ダイオード素子の構成材料の内の少なくとも一つを用いて反射層を形成した。
【0022】
これによれば、他方の基板上における画素領域内の任意の位置に、薄膜ダイオード素子の少なくとも一部の層と反射層とを同じ材料で同時に形成することができる。また、他方の基板上における各画素領域内に反射層を設けたことにより、より明るい反射表示を実現できる。
【0023】
本発明における電気光学装置の製造方法は、電気光学素子を挟持する一対の基板の一方の基板上に設けられた第1電極と、前記一対の基板の他方の基板上に設けられ、前記第1電極と交差する方向に延びる第2電極とを有し、前記他方の基板上であって前記第1電極と前記第2電極の交差部に対応する画素領域に、画素電極と、該画素電極と前記第2電極を接続する薄膜ダイオード素子とが設けられてなる電気光学装置の製造方法であって、前記第2電極と前記薄膜ダイオード素子を、前記他方の基板上に形成する工程と、前記第2電極及び前記薄膜ダイオード素子上に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜上に、前記第1電極と同方向に延びかつ前記第1電極と電気的に接続される第3電極を形成する工程と、前記画素領域内で、前記第3電極と前記画素電極との間に第2絶縁膜を形成する工程と、を備え、前記画素領域内で、前記画素電極、前記第2絶縁膜及び前記第3電極によって保持容量部を構成する。
【0024】
これによれば、第3電極は第2電極及び薄膜ダイオード素子と第1絶縁膜により分離されているので、第2電極と第3電極との交差部に形成される絶縁膜は第1絶縁膜である。そして、この第1絶縁膜とは別の第2絶縁膜を画素電極と第3電極の間に形成し、画素電極、第2絶縁膜及び第3電極によって保持容量部を構成している。このため、上記従来技術のように走査電極と信号電極との交差部で寄生容量が発生するのを抑制でき、表示特性を向上することができる。
【0025】
この電気光学装置の製造方法において、前記画素領域内で、前記保持容量部に任意形状の凹凸を設ける。
これによれば、保持容量部の面積を大きくとることができるので、保持容量部の保持容量を大きくすることができる。これにより、画素における薄膜ダイオード素子と電気光学素子との容量比を十分に確保することができる。したがって、コントラストの低下を抑制することができる。
【0026】
この電気光学装置の製造方法において、前記画素領域内で、前記第2電極上の前記第1絶縁膜が、前記保持容量部に対応する個所の前記第2絶縁膜よりも厚くなるようにした。
【0027】
これによれば、画素領域内で、第1絶縁膜に凹凸形状ができるので、この第1絶縁膜上に形成される保持容量部にも凹凸形状が形成されることになる。これにより、保持容量部の面積を大きくとることができ、保持容量を大きくすることができる。したがって、画素における薄膜ダイオード素子と電気光学素子との容量比を十分に確保することができ、コントラストの低下を抑制することができる。
【0028】
この電気光学装置の製造方法において、前記第3電極をAlなどの金属材料で形成し、前記保持容量部の前記第2絶縁膜をAlなどの金属酸化物で形成し、そして、前記第3電極の、前記画素電極と前記薄膜ダイオード素子とを電気的に接続する個所に対応する位置に切欠部を設ける。
【0029】
これによれば、Alなどの金属酸化物で構成される第2絶縁膜はAlなどの金属材料で構成した第3電極上にしか形成されない。このため、第3電極の切欠部には第2絶縁膜が形成されない。このとき、その切欠部20bの形状と第2絶縁膜21Bが形成されない領域の形状とをほぼ同じ形状としてもよい。このため、画素電極と薄膜ダイオード素子とを電気的に接続するためのコンタクトホールを第1絶縁膜にのみ形成すればよく、第2絶縁膜にコンタクトホールを形成する必要はない。したがって、第2絶縁膜にコンタクトホールを形成する工程を省略することができる。
【0030】
本発明における電子機器は、請求項1乃至9のいずれか一つに記載の電気光学装置を備える。
これによれば、電子機器の表示品質を向上させることができる。従って、視認性の良い電子機器を実現することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を液晶表示装置に適用した実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態の説明において同様の部位には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0032】
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る電気光学装置としての2端子型アクティブ・マトリクス液晶表示装置の液晶表示パネルを示している。この図1では、液晶表示パネルの一つの画素領域に相当する部分を断面で示している。また、図2は、2端子型アクティブ・マトリクス液晶表示装置(以下、単に液晶表示装置という。)の電気的構成の一部と、液晶表示パネルの等価回路とを示している。そして、図3は、液晶表示パネルを図1の信号電極の上面の高さで見た平面図である。
【0033】
図1に示すように、液晶表示装置は液晶表示パネル11を有し、この液晶表示パネル11は、電気光学素子としての液晶層12、例えばTN(Twisted Nematic )型の液晶層12を挟持する一対の基板として素子基板13と対向基板14とを備えている。素子基板13と対向基板14は、それぞれガラス基板(透明基板)である。
【0034】
一対の基板の一方の基板である対向基板14には、ストライプ状の複数の走査電極Y1〜Ym(図2参照)が形成されている。図1では、複数の走査電極Y1〜Ymのうちの一つの走査電極Y1が示されている。また、一対の基板の他方の基板である素子基板13には、走査電極Y1〜Ymと交差する方向に延びる複数の信号電極X1〜Xn(図2参照)が形成されている。図1では、複数の信号電極X1〜Xnのうちの信号電極X1と信号電極X2とが示されている。
【0035】
複数の走査電極Y1〜Ymと複数の信号電極X1〜Xnの各交差部には、図3に示す画素領域15がそれぞれ形成されている。各画素領域15には、図2及び図3に示すように、画素電極16と、画素電極16と信号電極X1〜Xnをそれぞれ接続する薄膜ダイオード素子としてのMIM素子17とがそれぞれ設けられている。
【0036】
つまり、各画素領域15では、MIM素子17と画素電極16とが直列に接続されており、画素電極16がMIM素子17を介して対応する信号電極X1〜Xnの一つに接続されている。この画素電極16と、液晶層12と、液晶層12を介して画素電極16と対向する走査電極Y1〜Ymの一つとで、液晶層12を誘電体とする各画素の液晶容量18が構成される(図2参照)。
【0037】
図2に示す複数の信号電極X1〜Xn及び複数のMIM素子17は、それぞれ素子基板13上に形成されている(図1及び図4参照)。複数の信号電極X1〜Xn及び複数のMIM素子17上には、図1に示すように、第1絶縁膜としての層間絶縁膜19が形成されている。
【0038】
この層間絶縁膜19上には、複数の走査電極Y1〜Ymと同方向に延びかつ複数の走査電極Y1〜Ymとそれぞれ電気的に接続される複数(m個)の第2走査電極20が形成されている。複数の第2走査電極20はそれぞれ、画素電極16の長手方向の幅(図3の上下方向の幅)とほぼ同じ幅を有し、互いに平行に形成されたストライプ状の電極である。したがって、本実施形態では、各第2走査電極20は、同電極の長手方向に沿って並ぶ複数(n個)の画素電極16各々の全体とそれぞれ重なるようになっている。
【0039】
なお、素子基板13側に設けた複数の第2走査電極20は、対向基板14側に設けた複数の走査電極Y1〜Ymとそれぞれ同じ形状で、同じ数だけ設けられているので、図3では走査電極Y1,Y2にカッコ書きして第2走査電極20の符号を示してある。
【0040】
また、図1に示すように、各画素領域15内で、第2走査電極20と画素電極16との間に第2絶縁膜21を形成して、保持容量部22が構成されている。つまり、各画素には、画素電極16と、第2走査電極20と、その間に設けた第2絶縁膜21とにより保持容量部22が形成されている。各画素の保持容量部22は、図2に示すように、MIM素子17と直列にかつ液晶容量18と並列に接続されている。なお、図1において、符号23,24は配向膜であり、対向基板14と走査電極Y1との間には、カラーフィルタ層(CF層)25が形成されている。
【0041】
また、各画素領域15内で、保持容量部22には、ほぼV字形に近い形状の凹部22aが形成されている。換言すると、各画素領域15内で、信号電極X1〜Xn上の層間絶縁膜19が、保持容量部22に対応する個所の層間絶縁膜19よりも厚くなるように構成されている。本実施形態では、層間絶縁膜19の、保持容量部22に対応する個所は除去されている。
【0042】
そして、第2走査電極20及び走査電極Y1〜Ymはそれぞれ、透明導電膜(透明電極)、例えば酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide:ITO)膜で形成されている。
【0043】
次に、素子基板13上に形成されるMIM素子17について説明する。
MIM素子17は、図3及び図4に示すように、素子基板13上にTaをスパッタリング法などにより形成し、フォトリソグラフィによりパターニングして信号電極X1〜Xnと一緒に金属層31が形成される。この金属層31のTaを陽極酸化することにより、金属層31の上に、絶縁層32として五酸化タンタル(Ta2O5)を形成する。そして、この絶縁層32の上に、Cr,Tiなどの金属層33をスパッタリング法などにより形成する。
【0044】
なお、本実施形態では、各画素電極16は、層間絶縁膜19及び第2絶縁膜21にそれぞれ設けたコンタクトホール(図示省略)を介して各MIM素子17の金属層33と接続されている。
【0045】
そして、液晶表示装置は、図2に示すように、複数の信号電極X1〜Xnを駆動する信号電極駆動回路41と、複数の走査電極Y1〜Ymを駆動する走査電極駆動回路42とを備える。信号電極駆動回路41と走査電極駆動回路42はそれぞれ、図示を省略した制御回路により制御されるようになっている。
【0046】
例えば、複数の走査電極Y1〜Ymは走査電極駆動回路42により順次、所定の選択期間(1 選択期間)ずつ選択されていき、全ての走査電極が1 巡して選択し終わる期間を1 フィールド期間と言う。ある選択期間に選択された走査電極には、信号電極駆動回路41から正又は負の選択電圧が印加される。この選択電圧と同期して、信号電極駆動回路41から信号電極X1〜Xnにそれぞれデータ電圧が印加される。これにより、各画素のMIM素子17は選択電圧とデータ電圧との差分が印加されてオン状態となり、各画素電極16に表示データに応じた電圧が書き込まれる。選択期間後、各MIM素子17がオフ状態となり、各画素電極16に書き込まれた電圧が次の選択期間まで保持される。
【0047】
なお、層間絶縁膜19及び第2絶縁膜21には、SiO2,SiNx,感光性のアクリル樹脂などの材料を用いることができる。感光性のアクリル樹脂を用いると、製造工程での負荷が低減される。また、層間絶縁膜19のようにある程度の厚膜化が必要な場合には、アクリル樹脂の方が使いやすい。
【0048】
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(イ)複数の第2走査電極20はそれぞれ、信号電極X1〜Xn及びMIM素子17と層間絶縁膜19により分離されているので、信号電極X1〜Xnと第2走査電極20との交差部に形成される絶縁膜は層間絶縁膜19である。そして、この層間絶縁膜19とは別の第2絶縁膜21を画素電極16と第2走査電極20の間に形成して、画素電極16、第2絶縁膜21及び第2走査電極20によって保持容量部22が構成されている。このため、上記従来技術のように第2走査電極20(走査電極)と信号電極X1〜Xnとの交差部で寄生容量が発生するのを抑制でき、表示特性を向上することができる。
【0049】
(ロ)各画素領域15内で、保持容量部22には、ほぼV字形に近い形状の凹部22aが形成されている。これにより、各画素領域15内で、画素電極16と、第2走査電極20の重なり部と、これら両電極間に設けた第2絶縁膜21とで構成される保持容量部22の面積を大きくとることができるので、保持容量部22の保持容量を大きくすることができる。このため、各画素におけるMIM素子17と液晶容量18との容量比を十分に確保することができ、各画素の液晶容量18に書き込まれた電圧がMIM素子17のオフする瞬間に容量結合により低下するのを抑制することができる。したがって、コントラストの低下を抑制することができる。
【0050】
(ハ)第2走査電極20及び走査電極Y1〜Ymはそれぞれ、透明電極である透明導電膜、例えばITO膜で形成されている。これにより、高精細化を図る上で、各画素の開口率の低下を抑えることができ、明るい表示を実現できる。
【0051】
[第2実施形態]
図5は本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置の液晶表示パネルを示している。本実施形態の液晶表示装置は、保持容量部22Aの第2走査電極20AをAlなどの金属材料で構成してある点、及び保持容量部22Aに、波形状の凹凸(凹凸形状)を設けた点でのみ上記第1実施形態と異なる。
【0052】
すなわち、層間絶縁膜19Aの保持容量部22Aに対応する個所の表面を波形状の凹凸面19a(凹凸形状)に形成してある。このため、凹凸面19aのある層間絶縁膜19A上に、第2走査電極20A、第2絶縁膜21A及び画素電極16Aを順に形成することにより、第2走査電極20A、第2絶縁膜21A及び画素電極16Aで構成される保持容量部22Aにも波形状の凹凸が形成される。これにより、保持容量部22Aの面積を大きくとることができ、保持容量を大きくすることができる。
【0053】
この第2実施形態によれば、上記作用効果(イ)及び(ロ)に加えて以下の作用効果を奏する。
(ニ)金属材料で構成されかつ凹凸面20aのある第2走査電極20Aが反射板として機能し、対向基板14側から入射した光が凹凸面20aで散乱し、その散乱光が対向基板14側から出射する。したがって、反射板を特別に設けることなく、明るい反射表示を実現できる。
【0054】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る液晶表示装置を図6及び図7に基づいて説明する。本実施形態の液晶表示装置では、第2走査電極20BをAlなどの金属で構成し、図6の二点鎖線で示す第2絶縁膜21BをAlなどの金属酸化物、例えば、陽極酸化膜で第2走査電極20B上に選択的に形成する。そして、第2走査電極20Bの、画素電極16BとMIM素子17の金属層33の任意の接続部位34とを電気的に接続する個所に対応する位置に切欠部20bを設けてある。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0055】
この第3実施形態によれば、上記作用効果(イ),(ロ)及び(ニ)に加えて以下の作用効果を奏する。
(ホ)Alなどの金属酸化物で構成される第2絶縁膜21Bは、図6の2点鎖線で示すように、第2走査電極20Bの切欠部20bにおける金属層33と平面的に重なる部位には形成されない。このとき、その切欠部20bの形状と第2絶縁膜21Bが形成されない領域の形状とをほぼ同じ形状としてもよい(その場合、図6において、第2走査電極20Bと第2絶縁膜21Bとの形成領域が一致することになる。)。このため、画素電極16BとMIM素子17とを電気的に接続するためのコンタクトホール19bを層間絶縁膜19Bにのみ形成すればよく、第2絶縁膜21Bにコンタクトホールを形成する必要はない。したがって、第2絶縁膜21Bにコンタクトホールを形成する工程を省略することができる。
【0056】
(ヘ)画素電極16Bの厚さとAlなどの金属酸化物で構成される第2絶縁膜21Bの厚さとを適宜設定することで、増反射膜が形成されるので、出射光を対向基板14側から見る反射型の液晶表示装置において明るい反射表示を実現できる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係る液晶表示装置を図8に基づいて説明する。本実施形態の液晶表示装置では、対向基板14上における各画素領域15内に、Alなどの金属材料で構成され、開口部51aを有する反射層51が設けられている。つまり、その反射層51には、各画素領域15の画素電極16と対向する位置に、開口部51aを設けてある。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0057】
この第4実施形態によれば、上記作用効果(イ)〜(ハ)に加えて以下の作用効果を奏する。
(ト)対向基板14側に設けた反射層51の開口部51aを通してバックライト52の照明光を液晶表示パネル11内部に入射させることができる。このため、出射光を素子基板13側から見る透過型の表示と、バックライト52を使わずに素子基板13側から見る反射型の表示とを切り替え可能な液晶表示装置を実現できる。
【0058】
なお、層間絶縁膜19の、開口部51aに対向する部位19cを薄くするか、図1に示す第1実施形態のようにその部位19cを無くすことにより、より明るい表示が得られる。
【0059】
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態に係る液晶表示装置を図9に基づいて説明する。
本実施形態の液晶表示装置では、図1に示す第1実施形態において、素子基板13上における各画素領域15内に、Alなどの金属材料で構成され、開口部61aを有する反射層61を設けてある。具体的には、素子基板13上における各画素領域15内の任意の位置、例えば信号電極X1〜Xnのうちの隣り合う2つの信号電極の間に、開口部61aを有する反射層61を信号電極X1〜Xnと同一平面上に形成してある。つまり、隣り合う2つの信号電極、例えば信号電極X1,X2の間に、信号電極X1,X2と平行に延びるストライプ状の2つの反射層61,61がそれぞれ形成されており、両反射層61,61の間が開口部61aになっている。また、層間絶縁膜19の開口部61aに対応する個所を薄くしてある。その他の点は、第1実施形態と同じである。
【0060】
この第5実施形態によれば、上記作用効果(イ)〜(ハ)に加えて以下の作用効果を奏する。
(チ)信号電極X1〜Xnと各画素領域15内の反射層61とを同じ金属材料、例えばAl,Agなどで素子基板13上に形成することにより、信号電極X1〜Xnと各反射層61とを同時に形成することができる。
【0061】
(リ)信号電極X1〜XnをAl,Agなどの金属材料で形成するので、信号電極X1〜Xnの低抵抗化を図ることができる。
(ヌ)素子基板13側に設けた反射層61の開口部61aを通してバックライト52の照明光を液晶表示パネル11内部に入射させることができる。このため、出射光を対向基板14側から見る透過型の表示と、バックライト52を使わずに対向基板14側から見る反射型の表示とを切り替え可能な液晶表示装置を実現できる。
【0062】
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態に係る液晶表示装置を図10に基づいて説明する。
本実施形態の液晶表示装置では、図1に示す第1実施形態において、素子基板13上における各画素領域15内の任意の位置、例えばMIM素子17に近接する位置に、MIM素子17の金属層33と同じ金属材料(構成材料)で反射層71を形成してある。その他の点は、第1実施形態と同じである。
【0063】
この第6実施形態によれば、上記作用効果(イ)〜(ハ)に加えて以下の作用効果を奏する。
(ル)素子基板13上に形成する反射層71の材料を、素子基板13上に形成するMIM素子17の最後に形成される層、つまり金属層33と同じ金属材料にすることにより、MIM素子17と各画素領域15内の反射層71とを同時に形成することができる。
【0064】
(ヲ)反射層71を設けたことにより、より明るい反射表示を実現できる。
[電子機器]
表示機能を必要とする電子機器、例えばパーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、電子手帳等に上記各実施形態の液晶表示装置を用いることによって、電子機器の表示品質を向上させることができる。従って、視認性の良い電子機器を実現することができる。
【0065】
[ 変形例]
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記各実施形態では、カラーフィルタ層25を有する液晶表示装置について説明したが、カラーフィルタ層25のない液晶表示装置にも本発明は適用可能である。
【0066】
・上記第1実施形態では、各第2走査電極20は、同電極の長手方向に沿って並ぶ複数の画素電極16各々の全体とそれぞれ重なるようになっているが、本発明はこれに限定されない。各第2走査電極を、第1実施形態の第2走査電極20よりも幅の狭いストライプ状の電極として、各第2走査電極が複数の画素電極16各々の一部と重なるように構成してもよい。
【0067】
・上記各実施形態では、薄膜ダイオード素子としてMIM素子17を用いたが、バック・ツウー・バック・ダイオード素子、ダイオード・リング素子、バリスタ素子等の非線形抵抗素子を用いる場合にも本発明は適用可能である。
【0068】
・上記一実施形態では、TN(Twisted Nematic )型の液晶(液晶層12)を用いている。しかし、液晶として180°以上のねじれ配向を有するSTN(Super Twisted Nematic )型、BTN(Bi−stable Twisted Nematic )型、強誘電型等のメモリ性を有する双安定型、高分子分散型、ゲストホスト型等を含めて、周知なものを広く用いることができる。
【0069】
・上記各実施形態では、電気光学装置を液晶表示装置として説明したが、本発明はこれに限るものではなく、液晶のように交流駆動される電気光学素子を用いた電気光学装置および該電気光学装置を備えた電子機器に対しても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す部分断面図。
【図2】図1に示す液晶表示装置の電気的構成を示す回路図。
【図3】図1に示す液晶表示装置を信号電極の上面の高さで見た平面図。
【図4】図3のA−A矢視断面図。
【図5】第2実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す部分断面図。
【図6】第3実施形態に係る液晶表示装置を第2走査電極の上面の高さで見た平面図。
【図7】図6のB−B矢視断面図。
【図8】第4実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す部分断面図。
【図9】第5実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す部分断面図。
【図10】第6実施形態に係る液晶表示装置の主要部を示す部分断面図。
【符号の説明】
X1〜Xn…信号電極(第2電極)、Y1〜Ym…走査電極(第1電極)、12…液晶層(電気光学素子)、13…素子基板(他方の基板)、14…対向基板(一方の基板)、15…画素領域、16,16A,16B…画素電極、17…MIM素子(薄膜ダイオード素子)、19,19A,19B…層間絶縁膜(第1絶縁膜)、19a…凹凸面、20,20A,20B…第2走査電極(第3電極)、20b…切欠部、21,21A,21B…第2絶縁膜、22,22A,22B…保持容量部、33…金属層(最後に形成される層)、51…反射層、51a…開口部、61…反射層、61a…開口部、71…反射層。
Claims (14)
- 電気光学素子を挟持する一対の基板の一方の基板上に設けられた第1電極と、前記一対の基板の他方の基板上に設けられ、前記第1電極と交差する方向に延びる第2電極とを有し、前記他方の基板上であって前記第1電極と前記第2電極の交差部に対応する画素領域に、画素電極と、該画素電極と前記第2電極を接続する薄膜ダイオード素子とが設けられてなる電気光学装置であって、
前記第2電極及び前記薄膜ダイオード素子上に設けられた第1絶縁膜と、
前記第1絶縁膜上に設けられ、前記第1電極と同方向に延びかつ前記第1電極と電気的に接続される第3電極と、
前記第3電極と前記画素電極との間に設けられた第2絶縁膜と、を具備し、
前記画素領域内で、前記画素電極、前記第2絶縁膜及び前記第3電極によって保持容量部が構成されることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1に記載の電気光学装置において、
前記画素領域内で、前記保持容量部に任意形状の凹凸を設けたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1に記載の電気光学装置において、
前記画素領域内で、前記第2電極上の前記第1絶縁膜が、前記保持容量部に対応する個所の前記第2絶縁膜よりも厚くなるようにしたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項2又は3に記載の電気光学装置において、
前記保持容量部の前記第3電極を金属材料で構成したことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の電気光学装置において、
前記第1電極と前記第3電極とをそれぞれ透明電極で構成したことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の電気光学装置において、
前記第3電極をAlなどの金属材料で構成し、前記保持容量部の前記第2絶縁膜をAlなどの金属酸化物で構成し、そして、前記第3電極の、前記画素電極と前記薄膜ダイオード素子とを電気的に接続する個所に対応する位置に切欠部を設けたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の電気光学装置において、
前記一方の基板上における前記画素領域内に、Alなどの金属材料で構成され、開口部を有する反射層を設けたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の電気光学装置において、
前記他方の基板上における前記画素領域内に、開口部を有する反射層を前記第2電極と同一平面上に形成したことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の電気光学装置において、
前記他方の基板上における前記画素領域内の任意の位置に、前記薄膜ダイオード素子の構成材料の内の少なくとも一つを用いて反射層を形成したことを特徴とする電気光学装置。 - 電気光学素子を挟持する一対の基板の一方の基板上に設けられた第1電極と、前記一対の基板の他方の基板上に設けられ、前記第1電極と交差する方向に延びる第2電極とを有し、前記他方の基板上であって前記第1電極と前記第2電極の交差部に対応する画素領域に、画素電極と、該画素電極と前記第2電極を接続する薄膜ダイオード素子とが設けられてなる電気光学装置の製造方法であって、
前記第2電極と前記薄膜ダイオード素子を、前記他方の基板上に形成する工程と、
前記第2電極及び前記薄膜ダイオード素子上に第1絶縁膜を形成する工程と、
前記第1絶縁膜上に、前記第1電極と同方向に延びかつ前記第1電極と電気的に接続される第3電極を形成する工程と、
前記画素領域内で、前記第3電極と前記画素電極との間に第2絶縁膜を形成する工程と、を備え、
前記画素領域内で、前記画素電極、前記第2絶縁膜及び前記第3電極によって保持容量部を構成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項10に記載の電気光学装置の製造方法において、
前記画素領域内で、前記保持容量部に任意形状の凹凸を設けることを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項10に記載の電気光学装置の製造方法において、
前記画素領域内で、前記第2電極上の前記第1絶縁膜が、前記保持容量部に対応する個所の前記第2絶縁膜よりも厚くなるようにしたことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項10乃至12のいずれか一つに記載の電気光学装置の製造方法において、
前記第3電極をAlなどの金属材料で形成し、前記保持容量部の前記第2絶縁膜をAlなどの金属酸化物で形成し、そして、前記第3電極の、前記画素電極と前記薄膜ダイオード素子とを電気的に接続する個所に対応する位置に切欠部を設けることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至9のいずれか一つに記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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