JP2004267601A - X線ct装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像表示までの待ち時間の不快感を解消するためにプレビュー画像を表示し、プレビュー画像表示後に必要なX線データをメモリ6から転送することで、X線画像を表示させる。
【解決手段】回転側に大容量のメモリ6を搭載し、送信装置8はX線検出器2から入力されたX線データをメモリ6に格納し、同時に診断の位置決め・プレビュー用にX線データ補間を前提としたX線データ数を縮小したX線データを画像処理装置11へ伝送する。プレビュー画像より関心画像について不足X線データを送信装置8に要求し、分解能が高い正式な画像を表示させる。
【選択図】 図2
【解決手段】回転側に大容量のメモリ6を搭載し、送信装置8はX線検出器2から入力されたX線データをメモリ6に格納し、同時に診断の位置決め・プレビュー用にX線データ補間を前提としたX線データ数を縮小したX線データを画像処理装置11へ伝送する。プレビュー画像より関心画像について不足X線データを送信装置8に要求し、分解能が高い正式な画像を表示させる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、大容量のX線画像データ処理を伴うX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置ではX線管とX線検出器が対向して配置され、X線管から照射されるX線ビームが撮像被検体を透過してX線検出器に入射する。X線検出器に入射するX線の線量は被検体の透過率に従って元のX線から減衰しており、その減衰量をX線検出器でデジタル電気信号に変換する。対向して配置されたX線管およびX線検出器は回転盤に搭載されており、制御信号によって被検体の周りを回転しながら一定間隔でX線を被検体に照射し、X線検出器で電気信号に変換したのち送信装置にX線データを伝送し、エラーチェックを行いながら画像処理装置にX線データを伝送する。そして、そのX線データに基づいて画像再構成し、画像表示を行う。
【0003】
ここで、画像再構成に必要な一連のX線データは、X線管と検出器が1回転する間に検出される全ての投影角に対するX線データからなる。従来では、回転盤に設けられた送信装置はX線検出器から入力されたX線データを画像処理装置に伝送するためにメモリに一時記録し、電気信号または光信号などによる伝送ラインで数データごとに回転盤から静止側の受信装置へ伝送する。受信装置はデータが正常に受信されているかを確認し、電気信号による応答ラインで正常応答またはエラー応答を回転盤の送信装置に伝送する。エラーがなければ画像処理装置にデータが送られ断層像などの再構成処理を行い、オペレータコンソールのモニタに画像を表示する。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−84725号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のデータ伝送方法では、再構成に必要な全てのデータを伝送した後で画像再構成していたため、多スライス検出器のように素子配列の数が増加すると画像数が増えれば増えるほど操作者が画像再構成の待ち時間で不快感を感じたり、全ての画像を確認するために時間、労力が必要となったりするため操作者の負担が大きくなる。
【0006】
本発明の目的は、操作者が感じる画像画像表示までの待ち時間の不快感を緩和し、関心のある部位の画像を短時間で選択しやすくすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、X線源を連続して回転して被検体のX線データを計測すると共に、前記X線データを基に被検体の断層映像を再構成して表示装置上に表示させるX線CT装置において、計測された前記X線データから間引いたX線データを再構成し、複数のプレビュー画像を作成する手段と、前記プレビュー画像に基づいて所望領域のX線画像を選択する選択手段とを備え、前記所望領域のX線画像を再構成して表示装置上に表示させる。また、前記所望領域のX線画像を表示している間、所望領域外のX線データを再構成する。
【0008】
具体的には、完全なX線画像を表示する前にX線データを部分的に間引いて画像処理装置に伝送し、補間アルゴリズムによって再構成したプレビュー画像を表示し、操作者がプレビュー画像を確認後に必要な画像に対して不足分のデータを回転盤に搭載されたメモリから転送することで、正式なX線画像を表示させる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1に本発明で適用されるX線CT装置を示す。本発明のX線CT装置は、X線管1とそれに対向して配置されたX線検出器2とを搭載した固定部と、X線管1及びX線検出器2を同一平面状に固定して被検体3の周りを回転させる回転盤5と、X線検出器2のX線データを画像処理装置11に伝送する送信・受信装置と、X線データに基づいて画像処理する画像処理装置11と、X線画像を表示させるモニタ12とから構成される。さらに、X線スキャナ10には、図示しないが、X線検出器2のX線データをデジタル信号に変換する検出器回路、並びに回転盤5の回転及びX線束の幅を制御するスキャナガントリ制御回路を備えている。このスキャナガントリ制御回路には、プロトコルによりスキャン部位毎にスキャン数の上限値が設定されており、過剰なスキャン継続を防止する機能が備えられている。このように構成されたX線CT装置は、X線管1及びX線検出器を被検体3の回りに回転させ、その回転分のX線を検出し、その検出されたX線データに基づいて再構成演算し、断層像、3D像などを表示させることができる。
【0010】
図2に本発明で適用されるX線CT装置の詳細部を示す。
X線検出器2で受信されたX線データは、プリアンプ7で増幅され、静止側にX線データを伝達させる送信装置8に送られる。送信装置8に接続され、X線データを一時的に蓄えるためのメモリ6は、一検査で収集されるX線データを充分蓄えられるように大容量のものを使用し、送信装置8はX線データをエラーチェックしながらメモリ6に一時的に記録する。そして、その記録と同時にメモリ6の読出しアドレスを制御して位置決め・プレビュー画像の画像再構成のために元のX線データを部分的に間引いたX線データを静止側の画像処理装置11に伝送する。
【0011】
このメモリ6は、X線検出器2から送られてくるX線データを蓄えるとともに、X線データに含まれるオフセットを除去する補正、対数関数的に減衰する信号をリニアな特性に補正するログ補正、X線源の強度の細かな変動を補正するリファレンス補正、CT値の基準点を補正するキャリブレーション補正、リング補正などの処理を前処理として行う機能を有している。前処理のなされたX線データは画像再構成のために送信装置8及び受信装置9を介して画像処理装置11に伝送されるが、このメモリ6ではこれら前処理に加え、1回のスキャンで計測されたX線検出器2の出力値を加算したもの(以後、計測サム値という)を演算する演算回路を備えている。
【0012】
受信装置9はデータを画像処理装置11に伝送する。ここで、図示はしないが、送信装置8から静止側の受信装置9へのX線データの伝達は、伝達部材を介して行われる。X線スキャナ10は回転することから、X線スキャナ10のX線検出器からの検出信号を外部の再構成手段に送るために、例えば、スリップリング部が設けられている。このスリップリング部を介して再構成手段である画像処理装置11にX線データを伝送している。
【0013】
画像処理装置11では、通常に画像を再構成したり、補間アルゴリズムによってプレビュー画像を再構成したりする機能を有している。プレビュー画像を生成する補間アルゴリズムは、例えば半分のX線データを補間する方法、ハーフスキャンを利用する方法がある。また、補間を用いないプレビュー画像の再構成演算として、再構成演算にかけるX線データ範囲を縮小する方法がある。
【0014】
半分のX線データで補間する方法を図3に示す。この方法では、半分のX線データ20を周囲の画素から平均化し表示する。具体的には、間引いた画素は、周囲4点の画素である実データ21から
補間式:D(X,Y)=AVE(D(X,Y−1),D(X,Y+1),D(X−1,Y),D(X+1,Y))
を用いて、補間データ22に平均化される。他の点も同様に画像全体にわたり補間される。よって、半分のX線データ20を画像再構成すればプレビュー画像を表示することができる。なお、上記に周囲4点で補間する方法を示したが、周囲点数にとらわれずに補間する方法、或はライン毎に補間する方法も考えられることは言うまでもない。
【0015】
ハーフスキャンを利用する方法を図4に示す。ハーフスキャンとは、通常スキャンで得られるデータの180°強分のデータがあれば、残りのX線データが対向X線データ24によって自動的に埋まることを利用する方法である。スライス軸の周囲の360゜又は180゜にわたるX線データはこのスライス軸の前後X線データの補間によって得ることができる。この補間法については、特願昭60−227006号公報を参照すればよい。よって、指定された画像平面において画像を形成するのに必要な全てのX線データを補間によって決定し、画像再構成して、プレビュー画像を表示することができる。
【0016】
再構成演算にかけるX線データ範囲を縮小する方法を図5に示す。この方法では、予め取得した通常スキャン時のRAWデータ225の横軸方向に関して、関心画像の関心部は画像の中央部分に位置することを考慮し、画像の端部のみを間引き、縦軸方向に関して、ライン毎に隙間を作るような形で間引く。このように間引かれたX線データ26は、X線データの範囲27のようにRAWデータ25に比べて縮小される。よって、X線データ範囲が狭くなるので処理時間も短縮され、狭いX線データ範囲を画像再構成し、プレビュー画像を表示することができる。
【0017】
操作者は、上記の方式で作成されたプレビュー画像を見て、関心画像についての不足しているX線データを受信装置9から送信装置8に伝送要求する。送信装置8は、その伝送要求により必要なX線データの記録アドレスを判断し、メモリ6の読出しを制御しながら受信装置9にX線データを伝送し、画像処理装置11にX線データを伝送する。画像処理装置11は再構成に必要なX線データを受け取ってから通常の再構成演算を行い、分解能が高い正式な画像をモニタ12に表示する。
【0018】
次に図6に複数のプレビュー分割画像を用いて関心画像を決定する方法を示す。モニタ12の表示を例えば9つに分割し、各分割画像a,b,c・・・iをそれぞれ1画像の表示領域としている。各画像の表示領域としての分割画像a〜iの近傍には、上記の患者についての各画像の検査日や検査部位などの検査情報を表示する個別情報13がそれぞれ設けられている。スライス部位a〜iは、分割画像a〜iとリンクさせ、例えばスライスaを選択したら、分割画像aが表示するように設定されている。そして、マウス等を用いて分割画像a〜iの中から関心画像と思われる画像を選択すれば、選択された画像周辺のX線データを画像処理装置11を介し、再構成された正式な画像をモニタ12に表示することができる。検査上、関心画像外の画像が必要になることが頻繁にある。そこで、関心画像外の画像を表示する時間がかからないようにするため、関心画像を表示している間に、バックグランドで関心画像外の全てX線データを画像処理装置11に転送して再構成することも可能である。バックグランドで画像処理装置11に転送する方法は、データの一時蓄えを回転盤上のメモリで行うものであるが、画像処理装置11に全データを伝送して対数変換処理などを行った後のデータを画像処理装置11よりも後ろの段階で蓄える方法でもよい。
【0019】
このように分割画像16を用いれば、スライス部位14と対応させているため、どの部分を検査しているのかがより明確になる。また、所望の関心画像を決定に関しては、複数の分割画像と比較して行う方が、単一画像で診断するよりも検証精度が向上し、検査時間が短縮できる。なお、実施例として分割画像9枚のものを示したが、この枚数にとらわれず、分割枚数設定部15により分割画像枚数を常時設定できる。
【0020】
ここで、図7に本発明の動作について説明する。まずX線データのエラーチェックを行い、エラーがなければ一連のX線データをメモリ6に保存する。メモリ6に蓄えられたX線データから間引いたX線データを作成し、画像処理装置11に転送し、補間アルゴリズムによりプレビュー画像を再構成する。そして、再構成されたプレビュー画像をモニタに表示する。もし、X線データにエラーがあれば、X線データ転送を停止させ、再度X線データの取得を行う。
【0021】
そして操作者は、関心画像があるかないかを確認し、関心画像があれば関心画像のX線データの転送を行い、正式な画像を作成する画像再構成を行う。そして、再構成された画像をモニタに表示し、操作者はその関心画像の検査を行う。この検査を行っている間、バックグランドで関心画像外のX線データを画像処理装置11に転送し、再構成してもよい。そして、関心画像の再構成、或は全てのX線データの転送、若しくは画像再構成が終わったら、X線データの転送を終了する。もし関心画像がなければ、次のX線データを検索し、上記と同様に所望の関心画像が得られるまでX線データ検索と、検査を繰り返す。
【0022】
以上より、プレビュー画像を利用することで、大容量のデータをリアルタイムに伝送できないような低速の伝送ラインしか持たない装置でも操作者が感じる画像表示待ちの不快感を和らげることができ、また大量の画像を一度に撮像した場合に全画像の表示を短時間で行えるため操作者が関心部位の選択に要する時間を短縮できる。位置決め等ではX線画像ほど詳細な画像が不要であり、プレビュー画像の利用は検査時間の短縮につながる。診断前の画像として伝送データの一部のみ伝送することで今後の検出器の多スライス化・平面化によるデータ量の増大で生じる処理時間の問題を見かけ上解決できる。また、直接全てのデータを伝送しないで操作者が選択したデータのみを伝送することでオペレータコンソールの記録装置の容量も節約できる。
【0023】
【発明の効果】
以上、X線データの少ないプレビュー画像を利用することで、操作者が感じる画像画像表示までの待ち時間の不快感を緩和し、関心のある部位の画像を短時間で選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施できるX線CT装置の構成図である。
【図2】本発明のデータ伝送に関わる部分のブロック図である。
【図3】本発明のプレビュー画像を構成する方式を示す図である。
【図4】本発明のプレビュー画像を構成する方式を示す図である。
【図5】本発明のプレビュー画像を構成する方式を示す図である。
【図6】本発明の分割画像の表示方式を示す図である。
【図7】本発明の動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 X線管、2 X線検出器、3 撮像被検体、4 可動寝台、5 回転盤、6メモリ、7 プリアンプ、8 送信装置(回転盤側)、9 受信装置(静止側)、10 X線スキャナ、11 画像処理装置、12 モニタ、13 診断情報、14 スライス画面、15 分割枚数設定部、16 分割画像
【発明が属する技術分野】
本発明は、大容量のX線画像データ処理を伴うX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置ではX線管とX線検出器が対向して配置され、X線管から照射されるX線ビームが撮像被検体を透過してX線検出器に入射する。X線検出器に入射するX線の線量は被検体の透過率に従って元のX線から減衰しており、その減衰量をX線検出器でデジタル電気信号に変換する。対向して配置されたX線管およびX線検出器は回転盤に搭載されており、制御信号によって被検体の周りを回転しながら一定間隔でX線を被検体に照射し、X線検出器で電気信号に変換したのち送信装置にX線データを伝送し、エラーチェックを行いながら画像処理装置にX線データを伝送する。そして、そのX線データに基づいて画像再構成し、画像表示を行う。
【0003】
ここで、画像再構成に必要な一連のX線データは、X線管と検出器が1回転する間に検出される全ての投影角に対するX線データからなる。従来では、回転盤に設けられた送信装置はX線検出器から入力されたX線データを画像処理装置に伝送するためにメモリに一時記録し、電気信号または光信号などによる伝送ラインで数データごとに回転盤から静止側の受信装置へ伝送する。受信装置はデータが正常に受信されているかを確認し、電気信号による応答ラインで正常応答またはエラー応答を回転盤の送信装置に伝送する。エラーがなければ画像処理装置にデータが送られ断層像などの再構成処理を行い、オペレータコンソールのモニタに画像を表示する。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−84725号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のデータ伝送方法では、再構成に必要な全てのデータを伝送した後で画像再構成していたため、多スライス検出器のように素子配列の数が増加すると画像数が増えれば増えるほど操作者が画像再構成の待ち時間で不快感を感じたり、全ての画像を確認するために時間、労力が必要となったりするため操作者の負担が大きくなる。
【0006】
本発明の目的は、操作者が感じる画像画像表示までの待ち時間の不快感を緩和し、関心のある部位の画像を短時間で選択しやすくすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、X線源を連続して回転して被検体のX線データを計測すると共に、前記X線データを基に被検体の断層映像を再構成して表示装置上に表示させるX線CT装置において、計測された前記X線データから間引いたX線データを再構成し、複数のプレビュー画像を作成する手段と、前記プレビュー画像に基づいて所望領域のX線画像を選択する選択手段とを備え、前記所望領域のX線画像を再構成して表示装置上に表示させる。また、前記所望領域のX線画像を表示している間、所望領域外のX線データを再構成する。
【0008】
具体的には、完全なX線画像を表示する前にX線データを部分的に間引いて画像処理装置に伝送し、補間アルゴリズムによって再構成したプレビュー画像を表示し、操作者がプレビュー画像を確認後に必要な画像に対して不足分のデータを回転盤に搭載されたメモリから転送することで、正式なX線画像を表示させる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1に本発明で適用されるX線CT装置を示す。本発明のX線CT装置は、X線管1とそれに対向して配置されたX線検出器2とを搭載した固定部と、X線管1及びX線検出器2を同一平面状に固定して被検体3の周りを回転させる回転盤5と、X線検出器2のX線データを画像処理装置11に伝送する送信・受信装置と、X線データに基づいて画像処理する画像処理装置11と、X線画像を表示させるモニタ12とから構成される。さらに、X線スキャナ10には、図示しないが、X線検出器2のX線データをデジタル信号に変換する検出器回路、並びに回転盤5の回転及びX線束の幅を制御するスキャナガントリ制御回路を備えている。このスキャナガントリ制御回路には、プロトコルによりスキャン部位毎にスキャン数の上限値が設定されており、過剰なスキャン継続を防止する機能が備えられている。このように構成されたX線CT装置は、X線管1及びX線検出器を被検体3の回りに回転させ、その回転分のX線を検出し、その検出されたX線データに基づいて再構成演算し、断層像、3D像などを表示させることができる。
【0010】
図2に本発明で適用されるX線CT装置の詳細部を示す。
X線検出器2で受信されたX線データは、プリアンプ7で増幅され、静止側にX線データを伝達させる送信装置8に送られる。送信装置8に接続され、X線データを一時的に蓄えるためのメモリ6は、一検査で収集されるX線データを充分蓄えられるように大容量のものを使用し、送信装置8はX線データをエラーチェックしながらメモリ6に一時的に記録する。そして、その記録と同時にメモリ6の読出しアドレスを制御して位置決め・プレビュー画像の画像再構成のために元のX線データを部分的に間引いたX線データを静止側の画像処理装置11に伝送する。
【0011】
このメモリ6は、X線検出器2から送られてくるX線データを蓄えるとともに、X線データに含まれるオフセットを除去する補正、対数関数的に減衰する信号をリニアな特性に補正するログ補正、X線源の強度の細かな変動を補正するリファレンス補正、CT値の基準点を補正するキャリブレーション補正、リング補正などの処理を前処理として行う機能を有している。前処理のなされたX線データは画像再構成のために送信装置8及び受信装置9を介して画像処理装置11に伝送されるが、このメモリ6ではこれら前処理に加え、1回のスキャンで計測されたX線検出器2の出力値を加算したもの(以後、計測サム値という)を演算する演算回路を備えている。
【0012】
受信装置9はデータを画像処理装置11に伝送する。ここで、図示はしないが、送信装置8から静止側の受信装置9へのX線データの伝達は、伝達部材を介して行われる。X線スキャナ10は回転することから、X線スキャナ10のX線検出器からの検出信号を外部の再構成手段に送るために、例えば、スリップリング部が設けられている。このスリップリング部を介して再構成手段である画像処理装置11にX線データを伝送している。
【0013】
画像処理装置11では、通常に画像を再構成したり、補間アルゴリズムによってプレビュー画像を再構成したりする機能を有している。プレビュー画像を生成する補間アルゴリズムは、例えば半分のX線データを補間する方法、ハーフスキャンを利用する方法がある。また、補間を用いないプレビュー画像の再構成演算として、再構成演算にかけるX線データ範囲を縮小する方法がある。
【0014】
半分のX線データで補間する方法を図3に示す。この方法では、半分のX線データ20を周囲の画素から平均化し表示する。具体的には、間引いた画素は、周囲4点の画素である実データ21から
補間式:D(X,Y)=AVE(D(X,Y−1),D(X,Y+1),D(X−1,Y),D(X+1,Y))
を用いて、補間データ22に平均化される。他の点も同様に画像全体にわたり補間される。よって、半分のX線データ20を画像再構成すればプレビュー画像を表示することができる。なお、上記に周囲4点で補間する方法を示したが、周囲点数にとらわれずに補間する方法、或はライン毎に補間する方法も考えられることは言うまでもない。
【0015】
ハーフスキャンを利用する方法を図4に示す。ハーフスキャンとは、通常スキャンで得られるデータの180°強分のデータがあれば、残りのX線データが対向X線データ24によって自動的に埋まることを利用する方法である。スライス軸の周囲の360゜又は180゜にわたるX線データはこのスライス軸の前後X線データの補間によって得ることができる。この補間法については、特願昭60−227006号公報を参照すればよい。よって、指定された画像平面において画像を形成するのに必要な全てのX線データを補間によって決定し、画像再構成して、プレビュー画像を表示することができる。
【0016】
再構成演算にかけるX線データ範囲を縮小する方法を図5に示す。この方法では、予め取得した通常スキャン時のRAWデータ225の横軸方向に関して、関心画像の関心部は画像の中央部分に位置することを考慮し、画像の端部のみを間引き、縦軸方向に関して、ライン毎に隙間を作るような形で間引く。このように間引かれたX線データ26は、X線データの範囲27のようにRAWデータ25に比べて縮小される。よって、X線データ範囲が狭くなるので処理時間も短縮され、狭いX線データ範囲を画像再構成し、プレビュー画像を表示することができる。
【0017】
操作者は、上記の方式で作成されたプレビュー画像を見て、関心画像についての不足しているX線データを受信装置9から送信装置8に伝送要求する。送信装置8は、その伝送要求により必要なX線データの記録アドレスを判断し、メモリ6の読出しを制御しながら受信装置9にX線データを伝送し、画像処理装置11にX線データを伝送する。画像処理装置11は再構成に必要なX線データを受け取ってから通常の再構成演算を行い、分解能が高い正式な画像をモニタ12に表示する。
【0018】
次に図6に複数のプレビュー分割画像を用いて関心画像を決定する方法を示す。モニタ12の表示を例えば9つに分割し、各分割画像a,b,c・・・iをそれぞれ1画像の表示領域としている。各画像の表示領域としての分割画像a〜iの近傍には、上記の患者についての各画像の検査日や検査部位などの検査情報を表示する個別情報13がそれぞれ設けられている。スライス部位a〜iは、分割画像a〜iとリンクさせ、例えばスライスaを選択したら、分割画像aが表示するように設定されている。そして、マウス等を用いて分割画像a〜iの中から関心画像と思われる画像を選択すれば、選択された画像周辺のX線データを画像処理装置11を介し、再構成された正式な画像をモニタ12に表示することができる。検査上、関心画像外の画像が必要になることが頻繁にある。そこで、関心画像外の画像を表示する時間がかからないようにするため、関心画像を表示している間に、バックグランドで関心画像外の全てX線データを画像処理装置11に転送して再構成することも可能である。バックグランドで画像処理装置11に転送する方法は、データの一時蓄えを回転盤上のメモリで行うものであるが、画像処理装置11に全データを伝送して対数変換処理などを行った後のデータを画像処理装置11よりも後ろの段階で蓄える方法でもよい。
【0019】
このように分割画像16を用いれば、スライス部位14と対応させているため、どの部分を検査しているのかがより明確になる。また、所望の関心画像を決定に関しては、複数の分割画像と比較して行う方が、単一画像で診断するよりも検証精度が向上し、検査時間が短縮できる。なお、実施例として分割画像9枚のものを示したが、この枚数にとらわれず、分割枚数設定部15により分割画像枚数を常時設定できる。
【0020】
ここで、図7に本発明の動作について説明する。まずX線データのエラーチェックを行い、エラーがなければ一連のX線データをメモリ6に保存する。メモリ6に蓄えられたX線データから間引いたX線データを作成し、画像処理装置11に転送し、補間アルゴリズムによりプレビュー画像を再構成する。そして、再構成されたプレビュー画像をモニタに表示する。もし、X線データにエラーがあれば、X線データ転送を停止させ、再度X線データの取得を行う。
【0021】
そして操作者は、関心画像があるかないかを確認し、関心画像があれば関心画像のX線データの転送を行い、正式な画像を作成する画像再構成を行う。そして、再構成された画像をモニタに表示し、操作者はその関心画像の検査を行う。この検査を行っている間、バックグランドで関心画像外のX線データを画像処理装置11に転送し、再構成してもよい。そして、関心画像の再構成、或は全てのX線データの転送、若しくは画像再構成が終わったら、X線データの転送を終了する。もし関心画像がなければ、次のX線データを検索し、上記と同様に所望の関心画像が得られるまでX線データ検索と、検査を繰り返す。
【0022】
以上より、プレビュー画像を利用することで、大容量のデータをリアルタイムに伝送できないような低速の伝送ラインしか持たない装置でも操作者が感じる画像表示待ちの不快感を和らげることができ、また大量の画像を一度に撮像した場合に全画像の表示を短時間で行えるため操作者が関心部位の選択に要する時間を短縮できる。位置決め等ではX線画像ほど詳細な画像が不要であり、プレビュー画像の利用は検査時間の短縮につながる。診断前の画像として伝送データの一部のみ伝送することで今後の検出器の多スライス化・平面化によるデータ量の増大で生じる処理時間の問題を見かけ上解決できる。また、直接全てのデータを伝送しないで操作者が選択したデータのみを伝送することでオペレータコンソールの記録装置の容量も節約できる。
【0023】
【発明の効果】
以上、X線データの少ないプレビュー画像を利用することで、操作者が感じる画像画像表示までの待ち時間の不快感を緩和し、関心のある部位の画像を短時間で選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施できるX線CT装置の構成図である。
【図2】本発明のデータ伝送に関わる部分のブロック図である。
【図3】本発明のプレビュー画像を構成する方式を示す図である。
【図4】本発明のプレビュー画像を構成する方式を示す図である。
【図5】本発明のプレビュー画像を構成する方式を示す図である。
【図6】本発明の分割画像の表示方式を示す図である。
【図7】本発明の動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 X線管、2 X線検出器、3 撮像被検体、4 可動寝台、5 回転盤、6メモリ、7 プリアンプ、8 送信装置(回転盤側)、9 受信装置(静止側)、10 X線スキャナ、11 画像処理装置、12 モニタ、13 診断情報、14 スライス画面、15 分割枚数設定部、16 分割画像
Claims (2)
- X線源を連続して回転して被検体のX線データを計測すると共に、前記X線データを基に被検体の断層映像を再構成して表示装置上に表示させるX線CT装置において、
計測された前記X線データから間引いたX線データを再構成し、複数のプレビュー画像を作成する手段と、前記プレビュー画像に基づいて所望領域のX線画像を選択する選択手段とを備え、前記所望領域のX線データを再構成させることを特徴とするX線CT装置。 - 前記所望領域のX線画像を表示している間、所望領域外のX線データを再構成することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
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