JP2004268205A - スピンドルのツール引込み力測定システム並びにスピンドルのツール引込み力測定用プログラム - Google Patents

スピンドルのツール引込み力測定システム並びにスピンドルのツール引込み力測定用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの引込み力の変化及び挙動を容易に把握する。
【解決手段】グラフ表示制御手段203により、グラフ生成手段202で生成されたグラフ表示情報を基にグラフの縦軸と横軸及びそのスケールを表示部207に表示すると同時に、記憶手段201に格納されたディジタル信号を順次読み出して折線グラフ表示データ(折線グラフ表示用のアナログ信号)に変換し、この折線グラフ表示データを基にして工具引込み装置31の引込み動作開始から終了までの時間(t)に対する引込み力(KN)の変化を表す折線グラフ51として、表示部207に表示する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マシニングセンタなどの工作機械のスピンドル内に設けられた工具引込み装置によるスピンドルへのツール引込み力を測定するスピンドルのツール引込み力測定システム並びにスピンドルのツール引込み力測定用プログラムに関するのものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、工作機械のスピンドル内に設けられた工具引込み装置の引込み力を測定する手段として、引込み力測定ツールが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平2002−137148
【0004】
上記引込み力測定ツール1は、図1に示すように、引込み力測定用のツール本体2と、ツール本体引込み用の引込み部材3と、工具引込み装置の引込み力を検出するロードセル4等を備えている。
前記ツール本体2は、図1に示すように、工作機械のスピンドル5のテーパ穴5aに嵌合されるテーパ付きシャンク部2aと、このシャンク部2aの大径側に軸線を一致して一体に設けた把持用フランジ部2bと、この把持用フランジ部2bの反テーパシャンク部側に軸線を一致して一体に設けた、把持用フランジ部2bより大径のロードセル設置部2cとを有し、そして、これらシャンク部2a、把持用フランジ部2b及びロードセル設置部2cの軸心には、前記引込み部材3が挿通される穴2dが形成されている。
【0005】
前記引込み部材3は、図1に示すように、ツール本体2の穴2dに挿通される軸部3aと、この軸部3aの後端に一体に設けられ、かつ穴2dの径より大きい外径のプルスタッド結合部3bと、ツール本体2の穴2dから突出する軸部3aの前端に設けた雄ねじ部3cとを有し、前記プルスタッド結合部3bにはプルスタッド3dが螺着されている。
【0006】
前記ロードセル4は、図1に示すように、内部が中空のドーナツ盤状を呈する弾性体4aと、この弾性体4aの内壁面に貼り付けた、抵抗線または半導体などからなる圧力センサ4bと、弾性体4aの外周部に設けられ、前記圧力センサ4bと電気的に接続される端子部4cとを備え、この端子部4cには計測装置7が接続されている。
前記ロードセル4をツール本体2に組み付ける場合は、図1に示すように、ロードセル4をロードセル設置部2cの取付面2c1に重ね合わせ、そして、ツール本体2の後端から差し込んだ引込み部材3の軸部3aをロードセル4の中心穴4dに挿通し、この中心穴4dから突出する雄ねじ部3cにナット8を螺合して締め付けることにより、ロードセル4をツール本体2のロードセル設置部2cに固定する。その後、ナット8にその半径方向から螺合した止めねじ9を締め付けて、ナット8の回り止めを行う。
【0007】
このような引込み力測定ツール1を用いて、スピンドルのツール引込み力を測定する場合は、図1に示すように、自動工具交換装置などを利用してツール本体2のシャンク部2aをスピンドル5のテーパ穴5aに差し込み、しかる後、スピンドル5内に設けられている工具引込み装置6を後退動作させ、プルスタッド3dを介してツール本体2全体を引き込む。これにより、ツール本体2のシャンク部2aは、工具引込み装置6が有する引込み力でスピンドル5のテーパ穴5aに嵌合されると同時に、ロードセル4の弾性体4aに引込み部材3及びナット8を通して工具引込み装置6の引込み力が作用する。このため、弾性体4aには引込み力に比例した歪が生じるとともに、この歪をロードセル4の圧力センサ4bにより電気信号に変換する。さらに、この電気信号は端子部4cを通して計測装置7に出力され、この計測装置7において、工具引込み装置6の引込み力を数値表示、またはメータ表示する。そして、計測装置7の数値表示またはメータ表示を見ることにより、工具引込み装置6の引込み力を確認するようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来の引込み力測定方式は、ロードセル4からの電気信号を計測装置7に出力し、この計測装置7に工具引込み装置6の引込み力を数値表示、またはメータ表示するだけのものであるため、工具引込み装置6の引込み動作終了時における最終の引込み力しか知ることができず、工具引込み装置6の引込み動作開始から終了までの引込み力がどのように変化し、どのような挙動を呈するかを知ることが全く不可能であった。
【0009】
本発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、その目的は、工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの引込み力の変化及び挙動を容易に把握できるとともに、工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの任意の点の引込み力を容易にピックアップして表示することができるようにしたスピンドルのツール引込み力測定システム並びにスピンドルのツール引込み力測定用プログラムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、工作機械のスピンドル内に設けられた工具引込み装置と、前記工具引込み装置により前記スピンドルに係脱可能に装着される引込み力測定ツールを備え、前記引込み力測定ツールは、前記工具引込み装置により前記スピンドルに引き込まれる引込み力測定用のツール本体と、前記ツール本体に一体に設けられ、前記工具引込み装置のツール引込み力を検出するロードセルとを有するスピンドルのツール引込み力測定システムであって、表示部と、前記工具引込み装置による前記ツール本体の引込み動作開始から終了までの間に前記ロードセルから出力されるアナログ信号を所定の時間間隔でサンプリングするサンプル・ホールド回路と、前記サンプル・ホールド回路でホールドされたアナログ信号値をサンプリング毎にディジタル信号に変換するA/D変換回路と、前記A/D変換回路で変換されたディジタル信号を格納する記憶手段と、前記表示部にグラフの引込み力を表す縦軸と時間を表す横軸及びそのスケールを描くためのグラフ表示情報を生成するグラフ生成手段と、前記グラフ生成手段で生成されたグラフ表示情報を基にグラフの縦軸と横軸及びそのスケールを前記表示部に表示するとともに前記記憶手段に格納されたディジタル信号を順次読み出して折線グラフ表示データに変換し、該折線グラフ表示データに基づいて前記工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの時間に対する引込み力の変化を表す折線グラフとして前記表示部に表示するグラフ表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載のスピンドルのツール引込み力測定システムにおいて、前記表示部に表示された折線グラフ上の任意の点を指示する機能を有する入力手段と、前記入力手段で指示された前記グラフ上の任意の点をクリックすることにより該クリック点を通って前記折線グラフの引込み力を表す縦軸に直角な水平線及び前記クリック点を通って前記折線グラフの時間を表す横軸に直角な垂直線を生成して前記表示部に表示するとともに前記水平線が直交する前記縦軸上の引込み力値と前記垂直線が直交する前記横軸上の時間値を前記表示部に数字表示する第1表示処理手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2記載のスピンドルのツール引込み力測定システムにおいて、前記入力手段は、前記表示部に表示された前記水平線及び垂直線をドラッグする機能を有し、この入力手段をドラッグ操作することにより前記水平線または垂直線を前記折線グラフに沿い移動して前記表示部に表示するとともに該水平線または垂直線の移動位置における引込み力値または時間値を前記表示部に数字表示する第2表示処理手段を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1記載のスピンドルのツール引込み力測定システムにおいて、前記サンプル・ホールド回路のサンプリング動作開始から終了までの間で所定の時間間隔でサンプリングされる各サンプル時点のサンプル経過時間をサンプリング毎に前記表示部に表示された表の時間欄に時間系列で数字表示するとともに、前記各サンプル時点のサンプル経過時間に対応して前記記憶手段に格納された測定値を前記表示部に表示された表測定値欄に時間系列で数字表示する測定値表示制御手段を備えることを特徴とする請求項2記載のスピンドルのツール引込み力測定システム。
【0014】
請求項5の発明は、工作機械のスピンドル内に設けられた工具引込み装置により引込み力測定ツールを前記スピンドルに引き込む時の前記工具引込み装置の引込み力をロードセルで検出し、このロードセルで検出された信号を基にスピンドルのツール引込み力を測定するためのプログラムであって、表示部にグラフの引込み力を表す縦軸と時間を表す横軸及びそのスケールを描くためのグラフ表示情報を生成するグラフ生成ステップと、前記グラフ生成ステップで生成されたグラフ表示情報を基にグラフの縦軸と横軸及びそのスケールを表示部に描画するとともに前記ロードセルからの検出信号をディジタル信号に変換し、該ディジタル信号を折線グラフ表示データに変換するとともに該折線グラフ表示データに基づいて前記工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの時間に対する引込み力の変化を表す折線グラフとして表示部に表示するグラフ表示処理ステップとを備えることを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、請求項5記載のスピンドルのツール引込み力測定用プログラムにおいて、前記表示部に表示された折線グラフ上の任意の点を入力手段でクリックすることにより該クリック点を通って前記折線グラフの引込み力を表す縦軸に直角な水平線及び前記クリック点を通って前記折線グラフの時間を表す横軸に直角な垂直線を前記表示部に表示するとともに前記水平線が直交する前記縦軸上の引込み力値と前記垂直線が直交する前記横軸上の時間値を前記表示部に数字表示する第1表示処理ステップを備えることを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明は、請求項6記載のスピンドルのツール引込み力測定用プログラムにおいて、前記入力手段をドラッグ操作することにより前記水平線及び垂直線を前記折線グラフに沿い移動して前記表示部に表示するとともに該水平線または垂直線の移動位置における引込み力値または時間値を前記表示部に数字表示する第2表示処理ステップを備えることを特徴とする。
【0017】
請求項8の発明は、請求項5記載のスピンドルのツール引込み力測定用プログラムにおいて、前記ロードセルから出力される検出信号はサンプル・ホールド回路により所定の時間間隔でサンプリングされ、このサンプル・ホールド回路でホールドされたアナログ信号はA/D変換回路によりサンプリング毎にディジタル信号に変換されることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図2は本発明による工作機械用スピンドルのツール引込み力測定システムの一例を示す機能ブロック図、図3は図2に示すツール引込み力測定システムを構成するコンピュータ及び引込み力検出信号処理部の構成図、図4は図2に示すツール引込み力測定システムの動作手順を示すフローチャートである。
以下では、これらの図面を参照して、本発明にかかるスピンドルのツール引込み力測定システムの実施の形態について説明し、同時に本発明にかかるスピンドルのツール引込み力測定用プログラムの実施例についても説明する。
【0019】
本実施例における工作機械用スピンドルのツール引込み力測定システムは、具体的には、図3に示したパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略称する)10と、工具引込み装置のツール引込み力を検出するロードセル323と、このロードセル323から出力される検出信号を所定の時間間隔でサンプリングするサンプル・ホールド回路14と、このサンプル・ホールド回路14でホールドされたアナログ信号値をサンプリング毎にディジタル信号に変換して前記パソコン10に出力するA/D変換回路15等とを含んで構成されている。
【0020】
前記パソコン10は、図3に示すように、全体を制御し管理すると共にA/D変換回路14からのディジタル信号を基に所定の引込み力測定処理を可能にするCPU101と、このCPU101に接続されたメインメモリ102と、CPU101に接続されたCRT等の表示部103と、CPU101に接続されたキーボード及びマウス等からなる入力部104と、CPU101に接続されたハードディスク装置105などを備え、そして、後で詳しく説明する図2に示したグラフ生成手段202、グラフ表示制御手段203、第1表示処理手段205、第2表示処理手段206等の各機能は、パソコン10のメインメモリ102にハードディスク装置105から所定のプログラムデータをロードし、このプログラムでCPU101を動作させることにより実現される。
また、CPU101には、表示部103に表示されたグラフその他の測定結果をプリントアウトするプリンタ106が接続されている。
【0021】
本実施の形態におけるスピンドルのツール引込み力測定システムは、図2に示すように、工作機械のスピンドル30内に設けられた工具引込み装置31と、この工具引込み装置31によりスピンドル30のテーパ穴30aに係脱可能に装着され、工具引込み装置31の引込み力を検出するロードセル323を有する引込み力測定ツール32と、ロードセル323から出力される信号のうちの引込み力に関係する検出信号成分のみを通過させる帯域通過フィルタ(BPF)12と、この帯域通過フィルタ12を通過した検出信号を電圧に変化して増幅する増幅回路13と、この増幅回路13から出力される検出信号を所定の時間間隔でサンプリングするサンプル・ホールド回路14と、このサンプル・ホールド回路14でホールドされたアナログ信号値をサンプリング毎にディジタル信号に変換するA/D変換回路15と、記憶手段201と、グラフ生成手段202と、グラフ表示制御手段203と、入力手段204と、第1表示処理手段205及び第2表示処理手段206と、表示部207と、測定値表示制御手段208と、これらの各構成要素を制御し管理する制御手段209(図3に示すCPU101に相当する)を含んで構成されている。
【0022】
前記記憶手段201は、A/D変換回路15で変換されたディジタル信号を記憶するもので、図3に示すメインメモリ102から構成される。
前記グラフ生成手段202は、表示部207にグラフの引込み力を表す縦軸と時間を表す横軸及びそのスケールを描くためのグラフ表示情報を生成するものである。
【0023】
前記グラフ表示制御手段203は、グラフ生成手段202で生成されたグラフ表示情報を基にグラフの縦軸と横軸及びそのスケールを表示部207に表示するとともに記憶手段201に格納されたディジタル信号を順次読み出して折線グラフ表示データに変換し、この折線グラフ表示データに基づいて工具引込み装置31の引込み動作開始から終了までの時間に対する引込み力の変化を表す折線グラフとして表示部207に表示するものである。
前記入力手段204は、少なくとも表示部207に表示された折線グラフ上の任意の点を指示する機能、及び表示部207に表示された水平線及び垂直線をドラッグさせる機能を有するもので、図3に示した入力部104に相当し、マウスまたはキーボードなどから構成される。
【0024】
前記第1表示処理手段205は、入力手段204で指示された折線グラフ上の任意の点をクリックすることにより、このクリック点を通って折線グラフの引込み力を表す縦軸に直角な水平線及びクリック点を通って折線グラフの時間を表す横軸に直角な垂直線を表示部207に表示し、同時に、水平線が直交する縦軸上の引込み力と垂直線が直交する横軸上の時間を表示部207に数字表示するものである。
【0025】
前記第2表示処理手段206は、入力手段204の操作で水平線または垂直線にマウスポインタを合わせた後、この入力手段204をドラッグ操作することにより水平線または垂直線を折線グラフに沿い移動して、表示部207に表示し、同時に、この水平線または垂直線の移動位置における引込み力及び時間の各値を表示部207に数字表示するものである。
【0026】
前記測定値表示制御手段208は、サンプル・ホールド回路14のサンプリング動作開始から終了までの間で所定の時間間隔でサンプリングされる各サンプル時点のサンプル経過時間をサンプリング毎に表示部207に表示された表52の時間欄に時間系列で数字表示すると同時に、各サンプル時点のサンプル経過時間に対応して記憶手段201に格納された測定値を表示部207に表示された表52の測定値欄に時間系列で数字表示するものである。
【0027】
前記引込み力測定ツール32は、図2に示すように、引込み力測定用のツール本体321と、ツール本体引込み用の引込み部材322と、工具引込み装置31の引込み力を検出するロードセル323等を備えている。
【0028】
前記ツール本体321は、図2に示すように、スピンドル30のテーパ穴30aに嵌合されるテーパ付きシャンク部321aと、このシャンク部321aの大径側に軸線を一致して一体に設けた把持用フランジ部321bと、この把持用フランジ部321bの反テーパシャンク部側に軸線を一致して一体に設けた、把持用フランジ部321bより大径のロードセル設置部321cとを有し、これらシャンク部321a、把持用フランジ部321b及びロードセル設置部321cの軸心には、前記引込み部材322が挿通される穴321dが形成されている。
【0029】
前記引込み部材322は、図2に示すように、ツール本体321の穴321dに挿通される軸部322aと、この軸部322aの後端に一体に設けられ、かつ穴321dの径より大きい外径のプルスタッド結合部322bと、ツール本体321の穴321dから突出する軸部322aの前端に設けた雄ねじ部322cとを有し、前記プルスタッド結合部322bにはプルスタッド322dが螺着されている。
【0030】
前記ロードセル323は、図2に示すように、内部が中空のドーナツ盤状を呈する弾性体323aと、この弾性体323aの内壁面に貼り付けた、抵抗線または半導体などからなる圧力センサ323bと、弾性体323aの外周部に設けられ、前記圧力センサ323bと電気的に接続される端子部323cとを備えている。
【0031】
前記ロードセル323をツール本体321に組み付ける場合は、図2に示すように、ロードセル323をロードセル設置部321cの取付面321c1に重ね合わせ、その後、ツール本体321の後端から差し込んだ引込み部材322の軸部322aをロードセル323の中心穴323dに挿通し、この中心穴323dから突出する雄ねじ部322cにナット33を螺合して締め付けることにより、ロードセル323をツール本体321のロードセル設置部321cに固定する。
その後、ナット33にその半径方向から螺合した止めねじ34を締め付けて、ナット33の回り止めを行う。
【0032】
次に、上記のように構成された本実施に形態の動作について、図2〜図7を参照しながら説明する。
まず、図示省略した自動工具交換装置の交換アームを利用して、引込み力測定ツール32のシャンク部321aをスピンドル30のテーパ穴30aに差し込む。その後、工具引込み装置31を動作させることにより、そのクランプ部材311でツール本体321のプルスタッド322dをクランプし、これと同時に、上記交換アームをツール本体321から離して退避させる。しかる後、工具引込み装置31により引込み力測定ツール32の引込み部材322を後方へ引っ張る。
これにより、ツール本体32のシャンク部321aは、工具引込み装置31が有する引込み力でスピンドル30のテーパ穴30aに嵌合されると同時に、ロードセル323の弾性体323aに引込み部材322及びナット33を通して工具引込み装置31の引込み力が作用する。このため、弾性体323aには引込み力に比例した弾性歪が生じ、この歪は圧力センサ323bにより電気信号に変換される(ステップS1)。
【0033】
上記圧力センサ323bから出力される信号のうち、引込み力に関係する検出信号成分は帯域通過フィルタ12を通過して、増幅回路13に入力される。この増幅回路13では、帯域通過フィルタ12を通過した検出信号を電圧に変化して増幅し、サンプル・ホールド回路14に出力する。
このサンプル・ホールド回路14では、増幅回路13から出力される検出信号を所定の時間間隔、例えば、約0.20sec以下の時間間隔で、工具引込み装置31の引込み動作開始から終了までの時間、例えば5secの間サンプリングされる(ステップS2)。その後、サンプル・ホールド回路14でホールドされたアナログ信号値はA/D変換回路15によりサンプリング毎にディジタル信号に変換される(ステップS3)。
【0034】
上記A/D変換回路15で変換されたディジタル信号は、図2に示す制御手段207を通して記憶手段201に取り込まれ、記憶手段201に順次に格納される(ステップS4)。
また、グラフ生成手段202では、図5に示すように、表示部207にグラフの引込み力を表す縦軸と時間を表す横軸及びそのスケールを描くためのグラフ表示情報を生成する(ステップS5)。
【0035】
一方、グラフ表示制御手段203では、グラフ生成手段202で生成されたグラフ表示情報を基にグラフの縦軸と横軸及びそのスケールを表示部207に図5に示すように表示する(ステップS6)。これと同時に、記憶手段201に格納されたディジタル信号を順次読み出して折線グラフ表示データ(折線グラフ表示用のアナログ信号)に変換し、この折線グラフ表示データを基にして工具引込み装置31の引込み動作開始から終了までの時間(t)に対する引込み力(KN)の変化を表す折線グラフ51として、図5に示すように表示部207に表示する(ステップS7)。
【0036】
また、測定値表示制御手段208では、サンプル・ホールド回路14のサンプリング動作開始から終了までの間(約5秒)で、約0.20secの時間間隔でサンプリングされる各サンプル時点のサンプル経過時間をサンプリング毎に表示部207のグラフ表示領域外に図5に示すように表示された表52の時間欄に時間系列で数字表示する。これと同時に、各サンプル時点のサンプル経過時間に対応するサンプリング値、すなわち、サンプリング毎にディジタル信号に変換され、かつ記憶手段201に格納された測定値を、表示部207に表示された図5に示す表52の測定値欄に時間系列で数字表示する(ステップS8)。
【0037】
次に、第1表示処理手段205及び第2表示処理手段206の動作について、図2及び図4〜図7を参照して説明する。
例えば、入力手段204を構成するマウスを操作することにより、表示部207の画面上に表示されているマウスポインタ60を図6に示す折線グラフ51上に移動して、その任意の点P1を指示しクリックする(ステップS9)。これにより、第1表示処理手段205が動作を開始する。
この第1表示処理手段205が動作されると、上記クリック点P1を通ってグ折線ラフ51の引込み力を表す縦軸に直角な水平線61と、クリック点P1を通って折線グラフ51の時間を表す横軸に直角な垂直線62を表示部207にそれぞれ表示する(ステップS10)。その後、水平線61が直交する縦軸上の引込み力値と垂直線62が直交する横軸上の時間値を表示部207に数字表示する(ステップS11)。
【0038】
なお、第1表示処理手段205により表示された水平線61及び垂直線62は、これら水平線61及び垂直線62をマウスポインタ60で指示して、再度クリックすれば、これら水平線61と垂直線62及びこれら水平線61と垂直線62に対応する各値も表示部207の画面上から消去されるようになっている。
【0039】
水平線61及び垂直線62が表示部207に表示された状態において、入力手段204を構成するマウスを操作することにより、表示部207の画面上に表示されているマウスポインタ60を図6に示す水平線61(または垂直線62)に合わせ、この入力手段204をドラッグ操作する(ステップS12)。これにより、第2表示処理手段206が動作を開始する。
この第2表示処理手段206が動作されると、入力手段204のドラッグ操作に伴い、水平線61は図7に示すように鉛直方向に平行移動される。そして、この水平線61が図7に示すように折線グラフ51と交差する点P2でドラッグを解除すると、水平線61は点P2と交差するように表示部207に表示されると同時に、この水平線61の移動位置における引込み力値が表示部207に図7に示すように数字表示される(ステップS13)。
なお,上記の説明では、水平線61をドラッグする場合について述べたが、垂直線62をドラッグする場合においても水平線61と同様に行われるので,その説明は省略する。
【0040】
このような本実施の形態におけるスピンドルのツール引込み力測定システムによれば、グラフ表示制御手段203により、グラフ生成手段202で生成されたグラフ表示情報を基にグラフの縦軸と横軸及びそのスケールを表示部207に表示すると同時に、記憶手段201に格納されたディジタル信号を順次読み出して折線グラフ表示データ(折線グラフ表示用のアナログ信号)に変換し、この折線グラフ表示データを基にして工具引込み装置31の引込み動作開始から終了までの時間(t)に対する引込み力(KN)の変化を表す折線グラフ51として、表示部207に表示するように構成したので、工具引込み装置31の引込み動作開始から終了までの引込み力の変化及び挙動を容易に把握することができる。
【0041】
また,本実施の形態によれば、測定値表示制御手段208により、サンプル・ホールド回路14のサンプリング動作開始から終了までの間で所定の時間間隔でサンプリングされる各サンプル時点のサンプル経過時間をサンプリング毎に表示部207に表示された表52の時間欄に時間系列で数字表示すると同時に、各サンプル時点のサンプル経過時間に対応して記憶手段201に格納された測定値を表示部207に表示された表52の測定値欄に時間系列で数字表示するようにしたので、工具引込み装置31の引込み動作開始から終了までの引込み力の変化を数値的に把握することができる。
【0042】
また,本実施の形態によれば、入力手段204で指示された折線グラフ上の任意の点をクリックすることにより第1表示処理手段205を動作させ、これにより、このクリック点を通ってグラフの引込み力を表す縦軸に直角な水平線61及びクリック点を通ってグラフの時間を表す横軸に直角な垂直線62を表示部207に表示するとともに、水平線61が直交する縦軸上の引込み力値と垂直線62が直交する横軸上の時間値を表示部207に数字表示するように構成したので、工具引込み装置31の引込み動作開始から終了までの任意の点の引込み力を容易にピックアップして表示することができる。
【0043】
また,本実施の形態によれば、入力手段204の操作で水平線または垂直線にマウスポインタを合わせてドラッグ操作することにより第2表示処理手段206を動作させ、これにより、水平線61または垂直線62を折線グラフ51に沿い移動して表示部207に表示するとともに、この水平線61または垂直線62の移動位置における引込み力値及び時間値を表示部207に数字表示するように構成したので、工具引込み装置31の引込み動作開始から終了までの任意の点の引込み力及び時間をピックアップして個別に表示することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかるスピンドルのツール引込み力測定システム並びにスピンドルのツール引込み力測定用プログラムによれば、グラフ表示制御手段またはグラフ表示制御ステップにより、グラフ生成手段またはグラフ生成ステップで生成されたグラフ表示情報を基にグラフの縦軸と横軸及びそのスケールを表示部に表示するとともに、ロードセルからの検出信号をディジタル信号に変換し、該ディジタル信号を折線グラフ表示データに変換するとともに該折線グラフ表示データに基づいて工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの時間に対する引込み力の変化を表す折線グラフとして表示部に表示するように構成したので、工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの引込み力の変化及び挙動を容易に把握することができる。
【0045】
また,本発明にかかるスピンドルのツール引込み力測定システムによれば、測定値表示制御手段により、サンプル・ホールド回路のサンプリング動作開始から終了までの間で所定の時間間隔でサンプリングされる各サンプル時点のサンプル経過時間をサンプリング毎に表示部に表示された表の時間欄に時間系列で数字表示するとともに、各サンプル時点のサンプル経過時間に対応して記憶手段に格納された測定値を表示部に表示された表の測定値欄に時間系列で数字表示するように構成したので、工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの引込み力の変化を数値的に把握することができる。
【0046】
また,本発明にかかるスピンドルのツール引込み力測定システム並びにスピンドルのツール引込み力測定用プログラムによれば、入力手段で指示された折線グラフ上の任意の点をクリックすることにより第1表示処理手段または第1表示処置ステップを動作させ、これにより、このクリック点を通ってグラフの引込み力を表す縦軸に直角な水平線及びクリック点を通ってグラフの時間を表す横軸に直角な垂直線を表示部に表示するとともに、水平線が直交する縦軸上の引込み力値と垂直線が直交する横軸上の時間値を表示部に数字表示するように構成したので、工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの任意の点の引込み力を容易にピックアップして表示することができる。
【0047】
また,本発明にかかるスピンドルのツール引込み力測定システム並びにスピンドルのツール引込み力測定用プログラムによれば、入力手段の操作で水平線または垂直線にマウスポインタを合わせてドラッグ操作することにより第2表示処理手段または第2表示処理ステップを動作させ、これにより、水平線または垂直線を折線グラフに沿い移動して表示部に表示するとともに、この水平線または垂直線の移動位置における引込み力値及び時間値を表示部に数字表示するように構成したので、工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの任意の点の引込み力及び時間をピックアップして個別に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】引込み力測定ツールの一例を示す説明用縦断面図である。
【図2】本発明による工作機械用スピンドルのツール引込み力測定システムの一例を示す機能ブロック図である。
【図3】図2に示すツール引込み力測定システムを構成するコンピュータ及び引込み力検出信号処理部の構成図である。
【図4】図2に示すツール引込み力測定システムの動作手順を示すフローチャートである。
【図5】本実施の形態における引込み力と時間との関係を折線グラフ及び表にして表示部に表示した場合の一例を示す説明図である。
【図6】本実施の形態における引込み力と時間との関係を折線グラフにして表示部に表示し、かつ水平線と垂直線を同時に表示した場合の一例を示す説明図である。
【図7】本実施の形態における引込み力と時間との関係を折線グラフにして表示部に表示し、かつ水平線または垂直線の一方をドラッグして表示した場合の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 パソコン
12 帯域通過フィルタ(BPF)
13 増幅回路
14 サンプル・ホールド回路
15 A/D変換回路
30 スピンドル
31 工具引込み装置
32 引込み力測定ツール
321 ツール本体
322 引込み部材
323 ロードセル
201 記憶手段
202 グラフ生成手段
203 グラフ表示制御手段
204 入力手段
205 第1表示処理手段
206 第2表示処理手段
207 表示部
208 測定値表示制御手段
209 制御手段

Claims (8)

  1. 工作機械のスピンドル内に設けられた工具引込み装置と、前記工具引込み装置により前記スピンドルに係脱可能に装着される引込み力測定ツールを備え、前記引込み力測定ツールは、前記工具引込み装置により前記スピンドルに引き込まれる引込み力測定用のツール本体と、前記ツール本体に一体に設けられ、前記工具引込み装置のツール引込み力を検出するロードセルとを有するスピンドルのツール引込み力測定システムであって、
    表示部と、
    前記工具引込み装置による前記ツール本体の引込み動作開始から終了までの間に前記ロードセルから出力されるアナログ信号を所定の時間間隔でサンプリングするサンプル・ホールド回路と、
    前記サンプル・ホールド回路でホールドされたアナログ信号値をサンプリング毎にディジタル信号に変換するA/D変換回路と、
    前記A/D変換回路で変換されたディジタル信号を格納する記憶手段と、
    前記表示部にグラフの引込み力を表す縦軸と時間を表す横軸及びそのスケールを描くためのグラフ表示情報を生成するグラフ生成手段と、
    前記グラフ生成手段で生成されたグラフ表示情報を基にグラフの縦軸と横軸及びそのスケールを前記表示部に表示するとともに前記記憶手段に格納されたディジタル信号を順次読み出して折線グラフ表示データに変換し、該折線グラフ表示データに基づいて前記工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの時間に対する引込み力の変化を表す折線グラフとして前記表示部に表示するグラフ表示制御手段と、を備えることを特徴とするスピンドルのツール引込み力測定システム。
  2. 前記表示部に表示された折線グラフ上の任意の点を指示する機能を有する入力手段と、前記入力手段で指示された前記グラフ上の任意の点をクリックすることにより該クリック点を通って前記折線グラフの引込み力を表す縦軸に直角な水平線及び前記クリック点を通って前記折線グラフの時間を表す横軸に直角な垂直線を生成して前記表示部に表示するとともに前記水平線が直交する前記縦軸上の引込み力値と前記垂直線が直交する前記横軸上の時間値を前記表示部に数字表示する第1表示処理手段とを備えることを特徴とする請求項1記載のスピンドルのツール引込み力測定システム。
  3. 前記入力手段は、前記表示部に表示された前記水平線及び垂直線をドラッグする機能を有し、この入力手段をドラッグ操作することにより前記水平線または垂直線を前記折線グラフに沿い移動して前記表示部に表示するとともに該水平線または垂直線の移動位置における引込み力値または時間値を前記表示部に数字表示する第2表示処理手段を備えることを特徴とする請求項2記載のスピンドルのツール引込み力測定システム。
  4. 前記サンプル・ホールド回路のサンプリング動作開始から終了までの間で所定の時間間隔でサンプリングされる各サンプル時点のサンプル経過時間をサンプリング毎に前記表示部に表示された表の時間欄に時間系列で数字表示するとともに、前記各サンプル時点のサンプル経過時間に対応して前記記憶手段に格納された測定値を前記表示部に表示された表測定値欄に時間系列で数字表示する測定値表示制御手段を備えることを特徴とする請求項1記載のスピンドルのツール引込み力測定システム。
  5. 工作機械のスピンドル内に設けられた工具引込み装置により引込み力測定ツールを前記スピンドルに引き込む時の前記工具引込み装置の引込み力をロードセルで検出し、このロードセルで検出された信号を基にスピンドルのツール引込み力を測定するためのプログラムであって、
    表示部にグラフの引込み力を表す縦軸と時間を表す横軸及びそのスケールを描くためのグラフ表示情報を生成するグラフ生成ステップと、
    前記グラフ生成ステップで生成されたグラフ表示情報を基にグラフの縦軸と横軸及びそのスケールを表示部に描画するとともに前記ロードセルからの検出信号をディジタル信号に変換し、該ディジタル信号を折線グラフ表示データに変換するとともに該折線グラフ表示データに基づいて前記工具引込み装置の引込み動作開始から終了までの時間に対する引込み力の変化を表す折線グラフとして表示部に表示するグラフ表示処理ステップと、を備えることを特徴とするスピンドルのツール引込み力測定用プログラム。
  6. 前記表示部に表示された折線グラフ上の任意の点を入力手段でクリックすることにより該クリック点を通って前記折線グラフの引込み力を表す縦軸に直角な水平線及び前記クリック点を通って前記折線グラフの時間を表す横軸に直角な垂直線を前記表示部に表示するとともに前記水平線が直交する前記縦軸上の引込み力値と前記垂直線が直交する前記横軸上の時間値を前記表示部に数字表示する第1表示処理ステップを備えることを特徴とする請求項5記載のスピンドルのツール引込み力測定用プログラム。
  7. 前記入力手段をドラッグ操作することにより前記水平線及び垂直線を前記折線グラフに沿い移動して前記表示部に表示するとともに該水平線または垂直線の移動位置における引込み力値または時間値を前記表示部に数字表示する第2表示処理ステップを備えることを特徴とする請求項6記載のスピンドルのツール引込み力測定用プログラム。
  8. 前記ロードセルから出力される検出信号はサンプル・ホールド回路により所定の時間間隔でサンプリングされ、このサンプル・ホールド回路でホールドされたアナログ信号はA/D変換回路によりサンプリング毎にディジタル信号に変換されることを特徴とする請求項5記載のスピンドルのツール引込み力測定用プログラム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102179723A (zh) * 2011-03-08 2011-09-14 哈尔滨先锋机电技术开发有限公司 基于无线电通讯的数控机床在线测量装置
US8579561B2 (en) 2007-03-29 2013-11-12 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Spindle device of machine tool
JP2018519170A (ja) * 2015-05-08 2018-07-19 サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ 切削工具のプルアウトを決定する方法、および、切削工具のための回転可能な工具ホルダー

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