JP2004276281A - 感熱記録体 - Google Patents

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JP2004276281A
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Nobuyuki Iwasaki
信幸 岩崎
Ryozo Ishibashi
良三 石橋
Shigetoshi Seki
重利 関
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Abstract

【課題】記録感度に優れ、かつ未記録部の耐熱性、耐光性および画像安定性に優れた感熱記録体に関するものである。
【解決手段】支持体と、その上に形成され、ロイコ染料とこのロイコ染料と加熱下に反応してこれを発色させる呈色剤及び増感剤とを含有する感熱記録層を有してなる感熱記録体において、呈色剤がN−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア及び特定の化合物であり、ロイコ染料が3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランであることを特徴とする感熱記録体。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関し、記録感度に優れ、かつ未記録部の耐熱性、耐光性および画像安定性に優れた感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ロイコ染料と、このロイコ染料と、加熱下に接触してこれを発色させる呈色剤との発色反応を利用し、加熱により両発色物質を溶融接触させ、発色画像を得るようにした感熱記録体が広く知られている。このような感熱記録体は、比較的安価であり、記録機器がコンパクトで、かつその保守も容易であるため、ファクシミリ、ワードプロセッサー、各種計算機、およびその他の用途の記録媒体として、幅広い分野において使用されている。
【0003】
呈色剤として、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレアを使用し、保存性改良剤として、本願発明に使用の一般式(1)で示される特定の化合物を使用することが記載されている(特許文献1参照)が、未記録部の耐熱性や耐光性に問題がある。
【0004】
また、呈色剤として、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレアを使用し、ロイコ染料が3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランであることが記載されている(特許文献2、3参照)が、記録感度や記録画像の保存安定性に問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−347757号公報
【特許文献2】
特開2002−160459号公報
【特許文献3】
特開2002−160461号公報
【0006】
感熱記録体の利用分野が拡大することによって、感熱記録体の使用環境もより過酷になりつつある。未記録部分の耐熱性および耐光性、記録画像の保存安定性、高速記録等の品質を同時に満足するものが要望されているが、一般に未記録部分の耐熱性および耐光性を改良すると、記録画像の保存安定性や記録感度の低下が起こり、満足なものが得られていないのが現状である。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、記録感度に優れ、未記録部の耐熱性、耐光性および画像安定性に優れた感熱記録体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、支持体と、その上に形成され、ロイコ染料とこのロイコ染料と加熱下に反応してこれを発色させる呈色剤及び増感剤とを含有する感熱記録層を有してなる感熱記録体において、呈色剤がN−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア及び下記一般式(1)で示される化合物であり、ロイコ染料が3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランであることを特徴とする。
【0009】
【化2】
Figure 2004276281
(但し、nは1〜7の整数を表わす)
N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア100質量部に対して、上記一般式(1)の化合物が10〜50質量部であることが好ましい。
増感剤が、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタンおよび1,2−ジフェノキシエタンから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
感熱記録層中には、呈色剤としてN−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア及び上記一般式(1)で示される化合物を含有し、ロイコ染料として3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランが含有される。
【0011】
特定の呈色剤の全使用量としては特に限定されないが、ロイコ染料100質量部に対して、100〜1000質量部、好ましくは100〜500質量部程度が好ましい。
【0012】
N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレアと上記一般式(1)で示される化合物の比率については、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア100質量部に対して、上記一般式(1)で示される化合物は10〜50質量部が好ましく、10質量部未満だと画像安定性が低下し、50質量部を超えると記録感度、耐熱性が低下する恐れがある。
【0013】
感熱記録層には、呈色剤として特定の呈色剤が使用されるが、本発明の所望の効果を損なわない限りにおいて、他の呈色剤を併用することもできる。かかる他の呈色剤の具体例としては、例えば4−tert−ブチルフェノール、4−アセチルフェノール、4−tert−オクチルフェノール、4,4’−sec−ブチリデンジフェノール、4−フェニルフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルサルファイド、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、およびビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのフェノール性化合物をあげることができる。
【0014】
さらに、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸−sec−ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸トリル、4−ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどのフェノール性化合物、または、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、サリチル酸、3−tert−ブチルサリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸などの芳香族カルボン酸、およびこれらフェノール性化合物、芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウムなどの多価金属との塩などの有機酸性物質などが挙げられる。
【0015】
感熱記録層中にロイコ染料として含有される3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(以下、特定の染料と称す)は、記録感度、未記録部の耐熱性および耐光性を同時に満足させるために使用されるものであり、感熱記録層全固形量に対して5〜35質量%程度が好ましい。
【0016】
感熱記録層には、ロイコ染料として特定の染料が使用されるが、本発明の所望の効果を損なわない限りにおいて、他のロイコ染料を併用することもできる。かかる他のロイコ染料の具体例としては、黒色発色を与えるロイコ染料として、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−2−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,6−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2,4−ジメチル−6−(4−ジメチルアミノアニリノ)フルオラン、および3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン等をあげることができる。
【0017】
青色発色を与えるロイコ染料としては、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノフェニル)フタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−n−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、および3−ジフェニルアミノ−6−ジフェニルアミノフルオランなどをあげることができる。
【0018】
緑色発色を与えるロイコ染料としては、3−(N−エチル−N−n−ヘキシルアミノ)−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)−7−(N−フェニル−N−メチルアミノ)フルオラン、3−〔p−(p−アニリノアニリノ)アニリノ〕−6−メチル−7−クロロフルオラン、および3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリドなどをあげることができる。
【0019】
近赤外領域に吸収を有するロイコ染料としては、3,3’−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−〔p−(p−アニリノアニリノ)アニリノ〕−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−〔p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ〕−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−p−トリルスルホニルメタン、3−〔p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ〕−6−メチルフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6,8,8−トリメチル−8,9−ジヒドロ−(3,2,e)ピリドフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6,8,8−トリメチル−8,9−ジヒドロ−(3,2,e)ピリドフルオラン、3−〔1,1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−n−ブチルアミノアニリノ)−6−メチル−7−クロロフルオラン、2―メシジノ−8−ジエチルアミノ−ベンズ〔C〕フルオランなどを挙げることができる。
【0020】
赤色発色を有するロイコ染料としては、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(p−ニトロ)アニリノラクタム、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(o−クロロ)アニリノラクタム、3−ジメチルアミノ−7−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−tert−ブチルフルオラン、3−(N−エチル−N−トリルアミノ)−7−メチルフルオラン、3−(N−エチル−N−トリルアミノ)−7−エチルフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−クロロフルオラン、および3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−7,8−ベンゾフルオランなどをあげることができる。
【0021】
さらに赤色系の発色を与えるロイコ染料として、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−トリルアミノ−7−メチルフルオラン、3−トリルアミノ−7−エチルフルオラン、2−(N−アセチルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N−プロピオニルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N−ベンゾイルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N−カルボブトキシアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N−ホルミルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N−ベンジルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N−アリルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、および2−(N−メチルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェノキシフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−7−フェノキシフルオランをあげることができる。
【0022】
さらには、3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3’−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3′−ビス(1−n−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、7−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−3−メチル−1−フェニルスピロ〔(1,4−ジヒドロクロメノ〔2,3−c〕ピラゾール)−4,3’−フタリド〕、7−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−3−メチル−1−p−メチルフェニルスピロ〔(1,4−ジヒドロクロメノ〔2,3−c〕ピラゾール)−4,3’−フタリド〕、および7−(N−エチル−N−n−ヘキシルアミノ)−3−メチル−1−フェニルスピロ〔(1,4−ジヒドロクロメノ〔2,3−c〕ピラゾール)−4,3’−フタリド〕などを赤色染料前駆体としてあげることができる。
【0023】
黄色系統の発色を与えるロイコ染料としては、3,6−ジメトキシフルオラン、および1−(4−n−ドデシルオキシ−3−メトキシフェニル)−2−(2−キノリル)エチレンなどがある。
【0024】
感熱記録層中には、記録感度を向上させるための増感剤が含有されるが、増感剤としては、従来から感熱記録材料の増感剤として知られている化合物を使用することができ、例えばパラベンジルビフェニル、ジベンジルテレフタレート、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、シュウ酸ジベンジル、アジピン酸ジ−o−クロルベンジル、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、シュウ酸ジ−p−メチルベンジル、シュウ酸ジ−p−クロルベンジル、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1,3−ビス(2−ナフトキシ)プロパン、メタターフェニル、ジフェニル、ベンゾフェノンなどを挙げることができる。これらの中でも特に1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタンまたは1,2−ジフェノキシエタンの少なくとも1種を増感剤として使用すると、記録感度に優れ未記録部の耐熱性に優れた感熱記録体が得られる。
【0025】
感熱記録層中の増感剤の使用量としては、ロイコ染料100質量部に対して100〜1000質量部、好ましくは100〜500質量部程度である。
【0026】
感熱記録層中には記録部の保存安定性をより高めるために保存性向上剤を含有させることもできる。かかる保存性向上剤としては、例えば、次のようなものが挙げられる。1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−〔1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノール、および4,4’−〔1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノールなどのフェノール系の化合物、4−ベンジルオキシフェニル−4’−(2−メチル−2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニルスルホン、4−(2−メチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン、および4−(2−エチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン等のエポキシ化合物、並びに1,3,5−トリス(2,6−ジメチルベンジル−3−ヒドロキシ−4−tert−ブチル)イソシアヌル酸などのイソシアヌル酸化合物から選ばれた1種以上を含むものを用いることができる。もちろん、保存性向上剤はこれらに限定されるものではなく、又必要に応じて2種類以上の化合物を併用することもできる。これらの保存性向上剤の使用量はとくには限定されないが、一般にロイコ染料100質量部に対して400質量部以下で使用するのが望ましい。
【0027】
感熱記録層に含有される特定の呈色剤、特定のロイコ染料、増感剤、保存性向上剤は、一般に水を媒体とし、ボールミル、アトライター、サンドミルなどの攪拌・粉砕機により、特定の呈色剤、特定のロイコ染料、増感剤、保存性向上剤を一緒にまたは別々に粉砕し、これをポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、スルホン基変性ポリビニルアルコールなど変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体塩およびそれらの誘導体などの水溶性高分子化合物の他、必要に応じて界面活性剤、消泡剤などと共に分散媒体中に分散させ分散液とし、この分散液を感熱記録層用塗料の調製に用いることができる。
【0028】
感熱記録層用塗料中には、感熱記録層の白色度向上、および画像の均一性向上のため、白色度が高く、平均粒子径が10μm以下の微粒子顔料を感熱発色層に含有させることができる。例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、焼成クレー、シリカ、ケイソウ土、合成ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウムやシリカなどの無機顔料、並びに、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂、ポリスチレン樹脂等の有機顔料が使用できる。サーマルヘッドに対するかす付着、およびスティッキングの防止のためには、吸油量が50ml/100g以上の顔料を使用することが好ましい。顔料の配合量は、発色濃度を低下させない程度の量、すなわち、感熱記録層全固形量に対して50質量%以下であることが好ましい。
【0029】
感熱記録層を構成する他の成分材料としては接着剤を用い、さらに必要により、架橋剤、ワックス類、金属石鹸、有色染料、有色顔料、および蛍光染料などを用いることができる。接着剤としては、例えばポリビニルアルコール及びその誘導体、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、カゼイン、ゼラチン及びそれらの誘導体等の水溶性高分子材料、並びに、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体などの水不溶性重合体のラテックスなどをあげることができる。
【0030】
また、感熱記録層の耐水性を向上させるために、接着剤を三次元硬化させるための架橋剤を感熱記録層中に含有させることができる。例えば、グリオキザール等のアルデヒド系化合物、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物、エポキシ系化合物、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、ジメチロールウレア化合物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネート化合物、並びに過硫酸アンモニウムや塩化第二鉄、および塩化マグネシウム、四ホウ酸ソーダ、四ホウ酸カリウム等の無機化合物又はホウ酸、ホウ酸トリエステル、ホウ素系ポリマー等から選ばれた少なくとも1種の架橋性化合物を感熱記録層全固形量に対し1〜10質量%程度の範囲で用いることが好ましい。
【0031】
感熱記録層に添加されるワックスとしては、パラフィンワックス、カルナバロウワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリオレフィンワックス、およびポリエチレンワックスなどのワックス類、並びに例えばステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、およびその誘導体などをあげることができる。特にメチロール化脂肪酸アミドを感熱記録層に添加すると、地肌かぶりを悪化せずに増感効果を得ることができるので好ましく使用できる。
【0032】
感熱記録層に添加される金属石鹸としては、高級脂肪酸多価金属塩、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、およびオレイン酸亜鉛等をあげることができる。必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、感熱記録層中に、さらに撥油剤、消泡剤、粘度調節剤など各種添加剤を添加することができる。
感熱記録層は、乾燥後の塗工量が2〜20g/mより好ましくは4〜15g/mとなるように塗工される。
【0033】
本発明においては、紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルまたは紫外線吸収剤の固体微粒子を感熱記録層あるいはその上に設けられた保護層に含有することで、耐光性を更に向上させることもできる。
【0034】
紫外線吸収剤の具体例としては、例えばフェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5スルホベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤をあげることができる。
【0035】
さらには、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5’−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−4’−(2”−エチルヘキシル)オキシフェニル〕ベンゾトリアゾール、ポリエチレングリコール(分子量約300)とメチル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとの縮合物等のベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤、2’−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系の紫外線吸収剤等をあげることができる。勿論、これらに限られるものではなく、また必要に応じて2種類以上を併用することもできる。
【0036】
これらの紫外線吸収剤の中でもベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましく、特に2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−4’−(2”−エチルヘキシル)オキシフェニル〕ベンゾトリアゾール、ポリエチレングリコール(分子量約300)とメチル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとの縮合物は、とりわけ顕著な耐光性改良効果を発揮するためより好ましい。
【0037】
紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルまたは紫外線吸収剤の固体微粒子の添加量については特に限定するものではないが、感熱記録層に含有する場合および感熱記録層上に設けた保護層に含有する場合、いずれの場合においても、各層の全固形量に対して、5〜70質量%程度が好ましい。特に好ましくは15〜50質量%の範囲に調節する。5質量%より少ないと耐光性に対する改善効果が乏しく、70質量%より多く含有しても耐光性改善効果が乏しいだけでなく、感熱発色層の感度が低下する場合がある。紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルまたは紫外線吸収剤の固体微粒子は感熱発色層中に含有するより保護層中に含有させたほうがより有効に耐光性を改善することができる。
【0038】
本発明で用いる紫外線吸収剤のマイクロカプセルは、各種公知の方法で調製することができ、一般には上記の常温で固体ないし液体の紫外線吸収剤を必要に応じて有機溶剤に溶解して得た芯物質(油性液)を水性媒体中に乳化分散し、油性液滴の周りに高分子物質からなる壁膜を形成する方法によって調製される。マイクロカプセルの壁膜となる高分子物質の具体例としては、例えばポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アミノアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−メタクリレート共重合体樹脂、スチレン−アクリレート樹脂、ゼラチン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。これらのうちでも、特にポリウレタン−ポリウレア樹脂、あるいはアミノアルデヒド樹脂からなる壁膜を有するマイクロカプセルは、耐熱性に優れるため、サーマルヘッドへのスティッキングを防止する目的で感熱発色層あるいは、保護層中に添加される無機顔料の機能をも果たすという優れた付随効果を発揮し、しかも、他の壁膜からなるマイクロカプセルや通常の顔料に比較して屈折率が低く、且つ形状が球形であるため、保護層中に多量に添加しても光の乱反射に起因する濃度低下を招く恐れがないので好ましく用いられる。
【0039】
本発明においては、感熱記録層、保護層に蛍光増白剤を添加することも耐光性改善効果があり、好ましく使用できる。蛍光増白剤は紫外線領域の光を吸収し、より長波長の可視光領域の光を放出する作用があるため増白剤として広く用いられている。本発明で使用する複合微粒子中に含有させた染料前駆体は、エネルギーの高い紫外線領域の光で分解し黄変しやすい性質を持つが、蛍光増白剤によって紫外線をより無害な長波長領域の光に変化させることで、黄変を防止できるだけでなく、白色度に対する効果も得ることができる。また印字部の光による消色も蛍光増白剤を含有させることで改善できる。
【0040】
本発明で使用できる蛍光増白剤としては、例えば、ピレン、クマリン、オキサゾール、イミダゾール、イミダゾロン、ピラゾール、ベンジジン、ジアミノカルバゾール、ナフタール酸、ジアミノスチルベンジスルホン酸の誘導体をあげることができる。より具体的には、1,2−ビス(5−メチルオキサゾール−2−イル)エチレン、β,4−ビス(5−メチルオキサゾール−2−イル)−スチレン、3−エチルオキシカルボニル−7,8−ベンゾクマリン、N−メチル−4−メトキシナフタレン−1,8−ジカルボン酸イミド、4−〔3−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−1−ピラゾリン−1−イル〕−ベンゼンスルホン酸ソーダ、1,2−ビス〔4−(フェニルアミノカルボニルアミノ)−2−ソジウムオキシスルホニルフェニル〕エチレン、1,2−ビス{4−〔2−(p−ソジウムオキシスルホニルアニリノ)−4−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−6−イル〕アミノ−2−ソジウムオキシスルホニルフェニル}エチレン等が挙げられる。これらの化合物のなかでも、ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体である1,2−ビス{4−〔2−(p−ソジウムオキシスルホニルアニリノ)−4−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−6−イル〕アミノ−2−ソジウムオキシスルホニルフェニル}エチレンが塗工液調製時の取り扱いの容易さの観点からも好ましい。
【0041】
蛍光増白剤の添加量については特に限定するものではないが、感熱記録層全固形量に対して0.5〜15質量%程度が好ましい。特に好ましくは、1〜10質量%の範囲となるように調節する。0.5質量%よりも少ない場合は充分な効果が得られず、10質量%より多くすると蛍光増白剤自身の色により地肌が着色し自然紙感の乏しい感熱記録材料となるため好ましくない。
【0042】
本発明においては、従来より公知の感熱記録材料に使用されている下塗り層も利用することができる。特に紙を支持体とした場合は、下塗層を設けることが望ましい。下塗り層に、シリカ、焼成カオリンなどのような空隙率の高い顔料を使用することにより、感熱記録層の発色感度をあげることができる。また下塗り層中にプラスチックピグメント、中空粒子、発泡体などを含有させることもその上に形成される感熱発色層の発色感度向上に効果がある。
【0043】
本発明においては、感熱記録層の上に従来より公知の感熱記録材料に使用されているような水溶性高分子材料と顔料を含有する保護層を設けることが望ましい。水溶性高分子材料および顔料としては、感熱記録層用塗液で例示した材料を使用することができる。このとき架橋剤を添加して、保護層に耐水性を付与することがより望ましい。保護層は、乾燥後の塗工量が0.5〜10g/m、より好ましくは1〜5g/mとなるように感熱記録層上に塗工される。
【0044】
本発明では、電子線や紫外線で硬化した樹脂層を感熱記録層上、あるいは保護層上に設けることもできる。電子線で硬化した樹脂の例としては、特開昭58−177392号公報、特開昭58−177392号公報などに記載がある。このような樹脂中に、非電子線硬化樹脂、顔料、および消泡剤、レベリング剤、滑剤、界面活性剤、可塑剤等の添加剤を適宜添加することもできる。特に、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどの顔料や、ワックス類、シリコンなどの滑剤を添加することは、サーマルヘッドに対するスティッキング防止に役立つため好ましい。
電子線や紫外線で硬化した樹脂層は、乾燥後の塗工量が0.5〜10g/m、より好ましくは1〜5g/mとなるように塗工される。
【0045】
本発明においては、UVインキ、フレキソインキなどで印刷することができる。この場合、印刷は、感熱記録層上、保護層上、電子線硬化樹脂層、あるいは紫外線硬化樹脂層など、どの層の上に印刷してもかまわない。
【0046】
本発明に用いられる支持体材料の種類、形状、寸法などには、格別の限定はなく、例えば上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、グラシン紙、樹脂ラミネート紙、ポリオレフィン系合成紙、合成繊維紙、不織布、合成樹脂フィルム等の他、各種透明支持体等も適宜選択して使用することができる。
【0047】
本発明においては、感熱記録材料の付加価値を高めるために、これにさらに加工を施し、より高い機能を付与した感熱記録材料とすることができる。例えば、裏面に粘着剤、再湿接着剤、ディレードタック型の粘着剤などによる塗布加工を施すことにより粘着紙、再湿接着紙、ディレードタック紙とすることができる。特に、本発明の感熱記録材料に粘着加工を施したものはその保存性の良さから感熱ラベルとして有用である。また、裏面を利用して、これに熱転写用紙、インクジェット用紙、ノーカーボン用紙、静電記録用紙、ゼログラフィー用紙としての機能を付与し、両面記録が可能な記録紙とすることもできる。もちろん両面感熱記録材料とすることもできる。
【0048】
支持体上に上記各層を形成する方法としては、エアーナイフ法、ブレード法、グラビア法、ロールコーター法、スプレー法、ディップ法、バー法、およびエクストルージョン法などの既知の塗布方法のいずれを利用してもよい。また、記録材料裏面からの油や可塑剤の浸透を抑制したり、又はカールコントロールのためにバック層を設けることもできる。
感熱記録面をスーパーカレンダーやソフトカレンダーなどの既知の平滑化方法を用いて平滑化処理することは、その記録感度を高める事に効果がある。感熱記録面を、カレンダーの金属ロールおよび弾性ロールのいずれに当てて処理してもよい。
【0049】
【実施例】
本発明を下記実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に断わらない限り、「部」および「%」はそれぞれ「質量部」および「質量%」を示す。
【0050】
(実施例1)
▲1▼ 下塗り層用塗液の調製
焼成クレー(商品名:アンシレックス、吸油量110ml/100g、EC社製)40部、平均粒子径が1.0μmの有機中空粒子(内径/外径:0.7、膜材:ポリスチレン)の40%分散液100部、ポリアクリル酸ナトリウムの40%水溶液1部、固形濃度48%のスチレン・ブタジエン系ラテックス14部、ポリビニルアルコール(ケン化度88%、重合度1000)の10%水溶液50部および水40部からなる組成物を混合攪拌し下塗り層用塗液を得た。
【0051】
▲2▼ A液調製
N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア10部、メチルセルロース5%水溶液5部および水25部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmになるまで粉砕した。
【0052】
▲3▼ B液調製
【化3】
Figure 2004276281
前記一般式(1)で示された化合物10部、メチルセルロース5%水溶液5部および水25部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmになるまで粉砕した。
【0053】
▲4▼ C液調整
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、メチルセルロース5%水溶液5部、水25部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmになるまで粉砕した。
【0054】
▲5▼ D液調整
1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン10部、メチルセルロース5%水溶液5部、水25部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmになるまで粉砕した。
【0055】
▲6▼ 感熱記録層用塗液の調製
A液100部、B液20部、C液40部、D液80部、ポリビニルアルコール10%水溶液160部、固形濃度50%のスチレン・ブタジエン系ラテックス20部、軽質炭酸カルシウム17部およびグリオキザールの40%水溶液12.5部を混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
【0056】
▲7▼ 保護層用塗液の調製
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ200、日本合成化学工業社製)10%水溶液500部、カオリン(商品名:UW−90、EC社製)50%水分散液80部を混合攪拌して保護層用塗液を得た。
【0057】
▲8▼ 感熱記録体の作製
64g/mの上質紙(中性紙)の片面に、下塗り層用塗液、感熱記録層用塗液および保護層用塗液をそれぞれ乾燥後の塗布量が9g/m、6g/m、3g/mとなるように塗布乾燥して下塗り層、感熱記録層および保護層を順次形成して感熱記録体を得た。得られた感熱記録体にスーパーカレンダー処理による表面平滑処理を施した。
【0058】
(実施例2)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、A液100部、B液20部の代わりにA液70部、B液50部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0059】
(実施例3)
実施例1のC液調製において、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン10部の代わりに1,2−ジフェノキシエタン10部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0060】
(実施例4)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、A液100部、B液20部の代わりにA液115部、B液5部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0061】
(実施例5)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、A液100部、B液20部の代わりにA液20部、B液100部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0062】
(実施例6)
実施例1のC液調製において、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン10部の代わりにシュウ酸ジ−p−メチルベンジル10部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0063】
(比較例1)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、A液100部、B液20部の代わりにA液120部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0064】
(比較例2)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、A液100部、B液20部の代わりにB液120部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0065】
(比較例3)
実施例1のA液調製において、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア10部の代わりに、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン10部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0066】
(比較例4)
実施例1のA液調製において、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア10部の代わりに、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン10部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0067】
(比較例5)
実施例1のA液の調製において、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア10部の代わりに、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン10部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0068】
(比較例6)
実施例1のB液調製において、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部の代わりに、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0069】
(比較例7)
実施例1のB液調製において、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部の代わりに、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0070】
かくして得られた感熱記録体について以下の評価試験を行い、その結果を表1に記載した。
【0071】
〔記録濃度〕
感熱評価機(商品名:TH−PMD、大倉電気社製)を用い、印加エネルギー0.50mJ/dotにて各感熱記録体を発色させ、得られた記録像の発色濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914型、マクベス社製)でビジュアルモードにて測定した。
【0072】
〔耐熱性〕
80℃の乾燥器中に感熱記録体を置き、24時間放置した後、未記録部の光学濃度を上記のマクベス濃度計で測定して耐熱性を評価した。
【0073】
〔耐光性〕
記録濃度の測定における記録後の感熱記録体を、63℃、40%RHの条件下のキセノンウェザーメーター(68W/m−300〜400nm)中に24時間放置した後、未記録部および記録部の光学濃度を上記のマクベス濃度計で測定して耐光性を評価した。
【0074】
〔耐可塑剤性〕
ポリプロピレンパイプ(40mmφ管)上にラップフィルム(商品名:ハイラップKMA−W、三井化学社製)を3重に巻き付け、その上に記録濃度の測定における記録後の感熱記録体を置き、更にその上にラップフィルムを3重に巻き付け、40℃の条件で24時間放置した後、記録部の光学濃度を上記マクベス濃度計で測定して耐可塑剤性を評価した。
【0075】
〔耐油性〕
記録濃度の測定における記録後の感熱記録体の記録部に、サラダ油を塗布し1週間放置後、記録部の光学濃度を上記のマクベス濃度計で測定して耐油性を評価した。
【0076】
【表1】
Figure 2004276281
【0077】
(表1)から明らかなように、本発明の感熱記録体は記録感度、未記録部の耐熱性、耐光性および画像安定性に優れた効果を有するものである。

Claims (3)

  1. 支持体と、その上に形成され、ロイコ染料とこのロイコ染料と加熱下に反応してこれを発色させる呈色剤及び増感剤とを含有する感熱記録層を有してなる感熱記録体において、呈色剤がN−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア及び下記一般式(1)で示される化合物であり、ロイコ染料が3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランであることを特徴とする感熱記録体。
    Figure 2004276281
    (但し、nは1〜7の整数を表わす)
  2. N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア100質量部に対して、上記一般式(1)の化合物が10〜50質量部である請求項1記載の感熱記録体。
  3. 増感剤が、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタンおよび1,2−ジフェノキシエタンから選ばれる少なくとも1種である請求項1または2記載の感熱記録体。
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