JP2004287724A - 交通情報送信方法、交通情報送信システム及び装置 - Google Patents
交通情報送信方法、交通情報送信システム及び装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】プローブカー車載機60は、走行中に、走行軌跡を示すデータ及び計測した計測データを蓄積部66に蓄積する処理と、蓄積したデータを指定された送信間隔で送信部64から送信する処理とを繰り返す。プローブ情報収集装置30は、プローブカー車載機60からデータを受信すると、プローブ情報送信間隔判定部43が、プローブカー車載機60の現在位置付近の交通状況に基づいて、プローブカー車載機60が次回のデータを送信するまでの送信間隔を決定してプローブカー車載機60に伝える。交通状況の変化が大きければ、交通情報の送信間隔を短く、変化が小さければ、送信間隔を長く設定することにより、交通情報の情報鮮度を落とさずに、通信負荷や通信コストを抑えることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プローブカーや路上センサで計測された交通情報をセンター装置等にアップロードするときの交通情報送信方法と、その方法を実行するシステムと装置に関し、特に、交通情報の送信間隔を効率的に設定することを可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、カーナビなどに道路交通情報の提供サービスを実施しているVICS(道路交通情報通信システム)では、道路に設置された車両感知器や画像センサの検知情報をセンターで収集し、編集して、FM多重放送やビーコンから、渋滞情報や、走行所要時間を表す旅行時間情報として提供している。また、近年、車両(プローブカー)から、道路交通情報を収集するシステム(プローブ情報収集システム)が研究されている。
【0003】
下記特許文献1には、センター装置がプローブ情報の収集地域を指定し、この地域を走行するプローブカーの車載機が、単位時間ごとの走行位置や時刻、走行速度などのデータを計測して蓄積し、一定時間ごとに、蓄積した走行軌跡データと計測データとを、携帯電話を使って、センター装置に送信するプローブカーシステムが記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−269669号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このプローブカーシステムのセンター装置は、高精度の交通情報を生成するため、できるだけ新しい、情報鮮度の高い情報を収集したい。それ故、センター装置にして見れば、プローブカーのデータ送信間隔は、短い方が望ましい。しかし、データ送信間隔を短くすると、通信負荷や通信コストが増大すると言う問題点がある。
【0006】
本発明は、こうした従来の問題点を解決するものであり、情報鮮度を確保しつつ、通信負荷や通信コストを抑えることができる交通情報の送信方法を提供し、また、その方法を実施するシステムや装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、交通情報の計測と、計測した交通情報の送信とを交互に繰り返す交通情報送信方法において、交通情報の送信間隔を、交通状況に応じて変更するようにしている。
交通状況の変化(即ち、交通状況の時間的な変化や、予測した交通状況からの変化、あるいは、交通状況の統計値からの変化)が大きければ、交通情報の送信間隔を短く、また、変化が小さければ、送信間隔を長く設定することにより、交通情報の情報鮮度を落とさずに、通信負荷や通信コストを抑えることができる。
【0008】
また、本発明では、交通情報送信システムを、走行中に、走行軌跡を示すデータ及び計測した計測データを蓄積する処理と、蓄積したデータを指定された送信間隔で送信する処理とを繰り返すプローブカー車載機と、プローブカー車載機から前記データを受信したとき、プローブカー車載機の現在位置付近の交通状況に基づいて、プローブカー車載機が次回のデータを送信するまでの送信間隔を決定してプローブカー車載機に伝えるプローブ情報収集装置とで構成している。
このシステムでは、プローブ情報収集装置がプローブ情報の送信間隔を決定してプローブカー車載機に伝える。
【0009】
また、本発明では、交通情報送信システムを、走行中に、走行軌跡を示すデータ及び計測した計測データを蓄積する処理と、受信した交通情報から現在位置付近における交通状況を求め、この交通状況に基づいて決定した送信間隔で、蓄積したデータを送信する処理とを繰り返すプローブカー車載機と、プローブカー車載機から前記データを受信するとともに、収集した各種情報から交通情報を編集して提供するプローブ情報収集装置とで構成している。
このシステムでは、プローブカー車載機が、受信した交通情報を用いて、自らプローブ情報の送信間隔を決定する。
【0010】
また、本発明では、プローブカー車載機に、走行軌跡を示すデータ及び走行中に計測した計測データを蓄積する蓄積手段と、プローブ情報収集装置からプローブ情報の送信間隔についての指示を受信する送信間隔情報受信手段と、この送信間隔に従って蓄積手段に蓄積したデータの送信開始を指令する送信処理開始判定手段と、プローブ情報収集装置にデータを送信する送信手段とを設けている。
このプローブカー車載機は、プローブ情報収集装置が決定した送信間隔に従ってプローブ情報を送信する。
【0011】
また、本発明では、プローブカー車載機に、走行軌跡を示すデータ及び走行中に計測した計測データを蓄積する蓄積手段と、交通情報を受信する交通情報受信手段と、この交通情報から抽出した現在位置付近の交通状況に基づいてデータ送信の送信間隔を決定し、送信時期が到来したときに蓄積手段に蓄積したデータの送信開始を指令する送信処理開始判定手段と、プローブ情報収集装置にデータ送信を行う送信手段とを設けている。
このプローブカー車載機は、自ら決定した送信間隔に従ってプローブ情報を送信する。
【0012】
また、本発明では、プローブ情報収集装置に、プローブカー車載機からプローブ情報を受信する受信手段と、プローブカー車載機の現在位置付近の交通状況に基づいて前記プローブカー車載機が次回のデータを送信するまでの送信間隔を決定するプローブ情報送信間隔判定手段とを設け、プローブ情報送信間隔判定手段が決定した送信間隔をプローブカー車載機に伝えるように構成している。
このプローブ情報収集装置は、プローブ情報の送信間隔を決定してプローブカー車載機に伝える。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態における交通情報送信方法では、交通情報の情報鮮度を、交通状況の変化に応じて変わる、動的なものとして捉える。
図3(a)(b)は、二つの道路における旅行時間の時刻による変化を例示しているが、図3(b)において、8時〜9時の時間帯は、交通状況の変動が激しく、一方、10時半〜12時頃は、交通状況が安定しており、変化が少ない。また、図3(a)では、9時〜11時に渡って、交通状況が緩やかに変化している。
【0014】
交通状況の変化が激しければ、少し前の交通情報であっても直ぐに実態と合わなくなり、交通情報における情報鮮度の劣化は速い。そのため、図3(b)の8時〜9時の時間帯では、交通情報の情報鮮度の劣化は激しい。逆に、交通状況の変化が少なければ、以前の交通情報が長い期間、参考になるため、交通情報の情報鮮度の劣化は遅い。図3(b)において、交通状況が安定している10時半〜12時頃では、多少時間が経過しても情報鮮度は落ちない。また、交通状況が緩やかに変化する図3(a)の9時〜11時の時間帯では、交通情報の情報鮮度の劣化が、時間経過とともに緩やかに進行する。
【0015】
このように、交通情報の情報鮮度は、交通の変動状況によって劣化の程度が変わると見ることが妥当である。
そして、実施形態の交通情報送信方法では、情報鮮度の劣化が激しい場合には、交通情報の送信間隔を短く設定し、情報鮮度の劣化が小さい場合には、交通情報の送信間隔を長く設定する。
【0016】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態では、プローブ情報収集装置(センター装置)がプローブカー車載機に対して、プローブ情報の送信間隔を、交通状況の変化に応じて指定するプローブカーシステムについて説明する。
このシステムは、図1に示すように、プローブ情報をアップロードするプローブカー車載機60と、プローブカー車載機60にプローブ情報の送信間隔を指示するプローブ情報収集装置30とから成り、プローブカー車載機60は、プローブ情報収集装置30からプローブ情報の送信間隔の指示を受信する送信間隔情報受信部61と、速度を検知するセンサA75や動力出力を検知するセンサB74、燃料消費を検知するセンサC73の計測情報を収集するセンサ情報収集部67と、GPSアンテナ72での受信情報やジャイロ71の情報を用いて自車位置を判定する自車位置判定部63と、自車の走行軌跡やセンサA、B、Cの計測情報を蓄積する走行軌跡計測情報蓄積部66と、走行軌跡計測情報蓄積部66に蓄積されたデータを圧縮符号化する符号化処理部65と、プローブ情報の送信時期に符号化処理部65に対して符号化処理の開始を指示する送信処理開始判定部62と、符号化された走行軌跡及び計測情報をプローブ情報収集装置に送信する走行軌跡計測情報送信部64とを備えている。
【0017】
一方、プローブ情報収集装置30は、交通信号などを制御する交通制御システム10から、交通制御状態の変化について検出する交通制御変化検出部39と、道路工事や交通事故などの突発事象の発生を伝える突発事象入力装置20から、突発事象の発生・消滅の情報を検出する突発事象変化検出部40と、各プローブカーから収集したプローブ情報38と、プローブ情報38が統計的に整理されて格納されるプローブカー過去・統計情報データベース37と、路上に設置された車両感知器や画像センサなどの路上センサ34、36と、路上センサで計測された情報が統計的に整理されて格納されるセンサ過去・統計情報データベース33、35と、路上センサ34、36の計測情報やプローブ情報38を基に現在の交通情報を編集する交通情報編集部32と、交通情報編集部32で編集された交通情報が統計的に整理されて格納される統計交通情報データベース31と、デジタル地図のデータベース41と、路上センサ34、35の設置位置等が定義された定義テーブル42と、交通状態の変化とプローブ情報の送信間隔との関係が定義された定義テーブル44と、交通状態の変化に基づいてプローブ情報の送信間隔を決定するプローブ情報送信間隔判定部43と、プローブカー車載機60からプローブ情報を受信する走行軌跡計測情報受信部45と、プローブ情報の符号化されているデータを復号化する符号化データ復号部46と、プローブ情報を交通情報の生成や交通状況の解析に活用する走行軌跡計測情報活用部47とを備えている。
【0018】
プローブ情報収集装置30のプローブ情報送信間隔判定部43は、プローブカー車載機60の周辺の交通状態を表すデータの変動率を算出し、定義テーブル44の定義から、その交通状態の変動率に対応するプローブ情報の送信間隔を決定する。
例えば、プローブカーが走行する路線の路上センサ34で単位時間ごとに計測される計測値を判定元データとする場合では、前回の判定元データの値をTo、現時点の値をTnとすると、交通状態の変動率Vは、
V=|To−Tn|÷To×100
と表わすことができる。
【0019】
定義テーブル44には、交通状態の変動率Vとプローブ情報の送信間隔との関係が、例えば、次のように定義されている。
また、交通制御状況の変化があった場合は、一定期間、1ランク周期が短いものとし、突発事象の変化があった場合は2ランク短いものとする。
プローブ情報送信間隔判定部43は、定義テーブル44の定義に従って、次回のプローブ情報の送信タイミング・周期を決定する。
【0020】
なお、プローブ情報の送信間隔は、時間(周期)で指定する以外に、プローブカーの移動距離や、蓄積データ量で指定することも可能である。この場合、定義テーブル44には、例えば、
・移動距離(××m単位)・・・変化が大きいとき→100m単位で送信、変化が小さいとき→1000m単位で送信
・蓄積データ量・・・変化が小さいとき→××バイト蓄積したら送信、変化が大きいとき→○○バイト蓄積したら送信
と定義される。
しかし、プローブ情報のリアルタイム性を保証するためには、プローブ情報の送信間隔を時間(周期)で指定する方が好ましい。そのため、以下では、プローブ情報の送信間隔を時間(周期)指定する場合についてのみ説明する。
【0021】
また、図4に示すように、路上センサ34、36により定常的に交通情報が収集されている路線150と、路上センサが設置されておらず、通常は交通情報を収集できない路線160とが存在し、プローブカーが、この路線160を走行している場合では、路線160における交通変動状況は、近くの路線150の交通変動状況と概ね似通っていると推定できるため、路線150に設置された路上センサ34、36の計測データを用いて、路線160の交通変動状況を予測し、この予測に基づいてプローブ情報の送信間隔を指定することができる。なお、図4では、路線150に設置された路上センサ34、36の情報から得られた交通情報を151、152、153、154で表わし、プローブカーの走行位置を161で表している。
【0022】
このとき、路上センサ34、35で検知された交通状況がプローブカーの走行位置161にまで波及するには時間が掛かるため、この波及時間を考慮して、路上センサ34、35の計測データを用いる必要がある。そのため、プローブ情報送信間隔判定部43は、デジタル地図データ41と、定義テーブル42に格納された路上センサの設置位置の情報とを用いて、路上センサ34、35から走行位置161までの距離を求め、また、センサ過去・統計情報33、36などから交通状況の変化の伝播速度を求めて(渋滞は略一定速度で伝播する)、この波及時間を算出し、波及時間だけ遅延させた路上センサ34、35の計測データを用いて、プローブカー走行位置161の交通変動状況を予測する。
【0023】
また、交通状態の変動は、リアルタイム情報だけで無く、統計情報や過去情報を用いて求めることも可能である。図4の路線160に関して、リアルタイム情報は収集できなくても、プローブカー過去・統計情報37なら得られているかもしれない。過去情報または統計情報が図3(a)(b)のように得られたとすると、一般的に交通流は、規則性があるから、このグラフから該当する時刻の交通状態の変動率を得ることができる。
【0024】
また、統計情報が無くても、路線160の時間帯毎の交通パターンが分かっているならば、予め決めた時間帯別にプローブ情報の送信間隔を決めても良い。
また、プローブカー自身のプローブ情報や、同一路線を走行する他のプローブカーのプローブ情報に基づいて交通状態の変動率を求めることもできる。
また、交通状態の変動率は、路上センサ34、35の検知データから編集した渋滞情報や旅行時間情報などの交通情報の変化量に基づいて計算したり、路上センサ34、35から得られる素情報(交通量、占有率、速度、交通流率、渋滞長等、様々なものが考えられる)の変動状況を用いて計算したりすることができる。
【0025】
また、交通制御状況の変化(信号制御パラメータの変更、提供情報(迂回誘導情報等)の変更、規制(IC入路規制や車線規制等)の変更)や、突発イベントの発生・消滅状況(工事が始まった・終わった、事故が発生した)を示す情報により、交通情報の情報鮮度は変わるため、これらの情報に基づいてプローブ情報の送信間隔を変更することも必要である。
【0026】
こうした点を踏まえて、プローブ情報の送信間隔を決める判定元データの「データソース」を列挙すると、次のようになる。
(イ)現在交通情報(渋滞長・渋滞度・旅行時間等)
(ロ)統計交通情報
(ハ)過去の交通情報
(ニ)路上センサMの現在情報
(ホ)路上センサMの統計情報
(ヘ)路上センサMの過去情報
(ト)プローブ情報
(チ)突発イベント(工事・事故等)の状況変化の有無
(リ)交通制御状態(信号制御・情報提供)の変化の有無
(ヌ)日種時間帯別にあらかじめ定義したプローブ情報送信間隔(近くに交通情報収集道路が無い場合)
【0027】
また、判定元データと成り得るための位置的(空間的)な要件は、判定元データが、プローブカーの走行位置161の近くで計測されたものであれば、それを満たしている。また、例えば、近くの道路と対応させるのではなく、面的に捉えて、プローブカーの走行位置161を含む面内の交通状態の総量や平均値の変化に基づいてプローブ情報の送信間隔を決定することもできる。または、複数の道路や複数の箇所と連動させても良い。
また、あらかじめ分かっている、連動性の高い道路と連携させる(高速道路への接続道路の場合等)ようにしても良い。
【0028】
こうした点を踏まえて、プローブ情報の送信間隔を決定する判定元データの「空間的要素」を列挙すると、次のようになる。
(a)プローブカーの走行位置の下流側で交通情報を定常的に計測している地点(複数の地点における計測データの加重平均を判定元データとすることも可能)
(b)プローブカーの走行位置の近くで交通情報を定常的に計測している地点(複数の地点における計測データの加重平均を判定元データとすることも可能)
(c)予め決めた、交通情報を定常的に計測している地点(予め決めた複数の地点における計測データの加重平均を判定元データとすることも可能)
(d)プローブカーの走行位置が属する任意の区画(固定メッシュ・ゾーン・行政界等)内の計測データの平均値
(e)プローブカーが走行する路線の他のプローブカーによるプローブ情報
プローブ情報の送信間隔を決めるために使用する判定元データは、(イ)〜(ヌ)のデータソースと、(a)〜(e)の空間的要素との組み合わせマトリックスから選択することになる。
【0029】
また、先に、交通状態の変動率Vを求める例として、単純な方法を示したが、直近トレンド解析や統計解析によりデータを平滑化し、交通状態の傾向を見極めてから交通状態の変動率を求めることにより、プローブ情報の送信間隔を適正に決定することができる。
【0030】
図2のフロー図は、このプローブカーシステムの動作手順を示している。
プローブ情報収集装置30のプローブ情報送信間隔判定部43は、プローブ情報の送信間隔の決定処理を次の手順で行う。
プローブ車載機番号N=1のプローブカー車載機を対象に(ステップ1)、このプローブカー車載機の周辺から選択した判定元データの過去直近の値を抽出し(ステップ2)、判定元データのトレンドを解析して、変動率を算出する(ステップ3)。次いで、この変動率から、定義テーブル44の定義に従って、このプローブカー車載機から送信されるプローブ情報の送信タイミングまたは周期を決定する(ステップ4)。こうした処理を、プローブ情報の送信間隔の設定が必要なプローブカー車載機のすべてに対して行う(ステップ5、ステップ6)。
【0031】
プローブカー車載機60は、車載機で定義されたデフォルトのプローブ情報送信周期を設定した後(ステップ20)、一定距離走行するごとに自車位置判定部63で現在位置を計測し、また、センサA75、センサB74、センサC73により速度等のデータを計測し、走行軌跡データ及び計測データを走行軌跡計測情報蓄積部66に蓄積する(ステップ21)。この動作を送信タイミングに達するまで続ける(ステップ22)。
【0032】
タイマ機能を保持する送信処理開始判定部62は、ステップ20で設定された送信タイミングに達したことを判定すると、符号化処理部65にデータの符号化を指示し、符号化処理部65は、走行軌跡計測情報蓄積部66に蓄積された走行軌跡データ及び計測データを、符号表を参照して符号化する(ステップ23)。走行軌跡計測情報送信部64は、このデータを車載機番号と共にプローブ情報収集装置30に送信する(ステップ24)。プローブ情報の送信が終了すると、走行軌跡計測情報蓄積部66はクリアされる(ステップ25)。
【0033】
一方、プローブ情報収集装置30は、プローブカー車載機60から走行軌跡データを受信すると(ステップ10)、プローブ情報送信間隔判定部43が、ステップ1〜ステップ6の手順で、当該車載機番号のプローブカー車載機に対するプローブ情報の送信周期を決定し(ステップ11)、そのプローブカー車載機60に、次回のプローブ情報の送信タイミングまたは送信周期の情報を送信する(ステップ12)。また、プローブカー車載機60から受信したプローブ情報は、符号化データ復号部46で復号化した後、走行軌跡計測情報活用部47で交通情報の生成や蓄積などに活用する(ステップ13)。
【0034】
プローブカー車載機60は、次回のプローブ情報の送信タイミングまたは送信周期の情報を受信すると(ステップ26)、ステップ21からの手順で走行軌跡データ及び計測データの蓄積を再開し、これらのデータをプローブ情報収集装置30から指示された送信タイミングでプローブ情報収集装置30に送信する。
【0035】
このように、このプローブカーシステムでは、センター装置の指示に基づいて、プローブカー車載機は、交通状況の変化が激しく、プローブ情報の情報鮮度の劣化が速いときには、短い送信間隔でプローブ情報をセンター装置にアップロードし、また、交通状況の変化が緩やかで、プローブ情報の情報鮮度が劣化しないときには、長い送信間隔でプローブ情報をセンター装置にアップロードする。
【0036】
なお、ここでは、センター装置がプローブカー車載機からプローブ情報を収集する場合について述べたが、この実施形態の方法は、センター装置が路上センサからデータを収集する場合にも適用が可能であり、路上センサのデータが公衆回線を使ってセンター装置に集められる場合には、交通状況の変化が緩やかなとき、情報送信間隔を長くして通信コストを削減することができる。
【0037】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態では、プローブカー車載機が、受信した交通情報に基づいて交通状況の変化の大きさを識別し、その識別結果に応じてプローブ情報の送信間隔を自ら変更するプローブカーシステムについて説明する。
このシステムでは、図5に示すように、センター装置30が、プローブカー車載機60からプローブ情報を受信する走行軌跡計測情報受信部45と、圧縮符号化されているプローブ情報を復号化する符号化データ復号部46と、収集したプローブ情報38や、突発事象入力装置20からの情報、路上センサ34、36の情報を用いて交通情報を編集する交通情報編集部32と、編集した交通情報を送信する交通情報送信部48とを備えている。
【0038】
一方、プローブカー車載機60は、プローブ機能付きのカーナビに類するものであり、交通情報を受信する交通情報受信部70と、受信した直近過去の交通情報を蓄積する蓄積部68と、交通情報の変動率とプローブ情報の送信間隔との関係が定義された定義テーブル69と、交通情報の変動率を算出して、この変動率からプローブ情報の送信間隔を判定する送信処理開始判定部62とを備え、さらに、第1の実施形態(図1)と同様に、センサA75、センサB74、センサC73、センサ情報収集部67、GPSアンテナ72、ジャイロ71、自車位置判定部63、走行軌跡計測情報蓄積部66、符号化処理部65、及び走行軌跡計測情報送信部64を備えている。定義テーブル69で定義された交通情報の変動率とプローブ情報の送信間隔との関係は、第1の実施形態の定義テーブル44での定義と同様である。
【0039】
図6のフロー図は、プローブカー車載機60の動作手順を示している。
プローブカー車載機60の交通情報受信部70が、センター装置30から交通情報を受信すると(ステップ30)、蓄積部68に蓄積された最も古い交通情報が廃棄され、代わりに最新の交通情報が蓄積される(ステップ31)。送信処理開始判定部62は、蓄積部68に蓄積された交通情報の中から、自車位置判定部63で検出された現在位置周辺の交通混雑情報を抽出し、その変動率を算出する(ステップ32)。また、蓄積部68に蓄積された交通情報の中から突発事象発生の変化を算出する(ステップ33)。ステップ32及びステップ33で求めた変化状況から、定義テーブル69の定義に従って、プローブ情報の送信タイミングまたは周期を決定する(ステップ34)。
【0040】
また、プローブカー車載機60は、一定距離走行するごとに自車位置判定部63で現在位置を計測し、また、センサA75、センサB74、センサC73により速度等のデータを計測し、走行軌跡データ及び計測データを走行軌跡計測情報蓄積部66に蓄積する(ステップ40)。
送信処理開始判定部62は、送信タイミングに達したことを判定すると、符号化処理部65にデータの符号化を指示し、符号化処理部65は、走行軌跡計測情報蓄積部66に蓄積された走行軌跡データ及び計測データを、符号表を参照して符号化する(ステップ42)。走行軌跡計測情報送信部64は、このデータをセンター装置30に送信する(ステップ43)。プローブ情報の送信が終了すると、走行軌跡計測情報蓄積部66はクリアされ(ステップ45)、ステップ40からの手順が繰り返される。
【0041】
このように、このシステムのプローブカー車載機は、受信した交通情報から交通状況の変化の程度を判定し、交通状況の変化が激しく、プローブ情報の情報鮮度の劣化が速いときには、短い送信間隔でプローブ情報をセンター装置にアップロードし、また、交通状況の変化が緩やかで、プローブ情報の情報鮮度が劣化しないときには、長い送信間隔でプローブ情報をセンター装置にアップロードする。
【0042】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態における交通情報送信方法では、交通状況の変動率が、予想の範囲内であるときは、プローブ情報の送信間隔を長めに設定し、予想の範囲から外れるときは、送信間隔を短めに設定する。
【0043】
予想の範囲内かどうかを見るために二通りの方法がある。第1の方法では、予測した値と実測値との差分を調べる。第2の方法では、統計情報と実測値との乖離を調べる。
第1の方法は、次のように行う。
例えば、図7に示すように、プローブ情報を送信した時刻1tでの判定元データがT1であり、次にプローブ情報を送信した時刻2tでの判定元データがT2であったとする。次にプローブ情報を送信する時刻3tに、T1及びT2のトレンドから判定元データT3を予測し、予測値T3を用いて時刻3tにおける予測変動率Vfを算出する。また、時刻3tにおいて計測された判定元データの実測値がT3’であったとすると、実測値T3’を用いて算出した時刻3tにおける変動率Vrと予測変動率Vfとの誤差に応じて、次のプローブ情報の送信間隔を設定する。
【0044】
例えば、予測変動率と実際に計測された変動率との差異Verrを
Verr=|Vr−Vf|
によって求め、定義テーブルで次のように規定して、次回の送信タイミング・送信間隔を決定する。
図7の場合、予測の正確性を示す指標VerrがV0より小さいときには、次回の送信時刻は5tとなる。VerrがV0以上でV1より小さいには、次回の送信時刻は4tとなる。VerrがV1以上であるときは、次回の送信時刻は3.5tとなる。
【0045】
このように、この方法では、交通状況の変動率を予測し、予測が当たると送信間隔を長めに、予測が外れると送信間隔を短めに設定する。こうした処理により、交通状況の推移における変曲点付近の時間帯では、プローブ情報の送信間隔が短くなって、リアルタイム性が上がり、それ以外では、送信間隔が長めになる。
なお、予測の手法としては、トレンド解析予測(線形予測)や、パターン分析、シミュレーション法等、様々な手法を用いることができる。何れの予測にせよ、当たるのであれば、プローブ情報の送信間隔を長めに設定することができる。
【0046】
また、第2の方法では、統計情報によって容易に予測できるような交通状況であれば、プローブ情報の送信間隔を、現状を確認する程度の長い間隔に設定し、突発的な渋滞等によって、交通状況が統計情報と乖離した場合は、今後どのように変化していくか予想がつかないので、プローブ情報の送信間隔を短くして、情報収集のリアルタイム性を上げる。
例えば、判定元データの統計値=Ts、現在の観測値(またはプローブカーの計測値)=Tnとすると、両者間の誤差率Esnを、
Esn=|Ts−Tn|÷Ts×100
によって求め、このEsnを基に、次回の送信タイミング、送信間隔を決定する。
【0047】
このように、この実施形態の方法では、「交通状況の変化」を、あらかじめ予測した値からの変化、あるいは、統計値との差異、として捉え、「交通状況の変化」に応じて、交通情報の送信間隔を設定する。
なお、この方法は、第1の実施形態で示した、センター装置がアップロードされる交通情報の送信間隔を指示するシステムにおいても、第2の実施形態で示した、車載機自身がアップロードする交通情報の送信間隔を設定するシステムにおいても適用できる。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の交通情報送信方法では、交通状況の変化、即ち、交通状況の時間的な変化や、予測した交通状況からの変化、あるいは、交通状況の統計値からの変化、に応じて、交通情報の送信間隔を変えているため、交通情報の情報鮮度を落とさずに、通信負荷や通信コストを抑えることができる。
また、本発明のシステム及び装置は、この交通情報送信方法を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における交通情報送信システムの構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施形態における交通情報送信システムの動作を示すフロー図
【図3】旅行時間の時間的推移を示す図
【図4】本発明の第1の実施形態における交通情報送信方法を実施するプローブカー車載機の位置を示す図
【図5】本発明の第2の実施形態における交通情報送信システムの構成を示すブロック図
【図6】本発明の第2の実施形態における交通情報送信システムの動作を示すフロー図
【図7】本発明の第3の実施形態における交通情報送信方法を説明する図
【符号の説明】
10 交通制御システム
20 突発事象入力装置
30 プローブ情報収集装置
31 統計交通情報データベース
32 交通情報編集部
33 センサ過去・統計情報データベース
34 路上センサ
35 センサ過去・統計情報データベース
36 路上センサ
37 プローブカー過去・統計情報データベース
38 プローブ情報
40 突発事象変化検出部
41 デジタル地図データベース
42 路上センサ設置位置定義テーブル
43 プローブ情報送信間隔判定部
44 交通状態変化と情報送信間隔との定義テーブル
45 走行軌跡計測情報受信部
46 符号化データ復号部
47 走行軌跡計測情報活用部
48 交通情報送信部
60 プローブカー車載機
61 送信間隔情報受信部
62 送信処理開始判定部
63 自車位置判定部
64 走行軌跡計測情報送信部
65 符号化処理部
66 走行軌跡計測情報蓄積部
67 センサ情報収集部
68 直近過去交通情報蓄積部
69 交通情報変動率と情報送信間隔との定義テーブル
70 交通情報受信部
71 ジャイロ
72 GPSアンテナ
73 センサC
74 センサB
75 センサA
150 路線
151 交通情報
152 交通情報
153 交通情報
154 交通情報
160 路線
161 プローブカー走行位置
Claims (15)
- 交通情報の計測と、計測した交通情報の送信とを交互に繰り返す交通情報送信方法において、前記交通情報の送信間隔を、交通状況に応じて変更することを特徴とする交通情報送信方法。
- 前記交通情報の送信間隔を、交通状況の時間的変化の大小によって変更し、前記時間的変化が小さいときには、前記時間的変化が大きいときよりも前記送信間隔を長く設定することを特徴とする請求項1に記載の交通情報送信方法。
- 前記交通情報の送信間隔を、交通状況の予測値からの偏差の大小によって変更し、前記偏差が小さいときには、前記偏差が大きいときよりも前記送信間隔を長く設定することを特徴とする請求項1に記載の交通情報送信方法。
- 前記交通情報の送信間隔を、交通状況の統計値からの偏差の大小によって変更し、前記偏差が小さいときには、前記偏差が大きいときよりも前記送信間隔を長く設定することを特徴とする請求項1に記載の交通情報送信方法。
- 前記送信間隔を、前記交通情報の受信側で設定して、前記交通情報の送信側に伝えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の交通情報送信方法。
- 前記送信間隔を、前記交通情報の受信側から得た交通状況の情報に基づいて、前記交通情報の送信側で設定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の交通情報送信方法。
- 前記送信側が、走行中に計測した交通情報を送信するプローブカー車載機であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の交通情報送信方法。
- 前記送信間隔を、時間によって設定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の交通情報送信方法。
- 前記送信間隔を、前記交通情報の送信側の移動距離によって設定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の交通情報送信方法。
- 前記送信間隔を、前記交通情報の送信側に蓄積される送信用データの蓄積量によって設定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の交通情報送信方法。
- 走行中に、走行軌跡を示すデータ及び計測した計測データを蓄積する処理と、蓄積した前記データを指定された送信間隔で送信する処理とを繰り返すプローブカー車載機と、
前記プローブカー車載機から前記データを受信したとき、前記プローブカー車載機の現在位置付近の交通状況に基づいて、前記プローブカー車載機が次回のデータを送信するまでの送信間隔を決定して前記プローブカー車載機に伝えるプローブ情報収集装置と
を備えることを特徴とする交通情報送信システム。 - 走行中に、走行軌跡を示すデータ及び計測した計測データを蓄積する処理と、受信した交通情報から現在位置付近における交通状況を求め、前記交通状況に基づいて決定した送信間隔で、蓄積した前記データを送信する処理とを繰り返すプローブカー車載機と、
前記プローブカー車載機から前記データを受信するとともに、収集した各種情報から交通情報を編集して提供するプローブ情報収集装置と
を備えることを特徴とする交通情報送信システム。 - 走行軌跡を示すデータ及び走行中に計測した計測データを蓄積する蓄積手段と、プローブ情報収集装置からプローブ情報の送信間隔についての指示を受信する送信間隔情報受信手段と、前記送信間隔に従って前記蓄積手段に蓄積したデータの送信開始を指令する送信処理開始判定手段と、前記プローブ情報収集装置にデータを送信する送信手段とを備えることを特徴とするプローブカー車載機。
- 走行軌跡を示すデータ及び走行中に計測した計測データを蓄積する蓄積手段と、交通情報を受信する交通情報受信手段と、前記交通情報から抽出した現在位置付近の交通状況に基づいてデータ送信の送信間隔を決定し、送信時期が到来したときに前記蓄積手段に蓄積したデータの送信開始を指令する送信処理開始判定手段と、プローブ情報収集装置にデータ送信を行う送信手段とを備えることを特徴とするプローブカー車載機。
- プローブカー車載機からプローブ情報を受信する受信手段と、前記プローブカー車載機の現在位置付近の交通状況に基づいて前記プローブカー車載機が次回のデータを送信するまでの送信間隔を決定するプローブ情報送信間隔判定手段とを備え、前記プローブ情報送信間隔判定手段が決定した前記送信間隔を前記プローブカー車載機に伝えることを特徴とするプローブ情報収集装置。
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