JP2004305436A - 光触媒脱臭システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、フィルタ及び光源に形状に由来する通気抵抗を低レベルに抑えてながらも脱臭フィルタへの紫外線照射性を確保した光触媒脱臭システムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の光触媒脱臭システムは、光触媒を担持した脱臭フィルタを円筒形状、楕円筒形状若しくは角筒形状等の中空柱体形状とし、脱臭フィルタの開口部のいずれか一方側に光源を配置し、光源の照射光を脱臭フィルタの中空内面の全面に集光するように照射方向変換用のプリズムを配置することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内空気中の汚れ物質を除去して清浄にする空気清浄機能及び光触媒による脱臭機能を有する光触媒脱臭装置に関し、特に車両用空調装置内に設置する光触媒脱臭装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車室内には、排気ガスやタバコなどの空気質汚染物質が存在しており、その除去の必要性は年々増加している。そこで従来、例えば図2に示すように光触媒フィルタをブロア上流又はエバポレータ上流に設置して空気の浄化を図る提案がなされている(例えば特許文献1を参照。)。またフィルタの上流にブロアを設置した例もある(例えば特許文献2を参照。)。
【0003】
図2に示す形態の光触媒脱臭装置では、ブロア91によって形成された空気流れ94が直方体の脱臭フィルタ93のフィルタ面を透過する際に臭気物質がフィルタに吸着する。そして、直管形状の光源92によって照射された光が脱臭フィルタ93に担持された光触媒を活性化させて臭気物質を分解する。図2に示すように従来ではフィルタ面積を大きくするために、プリーツ加工した直方体形状のフィルタを設置している。フィルタをプリーツ状に折り畳んだ形状とするとフィルタの寿命が伸び、集塵効率及び脱臭効率も高くなると考えられる。しかし、プリーツ状にフィルタを折り畳むことで集塵フィルタ寿命の延長と集塵効率の向上が図られると考えられる一方で、脱臭フィルタに担持させた光触媒を活性化させるためのランプが直管状のため、プリーツにより山・谷ができた脱臭フィルタ全面に光触媒を活性化させる光を照射することは困難となる。したがって、脱臭フィルタには光照射を受けず充分な触媒作用をしない箇所が存在し、脱臭効率は却って低下する。また、脱臭フィルタをプリーツ状に折り畳むことでフィルタの厚さが増加し、さらに光照射光源の配置スペースを確保するために通気路の方向が厚くなってしまう。したがって、フィルタの長寿命化及び集塵と脱臭の高効率化を確保しながら、脱臭装置全体の小型化を図ることは困難である。
【0004】
また、脱臭フィルタをブロア上流に設置する場合、負圧で吸い込むため通気抵抗に制限があった。
【0005】
そこで、脱臭フィルタへの紫外線照射性を改善するため、導光板を用いる(例えば特許文献3、特許文献4を参照。)、またはミラーにて反射させる(例えば特許文献5を参照。)などが提案されている。
【特許文献1】特開2001−158229号公報、図1
【特許文献2】特開2001−212216号公報、図1
【特許文献3】特開2001−269540号公報、図1
【特許文献4】特開平11−33091号公報、図2
【特許文献5】特開2001−293072号公報、図1
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの装置では、気流が妨げられ、通気抵抗が上がるなど通気抵抗に関する問題が解決できていなかった。本発明の目的は、光触媒脱臭システムにおいて、脱臭フィルタを中空柱体形状とし、脱臭フィルタの中空内面に光が高効率で照射されるように照射光を集光するプリズムを設置することで、フィルタ及び光源の形状に由来する通気抵抗を低レベルに抑え、且つ脱臭フィルタへの紫外線照射性を確保することであり、これにより、フィルタの長寿命化及び集塵と脱臭の高効率化並びに装置全体の小型化を達成することである。ここで中空柱体形状の脱臭フィルタを、円筒形状、楕円筒形状若しくは角筒形状とすることで、プリズムで集光した光をその中空内面に均一に照射することを目的とする。
【0007】
また本発明の目的は、脱臭フィルタを、脱臭フィルタの中空外面から中空内面へ透過した空気流れが脱臭フィルタの中空柱体開口部の一方側から吐出されるように配置し、且つ中空柱体開口部の他方側に光源を配置することで、空気流れを妨げることがないようにすることである。
【0008】
また本発明の目的は、ブロア等の空気流れ発生手段を脱臭フィルタの空気流れ下流側に配置し、負圧で吸い込ませると共に通気抵抗を上げない光触媒脱臭システムを提供することである。
【0009】
本発明は、脱臭フィルタの中空外面の外周に集塵フィルタを配置することで、脱臭機能に加えて集塵機能を有する光触媒脱臭システムを提供することを目的とする。さらに脱臭フィルタ、集塵フィルタをプリーツ状とすることで、フィルタの大面積化を図り、集塵フィルタ寿命の延長と集塵効率の向上を図ることを目的とする。
【0010】
さらに本発明は、塵埃粒子を帯電させるアイオナイザを前記脱臭フィルタの空気流れ上流側に配置することで、集塵効率の向上させることを目的とする。
【0011】
本発明の目的は、光源として直管状の紫外線ランプではなく、発光ダイオード素子(LED)又はキセノンランプを用いてプリズムの受光部に均一且つ効率的に光を照射する小型光源を用いることで装置の更なる小型化を図ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光触媒脱臭システムは、空気吸気口から浄化空気吐出口に向かって空気流れを形成する空気通路に、光触媒を担持した中空柱体形状の脱臭フィルタを前記空気流れが透過するように配置した光触媒脱臭システムであって、前記空気流れを形成する空気流れ発生手段と、前記脱臭フィルタの開口部のいずれか一方側に配置した前記光触媒を活性化する光を照射する光源と、前記脱臭フィルタの中空内面の全面に前記光源の照射光を集光するプリズムとを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る光触媒脱臭システムでは、前記脱臭フィルタは、円筒形状、楕円筒形状若しくは角筒形状であることが好ましい。
【0014】
本発明に係る光触媒脱臭システムでは、前記脱臭フィルタを、該脱臭フィルタの中空外面から中空内面へ透過した前記空気流れが該脱臭フィルタの中空柱体開口部の一方側から吐出されるように配置し、前記中空柱体開口部の他方側に前記光源を配置することが好ましい。
【0015】
本発明に係る光触媒脱臭システムでは、前記空気流れ発生手段は、前記脱臭フィルタの中空柱体開口部の他方側から吐出された空気を吸入するように前記脱臭フィルタの空気流れ下流側に配置することが好ましい。
【0016】
さらに本発明に係る光触媒脱臭システムでは、前記脱臭フィルタの中空外面の外周に集塵フィルタを配置すると共に、前記脱臭フィルタと前記集塵フィルタをプリーツ状に形成することが好ましい。
【0017】
また本発明に係る光触媒脱臭システムでは、塵埃粒子を帯電させるアイオナイザを前記脱臭フィルタの空気流れ上流側に配置することが好ましい。
【0018】
本発明に係る光触媒脱臭システムでは、前記光源は発光ダイオード素子(LED)又はキセノンランプであることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について実施形態を示しながら詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。
【0020】
(作用)
従来のような直方体の脱臭フィルタとはせずに円筒形状等の中空柱体形状の脱臭フィルタとしたため、脱臭フィルタの全面に紫外線照射を容易に行なうことが出来る。特にフィルタをプリーツ形状としても、紫外線を照射しにくい箇所はないため、脱臭効率の低下を招くこともない。さらに集塵脱臭フィルタの中空柱体開口部であって空気吐出方向と反対方向の中空柱体開口部に光源及びプリズムを配置したため、通気抵抗を上げない。さらに、ブロアの吸気口と集塵脱臭フィルタの空気吐出方向の中空柱体開口部とをほぼ直結に連通させることで、配管による通気抵抗の損失が最小限となる。プリズムによって、光の照射方向、集光方向を自由に設定できるため、フィルタは、中空柱体形状の断面が円形のみならず、楕円形、矩形であっても良い。
【0021】
図1、図3〜図8を参照しながら本実施形態に係る光触媒脱臭システムについて説明する。まず図1(A)(B)に本実施形態に係る光触媒脱臭システムの一形態を示す。図1(A)に示した光触媒脱臭システム100は、空気通路に集塵脱臭フィルタ3と、空気流れ発生手段13と、光触媒を活性化する光を照射する光源5と、光源5から照射した光が集塵脱臭フィルタ3における脱臭フィルタの中空内面に全面照射されるように照射光を集光するプリズム4とを備える。
【0022】
空気通路は、車室内空間若しくは車室外空間から隔てて所定の空気流れを作り出すために、ケース18、ブロアケース1などによりに空間を仕切ったものである。空気吸気口14,15,16から浄化空気吐出口17に向かって空気流れ10,11,12を形成する。空気吸気口は車両用空調装置の場合は1つとは限らず、例えば車室内空気吸気口14と車外外気吸気口16がある。これらの吸入の切り替えはインテークドア8によって行なう。また図1に示す実施形態のように、冷房運転時の車室内空気の吸気効率化を図るため、車室内空気吸気口15を設けても良い。車室内空気吸気口15からの吸入のオンオフはインテークドア7によって行なう。ブロアケース1からつながる浄化空気吐出口17を出た空気流れは例えばエバポレータ(不図示)に導かれ、その後、ベント吹出し口(不図示)、サイドベント吹出し口(不図示)若しくはソフトディフージョン吹出し口(不図示)から車室内へ吐出される。或いは浄化空気吐出口17を出た空気流れはヒータコア(不図示)に導かれ、フット吹出し口(不図示)から車室内へ吐出される。
【0023】
図3は、集塵脱臭フィルタ3の中空柱体断面の一形態を示す断面概略図である。図3では集塵脱臭フィルタ3は円筒形状でその断面が円形のものを示したが、この場合のみならず、楕円筒形状でその断面が楕円形のもの、又は角筒形状でその断面が矩形のものであっても良い。脱臭フィルタの中空内面にプリズムを介して均一な光を照射するためには、円筒形状でその断面が円形のフィルタが特に好ましい。集塵脱臭フィルタ3は、図3に示したように、光触媒を担持した円筒形状の脱臭フィルタ30と脱臭フィルタ30を囲むように脱臭フィルタ30の中空外面に配置した集塵フィルタ31とからなることが好ましい。この場合、脱臭フィルタ30は、集塵フィルタ31で空気中の塵埃を捕捉した後の空気について、臭気物質を吸着して除去することとなる。なお、図4に示すように、集塵フィルタ31を設けずに脱臭フィルタ30のみからなるフィルタとしても良い。ただし自動車の車室内には、浮遊粒子状物質(SPM)やタバコなどの粒子状の空気質汚染物質が存在しているため、これらを除去したいとの要望が年々増加しているため、脱臭フィルタによる脱臭効果に加えて集塵フィルタによる集塵効果を付加させた図3に示す集塵脱臭フィルタとすることが望ましい。さらに図3に示すように脱臭フィルタ30の中空外面の外周に集塵フィルタ31を配置すると共に、脱臭フィルタ30と集塵フィルタ31をプリーツ状とすることにより、フィルタ面積を大きくして集塵効果と脱臭効果の向上並びにフィルタ寿命の長寿命化を図ることが出来る。
【0024】
集塵脱臭フィルタ3は、図1(A)に示すように空気流れ12が集塵脱臭フィルタ3の中空外面から中空内面へ透過し、且つ集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部の一方側から吐出されるように空気通路内に配置する。すなわち車室内空気吸気口14,15又は車外外気吸気口16から吸気された空気が空気流れ10,11を形成し、集塵脱臭フィルタ3の中空外面に到達した後、中空外面から中空内面へ透過して、さらに中空柱体開口部の一方から吐出されるような空気流れ12を形成するように、集塵脱臭フィルタ3を配置する。このとき、集塵脱臭フィルタ3はそのフィルタ面が空気通路を遮るように配置され、且つ中空柱体開口部の一方側は浄化空気吐出口17に連通するように配置される。
【0025】
脱臭フィルタ30は臭気物質を吸着して除去する機能を有する。フィルタ材質は特に制限はないが、紙質材料、樹脂材料等の繊維質材料により形成する。また樹脂等の不織布であることが好ましい。フィルタ径は、臭気物質の捕集効率と通気抵抗の関係から最適なものを選択し、本発明はフィルタ径に制限されない。脱臭フィルタ濾材を保持する枠の材質は特に制限はないが、ポリプロピレン等の樹脂で成形したものが好ましい。このフィルタ母材に活性炭、ゼオライト、シリカゲル等の吸着剤粉末を配合し、さらに酸化チタンや酸化亜鉛等の金属酸化物の粉末からなる光触媒を担持させる。吸着剤粉末は活性炭が好ましい。光触媒は、吸着剤と混合したもので、混合方法としてはスプレー法や吸着剤と混合する方法などが例示できる。紫外線が脱臭フィルタ30の光触媒に照射されることによって、吸着水からOHラジカルが発生する。このOHラジカルの強酸化力によって、脱臭フィルタ30の吸着剤に吸着されている臭気物質が分解され、吸着剤が再生される。
【0026】
集塵フィルタ31は空気中の塵埃を捕捉する集塵機能を有し、脱臭フィルタと同様の紙質材料、樹脂材料等の繊維質材料を用いてフィルタ母材を形成する。また不織布であることが好ましい。フィルタ径は、集塵効率と通気抵抗の関係から最適なものを選択し、本発明はフィルタ径に制限されない。集塵フィルタの濾材を保持する枠の材質は特に制限はないが、ポリプロピレン等の樹脂で成形したものが好ましい。なお、集塵フィルタの濾材と脱臭フィルタの濾材を保持する枠は別々のものとしても良いし、同じもので兼用しても良い。兼用した場合には、集塵フィルタ31と脱臭フィルタ30のプリーツ形状を同一形状とし且つそれぞれ接するようにすることで、集塵脱臭フィルタの厚さを薄くすることが出来るので好ましい。
【0027】
脱臭フィルタ30と集塵フィルタ31とを別々に交換できるようにしても良い。例えば、集塵フィルタを400時間(1年使用相当)で交換し、脱臭フィルタを1200時間(3年使用相当)で交換する。これにより、脱臭フィルタと集塵フィルタのそれぞれの寿命にあわせた交換が可能となる。
【0028】
図1に示す本実施形態の光触媒脱臭システム100について、集塵脱臭フィルタ3、プリズム4、光源5、アイオナイザ6の拡大図を図5に示した。図1(A)及び図5に示すように、塵埃粒子を帯電させるアイオナイザ6を集塵脱臭フィルタ3の空気流れ上流側に配置しても良い。図5に示すアイオナイザ6は、放電電極61及び対向電極62を有し、コロナ放電を行なうことにより塵埃を正側あるいは負側に帯電させるものである。塵埃を正側あるいは負側に帯電させることにより、静電引力で集塵フィルタに吸着させやすくすることができる。放電電極61及び対向電極62には高電圧を印加する高圧電源(不図示)が接続されている。アイオナイザについては、例えば特許文献6の技術が開示されており、これらの公知技術を適宜適用することが出来る。なお、図5の空気流れ切り替え用のインテークドア8は、車室外空気取込みと車室内空気循環との切り替えを行なう弁である。
【特許文献6】特開平10−236154号公報
【0029】
空気流れ発生手段13は、ブロア、シロッコファン、クロスフローファン、軸流ファン、ターボファンなどが例示でき、空気流れを形成するためのものである。このうち、ブロアタイプが好ましい。図1に示す空気流れ発生手段13は、少なくともブロアケース1とブロア2とからなる。
【0030】
図1に示すように空気流れ発生手段13は、集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部の一方側(光源5を設置する側とは反対側)から吐出された空気流れ12を吸入するように集塵脱臭フィルタ3の空気流れ下流側に配置することが好ましく、より好ましくは空気流れ発生手段13をブロアとし、集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部の一方側にブロアケース1の吸入口を合わせるように配置する。これにより、吸気の配管抵抗を最小限とすることが出来る。
【0031】
光源5は、脱臭フィルタ30に担持させた光触媒を照射して作用させるためのものであり、作用効率を高めるために紫外線を照射するものが好ましい。本実施形態では、後述するプリズム4の受光部21に均一照射することが好ましいため、従来から使用される直管状光源ではなく、後述する点光源若しくは点光源を適宜配列して作製した面光源であることが好ましい。光源5は集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部の他方側(集塵脱臭フィルタにより浄化した空気を吐出する中空柱体開口部とは反対側)に、後述するプリズム4と共に配置することが好ましい。ここで、図1(B)に示すように、光源5は集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部のほぼ中央に配置することが好ましい。このとき、光源5は集塵脱臭フィルタ3の中空内部、中空柱体開口部の開口面上、若しくは、中空外部のいずれに配置しても良い。ただし、プリズム4を介して集塵脱臭フィルタの中空内面に光を集光するため、プリズム4を光源5と集塵脱臭フィルタの中空内面との間に配置させることが好ましい。したがって図5に示すように光源5は、集塵脱臭フィルタ3の中空外部であって中空柱体開口部の開口面に接する程度の至近箇所に配置することがより好ましい。図6(A)にこの配置をとった光源5、集塵脱臭フィルタ3及びプリズム4の斜視図を示した。
【0032】
ここで光源5は上述したように直管状光源ではなく、点光源若しくは面光源となり得るものが好ましいため、コンパクトな発光ダイオード素子(LED)又はキセノンランプであることが好ましい。
【0033】
発光ダイオード素子は光触媒を活性化させる波長の光を照射する。発光ダイオード素子には水銀が含まれないので、処理が容易でもある。発光ダイオード素子は、例えば380〜383nm(放射束2.3mW、放射強度5.4mW/sr)或いは383〜386nm(放射束2.6mW、放射強度5.7mW/sr)或いは386〜389nm(放射束3.5mW、放射強度7.7mW/sr)等の波長の光を照射するものを用いる。これにより、光触媒を効率よく活性化させることができる。
【0034】
プリズム4は、図5に示すように光源5から照射された光が集塵脱臭フィルタ3の中空内面に全面照射されるように照射光の照射方向を変換して集光する役割を持つ。例えば図6(B)に示す形状のものを使用する。図7(A)(B)にその形状の詳細を示す概略図を示した。図7(b)に示すプリズムは、円錐形状で側面に突起を設けて、受光部21に受けた光を脱臭フィルタの中空内面に集光するプリズムである。図5に示すように、光源5から照射された光を集塵脱臭フィルタ3の中空内面に全面照射するために、図1(B)のように集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部のほぼ中央にプリズム4を配置することが好ましい。また、図5に示すようにプリズム4は受光部21のみに光を受けるために光源5近傍に配置することが好ましい。図5では、プリズム4の受光部21が光源5から照射された光を全て受けるように、光源5を収容する光源ケース22に図7のプリズム4を接触させて配置している。なお、プリズム4と光源ケース22は一体に形成しても良い。
【0035】
図6(B)では、光源5として発光ダイオードなどの点光源を配置した場合を示したが、図8(A)に示すように点光源24を適宜配列して面光源となるようにしても良い。光は光取り出し窓23から放射される。図8(B)に図8(A)のB−B断面概略図を示した。点光源24の配列は、格子状、放射状などの配列が例示できる。均一な面光源としても良いが、プリズムの集光性を考慮して、光照射強度の面内分布を持たせても良い。いずれにしても、脱臭フィルタの中空内面の全面に均一な光を照射するためにプリズムとの関係で光照射強度の面内分布を調整する。
【0036】
プリズムの形状は、図7に示す形状に限定されず、光源5から照射した光が集塵脱臭フィルタ3の中空内面に全面照射されるように照射光を集光する形状であればいずれの形状であっても良い。例えば、ドーム形状であっても良い。
【0037】
脱臭フィルタによって浄化された空気は、空気流れ12を形成して、さらにブロアケース1からつながる浄化空気吐出口17に導かれる。その後、浄化空気吐出口17から吐出された浄化空気は、例えば車両用空調装置のエバポレータ(不図示)を通過した後、エアコン吹出し口(不図示)より車室内に吹出しされる。
【0038】
図1に示す光触媒脱臭システム100は、集塵脱臭フィルタ3の中空外面に到達した後、中空外面から中空内面へ透過して、さらに中空柱体開口部の一方から吐出されるような空気流れ12を形成するが、この空気流れ12とは逆流の空気流れを形成する光触媒脱臭システム(不図示)としても良い。この光触媒脱臭システムを適用させる例として、(1)集塵をする必要がなく、集塵フィルタを設けず脱臭フィルタのみを設置する場合、(2)集塵フィルタを脱臭フィルタから離して設けた場合において、最初に集塵フィルタを通過させて集塵を行い、その後脱臭フィルタで脱臭を行なう場合を例示できる。脱臭フィルタのフィルタ面には塵埃が堆積しにくくなっているので、プリズムを介して集光された光が、脱臭フィルタの光触媒に遮られることなく照射される。
【0039】
本実施形態に係る光触媒脱臭システムを実装した場合と実装しない場合について、実車内のトルエン濃度減衰性能の測定結果を図9に示す。実装しないブランクと比較して本発明ではトルエンを早期に減衰させることが出来る。
【0040】
【発明の効果】
本発明では、脱臭フィルタを円筒形状等の中空柱体状とし、脱臭フィルタの中空内面に光が高効率で照射されるようにプリズムで集光させ、フィルタ及び光源の形状に由来する通気抵抗を低レベルに抑えながら脱臭フィルタへの紫外線照射性を確保できる。これにより、フィルタの長寿命化及び集塵と脱臭の高効率化並びに装置全体の小型化を図ることが出来る。特に、ブロア等の空気流れ発生手段を脱臭フィルタの空気流れ下流側に配置することで通気抵抗を低減できる。さらに光源として直管状の紫外線ランプではなく、発光ダイオード素子又はキセノンランプを用いてプリズムの受光部に均一且つ効率的に光を照射することができる小型光源を用いることで、システムの更なる小型化に寄与できる。
【0041】
さらに本発明では、脱臭フィルタの中空外面の外周に集塵フィルタを配置することで、脱臭機能に加えて集塵機能を有する光触媒脱臭システムを提供することが出来る。さらに脱臭フィルタ、集塵フィルタをプリーツ状とすることで、フィルタの大面積化を測り、集塵フィルタ寿命の延長と集塵効率の向上を図ることが出来る。
【0042】
さらに本発明では、塵埃粒子を帯電させるアイオナイザを脱臭フィルタの空気流れ上流側に配置することで、集塵効率の向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光触媒脱臭システムの一形態を示す概略図であって、(A)は、空気通理における空気流れを示すための断面概略図であり、(B)は集塵脱臭フィルタの円筒開口部の一方側からプリズムの天頂部を眺める方向の概略図である。
【図2】直管状の光源を用いた従来の光触媒脱臭システムの一形態を示す概念概略図である。
【図3】円筒形状の集塵脱臭フィルタでプリーツ状にフィルタの折り畳んだ集塵脱臭フィルタの円筒断面の一形態を示す断面概略図である。
【図4】円筒形状の脱臭フィルタでプリーツ状にフィルタの折り畳んだ脱臭フィルタの円筒断面の一形態を示す断面概略図である。
【図5】図1(A)の集塵脱臭フィルタの円筒開口部に光源及びプリズムを配置し且つアイオナイザを設置した箇所の拡大断面概略図である。
【図6】集塵脱臭フィルタの円筒開口部に光源及びプリズムを配置した箇所の概略図であり、(A)は斜視図、(B)はプリズムと光源の拡大斜視図である。
【図7】本実施形態に係るプリズム及び光源ケースの一形態を示す概略図であり、(A)は平面図、(B)はA−A断面図である。
【図8】点光源を適宜配列して面光源とした場合の光源ケースと光源の概念図であって、(A)は光源の配置の一形態を示す図であり、(B)はB−B断面図である。
【図9】本実施形態に係る光触媒脱臭システムを実装した場合と実装しない場合について、実車内のトルエン濃度減衰性能の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1,ブロアケース
2,ブロア
3,集塵脱臭フィルタ
4,プリズム
5,24,光源
6,アイオナイザ
7,8,インテークドア
10,11,12,空気流れ
13,空気流れ発生手段
14,15,16,空気吸気口
17,浄化空気吐出口
18,ケース
21,受光部
22,光源ケース
23,光取出し窓
30,脱臭フィルタ
31,集塵フィルタ
61,放電電極
62,対向電極
100,光触媒脱臭システム

Claims (7)

  1. 空気吸気口から浄化空気吐出口に向かって空気流れを形成する空気通路に、光触媒を担持した中空柱体形状の脱臭フィルタを前記空気流れが透過するように配置した光触媒脱臭システムであって、
    前記空気流れを形成する空気流れ発生手段と、前記脱臭フィルタの開口部のいずれか一方側に配置した前記光触媒を活性化する光を照射する光源と、前記脱臭フィルタの中空内面の全面に前記光源の照射光を集光するプリズムとを備えることを特徴とする光触媒脱臭システム。
  2. 前記脱臭フィルタは、円筒形状、楕円筒形状若しくは角筒形状であることを特徴とする請求項1記載の光触媒脱臭システム。
  3. 前記脱臭フィルタを、該脱臭フィルタの中空外面から中空内面へ透過した前記空気流れが該脱臭フィルタの中空柱体開口部の一方側から吐出されるように配置し、前記中空柱体開口部の他方側に前記光源を配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の光触媒脱臭システム。
  4. 前記空気流れ発生手段は、前記脱臭フィルタの中空柱体開口部の他方側から吐出された空気を吸入するように前記脱臭フィルタの空気流れ下流側に配置したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の光触媒脱臭システム。
  5. 前記脱臭フィルタの中空外面の外周に集塵フィルタを配置すると共に、前記脱臭フィルタと前記集塵フィルタをプリーツ状に形成したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の光触媒脱臭システム。
  6. 塵埃粒子を帯電させるアイオナイザを前記脱臭フィルタの空気流れ上流側に配置したしたことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の光触媒脱臭システム。
  7. 前記光源は発光ダイオード素子(LED)又はキセノンランプであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の光触媒脱臭システム。
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