JP2004311073A - 過電流保護機能付きエネルギーデバイス及びその製造方法 - Google Patents

過電流保護機能付きエネルギーデバイス及びその製造方法 Download PDF

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和義 本田
Yoshiyuki Okazaki
禎之 岡崎
Kiichiro Oishi
毅一郎 大石
Makoto Takahashi
誠 高橋
より子 ▲高▼井
Yoriko Takai
Junichi Inaba
純一 稲葉
Hiroshi Higuchi
洋 樋口
Shuji Ito
修二 伊藤
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Abstract

【課題】短絡発生時の安全性が高いエネルギーデバイスを提供する。
【解決手段】基板2と、負極集電体3、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7をこの順に備える積層単位15とを備えるエネルギーデバイス1であって、負極集電体3又は正極集電体7は、過電流により溶断するヒューズ部12を備える。短絡発生時には、ヒューズ部12が溶断して過電流を遮断する。従って、短絡時の安全性が向上する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエネルギーデバイスとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウムイオン2次電池は、負極集電体、負極活物質、電解質、セパレーター、正極活物質、正極集電体を主な構成要素とする。特許文献1には、正極側を内側にしてスパイラル状に巻回したリチウム2次電池が開示されている。
【0003】
携帯電話やPDAなどで代表されるモバイル機器では、小型で大容量の2次電池が要望される。このためには、板状に薄型化した2次電池が有効である。しかしながら、上記の特許文献1に開示されたリチウム2次電池は、スパイラル状巻回物を電解液中に浸漬してなる、円筒形状の液型2次電池である。従って、この液型2次電池は、その構造のために、小型化、薄型化には限界があった。
【0004】
【特許文献1】
実開平5−43465号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
現在、リチウム2次電池の薄型化、体積エネルギー密度化(体積当たりのエネルギー容量)の向上が進められており、集電体と活物質とを薄型にし、電解質に固体電解質を用いたリチウム2次電池が検討されており、これによれば、薄型で高体積エネルギー密度となり、セパレーターも不要になることが期待されている。
【0006】
しかしながら、リチウムイオン2次電池をはじめとするエネルギー素子では、短絡等に対する安全性の確保に様々な配慮工夫が必要であり、エネルギー素子を薄型化した場合には正負の両極が近接するため安全性に対し更なる配慮が要求される。
【0007】
例えば、薄膜積層構成とした場合には、層の割れやピンホールによる層間に短絡が発生する可能性がある。また、薄型化と高体積エネルギー密度化とのためにシート状のエネルギー素子を平板状に巻回すると、折り曲げ部分で同様に短絡が発生する可能性がある。従って、安全上の何らかの対策が必要である。
【0008】
本発明は、万一短絡が発生したときの安全性の高いエネルギーデバイスとその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の第1のエネルギーデバイスは、基板と、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位とを備えるエネルギーデバイスであって、前記負極集電体又は前記正極集電体は、過電流により溶断するヒューズ部を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の第2のエネルギーデバイスは、基板と、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位とが積層された繰り返し単位が2以上積層されたエネルギーデバイスであって、前記負極集電体又は前記正極集電体は、過電流により溶断するヒューズ部を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の第3のエネルギーデバイスは、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位が2以上積層されたエネルギーデバイスであって、前記負極集電体又は前記正極集電体は、過電流により溶断するヒューズ部を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の第4のエネルギーデバイスは、可とう性の長尺基板と、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位とが積層された帯状積層体が巻回されてなるエネルギーデバイスであって、前記負極集電体又は前記正極集電体は、前記帯状積層体の長手方向に複数の領域に分割されており、前記複数の領域のうちの少なくとも一つの領域に過電流により溶断するヒューズ部を有することを特徴とする。
【0013】
次に、本発明のエネルギーデバイスの第1の製造方法は、基板上に、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位を積層する工程を含むエネルギーデバイスの製造方法であって、更に、前記負極集電体又は前記正極集電体に過電流により溶断するヒューズ部を形成する工程を備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明のエネルギーデバイスの第2の製造方法は、基板上に、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位を積層する工程と、前記基板と前記積層単位とからなる積層体を2以上積み重ねる工程とを含むエネルギーデバイスの製造方法であって、更に、前記負極集電体又は前記正極集電体に過電流により溶断するヒューズ部を形成する工程を備えることを特徴とする。
【0015】
また、本発明のエネルギーデバイスの第3の製造方法は、基板上に、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位を2以上積層する工程を含むエネルギーデバイスの製造方法であって、更に、前記負極集電体又は前記正極集電体に過電流により溶断するヒューズ部を形成する工程を備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のエネルギーデバイスの第4の製造方法は、可とう性の長尺基板上に、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位を積層して帯状積層体を得る工程と、前記帯状積層体を巻回する工程とを含むエネルギーデバイスの製造方法であって、更に、前記負極集電体又は前記正極集電体を、前記帯状積層体の長手方向に複数の領域に分割する工程と、前記負極集電体又は前記正極集電体に過電流により溶断するヒューズ部を形成する工程とを備えることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の第1〜第4のエネルギーデバイスは、負極集電体又は正極集電体に過電流により溶断するヒューズ部を有する。また、本発明のエネルギーデバイスの第1〜第4の製造方法は、負極集電体又は正極集電体に過電流により溶断するヒューズ部を形成する工程を備える。これにより、短絡時に過電流が発生するとヒューズ部が溶断して過電流を遮断するので、安全性の高い過電流保護機能付きエネルギーデバイスを提供できる。
【0018】
また、本発明の第4のエネルギーデバイスでは、負極集電体又は正極集電体は、帯状積層体の長手方向に複数の領域に分割されており、複数の領域のうちの少なくとも一つの領域にヒューズ部を有する。また、本発明のエネルギーデバイスの第4の製造方法は、負極集電体又は正極集電体を、帯状積層体の長手方向に複数の領域に分割する工程を備える。これより、過電流により分割された一部の領域の機能が停止しても、残りの部分が依然として有効に動作するので、予期せぬ全停止が発生しない、信頼性の向上したエネルギーデバイスを提供できる。
【0019】
以下、本発明を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
(実施の形態1)
本発明の第1のエネルギーデバイスの構成及び製造方法の一例を説明する。
【0021】
図1は本発明の実施の形態1のエネルギーデバイス1の概略構成を示した断面図である。
【0022】
図1に示すように、本実施の形態のエネルギーデバイス1は、基板2と、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7をこの順に備える積層単位15とが積層されて構成される。
【0023】
基板2としては、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)やその他の高分子フィルムシート、又はステンレス金属箔、又はニッケル、銅、アルミニウムやその他の金属元素を含む金属箔などを用いることが出来る。基板2が可撓性を有すると、エネルギーデバイス1の製造が容易になるので好ましい。
【0024】
負極集電体3としては、ニッケル、銅、アルミニウム、白金、白金−パラジウム、金、銀、ITO(インジウム−スズ酸化物)で代表される金属を含む層を用いることが出来る。
【0025】
負極活物質4としては、グラファイトを始めとするカーボン系材料、シリコン又はシリコンを含む化合物若しくはその混合物、あるいはリチウム又はリチウム−アルミニウムで代表されるリチウム化合物などを用いることが出来る。本発明の負極活物質4の材料は上記に限定されず、その他の材料を負極活物質4として用いることも出来る。なお、後述する正極活物質6に含まれるリチウムイオンの移動を利用して負極活物質4を形成しても良く、その場合にはエネルギーデバイスの形成初期段階では負極活物質4を省略することが可能である。
【0026】
固体電解質5としては、イオン伝導性があり、電子伝導性が無視できるほど小さい材料を用いることが出来る。特にエネルギーデバイス1をリチウムイオン2次電池として使用する場合には、リチウムイオンが可動イオンであるため、LiPOや、LiPOに窒素を混ぜて(あるいはLiPOの元素の一部を窒素で置換して)得られる材料(LiPON:代表的な組成はLi2.9PO3.30.36)などからなる固体電解質はリチウムイオン伝導性に優れるので好ましい。同様に、LiS−SiS、LiS−P、LiS−Bなどの硫化物からなる固体電解質も有効である。更にこれらの固体電解質にLiIなどのハロゲン化リチウムや、LiPO等のリチウム酸素酸塩をドープした固体電解質も有効である。本発明の固体電解質5の材料は上記に限定されず、その他の材料を固体電解質5として用いることも出来る。
【0027】
正極活物質6としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムなどを用いることが出来る。但し、本発明の正極活物質6は上記の材料に限定されず、その他の材料を正極活物質6として用いることも出来る。
【0028】
正極集電体7としては、負極集電体3と同様に、ニッケル、銅、アルミニウム、白金、白金−パラジウム、金、銀、ITO(インジウム−スズ酸化物)で代表される金属を含む層を用いることが出来る。
【0029】
負極集電体3及び正極集電体7には、それぞれ外部電極9,9が接続されることが好ましい。一対の外部電極9,9の材料としては、ニッケル、亜鉛、スズ、はんだ合金、導電性樹脂などの各種導電材料を用いることが出来る。その形成方法としては、溶射、メッキ、塗布などを用いることが出来る。図示したように、一方の外部電極9には負極集電体3が電気的に接続され、他方の外部電極9には正極集電体7が電気的に接合され、且つ、一対の外部電極9,9が相互に絶縁されるように、負極集電体3及び正極集電体7の幅方向(図1の左右方向)の形成領域がパターニングされている。
【0030】
負極集電体3の外部電極9との接続部近傍、及び正極集電体7の外部電極9との接続部近傍には、ヒューズ部12が形成されている。ヒューズ部12は、過電流が流れたときに溶断して過電流を遮断して発火などに至るのを事前に防止する安全装置として機能する。本実施の形態では、ヒューズ部12は、負極集電体3及び正極集電体7に設けられているが、いずれか一方のみであっても良い。
【0031】
図7〜図10に、集電体層3,7に、過電流により溶断するような特定の形状パターンを設けることにより形成されたヒューズ部12の例を示す。図7(A)及び図7(B)、図8(A)及び図8(B)は、いずれも電流が流れる部分の幅が狭くなるように、集電体層3,7の平面形状に特定の平面パターンを付与してヒューズ部12を形成した例を示しており、図9(A)及び図9(B)、図10(A)及び図10(B)は、いずれも電流が流れる部分の厚みが薄くなるように、集電体層3,7の厚み方向断面に特定の厚みパターンを付与してヒューズ部12を形成した例を示している。図7〜図10に示したヒューズ部12は、集電体層3,7に、幅又は厚さが小さな部分を設けることにより、電流が流れる断面積がその部分において小さくなるように形成されている。従って、集電体層3,7とその右側端に接続される外部電極9(図示せず)との間に過電流が流れると、ヒューズ部12がジュール熱により発熱し、溶断して、過電流を遮断する。従って、発火などの重大な事態に至るのを未然に防止することができる。図7〜図10のように薄膜の寸法変化により形成されているヒューズ部12は、製造が容易であるという利点を有する。
【0032】
図11〜図14に、集電体層3,7に設けられる別のヒューズ部12の例を示す。図12〜図14に示したヒューズ部12は、図8〜図10に示した特定の形状パターンと電気抵抗の温度係数の大きな材料である異種材料12aとを組み合わせて構成されている。図11は、集電体層3,7とその右側端に接続される外部電極9(図示せず)との間に帯状の異種金属12aを介在させることにより構成されたヒューズ部12を示している。図12は、図8において集電体層3,7が形成されていない部分に異種金属12aを付与することにより構成されたヒューズ部12を示している。図13,図14は、それぞれ図9,図10において集電体層3,7の厚みが薄い部分に異種金属12aを付与することにより構成されたヒューズ部12を示している。図11〜図14のヒューズ部12の作用は以下の通りである。図7〜図10のヒューズ部12は、集電体層3,7に電流が流れる断面積が小さくなる部分を形成することにより構成される。この構成では、過電流が流れていない正常動作時においてもヒューズ部12の電気抵抗値が他の部分より大きくなる。従って、大電力出力を実現する場合に問題となる可能性がある。これに対して、図11〜図14のヒューズ部12は、異種金属12aが組み合わされていることにより、エネルギーデバイスの正常動作温度近傍(例えば室温)でのヒューズ部12の電気抵抗値を図7〜図10のヒューズ部12の電気抵抗値に比べて小さくできる。一方、過電流時には、異種金属12aの電気抵抗の温度係数が、集電体3,7の電気抵抗の温度係数よりも大きいので、ヒューズ部12がわずかに温度上昇すると異種金属12aの抵抗値が急激に増大する。よって、ヒューズ部12内の異種金属12a以外の集電体3,7の材料内に電流が集中して流れる結果、ヒューズ部12がジュール熱により発熱し、溶断して、過電流を遮断する。従って、発火などの重大な事態に至るのを未然に防止することができる。異種金属12aの材料としては、電気抵抗の温度係数が大きいことによりこのようなヒューズ機能を発揮することができれば特に限定はないが、例えば、アルミニウム、コバルト、鉛、ロジウムや、これらの金属のうちの少なくともひとつを含む合金を使用することができる。
【0033】
図7〜図14に示したヒューズ部12は一例であり、過電流により溶断することができればこれらに限定されない。
【0034】
本実施の形態のエネルギーデバイス1は、機械的保護、耐湿性向上、層間剥離の防止などを目的として、保護層13を有していても良い(図1参照)。保護層13の材料は特に限定されないが、例えばシランカップリング剤等の表面処理剤、光あるいは熱硬化性樹脂、金属、金属酸化物、金属窒化物などを用いることができる。形成方法としては、塗布、ディップ(浸漬)、スプレーなどの湿式プロセスや、蒸着、スパッタなどのドライプロセスを採ることができる。また、保護層13は異種又は同種の材料からなる多層の複合膜であっても良い。保護層13は、外部電極9を除くエネルギーデバイス1の外表面に形成することができる。基板2の材料によっては、図1に示すように基板2の表面には保護層13を形成しなくてもよい。
【0035】
図1に示したエネルギーデバイス1は、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7からなる積層単位15の負極集電体3側に基板2が設けられているが、本発明はこれに限定されない。例えば、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7からなる積層単位15の正極集電体7側に基板2が設けられていても良い。
【0036】
次に、本実施の形態のエネルギーデバイス1の製造方法の一例を説明する。
【0037】
本実施の形態のエネルギーデバイス1は、基板2上に、負極集電体3、負極活物質4(省略可)、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7をこの順に積層する薄膜積層工程、又は、基板2上に、正極集電体7、正極活物質6、固体電解質5、負極活物質4(省略可)、負極集電体3をこの順に積層する薄膜積層工程を経て製造される。この工程中に、負極集電体3及び/又は正極集電体7に過電流により溶断するヒューズ部12が形成される。
【0038】
薄膜積層工程は、特に限定されないが、例えば真空成膜法又は湿式塗工法により行うことができる。
【0039】
最初に、薄膜積層工程を真空成膜法により行う場合を説明する。
【0040】
図15は、薄膜積層工程を行う真空成膜装置の一例の概略構成を示した側面断面図である。
【0041】
図15に示した真空成膜装置20は、隔壁21aにより上下に仕切られた真空槽21を備える。隔壁21aより上側の部屋(搬送室)21bには、巻き出しロール25,搬送ロール26,ボビン27が配置される。隔壁21aより下側の部屋(薄膜形成室)21cには、第1薄膜形成源28a及び第2薄膜形成源28bが隔壁21dを挟んで配置されている。隔壁21aの中央部には開口が設けられ、搬送ロール26の下面が薄膜形成室21c側に露出している。真空槽21内は、真空ポンプ24により所定の真空度に維持されている。
【0042】
巻き出しロール25から巻き出された長尺の可撓性を有する基板2は、搬送ロール26に沿って搬送され、隔壁21aの開口内を通過する。このとき、第1薄膜形成源28a及び第2薄膜形成源28bにより基板2の表面上に順に薄膜が形成される。薄膜が形成された基板2はボビン27に巻き取られる。
【0043】
第1薄膜形成源28a及び第2薄膜形成源28bによる薄膜の形成方法としては、薄膜の種類に応じて、蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法などで代表される各種真空成膜法を用いることが出来る。このような方法により、所望する薄膜を容易に効率よく形成できる。
【0044】
図15の装置は第1薄膜形成源28a及び第2薄膜形成源28bを備えるので、基板2が巻き出しロール25から巻き出され、ボビン27に巻き取られる過程で、搬送ロール26上で2層の薄膜を一度に形成できる。この装置を用いて、基板2の巻き出し、薄膜形成、巻き取りからなる一連の工程を必要な回数だけ繰り返すことにより、図1に示したような積層構造を得ることができる。図15の装置は、基板2を1回走行させることにより2層の薄膜を形成することができるが、本発明は、これに限定されない。例えば、薄膜形成源を1つのみ有する装置を用いて、層の数だけ基板2を繰り返し走行させても良いし、薄膜形成源が薄膜の種類の数だけ順に配置された装置を用いて、基板2を1回走行させるだけで、図1に示したような積層構造を得ても良い。
【0045】
各層を薄膜形成する際に、図1に示すように各層の形成領域を制限(パターニング)する必要がある。また、図7〜図14に示すようなヒューズ部12を得るために薄膜を所定の形状パターンに形成する必要がある。図15に示す真空成膜装置に好適に使用できるパターニング方法として、マスキングテープ法、オイルマスキング法、メタルマスキング法などがある。
【0046】
マスキングテープ法は、薄膜形成領域内においてマスキングテープ31を基材2と接触させながら一緒に走行させることにより、マスキングテープ31の接触部分に薄膜形成されるのを防止する方法である。
【0047】
マスキングテープ法の原理を図16を用いて説明する。マスキングテープ31a,31b,31cは、膜形成が不要な領域に対応した幅とパターンを有する長尺テープである。マスキングテープ31a,31b,31cは、それぞれ巻き出しロール32a,32b,32cから巻き出され、搬送ロール26上では基板2の薄膜形成源28側の面に接触して基材2とともに搬送される。このとき、マスキングテープ31a,31b,31cは、搬送ロール26の回転中心軸方向において異なる位置で搬送ロール26によって搬送される。その後、マスキングテープ31a,31b,31cは、基材2と分離して巻き取りロール33a,33b,33cに巻き取られる。薄膜形成源28上を通過時にマスキングテープ31a,31b,31c上に付着した膜材料はマスキングテープ31a,31b,31cとともに基板2から除去される。従って、マスキングテープ31a,31b,31cが介在しなかった領域にのみ膜形成されるので、基板2上に所望する薄膜パターンを容易に得ることができる。形成しようとする層に応じてマスキングテープ31a,31b,31cの位置、幅、パターンを変更することによって、エネルギーデバイス1を構成するために必要な積層パターンを得ることが出来る。また、マスキングテープ31a,31b,31cを多条とすることにより、ボビン27上に巻き取られた薄膜積層体を用いて幅方向に複数のエネルギーデバイスを製造することが出来る。
【0048】
オイルマスキング法は、薄膜の被形成面に所定パターンにオイルを付与した後、薄膜形成をすることにより、オイル付与部分に薄膜形成されるのを防止する方法である。オイルマスキング法は、ノズル35を用いて行う。図17に示すように、ノズル35は、オイル蒸気が放出される多数の微細孔36が形成されている。このノズル35は、図15に示すように、基材2の走行方向において薄膜形成領域に対して上流側に、微細孔36を基材2に対向させて配置される。基材2上のオイルが付与された部分には薄膜が形成されないから、基板2上に所望する薄膜パターンを容易に得ることができる。形成しようとする層に応じて各微細孔36から放出されるオイル蒸気を制御したり、ノズル35を基材2の幅方向に移動したりすることにより、エネルギーデバイス1を構成するために必要な積層パターンを得ることが出来る。また、オイルを基材2の移動方向に沿って複数の帯状に付与することにより、ボビン27上に巻き取られた薄膜積層体を用いて幅方向に複数のエネルギーデバイスを製造することが出来る。なお、薄膜形成後、基材2上に残存するオイルは、熱又は紫外線などを照射して除去することが好ましい。
【0049】
メタルマスキング法は、薄膜形成源と基材2との間に、所定の開口を有するメタルマスク38を配置することにより、成膜に寄与する粒子の通過領域を制限して、基材2上に開口に対応したパターンの薄膜を形成する方法である。図18はメタルマスク38の一例の正面図である。このメタルマスク38は開口39a,39bを備える。基材2を間欠的に移動させながらメタルマスク38を介して薄膜形成することにより、開口39a,39bに相当する部分にのみ薄膜形成を行うことができる。また、基材2を連続的に走行させながら、矢印2aを基材2の移動方向に一致するようにメタルマスク38を配置することにより、開口39a,39bに相当する部分にのみ薄膜形成を行うことができる。形成しようとする層に応じてメタルマスク38の位置や開口形状を変更することにより、エネルギーデバイス1を構成するために必要な積層パターンを得ることが出来る。また、メタルマスク38に多条のスリット状の開口を設けることにより、ボビン27上に巻き取られた薄膜積層体を用いて幅方向に複数のエネルギーデバイスを製造することが出来る。
【0050】
なお、図11〜図14に示すようなヒューズ部12を形成する場合には、最初に上記のいずれかの方法で所定パターンの電極体薄膜を形成した後、このパターンとは逆パターンで異種金属12aを薄膜形成すればよい。
【0051】
上記のマスキングテープ法、オイルマスキング法、メタルマスキング法は、真空成膜法に好適なパターニング方法の一例であり、本発明はこのようなパターニング方法に限定されず、他のパターニング方法を採用することも可能である。
【0052】
次に、薄膜積層工程を湿式塗工法により行う場合を説明する。
【0053】
図19は、薄膜積層工程を行う湿式塗工装置の一例の概略構成を示した側面断面図である。
【0054】
図5に示した湿式塗工装置40は、巻き出しロール25から巻きされた長尺の基板2の片面に、第1塗工部50a、第2塗工部50bで順に薄膜が形成された後、ボビン27に巻き取られる。
【0055】
第1塗工部50aについて説明する。ファウンテン53aから吐出される液状の膜材料は、グラビアロール59aに転写され、ドクターブレード59bにより余分な膜材料が掻き落とされた後、基材2の片面に付着する。その後、基板2は加熱装置54aに搬送されて膜材料が加熱されて固化して膜となる。55aは液状の膜材料を貯蔵し且つこれをファウンテン53aに供給する材料供給部である。
【0056】
第2塗工部50bについて説明する。第1塗工部50aによって片面に薄膜が形成された基材2は、搬送ロール51bに沿って搬送される途中で、その下部に設置されたファウンテン53bから吐出される液状の膜材料が塗布される。リバースロール52bにより、基板2の片面に付着した余分な膜材料は掻き落とされて、付着厚みが均一化される。その後、基板2は加熱装置54bに搬送されて膜材料が加熱されて固化して膜となる。55bは液状の膜材料を貯蔵し且つこれをファウンテン53bに供給する材料供給部である。
【0057】
このようにして、第1及び第2塗工部50a,50bで2層の薄膜が形成された基材2はボビン27に巻き取られる。
【0058】
塗工方法としては、グラビアコート、リバースコート、スプレーコート、スクリーンコート、オフセットコートなどで代表される各種湿式塗工法を用いることができる。このような方法により、所望する膜を容易に効率よく形成できる。
【0059】
図19の装置は、第1塗工部50a及び第2塗工部50bを備えるので、基板2が巻き出しロール25から巻き出され、ボビン27に巻き取られる過程で、2層の薄膜を一度に形成できる。この装置を用いて、基板2の巻き出し、薄膜形成、巻き取りからなる一連の工程を必要な回数だけ繰り返すことにより、図1に示したような積層構造を得ることができる。図19の装置は、基板2を1回走行させることにより2層の薄膜を形成することができるが、本発明は、これに限定されない。例えば、塗工部を1つのみ有する装置を用いて、層の数だけ基板2を繰り返し走行させても良いし、塗工部が薄膜の種類の数だけ順に配置された装置を用いて、基板2を1回走行させるだけで、図1に示したような積層構造を得ても良い。また、塗工部は、図19に示したような第1塗工部50aと第2塗工部50bとの組み合わせである必要はなく、例えば第1塗工部50a(又は第2塗工部50b)と同様の構成の複数の塗工部が連続して配置されていても良い。図中55は液状の膜材料を貯蔵し且つこれをファウンテン53に供給する材料供給部である。
【0060】
各層を薄膜形成する際に、図1に示すように各層の形成領域を制限(パターニング)する必要がある。また、図7〜図14に示すようなヒューズ部12を得るために薄膜を所定の形状パターンに形成する必要がある。図19に示す湿式塗工装置に好適に使用できるパターニング方法として、マスキングテープ法、グラビアロール法、スクリーン印刷法、メタルマスキング法などがある。
【0061】
マスキングテープ法は、薄膜形成領域内においてマスキングテープ61を基材2と接触させながら一緒に走行させることにより、マスキングテープ61の接触部分に薄膜形成されるのを防止する方法である。
【0062】
マスキングテープ法の原理を図20を用いて説明する。マスキングテープ61a,61b,61cは、膜形成が不要な領域に対応した幅とパターンを有する長尺テープである。マスキングテープ61a,61b,61cは、それぞれ巻き出しロール62a,62b,62cから巻き出され、搬送ロール51上では基板2のファウンテン53側の面に接触して基材2とともに搬送される。このとき、マスキングテープ61a,61b,61cは、搬送ロール51の回転中心軸方向において異なる位置で搬送ロール51によって搬送される。その後、マスキングテープ61a,61b,61cは、基材2と分離して巻き取りロール63a,63b,63cに巻き取られる。ファウンテン53上を通過時にマスキングテープ61a,61b,61c上に付着した膜材料はマスキングテープ61a,61b,61cとともに基板2から除去される。従って、マスキングテープ61a,61b,61cが介在しなかった領域にのみ膜形成されるので、基板2上に所望する薄膜パターンを容易に得ることができる。形成しようとする層に応じてマスキングテープ61a,61b,61cの位置、幅、パターンを変更することによって、エネルギーデバイス1を構成するために必要な積層パターンを得ることが出来る。また、マスキングテープ61a,61b,61cを多条とすることにより、ボビン27上に巻き取られた薄膜積層体を用いて幅方向に複数のエネルギーデバイスを製造することが出来る。
【0063】
グラビアロール法は、図21に示すように、グラビアロール70の外周面に微小な刻印71を所定のパターンに形成することにより、刻印71の形成領域に対応した領域にのみ薄膜形成を行う方法である。形成しようとする層に応じてグラビアロール70上の刻印71の形成領域パターンを変更することによって、エネルギーデバイス1を構成するために必要な積層パターンを得ることが出来る。また、グラビアロール70の外周方向に沿って環状の刻印71パターンを複数形成することにより、ボビン27上に巻き取られた薄膜積層体を用いて幅方向に複数のエネルギーデバイスを製造することが出来る。
【0064】
スクリーン印刷法は、例えば、スクリーンコートにより薄膜材料を付与する場合に、スクリーン位置をパターン化することにより、所望するパターンの薄膜形成する方法である。
【0065】
メタルマスキング法は、例えばスプレーコートにより薄膜材料を付与する場合に、スプレーノズルと基材2との間に、所定の開口を有するメタルマスクを配置することにより、成膜に寄与する粒子の通過領域を制限して、基材2上に開口に対応したパターンの薄膜を形成する方法である。図22はメタルマスク75の一例の正面図である。このメタルマスク75は開口76a,76bを備える。基材2を間欠的に移動させながらメタルマスク75を介して薄膜形成することにより、開口76a,76bに相当する部分にのみ薄膜形成を行うことができる。また、基材2を連続的に走行させながら、矢印2aを基材2の移動方向に一致するようにメタルマスク75を配置することにより、開口76a,76bに相当する部分にのみ薄膜形成を行うことができる。形成しようとする層に応じてメタルマスク75の位置や開口形状を変更することにより、エネルギーデバイス1を構成するために必要な積層パターンを得ることが出来る。また、メタルマスク75に多条のスリット状の開口を設けることにより、ボビン27上に巻き取られた薄膜積層体を用いて幅方向に複数のエネルギーデバイスを製造することが出来る。
【0066】
なお、図11〜図14に示すようなヒューズ部12を形成する場合には、最初に上記のいずれかの方法で所定パターンの電極体薄膜を形成した後、このパターンとは逆パターンで異種金属12aを薄膜形成すればよい。
【0067】
上記のマスキングテープ法、グラビアロール法、メタルマスキング法は、湿式塗工法に好適なパターニング方法の一例であり、本発明はこのようなパターニング方法に限定されず、他のパターニング方法を採用することも可能である。
【0068】
以上のように、ヒューズ部12を、薄膜形成時にパターニング法により同時に形成することにより、容易且つ効率的にヒューズ部12を形成できる。
【0069】
上記の方法により、ボビン27上に、基材2と、負極集電体3、負極活物質4(省略可)、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7からなる積層単位15とが積層された長尺の積層体を得る。次いで、ボビン27から積層体を巻き出し、長さ方向及び幅方向に適当な大きさに裁断することにより、図1のエネルギーデバイス1が得られる。
【0070】
エネルギーデバイス1には必要に応じて外部電極9を形成しても良い。外部電極9を形成することにより、各種電子機器などへの組み込みや配線が容易になる。外部電極9の材料としては、ニッケル、亜鉛、スズ、はんだ合金、導電性樹脂などの各種導電材料を用いることができる。また、その形成方法としては、溶射、メッキ、塗布などを用いることが出来る。これらの方法によれば、外部電極の形成を効率よく行うことができる。
【0071】
また、必要により保護層13を形成しても良い。
【0072】
(実施の形態2)
本発明の第2のエネルギーデバイスの構成及び製造方法の一例を説明する。
【0073】
図2は本発明の実施の形態2のエネルギーデバイス1の概略構成を示した断面図である。
【0074】
図2に示すように、本実施の形態のエネルギーデバイス1は、基板2と、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7をこの順に備える積層単位15とが積層された繰り返し単位16が2以上積層されて構成される。
【0075】
基板2、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7の構成は、実施の形態1と同じであるのでこれらの説明を省略する。また、エネルギーデバイスの形成初期段階では負極活物質4を省略することが可能である点も実施の形態1と同様である。
【0076】
負極集電体3及び正極集電体7には、それぞれ外部電極9,9が接続されることが好ましい。一対の外部電極9,9の材料としては、ニッケル、亜鉛、スズ、はんだ合金、導電性樹脂などの各種導電材料を用いることが出来る。その形成方法としては、溶射、メッキ、塗布などを用いることが出来る。図示したように、一対の外部電極9,9はエネルギーデバイス1の対向する2側面に形成される。そして、一方の外部電極9には負極集電体3が電気的に接続され、他方の外部電極9には正極集電体7が電気的に接合され、且つ、一対の外部電極9,9が相互に絶縁されるように、負極集電体3及び正極集電体7の幅方向(図2の左右方向)の形成領域がパターニングされている。これにより、負極集電体3と正極集電体7とがいずれかの外部電極9を介して短絡することがない。また、このように外部電極9,9を形成したときに、両外部電極9,9間の絶縁性の確保が容易にするために、基板2は絶縁性であることが好ましい。
【0077】
本実施の形態でも、実施の形態1と同様に、負極集電体3の外部電極9との接続部近傍、及び正極集電体7の外部電極9との接続部近傍には、ヒューズ部12が形成されている。ヒューズ部12は、過電流が流れたときに溶断して過電流を遮断して発火などに至るのを事前に防止する安全装置として機能する。本実施の形態では、ヒューズ部12は、負極集電体3及び正極集電体7に設けられているが、いずれか一方のみであっても良い。
【0078】
ヒューズ部12の構成は、過電流により溶断することができれば特に限定されないが、実施の形態1で説明した、過電流により溶断するような特定の形状パターンを設けることにより形成されたヒューズ部12(図7〜図10参照)や、これに更に電気抵抗の温度係数の大きな材料である異種材料12aとを組み合わせて構成されたヒューズ部12(図11〜図14参照)を用いることができる。ヒューズ部12の詳細な説明は実施の形態1における説明と重複するので省略する。
【0079】
本実施の形態のエネルギーデバイス1は、機械的保護、耐湿性向上、層間剥離の防止などを目的として、実施の形態1で説明したのと同様の保護層13を有していても良い(図2参照)。保護層13は、外部電極9を除くエネルギーデバイス1の外表面に形成することができる。基板2の材料によっては、基板2の表面には保護層13を形成しなくてもよい。
【0080】
図2に示したエネルギーデバイス1は、繰り返し単位16が2以上繰り返して積層されている。ここで、繰り返し単位16は、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7からなる積層単位15の負極集電体3側に基板2が設けられて構成されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7からなる積層単位15の正極集電体7側に基板2が設けられていても良い。
【0081】
次に、本実施の形態のエネルギーデバイス1の製造方法の一例を説明する。
【0082】
本実施の形態のエネルギーデバイス1は、薄膜積層工程により繰り返し単位16を備えた積層体を得る工程と、繰り返し単位16を2以上積み重ねる工程とを備える。
【0083】
ここで、薄膜積層工程は、基板2上に、負極集電体3、負極活物質4(省略可)、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7をこの順に積層する工程、又は、基板2上に、正極集電体7、正極活物質6、固体電解質5、負極活物質4(省略可)、負極集電体3をこの順に積層する工程である。この工程中に、負極集電体3及び/又は正極集電体7に過電流により溶断するヒューズ部12が形成される。薄膜積層工程は、特に限定されないが、実施の形態1で説明したのと同様に、例えば真空成膜法(図15)又は湿式塗工法(図19)により行うことができる。また、ヒューズ部12の形成方法も実施の形態1で説明したのと同様である。ヒューズ部12を、薄膜形成時にパターニング法により同時に形成することにより、容易且つ効率的にヒューズ部12を形成できる。
【0084】
実施の形態1と同様にして、ボビン27上に、基材2と、負極集電体3、負極活物質4(省略可)、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7からなる積層単位15とが積層された長尺の積層体を得る。次いで、ボビン27から積層体を巻き出し、長さ方向及び幅方向に適当な大きさに裁断する。そして、これらを必要な数だけ積み重ねることにより、図2のエネルギーデバイス1が得られる。
【0085】
エネルギーデバイス1には必要に応じて外部電極9を形成しても良い。外部電極9を形成することにより、各種電子機器などへの組み込みや配線が容易になる。外部電極9の材料としては、ニッケル、亜鉛、スズ、はんだ合金、導電性樹脂などの各種導電材料を用いることができる。また、その形成方法としては、溶射、メッキ、塗布などを用いることが出来る。これらの方法によれば、外部電極の形成を効率よく行うことができる。
【0086】
また、必要により保護層13を形成しても良い。
【0087】
(実施の形態3)
本発明の第3のエネルギーデバイスの構成及び製造方法の一例を説明する。
【0088】
図3は本発明の実施の形態3のエネルギーデバイス1の概略構成を示した断面図である。
【0089】
図3に示すように、本実施の形態のエネルギーデバイス1は、基板2上に、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7をこの順に備える積層単位15が2以上積層されて構成される。積層方向に隣り合う2つの積層単位15の積層順序は互いに逆であり、負極集電体3又は正極集電体7は、積層方向に隣り合う2つの積層単位15で共有されている。
【0090】
基板2、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7の構成は、実施の形態1と同じであるのでこれらの説明を省略する。また、エネルギーデバイスの形成初期段階では負極活物質4を省略することが可能である点も実施の形態1と同様である。
【0091】
本実施の形態では、基板2は省略可能である。即ち、後述する製造方法により基板2上に積層単位15を2以上積層した後、基板2を剥離して取り除くことができる。基板2を備えないことにより、小型軽量のエネルギーデバイス1を得ることができる。基板2を剥離する場合には、あらかじめ基板2の表面に離型剤を付与してから積層単位15の積層を行うと、基板の除去が容易になるので好ましい。
【0092】
実施の形態2と同様に、負極集電体3及び正極集電体7には、それぞれ外部電極9,9が接続されることが好ましい。外部電極9,9の材料及び形成方法は実施の形態2と同様である。図示したように、一対の外部電極9,9はエネルギーデバイス1の対向する2側面に形成される。そして、一方の外部電極9には負極集電体3が電気的に接続され、他方の外部電極9には正極集電体7が電気的に接合され、且つ、一対の外部電極9,9が相互に絶縁されるように、負極集電体3及び正極集電体7の幅方向(図3の左右方向)の形成領域がパターニングされている。これにより、負極集電体3と正極集電体7とがいずれかの外部電極9を介して短絡することがない。また、このように外部電極9,9を形成したときに、両外部電極9,9間の絶縁性の確保が容易にするために、基板2は絶縁性であることが好ましい。
【0093】
本実施の形態でも、実施の形態1と同様に、負極集電体3の外部電極9との接続部近傍、及び正極集電体7の外部電極9との接続部近傍には、ヒューズ部12が形成されている。ヒューズ部12は、過電流が流れたときに溶断して過電流を遮断して発火などに至るのを事前に防止する安全装置として機能する。本実施の形態では、ヒューズ部12は、負極集電体3及び正極集電体7に設けられているが、いずれか一方のみであっても良い。
【0094】
ヒューズ部12の構成は、過電流により溶断することができれば特に限定されないが、実施の形態1で説明した、過電流により溶断するような特定の形状パターンを設けることにより形成されたヒューズ部12(図7〜図10参照)や、これに更に電気抵抗の温度係数の大きな材料である異種材料12aとを組み合わせて構成されたヒューズ部12(図11〜図14参照)を用いることができる。ヒューズ部12の詳細な説明は実施の形態1における説明と重複するので省略する。
【0095】
本実施の形態のエネルギーデバイス1は、機械的保護、耐湿性向上、層間剥離の防止などを目的として、実施の形態1で説明したのと同様の保護層13を有していても良い(図2参照)。保護層13は、外部電極9を除くエネルギーデバイス1の外表面に形成することができる。基板2の材料によっては、基板2の表面には保護層13を形成しなくてもよい。
【0096】
図3に示したエネルギーデバイス1では、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7からなる積層単位15の負極集電体3側に基板2が設けられているが、本発明はこれに限定されない。例えば、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7からなる積層単位15の正極集電体7側に基板2が設けられていても良い。
【0097】
次に、本実施の形態のエネルギーデバイス1の製造方法の一例を説明する。
【0098】
本実施の形態のエネルギーデバイス1は、薄膜積層工程により基板2上に2以上の積層単位15を積層する工程を備える。
【0099】
ここで、薄膜積層工程は、負極集電体3、負極活物質4(省略可)、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7をこの順に積層する工程、又は、正極集電体7、正極活物質6、固体電解質5、負極活物質4(省略可)、負極集電体3をこの順に積層する工程を含む。この工程中に、負極集電体3及び/又は正極集電体7に過電流により溶断するヒューズ部12が形成される。
【0100】
薄膜積層工程は、特に限定されないが、例えば真空成膜法又は湿式塗工法により行うことができる。
【0101】
最初に、薄膜積層工程を真空成膜法により行う場合を説明する。
【0102】
図23は、薄膜積層工程を行う真空成膜装置の一例の概略構成を示した側面断面図である。
【0103】
図23に示した真空成膜装置80は、隔壁81aにより上下に仕切られた真空槽81を備える。隔壁81aより上側の部屋(搬送室)81bには、回転ロール86が配置される。回転ロール86の外周には基材2が貼り付けられている。隔壁81aの中央部には開口が設けられ、回転ロール86の下部が隔壁81aより下側の部屋(薄膜形成室)81c側に露出している。真空槽81内は、真空ポンプ84により所定の真空度に維持されている。
【0104】
薄膜形成室81cには、負極活物質成膜装置88a、固体電解質成膜装置88b、正極活物質成膜装置88c、集電体成膜装置88dが、隔壁81d,81e,81fを挟んで順に配置されている。負極活物質成膜装置88a、固体電解質成膜装置88b、正極活物質成膜装置88c、集電体成膜装置88dと回転ロール86との間には、移動可能なシャッタ89a,89b,89c,89dがそれぞれ配置されている。
【0105】
負極活物質成膜装置88aは負極活物質4を形成するための装置であり、固体電解質成膜装置88bは、固体電解質5を形成するための装置であり、正極活物質成膜装置88cは正極活物質6を形成するための装置であり、集電体成膜装置88dは負極集電体3及び正極集電体7を形成するための装置である。各装置と回転ロール86との間に設置されたシャッタ89a,89b,89c,89dを選択的に開放することにより、特定の層のみを回転ロール86の外周面上に形成することができる。なお、負極集電体3と正極集電体7の材料によっては、集電体成膜装置88dを負極集電体成膜装置と正極集電体成膜装置とに分離しても良い。
【0106】
負極活物質成膜装置88a、固体電解質成膜装置88b、正極活物質成膜装置88c、集電体成膜装置88dによる薄膜の形成方法としては、薄膜の種類に応じて、蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法などで代表される各種真空成膜法を用いることが出来る。このような方法により、所望する薄膜を容易に効率よく形成できる。
【0107】
各層を薄膜形成する際に、図3に示すように各層の形成領域を制限(パターニング)する必要がある。また、図7〜図14に示すようなヒューズ部12を得るために薄膜を所定の形状パターンに形成する必要がある。これらのパターニングは、実施の形態1で説明したのと同様に、マスキングテープ法(図16)、オイルマスキング法(図17)、メタルマスキング法(図18)などを用いて行うことができる。ヒューズ部12を、薄膜形成時にパターニング法により同時に形成することにより、容易且つ効率的にヒューズ部12を形成できる。
【0108】
なお、基材2を用いることなく、回転ロール86の外周面上に直接薄膜形成をすることもできる。この場合には、後に剥離が容易になるように、薄膜形成前に回転ロール86の外周面上に離型剤を塗布しておくことが好ましい。
【0109】
得られた積層体を回転ロール86から分離した後、適当な大きさに裁断することにより図3のエネルギーデバイス1を得ることができる。必要に応じて、積層体を加温プレスして平板状に形を整えても良い。また、基材2上に積層体を積層した場合には、基材2を剥離除去しても良い。
【0110】
次に、薄膜積層工程を湿式塗工法により行う場合を説明する。
【0111】
湿式塗工装置は、回転ロールと、回転ロールの周りにその外周面に対向して順に配置された、負極集電体塗工装置、負極活物質塗工装置、固体電解質塗工装置、正極活物質塗工装置、正極集電体塗工装置を備えた装置を使用できる。この装置では、回転ロール上に各層の膜材料が塗工される。あるいは、平面上に、負極集電体塗工装置、負極活物質塗工装置、固体電解質塗工装置、正極活物質塗工装置、正極集電体塗工装置を順に配置し、平板状基板をこれらの間を間欠的に移動させても良い。この場合には平板状基板上に各層の膜材料が塗工される。なお、負極集電体3と正極集電体7の材料によっては、負極集電体塗工装置と正極集電体塗工装置とは共通化することができる。
【0112】
塗工方法としては、グラビアコート、リバースコート、スプレーコート、スクリーンコート、オフセットコートなどで代表される各種湿式塗工法を用いることができる。このような方法により、所望する膜を容易に効率よく形成できる。塗工後、必要に応じて加熱して膜材料を固化させることが好ましい。
【0113】
各層を薄膜形成する際に、図3に示すように各層の形成領域を制限(パターニング)する必要がある。また、図7〜図14に示すようなヒューズ部12を得るために薄膜を所定の形状パターンに形成する必要がある。これらのパターニングは、実施の形態1で説明したのと同様に、マスキングテープ法(図20)、グラビアロール法(図21)、スクリーン印刷法、メタルマスキング法(図22)などを用いて行うことができる。ヒューズ部12を、薄膜形成時にパターニング法により同時に形成することにより、容易且つ効率的にヒューズ部12を形成できる。
【0114】
膜材料は、上記の回転ロール又は平板上に直接塗布しても良いし、これらの表面に貼り付けられた基板2上に塗布しても良い。回転ロール又は平板上に直接塗布する場合には、後に剥離が容易になるように、薄膜形成前にその表面上に離型剤を塗布しておくことが好ましい。
【0115】
得られた積層体を回転ロール又は平板から分離した後、適当な大きさに裁断することにより図3のエネルギーデバイス1を得ることができる。必要に応じて、積層体を加温プレスして平板状に形を整えても良い。また、基材2上に積層体を積層した場合には、基材2を剥離除去しても良い。
【0116】
エネルギーデバイス1には必要に応じて外部電極9を形成しても良い。外部電極9を形成することにより、各種電子機器などへの組み込みや配線が容易になる。外部電極9の材料としては、ニッケル、亜鉛、スズ、はんだ合金、導電性樹脂などの各種導電材料を用いることができる。また、その形成方法としては、溶射、メッキ、塗布などを用いることが出来る。これらの方法によれば、外部電極の形成を効率よく行うことができる。
【0117】
また、必要により保護層13を形成しても良い。
【0118】
(実施の形態4)
本発明の第4のエネルギーデバイスの構成及び製造方法の一例を説明する。
【0119】
図4は本発明の実施の形態4に係るエネルギーデバイス1の概略構成を示した斜視図である。図5は、図4における5−5線での矢視断面図である。図6(A)は、図4における6A−6A線での矢視断面図、図6(B)は図6(A)における部分6Bの拡大断面図である。
【0120】
図4に示すように、本実施の形態のエネルギーデバイス1は、平板状の巻回体10と、その両端に設けられた一対の外部電極9,9とからなる。
【0121】
平板状の巻回体10は、図5に示すように、可とう性長尺基板2と、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7をこの順に備える積層単位15とが積層された帯状積層体8を平板状に巻回して構成されている。
【0122】
基板2、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7の構成は、実施の形態1と同じであるのでこれらの説明を省略する。また、エネルギーデバイスの形成初期段階では負極活物質4を省略することが可能である点も実施の形態1と同様である。
【0123】
本実施の形態のエネルギーデバイス1では、基板2上に、負極集電体3、負極活物質4(省略可)、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7がこの順に形成され、且つ、この順に積層された帯状積層体8が、基板2側を内側にして、巻回されることが好ましい。基板2側に、負極集電体3〜正極集電体7からなる積層単位15の負極集電体3を配置する理由、及びこのような基板2側を内側にして巻回する理由は以下の通りである。帯状積層体8を巻回すると内層側ほど曲率半径は小さくなる。従って、内層側には、より大きな曲げ応力が作用する。一般に、多層積層物の下層に割れが発生するとその割れは上層に伝播して層間の短絡を発生しやすいが、上層に割れが発生してもその割れは下層に伝播することはほとんどない。従って、曲率半径が小さな内層側に相対的に延性及び可撓性を有する層を配置し、曲率半径が大きな外層側に相対的にもろく割れやすい層を配置することで、層割れが拡大して層間の短絡が発生するのを防止でき、安全性が向上する。そこで、本実施の形態では、可撓性を有する基板2が最も内層側になるように、且つ、正極活物質6に対して相対的に可撓性を有する負極活物質4が正極活物質6よりも内層側となるようにして、巻回することにより、エネルギーデバイス1の安全性が向上する。特に、薄型の平板状に巻回する場合や、巻回後にプレスする場合に特に顕著な効果を発揮する。
【0124】
もちろん、曲率半径が大きな円筒状に巻回する場合などでは、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、及び正極集電体7からなる積層単位15の負極集電体3側に基板2を設けた帯状積層体8を基板2を外側にして巻回しても良く、あるいは、上記積層単位15の正極集電体7側に基板2を設けた帯状積層体を、基板2を内側にして、又は外側にして巻回しても良い。
【0125】
巻回体の巻き芯部には図4に示すように内芯11を配置しても良い。内芯11は、巻回体の形状にほぼ一致した形状であることが好ましく、図4に示す平板状の巻回体10においては好ましくは平板形状を有していることが好ましい。その材料は特に限定はないが、樹脂、セラミック、金属などを用いることができる。なお、内芯11は必須ではなく、なくても良い。
【0126】
実施の形態2と同様に、負極集電体3及び正極集電体7には、それぞれ外部電極9,9が接続されることが好ましい。外部電極9,9の材料及び形成方法は実施の形態2と同様である。図示したように、一対の外部電極9,9は巻回体10の対向する2側面に形成される。そして、一方の外部電極9には負極集電体3が電気的に接続され、他方の外部電極9には正極集電体7が電気的に接合され、且つ、一対の外部電極9,9が相互に絶縁されるように、負極集電体3及び正極集電体7の幅方向(図5の左右方向)の形成領域がパターニングされている。これにより、負極集電体3と正極集電体7とがいずれかの外部電極9を介して短絡することがない。また、このように外部電極9,9を形成したときに、両外部電極9,9間の絶縁性の確保が容易にするために、基板2及び内芯11は絶縁性であることが好ましい。
【0127】
図6(B)に示すように、正極集電体7は、空隙17により帯状積層体15の長手方向に複数の領域に分割されている。このように複数の領域に分割された正極集電体7が、それぞれヒューズ部12(詳細は後述する)を介して外部電極9に接続される。即ち、分割された複数のエネルギーデバイスが外部電極に並列接続されることになる。この結果、一部の領域内のヒューズ部12が過電流により溶断すると、その領域内の正極集電体7はその機能を失うが、他の領域内の正極集電体7は依然として有効に機能する。従って、過電流により一部の領域が破損しても全体の破損には至らず、能力は低下するものの動作を維持することが可能である。従って、電子機器に組み込んだ場合には、システムの予期せぬ全停止を防止できる。なお、図6(B)では、正極集電体7(及び固体電解質6)が空隙17により分割された例を示したが、本発明はこれに限定されない。正極集電体7及び負極集電体3の少なくとも一方が帯状積層体15の長手方向に複数の領域に分割されていればよい。正極集電体7及び負極集電体3のうちの一方のみが分割されている場合には、ヒューズ部12はその分割された方に少なくとも形成される必要があり、正極集電体7及び負極集電体3の両方が分割されている場合には、ヒューズ部12は少なくともいずれか一方に形成されていればよい。なお、正極集電体7及び負極集電体3以外の他の層が同様に分割されていても良い。
【0128】
本実施の形態でも、実施の形態1と同様に、負極集電体3の外部電極9との接続部近傍、及び正極集電体7の外部電極9との接続部近傍には、ヒューズ部12が形成されている。ヒューズ部12は、過電流が流れたときに溶断して過電流を遮断して発火などに至るのを事前に防止する安全装置として機能する。本実施の形態では、ヒューズ部12は、負極集電体3及び正極集電体7に設けられているが、いずれか一方のみであっても良い。
【0129】
ヒューズ部12の構成は、過電流により溶断することができれば特に限定されないが、実施の形態1で説明した、過電流により溶断するような特定の形状パターンを設けることにより形成されたヒューズ部12(図7〜図10参照)や、これに更に電気抵抗の温度係数の大きな材料である異種材料12aとを組み合わせて構成されたヒューズ部12(図11〜図14参照)を用いることができる。ヒューズ部12の詳細な説明は実施の形態1における説明と重複するので省略する。
【0130】
本実施の形態のエネルギーデバイス1は、機械的保護、耐湿性向上、層間剥離の防止などを目的として、実施の形態1で説明したのと同様の保護層13を有していても良い(図2参照)。保護層13は、外部電極9を除くエネルギーデバイス1の外表面に形成することができる。
【0131】
次に、本実施の形態のエネルギーデバイス1の製造方法の一例を説明する。
【0132】
本実施の形態のエネルギーデバイス1は、可撓性長尺基板2上に積層単位15を積層して帯状積層体8を得る工程(薄膜積層工程)と、この帯状積層体8を巻回する工程(巻回工程)とを備える。
【0133】
ここで、薄膜積層工程は、基板2上に、負極集電体3、負極活物質4(省略可)、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7をこの順に積層する工程、又は、基板2上に、正極集電体7、正極活物質6、固体電解質5、負極活物質4(省略可)、負極集電体3をこの順に積層する工程である。この工程中に、負極集電体3及び/又は正極集電体7に過電流により溶断するヒューズ部12が形成される。薄膜積層工程は、特に限定されないが、実施の形態1で説明したのと同様に、例えば真空成膜法(図15)又は湿式塗工法(図19)により行うことができる。また、ヒューズ部12の形成方法も実施の形態1で説明したのと同様である。ヒューズ部12を、薄膜形成時にパターニング法により同時に形成することにより、容易且つ効率的にヒューズ部12を形成できる。
【0134】
実施の形態1と同様にして、ボビン27上に、基材2と、負極集電体3、負極活物質4(省略可)、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7からなる積層単位15とが積層された長尺の帯状積層体8を得る。次いで、この帯状積層体8は巻回工程により巻回される。
【0135】
図24は巻回工程を行う巻き取り装置の一例の概略構成を示した側面図である。
【0136】
ボビン27上の帯状積層体8は、図24の巻き取り装置90で、巻き出された後、平板状の巻回体10に巻き取られる。巻回体10の巻き取り長さが一定に達した時点で巻回体10を交換することにより、ボビン27上の帯状積層体8の長さ方向に複数の巻回体10を得ることができる。また、カミソリ刃等の切断装置91により巻き出された帯状積層体8を幅方向に複数条に分割し、それぞれを巻回体10に巻き取ることにより、ボビン27上の帯状積層体8の幅方向に複数の巻回体10を得ることができる。なお、図24では、幅方向の切断をボビン27から巻き出した後であって、巻回体10に巻き取る前の段階で行っているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ボビン27の状態で、又は巻回体10に巻き取った状態で、幅方向に切断しても良い。
【0137】
帯状積層体8を平板状の巻回体10に巻き取る方法は特に限定されず、例えば板状の内芯の外周に巻き取る方法、相互に平行な一対の支柱間に架け渡すように巻き取る方法などが採用できる。
【0138】
平板状に巻き取られた巻回体10は、必要に応じて加温プレスして、その厚みを減少させたり、表裏面を一層平板化させたりしても良い。加温プレスは、後述する図26のプレス装置を用いて行うことができる。このとき、巻回体10の巻き芯部に板状の内芯11を配置してプレスすると、プレス後の形状や厚みを安定化させることができ、また、薄膜の割れの発生を抑えることができるので好ましい。内芯11はプレス後に取り除いても良い。
【0139】
図25は巻回工程を行う巻き取り装置の別の一例の概略構成を示した側面図である。
【0140】
ボビン27上の帯状積層体8は、図25の巻き取り装置100で、巻き出された後、略円筒状の巻回体102に巻き取られる。巻回体102の巻き取り長さが一定に達した時点で巻回体102を交換することにより、ボビン27上の帯状積層体8の長さ方向に複数の巻回体102を得ることができる。また、カミソリ刃等の切断装置91により巻き出された帯状積層体8を幅方向に複数条に分割し、それぞれを巻回体102に巻き取ることにより、ボビン27上の帯状積層体8の幅方向に複数の巻回体102を得ることができる。なお、図25では、幅方向の切断をボビン27から巻き出した後であって、巻回体102に巻き取る前の段階で行っているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ボビン27の状態で、又は巻回体102に巻き取った状態で、幅方向に切断しても良い。
【0141】
本実施の形態のエネルギーデバイス1は、円筒形状であってよいが、図4に示したような平板状にする場合には、更に加圧工程を行う。
【0142】
図26は、略円筒状の巻回体102を加圧して平板化する加圧工程を行うプレス装置の一例の概略構成を示した側面図である。略円筒状の巻回体102は、図26のプレス装置110に載置され加温プレスされて平板状の巻回体10が得られる。このとき、略円筒状の巻回体102の巻き芯部に板状の内芯11を配置してプレスすると、プレス後の形状や厚みを安定化させることができ、また、薄膜の割れの発生を抑えることができるので好ましい。内芯11はプレス後に取り除いても良い。
【0143】
次に、負極集電体3又は正極集電体7を、帯状積層体8の長手方向に複数の領域に分割する工程について説明する。負極集電体3及び正極集電体7は比較的脆性を有するので、平板状のエネルギーデバイス1を製造する場合には、上記の加圧工程にて層内に曲げ応力を発生させて、曲率半径の小さな端部(図6(A)の左右両端部)にてクラックを発生させることにより、分割させることができる。また、加圧過程を行わない場合、あるいは曲率半径が比較的大きな巻回体を用いる場合には、上記の薄膜積層工程において、ヒューズ部12の形成を含む薄膜のパターニングにおいて同時にパターニング法により分割しても良い。
【0144】
巻回体には必要に応じて外部電極9を形成しても良い。外部電極9を形成することにより、各種電子機器などへの組み込みや配線が容易になる。外部電極9の材料としては、ニッケル、亜鉛、スズ、はんだ合金、導電性樹脂などの各種導電材料を用いることができる。また、その形成方法としては、溶射、メッキ、塗布などを用いることが出来る。これらの方法によれば、外部電極の形成を効率よく行うことができる。
【0145】
また、必要により保護層13を形成しても良い。
【0146】
【実施例】
(実施例1,比較例1)
実施の形態1に示した製造方法に従って図1に示すエネルギーデバイスを製造した(実施例1)。
【0147】
基板2としての25μm厚のポリアミド(PA)のフィルム上に、負極集電体3として0.3μm厚の白金層、負極活物質4として5μm厚のカーボン、固体電解質5として3μm厚のLiPO系材料、正極活物質6として2μm厚のコバルト酸リチウム、正極集電体7として0.3μm厚の白金を、順に蒸着法により薄膜形成した。積層方向において、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7の全てが重なっている部分の寸法は30mm×50mmとした。負極集電体3及び正極集電体7には図7に示すヒューズ部12を形成した。ヒューズ部12のくびれ部分の幅は5mmとした。薄膜のパターニング及びヒューズ部12の形成は、メタルマスキング法を用いた。
【0148】
比較例1として、ヒューズ部12を形成しない以外は実施例1と同様にしてエネルギーデバイスを製造した。
【0149】
(実施例2,比較例2)
実施の形態2に示した製造方法に従って図2に示すエネルギーデバイスを製造した(実施例2)。
【0150】
基板2としての50μm厚のポリイミド(PI)のフィルム上に、負極集電体3として0.5μm厚のニッケル層、負極活物質4として1μm厚のリチウム−アルミニウム合金、固体電解質5として1μm厚のLiPO系材料、正極活物質6として3μm厚のコバルト酸リチウム、正極集電体7として0.3μm厚のニッケルを、順に蒸着法により薄膜形成した。基板2から正極集電体7に至る繰り返し単位16を10枚重ね合わせ、対向する2側面にニッケルを溶射して外部電極9を形成した。積層方向において、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7の全てが重なっている部分の寸法は30mm×50mmとした。負極集電体3及び正極集電体7には図7に示すヒューズ部12を形成した。ヒューズ部12のくびれ部分の幅は5mmとした。薄膜のパターニング及びヒューズ部12の形成は、メタルマスキング法を用いた。
【0151】
比較例2として、ヒューズ部12を形成しない以外は実施例2と同様にしてエネルギーデバイスを製造した。
【0152】
(実施例3,比較例3)
実施の形態3に示した製造方法に従って図3に示すエネルギーデバイスを製造した(実施例3)。
【0153】
負極集電体3として0.3μm厚のニッケル層、負極活物質4として2μm厚のリチウム−アルミニウム合金、固体電解質5として0.5μm厚のLiPO系材料、正極活物質6として4μm厚のコバルト酸リチウム、正極集電体7として0.2μm厚のニッケルを用いた。平板状の金属製基板上に、『負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7、正極活物質6、固体電解質5、負極活物質4、負極集電体3』を一つの繰り返し単位として、これを20回繰り返して蒸着法により薄膜積層した。得られた積層体を基板から剥離後、対向する2側面にニッケルを溶射して外部電極9を形成した。積層方向において、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7の全てが重なっている部分の寸法は10mm×20mmとした。負極集電体3及び正極集電体7には図7に示すヒューズ部12を形成した。ヒューズ部12のくびれ部分の幅は2mmとした。薄膜のパターニング及びヒューズ部12の形成は、メタルマスキング法を用いた。
【0154】
比較例3として、ヒューズ部12を形成しない以外は実施例3と同様にしてエネルギーデバイスを製造した。
【0155】
(実施例4,比較例4)
実施の形態4に示した製造方法に従って図4〜図6に示すエネルギーデバイスを製造した(実施例4)。
【0156】
基板2としての10μm厚のポリイミド(PI)の長尺フィルム上に、負極集電体3として0.2μm厚のニッケル層、負極活物質4として1μm厚のシリコン、固体電解質5として1μm厚のLiPO系材料、正極活物質6として2μm厚のニッケル酸リチウム、正極集電体7として0.2μm厚のニッケルを、順に蒸着法により薄膜形成した。得られた帯状積層体8を厚さ300μmの板状の内芯の周りに100回巻回した。次いで、平板状の巻回体を図26のプレス装置110にて150℃,300kPaにて加圧成型した。その後、両側面にニッケルを溶射した後、はんだ鍍金を施して外部電極9を形成した。内芯11の片側において、負極集電体3、負極活物質4、固体電解質5、正極活物質6、正極集電体7の全てが内芯11の法線方向に重なっている部分の寸法は20mm×30mmとした。負極集電体3及び正極集電体7には図8に示すヒューズ部12を形成した。ヒューズ部12のくびれ部分の幅は3mm、そのピッチは巻回半周ごとに一カ所となるように設定した。薄膜のパターニング及びヒューズ部12の形成は、オイルマスキング法を用いた。後述する評価試験の後、平板状の巻回体を分解したところ、プレスにより折り曲げられた両端部分(図6(A)の左右両端部分)において、全ての負極集電体3及び正極集電体7にクラックにより帯状積層体8の長手方向に分離されていた。
【0157】
比較例4として、ヒューズ部12を形成しない以外は実施例4と同様にしてエネルギーデバイスを製造した。
【0158】
[評価]
実施例1〜4、比較例1〜4のエネルギーデバイスについて、充電後に正負の外部電極を短絡してから電流遮断されるまでの時間、及び温度上昇(熱電対にてエネルギーデバイスの表面を測定したときの最高温度)を測定した。
【0159】
結果を表1に示す。
【0160】
【表1】
Figure 2004311073
【0161】
表1によれば、本発明のエネルギーデバイスは、短絡発生後短時間で電流が遮断され、また温度上昇も低く抑えられることが分かる。
【0162】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、短絡時に過電流が発生するとヒューズ部が溶断して過電流を遮断するので、安全性の高い過電流保護機能付きエネルギーデバイスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のエネルギーデバイスの概略構成を示した断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2のエネルギーデバイスの概略構成を示した断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3のエネルギーデバイスの概略構成を示した断面図である。
【図4】本発明の実施の形態4のエネルギーデバイスの概略構成を示した斜視図である。
【図5】図4における5−5線での矢視断面図である。
【図6】図6(A)は、図4における6A−6A線での矢視断面図、図6(B)は図6(A)における部分6Bの拡大断面図である。
【図7】図7(A)は本発明のヒューズ部の一例の平面図、図7(B)は図7(A)の7B−7B線での矢視断面図である。
【図8】図8(A)は本発明のヒューズ部の別の一例の平面図、図8(B)は図8(A)の8B−8B線での矢視断面図である。
【図9】図9(A)は本発明のヒューズ部の更に別の一例の平面図、図9(B)は図9(A)の9B−9B線での矢視断面図である。
【図10】図10(A)は本発明のヒューズ部の更に別の一例の平面図、図10(B)は図10(A)の10B−10B線での矢視断面図である。
【図11】図11(A)は本発明のヒューズ部の更に別の一例の平面図、図11(B)は図11(A)の11B−11B線での矢視断面図である。
【図12】図12(A)は本発明のヒューズ部の更に別の一例の平面図、図12(B)は図12(A)の12B−12B線での矢視断面図である。
【図13】図13(A)は本発明のヒューズ部の更に別の一例の平面図、図13(B)は図13(A)の13B−13B線での矢視断面図である。
【図14】図14(A)は本発明のヒューズ部の更に別の一例の平面図、図14(B)は図14(A)の14B−14B線での矢視断面図である。
【図15】本発明の薄膜積層工程を行う真空成膜装置の一例の概略構成を示した側面断面図である。
【図16】マスキングテープ法の概略を説明するための側面図である。
【図17】オイルマスキング法を行うためのノズルの概略斜視図である。
【図18】メタルマスキング法を行うためのメタルマスクの概略正面図である。
【図19】本発明の薄膜積層工程を行う湿式塗工装置の一例の概略構成を示した側面断面図である。
【図20】マスキングテープ法の概略を説明するための側面図である。
【図21】グラビアロール法を行うためのグラビアロールの概略斜視図である。
【図22】メタルマスキング法を行うためのメタルマスクの概略正面図である。
【図23】本発明の薄膜積層工程を行う真空成膜装置の一例の概略構成を示した側面断面図である。
【図24】本発明の巻回工程を行う巻き取り装置の一例の概略構成を示した側面図である。
【図25】本発明の巻回工程を行う巻き取り装置の別の一例の概略構成を示した側面図である。
【図26】本発明の加圧工程を行うプレス装置の一例の概略構成を示した側面図である。
【符号の説明】
1・・・エネルギーデバイス
2・・・基板
3・・・負極集電体
4・・・負極活物質
5・・・固体電解質
6・・・正極活物質
7・・・正極集電体
8・・・帯状積層体
9・・・外部電極
10・・・平板状巻回体
11・・・内芯
12・・・ヒューズ部
12a・・・異種金属
13・・・保護層
15・・・積層単位
16・・・繰り返し単位
20・・・真空成膜装置
21・・・真空槽
21a・・・隔壁
21b・・・搬送室
21c・・・薄膜形成室
21d・・・隔壁
24・・・真空ポンプ
25・・・巻き出しロール
26・・・搬送ロール
27・・・ボビン
28,28a,28b・・・薄膜形成源
31,31a,31b,31c・・・マスキングテープ
32a,32b,32c・・・巻き出しロール
33a,33b,33c・・・巻き取りロール
35・・・ノズル
36・・・微細孔
38・・・メタルマスク
39a,39b・・・開口
40・・・湿式塗工装置
50a,50b・・・塗工部
51,51b・・・搬送ロール
52b・・・リバースロール
53,53a,53b・・・ファウンテン
54a,54b・・・加熱装置
55,55a,55b・・・材料供給部
59a・・・グラビアロール
59b・・・ドクターブレード
61,61a,61b,61c・・・マスキングテープ
62a,62b,62c・・・巻き出しロール
63a,63b,63c・・・巻き取りロール
70・・・グラビアロール
71・・・刻印
75・・・メタルマスク
76a,76b・・・開口
80・・・真空成膜装置
81・・・真空槽
81a・・・隔壁
81b・・・搬送室
81c・・・薄膜形成室
81d,81e,81f・・・隔壁
84・・・真空ポンプ
86・・・回転ロール
88a・・・負極活物質成膜装置
88b・・・固体電解質成膜装置
88c・・・正極活物質成膜装置
88d・・・集電体成膜装置
89a,89b,89c,89d・・・シャッタ
90・・・巻き取り装置
91・・・切断装置
100・・・巻き取り装置
102・・・巻回体
110・・・プレス装置

Claims (21)

  1. 基板と、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位とを備えるエネルギーデバイスであって、前記負極集電体又は前記正極集電体は、過電流により溶断するヒューズ部を有することを特徴とする過電流保護機能付きエネルギーデバイス。
  2. 基板と、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位とが積層された繰り返し単位が2以上積層されたエネルギーデバイスであって、前記負極集電体又は前記正極集電体は、過電流により溶断するヒューズ部を有することを特徴とする過電流保護機能付きエネルギーデバイス。
  3. 負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位が2以上積層されたエネルギーデバイスであって、前記負極集電体又は前記正極集電体は、過電流により溶断するヒューズ部を有することを特徴とする過電流保護機能付きエネルギーデバイス。
  4. 可とう性の長尺基板と、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位とが積層された帯状積層体が巻回されてなるエネルギーデバイスであって、前記負極集電体又は前記正極集電体は、前記帯状積層体の長手方向に複数の領域に分割されており、前記複数の領域のうちの少なくとも一つの領域に過電流により溶断するヒューズ部を有することを特徴とする過電流保護機能付きエネルギーデバイス。
  5. 前記ヒューズ部が、薄膜の寸法変化により形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイス。
  6. 前記ヒューズ部が、前記負極集電体又は前記正極集電体とは異なる異種材料を含む請求項1〜4のいずれかに記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイス。
  7. 前記異種材料の電気抵抗の温度係数が、前記ヒューズ部が設けられた前記負極集電体又は前記正極集電体の前記異種材料以外の部分を構成する材料の電気抵抗の温度係数よりも大きい請求項6に記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイス。
  8. 前記負極集電体と前記固体電解質との間に負極活物質を更に備える請求項1〜4のいずれかに記載のエネルギーデバイス。
  9. 基板上に、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位を積層する工程を含むエネルギーデバイスの製造方法であって、
    更に、前記負極集電体又は前記正極集電体に過電流により溶断するヒューズ部を形成する工程を備えることを特徴とする過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  10. 基板上に、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位を積層する工程と、
    前記基板と前記積層単位とからなる積層体を2以上積み重ねる工程と
    を含むエネルギーデバイスの製造方法であって、
    更に、前記負極集電体又は前記正極集電体に過電流により溶断するヒューズ部を形成する工程を備えることを特徴とする過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  11. 基板上に、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位を2以上積層する工程を含むエネルギーデバイスの製造方法であって、
    更に、前記負極集電体又は前記正極集電体に過電流により溶断するヒューズ部を形成する工程を備えることを特徴とする過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  12. 可とう性の長尺基板上に、負極集電体、固体電解質、正極活物質、及び正極集電体をこの順に備える積層単位を積層して帯状積層体を得る工程と、
    前記帯状積層体を巻回する工程と
    を含むエネルギーデバイスの製造方法であって、
    更に、前記負極集電体又は前記正極集電体を、前記帯状積層体の長手方向に複数の領域に分割する工程と、
    前記負極集電体又は前記正極集電体に過電流により溶断するヒューズ部を形成する工程と
    を備えることを特徴とする過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  13. 前記ヒューズ部を真空成膜法におけるパターニング法により形成する請求項9〜12のいずれかに記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  14. 前記真空成膜法が、蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、及びレーザーアブレーション法のいずれかである請求項13に記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  15. 前記パターニング法が、マスキングテープ法、オイルマスキング法、及びメタルマスキング法のいずれかである請求項13に記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  16. 前記ヒューズ部を湿式塗工法におけるパターニング法により形成する請求項9〜12のいずれかに記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  17. 前記湿式塗工法が、グラビアコート、リバースコート、スプレーコート、スクリーンコート、及びオフセットコートのいずれかである請求項16に記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  18. 前記パターニング法が、マスキングテープ法、グラビアロール法、スクリーン印刷法、及びメタルマスキング法のいずれかである請求項16に記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  19. 更に、外部電極を付与する工程を備える請求項9〜12のいずれかに記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  20. 前記外部電極が、溶射、メッキ、及び塗布のいずれかにより付与される請求項19に記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
  21. 前記負極集電体と前記固体電解質との間に負極活物質を積層する請求項9〜12のいずれかに記載の過電流保護機能付きエネルギーデバイスの製造方法。
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