JP2004323480A - 育毛養毛剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、育毛養毛効果に優れ、かつ長期にわたる使用に十分耐え得る安全性を備えた、哺乳類の育毛養毛を促進する育毛養毛方法、育毛養毛剤、及び前記育毛養毛剤を有効成分として含有する育毛養毛用の毛髪化粧料及び医薬組成物を提供する。
【解決手段】ポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を、育毛養毛させたい部分に与え、哺乳類の育毛養毛を促進する方法、育毛養毛成分としてポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を含有することを特徴とする育毛養毛剤、及び前記育毛養毛剤を有効成分として含有する育毛養毛用毛髪化粧料、育毛養毛用医薬組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】ポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を、育毛養毛させたい部分に与え、哺乳類の育毛養毛を促進する方法、育毛養毛成分としてポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を含有することを特徴とする育毛養毛剤、及び前記育毛養毛剤を有効成分として含有する育毛養毛用毛髪化粧料、育毛養毛用医薬組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、哺乳類の育毛養毛を促進する育毛養毛方法、育毛養毛剤、及び前記育毛養毛剤を有効成分として含有する養育毛用の毛髪化粧料及び医薬組成物に関するもので、詳しくは、発毛育毛の効果に優れ、かつ長期にわたる使用に十分耐え得る安全性を備えた、哺乳類の育毛養毛を促進する育毛養毛方法、育毛養毛剤、及び前記育毛養毛剤を有効成分として含有する養育毛用の毛髪化粧料及び医薬組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
毛髪は容姿を大きく左右し、美容上非常に重要な位置を占めている。また脱毛症には今だに的確な治療法がなく、深い悩みの種となっている。脱毛症には先天性と後天性のものがあるが、その発症原因,発生機序について多くの研究がなされてはいるものの不明な点が多く、そのため手探り的に開発された育毛養毛剤が非常に多く市場に出ているのが現状である。
【0003】
従来より、各種薬剤を配合した養毛化粧料が知られている。例えば、ビタミンE、アロキサジン、ピリジンN−オキシド、アデノシン3’,5’−環状一リン酸等の化合物を配合してなる組成物(下記特許文献1〜3参照)、ヨクイニン、イチョウ、カシュウ等の生薬抽出エキスを配合してなる組成物(下記特許文献4〜6参照)が開示されている。その他にも、血流循環改善効果を有するビタミンE類・センブリエキスや、栄養補給剤となるアミノ酸としてシステイン・メチオニンや、女性ホルモン剤であるエストラジオール・エチニルエストラジオールなどが育毛養毛剤に配合されている。
【0004】
更に、これらの有効成分を脱毛の様々な原因に対応して適宜組み合わせた育毛養毛剤が開発されており、脱毛症の予防及び/又は治療に用いられている。従来の養育毛用毛髪化粧料はフケ、カユミの改善や、抜毛などの予防に有効で、発毛や育毛を促進するとされているが、非常に個人差が大きく、作用も十分とはいえないため、いまだ満足すべき効果を発揮するものは得られていなかった。
【0005】
一方、ポリアミンについては、従来、毛髪の傷み予防及び改善を目的とした毛髪健全化剤(下記特許文献7参照)として使用されていた。また、オルニチンデカルボキシラーゼ阻害剤については、毛の成長抑制剤として使用されていた(下記特許文献8参照)。しかしながら、ポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の哺乳類毛髪への育毛養毛作用は知られていなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開昭64−56608号公報
【特許文献2】
特開平1−261321号公報
【特許文献3】
特開平2−204406号公報
【特許文献4】
特公平1−13451号公報
【特許文献5】
特開平2−48512号公報
【特許文献6】
特開平2−48514号公報
【特許文献7】
特開2001−81013号公報
【特許文献8】
特表平9−510210号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
これまでに提供された育毛養毛剤には前記のとおり各種の化合物、生薬等の抽出エキスが適用されているが、実際には顕著な効果を示すものがほとんどなく、ある程度の効果を有するものも皮膚刺激があるなど、連続使用が困難であるといった欠点があった。そのため、発毛育毛の効果に優れ、かつ長期にわたる使用に十分耐え得る安全性を備えた発毛養毛の促進剤を探索し、これを有効成分としたより効果の高い新たな育毛養毛剤を開発することが課題であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような事情に鑑み、脱毛防止、発毛等に有効で、安全性に優れた薬剤を鋭意検討した結果、(A)ポリアミン類、及び(B)オルニチンデカルボキシラーゼ(以下ODCともいう)活性化剤が育毛養毛剤として有効かつ安全であり、上記の課題を解決し得るものであることを見出し、本発明に至った。また、これらの(A)、(B)の化合物を組み合わせることや、更に(C)既存の育毛養毛成分を組み合わせることにより、強い育毛養毛効果を発揮することを見出した。
【0009】
本発明はかかる知見に基づいてなされたものである。即ち、本発明は、
[1] ポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を、育毛養毛させたい部分に与え、哺乳類の育毛羊毛を促進する育毛養毛方法である。
また本発明は、[2] 育毛養毛成分としてポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を含有することを特徴とする育毛養毛剤である。
また本発明は、[3] 前記ポリアミンが、プトレッシン、カダベリン、1,3−ジアミノプロパン、スペルミジン、及びスペルミンから選ばれる1種又は2種以上のポリアミンであることを特徴とする[2]に記載の育毛養毛剤である。
また本発明は、[4] 前記オルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤が、サイロキシン、プロラクチン、ビリベルジン、セロトニン、ペンタガストリン、ストレプトゾトシン、バソプレッシン、アラビノシルシトシン、及びエチルフェニルプロピオレートから選ばれる1種又は2種以上のオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤であることを特徴とする[2]に記載の育毛養毛剤である。
また本発明は、[5] 更にペンタデカン酸グリセリド、コレウスエキス、ゲンチアナエキス、マツカサエキス、ローヤルゼリーエキス、及びクマザサエキスから選ばれる1種又は2種以上の成分を含有することを特徴とする[2]〜[4]のいずれか一つに記載の育毛養毛剤、及び[6] 更に非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする[2]〜[5]のいずれか一つに記載の育毛養毛剤である。
さらに本発明は、[7] [2]〜[6]のいずれか一つに記載の育毛養毛剤を有効成分として含有する育毛養毛用毛髪化粧料、及び[8] [2]〜[6]のいずれか一つに記載の育毛養毛剤を有効成分として含有する育毛養毛用医薬組成物である。
【0010】
【発明実施の形態】
以下、本発明について更に詳しく説明する。すなわち本発明は、哺乳類の育毛養毛を促進する方法を提供するものであり、この方法はポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を、哺乳類の育毛養毛させたい部分に与えることを特徴とする。前記ポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤は、育毛養毛効果を有し、脱毛の防止、発毛の促進等により養毛育毛を図り、美容上の毛髪容姿を改善し、脱毛症等の治療に使用することなどができる。
【0011】
前記ポリアミンとは、第一級アミノ基を二つ以上持つ脂肪族炭化水素の総称であり、生体内に普遍的に存在する生体ポリアミンのほか、ポリアミン誘導体も含まれる。生体ポリアミンとしては、1,3−ジアミノプロパン、プトレッシン、及びカダベリンのようなジアミン類ポリアミン、カルジン、スペルミジン、ホモスペルミジン、及びアミノプロピルカダベリンのようなトリアミン類ポリアミン、テルミン、スペルミン、テルモスペルミン、カナバルミン、アミノペンチルスペルミジン、及びN,N’−ビス(アミノプロピル)カダベリンのようなテトラアミン類ポリアミン、カルドペンタアミン、及びホモカルドペンタアミンのようなペンタアミン類ポリアミン、及びカルドヘキサアミンのようなヘキサアミン類ポリアミンを挙げることができる。また、ポリアミン誘導体としては、プトレアニン、2−ヒドロキシプトレッシン、ハイプシン等を挙げることができる。
【0012】
前記オルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤とは、生体内においてポリアミンの生合成経路に含まれ、L−オルニチンをポリアミンの一つであるプトレッシンに変換する酵素であるオルニチンデカルボキシラーゼを活性化し、生体内のポリアミン量を上昇させる作用を有する。
【0013】
前記ポリアミン、及び前記オルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤は、塗布剤、スプレー剤、貼付剤、トリートメント剤など、毛髪化粧料及び医薬品組成物などとして許容される種々の製剤として、育毛養毛させたい部分に接触、浸透など種々の方法により与え、哺乳類の育毛養毛を促進することができる。
【0014】
また本発明は、育毛養毛成分として(A)ポリアミン及び(B)オルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を含有することを特徴とする育毛養毛剤を提供する。前記ポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤は、育毛養毛効果を有し、育毛養毛剤として使用することができる。育毛養毛剤とは、一般に頭部など毛髪を有する体の部分に使用し、脱毛の防止、発毛の促進等の育毛養毛効果を有する外用剤のことをいう。
【0015】
本発明の育毛養毛剤の(A)成分である前記ポリアミンとしては、プトレッシン、カダベリン、1,3―ジアミノプロパン、スペルミジン、スペルミン等のポリアミンを挙げることができる。これらのポリアミンの中でも、生理活性の強さ、及び供給性の点からプトレッシン、スペルミジン、スペルミンが好ましい。
【0016】
前記プトレッシン、カダベリン、1,3−ジアミノプロパン、スペルミジン、及びスペルミンは、魚類や動物の精子からの抽出及び化学合成(特開平7−277917)、酵素反応や微生物代謝による生化学的合成(代謝、VOL.9,No.11,1972,1010−1017)、ウニ、豚肉、大豆等からの単離・精製(analytical sciences,8,1992,675−685)、市販品などにより得ることができる。
【0017】
本発明の育毛養毛剤の(B)成分である前記ODC活性化剤としては、サイロキシン、プロラクチン、ビリベルジン、セロトニン、ペンタガストリン、ストレプトゾトシン、バソプレッシン、アラビノシルシトシン、及びエチルフェニルプロピオレートなどを挙げることができる(蛋白質・核酸・酵素、VOL.26,No.9,1981,402−409)。これらのODC活性化剤の中でも、育毛養毛効果の点から、サイロキシン、プロラクチン、セロトニン、ペンタガストリン、バソプレッシンが好ましい。
【0018】
本発明の育毛養毛剤は、更に、(C)既存の養育毛成分を含有することができる。前記(C)としては、ペンタデカン酸グリセリド(以下、PDGともいう)、コレウスエキス(特開平09−157136号公報)、ゲンチアナエキス、マツカサエキス、ローヤルゼリーエキス、クマザサエキス(以上、特開平10−45539号公報)などの化学物質及びエキス類を挙げることができる。中でも、育毛養毛効果の点から、PDG、コレウスエキスが好ましい。
【0019】
前記(C)成分の化学物質及びエキス類としては、市販品あるいは公知の方法によって得られたものを使用することができる。特に、前記エキス類は植物成分の抽出により得ることができる。この場合、抽出に用いる溶媒としては水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類などが挙げられ、これらは一種を単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。抽出方法は、通常の植物エキスの抽出法などの方法に準じて行えばよく、必要により公知の方法で脱臭、脱色等の処理を施してから用いてもよい。また、市販の抽出物も用いることができる。
【0020】
本発明の有効成分である前記(A)〜(C)成分は、育毛養毛剤に任意の比率で配合することができる。配合比率は、製品形態、使用頻度によるが、通常は(A)成分を、0.0001〜50重量%、好ましくは0.001〜5重量%、(B)成分を0.001〜50重量%、好ましくは0.1〜5重量%、(C)成分のうちゲンチアナエキス、マツカサエキス、ローヤルゼリーエキス、クマザサエキスを0.01〜30重量%、好ましくは0.1〜10%、PDGを0.01〜20%、好ましくは0.1〜10%、コレウスエキスを0.00001〜10%、好ましくは0.001〜5%とすることが好ましい。この配合比率の範囲より少ないと十分な効果が期待できず、また多すぎても効果が頭打ちになったり、製剤の安定性の面で不具合が発生する可能性があり、好ましくない。
【0021】
本発明の育毛養毛剤は、更に、(D)非イオン性界面活性剤を含有することができる。(D)成分の非イオン性界面活性剤としては、特に制限されないが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシルエステル、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルポリグリコシド、脂肪酸グリコシドエステル、脂肪酸メチルグリコシドエステル、アルキルメチルグルカミド等が挙げられる。中でも、HLB(hydrophile lipophile balance)が10以上の親水性ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上を配合することにより、低温時の保存安定性、育毛養毛用の毛髪化粧料組成物及び医薬組成物などの中に含有する(A)〜(C)成分の浸透性を向上させる点で好ましい。
【0022】
前記非イオン性界面活性剤(D)は、育毛養毛剤中に0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%含有される。0.01質量%未満では、低温での安定性が悪化し、また、10質量%より多くなるとベタツクなどの使用感を損ねるため好ましくない。
【0023】
本発明の育毛養毛剤の利用分野は、各種の外用製剤類(動物用に使用する製剤も含む)全般において利用でき、具体的には、カプセル状、粉末状、顆粒状、固形状、液状、ゲル状、軟膏状、或いは気泡性の1)医薬品類、2)医薬部外品類、3)局所又は全身用の皮膚化粧品類、4)頭皮・頭髪に適用する薬用及び/又は化粧用の製剤類(例えば、シャンプー剤、リンス剤、トリートメント剤、パーマネント液、染毛料、整髪料、ヘアートニック剤、育毛・養毛料など)が挙げられる。
【0024】
本発明は、また、育毛養毛剤を有効成分として含有する養育毛用毛髪化粧料及び医薬品組成物を提供する。前記育毛養毛用の毛髪化粧料及び医薬品組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、既知の薬効成分を必要に応じて適宜配合することができる。例えば抗菌剤、抗炎症剤、保湿剤等を配合することができる。
【0025】
また、前記薬効成分以外の任意の成分、例えば精製水、エタノール、多価アルコール、セルロース類、界面活性剤、エステル油、高分子樹脂、色材、香料のほか紫外線吸収剤等を配合することができる。
【0026】
本発明の育毛養毛用の毛髪化粧料及び医薬品組成物は、常法に従って均一溶液、ローション、ジェルなどの形態で外用して使用することができる。また、本発明の養育毛用毛髪化粧料は、エアゾールの形態をとることができ、その場合には、上記成分以外に、n−プロピルアルコールまたはイソプロピルアルコールなどの低級アルコール:ブタン、プロパン、イソブタン、液化石油ガス、ジメチルエーテル等の可燃性ガス:窒素ガス、酸素ガス、炭酸ガス、亜酸化窒素ガス等の圧縮ガスを含有することができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明の育毛養毛方法、育毛養毛剤、及び育毛養毛用の毛髪化粧料及び医薬品組成物は、優れた育毛養毛効果を有するものである。
【0028】
【実施例】
以下、試験例及び実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔調製例1〕 ポリアミンの調製
棘皮動物ウニ綱ホンウニ目ナガウニ科ムラサキウニ及び/あるいは棘皮動物ウニ綱ホンウニ目ナガウニ科ナガウニの卵10gを、5%(w/v)のトリクロロ酢酸16ml中で1分間破砕し、1800×gで5分間遠心分離して得られた上清を濾過し、1M NaOHでpH6.5に調整した。0.1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.6)で20mlにし、Amberlite CG−50(typeII,200−400mesh)を5cm充填したガラスカラム(135×9mm)にかけ、20mlの0.1M酢酸緩衝液(pH5.6)と10mlの水で洗浄後、5mlの0.1M HClで流出して単離・精製したポリアミン類(約40mg)を得た。
【0029】
豚肉(肩、肩ロース、ロース、ばら、もも、そともも、ヒレ)、マメ科大豆の種子についても前記調製例に従い、ポリアミンを得た。
【0030】
〔試験例1〕 マウス発毛試験(有効成分評価)
雄のC3Hマウス(7週齢)を用い、小川らの方法(フレグランスジャーナル,Vol.17,No.5,P.20−29,1989.参照)を参考に実験を行なった。マウスの背部体毛を約2×4cmの大きさに電気バリカンおよび電気シェーバーにて除毛した。翌日より1日1回ずつ週5回、20日間サンプル塗布を行ない、毛再生が始まった部分の面積比の変化を求め、毛再生の早さの比較を行なった。サンプルはポリアミン及びODC活性化剤を下表1の濃度となるように、実施例1〜90では100%エタノールにそれぞれ攪拌溶解し、塗布サンプルとした。試験には対照として100%エタノールを用い、比較例1とした。各試料ともマウス6匹ずつを用い、その発毛状態の変化を観察した。育毛養毛効果の評価は下記の基準にて比較例を対照に行ない、結果は表1に示した。
【0031】
著 効 :発毛を著しく早めた 4
有 効 :発毛を早めた 3
やや有効:発毛を若干早めた 2
無 効 :使用前と変化無し 1
【0032】
〔使用サンプル〕
尚、本実施例及び処方例に用いた(A)〜(C)の有効成分は特に定めがない限り、以下の試料を用いた。
【0033】
プトレッシン:和光純薬社製、カダベリン:和光純薬社製、1,3−ジアミノプロパン:和光純薬社製、スペルミジン:和光純薬社製、スペルミン:和光純薬社製、サイロキシン:シグマ社製、プロラクチン:シグマ社製、ビリベルジン:和光純薬社製、セロトニン:和光純薬社製、ペンタガストリン:和光純薬社製、ストレプトゾトシン:和光純薬社製、バソプレッシン:和光純薬社製、アラビノシルシトシン:ナカライ社製、エチルフェニルプロピオレート:和光純薬社製
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
〔試験結果1〕
上記結果からも明らかなように、本発明のプトレッシン、スペルミジン、スペルミンのポリアミンにおいては、毛の再生が有意に高く認められた。又、本発明のODC活性化剤も、対照と比較して毛の再生が有意に認められた。更に、PDG、コレウスエキス、ゲンチアナエキス、マツカサエキス、ローヤルゼリーエキス、クマザサエキスから選ばれる1種又は2種以上を含有することにより、毛の再生効果を高めることが認められた。
【0040】
〔試験例2〕 マウス発毛試験(製剤系評価)
前記実施例1〜90のようにエタノールに溶解した溶液の形態でも本発明の育毛養毛剤としての目的は達することができるが、使用性を考慮した製剤としての実施例91〜129を表2〜表5に示した。また、対照として比較例2を設けた。評価は実施例1〜90で示した方法と同様に行ない、育毛養毛効果も同様の基準にて示した。
【0041】
【表6】
【0042】
【表7】
【0043】
【表8】
【0044】
【表9】
【0045】
〔試験結果2〕
前記結果からも明らかなように、本発明のプトレッシン、スペルミジン、スペルミンのポリアミン類やODC活性化剤の製剤においても、対照と比較して毛の再生が有意に認められた。
【0046】
〔試験例3〕使用効果試験
本発明の育毛養毛剤を実際に使用した場合の効果について検討を行った。使用テストは薄毛症、脱毛症を訴える10名(25〜50歳)のパネラーとし、毎日、朝と夜(夜は洗髪後)の2回、頭皮や髪の生え際に、実施例91、94、95、106、112、115、116および比較例2の製剤を適量、頭皮に3ヶ月間及び6ヶ月間に渡って塗布することにより使用効果試験を実施した。
【0047】
〔試験結果3〕
評価方法は下記の基準にて行ない、結果を表6に示した。表内の数値は人数を表わす。
【0048】
有 効:うぶ毛が非常に多く生じた。
やや有効:うぶ毛が若干生じた。
無 効:使用前と変化無し。
【0049】
【表10】
【0050】
その結果マウスでの育毛効果測定で有効であった実施例91、94、95、106、112、115、116の製剤は、人における育毛養毛効果でも高い効果が認められた。
【0051】
育毛養毛用毛髪化粧料の剤形としては前記のほかにシャンプー、リンス、ヘアトニック、ヘアクリームの如くのヘアケア製品に配合した養育毛シャンプー、養育毛リンス、養育毛ヘアリキッド、育毛料、養育毛ヘアクリーム、養毛料、養育毛スプレー、養育毛トニック、養育毛ヘアローション、養育毛ヘアジェル、養育毛ヘアフォームなども可能である。表7〜表30にこれらの処方例を示した。尚、表2〜表30中に記載の香料には、特開2003−73249の4頁〜24頁に記載の香料を用いた。
【0052】
尚、処方例1から処方例240のヘアケア製品においては各化合物に限定されること無く他の化合物を使用してもよい。
【0053】
【表11】
【0054】
【表12】
【0055】
【表13】
【0056】
【表14】
【0057】
【表15】
【0058】
【表16】
【0059】
【表17】
【0060】
【表18】
【0061】
【表19】
【0062】
【表20】
【0063】
【表21】
【0064】
【表22】
【0065】
【表23】
【0066】
【表24】
【0067】
【表25】
【0068】
【表26】
【0069】
【表27】
【0070】
【表28】
【0071】
【表29】
【0072】
【表30】
【0073】
【表31】
【0074】
【表32】
【0075】
【表33】
【0076】
【表34】
【発明の属する技術分野】
本発明は、哺乳類の育毛養毛を促進する育毛養毛方法、育毛養毛剤、及び前記育毛養毛剤を有効成分として含有する養育毛用の毛髪化粧料及び医薬組成物に関するもので、詳しくは、発毛育毛の効果に優れ、かつ長期にわたる使用に十分耐え得る安全性を備えた、哺乳類の育毛養毛を促進する育毛養毛方法、育毛養毛剤、及び前記育毛養毛剤を有効成分として含有する養育毛用の毛髪化粧料及び医薬組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
毛髪は容姿を大きく左右し、美容上非常に重要な位置を占めている。また脱毛症には今だに的確な治療法がなく、深い悩みの種となっている。脱毛症には先天性と後天性のものがあるが、その発症原因,発生機序について多くの研究がなされてはいるものの不明な点が多く、そのため手探り的に開発された育毛養毛剤が非常に多く市場に出ているのが現状である。
【0003】
従来より、各種薬剤を配合した養毛化粧料が知られている。例えば、ビタミンE、アロキサジン、ピリジンN−オキシド、アデノシン3’,5’−環状一リン酸等の化合物を配合してなる組成物(下記特許文献1〜3参照)、ヨクイニン、イチョウ、カシュウ等の生薬抽出エキスを配合してなる組成物(下記特許文献4〜6参照)が開示されている。その他にも、血流循環改善効果を有するビタミンE類・センブリエキスや、栄養補給剤となるアミノ酸としてシステイン・メチオニンや、女性ホルモン剤であるエストラジオール・エチニルエストラジオールなどが育毛養毛剤に配合されている。
【0004】
更に、これらの有効成分を脱毛の様々な原因に対応して適宜組み合わせた育毛養毛剤が開発されており、脱毛症の予防及び/又は治療に用いられている。従来の養育毛用毛髪化粧料はフケ、カユミの改善や、抜毛などの予防に有効で、発毛や育毛を促進するとされているが、非常に個人差が大きく、作用も十分とはいえないため、いまだ満足すべき効果を発揮するものは得られていなかった。
【0005】
一方、ポリアミンについては、従来、毛髪の傷み予防及び改善を目的とした毛髪健全化剤(下記特許文献7参照)として使用されていた。また、オルニチンデカルボキシラーゼ阻害剤については、毛の成長抑制剤として使用されていた(下記特許文献8参照)。しかしながら、ポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の哺乳類毛髪への育毛養毛作用は知られていなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開昭64−56608号公報
【特許文献2】
特開平1−261321号公報
【特許文献3】
特開平2−204406号公報
【特許文献4】
特公平1−13451号公報
【特許文献5】
特開平2−48512号公報
【特許文献6】
特開平2−48514号公報
【特許文献7】
特開2001−81013号公報
【特許文献8】
特表平9−510210号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
これまでに提供された育毛養毛剤には前記のとおり各種の化合物、生薬等の抽出エキスが適用されているが、実際には顕著な効果を示すものがほとんどなく、ある程度の効果を有するものも皮膚刺激があるなど、連続使用が困難であるといった欠点があった。そのため、発毛育毛の効果に優れ、かつ長期にわたる使用に十分耐え得る安全性を備えた発毛養毛の促進剤を探索し、これを有効成分としたより効果の高い新たな育毛養毛剤を開発することが課題であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような事情に鑑み、脱毛防止、発毛等に有効で、安全性に優れた薬剤を鋭意検討した結果、(A)ポリアミン類、及び(B)オルニチンデカルボキシラーゼ(以下ODCともいう)活性化剤が育毛養毛剤として有効かつ安全であり、上記の課題を解決し得るものであることを見出し、本発明に至った。また、これらの(A)、(B)の化合物を組み合わせることや、更に(C)既存の育毛養毛成分を組み合わせることにより、強い育毛養毛効果を発揮することを見出した。
【0009】
本発明はかかる知見に基づいてなされたものである。即ち、本発明は、
[1] ポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を、育毛養毛させたい部分に与え、哺乳類の育毛羊毛を促進する育毛養毛方法である。
また本発明は、[2] 育毛養毛成分としてポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を含有することを特徴とする育毛養毛剤である。
また本発明は、[3] 前記ポリアミンが、プトレッシン、カダベリン、1,3−ジアミノプロパン、スペルミジン、及びスペルミンから選ばれる1種又は2種以上のポリアミンであることを特徴とする[2]に記載の育毛養毛剤である。
また本発明は、[4] 前記オルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤が、サイロキシン、プロラクチン、ビリベルジン、セロトニン、ペンタガストリン、ストレプトゾトシン、バソプレッシン、アラビノシルシトシン、及びエチルフェニルプロピオレートから選ばれる1種又は2種以上のオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤であることを特徴とする[2]に記載の育毛養毛剤である。
また本発明は、[5] 更にペンタデカン酸グリセリド、コレウスエキス、ゲンチアナエキス、マツカサエキス、ローヤルゼリーエキス、及びクマザサエキスから選ばれる1種又は2種以上の成分を含有することを特徴とする[2]〜[4]のいずれか一つに記載の育毛養毛剤、及び[6] 更に非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする[2]〜[5]のいずれか一つに記載の育毛養毛剤である。
さらに本発明は、[7] [2]〜[6]のいずれか一つに記載の育毛養毛剤を有効成分として含有する育毛養毛用毛髪化粧料、及び[8] [2]〜[6]のいずれか一つに記載の育毛養毛剤を有効成分として含有する育毛養毛用医薬組成物である。
【0010】
【発明実施の形態】
以下、本発明について更に詳しく説明する。すなわち本発明は、哺乳類の育毛養毛を促進する方法を提供するものであり、この方法はポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を、哺乳類の育毛養毛させたい部分に与えることを特徴とする。前記ポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤は、育毛養毛効果を有し、脱毛の防止、発毛の促進等により養毛育毛を図り、美容上の毛髪容姿を改善し、脱毛症等の治療に使用することなどができる。
【0011】
前記ポリアミンとは、第一級アミノ基を二つ以上持つ脂肪族炭化水素の総称であり、生体内に普遍的に存在する生体ポリアミンのほか、ポリアミン誘導体も含まれる。生体ポリアミンとしては、1,3−ジアミノプロパン、プトレッシン、及びカダベリンのようなジアミン類ポリアミン、カルジン、スペルミジン、ホモスペルミジン、及びアミノプロピルカダベリンのようなトリアミン類ポリアミン、テルミン、スペルミン、テルモスペルミン、カナバルミン、アミノペンチルスペルミジン、及びN,N’−ビス(アミノプロピル)カダベリンのようなテトラアミン類ポリアミン、カルドペンタアミン、及びホモカルドペンタアミンのようなペンタアミン類ポリアミン、及びカルドヘキサアミンのようなヘキサアミン類ポリアミンを挙げることができる。また、ポリアミン誘導体としては、プトレアニン、2−ヒドロキシプトレッシン、ハイプシン等を挙げることができる。
【0012】
前記オルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤とは、生体内においてポリアミンの生合成経路に含まれ、L−オルニチンをポリアミンの一つであるプトレッシンに変換する酵素であるオルニチンデカルボキシラーゼを活性化し、生体内のポリアミン量を上昇させる作用を有する。
【0013】
前記ポリアミン、及び前記オルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤は、塗布剤、スプレー剤、貼付剤、トリートメント剤など、毛髪化粧料及び医薬品組成物などとして許容される種々の製剤として、育毛養毛させたい部分に接触、浸透など種々の方法により与え、哺乳類の育毛養毛を促進することができる。
【0014】
また本発明は、育毛養毛成分として(A)ポリアミン及び(B)オルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を含有することを特徴とする育毛養毛剤を提供する。前記ポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤は、育毛養毛効果を有し、育毛養毛剤として使用することができる。育毛養毛剤とは、一般に頭部など毛髪を有する体の部分に使用し、脱毛の防止、発毛の促進等の育毛養毛効果を有する外用剤のことをいう。
【0015】
本発明の育毛養毛剤の(A)成分である前記ポリアミンとしては、プトレッシン、カダベリン、1,3―ジアミノプロパン、スペルミジン、スペルミン等のポリアミンを挙げることができる。これらのポリアミンの中でも、生理活性の強さ、及び供給性の点からプトレッシン、スペルミジン、スペルミンが好ましい。
【0016】
前記プトレッシン、カダベリン、1,3−ジアミノプロパン、スペルミジン、及びスペルミンは、魚類や動物の精子からの抽出及び化学合成(特開平7−277917)、酵素反応や微生物代謝による生化学的合成(代謝、VOL.9,No.11,1972,1010−1017)、ウニ、豚肉、大豆等からの単離・精製(analytical sciences,8,1992,675−685)、市販品などにより得ることができる。
【0017】
本発明の育毛養毛剤の(B)成分である前記ODC活性化剤としては、サイロキシン、プロラクチン、ビリベルジン、セロトニン、ペンタガストリン、ストレプトゾトシン、バソプレッシン、アラビノシルシトシン、及びエチルフェニルプロピオレートなどを挙げることができる(蛋白質・核酸・酵素、VOL.26,No.9,1981,402−409)。これらのODC活性化剤の中でも、育毛養毛効果の点から、サイロキシン、プロラクチン、セロトニン、ペンタガストリン、バソプレッシンが好ましい。
【0018】
本発明の育毛養毛剤は、更に、(C)既存の養育毛成分を含有することができる。前記(C)としては、ペンタデカン酸グリセリド(以下、PDGともいう)、コレウスエキス(特開平09−157136号公報)、ゲンチアナエキス、マツカサエキス、ローヤルゼリーエキス、クマザサエキス(以上、特開平10−45539号公報)などの化学物質及びエキス類を挙げることができる。中でも、育毛養毛効果の点から、PDG、コレウスエキスが好ましい。
【0019】
前記(C)成分の化学物質及びエキス類としては、市販品あるいは公知の方法によって得られたものを使用することができる。特に、前記エキス類は植物成分の抽出により得ることができる。この場合、抽出に用いる溶媒としては水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類などが挙げられ、これらは一種を単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。抽出方法は、通常の植物エキスの抽出法などの方法に準じて行えばよく、必要により公知の方法で脱臭、脱色等の処理を施してから用いてもよい。また、市販の抽出物も用いることができる。
【0020】
本発明の有効成分である前記(A)〜(C)成分は、育毛養毛剤に任意の比率で配合することができる。配合比率は、製品形態、使用頻度によるが、通常は(A)成分を、0.0001〜50重量%、好ましくは0.001〜5重量%、(B)成分を0.001〜50重量%、好ましくは0.1〜5重量%、(C)成分のうちゲンチアナエキス、マツカサエキス、ローヤルゼリーエキス、クマザサエキスを0.01〜30重量%、好ましくは0.1〜10%、PDGを0.01〜20%、好ましくは0.1〜10%、コレウスエキスを0.00001〜10%、好ましくは0.001〜5%とすることが好ましい。この配合比率の範囲より少ないと十分な効果が期待できず、また多すぎても効果が頭打ちになったり、製剤の安定性の面で不具合が発生する可能性があり、好ましくない。
【0021】
本発明の育毛養毛剤は、更に、(D)非イオン性界面活性剤を含有することができる。(D)成分の非イオン性界面活性剤としては、特に制限されないが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシルエステル、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルポリグリコシド、脂肪酸グリコシドエステル、脂肪酸メチルグリコシドエステル、アルキルメチルグルカミド等が挙げられる。中でも、HLB(hydrophile lipophile balance)が10以上の親水性ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上を配合することにより、低温時の保存安定性、育毛養毛用の毛髪化粧料組成物及び医薬組成物などの中に含有する(A)〜(C)成分の浸透性を向上させる点で好ましい。
【0022】
前記非イオン性界面活性剤(D)は、育毛養毛剤中に0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%含有される。0.01質量%未満では、低温での安定性が悪化し、また、10質量%より多くなるとベタツクなどの使用感を損ねるため好ましくない。
【0023】
本発明の育毛養毛剤の利用分野は、各種の外用製剤類(動物用に使用する製剤も含む)全般において利用でき、具体的には、カプセル状、粉末状、顆粒状、固形状、液状、ゲル状、軟膏状、或いは気泡性の1)医薬品類、2)医薬部外品類、3)局所又は全身用の皮膚化粧品類、4)頭皮・頭髪に適用する薬用及び/又は化粧用の製剤類(例えば、シャンプー剤、リンス剤、トリートメント剤、パーマネント液、染毛料、整髪料、ヘアートニック剤、育毛・養毛料など)が挙げられる。
【0024】
本発明は、また、育毛養毛剤を有効成分として含有する養育毛用毛髪化粧料及び医薬品組成物を提供する。前記育毛養毛用の毛髪化粧料及び医薬品組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、既知の薬効成分を必要に応じて適宜配合することができる。例えば抗菌剤、抗炎症剤、保湿剤等を配合することができる。
【0025】
また、前記薬効成分以外の任意の成分、例えば精製水、エタノール、多価アルコール、セルロース類、界面活性剤、エステル油、高分子樹脂、色材、香料のほか紫外線吸収剤等を配合することができる。
【0026】
本発明の育毛養毛用の毛髪化粧料及び医薬品組成物は、常法に従って均一溶液、ローション、ジェルなどの形態で外用して使用することができる。また、本発明の養育毛用毛髪化粧料は、エアゾールの形態をとることができ、その場合には、上記成分以外に、n−プロピルアルコールまたはイソプロピルアルコールなどの低級アルコール:ブタン、プロパン、イソブタン、液化石油ガス、ジメチルエーテル等の可燃性ガス:窒素ガス、酸素ガス、炭酸ガス、亜酸化窒素ガス等の圧縮ガスを含有することができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明の育毛養毛方法、育毛養毛剤、及び育毛養毛用の毛髪化粧料及び医薬品組成物は、優れた育毛養毛効果を有するものである。
【0028】
【実施例】
以下、試験例及び実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔調製例1〕 ポリアミンの調製
棘皮動物ウニ綱ホンウニ目ナガウニ科ムラサキウニ及び/あるいは棘皮動物ウニ綱ホンウニ目ナガウニ科ナガウニの卵10gを、5%(w/v)のトリクロロ酢酸16ml中で1分間破砕し、1800×gで5分間遠心分離して得られた上清を濾過し、1M NaOHでpH6.5に調整した。0.1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.6)で20mlにし、Amberlite CG−50(typeII,200−400mesh)を5cm充填したガラスカラム(135×9mm)にかけ、20mlの0.1M酢酸緩衝液(pH5.6)と10mlの水で洗浄後、5mlの0.1M HClで流出して単離・精製したポリアミン類(約40mg)を得た。
【0029】
豚肉(肩、肩ロース、ロース、ばら、もも、そともも、ヒレ)、マメ科大豆の種子についても前記調製例に従い、ポリアミンを得た。
【0030】
〔試験例1〕 マウス発毛試験(有効成分評価)
雄のC3Hマウス(7週齢)を用い、小川らの方法(フレグランスジャーナル,Vol.17,No.5,P.20−29,1989.参照)を参考に実験を行なった。マウスの背部体毛を約2×4cmの大きさに電気バリカンおよび電気シェーバーにて除毛した。翌日より1日1回ずつ週5回、20日間サンプル塗布を行ない、毛再生が始まった部分の面積比の変化を求め、毛再生の早さの比較を行なった。サンプルはポリアミン及びODC活性化剤を下表1の濃度となるように、実施例1〜90では100%エタノールにそれぞれ攪拌溶解し、塗布サンプルとした。試験には対照として100%エタノールを用い、比較例1とした。各試料ともマウス6匹ずつを用い、その発毛状態の変化を観察した。育毛養毛効果の評価は下記の基準にて比較例を対照に行ない、結果は表1に示した。
【0031】
著 効 :発毛を著しく早めた 4
有 効 :発毛を早めた 3
やや有効:発毛を若干早めた 2
無 効 :使用前と変化無し 1
【0032】
〔使用サンプル〕
尚、本実施例及び処方例に用いた(A)〜(C)の有効成分は特に定めがない限り、以下の試料を用いた。
【0033】
プトレッシン:和光純薬社製、カダベリン:和光純薬社製、1,3−ジアミノプロパン:和光純薬社製、スペルミジン:和光純薬社製、スペルミン:和光純薬社製、サイロキシン:シグマ社製、プロラクチン:シグマ社製、ビリベルジン:和光純薬社製、セロトニン:和光純薬社製、ペンタガストリン:和光純薬社製、ストレプトゾトシン:和光純薬社製、バソプレッシン:和光純薬社製、アラビノシルシトシン:ナカライ社製、エチルフェニルプロピオレート:和光純薬社製
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
〔試験結果1〕
上記結果からも明らかなように、本発明のプトレッシン、スペルミジン、スペルミンのポリアミンにおいては、毛の再生が有意に高く認められた。又、本発明のODC活性化剤も、対照と比較して毛の再生が有意に認められた。更に、PDG、コレウスエキス、ゲンチアナエキス、マツカサエキス、ローヤルゼリーエキス、クマザサエキスから選ばれる1種又は2種以上を含有することにより、毛の再生効果を高めることが認められた。
【0040】
〔試験例2〕 マウス発毛試験(製剤系評価)
前記実施例1〜90のようにエタノールに溶解した溶液の形態でも本発明の育毛養毛剤としての目的は達することができるが、使用性を考慮した製剤としての実施例91〜129を表2〜表5に示した。また、対照として比較例2を設けた。評価は実施例1〜90で示した方法と同様に行ない、育毛養毛効果も同様の基準にて示した。
【0041】
【表6】
【0042】
【表7】
【0043】
【表8】
【0044】
【表9】
【0045】
〔試験結果2〕
前記結果からも明らかなように、本発明のプトレッシン、スペルミジン、スペルミンのポリアミン類やODC活性化剤の製剤においても、対照と比較して毛の再生が有意に認められた。
【0046】
〔試験例3〕使用効果試験
本発明の育毛養毛剤を実際に使用した場合の効果について検討を行った。使用テストは薄毛症、脱毛症を訴える10名(25〜50歳)のパネラーとし、毎日、朝と夜(夜は洗髪後)の2回、頭皮や髪の生え際に、実施例91、94、95、106、112、115、116および比較例2の製剤を適量、頭皮に3ヶ月間及び6ヶ月間に渡って塗布することにより使用効果試験を実施した。
【0047】
〔試験結果3〕
評価方法は下記の基準にて行ない、結果を表6に示した。表内の数値は人数を表わす。
【0048】
有 効:うぶ毛が非常に多く生じた。
やや有効:うぶ毛が若干生じた。
無 効:使用前と変化無し。
【0049】
【表10】
【0050】
その結果マウスでの育毛効果測定で有効であった実施例91、94、95、106、112、115、116の製剤は、人における育毛養毛効果でも高い効果が認められた。
【0051】
育毛養毛用毛髪化粧料の剤形としては前記のほかにシャンプー、リンス、ヘアトニック、ヘアクリームの如くのヘアケア製品に配合した養育毛シャンプー、養育毛リンス、養育毛ヘアリキッド、育毛料、養育毛ヘアクリーム、養毛料、養育毛スプレー、養育毛トニック、養育毛ヘアローション、養育毛ヘアジェル、養育毛ヘアフォームなども可能である。表7〜表30にこれらの処方例を示した。尚、表2〜表30中に記載の香料には、特開2003−73249の4頁〜24頁に記載の香料を用いた。
【0052】
尚、処方例1から処方例240のヘアケア製品においては各化合物に限定されること無く他の化合物を使用してもよい。
【0053】
【表11】
【0054】
【表12】
【0055】
【表13】
【0056】
【表14】
【0057】
【表15】
【0058】
【表16】
【0059】
【表17】
【0060】
【表18】
【0061】
【表19】
【0062】
【表20】
【0063】
【表21】
【0064】
【表22】
【0065】
【表23】
【0066】
【表24】
【0067】
【表25】
【0068】
【表26】
【0069】
【表27】
【0070】
【表28】
【0071】
【表29】
【0072】
【表30】
【0073】
【表31】
【0074】
【表32】
【0075】
【表33】
【0076】
【表34】
Claims (8)
- ポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を、育毛養毛させたい部分に与え、哺乳類の育毛養毛を促進することを特徴とする育毛養毛方法。
- 育毛養毛成分としてポリアミン及びオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤の少なくともいずれか一方を含有することを特徴とする育毛養毛剤。
- 前記ポリアミンが、プトレッシン、カダベリン、1,3−ジアミノプロパン、スペルミジン、及びスペルミンから選ばれる1種又は2種以上のポリアミンであることを特徴とする請求項2に記載の育毛養毛剤。
- 前記オルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤が、サイロキシン、プロラクチン、ビリベルジン、セロトニン、ペンタガストリン、ストレプトゾトシン、バソプレッシン、アラビノシルシトシン、及びエチルフェニルプロピオレートから選ばれる1種又は2種以上のオルニチンデカルボキシラーゼ活性化剤であることを特徴とする請求項2に記載の育毛養毛剤。
- 更にペンタデカン酸グリセリド、コレウスエキス、ゲンチアナエキス、マツカサエキス、ローヤルゼリーエキス、及びクマザサエキスから選ばれる1種又は2種以上の成分を含有することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の育毛養毛剤。
- 更に非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の育毛養毛剤。
- 請求項2〜6のいずれか一つに記載の育毛養毛剤を有効成分として含有する育毛養毛用毛髪化粧料。
- 請求項2〜6のいずれか一つに記載の育毛養毛剤を有効成分として含有する育毛養毛用医薬組成物。
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