JP2004332801A - ロックアップクラッチ付トルクコンバータ - Google Patents
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Abstract
【課題】タービンとポンプとの干渉の抑制を図ることができるロックアップクラッチ付トルクコンバータを提供すること。
【解決手段】ロックアップクラッチ用のピストン41と入力部材(フロントカバー60、ポンプシェル12)との摩擦係合部43(摩擦材42、延在部12b)を備えたロックアップクラッチ付トルクコンバータ1において、ピストン41は、フロントカバー60とタービン20との間に配設され、ピストン41とタービン20外周側とを連結すると共に、摩擦係合部43をピストン41が連結するタービン20側に設ける。タービン20のスラスト力を受ける方向への移動を摩擦係合部43が摩擦係合することで規制する。
【選択図】 図1
【解決手段】ロックアップクラッチ用のピストン41と入力部材(フロントカバー60、ポンプシェル12)との摩擦係合部43(摩擦材42、延在部12b)を備えたロックアップクラッチ付トルクコンバータ1において、ピストン41は、フロントカバー60とタービン20との間に配設され、ピストン41とタービン20外周側とを連結すると共に、摩擦係合部43をピストン41が連結するタービン20側に設ける。タービン20のスラスト力を受ける方向への移動を摩擦係合部43が摩擦係合することで規制する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ロックアップクラッチ付トルクコンバータに関し、更に詳しくは、摩擦係合部によりポンプ側にタービンが移動することを規制するロックアップクラッチ付トルクコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両に設けられる自動変速機は、入力側であるエンジンのクランクシャフトなどの入力軸の回転を出力側である変速装置のインプットシャフトなどの出力軸に伝達するためにロックアップクラッチ付トルクコンバータを備える。このロックアップクラッチ付トルクコンバータは、少なくともポンプと、タービンと、ステータと、ロックアップクラッチと、ダンパ装置とにより構成されている。ここで、入力側の入力軸の回転は、フロントカバーおよびポンプのポンプシェルを介してこのポンプシェルに固定されているポンプインペラに伝達される。このポンプインペラが回転、すなわちポンプが回転することで、ポンプとタービンとステータとの間で作動流体(油)が循環し、この作動流体の循環によってタービンが回転する。このタービンが回転することで出力側である出力軸に上記入力軸の回転が伝達される。
【0003】
また、ロックアップクラッチは、ロックアップクラッチ付トルクコンバータの軸方向に移動自在に設けられたロックアップクラッチ用のピストンと入力部材であるフロントカバーとの間に摩擦材を介在させることで構成される摩擦係合部を備える。ここで、車両が発進した後、予め設定された車速が得られると、摩擦係合部が摩擦係合し、入力軸の回転がピストンとダンパ装置を介して出力軸に伝達される。つまり、ロックアップクラッチがONとなり入力軸の回転は、ポンプとタービンと作動流体とで形成される流体継手を介さずに直接出力軸に伝達される(特許文献1参照)。
【0004】
また、従来、ピストンの移動抵抗を低減してピストンを入力軸あるいは出力軸の軸方向に軽快に移動できるロックアップクラッチ付トルクコンバータが提案されている。これは、タービンとピストンを半径方向中間で連結し、フロントカバーから圧接部を介してピストンに導入されたトルクを連結機構である弾性ストラップを介してタービンシェルに伝えるものである(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−141617号公報
【特許文献2】
実公平6−23798号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ロックアップクラッチがOFFの時は、作動流体により入力軸の回転がポンプ、タービンを介して出力軸に伝達されるが、この際タービンはポンプ側にスラスト力を受ける。図7は、従来の問題点を示す図である。ここで、100はロックアップクラッチ付トルクコンバータ、110はポンプ(ポンプインペラ)、120はタービン(タービンランナ)、130はステータ、140はロックアップクラッチ、150はダンパ装置である。なお、同図はロックアップクラッチ付トルクコンバータ100の一部断面図であり、実際のロックアップクラッチ付トルクコンバータ100の外郭は概略、同図をX−X軸を中心軸として円周方向に回転することで構成される。同図に示すように、タービン120は、タービンブレード121とインナーコア122とタービンシェル123とで構成されている。また、このタービン120は、タービンシェル123の延在部123aがダンパ装置150と共にリベット160によりタービンハブ170にリベット止めされて、このタービンハブ170に連結されている。つまり、タービン20は、タービン20の内径側でタービンハブ170と連結されている。
【0007】
ロックアップクラッチ140がOFFの時は、図示しない入力軸の回転は、この入力軸に連結されたフロントカバー180と、このフロントカバー180に連結されたポンプシェル111を介して、このポンプシェル111に固定されたポンプブレード112に伝達され、ポンプ110が回転する。そして、ポンプ110のポンプブレード112の回転は、作動流体が矢印A方向に流れを発生することで、タービン120のタービンブレード121に伝達され、タービン120が回転する。このとき、上述のように、このタービン120には、ポンプ110(ポンプブレード112)側にスラスト力を受ける。タービン120は、このスラスト力(数千N程度)により、ポンプ110側である矢印Bに示す方向に変形する恐れがあった。タービン120は、その内径側(タービンシェル123の延在部)でタービンハブ170に連結されている。従って、特に、タービン120がタービンシェル123の延在部123aのCに示す部分を起点として変形すると、その変形量は大きくなり、このタービン120がポンプ110に干渉する恐れがあった。
【0008】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、少なくともタービンとポンプとの干渉の抑制を図ることができるロックアップクラッチ付トルクコンバータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明では、ロックアップクラッチ用のピストンと入力部材との摩擦係合部を備えたロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、ピストンは、フロントカバーとタービンとの間に配設され、ピストンとタービン外周側とを連結すると共に、摩擦係合部をピストンが連結するタービン側に設けたことを特徴する。
【0010】
この発明によれば、タービンがスラスト力を受ける方向に摩擦係合部が設けられている。従って、タービンがスラスト力を受けることでこのタービンが連結されているピストンもスラスト力を受ける方向に移動するが、摩擦係合部が摩擦係合するとそれ以上スラスト力を受ける方向に移動することはない。つまり、タービンのスラスト力を受ける方向への移動は規制される。これにより、タービンとポンプとの干渉の抑制を図ることができる。
【0011】
また、この発明では、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、ピストンは、タービン外周側のうち最もピストン側に突出している部分と当該タービンの外周端部との間で連結することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、タービンは、タービン外周側のうち最もピストン側に突出している部分と当該タービンの外周端部との間、すなわちタービンの比較的外径側でピストンに連結される。従って、従来のように、タービンの内径側でタービンハブに連結される場合と比較して、タービンの変形を小さくすることができる。これにより、タービンとポンプとの干渉の抑制をさらに図ることができる。
【0013】
また、この発明では、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、摩擦係合部は、ポンプシェルの外周端部から当該ポンプシェルの半径方向内方に延在する延在部と、この延在部と対向するようにピストンに設けられた摩擦材とで構成されることを特徴とする。
【0014】
また、この発明では、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、摩擦係合部は、ピストンと、フロントカバーに固定されているポンプシェルの外周端部から当該ポンプシェルの半径方向内方に延在する延在部にピストンと対向するように設けられた摩擦材とで構成されることを特徴とする。
【0015】
これらの発明によれば、摩擦係合部を構成する延在部がポンプシェルと一体に形成されている。これにより、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータの作用効果に加え、部品点数や組み立て時間の増加の防止を図ることができる。ここで、延在部の先端は、タービンの外径よりもポンプシェルの半径方向外方に位置することが好ましい。これによれば、延在部の先端で形成される開口部は、タービンの外径よりも大きいため、延在部にタービンの外周端部が接触することなく、タービンをポンプシェル内部に挿入することができる。
【0016】
また、この発明では、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、摩擦係合部は、フロントカバーおよび/または当該フロントカバーに固定されているポンプシェルに固定手段により固定された中間部材と、この中間部材と対向するようにピストンに設けられた摩擦材とで構成されることを特徴とする。
【0017】
また、この発明では、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、摩擦係合部は、ピストンと、フロントカバーおよび/または当該フロントカバーに固定されているポンプシェルとの間に固定手段により固定される中間部材にピストンと対向するように設けられた摩擦材とで構成されることを特徴とする。
【0018】
これらの発明によれば、摩擦係合部を構成する一方をフロントカバーあるいはポンプシェルとは別体の中間部材とする。従って、タービンとピストンを連結する前に、この中間部材をタービンとピストンとの間に配設することができるので、ポンプシェルの半径を短くすることができる。すなわち、ロックアップクラッチ付トルクコンバータの外径を小さくすることができる。これにより、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータの作用効果に加え、小型化を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0020】
〔第一実施形態〕
図1は、第一の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータの一部断面図を示す図である。なお、実際のロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の外郭は概略、同図をX−X軸を中心軸として円周方向に回転することで構成される。同図に示すように、本発明に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ1は、少なくともポンプ(ポンプインペラ)10と、タービン(タービンインペラ)20と、ステータ30と、ロックアップクラッチ40と、ダンパ装置50で構成されている。
【0021】
ポンプ10は、図示しない入力側であるエンジンのクランクシャフトなどの入力軸の回転を後述する作動流体である油を介してタービン20に伝達するものであり、ポンプブレード11と、ポンプシェル12と、インナーコア13とにより構成されている。ポンプブレード11は、円周方向に設けられた複数の翼で構成されており、その内周にインナーコア13に取り付けられている。ポンプシェル12は、リング形状で図示する出力側に湾曲しており、この湾曲したポンプシェル12の内面にポンプブレード11が固定されている。このポンプシェル12の外周端部12aはポンプブレード11の半径方向外方に突出しており、この外周端部12aからポンプシェル12の半径方向内方に延在部12bが延在されている。ここで、この延在部12bの先端は、後述するタービン20の外径よりもポンプシェル12の半径方向外方に位置するものである。また、このポンプシェル12は、上記クランクシャフトなどの入力軸と連結されているフロントカバー60に固定されている。ここで、70は、このポンプシェル12に固定されているスリーブである。
【0022】
タービン20は、ポンプ10から油を介して伝達された入力軸の回転を出力側である図示しない変速装置のインプットシャフトなどの出力軸に伝達するものであり、タービンブレード21と、タービンシェル22と、インナーコア23とにより構成されている。タービンブレード21は、円周方向に設けられた複数の翼で構成されており、その内周にインナーコア23に取り付けられている。タービンシェル22は、リング状で図示する入力側に湾曲しており、この湾曲したタービンシェル22の内面にタービンブレード21が固定されている。また、このタービン20は、ポンプ10に対向するように配設されている。このタービン20の配設は、タービン20外周側と後述するロックアップクラッチ40のピストン41とを連結することで行われる。ここで、タービン20とピストン41とは、タービン20外周側であるタービンシェル22外周面において最もこのピストン41側(同図では、右側)に突出している部分22aとタービン20の外周端部であるタービンシェル22の外周端部22bとの間で連結されている。
【0023】
ステータ30は、ポンプ10とタービン20と間に配設され、このポンプ10とタービン20との間を循環する油の流れを変化させ所定の特性を得るためのものである。このステータ30の外周側にはリング状に複数枚のブレード31が設けられ、内周側にはワンウェイクラッチ32が固定されている。このワンウェイクラッチ32は、ステータ30を一方向にだけ回転可能とするものであり、アウターレース32aと、インナーレース32bとから構成されている。このアウターレース32aはステータ30の内周面に固定され、インナーレース32bは図示しない自動変速機のケースなどに固定されている。なお、ステータ30の配設は、ポンプシェル12に固定されたスリーブ70とステータ30が固定されたワンウェイクラッチ32との間、ワンウェイクラッチ32と後述するタービンハブ80との間にそれぞれ設けられたベアリング71、72により回転自在に支持されることで行われる。
【0024】
ロックアップクラッチ40は、入力軸の回転をポンプ10とタービン20と作動流体である油とで形成される流体継手を介さず直接出力軸に伝達するものであり、ピストン41と摩擦材42とにより構成されている。このピストン41は、リング状であり、タービン20とフロントカバー60との間に配設されている。ピストン41の配設は、係止手段と摺動手段とにより、後述するダンパ装置50およびタービンハブ80に対してX−X軸方向に摺動自在に係止されることで行われる。この係止手段は、ピストン41の外周端部に設けられたフロントカバー60側に突出する複数個の係止片41aとダンパ装置50のドライブプレート51の外周端部に設けられた図示しない複数個の係止溝とにより構成されている。一方、摺動手段は、ピストン41の内周端部に設けられたフロントカバー60側に突出する摺動片41bとタービンハブ80の外周に設けられた摺動面81とにより構成されている。
【0025】
摩擦材42は、ピストン41の上記タービン20が連結されている側、すなわちタービン20側に貼り付けられている。この摩擦材42は、リング状であり上記ポンプシェル12の延在部12bと対向するように位置するものである。ここで、ロックアップクラッチ40には、ロックアップクラッチ40のピストン41と、入力部材であるフロントカバー60あるいはこのフロントカバー60に固定されたポンプシェル12との摩擦係合部43を備える。この摩擦係合部43は、上記摩擦材42とポンプシェル12の延在部12bとにより構成されている。
【0026】
ダンパ装置50は、入力軸の回転を出力軸に伝達する際のトルクの変動を吸収するためのものであり、ドライブプレート51と、2つのドリブンプレート52,53と、複数個のスプリング54,55とにより構成されている。ドライブプレート51は、リング状であり、上述した複数個の係止溝とピストン41の複数個の係止片41aとによりピストン41に係止されている。2つのドリブンプレート52,53は、共にリング状であり、ドライブプレート51および後述するスプリング54,55を挟むように配設されている、このドリブンプレート52,53の配設は、一方のドリブンプレート53がリベット56によりタービンハブ80にリベット止めされ、他方のドリブンプレート52が図示しないリベットによりドリブンプレート53にリベット止めされることで行われる。スプリング54,55は、ドライブプレート51の円周方向に複数個、遊動自在に介在し、2つのドリブンプレート52,53により保持されている。
【0027】
フロントカバー60は、図示しない入力側であるエンジンのクランクシャフトなどの入力軸が連結されており、入力軸の回転により回転するものである。このフロントカバー60は、リング状であり、その外周端部61はポンプシェル12側に突出し、この外周端部61と上記ポンプシェル12の外周端部12aが円周方向に固定されている。つまり、フロントカバー60は、入力軸の回転を少なくともポンプ10に伝達するものである。
【0028】
タービンハブ80は、入力軸の回転を流体継手あるいはロックアップクラッチ40を介して出力軸に伝達するものであり、その内周面には図示しないスプライン溝が形成されている。このスプライン溝は、変速装置のインプットシャフトなどの出力軸と嵌合するものである。なお、タービンハブ80の配設は、タービンハブ80とワンウェイクラッチ32との間、タービンハブ80とフロントカバー60との間に、それぞれ設けられたベアリング72、73により回転自在に支持されることで行われる。つまり、タービンハブ80およびワンウェイクラッチ32に固定されたステータ30は、ポンプシェル12とフロントカバー60との間でベアリング71〜73により回転自在に支持されている。
【0029】
以上により構成されるロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の内部は、第一油室P1と第二油室P2とが設けられている。第一油室P1は、ポンプ10のポンプシェル12とロックアップクラッチ40のピストン41とにより形成されている。一方、第二油室P2は、ピストン41とフロントカバー60とにより形成されている。これらの第一油室P1および第二油室P2には、作動流体である油が充填されており、第一油室P1内の圧力と第二油室P2内の圧力は、図示しない圧力制御手段により制御されている。
【0030】
次に、第一の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の組み立てについて説明する。まず、ポンプ10のポンプシェル12にインナーコア13に取り付けられたポンプブレード11を固定する。また、このポンプシェル12にスリーブ70を溶接等で固定する。
【0031】
次に、ダンパ装置50をこのダンパ装置50のドリブンプレート53をリベット56によりタービンハブ80にリベット止めすることで、タービンハブ80に固定する。ロックアップクラッチ40のピストン41のタービン20側に摩擦材42を貼り付ける。このピストン41の係止片41aとダンパ装置50のドライブプレート51の図示しない係止溝とを係止し、ダンパ装置50にピストン41を摺動自在に係止する。タービン20のタービンシェル22にインナーコア23に取り付けられたタービンブレード21を固定し、このタービン20とピストン41を溶接等により連結する。
【0032】
次に、ポンプブレード11が固定されたポンプシェル12内部にベアリング71を介して、ワンウェイクラッチ32に固定されたステータ30を挿入する。ステータ30が挿入されたポンプシェル12内部でタービンブレード21とポンプブレード11とが対向するように、ピストン41に連結されたタービン20を挿入する。このとき、タービンハブ80は、ベアリング72を介してステータ30が固定されているワンウェイクラッチ32に隣接する。ここで、ポンプシェル12の延在部12bの先端で形成される図示しない開口部は、タービンシェル22の外周端部22bの直径、すなわちタービン20の外径よりも大きいため、延在部12bにタービン20の外周端部が接触することなくタービン20をポンプシェル12内部に挿入できる。
【0033】
そして、ダンパ装置50およびタービンハブ80をフロントカバー60で覆い、このフロントカバー60の外周端部61にポンプシェル12の外周端部12aを溶接等により固定する。このとき、タービンハブ80は、ベアリング73を介してフロントカバー60に隣接する。以上により、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1を組み立てる。なお、フロントカバー60に図示しない入力側であるエンジンのクランクシャフトなどの入力軸を連結し、タービンハブ80に図示しない変速装置のインプットシャフトなどの出力軸を嵌合する。
【0034】
次に、第一の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の動作について説明する。図2は、ロックアップクラッチ付トルクコンバータの動作説明図であり、同図(a)は摩擦係合部が解除されている状態、同図(b)は摩擦係合部が摩擦係合している状態を示す図である。ここでは、このロックアップクラッチ付トルクコンバータ1を備える自動変速機が、動力源を内燃機関であるエンジンとする車両に搭載されている場合について説明する。以下、ロックアップクラッチ40がOFF時とON時とに分けて説明する。
【0035】
[ロックアップクラッチOFF時]
エンジンが回転すると、図示しない入力軸であるエンジンのクランクシャフトが回転し、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1のフロントカバー60に伝達される。このフロントカバー60には、ポンプ10のポンプシェル12が固定されているため、フロントカバー60に伝達されたクランクシャフトの回転は、ポンプシェル12に伝達され、このポンプシェル12に固定されているポンプブレード11が回転する。ポンプブレード11が回転すると、第一油室P1内の油は、このポンプブレード11とタービンブレード21とステータ30のブレード31との間を矢印A方向に循環し、流体継手として作用する。このようにして、入力軸の回転がタービン20に伝達され、このタービン20が回転する。タービン20は、ピストン41に連結されているため、入力軸の回転がピストン41に伝達され、このピストン41が回転する。ピストン41は、係止手段であるこのピストン41の係止片41aとダンパ装置50のドライブプレート51の図示しない係止溝とによりダンパ装置50に係止されているため、入力側の回転がダンパ装置50に伝達され、ドライブプレート51が回転する。
【0036】
ダンパ装置50は、ドリブンプレート53がリベット56によりタービンハブ80にリベット止めされているため、入力側の回転がタービンハブ80に伝達され、タービンハブ80が回転する。ここで、ドライブプレート51とドリブンプレート52,53との間には、スプリング54,55が介在されている。このスプリング54,55がドライブプレート51と2つのドリブンプレート52,53とにより狭持、圧縮されることでドライブプレート51に伝達された入力軸の回転のトルクの変動を吸収する。タービンハブ80は、図示しないスプライン溝が図示しない出力軸である変速装置のインプットシャフトに嵌合するため、入力の回転が出力軸に伝達され、出力軸が回転する。つまり、ロックアップクラッチOFF時は、入力軸の回転がポンプ10とタービン20を介して出力軸に伝達される。
【0037】
ロックアップクラッチ40がOFFの時は、第一油室P1の圧力と第二油室P2の圧力は、P1>P2となる。従って、第一油室P1内の油は、同図(a)の矢印Dに示すように、ロックアップクラッチ40の摩擦係合部43、すなわち摩擦材42とポンプシェル12の延在部12bとの隙間を通り、第二油室P2に流入する。ここで、ポンプブレード11とタービンブレード21とが流体継手として作用すると、タービン20はスラスト力を受ける。タービン20がこのスラスト力を受けることにより、タービン20外周側に連結されたピストン41は、図1に示す摺動片41bがタービンハブ80の摺動面81上を摺動し、矢印E方向に移動する。このピストン41は、同図(b)に示すように、摩擦係合部43である摩擦材42と延在部12bが摩擦係合するまで移動することできるが、摩擦係合部43が摩擦係合するとそれ以上ポンプ側に移動することができない。つまり、ピストン41に連結されているタービン20がスラスト力を受けたことによる移動は規制される。これにより、タービン20とポンプ10との干渉を抑制することができる。
【0038】
また、タービン20は、タービン20外周側であるタービンシェル22の外周面において最もこのピストン41側に突出している部分22aとタービン20の外周端部であるタービンシェル22の外周端部22bとの間、すなわちタービン20の外径側でピストン41に連結されている。従って、図7に示す従来のロックアップクラッチ付トルクコンバータ100ように、タービン120の内径側であるタービンシェル123の延在部123aによりタービンハブ170に連結されて場合と比較して、タービン20の変形が小さくなる。これにより、タービン20とポンプ10との干渉をさらに抑制することができる。
【0039】
また、上述のように、第一油室P1の圧力は第二油室P2の圧力よりも高いため、第一油室P1内の油は、矢印Dに示すように、摩擦係合部43である摩擦材42と延在部12bとの隙間を通り、第二油室P2に流入する。ここで、タービン20が受けたスラスト力により、ピストン41がタービン20と共に矢印E方向に移動することで、摩擦材42と延在部12bとの隙間が狭まると、第一油室P1の圧力は第二油室P2の圧力よりもさらに高くなる。従って、第一油室P1の圧力と第二油室P2との差圧により、摩擦材42と延在部12bとの隙間は一定に保たれる。
【0040】
これは、例えば、摩擦材42と延在部12bが摩擦係合、すなわち、摩擦係合部43が摩擦係合すると、第一油室P1の圧力と第二油室P2は、P1≫P2となる。つまり第一油室P1の圧力と第二油室P2との差圧は、上記のように摩擦材42と延在部12bとの隙間が狭まった場合の差圧よりも大きくなる。この差圧によるピストン41を矢印E方向と反対方向に働くピストン力(数万N程度)は、ピストン41を矢印E方向に移動させるスラスト力(数千N程度)よりも勝る。従って、ピストン41は、摩擦係合部43の摩擦係合を解除する方向に力を受け、摩擦係合部43である摩擦材42と延在部12bとの間に隙間が生じ始める。この摩擦材42と延在部12bとの間に隙間が生じると、第一油室P1の圧力と第二油室P2との差圧は急激に小さくなり、ピストン41を矢印E方向に移動させるスラスト力がピストン41を矢印E方向と反対方向に働くピストン力よりも勝ようになる。従って、ピストン41は、摩擦係合部43を摩擦係合する方向に力を受け、摩擦係合部43である摩擦材42と延在部12bとの間の隙間が狭まる。つまり、ロックアップクラッチOFF時にピストン41は、第一油室P1の圧力と第二油室P2との差圧によるピストン力とスラスト力とが釣り合う所定の位置に停止するので、上述のように摩擦材42と延在部12bとの間の隙間は、一定に保たれる。これにより、摩擦係合部43がロックアップクラッチOFF時に摩擦係合することを防止でき、この摩擦係合部43の損失を低減することができる。
【0041】
ここで、従来例では、図7に示すように、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ100は、ポンプシェル111に固定されたスリーブ190とステータ130が固定されたワンウェイクラッチ200との間、ワンウェイクラッチ200とタービンハブ170との間、タービンハブ170とフロントカバー180との間にそれぞれベアリング211,212,213が設けられている。これらのベアリング211〜213により、タービン120、ステータ130、ダンパ装置150などは、図示しない入力軸が連結されているフロントカバー180に対して回転自在に支持されている。上述のように、タービン120がポンプ110側にスラスト力を受けるため、特にベアリング211,212にはこのスラスト力による負荷がかかる。従って、従来においては、スラスト力による負荷を考慮して、ベアリング211,212を容量の大きいベアリングとする必要があった。容量の大きいベアリングは、ベアリングの軸方向に厚みを有するため、このロックアップクラッチ付トルクコンバータ100の軸方向(X−X軸方向)の長さを短くすることができなかった。
【0042】
しかし、本発明においては、タービン20が受けるスラスト力は、上述のように第一油室P1の圧力と第二油室P2との差圧によるピストン力により打ち消される。タービン20がピストン40、ダンパ装置50を介して固定されているタービンハブ80およびワンウェイクラッチ32を介してステータ30を回転自在に支持するベアリング71〜73、特に、ベアリング71,72の負担が低減する。従って、ベアリング71,72が受けるスラスト力は低減されるので、容量が小さいベアリングを用いることができる。つまり、同図に示すX−X軸方向に厚みの薄いベアリングを用いることができるので、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の軸方向(X−X軸方向)の長さを短くすることができ、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の小型化を図ることができる。
【0043】
[ロックアップクラッチON時]
車両が発進した後、予め設定された車速が得られると、図示しない圧力制御手段により、第一油室P1内の圧力と第二油室P2内の圧力をP1<P2とする。第二油室P2の圧力が第一油室P1の圧力よりも大きくなることで、ピストン41の摩擦材42とポンプシェル12の延在部12bが摩擦係合、すなわちロックアップクラッチ40の摩擦係合部43が摩擦係合する。摩擦係合部43が摩擦係合することで、ポンプ10のポンプシェル12に伝達された入力軸の回転は、ピストン41に伝達されピストン41が回転する。ピストン41は、係止手段によりダンパ装置50に係止されているため、入力側の回転がダンパ装置50に伝達され、ドライブプレート51が回転する。
【0044】
ダンパ装置50は、ドリブンプレート53がリベット56によりタービンハブ80にリベット止めされているため、入力側の回転がタービンハブ80に伝達され、タービンハブ80が回転する。なお、上記ロックアップクラッチOFF時と同様に、スプリング54,55により、ドライブプレート51に伝達された入力軸の回転のトルクの変動を吸収し、ドリブンプレート53に伝達される。タービンハブ80は、図示しないスプライン溝が図示しない出力軸である変速装置のインプットシャフトに嵌合するため、入力の回転が出力軸に伝達され、出力軸が回転する。つまり、ロックアップクラッチON時は、入力軸の回転がロックアップクラッチ40の摩擦係合部43を介して直接出力軸に伝達される。
【0045】
〔第二実施形態〕
図3は、第二の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータの一部断面図を示す図である。図4は、フロントカバーと中間部材とを固定する固定手段を示す図であり、同図(a)はフロントカバーの正面図、同図(b)は中間部材の正面図である。ここで、実際のロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´の外郭は概略、図3をX−X軸を中心軸として円周方向に回転することで構成される。図3に示すロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´が、図1に示すロックアップクラッチ付トルクコンバータ1と異なる点は、ロックアップクラッチ40の摩擦係合部43を構成するポンプシェル12の延在部12bが、ポンプシェル12とは別体の中間部材90である点である。なお、第二の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´の基本的構成および動作は、第一の実施形態に係る図1に示すようにロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の基本的構成および動作と略同様であるのでその説明は省略する。
【0046】
中間部材90は、図3および図4(b)に示すように、リング状であり、その外周側に複数個の突起部91が形成されている。この中間部材90は、フロントカバー60の外周端部61に形成された段差部62とポンプ10のポンプケーシング12´の外周端部12´aとの間、すなわちフロントカバー60およびこのフロントカバー60に固定されているポンプシェル12´との間に固定されている。また、中間部材90は、ロックアップクラッチ40の摩擦材42と対向するように位置するものである。ロックアップクラッチ40の摩擦係合部43´は、摩擦材42と中間部材90とにより構成されている。ここで、フロントカバー60は、図4(a)に示すように、その内周側に中間部材90の突起部91に対応するように複数個の溝部63が形成されている。
【0047】
次に、第二の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´の組み立てについて説明する。図5は、ポンプシェル、中間部材、フロントカバーの組立方法を示す図であり、同図(a)はフロントカバーと中間部材の要部分解斜視図、同図(b)はポンプシェル、中間部材、フロントカバーの要部組立斜視図である。まず、図3に示すように、ポンプ10のポンプシェル12´にインナーコア13に取り付けられたポンプブレード11、スリーブ70を固定する。
【0048】
次に、タービンハブ80にダンパ装置50を固定し、このダンパ装置50にロックアップクラッチ40のピストン41を摺動自在に係止する。フロントカバー60内部にベアリング73を介して、このタービンハブ80をダンパ装置50とピストン41と共に挿入する。次に、同図(a)に示すように、フロントカバー60の内部に中間部材91を挿入し、固定手段であるこのフロントカバー60の溝部63と中間部材90の突起部91とを嵌合することで、まずフロントカバー60に中間部材90を固定する。なお、突起部91の図示しない一方の側面は、フロントカバー60の段差部62に当接する。
【0049】
次に、タービン20のタービンシェル22にインナーコア23に取り付けられたタービンブレード21を固定し、このタービン20とフロントカバー60内部に挿入されたピストン41とを連結する。次に、ポンプシェル12´内部に、ベアリング71を介して、ステータ30を挿入し、ポンプシェル12´外周側がフロントカバー60内周側と当接するようにポンプシェル12´をフロントカバー60内部に挿入し、固定する。このとき、タービンハブ80とステータ30との間には、ベアリング72が介在されている。なお、突起部91の図示しない他方の側面は、ポンプシェル12´の外周端部12´aに当接する。以上により、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´を組み立てる。なお、フロントカバー60に図示しない入力側であるエンジンのクランクシャフトなどの入力軸を連結し、タービンハブ80に図示しない変速装置のインプットシャフトなどの出力軸を嵌合する。
【0050】
上記のような組み立て方法を用いることで、タービン20とピストン41との間に中間部材90を配設することができる。従って、摩擦係合部43´を構成する一方を中間部材90としたポンプシェル12´の半径H2は、図1に示す延在部12bを有するポンプシェル12の半径H1より小さくすることができる。つまり、ポンプシェル12´の半径H2は、中間部材90の半径方向の幅だけ短くすることができる。これにより、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´の外径を小さくすることができるので、小型化を図ることができる。
【0051】
また、上述のように、中間部材90は、固定手段である突起部91とフロントカバー60の溝部63とが嵌合することにより、このフロントカバー60とポンプシェル12´との間に固定されている。ここで、この中間部材90は、その円周方向および半径方向を突起部91と溝部63との嵌合で、X−X軸方向を突起部91の図示しない両方の側面とフロントカバー60の段差部62およびポンプシェル12´の外周端部12aとが当接することで、移動しないように固定することができる。つまり、中間部材90が軸方向、円周方向および半径方向のいずれにも移動しないように固定することができる。従って、中間部材90をフロントカバー60に固定する際に、溶接等が必要でなくなり、組み立て時間の増加の防止を図ることができる。
【0052】
なお、上記第二実施形態では、中間部材90の突起部91をフロントカバー60の内周側に設けられた溝部63に嵌合する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図6は、ポンプシェルと中間部材とを固定する固定手段を示す図であり、同図(a)はポンプシェルの背面図、同図(b)はポンプシェルと中間部材の要部分解斜視図、同図(c)はポンプシェル、中間部材、フロントカバーの要部組立斜視図である。同図(a)に示すように、フロントカバー60の溝部63のかわりに、ポンプシェル12´の内周側に複数個の溝部12cを設けても良い。この溝部12cは、ポンプシェル12´の外周端部12´aに形成されている。この場合は、タービン20とピストン41とを連結する前に、このタービン20とピストン41との間に中間部材90を配置する。そして、ポンプシェル12´外周側がフロントカバー60内周側と当接するようにポンプシェル12´をフロントカバー60内部に挿入する際に、中間部材90の突起部91をポンプシェル12´の溝部12cに嵌合させても良い。また、フロントカバー60の外周端部61とポンプシェル12´の外周端部12´aとの両者に溝部を形成し、この溝部のX−X軸方向の幅が突起部91の厚みとなるようにしても良い。この場合は、フロントカバー60の外周端部61の先端は、ポンプシェル12´の外周端部12´aの先端に当接するように連結することとなる。
【0053】
なお、上記第一および第二実施形態では、摩擦材42をピストン41に設けた場合を説明したが本発明はこれに限定されるものではなく、延材部12bあるいは中間部材90に摩擦材42を設けても良い。この場合は、延材部12bあるいは中間部材90に設けられた摩擦材42がピストン41に対向するように設ける。また、摩擦材42は、ピストン41、延材部12b、中間部材90のいずれか一方だけに設けられるものではなく、ピストン41および延材部12b、ピストン41および中間部材90の双方に設けても良い。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ(請求項1)によれば、タービンがスラスト力を受ける方向に摩擦係合部が設けられている。従って、タービンがスラスト力を受けることでこのタービンが連結されているピストンもスラスト力を受ける方向に移動するが、摩擦係合部が摩擦係合するとそれ以上スラスト力を受ける方向に移動することはない。つまり、タービンのスラスト力を受ける方向への移動は規制される。これにより、タービンとポンプとの干渉を抑制することができる。
【0055】
また、この発明に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ(請求項2)によれば、タービンは、タービン外周側のうち最もピストン側に突出している部分と当該タービンの外周端部との間、すなわちタービンの外径側でピストンに連結される。従って、従来のように、タービンの内径側でタービンハブに連結される場合と比較して、タービンの変形を小さくすることができる。これにより、タービンとポンプとの干渉をさらに抑制することができる。
【0056】
また、この発明に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ(請求項3および請求項4)によれば、摩擦係合部を構成する延在部がポンプシェルと一体に形成されている。これにより、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータの作用効果に加え、部品点数や組み立て時間の増加の防止を図ることができる。
【0057】
また、この発明に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ(請求項5および請求項6)によれば、摩擦係合部を構成する一方をフロントカバーあるいはポンプシェルとは別体の中間部材とする。従って、タービンとピストンを連結する前に、この中間部材をタービンとピストンとの間に配設することができるので、ポンプシェルの半径を短くすることができる。すなわち、ロックアップクラッチ付トルクコンバータの外径を小さくすることができる。これにより、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータの作用効果に加え、小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータの一部断面図を示す図である。
【図2】図2は、ロックアップクラッチ付トルクコンバータの動作説明図であり、同図(a)は摩擦係合部が解除されている状態、同図(b)は摩擦係合部が摩擦係合している状態を示す図である。
【図3】第二の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータの一部断面図を示す図である。
【図4】フロントカバーと中間部材とを固定する固定手段を示す図であり、同図(a)はフロントカバーの正面図、同図(b)は中間部材の正面図である。
【図5】ポンプシェル、中間部材、フロントカバーの組立方法を示す図であり、同図(a)はフロントカバーと中間部材の要部分解斜視図、同図(b)はポンプシェル、中間部材、フロントカバーの要部組立斜視図である。
【図6】ポンプシェルと中間部材とを固定する固定手段を示す図であり、同図(a)はポンプシェルの背面図、同図(b)はポンプシェルと中間部材の要部分解斜視図、同図(c)はポンプシェル、中間部材、フロントカバーの要部組立斜視図である。
【図7】従来例の問題点を示す図である。
【符号の説明】
1,1´ ロックアップクラッチ付トルクコンバータ
10 ポンプ
11 ポンプブレード
12 ポンプシェル
12b 延在部
12c 溝部
20 タービン
21 タービンブレード
22 タービンシェル
30 ステータ
40 ロックアップクラッチ
41 ピストン
42 摩擦材
43 摩擦係合部
50 ダンパ装置
60 フロントカバー
62 溝部
71,72,73 ベアリング
80 タービンハブ
90 中間部材
91 突起部
【発明の属する技術分野】
この発明は、ロックアップクラッチ付トルクコンバータに関し、更に詳しくは、摩擦係合部によりポンプ側にタービンが移動することを規制するロックアップクラッチ付トルクコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両に設けられる自動変速機は、入力側であるエンジンのクランクシャフトなどの入力軸の回転を出力側である変速装置のインプットシャフトなどの出力軸に伝達するためにロックアップクラッチ付トルクコンバータを備える。このロックアップクラッチ付トルクコンバータは、少なくともポンプと、タービンと、ステータと、ロックアップクラッチと、ダンパ装置とにより構成されている。ここで、入力側の入力軸の回転は、フロントカバーおよびポンプのポンプシェルを介してこのポンプシェルに固定されているポンプインペラに伝達される。このポンプインペラが回転、すなわちポンプが回転することで、ポンプとタービンとステータとの間で作動流体(油)が循環し、この作動流体の循環によってタービンが回転する。このタービンが回転することで出力側である出力軸に上記入力軸の回転が伝達される。
【0003】
また、ロックアップクラッチは、ロックアップクラッチ付トルクコンバータの軸方向に移動自在に設けられたロックアップクラッチ用のピストンと入力部材であるフロントカバーとの間に摩擦材を介在させることで構成される摩擦係合部を備える。ここで、車両が発進した後、予め設定された車速が得られると、摩擦係合部が摩擦係合し、入力軸の回転がピストンとダンパ装置を介して出力軸に伝達される。つまり、ロックアップクラッチがONとなり入力軸の回転は、ポンプとタービンと作動流体とで形成される流体継手を介さずに直接出力軸に伝達される(特許文献1参照)。
【0004】
また、従来、ピストンの移動抵抗を低減してピストンを入力軸あるいは出力軸の軸方向に軽快に移動できるロックアップクラッチ付トルクコンバータが提案されている。これは、タービンとピストンを半径方向中間で連結し、フロントカバーから圧接部を介してピストンに導入されたトルクを連結機構である弾性ストラップを介してタービンシェルに伝えるものである(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−141617号公報
【特許文献2】
実公平6−23798号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ロックアップクラッチがOFFの時は、作動流体により入力軸の回転がポンプ、タービンを介して出力軸に伝達されるが、この際タービンはポンプ側にスラスト力を受ける。図7は、従来の問題点を示す図である。ここで、100はロックアップクラッチ付トルクコンバータ、110はポンプ(ポンプインペラ)、120はタービン(タービンランナ)、130はステータ、140はロックアップクラッチ、150はダンパ装置である。なお、同図はロックアップクラッチ付トルクコンバータ100の一部断面図であり、実際のロックアップクラッチ付トルクコンバータ100の外郭は概略、同図をX−X軸を中心軸として円周方向に回転することで構成される。同図に示すように、タービン120は、タービンブレード121とインナーコア122とタービンシェル123とで構成されている。また、このタービン120は、タービンシェル123の延在部123aがダンパ装置150と共にリベット160によりタービンハブ170にリベット止めされて、このタービンハブ170に連結されている。つまり、タービン20は、タービン20の内径側でタービンハブ170と連結されている。
【0007】
ロックアップクラッチ140がOFFの時は、図示しない入力軸の回転は、この入力軸に連結されたフロントカバー180と、このフロントカバー180に連結されたポンプシェル111を介して、このポンプシェル111に固定されたポンプブレード112に伝達され、ポンプ110が回転する。そして、ポンプ110のポンプブレード112の回転は、作動流体が矢印A方向に流れを発生することで、タービン120のタービンブレード121に伝達され、タービン120が回転する。このとき、上述のように、このタービン120には、ポンプ110(ポンプブレード112)側にスラスト力を受ける。タービン120は、このスラスト力(数千N程度)により、ポンプ110側である矢印Bに示す方向に変形する恐れがあった。タービン120は、その内径側(タービンシェル123の延在部)でタービンハブ170に連結されている。従って、特に、タービン120がタービンシェル123の延在部123aのCに示す部分を起点として変形すると、その変形量は大きくなり、このタービン120がポンプ110に干渉する恐れがあった。
【0008】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、少なくともタービンとポンプとの干渉の抑制を図ることができるロックアップクラッチ付トルクコンバータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明では、ロックアップクラッチ用のピストンと入力部材との摩擦係合部を備えたロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、ピストンは、フロントカバーとタービンとの間に配設され、ピストンとタービン外周側とを連結すると共に、摩擦係合部をピストンが連結するタービン側に設けたことを特徴する。
【0010】
この発明によれば、タービンがスラスト力を受ける方向に摩擦係合部が設けられている。従って、タービンがスラスト力を受けることでこのタービンが連結されているピストンもスラスト力を受ける方向に移動するが、摩擦係合部が摩擦係合するとそれ以上スラスト力を受ける方向に移動することはない。つまり、タービンのスラスト力を受ける方向への移動は規制される。これにより、タービンとポンプとの干渉の抑制を図ることができる。
【0011】
また、この発明では、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、ピストンは、タービン外周側のうち最もピストン側に突出している部分と当該タービンの外周端部との間で連結することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、タービンは、タービン外周側のうち最もピストン側に突出している部分と当該タービンの外周端部との間、すなわちタービンの比較的外径側でピストンに連結される。従って、従来のように、タービンの内径側でタービンハブに連結される場合と比較して、タービンの変形を小さくすることができる。これにより、タービンとポンプとの干渉の抑制をさらに図ることができる。
【0013】
また、この発明では、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、摩擦係合部は、ポンプシェルの外周端部から当該ポンプシェルの半径方向内方に延在する延在部と、この延在部と対向するようにピストンに設けられた摩擦材とで構成されることを特徴とする。
【0014】
また、この発明では、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、摩擦係合部は、ピストンと、フロントカバーに固定されているポンプシェルの外周端部から当該ポンプシェルの半径方向内方に延在する延在部にピストンと対向するように設けられた摩擦材とで構成されることを特徴とする。
【0015】
これらの発明によれば、摩擦係合部を構成する延在部がポンプシェルと一体に形成されている。これにより、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータの作用効果に加え、部品点数や組み立て時間の増加の防止を図ることができる。ここで、延在部の先端は、タービンの外径よりもポンプシェルの半径方向外方に位置することが好ましい。これによれば、延在部の先端で形成される開口部は、タービンの外径よりも大きいため、延在部にタービンの外周端部が接触することなく、タービンをポンプシェル内部に挿入することができる。
【0016】
また、この発明では、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、摩擦係合部は、フロントカバーおよび/または当該フロントカバーに固定されているポンプシェルに固定手段により固定された中間部材と、この中間部材と対向するようにピストンに設けられた摩擦材とで構成されることを特徴とする。
【0017】
また、この発明では、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、摩擦係合部は、ピストンと、フロントカバーおよび/または当該フロントカバーに固定されているポンプシェルとの間に固定手段により固定される中間部材にピストンと対向するように設けられた摩擦材とで構成されることを特徴とする。
【0018】
これらの発明によれば、摩擦係合部を構成する一方をフロントカバーあるいはポンプシェルとは別体の中間部材とする。従って、タービンとピストンを連結する前に、この中間部材をタービンとピストンとの間に配設することができるので、ポンプシェルの半径を短くすることができる。すなわち、ロックアップクラッチ付トルクコンバータの外径を小さくすることができる。これにより、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータの作用効果に加え、小型化を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0020】
〔第一実施形態〕
図1は、第一の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータの一部断面図を示す図である。なお、実際のロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の外郭は概略、同図をX−X軸を中心軸として円周方向に回転することで構成される。同図に示すように、本発明に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ1は、少なくともポンプ(ポンプインペラ)10と、タービン(タービンインペラ)20と、ステータ30と、ロックアップクラッチ40と、ダンパ装置50で構成されている。
【0021】
ポンプ10は、図示しない入力側であるエンジンのクランクシャフトなどの入力軸の回転を後述する作動流体である油を介してタービン20に伝達するものであり、ポンプブレード11と、ポンプシェル12と、インナーコア13とにより構成されている。ポンプブレード11は、円周方向に設けられた複数の翼で構成されており、その内周にインナーコア13に取り付けられている。ポンプシェル12は、リング形状で図示する出力側に湾曲しており、この湾曲したポンプシェル12の内面にポンプブレード11が固定されている。このポンプシェル12の外周端部12aはポンプブレード11の半径方向外方に突出しており、この外周端部12aからポンプシェル12の半径方向内方に延在部12bが延在されている。ここで、この延在部12bの先端は、後述するタービン20の外径よりもポンプシェル12の半径方向外方に位置するものである。また、このポンプシェル12は、上記クランクシャフトなどの入力軸と連結されているフロントカバー60に固定されている。ここで、70は、このポンプシェル12に固定されているスリーブである。
【0022】
タービン20は、ポンプ10から油を介して伝達された入力軸の回転を出力側である図示しない変速装置のインプットシャフトなどの出力軸に伝達するものであり、タービンブレード21と、タービンシェル22と、インナーコア23とにより構成されている。タービンブレード21は、円周方向に設けられた複数の翼で構成されており、その内周にインナーコア23に取り付けられている。タービンシェル22は、リング状で図示する入力側に湾曲しており、この湾曲したタービンシェル22の内面にタービンブレード21が固定されている。また、このタービン20は、ポンプ10に対向するように配設されている。このタービン20の配設は、タービン20外周側と後述するロックアップクラッチ40のピストン41とを連結することで行われる。ここで、タービン20とピストン41とは、タービン20外周側であるタービンシェル22外周面において最もこのピストン41側(同図では、右側)に突出している部分22aとタービン20の外周端部であるタービンシェル22の外周端部22bとの間で連結されている。
【0023】
ステータ30は、ポンプ10とタービン20と間に配設され、このポンプ10とタービン20との間を循環する油の流れを変化させ所定の特性を得るためのものである。このステータ30の外周側にはリング状に複数枚のブレード31が設けられ、内周側にはワンウェイクラッチ32が固定されている。このワンウェイクラッチ32は、ステータ30を一方向にだけ回転可能とするものであり、アウターレース32aと、インナーレース32bとから構成されている。このアウターレース32aはステータ30の内周面に固定され、インナーレース32bは図示しない自動変速機のケースなどに固定されている。なお、ステータ30の配設は、ポンプシェル12に固定されたスリーブ70とステータ30が固定されたワンウェイクラッチ32との間、ワンウェイクラッチ32と後述するタービンハブ80との間にそれぞれ設けられたベアリング71、72により回転自在に支持されることで行われる。
【0024】
ロックアップクラッチ40は、入力軸の回転をポンプ10とタービン20と作動流体である油とで形成される流体継手を介さず直接出力軸に伝達するものであり、ピストン41と摩擦材42とにより構成されている。このピストン41は、リング状であり、タービン20とフロントカバー60との間に配設されている。ピストン41の配設は、係止手段と摺動手段とにより、後述するダンパ装置50およびタービンハブ80に対してX−X軸方向に摺動自在に係止されることで行われる。この係止手段は、ピストン41の外周端部に設けられたフロントカバー60側に突出する複数個の係止片41aとダンパ装置50のドライブプレート51の外周端部に設けられた図示しない複数個の係止溝とにより構成されている。一方、摺動手段は、ピストン41の内周端部に設けられたフロントカバー60側に突出する摺動片41bとタービンハブ80の外周に設けられた摺動面81とにより構成されている。
【0025】
摩擦材42は、ピストン41の上記タービン20が連結されている側、すなわちタービン20側に貼り付けられている。この摩擦材42は、リング状であり上記ポンプシェル12の延在部12bと対向するように位置するものである。ここで、ロックアップクラッチ40には、ロックアップクラッチ40のピストン41と、入力部材であるフロントカバー60あるいはこのフロントカバー60に固定されたポンプシェル12との摩擦係合部43を備える。この摩擦係合部43は、上記摩擦材42とポンプシェル12の延在部12bとにより構成されている。
【0026】
ダンパ装置50は、入力軸の回転を出力軸に伝達する際のトルクの変動を吸収するためのものであり、ドライブプレート51と、2つのドリブンプレート52,53と、複数個のスプリング54,55とにより構成されている。ドライブプレート51は、リング状であり、上述した複数個の係止溝とピストン41の複数個の係止片41aとによりピストン41に係止されている。2つのドリブンプレート52,53は、共にリング状であり、ドライブプレート51および後述するスプリング54,55を挟むように配設されている、このドリブンプレート52,53の配設は、一方のドリブンプレート53がリベット56によりタービンハブ80にリベット止めされ、他方のドリブンプレート52が図示しないリベットによりドリブンプレート53にリベット止めされることで行われる。スプリング54,55は、ドライブプレート51の円周方向に複数個、遊動自在に介在し、2つのドリブンプレート52,53により保持されている。
【0027】
フロントカバー60は、図示しない入力側であるエンジンのクランクシャフトなどの入力軸が連結されており、入力軸の回転により回転するものである。このフロントカバー60は、リング状であり、その外周端部61はポンプシェル12側に突出し、この外周端部61と上記ポンプシェル12の外周端部12aが円周方向に固定されている。つまり、フロントカバー60は、入力軸の回転を少なくともポンプ10に伝達するものである。
【0028】
タービンハブ80は、入力軸の回転を流体継手あるいはロックアップクラッチ40を介して出力軸に伝達するものであり、その内周面には図示しないスプライン溝が形成されている。このスプライン溝は、変速装置のインプットシャフトなどの出力軸と嵌合するものである。なお、タービンハブ80の配設は、タービンハブ80とワンウェイクラッチ32との間、タービンハブ80とフロントカバー60との間に、それぞれ設けられたベアリング72、73により回転自在に支持されることで行われる。つまり、タービンハブ80およびワンウェイクラッチ32に固定されたステータ30は、ポンプシェル12とフロントカバー60との間でベアリング71〜73により回転自在に支持されている。
【0029】
以上により構成されるロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の内部は、第一油室P1と第二油室P2とが設けられている。第一油室P1は、ポンプ10のポンプシェル12とロックアップクラッチ40のピストン41とにより形成されている。一方、第二油室P2は、ピストン41とフロントカバー60とにより形成されている。これらの第一油室P1および第二油室P2には、作動流体である油が充填されており、第一油室P1内の圧力と第二油室P2内の圧力は、図示しない圧力制御手段により制御されている。
【0030】
次に、第一の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の組み立てについて説明する。まず、ポンプ10のポンプシェル12にインナーコア13に取り付けられたポンプブレード11を固定する。また、このポンプシェル12にスリーブ70を溶接等で固定する。
【0031】
次に、ダンパ装置50をこのダンパ装置50のドリブンプレート53をリベット56によりタービンハブ80にリベット止めすることで、タービンハブ80に固定する。ロックアップクラッチ40のピストン41のタービン20側に摩擦材42を貼り付ける。このピストン41の係止片41aとダンパ装置50のドライブプレート51の図示しない係止溝とを係止し、ダンパ装置50にピストン41を摺動自在に係止する。タービン20のタービンシェル22にインナーコア23に取り付けられたタービンブレード21を固定し、このタービン20とピストン41を溶接等により連結する。
【0032】
次に、ポンプブレード11が固定されたポンプシェル12内部にベアリング71を介して、ワンウェイクラッチ32に固定されたステータ30を挿入する。ステータ30が挿入されたポンプシェル12内部でタービンブレード21とポンプブレード11とが対向するように、ピストン41に連結されたタービン20を挿入する。このとき、タービンハブ80は、ベアリング72を介してステータ30が固定されているワンウェイクラッチ32に隣接する。ここで、ポンプシェル12の延在部12bの先端で形成される図示しない開口部は、タービンシェル22の外周端部22bの直径、すなわちタービン20の外径よりも大きいため、延在部12bにタービン20の外周端部が接触することなくタービン20をポンプシェル12内部に挿入できる。
【0033】
そして、ダンパ装置50およびタービンハブ80をフロントカバー60で覆い、このフロントカバー60の外周端部61にポンプシェル12の外周端部12aを溶接等により固定する。このとき、タービンハブ80は、ベアリング73を介してフロントカバー60に隣接する。以上により、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1を組み立てる。なお、フロントカバー60に図示しない入力側であるエンジンのクランクシャフトなどの入力軸を連結し、タービンハブ80に図示しない変速装置のインプットシャフトなどの出力軸を嵌合する。
【0034】
次に、第一の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の動作について説明する。図2は、ロックアップクラッチ付トルクコンバータの動作説明図であり、同図(a)は摩擦係合部が解除されている状態、同図(b)は摩擦係合部が摩擦係合している状態を示す図である。ここでは、このロックアップクラッチ付トルクコンバータ1を備える自動変速機が、動力源を内燃機関であるエンジンとする車両に搭載されている場合について説明する。以下、ロックアップクラッチ40がOFF時とON時とに分けて説明する。
【0035】
[ロックアップクラッチOFF時]
エンジンが回転すると、図示しない入力軸であるエンジンのクランクシャフトが回転し、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1のフロントカバー60に伝達される。このフロントカバー60には、ポンプ10のポンプシェル12が固定されているため、フロントカバー60に伝達されたクランクシャフトの回転は、ポンプシェル12に伝達され、このポンプシェル12に固定されているポンプブレード11が回転する。ポンプブレード11が回転すると、第一油室P1内の油は、このポンプブレード11とタービンブレード21とステータ30のブレード31との間を矢印A方向に循環し、流体継手として作用する。このようにして、入力軸の回転がタービン20に伝達され、このタービン20が回転する。タービン20は、ピストン41に連結されているため、入力軸の回転がピストン41に伝達され、このピストン41が回転する。ピストン41は、係止手段であるこのピストン41の係止片41aとダンパ装置50のドライブプレート51の図示しない係止溝とによりダンパ装置50に係止されているため、入力側の回転がダンパ装置50に伝達され、ドライブプレート51が回転する。
【0036】
ダンパ装置50は、ドリブンプレート53がリベット56によりタービンハブ80にリベット止めされているため、入力側の回転がタービンハブ80に伝達され、タービンハブ80が回転する。ここで、ドライブプレート51とドリブンプレート52,53との間には、スプリング54,55が介在されている。このスプリング54,55がドライブプレート51と2つのドリブンプレート52,53とにより狭持、圧縮されることでドライブプレート51に伝達された入力軸の回転のトルクの変動を吸収する。タービンハブ80は、図示しないスプライン溝が図示しない出力軸である変速装置のインプットシャフトに嵌合するため、入力の回転が出力軸に伝達され、出力軸が回転する。つまり、ロックアップクラッチOFF時は、入力軸の回転がポンプ10とタービン20を介して出力軸に伝達される。
【0037】
ロックアップクラッチ40がOFFの時は、第一油室P1の圧力と第二油室P2の圧力は、P1>P2となる。従って、第一油室P1内の油は、同図(a)の矢印Dに示すように、ロックアップクラッチ40の摩擦係合部43、すなわち摩擦材42とポンプシェル12の延在部12bとの隙間を通り、第二油室P2に流入する。ここで、ポンプブレード11とタービンブレード21とが流体継手として作用すると、タービン20はスラスト力を受ける。タービン20がこのスラスト力を受けることにより、タービン20外周側に連結されたピストン41は、図1に示す摺動片41bがタービンハブ80の摺動面81上を摺動し、矢印E方向に移動する。このピストン41は、同図(b)に示すように、摩擦係合部43である摩擦材42と延在部12bが摩擦係合するまで移動することできるが、摩擦係合部43が摩擦係合するとそれ以上ポンプ側に移動することができない。つまり、ピストン41に連結されているタービン20がスラスト力を受けたことによる移動は規制される。これにより、タービン20とポンプ10との干渉を抑制することができる。
【0038】
また、タービン20は、タービン20外周側であるタービンシェル22の外周面において最もこのピストン41側に突出している部分22aとタービン20の外周端部であるタービンシェル22の外周端部22bとの間、すなわちタービン20の外径側でピストン41に連結されている。従って、図7に示す従来のロックアップクラッチ付トルクコンバータ100ように、タービン120の内径側であるタービンシェル123の延在部123aによりタービンハブ170に連結されて場合と比較して、タービン20の変形が小さくなる。これにより、タービン20とポンプ10との干渉をさらに抑制することができる。
【0039】
また、上述のように、第一油室P1の圧力は第二油室P2の圧力よりも高いため、第一油室P1内の油は、矢印Dに示すように、摩擦係合部43である摩擦材42と延在部12bとの隙間を通り、第二油室P2に流入する。ここで、タービン20が受けたスラスト力により、ピストン41がタービン20と共に矢印E方向に移動することで、摩擦材42と延在部12bとの隙間が狭まると、第一油室P1の圧力は第二油室P2の圧力よりもさらに高くなる。従って、第一油室P1の圧力と第二油室P2との差圧により、摩擦材42と延在部12bとの隙間は一定に保たれる。
【0040】
これは、例えば、摩擦材42と延在部12bが摩擦係合、すなわち、摩擦係合部43が摩擦係合すると、第一油室P1の圧力と第二油室P2は、P1≫P2となる。つまり第一油室P1の圧力と第二油室P2との差圧は、上記のように摩擦材42と延在部12bとの隙間が狭まった場合の差圧よりも大きくなる。この差圧によるピストン41を矢印E方向と反対方向に働くピストン力(数万N程度)は、ピストン41を矢印E方向に移動させるスラスト力(数千N程度)よりも勝る。従って、ピストン41は、摩擦係合部43の摩擦係合を解除する方向に力を受け、摩擦係合部43である摩擦材42と延在部12bとの間に隙間が生じ始める。この摩擦材42と延在部12bとの間に隙間が生じると、第一油室P1の圧力と第二油室P2との差圧は急激に小さくなり、ピストン41を矢印E方向に移動させるスラスト力がピストン41を矢印E方向と反対方向に働くピストン力よりも勝ようになる。従って、ピストン41は、摩擦係合部43を摩擦係合する方向に力を受け、摩擦係合部43である摩擦材42と延在部12bとの間の隙間が狭まる。つまり、ロックアップクラッチOFF時にピストン41は、第一油室P1の圧力と第二油室P2との差圧によるピストン力とスラスト力とが釣り合う所定の位置に停止するので、上述のように摩擦材42と延在部12bとの間の隙間は、一定に保たれる。これにより、摩擦係合部43がロックアップクラッチOFF時に摩擦係合することを防止でき、この摩擦係合部43の損失を低減することができる。
【0041】
ここで、従来例では、図7に示すように、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ100は、ポンプシェル111に固定されたスリーブ190とステータ130が固定されたワンウェイクラッチ200との間、ワンウェイクラッチ200とタービンハブ170との間、タービンハブ170とフロントカバー180との間にそれぞれベアリング211,212,213が設けられている。これらのベアリング211〜213により、タービン120、ステータ130、ダンパ装置150などは、図示しない入力軸が連結されているフロントカバー180に対して回転自在に支持されている。上述のように、タービン120がポンプ110側にスラスト力を受けるため、特にベアリング211,212にはこのスラスト力による負荷がかかる。従って、従来においては、スラスト力による負荷を考慮して、ベアリング211,212を容量の大きいベアリングとする必要があった。容量の大きいベアリングは、ベアリングの軸方向に厚みを有するため、このロックアップクラッチ付トルクコンバータ100の軸方向(X−X軸方向)の長さを短くすることができなかった。
【0042】
しかし、本発明においては、タービン20が受けるスラスト力は、上述のように第一油室P1の圧力と第二油室P2との差圧によるピストン力により打ち消される。タービン20がピストン40、ダンパ装置50を介して固定されているタービンハブ80およびワンウェイクラッチ32を介してステータ30を回転自在に支持するベアリング71〜73、特に、ベアリング71,72の負担が低減する。従って、ベアリング71,72が受けるスラスト力は低減されるので、容量が小さいベアリングを用いることができる。つまり、同図に示すX−X軸方向に厚みの薄いベアリングを用いることができるので、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の軸方向(X−X軸方向)の長さを短くすることができ、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の小型化を図ることができる。
【0043】
[ロックアップクラッチON時]
車両が発進した後、予め設定された車速が得られると、図示しない圧力制御手段により、第一油室P1内の圧力と第二油室P2内の圧力をP1<P2とする。第二油室P2の圧力が第一油室P1の圧力よりも大きくなることで、ピストン41の摩擦材42とポンプシェル12の延在部12bが摩擦係合、すなわちロックアップクラッチ40の摩擦係合部43が摩擦係合する。摩擦係合部43が摩擦係合することで、ポンプ10のポンプシェル12に伝達された入力軸の回転は、ピストン41に伝達されピストン41が回転する。ピストン41は、係止手段によりダンパ装置50に係止されているため、入力側の回転がダンパ装置50に伝達され、ドライブプレート51が回転する。
【0044】
ダンパ装置50は、ドリブンプレート53がリベット56によりタービンハブ80にリベット止めされているため、入力側の回転がタービンハブ80に伝達され、タービンハブ80が回転する。なお、上記ロックアップクラッチOFF時と同様に、スプリング54,55により、ドライブプレート51に伝達された入力軸の回転のトルクの変動を吸収し、ドリブンプレート53に伝達される。タービンハブ80は、図示しないスプライン溝が図示しない出力軸である変速装置のインプットシャフトに嵌合するため、入力の回転が出力軸に伝達され、出力軸が回転する。つまり、ロックアップクラッチON時は、入力軸の回転がロックアップクラッチ40の摩擦係合部43を介して直接出力軸に伝達される。
【0045】
〔第二実施形態〕
図3は、第二の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータの一部断面図を示す図である。図4は、フロントカバーと中間部材とを固定する固定手段を示す図であり、同図(a)はフロントカバーの正面図、同図(b)は中間部材の正面図である。ここで、実際のロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´の外郭は概略、図3をX−X軸を中心軸として円周方向に回転することで構成される。図3に示すロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´が、図1に示すロックアップクラッチ付トルクコンバータ1と異なる点は、ロックアップクラッチ40の摩擦係合部43を構成するポンプシェル12の延在部12bが、ポンプシェル12とは別体の中間部材90である点である。なお、第二の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´の基本的構成および動作は、第一の実施形態に係る図1に示すようにロックアップクラッチ付トルクコンバータ1の基本的構成および動作と略同様であるのでその説明は省略する。
【0046】
中間部材90は、図3および図4(b)に示すように、リング状であり、その外周側に複数個の突起部91が形成されている。この中間部材90は、フロントカバー60の外周端部61に形成された段差部62とポンプ10のポンプケーシング12´の外周端部12´aとの間、すなわちフロントカバー60およびこのフロントカバー60に固定されているポンプシェル12´との間に固定されている。また、中間部材90は、ロックアップクラッチ40の摩擦材42と対向するように位置するものである。ロックアップクラッチ40の摩擦係合部43´は、摩擦材42と中間部材90とにより構成されている。ここで、フロントカバー60は、図4(a)に示すように、その内周側に中間部材90の突起部91に対応するように複数個の溝部63が形成されている。
【0047】
次に、第二の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´の組み立てについて説明する。図5は、ポンプシェル、中間部材、フロントカバーの組立方法を示す図であり、同図(a)はフロントカバーと中間部材の要部分解斜視図、同図(b)はポンプシェル、中間部材、フロントカバーの要部組立斜視図である。まず、図3に示すように、ポンプ10のポンプシェル12´にインナーコア13に取り付けられたポンプブレード11、スリーブ70を固定する。
【0048】
次に、タービンハブ80にダンパ装置50を固定し、このダンパ装置50にロックアップクラッチ40のピストン41を摺動自在に係止する。フロントカバー60内部にベアリング73を介して、このタービンハブ80をダンパ装置50とピストン41と共に挿入する。次に、同図(a)に示すように、フロントカバー60の内部に中間部材91を挿入し、固定手段であるこのフロントカバー60の溝部63と中間部材90の突起部91とを嵌合することで、まずフロントカバー60に中間部材90を固定する。なお、突起部91の図示しない一方の側面は、フロントカバー60の段差部62に当接する。
【0049】
次に、タービン20のタービンシェル22にインナーコア23に取り付けられたタービンブレード21を固定し、このタービン20とフロントカバー60内部に挿入されたピストン41とを連結する。次に、ポンプシェル12´内部に、ベアリング71を介して、ステータ30を挿入し、ポンプシェル12´外周側がフロントカバー60内周側と当接するようにポンプシェル12´をフロントカバー60内部に挿入し、固定する。このとき、タービンハブ80とステータ30との間には、ベアリング72が介在されている。なお、突起部91の図示しない他方の側面は、ポンプシェル12´の外周端部12´aに当接する。以上により、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´を組み立てる。なお、フロントカバー60に図示しない入力側であるエンジンのクランクシャフトなどの入力軸を連結し、タービンハブ80に図示しない変速装置のインプットシャフトなどの出力軸を嵌合する。
【0050】
上記のような組み立て方法を用いることで、タービン20とピストン41との間に中間部材90を配設することができる。従って、摩擦係合部43´を構成する一方を中間部材90としたポンプシェル12´の半径H2は、図1に示す延在部12bを有するポンプシェル12の半径H1より小さくすることができる。つまり、ポンプシェル12´の半径H2は、中間部材90の半径方向の幅だけ短くすることができる。これにより、ロックアップクラッチ付トルクコンバータ1´の外径を小さくすることができるので、小型化を図ることができる。
【0051】
また、上述のように、中間部材90は、固定手段である突起部91とフロントカバー60の溝部63とが嵌合することにより、このフロントカバー60とポンプシェル12´との間に固定されている。ここで、この中間部材90は、その円周方向および半径方向を突起部91と溝部63との嵌合で、X−X軸方向を突起部91の図示しない両方の側面とフロントカバー60の段差部62およびポンプシェル12´の外周端部12aとが当接することで、移動しないように固定することができる。つまり、中間部材90が軸方向、円周方向および半径方向のいずれにも移動しないように固定することができる。従って、中間部材90をフロントカバー60に固定する際に、溶接等が必要でなくなり、組み立て時間の増加の防止を図ることができる。
【0052】
なお、上記第二実施形態では、中間部材90の突起部91をフロントカバー60の内周側に設けられた溝部63に嵌合する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図6は、ポンプシェルと中間部材とを固定する固定手段を示す図であり、同図(a)はポンプシェルの背面図、同図(b)はポンプシェルと中間部材の要部分解斜視図、同図(c)はポンプシェル、中間部材、フロントカバーの要部組立斜視図である。同図(a)に示すように、フロントカバー60の溝部63のかわりに、ポンプシェル12´の内周側に複数個の溝部12cを設けても良い。この溝部12cは、ポンプシェル12´の外周端部12´aに形成されている。この場合は、タービン20とピストン41とを連結する前に、このタービン20とピストン41との間に中間部材90を配置する。そして、ポンプシェル12´外周側がフロントカバー60内周側と当接するようにポンプシェル12´をフロントカバー60内部に挿入する際に、中間部材90の突起部91をポンプシェル12´の溝部12cに嵌合させても良い。また、フロントカバー60の外周端部61とポンプシェル12´の外周端部12´aとの両者に溝部を形成し、この溝部のX−X軸方向の幅が突起部91の厚みとなるようにしても良い。この場合は、フロントカバー60の外周端部61の先端は、ポンプシェル12´の外周端部12´aの先端に当接するように連結することとなる。
【0053】
なお、上記第一および第二実施形態では、摩擦材42をピストン41に設けた場合を説明したが本発明はこれに限定されるものではなく、延材部12bあるいは中間部材90に摩擦材42を設けても良い。この場合は、延材部12bあるいは中間部材90に設けられた摩擦材42がピストン41に対向するように設ける。また、摩擦材42は、ピストン41、延材部12b、中間部材90のいずれか一方だけに設けられるものではなく、ピストン41および延材部12b、ピストン41および中間部材90の双方に設けても良い。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ(請求項1)によれば、タービンがスラスト力を受ける方向に摩擦係合部が設けられている。従って、タービンがスラスト力を受けることでこのタービンが連結されているピストンもスラスト力を受ける方向に移動するが、摩擦係合部が摩擦係合するとそれ以上スラスト力を受ける方向に移動することはない。つまり、タービンのスラスト力を受ける方向への移動は規制される。これにより、タービンとポンプとの干渉を抑制することができる。
【0055】
また、この発明に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ(請求項2)によれば、タービンは、タービン外周側のうち最もピストン側に突出している部分と当該タービンの外周端部との間、すなわちタービンの外径側でピストンに連結される。従って、従来のように、タービンの内径側でタービンハブに連結される場合と比較して、タービンの変形を小さくすることができる。これにより、タービンとポンプとの干渉をさらに抑制することができる。
【0056】
また、この発明に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ(請求項3および請求項4)によれば、摩擦係合部を構成する延在部がポンプシェルと一体に形成されている。これにより、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータの作用効果に加え、部品点数や組み立て時間の増加の防止を図ることができる。
【0057】
また、この発明に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータ(請求項5および請求項6)によれば、摩擦係合部を構成する一方をフロントカバーあるいはポンプシェルとは別体の中間部材とする。従って、タービンとピストンを連結する前に、この中間部材をタービンとピストンとの間に配設することができるので、ポンプシェルの半径を短くすることができる。すなわち、ロックアップクラッチ付トルクコンバータの外径を小さくすることができる。これにより、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータの作用効果に加え、小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータの一部断面図を示す図である。
【図2】図2は、ロックアップクラッチ付トルクコンバータの動作説明図であり、同図(a)は摩擦係合部が解除されている状態、同図(b)は摩擦係合部が摩擦係合している状態を示す図である。
【図3】第二の実施形態に係るロックアップクラッチ付トルクコンバータの一部断面図を示す図である。
【図4】フロントカバーと中間部材とを固定する固定手段を示す図であり、同図(a)はフロントカバーの正面図、同図(b)は中間部材の正面図である。
【図5】ポンプシェル、中間部材、フロントカバーの組立方法を示す図であり、同図(a)はフロントカバーと中間部材の要部分解斜視図、同図(b)はポンプシェル、中間部材、フロントカバーの要部組立斜視図である。
【図6】ポンプシェルと中間部材とを固定する固定手段を示す図であり、同図(a)はポンプシェルの背面図、同図(b)はポンプシェルと中間部材の要部分解斜視図、同図(c)はポンプシェル、中間部材、フロントカバーの要部組立斜視図である。
【図7】従来例の問題点を示す図である。
【符号の説明】
1,1´ ロックアップクラッチ付トルクコンバータ
10 ポンプ
11 ポンプブレード
12 ポンプシェル
12b 延在部
12c 溝部
20 タービン
21 タービンブレード
22 タービンシェル
30 ステータ
40 ロックアップクラッチ
41 ピストン
42 摩擦材
43 摩擦係合部
50 ダンパ装置
60 フロントカバー
62 溝部
71,72,73 ベアリング
80 タービンハブ
90 中間部材
91 突起部
Claims (6)
- ロックアップクラッチ用のピストンと入力部材との摩擦係合部を備えたロックアップクラッチ付トルクコンバータにおいて、
前記ピストンは、フロントカバーとタービンとの間に配設され、
前記ピストンと前記タービン外周側とを連結すると共に、
前記摩擦係合部を前記ピストンが連結するタービン側に設けたことを特徴するロックアップクラッチ付トルクコンバータ。 - 前記ピストンは、前記タービン外周側のうち最もピストン側に突出している部分と当該タービンの外周端部との間で連結することを特徴とする請求項1に記載のロックアップクラッチ付トルクコンバータ。
- 前記摩擦係合部は、
前記フロントカバーに固定されているポンプシェルの外周端部から当該ポンプシェルの半径方向内方に延在する延在部と、
前記延在部と対向するように前記ピストンに設けられた摩擦材と、
で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のロックアップクラッチ付トルクコンバータ。 - 前記摩擦係合部は、
前記ピストンと、
前記フロントカバーに固定されているポンプシェルの外周端部から当該ポンプシェルの半径方向内方に延在する延在部に前記ピストンと対向するように設けられた摩擦材と、
で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のロックアップクラッチ付トルクコンバータ。 - 前記摩擦係合部は、
前記フロントカバーおよび/または当該フロントカバーに固定されているポンプシェルとの間に固定手段により固定される中間部材と、
前記中間部材と対向するように前記ピストンに設けられた摩擦材と、
で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のロックアップクラッチ付トルクコンバータ。 - 前記摩擦係合部は、
前記ピストンと、
前記フロントカバーおよび/または当該フロントカバーに固定されているポンプシェルとの間に固定手段により固定される中間部材に前記ピストンと対向するように設けられた摩擦材と、
で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のロックアップクラッチ付トルクコンバータ。
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