JP2004334545A - フィルタ回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較回路を用いた昇順又は降順の並べ替えや、ヒストグラムデータの作成を必要とすることなく、小規模なデジタル回路で構成することができ、高速処理が可能なフィルタ回路を提供する。
【解決手段】注目画素を含むウィンドウ内にある各画素値を入力データとして入力し極値データを求める極値保持回路17と、極値データを初期値として検索データを作成する検索データ作成回路19と、入力データと検索データとを入力し、入力データ中に検索データが存在しているか否かの検索を行い一致カウントデータを出力するデータ検索可能メモリ12と、一致カウントデータをカウントしてウィンドウのサイズの半分以上になったときメディアン値発見フラグを出力するメディアン値判定カウンタ回路14とを備え、メディアン値発見フラグ出力時の検索データをメディアン値として出力させるようにフィルタ回路を構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】注目画素を含むウィンドウ内にある各画素値を入力データとして入力し極値データを求める極値保持回路17と、極値データを初期値として検索データを作成する検索データ作成回路19と、入力データと検索データとを入力し、入力データ中に検索データが存在しているか否かの検索を行い一致カウントデータを出力するデータ検索可能メモリ12と、一致カウントデータをカウントしてウィンドウのサイズの半分以上になったときメディアン値発見フラグを出力するメディアン値判定カウンタ回路14とを備え、メディアン値発見フラグ出力時の検索データをメディアン値として出力させるようにフィルタ回路を構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多値デジタル画像における各画素の値のノイズ成分を除去する手段として用いられるフィルタ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平7−336192号公報
【特許文献2】特開2000−293681号公報
【0003】
一般に、多値デジタル画像における各画素の値のノイズ成分を除去する手段として、メディアンフィルタが知られている。メディアンフィルタは、注目画素とその注目画素を含むウィンドウとして、マトリクス状のウィンドウM×N(M,Nは自然数)を設定し、該ウィンドウ内にある画素の値を取得して、画素の値を昇順又は降順に並べ替えることにより、メディアン値(中央値)を求め、注目画素の値を該メディアン値に置き換えるフィルタである。
【0004】
このようなメディアンフィルタをデジタル回路で実現する場合、画素の値を昇順又は降順に並べ替えを行うために、値の大小比較を行う比較回路を用いるのが一般的である。特開平7−336192号公報(特許文献1)に、比較回路を用いてメディアン値を求める回路について開示がなされている。
【0005】
図7は、上記公報に記載されている中央値回路を示すブロック図である。この中央値回路100 は、2つの信号の最大値を選択して出力する最大値回路101 ,102 ,103 と、2つの信号の最小値を選択して出力する最小値回路104 ,105 とで構成されている。なお、図7において、106 ,107 は入力信号を段階的に遅延させる遅延回路である。
【0006】
図8は、前記最大値/最小値回路を示すブロック図である。最大値/最小値回路は、2つの入力信号(a),(b)のデジタル値を比較する比較回路111 と、この比較回路111 の比較結果112 に基づいて2つの入力信号(a),(b)の何れか一方を選択して出力する選択回路113 とで構成されている。
【0007】
最大値回路101 ,102 ,103 は、3つの入力信号a,b,cから得られる2つずつの信号の組み合わせ(a−b,b−c,c−a)について、それぞれの最大値を出力する。最小値回路104 は、最大値回路101 ,102 の出力信号の、最小値を選択して出力する。最小値回路105 は最小値回路104 の出力信号と、最大値回路103 の出力信号の、最小値を選択して出力する。
【0008】
例えば、3つの入力信号a,b,cの値の大きさがa≧b≧cであった場合、最大値回路101 はa,最大値回路102 はb,最大値回路103 はaを出力する。次に、最小値回路104 はaとbの最小値としてbを出力し、最小値回路105 はbとaの最小値としてbを出力する。これにより、入力信号a,b,cの中から、メディアン値であるbが出力される。
【0009】
このように上記公報に記載された手法によれば、比較回路を用いることで、メディアン値を求めるデジタル回路からなるメディアンフィルタを構成することができる。
【0010】
また、特開2000−293681号公報(特許文献2)には、比較回路を用いずにメディアン値を取得するフィルタ回路を構成する手法が開示されている。図9は、上記公報に記載された、比較回路を用いずにメディアン値を求めるフィルタ回路を示すブロック図である。このメディアンフィルタ回路は、ヒストグラム更新回路201 と、ヒストグラムメモリ202 と、中央値選択加算回路203 とで構成されており、ヒストグラム更新回路201 はデコーダ211 と、ヒストグラムメモリ212A〜212Fと、加算回路213 と、減算回路214 とで構成されている。
【0011】
このように構成されているヒストグラム更新回路201 においては、メディアンフィルタの処理対象となるウィンドウを移動させることによって、新たにウィンドウに加えられた画素の値のヒストグラムデータを求めて、部分的ヒストグラムメモリ212Aに記憶する。ウィンドウの各列に対応した部分的ヒストグラムメモリ212B〜212Fの値を順にシフトすることにより、ウィンドウから除外される画素の値が、部分的ヒストグラムメモリ212Fに記憶される。
【0012】
前記部分的ヒストグラムメモリ212Aに記憶されたヒストグラムデータ、及び前記部分的ヒストグラムメモリ212Fに記憶されたヒストグラムデータを、加算及び減算することによって、ヒストグラムメモリ202 のデータを更新し、中央値選択加算回路203 によって、ヒストグラムデータを大きさの順に累積加算する。累積加算データが、ウィンドウサイズの中央番目となるときのヒストグラムデータが、ウィンドウにおけるメディアン値である。
【0013】
このように上記公報に記載された手法によれば、比較回路を用いずにメディアン値を取得するメディアンフィルタ回路を構成することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平7−336192号公報に開示されているような、比較回路を用いて画素の値を昇順又は降順に並べ替えを行う手法を用いたメディアンフィルタ回路を実現すると、処理対象となるウィンドウ内にある全ての画素の値を比較して順序を決定するために、ウィンドウのサイズが大きくなると、多数の比較回路が必要となり、デジタル回路で実現することが非常に困難である。
【0015】
一方、上記特開2000−293681号公報に開示されているような、比較回路を用いずにヒストグラムメモリを用いた手法によれば、処理対象となるウィンドウにある画素の値に対応するヒストグラムデータを作成する必要があり、回路規模が大規模且つ複雑なものとなってしまう。また、ヒストグラムメモリ202内の各アドレスに記憶されたヒストグラムデータの最小値又は最大値を認識していないので、昇順又は降順でヒストグラムメモリ202 内の各アドレスにアクセスしてヒストグラムデータを累積加算する際に、ヒストグラムデータが0のアドレスに多くアクセスしてしまい、処理速度の大幅な低下が起こる可能性がある。
【0016】
本発明は、従来のメディアンフィルタ回路における上記問題点に鑑みなされたもので、処理を単純化することで小規模なデジタル回路で構成することができ、高速な処理が可能なフィルタ回路を提供することを目的とする。請求項毎の目的を述べると、請求項1に係る発明は、小規模で高速処理が可能なデジタル化されたフィルタ回路を提供することを目的とし、請求項2〜8に係る発明は、請求項1に係るフィルタ回路を実現するための具体的且つ最適な構成を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に係る発明は、整数によって表現されている入力データとして、注目画素とその注目画素を含むウィンドウ内にある各画素の値を入力して、前記注目画素の値を前記ウィンドウ内における所定の昇順又は降順番目の、画素の値で置き換えるフィルタ回路であって、前記ウィンドウ内にある画素の値の極値を求めて保持する極値保持手段と、該極値保持手段からの極値データと入力データを入力し、前記ウィンドウ内にある画素の値の出現頻度を累積加算することで所定の昇順又は降順番目の値を求めるデータ検索判定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
このような構成とすることにより、比較回路を用いて画素の値を昇順又は降順に並べ替えを行うことなく、またヒストグラムデータを作成することなく、前記ウィンドウ内にある画素の値の出現頻度を累積加算することで、前記所定の昇順又は降順番目の値を求めることが可能となる。
【0019】
請求項2に係る発明は、請求項1に係るフィルタ回路において、前記データ検索判定手段は、前記ウィンドウ内にある各画素の値を記憶し、またデータ検索を行って値が一致したアドレスの個数情報を出力することが可能なデータ検索可能メモリと、該データ検索可能メモリへ検索データを入力する検索データ作成手段と、前記検索データと値が一致したアドレスの個数情報を累積加算するカウンタ手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0020】
このような構成とすることにより、前記ウィンドウ内にある画素の値の出現頻度を累積加算するデータ検索判定手段を、デジタル回路で構成することができる。
【0021】
請求項3に係る発明は、請求項2に係るフィルタ回路において、前記データ検索可能メモリは、前記ウィンドウ内にある各画素の値を同一行又は同一列でグループ化して、それぞれのグループ毎にアドレスを決めてデータを記憶しておき、前記注目画素とその前記注目画素を含む前記ウィンドウを所定方向に移動させて1フレーム分の所定の昇順又は降順番目の画素の値を得る際に、前記ウィンドウから除外された同一行又は同一列のグループのデータだけを、前記ウィンドウに新たに加えられたデータに更新することを特徴とするものである。
【0022】
このような構成とすることにより、常に前記ウィンドウ内に存在している画素の値だけを、前記データ検索可能メモリに記憶しておくことができる。
【0023】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に係るフィルタ回路において、前記データ検索可能メモリとして内容アドレスメモリを使用することを特徴とするものである。
【0024】
このような構成とすることにより、前記データ検索可能メモリをデジタル回路で容易に構成することができる。
【0025】
請求項5に係る発明は、請求項2〜4のいずれか1項に係るフィルタ回路において、前記検索データ作成手段は、前記極値保持手段で保持された前記極値を初期値として前記検索データを作成することを特徴とするものである。
【0026】
このような構成とすることにより、前記ウィンドウ内に存在しない値を検索データの初期値として作成することがないので、処理を高速に行うことが可能になる。
【0027】
請求項6に係る発明は、請求項2〜5のいずれか1項に係るフィルタ回路において、前記カウンタ手段は、前記所定の昇順又は降順番目以上のカウントで桁上げ信号を出力し、この桁上げ信号を前記所定の昇順又は降順番目の、画素の値の発見信号として用いることを特徴とするものである。
【0028】
このような構成とすることにより、前記所定の昇順又は降順番目の、画素の値が発見されたことを容易に確認することができる。
【0029】
請求項7に係る発明は、請求項1に係るフィルタ回路において、前記極値保持手段は、前記ウィンドウ内にある各画素の値を同一行又は同一列でグループ化して、それぞれのグループでの極値を別々に求めて保持しておき、前記注目画素とその注目画素を含む前記ウィンドウを所定方向に移動させて1フレーム分の所定の昇順又は降順番目の画素の値を得る際に、前記ウィンドウから除外された同一行又は同一列のグループの極値だけを、前記ウィンドウに新たに加えられたグループのデータの極値に更新することを特徴とするものである。
【0030】
このような構成とすることにより、常に前記ウィンドウ内に存在している画素の値に対する極値を前記極値保持手段で保持することができる。
【0031】
請求項8に係る発明は、請求項6に係るフィルタ回路において、前記データ検索判定手段は、前記カウンタ手段から前記発見信号が出力されたときの前記検索データを、前記所定の昇順又は降順番目の画素の値として出力することを特徴とするものである。
【0032】
このような構成とすることにより、比較回路を用いて画素の値を昇順又は降順に並べ替えを行うことなく、またヒストグラムデータを作成することなく、前記所定の昇順又は降順番目の、画素の値を出力することが可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。なお、ここでは説明の便宜上、注目画素を含むウィンドウのサイズを5×5とし、画素の値は8ビットの符号なし整数(0〜255 )で現されており、前記注目画素を含む前記ウィンドウを垂直方向に1画素ずつ移動させて1フレーム分のメディアン値(中央値)を得るものとする。また、極値保持手段で保持する極値として最小値を採用することとする。
【0034】
図1は、本発明の実施の形態に係るフィルタ回路を示すブロック図である。初めに、図1を用いて本発明の原理について説明する。図1において、12はデータ検索可能メモリ、14はメディアン値判定カウンタ回路、19は検索データ作成回路であり、これらによりデータ検索判定手段が構成されており、このデータ検索判定手段と極値保持回路17とでフィルタ回路10を構成している。
【0035】
次に、動作原理を簡単に説明する。まず、注目画素を含むウィンドウ内にある各画素の値を入力データ11として、フィルタ回路10に入力する。入力データ11は、データ検索可能メモリ(CAM)12及び極値保持回路17に入力される。極値保持回路17は、入力データ11の極値を求めて極値データ18として検索データ作成回路19へ出力する。検索データ作成回路19は、極値データ18を初期値として検索データ16を作成して、データ検索可能メモリへ出力する。検索データ16は、またフィルタ回路10から出力されるメディアン値データとして外部へ出力される。
【0036】
データ検索可能メモリ12は、入力データ11の中に検索データ16が存在しているか検索を行い、検索データ16と一致した入力データ11の個数を一致カウントデータ13として、メディアン値判定カウンタ回路14へ出力する。メディアン値判定カウンタ回路14は、一致カウントデータ13をカウントしていき、カウント値が前記ウィンドウのサイズ5×5の半分以上、すなわち13以上になったときに桁上げ信号(キャリー)をメディアン値発見フラグ15として出力する。
【0037】
このようにして、入力されたデータに対してのメディアン値を容易に求めることが可能になる。ここで、内容アドレスメモリ(CAM)は、格納された全データに対する検索を同時に行うことが可能であるため、データ検索可能メモリ12として内容アドレスメモリ(CAM)を用いることにより、処理が高速化される。
【0038】
次に、この実施の形態に係るフィルタ回路を構成する各回路の詳細な回路構成例について説明する。図2は、検索データ作成回路19の構成例を示すブロック図で、入力された極値データ18と、内蔵したループカウンタ回路23が出力するカウント値22を加算器21で加算した結果を、検索データ16として出力するように構成されている。
【0039】
図3は、極値保持回路17の構成例を示すブロック図で、選択回路31は、入力データ11を同一行列入力データ32A〜32Eに振り分け、同一行列入力データ32A〜32Eは、それぞれ同一行列極値保持回路33A〜33Eに入力される。同一行列極値保持回路33A〜33Eは、入力されたデータ32A〜32Eの極値(本実施の形態の場合、最小値)を同一行列極値データ34A〜34Eとして極値判定回路35へ出力する。そして、極値判定回路35は、入力された同一行列極値データ34A〜34Eの中での極値(本実施の形態の場合、最小値)を、入力データ11に対する極値データ18として出力するようになっている。
【0040】
図4は、同一行列極値保持回路33A〜33Eの構成例を示すブロック図で、比較回路41は、入力された同一行列入力データ32A〜32Eと、記憶素子44に記憶された同一行列極値データ34A〜34Eの大小比較を行い、比較結果42を選択回路43へ出力する。そして、選択回路43は、比較結果42に基づいて同一行列入力データ32A〜32Eと同一行列極値データ34A〜34Eのいずれか一方を選択して、記憶素子44へ出力し、記憶素子44は入力したデータを記憶し、同一行列極値データ34A〜34Eとして出力するようになっている。
【0041】
次に、注目画素を含むウィンドウのサイズを5×5とした場合を例にとって、図1乃至図4に示した各回路の構成例を参照しながら、メディアン値を求める手法について説明する。ここで、図5は、ウィンドウの例を示すものであり、画素マトリクス51に対して、注目画素52と該注目画素52を含むウィンドウとしてウィンドウ53(本実施の形態の場合、5×5)を設定し、更に同一行画素グループ54A〜54Fを設定した状態を示す。このときウィンドウの移動方向は、図5に示す通り、垂直方向に1画素ずつ移動させるものとする。また、画素の値は8ビットの符号なし整数(0〜255 )とし、極値保持回路17で保持する極値として最小値を採用することとする。
【0042】
初めに、ウィンドウ53に含まれる画素の値を入力データ11として、データ検索可能メモリ(CAM)12及び極値保持回路17に入力する。その際、データ検索可能メモリ(CAM)12は、記憶するアドレスを同一行画素グループ54A〜54E毎に予め決めておく。
【0043】
また、同一行列極値保持回路33Aには、同一行画素グループ54Aに含まれる画素の値を、同一行列入力データ32Aとして入力し、同一行列極値保持回路33Bには、同一行画素グループ54Bに含まれる画素の値を同一行列入力データ32Bとして入力する。以下、同一行列極値保持回路33C〜33Eも同様に、同一行画素グループ54C〜54Eに含まれる画素の値を、それぞれ同一行列入力データ32C〜32Eとして入力する。
【0044】
ウィンドウ53に含まれる画素の値を全て入力した段階で、極値データ18が極値保持回路17から検索データ作成回路19へ出力されているので、検索データ作成回路19は該極値データ18を初期値として検索データ16を作成し、データ検索可能メモリ(CAM)12へ出力する。
【0045】
検索データ16を入力したデータ検索可能メモリ(CAM)12は、格納した入力データに対して検索データ16と同じ値がいくつ存在しているか検索を行い、一致した個数を一致カウントデータ13として、メディアン値判定カウンタ回路14へ出力する。メディアン値判定カウンタ回路14は、一致カウントデータ13をカウントする。該カウントがウィンドウ53に含まれる画素数の半分(本実施の形態の場合、5×5/2=13個)以上になったときは、メディアン値発見フラグ15をLowレベルからHigh レベルにする。
【0046】
メディアン値判定カウンタ回路14からメディアン値発見フラグ15をHigh レベルとする出力がなされると、図示しない外部回路が、その時点で出力されている検索データをメディアン値として判定し、フィルタ回路10から出力するようになっている。
【0047】
次に、注目画素52及びウィンドウ53を垂直方向に1行移動し、新たに注目画素52となった画素の値と入れ替えるメディアン値を求める際には、新たにウィンドウ53に加わる同一行画素グループ54Fの画素の値を入力データ11として、データ検索可能メモリ12及び極値保持回路17に入力する。その際、データ検索可能メモリ12に記憶されている、ウィンドウ53から外れる同一行画素グループ54Aの画素の値を、同一行画素グループ54Fの画素の値で上書きして更新する。
【0048】
また、極値保持回路17の選択回路31により、入力データ11を同一行列入力データ32Aへ振り分け、同一行列極値保持回路33Aが保持していた、同一行画素グループ54Aの同一行列極値データ34Aを、同一行画素グループ54Fの極値に更新する。
【0049】
その後、同一行列極値データ34A〜34Eを極値判定回路35へ入力して極値データ18を更新し、検索データ作成回路19を介して再度検索データ16を更新して、データ検索可能メモリ12に格納されたデータの検索を開始する。
【0050】
ここまでの動作を、画素マトリクス51の最終行まで、処理ウィンドウ52を1行づつ移動しながら繰り返すことで、1フレーム分のメディアン値を得ることができる。
【0051】
以上説明した本実施の形態に係るフィルタ回路のフィルタリング処理を、簡単にまとめて図6のフローチャートに示す。初めに、ステップS1で、処理ウィンドウ内の画素の値をデータ検索可能メモリ(CAM)12に格納すると共に、極値保持回路17で極値データ(本実施の形態の場合、最小値)を保持する。ステップS2で、検索データ作成回路19において極値データ(本実施の形態の場合、最小値)を検索データの初期値に設定する。ステップS3で、データ検索可能メモリ(CAM)12に格納した入力データに対して検索を行い、検索データと一致した入力データの個数を、メディアン値判定カウンタ回路14で累積カウントする。
【0052】
ステップS4で、メディアン値判定カウンタ回路14によるメディアン値発見フラグを確認し、LowであればステップS5へ進み、検索データ作成回路19からの検索データをインクリメントして、再度ステップS3からの処理を実行する。メディアン値発見フラグがHigh であればステップS6へ進み、検索データをメディアン値データとして出力する。次いで、ステップS7で、画素マトリスクの最終行まで処理が終了していれば、メディアンフィルタリング処理を終了する。まだ最終行でない場合は、ステップS8へ進み、処理ウィンドウを移動すると共に、データ検索可能メモリ(CAM)12に格納したデータ及び極値保持回路17の極値データを更新して、再度ステップS2からの処理を実行する。
【0053】
以上のような構成及び手法により、小規模なデジタル回路からなるフィルタ回路で、1フレーム分のメディアン値を得ることが可能となる。
【0054】
なお、本実施の形態においては、ウィンドウサイズを5×5,画素の値を8ビットの符号なし整数としたが、これらに限定されることなく、ウィンドウサイズも画素値も自由に設定できることは言うまでもない。また、ウィンドウの移動方向についても限定されないことは勿論である。更に、極値保持回路で保持する極値として最小値を用いたが、最大値を用いてもよい。更に、データ検索可能メモリとして内容アドレスメモリ(CAM)を用いたが、これには限定されず、ランダムアクセスメモリ(RAM)などを用いてもよいことは言うまでもない。但し、ランダムアクセスメモリ(RAM)を用いた場合には、内容アドレスメモリ(CAM)を用いたときのように、小規模なデジタル回路で構成することは難しくなる。また、上記実施の形態では、メディアン値を求めるようにしたものを示したが、同様にして所定の昇順又は降順番目の画素の値を得ることができる。
【0055】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、本発明によれば、ウィンドウ内における所定の昇順又は降順番目の画素の値を求めるために、比較回路を用いて画素の値を昇順又は降順に並べ替えを行う必要がなく、またヒストグラムデータを作成する必要がないので、処理が単純化され、小規模なデジタル回路でフィルタ回路を構成することができる。また、処理ウィンドウにある画素の値の極値を検索データの初期値とすることで、処理ウィンドウに存在しない値を検索データとしてしまう可能性を低くすることができるので、高速なフィルタリング処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルタ回路の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示した実施の形態における検索データ作成回路の詳細な回路構成例を示すブロック図である。
【図3】図1に示した実施の形態における極値保持回路の詳細な回路構成例を示すブロック図である。
【図4】図3に示した極値保持回路における同一行列極値保持回路の詳細な回路構成例を示すブロック図である。
【図5】画素マトリクスに対して処理ウィンドウ、同一行画素グループ、及び注目画素を設定した状態を示す説明図である。
【図6】本実施の形態に係るフィルタ回路によるフィルタリング処理動作を示すフローチャートである。
【図7】従来の中央値回路を示すブロック図である。
【図8】図7に示した中央値回路における最大値回路及び最小値回路を示すブロック図である。
【図9】従来のメディアンフィルタ回路の他の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 フィルタ回路
11 入力データ
12 データ検索可能メモリ
13 一致カウントデータ
14 メディアン値判定カウンタ回路
15 メディアン値発見フラグ
16 検索データ
17 極値保持回路
18 極値データ
19 検索データ作成回路
21 加算器
22 カウント値
23 ループカウンタ回路
31 選択回路
32A〜32E 同一行列入力データ
33A〜33E 同一行列極値保持回路
34A〜34E 同一行列極値データ
35 極値判定回路
41 比較回路
42 比較結果
43 選択回路
44 記憶素子
51 画素マトリクス
52 注目画素
53 ウィンドウ
54A〜54F 同一行画素グループ
【発明の属する技術分野】
この発明は、多値デジタル画像における各画素の値のノイズ成分を除去する手段として用いられるフィルタ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平7−336192号公報
【特許文献2】特開2000−293681号公報
【0003】
一般に、多値デジタル画像における各画素の値のノイズ成分を除去する手段として、メディアンフィルタが知られている。メディアンフィルタは、注目画素とその注目画素を含むウィンドウとして、マトリクス状のウィンドウM×N(M,Nは自然数)を設定し、該ウィンドウ内にある画素の値を取得して、画素の値を昇順又は降順に並べ替えることにより、メディアン値(中央値)を求め、注目画素の値を該メディアン値に置き換えるフィルタである。
【0004】
このようなメディアンフィルタをデジタル回路で実現する場合、画素の値を昇順又は降順に並べ替えを行うために、値の大小比較を行う比較回路を用いるのが一般的である。特開平7−336192号公報(特許文献1)に、比較回路を用いてメディアン値を求める回路について開示がなされている。
【0005】
図7は、上記公報に記載されている中央値回路を示すブロック図である。この中央値回路100 は、2つの信号の最大値を選択して出力する最大値回路101 ,102 ,103 と、2つの信号の最小値を選択して出力する最小値回路104 ,105 とで構成されている。なお、図7において、106 ,107 は入力信号を段階的に遅延させる遅延回路である。
【0006】
図8は、前記最大値/最小値回路を示すブロック図である。最大値/最小値回路は、2つの入力信号(a),(b)のデジタル値を比較する比較回路111 と、この比較回路111 の比較結果112 に基づいて2つの入力信号(a),(b)の何れか一方を選択して出力する選択回路113 とで構成されている。
【0007】
最大値回路101 ,102 ,103 は、3つの入力信号a,b,cから得られる2つずつの信号の組み合わせ(a−b,b−c,c−a)について、それぞれの最大値を出力する。最小値回路104 は、最大値回路101 ,102 の出力信号の、最小値を選択して出力する。最小値回路105 は最小値回路104 の出力信号と、最大値回路103 の出力信号の、最小値を選択して出力する。
【0008】
例えば、3つの入力信号a,b,cの値の大きさがa≧b≧cであった場合、最大値回路101 はa,最大値回路102 はb,最大値回路103 はaを出力する。次に、最小値回路104 はaとbの最小値としてbを出力し、最小値回路105 はbとaの最小値としてbを出力する。これにより、入力信号a,b,cの中から、メディアン値であるbが出力される。
【0009】
このように上記公報に記載された手法によれば、比較回路を用いることで、メディアン値を求めるデジタル回路からなるメディアンフィルタを構成することができる。
【0010】
また、特開2000−293681号公報(特許文献2)には、比較回路を用いずにメディアン値を取得するフィルタ回路を構成する手法が開示されている。図9は、上記公報に記載された、比較回路を用いずにメディアン値を求めるフィルタ回路を示すブロック図である。このメディアンフィルタ回路は、ヒストグラム更新回路201 と、ヒストグラムメモリ202 と、中央値選択加算回路203 とで構成されており、ヒストグラム更新回路201 はデコーダ211 と、ヒストグラムメモリ212A〜212Fと、加算回路213 と、減算回路214 とで構成されている。
【0011】
このように構成されているヒストグラム更新回路201 においては、メディアンフィルタの処理対象となるウィンドウを移動させることによって、新たにウィンドウに加えられた画素の値のヒストグラムデータを求めて、部分的ヒストグラムメモリ212Aに記憶する。ウィンドウの各列に対応した部分的ヒストグラムメモリ212B〜212Fの値を順にシフトすることにより、ウィンドウから除外される画素の値が、部分的ヒストグラムメモリ212Fに記憶される。
【0012】
前記部分的ヒストグラムメモリ212Aに記憶されたヒストグラムデータ、及び前記部分的ヒストグラムメモリ212Fに記憶されたヒストグラムデータを、加算及び減算することによって、ヒストグラムメモリ202 のデータを更新し、中央値選択加算回路203 によって、ヒストグラムデータを大きさの順に累積加算する。累積加算データが、ウィンドウサイズの中央番目となるときのヒストグラムデータが、ウィンドウにおけるメディアン値である。
【0013】
このように上記公報に記載された手法によれば、比較回路を用いずにメディアン値を取得するメディアンフィルタ回路を構成することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平7−336192号公報に開示されているような、比較回路を用いて画素の値を昇順又は降順に並べ替えを行う手法を用いたメディアンフィルタ回路を実現すると、処理対象となるウィンドウ内にある全ての画素の値を比較して順序を決定するために、ウィンドウのサイズが大きくなると、多数の比較回路が必要となり、デジタル回路で実現することが非常に困難である。
【0015】
一方、上記特開2000−293681号公報に開示されているような、比較回路を用いずにヒストグラムメモリを用いた手法によれば、処理対象となるウィンドウにある画素の値に対応するヒストグラムデータを作成する必要があり、回路規模が大規模且つ複雑なものとなってしまう。また、ヒストグラムメモリ202内の各アドレスに記憶されたヒストグラムデータの最小値又は最大値を認識していないので、昇順又は降順でヒストグラムメモリ202 内の各アドレスにアクセスしてヒストグラムデータを累積加算する際に、ヒストグラムデータが0のアドレスに多くアクセスしてしまい、処理速度の大幅な低下が起こる可能性がある。
【0016】
本発明は、従来のメディアンフィルタ回路における上記問題点に鑑みなされたもので、処理を単純化することで小規模なデジタル回路で構成することができ、高速な処理が可能なフィルタ回路を提供することを目的とする。請求項毎の目的を述べると、請求項1に係る発明は、小規模で高速処理が可能なデジタル化されたフィルタ回路を提供することを目的とし、請求項2〜8に係る発明は、請求項1に係るフィルタ回路を実現するための具体的且つ最適な構成を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に係る発明は、整数によって表現されている入力データとして、注目画素とその注目画素を含むウィンドウ内にある各画素の値を入力して、前記注目画素の値を前記ウィンドウ内における所定の昇順又は降順番目の、画素の値で置き換えるフィルタ回路であって、前記ウィンドウ内にある画素の値の極値を求めて保持する極値保持手段と、該極値保持手段からの極値データと入力データを入力し、前記ウィンドウ内にある画素の値の出現頻度を累積加算することで所定の昇順又は降順番目の値を求めるデータ検索判定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
このような構成とすることにより、比較回路を用いて画素の値を昇順又は降順に並べ替えを行うことなく、またヒストグラムデータを作成することなく、前記ウィンドウ内にある画素の値の出現頻度を累積加算することで、前記所定の昇順又は降順番目の値を求めることが可能となる。
【0019】
請求項2に係る発明は、請求項1に係るフィルタ回路において、前記データ検索判定手段は、前記ウィンドウ内にある各画素の値を記憶し、またデータ検索を行って値が一致したアドレスの個数情報を出力することが可能なデータ検索可能メモリと、該データ検索可能メモリへ検索データを入力する検索データ作成手段と、前記検索データと値が一致したアドレスの個数情報を累積加算するカウンタ手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0020】
このような構成とすることにより、前記ウィンドウ内にある画素の値の出現頻度を累積加算するデータ検索判定手段を、デジタル回路で構成することができる。
【0021】
請求項3に係る発明は、請求項2に係るフィルタ回路において、前記データ検索可能メモリは、前記ウィンドウ内にある各画素の値を同一行又は同一列でグループ化して、それぞれのグループ毎にアドレスを決めてデータを記憶しておき、前記注目画素とその前記注目画素を含む前記ウィンドウを所定方向に移動させて1フレーム分の所定の昇順又は降順番目の画素の値を得る際に、前記ウィンドウから除外された同一行又は同一列のグループのデータだけを、前記ウィンドウに新たに加えられたデータに更新することを特徴とするものである。
【0022】
このような構成とすることにより、常に前記ウィンドウ内に存在している画素の値だけを、前記データ検索可能メモリに記憶しておくことができる。
【0023】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に係るフィルタ回路において、前記データ検索可能メモリとして内容アドレスメモリを使用することを特徴とするものである。
【0024】
このような構成とすることにより、前記データ検索可能メモリをデジタル回路で容易に構成することができる。
【0025】
請求項5に係る発明は、請求項2〜4のいずれか1項に係るフィルタ回路において、前記検索データ作成手段は、前記極値保持手段で保持された前記極値を初期値として前記検索データを作成することを特徴とするものである。
【0026】
このような構成とすることにより、前記ウィンドウ内に存在しない値を検索データの初期値として作成することがないので、処理を高速に行うことが可能になる。
【0027】
請求項6に係る発明は、請求項2〜5のいずれか1項に係るフィルタ回路において、前記カウンタ手段は、前記所定の昇順又は降順番目以上のカウントで桁上げ信号を出力し、この桁上げ信号を前記所定の昇順又は降順番目の、画素の値の発見信号として用いることを特徴とするものである。
【0028】
このような構成とすることにより、前記所定の昇順又は降順番目の、画素の値が発見されたことを容易に確認することができる。
【0029】
請求項7に係る発明は、請求項1に係るフィルタ回路において、前記極値保持手段は、前記ウィンドウ内にある各画素の値を同一行又は同一列でグループ化して、それぞれのグループでの極値を別々に求めて保持しておき、前記注目画素とその注目画素を含む前記ウィンドウを所定方向に移動させて1フレーム分の所定の昇順又は降順番目の画素の値を得る際に、前記ウィンドウから除外された同一行又は同一列のグループの極値だけを、前記ウィンドウに新たに加えられたグループのデータの極値に更新することを特徴とするものである。
【0030】
このような構成とすることにより、常に前記ウィンドウ内に存在している画素の値に対する極値を前記極値保持手段で保持することができる。
【0031】
請求項8に係る発明は、請求項6に係るフィルタ回路において、前記データ検索判定手段は、前記カウンタ手段から前記発見信号が出力されたときの前記検索データを、前記所定の昇順又は降順番目の画素の値として出力することを特徴とするものである。
【0032】
このような構成とすることにより、比較回路を用いて画素の値を昇順又は降順に並べ替えを行うことなく、またヒストグラムデータを作成することなく、前記所定の昇順又は降順番目の、画素の値を出力することが可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。なお、ここでは説明の便宜上、注目画素を含むウィンドウのサイズを5×5とし、画素の値は8ビットの符号なし整数(0〜255 )で現されており、前記注目画素を含む前記ウィンドウを垂直方向に1画素ずつ移動させて1フレーム分のメディアン値(中央値)を得るものとする。また、極値保持手段で保持する極値として最小値を採用することとする。
【0034】
図1は、本発明の実施の形態に係るフィルタ回路を示すブロック図である。初めに、図1を用いて本発明の原理について説明する。図1において、12はデータ検索可能メモリ、14はメディアン値判定カウンタ回路、19は検索データ作成回路であり、これらによりデータ検索判定手段が構成されており、このデータ検索判定手段と極値保持回路17とでフィルタ回路10を構成している。
【0035】
次に、動作原理を簡単に説明する。まず、注目画素を含むウィンドウ内にある各画素の値を入力データ11として、フィルタ回路10に入力する。入力データ11は、データ検索可能メモリ(CAM)12及び極値保持回路17に入力される。極値保持回路17は、入力データ11の極値を求めて極値データ18として検索データ作成回路19へ出力する。検索データ作成回路19は、極値データ18を初期値として検索データ16を作成して、データ検索可能メモリへ出力する。検索データ16は、またフィルタ回路10から出力されるメディアン値データとして外部へ出力される。
【0036】
データ検索可能メモリ12は、入力データ11の中に検索データ16が存在しているか検索を行い、検索データ16と一致した入力データ11の個数を一致カウントデータ13として、メディアン値判定カウンタ回路14へ出力する。メディアン値判定カウンタ回路14は、一致カウントデータ13をカウントしていき、カウント値が前記ウィンドウのサイズ5×5の半分以上、すなわち13以上になったときに桁上げ信号(キャリー)をメディアン値発見フラグ15として出力する。
【0037】
このようにして、入力されたデータに対してのメディアン値を容易に求めることが可能になる。ここで、内容アドレスメモリ(CAM)は、格納された全データに対する検索を同時に行うことが可能であるため、データ検索可能メモリ12として内容アドレスメモリ(CAM)を用いることにより、処理が高速化される。
【0038】
次に、この実施の形態に係るフィルタ回路を構成する各回路の詳細な回路構成例について説明する。図2は、検索データ作成回路19の構成例を示すブロック図で、入力された極値データ18と、内蔵したループカウンタ回路23が出力するカウント値22を加算器21で加算した結果を、検索データ16として出力するように構成されている。
【0039】
図3は、極値保持回路17の構成例を示すブロック図で、選択回路31は、入力データ11を同一行列入力データ32A〜32Eに振り分け、同一行列入力データ32A〜32Eは、それぞれ同一行列極値保持回路33A〜33Eに入力される。同一行列極値保持回路33A〜33Eは、入力されたデータ32A〜32Eの極値(本実施の形態の場合、最小値)を同一行列極値データ34A〜34Eとして極値判定回路35へ出力する。そして、極値判定回路35は、入力された同一行列極値データ34A〜34Eの中での極値(本実施の形態の場合、最小値)を、入力データ11に対する極値データ18として出力するようになっている。
【0040】
図4は、同一行列極値保持回路33A〜33Eの構成例を示すブロック図で、比較回路41は、入力された同一行列入力データ32A〜32Eと、記憶素子44に記憶された同一行列極値データ34A〜34Eの大小比較を行い、比較結果42を選択回路43へ出力する。そして、選択回路43は、比較結果42に基づいて同一行列入力データ32A〜32Eと同一行列極値データ34A〜34Eのいずれか一方を選択して、記憶素子44へ出力し、記憶素子44は入力したデータを記憶し、同一行列極値データ34A〜34Eとして出力するようになっている。
【0041】
次に、注目画素を含むウィンドウのサイズを5×5とした場合を例にとって、図1乃至図4に示した各回路の構成例を参照しながら、メディアン値を求める手法について説明する。ここで、図5は、ウィンドウの例を示すものであり、画素マトリクス51に対して、注目画素52と該注目画素52を含むウィンドウとしてウィンドウ53(本実施の形態の場合、5×5)を設定し、更に同一行画素グループ54A〜54Fを設定した状態を示す。このときウィンドウの移動方向は、図5に示す通り、垂直方向に1画素ずつ移動させるものとする。また、画素の値は8ビットの符号なし整数(0〜255 )とし、極値保持回路17で保持する極値として最小値を採用することとする。
【0042】
初めに、ウィンドウ53に含まれる画素の値を入力データ11として、データ検索可能メモリ(CAM)12及び極値保持回路17に入力する。その際、データ検索可能メモリ(CAM)12は、記憶するアドレスを同一行画素グループ54A〜54E毎に予め決めておく。
【0043】
また、同一行列極値保持回路33Aには、同一行画素グループ54Aに含まれる画素の値を、同一行列入力データ32Aとして入力し、同一行列極値保持回路33Bには、同一行画素グループ54Bに含まれる画素の値を同一行列入力データ32Bとして入力する。以下、同一行列極値保持回路33C〜33Eも同様に、同一行画素グループ54C〜54Eに含まれる画素の値を、それぞれ同一行列入力データ32C〜32Eとして入力する。
【0044】
ウィンドウ53に含まれる画素の値を全て入力した段階で、極値データ18が極値保持回路17から検索データ作成回路19へ出力されているので、検索データ作成回路19は該極値データ18を初期値として検索データ16を作成し、データ検索可能メモリ(CAM)12へ出力する。
【0045】
検索データ16を入力したデータ検索可能メモリ(CAM)12は、格納した入力データに対して検索データ16と同じ値がいくつ存在しているか検索を行い、一致した個数を一致カウントデータ13として、メディアン値判定カウンタ回路14へ出力する。メディアン値判定カウンタ回路14は、一致カウントデータ13をカウントする。該カウントがウィンドウ53に含まれる画素数の半分(本実施の形態の場合、5×5/2=13個)以上になったときは、メディアン値発見フラグ15をLowレベルからHigh レベルにする。
【0046】
メディアン値判定カウンタ回路14からメディアン値発見フラグ15をHigh レベルとする出力がなされると、図示しない外部回路が、その時点で出力されている検索データをメディアン値として判定し、フィルタ回路10から出力するようになっている。
【0047】
次に、注目画素52及びウィンドウ53を垂直方向に1行移動し、新たに注目画素52となった画素の値と入れ替えるメディアン値を求める際には、新たにウィンドウ53に加わる同一行画素グループ54Fの画素の値を入力データ11として、データ検索可能メモリ12及び極値保持回路17に入力する。その際、データ検索可能メモリ12に記憶されている、ウィンドウ53から外れる同一行画素グループ54Aの画素の値を、同一行画素グループ54Fの画素の値で上書きして更新する。
【0048】
また、極値保持回路17の選択回路31により、入力データ11を同一行列入力データ32Aへ振り分け、同一行列極値保持回路33Aが保持していた、同一行画素グループ54Aの同一行列極値データ34Aを、同一行画素グループ54Fの極値に更新する。
【0049】
その後、同一行列極値データ34A〜34Eを極値判定回路35へ入力して極値データ18を更新し、検索データ作成回路19を介して再度検索データ16を更新して、データ検索可能メモリ12に格納されたデータの検索を開始する。
【0050】
ここまでの動作を、画素マトリクス51の最終行まで、処理ウィンドウ52を1行づつ移動しながら繰り返すことで、1フレーム分のメディアン値を得ることができる。
【0051】
以上説明した本実施の形態に係るフィルタ回路のフィルタリング処理を、簡単にまとめて図6のフローチャートに示す。初めに、ステップS1で、処理ウィンドウ内の画素の値をデータ検索可能メモリ(CAM)12に格納すると共に、極値保持回路17で極値データ(本実施の形態の場合、最小値)を保持する。ステップS2で、検索データ作成回路19において極値データ(本実施の形態の場合、最小値)を検索データの初期値に設定する。ステップS3で、データ検索可能メモリ(CAM)12に格納した入力データに対して検索を行い、検索データと一致した入力データの個数を、メディアン値判定カウンタ回路14で累積カウントする。
【0052】
ステップS4で、メディアン値判定カウンタ回路14によるメディアン値発見フラグを確認し、LowであればステップS5へ進み、検索データ作成回路19からの検索データをインクリメントして、再度ステップS3からの処理を実行する。メディアン値発見フラグがHigh であればステップS6へ進み、検索データをメディアン値データとして出力する。次いで、ステップS7で、画素マトリスクの最終行まで処理が終了していれば、メディアンフィルタリング処理を終了する。まだ最終行でない場合は、ステップS8へ進み、処理ウィンドウを移動すると共に、データ検索可能メモリ(CAM)12に格納したデータ及び極値保持回路17の極値データを更新して、再度ステップS2からの処理を実行する。
【0053】
以上のような構成及び手法により、小規模なデジタル回路からなるフィルタ回路で、1フレーム分のメディアン値を得ることが可能となる。
【0054】
なお、本実施の形態においては、ウィンドウサイズを5×5,画素の値を8ビットの符号なし整数としたが、これらに限定されることなく、ウィンドウサイズも画素値も自由に設定できることは言うまでもない。また、ウィンドウの移動方向についても限定されないことは勿論である。更に、極値保持回路で保持する極値として最小値を用いたが、最大値を用いてもよい。更に、データ検索可能メモリとして内容アドレスメモリ(CAM)を用いたが、これには限定されず、ランダムアクセスメモリ(RAM)などを用いてもよいことは言うまでもない。但し、ランダムアクセスメモリ(RAM)を用いた場合には、内容アドレスメモリ(CAM)を用いたときのように、小規模なデジタル回路で構成することは難しくなる。また、上記実施の形態では、メディアン値を求めるようにしたものを示したが、同様にして所定の昇順又は降順番目の画素の値を得ることができる。
【0055】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、本発明によれば、ウィンドウ内における所定の昇順又は降順番目の画素の値を求めるために、比較回路を用いて画素の値を昇順又は降順に並べ替えを行う必要がなく、またヒストグラムデータを作成する必要がないので、処理が単純化され、小規模なデジタル回路でフィルタ回路を構成することができる。また、処理ウィンドウにある画素の値の極値を検索データの初期値とすることで、処理ウィンドウに存在しない値を検索データとしてしまう可能性を低くすることができるので、高速なフィルタリング処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルタ回路の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示した実施の形態における検索データ作成回路の詳細な回路構成例を示すブロック図である。
【図3】図1に示した実施の形態における極値保持回路の詳細な回路構成例を示すブロック図である。
【図4】図3に示した極値保持回路における同一行列極値保持回路の詳細な回路構成例を示すブロック図である。
【図5】画素マトリクスに対して処理ウィンドウ、同一行画素グループ、及び注目画素を設定した状態を示す説明図である。
【図6】本実施の形態に係るフィルタ回路によるフィルタリング処理動作を示すフローチャートである。
【図7】従来の中央値回路を示すブロック図である。
【図8】図7に示した中央値回路における最大値回路及び最小値回路を示すブロック図である。
【図9】従来のメディアンフィルタ回路の他の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 フィルタ回路
11 入力データ
12 データ検索可能メモリ
13 一致カウントデータ
14 メディアン値判定カウンタ回路
15 メディアン値発見フラグ
16 検索データ
17 極値保持回路
18 極値データ
19 検索データ作成回路
21 加算器
22 カウント値
23 ループカウンタ回路
31 選択回路
32A〜32E 同一行列入力データ
33A〜33E 同一行列極値保持回路
34A〜34E 同一行列極値データ
35 極値判定回路
41 比較回路
42 比較結果
43 選択回路
44 記憶素子
51 画素マトリクス
52 注目画素
53 ウィンドウ
54A〜54F 同一行画素グループ
Claims (8)
- 整数によって表現されている入力データとして、注目画素とその注目画素を含むウィンドウ内にある各画素の値を入力して、前記注目画素の値を前記ウィンドウ内における所定の昇順又は降順番目の、画素の値で置き換えるフィルタ回路であって、前記ウィンドウ内にある画素の値の極値を求めて保持する極値保持手段と、該極値保持手段からの極値データと入力データを入力し、前記ウィンドウ内にある画素の値の出現頻度を累積加算することで所定の昇順又は降順番目の値を求めるデータ検索判定手段とを備えたことを特徴とするフィルタ回路。
- 前記データ検索判定手段は、前記ウィンドウ内にある各画素の値を記憶し、またデータ検索を行って値が一致したアドレスの個数情報を出力することが可能なデータ検索可能メモリと、該データ検索可能メモリへ検索データを入力する検索データ作成手段と、前記検索データと値が一致したアドレスの個数情報を累積加算するカウンタ手段とを備えたことを特徴とする請求項1に係るフィルタ回路。
- 前記データ検索可能メモリは、前記ウィンドウ内にある各画素の値を同一行又は同一列でグループ化して、それぞれのグループ毎にアドレスを決めてデータを記憶しておき、前記注目画素とその前記注目画素を含む前記ウィンドウを所定方向に移動させて1フレーム分の所定の昇順又は降順番目の画素の値を得る際に、前記ウィンドウから除外された同一行又は同一列のグループのデータだけを、前記ウィンドウに新たに加えられたデータに更新することを特徴とする請求項2に係るフィルタ回路。
- 前記データ検索可能メモリとして内容アドレスメモリを使用することを特徴とする請求項2又は3に係るフィルタ回路。
- 前記検索データ作成手段は、前記極値保持手段で保持された前記極値を初期値として前記検索データを作成することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に係るフィルタ回路。
- 前記カウンタ手段は、前記所定の昇順又は降順番目以上のカウントで桁上げ信号を出力し、この桁上げ信号を前記所定の昇順又は降順番目の、画素の値の発見信号として用いることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に係るフィルタ回路。
- 前記極値保持手段は、前記ウィンドウ内にある各画素の値を同一行又は同一列でグループ化して、それぞれのグループでの極値を別々に求めて保持しておき、前記注目画素とその注目画素を含む前記ウィンドウを所定方向に移動させて1フレーム分の所定の昇順又は降順番目の画素の値を得る際に、前記ウィンドウから除外された同一行又は同一列のグループの極値だけを、前記ウィンドウに新たに加えられたグループのデータの極値に更新することを特徴とする請求項1に係るフィルタ回路。
- 前記データ検索判定手段は、前記カウンタ手段から前記発見信号が出力されたときの前記検索データを、前記所定の昇順又は降順番目の画素の値として出力することを特徴とする請求項6に係るフィルタ回路。
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