JP2004336342A - 周波数自動追尾式無線受信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】地域間の移動によってもラジオ番組を途切れることなく連続的に聴取できるようにしたラジオ受信機を提供する。
【解決手段】複数の放送局の周波数データを記憶する周波数データ記憶手段と、複数の放送局の系列関係を記憶する系列データ記憶手段と、系列データ記憶手段を参照することにより、周波数データ記憶手段に記憶された第1の周波数データについて特定の系列関係にある第2の周波数データを設定する周波数データ設定手段と、第1の周波数データを用いた放送受信状態から第2の周波数データを用いた放送受信状態に移行する電子同調手段と、を備えた周波数自動追尾式無線受信機。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の放送局の周波数データを記憶する周波数データ記憶手段と、複数の放送局の系列関係を記憶する系列データ記憶手段と、系列データ記憶手段を参照することにより、周波数データ記憶手段に記憶された第1の周波数データについて特定の系列関係にある第2の周波数データを設定する周波数データ設定手段と、第1の周波数データを用いた放送受信状態から第2の周波数データを用いた放送受信状態に移行する電子同調手段と、を備えた周波数自動追尾式無線受信機。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として携帯用又は自動車やオートバイに搭載されるラジオ受信機などの無線受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車に乗って高速道路等を走行中、運転者はニュースや音楽など所望のラジオ番組を受信することが多い。しかし、移動に伴って現在選局しているラジオ番組を受信できる地域を過ぎると、ラジオからの音声は次第に雑音となり、ついには途切れてしまう。この場合、運転者は選局しなおして受信できるラジオ放送局を探す事になる。
【0003】
特許文献1には、放送局の使用周波数が異なる地域に移動した場合の選局のわずらわしさを解消するために、複数の放送局の周波数を予め記憶回路に設定しておくとともに、1つの周波数データをワンタッチで指定できるようにしたラジオ受信機において、放送局の放送電波周波数を地域ごとに記憶した放送用周波数メモリと、無線通信を通じて検出される地域コードとを照合して、その地域で運用している放送局の周波数データを前記記憶回路に再設定する自動周波数プリセット形のラジオ受信機が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−125246号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このラジオ受信機を使用すれば、ワンタッチで選局される周波数を、移動先で再設定する煩わしさから開放されるが、放送周波数が異なる地域間を移動する際に、引き続き同じ番組を受信するには、再設定された周波数の中で同じ番組を放送している放送局の周波数を探すという運転者の操作が必要になる。
【0006】
本発明は、地域間の移動により現在受信しているラジオ放送の受信可能範囲を出たとしても、何ら操作をすることなしに、現在受信中の番組内容を移動先においても継続して聴取できるようにしたラジオ受信機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の放送局の周波数データを記憶する周波数データ記憶手段と、複数の放送局の系列関係を記憶する系列データ記憶手段と、系列データ記憶手段を参照して、周波数データ記憶手段に記憶された第1の周波数データに対して特定の系列関係にある第2の周波数データを設定する周波数データ設定手段と、第1の周波数データを用いた放送受信状態から第2の周波数データを用いた放送受信状態に移行する電子同調手段と、を備えた周波数自動追尾式無線受信機である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係る周波数の自動追尾方式についての概念は、図3に示すように、領域Xから領域Yへの自動車による移動に伴って、現在受信しているラジオ番組(ラジオ放送局Aによるもの)と同一内容の番組を放送している移動先地域の放送局(ラジオ放送局B)の周波数を自動的に選び出してこれに同調するものである。このため運転者は、ラジオ放送の受信可能領域間を移動する際に、何ら操作をすることなく、同じ内容のラジオ番組を継続して聞くことが出来る。
【0009】
本発明を実施する際には、自動車の現在位置が領域Xを脱したかどうかを認識することが重要である。実現方法としては、ラジオ放送の雑音又は搬送波を検出する方式と、GPSによる位置情報を利用する方式がある。以下、本発明の周波数自動追尾式無線受信機をラジオ受信機を例に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態1】
ラジオ放送の雑音を検出することにより、ラジオ放送局の受信可能範囲を外れたか否かを検出する方式を図1及び図3を用いて説明する。図1は本発明のラジオ受信機の構成を示しており、ラジオ受信回路1はアンテナ5からラジオ放送局Aによるラジオ番組を受信しており、ラジオ受信回路1内のオーディオ回路を通じてスピーカ6より音声出力している。自動車の移動に伴って領域Xを脱する場合はスピーカ6より出力される雑音が増加する。雑音レベル検出回路2はオーディオ回路におけるAM・FM検波回路の出力部分において雑音レベルを監視している。
【0011】
ラジオ放送局Aの領域X内においては、ラジオ電波電界強度が若干変動するが、ほぼ安定して電波を受信できる状態にある。陸橋の下など受信状態が悪い場所もあるが、これは一時的なものであり、通過すれば元の受信状態となる。つまり、放送領域X内にいれば、移動中でもラジオ放送を安定して受信できる。ニュースや音楽などのラジオ放送においては、オーディオ回路は可聴周波数(約20Hzから20000Hz)の範囲内の周波数を連続的に出力するが、受信可能な領域を外れると雑音が混入する。
【0012】
雑音レベル検出回路2は、オーディオ回路の音声にのる雑音をフィルターを通して監視している。この雑音は、可聴周波数のもっとも低い周波数から高い周波数まで広い範囲にわたって分布しているが、高い周波数成分は雑音検出に適しており、この周波数成分を取り出す様にしておくことが好ましい。通常の状態ではフィルターからの信号は僅かしか出てこない。しかし、ラジオの電波状態が悪くなってくると、ラジオに雑音が混じるようになる。雑音レベル検出回路2はこれを検出して、雑音レベルが所定の値を超えた場合に現在受信しているラジオ放送局の受信可能範囲を出たと判定し、その旨の信号を近接放送局情報メモリ回路3へ出力する。
【0013】
近接放送局情報メモリ回路3には、複数のラジオ放送局の周波数データを記憶した周波数メモリを備えている。周波数データは周波数そのものを示す値であるが、周波数を特定できればその形態は問わない。図2はこのような周波数メモリの構成の一例を示している。周波数データ1〜8は、放送内容が同一又は関連したラジオ番組を提供している、即ち特定の系列関係にあるラジオ放送局毎に、放送局系列A〜Cにそれぞれグループ化して記憶されている。また、周波数データは、領域X〜Zのように、放送している地域範囲についても記憶されている。なお、グループ化する以外に、例えば周波数データの先頭数ビットを放送局系列や領域を特定するためのデータに割り当てる等の方法でも良い。周波数メモリは、ROM(read only memory)やフラッシュ・メモリなどによって構成されている。追尾するラジオ局の周波数はこのメモリに記憶されている。以上の様に周波数データ記憶手段や系列データ記憶手段が構成されている。
【0014】
近接放送局情報メモリ回路3は、周波数データ設定手段として機能し、雑音レベル検出回路2から放送領域外になった旨の信号を受信すると、周波数メモリから、例えば現在の領域に近接する領域に該当し、且つ放送局系列が同じグループに属する周波数データを電子同調用駆動回路4に出力する。例えば、現在、周波数データ1を用いてラジオ放送を受信しているとすると、領域Xに近隣する領域Yであって、放送局系列Aに属する周波数データ2を電子同調用駆動回路4に出力する。
【0015】
近接する領域において同一の放送局系列Aに属する周波数データがない場合には、近接放送局情報メモリ回路3が、系列からは外れるが受信が可能な別の放送局を自動的に設定しても良いし、周波数データが無い旨の信号を近接放送局情報メモリ回路3から出力し、ラジオ受信回路1により「再設定するデータがありません。選局してください。」のような音声ガイドにより操作を促し、運転者による選局がされるまでは音量を抑えたり無音にするようにして雑音を出力させないようにしてもよい。
【0016】
近接放送局情報メモリ回路3から出力された周波数データが電子同調用駆動回路4(電子同調手段)に入力されると、電子同調用駆動回路4はPLL(後述)を駆動する情報をラジオ受信回路1に送り、これにより自動的に新しく受信すべきラジオ放送局を選局する。
【0017】
同調方式にはいくつかあるが、ここでは電子同調方式で説明する。これは、PLL(phase locked loop)やVCO(voltage controlled oscillator)といった電子制御の局部発信回路とを組み合せて、あらかじめ設定されたラジオ送局をワンタッチで選局できる同調方式である。シンセサイザー同調方式ともいう。このシンセサイザー同調方式の動作は同調周波数に対応した直流電圧を発生させ、これをVCOに加えて発信周波数を制御しながら同調していく方式である。位相検波器に2つの周波数f1とf2を加えると、その位相差に対応した直流電圧が発生する。この直流電圧によってVCOを制御し、2つの信号が完全に等しくなる様に動作していく。ここで、f1は水晶発振器を使用し分周して基準信号を作る。f2はVCOを可変分周器で分周して、局部発信周波数を基準信号の整数倍にロックする様にする。ここで発生した電圧を可変容量ダイオードに加え、逆バイアス電圧を変化させてキャパシタを変化させ同調していく。これがPLLと呼ばれる電子同調方式である。
【0018】
以上に述べた周波数自動追尾方式の全体の動作概要は次の様になる。自動車やオートバイなどで移動中にラジオ放送を受信していた場合、当該ラジオ放送の放送局アンテナから遠ざかると受信状態が悪くなり雑音が混じるようになる。この雑音を雑音レベル検出回路2においてフィルターに通しながら監視し、雑音レベルがある一定値を越えた場合、ラジオ放送範囲以外に出たと判断して、近接放送局情報メモリ回路3が動作して周波数メモリに記録された近接ラジオ放送局の周波数を電子同調用駆動回路4に送る。この電子同調用駆動回路4によって移動先の領域のラジオ放送を自動的に聴取出来るように周波数を追尾していく。新たなラジオ放送局が選局されたときには「選局されました」のような音声ガイドを流すようにしてもよい。
【0019】
陸橋の下などラジオ放送の受信状態が悪い場所を通過する時には、ラジオ放送が1次的に瞬断する場合がある。これに対応するため、ある時間(数秒くらい)の間は次の選局動作が進行しないようにしてもよいし、受信状態がよくなるまで周波数の再設定を繰り返すようにして、再び自動的に同じラジオ放送局が選択されるようにしてもよい。
【0020】
変形例として、放送受信用の受信回路を2つ備えた構成について説明する。2つの受信回路のうち1つは通常時にラジオ放送を受信する回路Aとして用い、もう一つは移動先のラジオ放送を受信する回路Bとして用いる。動作の概要としては、回路Aの受信状態を監視するとともに、回路Bを用いて移動先のラジオ局の周波数に同調させる。そして回路Bの受信状態を監視し、受信状態が良好になった場合は、移動先のラジオ放送局の受信に切り替えるのである。このようにすればラジオ放送局の切り替えをスムースに行なうことが出来る。また、新たに設定する周波数データの候補が複数ある場合も、実際に音声出力する前にどの周波数が最も良好に受信できるかを予め確認判定しておくことが出来る。回路Aの受信状態が悪くなり、且つ、回路Bにより良好な受信が得られず、周波数の再設定先が決まらない場合は、運転者の操作による選局を促すようにしてもよい。この方法は、上述の方式以外に、後述の方式にも適用できる。
【0021】
【発明の実施の形態2】
搬送波を検出する方式について説明する。この方式は雑音レベル検出回路2にかえて搬送波検出を行なうようにしたものであり、ラジオ放送の搬送波強度が減衰したかどうかを検出していく方式である。AMやFMによるラジオ放送では搬送波を変調信号で振幅変調したり、周波数変調したりして電波を出している。この搬送波の強弱を検出し、あるレベル以下になった場合、周波数メモリから近接のラジオ放送局の周波数データを設定するようにすれば、別のラジオ放送局から続けてラジオ放送を聞く事が出来る。雑音レベル検出回路1を搬送波検出回路に置き換える以外は、図1の回路構成で実施可能である。
【0022】
【発明の実施の形態3】
GPS(global positioning system)を使用した方式について説明する。これはカーナビゲーションに内蔵された地図データベース上にラジオ放送局の位置情報を記憶しておき、ラジオ受信機の現在位置と照合しながら、もっとも適したラジオ放送局の受信周波数を設定して受信する方法である。図1において符号7に示すように、GPS位置情報として、現在位置で受信するのに最適なラジオ放送局の位置情報や、単に自動車の現在位置情報を近接放送局情報メモリ回路3に入力し、近接放送局情報メモリ回路3は係る情報に基づいて、周波数データを設定して電子同調用駆動回路4に出力する。このような構成とした場合には雑音レベル検出回路2は不要となる。GPSによる位置情報から、現在聞いているラジオ放送局の受信可能範囲を出た(もしくは出そうになった)と判定した場合には、次に受信するのに最適なラジオ放送局を自動的に選び出すため、ラジオ放送を途切れることなく聞く事が出来る仕組みになっている。なお、現在のラジオ放送の受信状況の変化(雑音が増大した、電界強度が低下した、など)を検出した場合に、GPSの位置情報に基づいてラジオ放送局を再選局するようにしてもよい。
【0023】
以上、本発明に係る周波数自動追尾式無線受信機について、カーラジオを主として説明してきたが、オートバイに搭載するものや、携帯するものなどにも適用でき、また、ラジオ放送に限らず、テレビ放送にも適用できる。
【0024】
【本発明の効果】
本発明によれば、地域間の移動により現在受信しているラジオ放送の受信可能範囲を出たとしても、何ら操作を必要とすることなしに、現在受信中の番組内容を移動先においても継続して聴取することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラジオ受信機の構成例である。
【図2】本発明に係る周波数メモリの一例である。
【図3】本発明の概念を説明する図である。
【符号の説明】
1 ラジオ受信回路
2 雑音レベル検出回路
3 近接放送局情報メモリ回路
4 電子同調用駆動回路
5 アンテナ
6 スピーカ
7 GPS位置情報
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として携帯用又は自動車やオートバイに搭載されるラジオ受信機などの無線受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車に乗って高速道路等を走行中、運転者はニュースや音楽など所望のラジオ番組を受信することが多い。しかし、移動に伴って現在選局しているラジオ番組を受信できる地域を過ぎると、ラジオからの音声は次第に雑音となり、ついには途切れてしまう。この場合、運転者は選局しなおして受信できるラジオ放送局を探す事になる。
【0003】
特許文献1には、放送局の使用周波数が異なる地域に移動した場合の選局のわずらわしさを解消するために、複数の放送局の周波数を予め記憶回路に設定しておくとともに、1つの周波数データをワンタッチで指定できるようにしたラジオ受信機において、放送局の放送電波周波数を地域ごとに記憶した放送用周波数メモリと、無線通信を通じて検出される地域コードとを照合して、その地域で運用している放送局の周波数データを前記記憶回路に再設定する自動周波数プリセット形のラジオ受信機が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−125246号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このラジオ受信機を使用すれば、ワンタッチで選局される周波数を、移動先で再設定する煩わしさから開放されるが、放送周波数が異なる地域間を移動する際に、引き続き同じ番組を受信するには、再設定された周波数の中で同じ番組を放送している放送局の周波数を探すという運転者の操作が必要になる。
【0006】
本発明は、地域間の移動により現在受信しているラジオ放送の受信可能範囲を出たとしても、何ら操作をすることなしに、現在受信中の番組内容を移動先においても継続して聴取できるようにしたラジオ受信機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の放送局の周波数データを記憶する周波数データ記憶手段と、複数の放送局の系列関係を記憶する系列データ記憶手段と、系列データ記憶手段を参照して、周波数データ記憶手段に記憶された第1の周波数データに対して特定の系列関係にある第2の周波数データを設定する周波数データ設定手段と、第1の周波数データを用いた放送受信状態から第2の周波数データを用いた放送受信状態に移行する電子同調手段と、を備えた周波数自動追尾式無線受信機である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係る周波数の自動追尾方式についての概念は、図3に示すように、領域Xから領域Yへの自動車による移動に伴って、現在受信しているラジオ番組(ラジオ放送局Aによるもの)と同一内容の番組を放送している移動先地域の放送局(ラジオ放送局B)の周波数を自動的に選び出してこれに同調するものである。このため運転者は、ラジオ放送の受信可能領域間を移動する際に、何ら操作をすることなく、同じ内容のラジオ番組を継続して聞くことが出来る。
【0009】
本発明を実施する際には、自動車の現在位置が領域Xを脱したかどうかを認識することが重要である。実現方法としては、ラジオ放送の雑音又は搬送波を検出する方式と、GPSによる位置情報を利用する方式がある。以下、本発明の周波数自動追尾式無線受信機をラジオ受信機を例に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態1】
ラジオ放送の雑音を検出することにより、ラジオ放送局の受信可能範囲を外れたか否かを検出する方式を図1及び図3を用いて説明する。図1は本発明のラジオ受信機の構成を示しており、ラジオ受信回路1はアンテナ5からラジオ放送局Aによるラジオ番組を受信しており、ラジオ受信回路1内のオーディオ回路を通じてスピーカ6より音声出力している。自動車の移動に伴って領域Xを脱する場合はスピーカ6より出力される雑音が増加する。雑音レベル検出回路2はオーディオ回路におけるAM・FM検波回路の出力部分において雑音レベルを監視している。
【0011】
ラジオ放送局Aの領域X内においては、ラジオ電波電界強度が若干変動するが、ほぼ安定して電波を受信できる状態にある。陸橋の下など受信状態が悪い場所もあるが、これは一時的なものであり、通過すれば元の受信状態となる。つまり、放送領域X内にいれば、移動中でもラジオ放送を安定して受信できる。ニュースや音楽などのラジオ放送においては、オーディオ回路は可聴周波数(約20Hzから20000Hz)の範囲内の周波数を連続的に出力するが、受信可能な領域を外れると雑音が混入する。
【0012】
雑音レベル検出回路2は、オーディオ回路の音声にのる雑音をフィルターを通して監視している。この雑音は、可聴周波数のもっとも低い周波数から高い周波数まで広い範囲にわたって分布しているが、高い周波数成分は雑音検出に適しており、この周波数成分を取り出す様にしておくことが好ましい。通常の状態ではフィルターからの信号は僅かしか出てこない。しかし、ラジオの電波状態が悪くなってくると、ラジオに雑音が混じるようになる。雑音レベル検出回路2はこれを検出して、雑音レベルが所定の値を超えた場合に現在受信しているラジオ放送局の受信可能範囲を出たと判定し、その旨の信号を近接放送局情報メモリ回路3へ出力する。
【0013】
近接放送局情報メモリ回路3には、複数のラジオ放送局の周波数データを記憶した周波数メモリを備えている。周波数データは周波数そのものを示す値であるが、周波数を特定できればその形態は問わない。図2はこのような周波数メモリの構成の一例を示している。周波数データ1〜8は、放送内容が同一又は関連したラジオ番組を提供している、即ち特定の系列関係にあるラジオ放送局毎に、放送局系列A〜Cにそれぞれグループ化して記憶されている。また、周波数データは、領域X〜Zのように、放送している地域範囲についても記憶されている。なお、グループ化する以外に、例えば周波数データの先頭数ビットを放送局系列や領域を特定するためのデータに割り当てる等の方法でも良い。周波数メモリは、ROM(read only memory)やフラッシュ・メモリなどによって構成されている。追尾するラジオ局の周波数はこのメモリに記憶されている。以上の様に周波数データ記憶手段や系列データ記憶手段が構成されている。
【0014】
近接放送局情報メモリ回路3は、周波数データ設定手段として機能し、雑音レベル検出回路2から放送領域外になった旨の信号を受信すると、周波数メモリから、例えば現在の領域に近接する領域に該当し、且つ放送局系列が同じグループに属する周波数データを電子同調用駆動回路4に出力する。例えば、現在、周波数データ1を用いてラジオ放送を受信しているとすると、領域Xに近隣する領域Yであって、放送局系列Aに属する周波数データ2を電子同調用駆動回路4に出力する。
【0015】
近接する領域において同一の放送局系列Aに属する周波数データがない場合には、近接放送局情報メモリ回路3が、系列からは外れるが受信が可能な別の放送局を自動的に設定しても良いし、周波数データが無い旨の信号を近接放送局情報メモリ回路3から出力し、ラジオ受信回路1により「再設定するデータがありません。選局してください。」のような音声ガイドにより操作を促し、運転者による選局がされるまでは音量を抑えたり無音にするようにして雑音を出力させないようにしてもよい。
【0016】
近接放送局情報メモリ回路3から出力された周波数データが電子同調用駆動回路4(電子同調手段)に入力されると、電子同調用駆動回路4はPLL(後述)を駆動する情報をラジオ受信回路1に送り、これにより自動的に新しく受信すべきラジオ放送局を選局する。
【0017】
同調方式にはいくつかあるが、ここでは電子同調方式で説明する。これは、PLL(phase locked loop)やVCO(voltage controlled oscillator)といった電子制御の局部発信回路とを組み合せて、あらかじめ設定されたラジオ送局をワンタッチで選局できる同調方式である。シンセサイザー同調方式ともいう。このシンセサイザー同調方式の動作は同調周波数に対応した直流電圧を発生させ、これをVCOに加えて発信周波数を制御しながら同調していく方式である。位相検波器に2つの周波数f1とf2を加えると、その位相差に対応した直流電圧が発生する。この直流電圧によってVCOを制御し、2つの信号が完全に等しくなる様に動作していく。ここで、f1は水晶発振器を使用し分周して基準信号を作る。f2はVCOを可変分周器で分周して、局部発信周波数を基準信号の整数倍にロックする様にする。ここで発生した電圧を可変容量ダイオードに加え、逆バイアス電圧を変化させてキャパシタを変化させ同調していく。これがPLLと呼ばれる電子同調方式である。
【0018】
以上に述べた周波数自動追尾方式の全体の動作概要は次の様になる。自動車やオートバイなどで移動中にラジオ放送を受信していた場合、当該ラジオ放送の放送局アンテナから遠ざかると受信状態が悪くなり雑音が混じるようになる。この雑音を雑音レベル検出回路2においてフィルターに通しながら監視し、雑音レベルがある一定値を越えた場合、ラジオ放送範囲以外に出たと判断して、近接放送局情報メモリ回路3が動作して周波数メモリに記録された近接ラジオ放送局の周波数を電子同調用駆動回路4に送る。この電子同調用駆動回路4によって移動先の領域のラジオ放送を自動的に聴取出来るように周波数を追尾していく。新たなラジオ放送局が選局されたときには「選局されました」のような音声ガイドを流すようにしてもよい。
【0019】
陸橋の下などラジオ放送の受信状態が悪い場所を通過する時には、ラジオ放送が1次的に瞬断する場合がある。これに対応するため、ある時間(数秒くらい)の間は次の選局動作が進行しないようにしてもよいし、受信状態がよくなるまで周波数の再設定を繰り返すようにして、再び自動的に同じラジオ放送局が選択されるようにしてもよい。
【0020】
変形例として、放送受信用の受信回路を2つ備えた構成について説明する。2つの受信回路のうち1つは通常時にラジオ放送を受信する回路Aとして用い、もう一つは移動先のラジオ放送を受信する回路Bとして用いる。動作の概要としては、回路Aの受信状態を監視するとともに、回路Bを用いて移動先のラジオ局の周波数に同調させる。そして回路Bの受信状態を監視し、受信状態が良好になった場合は、移動先のラジオ放送局の受信に切り替えるのである。このようにすればラジオ放送局の切り替えをスムースに行なうことが出来る。また、新たに設定する周波数データの候補が複数ある場合も、実際に音声出力する前にどの周波数が最も良好に受信できるかを予め確認判定しておくことが出来る。回路Aの受信状態が悪くなり、且つ、回路Bにより良好な受信が得られず、周波数の再設定先が決まらない場合は、運転者の操作による選局を促すようにしてもよい。この方法は、上述の方式以外に、後述の方式にも適用できる。
【0021】
【発明の実施の形態2】
搬送波を検出する方式について説明する。この方式は雑音レベル検出回路2にかえて搬送波検出を行なうようにしたものであり、ラジオ放送の搬送波強度が減衰したかどうかを検出していく方式である。AMやFMによるラジオ放送では搬送波を変調信号で振幅変調したり、周波数変調したりして電波を出している。この搬送波の強弱を検出し、あるレベル以下になった場合、周波数メモリから近接のラジオ放送局の周波数データを設定するようにすれば、別のラジオ放送局から続けてラジオ放送を聞く事が出来る。雑音レベル検出回路1を搬送波検出回路に置き換える以外は、図1の回路構成で実施可能である。
【0022】
【発明の実施の形態3】
GPS(global positioning system)を使用した方式について説明する。これはカーナビゲーションに内蔵された地図データベース上にラジオ放送局の位置情報を記憶しておき、ラジオ受信機の現在位置と照合しながら、もっとも適したラジオ放送局の受信周波数を設定して受信する方法である。図1において符号7に示すように、GPS位置情報として、現在位置で受信するのに最適なラジオ放送局の位置情報や、単に自動車の現在位置情報を近接放送局情報メモリ回路3に入力し、近接放送局情報メモリ回路3は係る情報に基づいて、周波数データを設定して電子同調用駆動回路4に出力する。このような構成とした場合には雑音レベル検出回路2は不要となる。GPSによる位置情報から、現在聞いているラジオ放送局の受信可能範囲を出た(もしくは出そうになった)と判定した場合には、次に受信するのに最適なラジオ放送局を自動的に選び出すため、ラジオ放送を途切れることなく聞く事が出来る仕組みになっている。なお、現在のラジオ放送の受信状況の変化(雑音が増大した、電界強度が低下した、など)を検出した場合に、GPSの位置情報に基づいてラジオ放送局を再選局するようにしてもよい。
【0023】
以上、本発明に係る周波数自動追尾式無線受信機について、カーラジオを主として説明してきたが、オートバイに搭載するものや、携帯するものなどにも適用でき、また、ラジオ放送に限らず、テレビ放送にも適用できる。
【0024】
【本発明の効果】
本発明によれば、地域間の移動により現在受信しているラジオ放送の受信可能範囲を出たとしても、何ら操作を必要とすることなしに、現在受信中の番組内容を移動先においても継続して聴取することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラジオ受信機の構成例である。
【図2】本発明に係る周波数メモリの一例である。
【図3】本発明の概念を説明する図である。
【符号の説明】
1 ラジオ受信回路
2 雑音レベル検出回路
3 近接放送局情報メモリ回路
4 電子同調用駆動回路
5 アンテナ
6 スピーカ
7 GPS位置情報
Claims (1)
- 複数の放送局の周波数データを記憶する周波数データ記憶手段と、
複数の放送局の系列関係を記憶する系列データ記憶手段と、
系列データ記憶手段を参照して、周波数データ記憶手段に記憶された第1の周波数データに対して特定の系列関係にある第2の周波数データを設定する周波数データ設定手段と、
第1の周波数データを用いた放送受信状態から第2の周波数データを用いた放送受信状態に移行する電子同調手段と、
を備えた周波数自動追尾式無線受信機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003129029A JP2004336342A (ja) | 2003-05-07 | 2003-05-07 | 周波数自動追尾式無線受信機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003129029A JP2004336342A (ja) | 2003-05-07 | 2003-05-07 | 周波数自動追尾式無線受信機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004336342A true JP2004336342A (ja) | 2004-11-25 |
Family
ID=33504994
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003129029A Pending JP2004336342A (ja) | 2003-05-07 | 2003-05-07 | 周波数自動追尾式無線受信機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004336342A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015023366A (ja) * | 2013-07-18 | 2015-02-02 | 日本無線株式会社 | 電力推定装置および品質評価装置 |
-
2003
- 2003-05-07 JP JP2003129029A patent/JP2004336342A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015023366A (ja) * | 2013-07-18 | 2015-02-02 | 日本無線株式会社 | 電力推定装置および品質評価装置 |
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