JP2004337652A - 湿式電気集塵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電極および集塵極の洗浄による集塵処理中断をなくし、連続して集塵処理可能であり、かつ洗浄水の使用量を大幅に減少することができる湿式電気集塵装置を提供する。
【解決手段】一段荷電型の湿式電気集塵装置において、ハウジング10が水平方向に互いに隣接する複数の集塵室18を有し、含塵ガス導入管20が含塵ガスを加湿する加湿器30を介してハウジング10の下部に接続され、集塵室18の直下に充填層40が設けられており、複数の集塵ユニット50のそれぞれが各集塵室18に収納され、流路開閉手段23を備えた清浄ガス流路22が各集塵室18の出側にそれぞれ接続されており、各集塵ユニット50がそれぞれ独立して給電および洗浄スプレー可能であり、各流路開閉手段23がそれぞれ独立して開閉可能である。
【選択図】 図1
【解決手段】一段荷電型の湿式電気集塵装置において、ハウジング10が水平方向に互いに隣接する複数の集塵室18を有し、含塵ガス導入管20が含塵ガスを加湿する加湿器30を介してハウジング10の下部に接続され、集塵室18の直下に充填層40が設けられており、複数の集塵ユニット50のそれぞれが各集塵室18に収納され、流路開閉手段23を備えた清浄ガス流路22が各集塵室18の出側にそれぞれ接続されており、各集塵ユニット50がそれぞれ独立して給電および洗浄スプレー可能であり、各流路開閉手段23がそれぞれ独立して開閉可能である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ごみ焼却炉などで発生する排ガス中に含まれるダストを集塵する湿式電気集塵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気集塵装置は、機械式集塵装置に比べて微細なダストを捕集でき圧力損失が小さいために、ボイラなどの大型設備で広く採用されている。電気集塵装置は、集塵極を接地し、放電極に直流高圧を印加し、発生するコロナ放電によって気流中のダストの粒子を帯電させ、クーロン力で粒子を集塵極に引き付けて集塵する。ダストが集塵極に付着、堆積すると、コロナ放電が不安定となり集塵率が低下するので、乾式電気集塵装置では集塵極を間欠的に槌打ちし、ダストを除去する。また、湿式電気集塵装置では、集塵極の表面に水を常時流下させ、ダストを洗い流し、放電極に付着したダストは間欠的に洗浄スプレーから水を噴射して除去している。湿式電気集塵装置は、ダストの再飛散がなく、高い集塵率が得られるので、微粒ダストの捕集に適している。
【0003】
従来の湿式電気集塵装置には次のような問題があった。
連続運転の場合、放電極の水洗浄は高圧通電中に行うことになるので、洗浄中は集塵できない。また、集塵極に常時洗浄水を流下させるので、使用水量が多く、大容量の排水処理設備を要する。不溶性の固形分が多い濁水は使用できず、使用水が制限される。集塵極板の表面に均一に水を流すことは非常に難しく、ダストの付着によって洗浄水の流路が変わり、集塵極面の僅かの変形によって流れが阻害される。したがって、実際には均一に洗浄水を流すことは不可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明のは、放電極および集塵極の洗浄による集塵処理の中断をなくし、連続して集塵処理可能であり、かつ洗浄水の使用量を大幅に減少することができる湿式電気集塵装置を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の湿式電気集塵装置は、放電極、集塵極およびこれらの直上に配置された洗浄スプレーとからなる集塵ユニットが縦型のハウジング内に収納された一段荷電型の湿式電気集塵装置において、前記ハウジングが水平方向に互いに隣接する複数の集塵室を有し、含塵ガス導入管が含塵ガスを加湿する加湿器を介してハウジングの下部に接続され、前記集塵室の直下に充填層が設けられており、複数の前記集塵ユニットのそれぞれが各集塵室に収納され、流路開閉手段を備えた清浄ガス流路が各集塵室の出側にそれぞれ接続されており、各集塵ユニットがそれぞれ独立して給電および洗浄スプレー可能であり、各流路開閉手段がそれぞれ独立して開閉可能である。
【0006】
上記湿式電気集塵装置では、充填層で含塵ガス中の粗粒ダストを湿式集塵したのち、集塵ユニットで微粒ダストを湿式電気集塵するので、粗粒ダストから微粒ダストまで広い範囲のダストを高い集塵率で捕集することができる。例えば、2基の集塵ユニットのうち1基の集塵ユニットの運転を停止しても、残りの1基の集塵ユニットにより90〜95%の集塵率で集塵することができる。また、複数の集塵ユニットがそれぞれ独立して運転可能となっている。したがって、1基の集塵ユニットを洗浄している間、他の集塵ユニットの運転を継続することにより、集塵処理を中断しなくて済む。さらに、集塵ユニットの上流側に配置された加湿器で含塵ガスは水分飽和され、微粒水滴がダスト粒子に付着する。微粒水滴は微粒ダスト粒子とともに集塵極で捕集され、集塵極面を常に濡らし、微粒ダスト粒子を同伴して流下する。したがって、集塵極に洗浄水を直接散布する必要はないので、使用水量は従来の1/5〜1/10に減少する。
【0007】
上記湿式電気集塵装置において、前記加湿器に加湿スプレーのノズルより下流側にあってノズルに対向する粗粒ダスト捕集手段を設けることが好ましい。粗粒ダスト捕集手段で粗粒ダストを捕集することにより、集塵率を更に高めることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、この発明の実施の形態を示している。図1は湿式電気集塵装置の模式的構成図であり、図2は図1に示す湿式電気集塵装置の一部拡大図である。
【0009】
湿式電気集塵装置は、主としてハウジング10、給水タンク27、加湿器30、充填層40、ならびに第1および第2集塵ユニット50a、50bからなっている。
【0010】
ハウジング10は縦長であり、頂部は天板12で、底部は漏斗状の底板13でそれぞれ塞がれている。ハウジング10の上部は、天板12から下方に延びる隔壁17で仕切られ、第1集塵室18aおよび第2集塵室18bが形成されている。含塵ガス入口15が、ハウジング10の底板13寄りに開口している。天板12には、第1集塵室18aの上方出口に通じる第1清浄ガス流路22aおよび第2集塵室18bの上方出口に通じる第2清浄ガス流路22bがそれぞれ設けられている。各清浄ガス流路22a、22bには、第1切替えダンパー(流路開閉手段)23aおよび第2切替えダンパー23bがそれぞれ取り付けられており、出口は清浄ガス排出管25に通じている。
【0011】
ハウジング10の下方に、給水タンク27が配置されている。給水タンク27には、洗浄水タンク、給水ポンプなどが給水管を介して(いずれも図示しない)接続されている。給水タンク27には、洗浄水タンクから清浄な洗浄水が給水される。前記ハウジング10の底板13から、排水管14が給水タンク27まで延びている。
【0012】
加湿器30は、加湿器ハウジング31の入側に含塵ガス導入管20が接続されており、出口側は前記ハウジング10の含塵ガス入口15に接続されている。加湿器ハウジング31の内部に加湿スプレー32の複数のノズル33が配列されており、ノズル33には前記給水管28から給水される。ノズル33の下流側にノズル33に対向するようにして集塵格子(粗粒ダスト捕集手段)35が設けられている。集塵格子35は、多数のアングルがガス流に対して直角方向に千鳥状に配置されている。加湿器ハウジング31の底部から排水管37が給水タンク27まで延びている。
【0013】
含塵ガス入口15と前記集塵室18a、18bとの間に、充填層40が設けられている。充填層40は、含塵ガス入口と集塵室18a、18bとの間を仕切っている。充填層40は、ポールリング、ラシヒリング、またはサドルなどの多数の成形充填材42が格子41と格子41と間に層状に挿入されている。
【0014】
第1集塵ユニット50aおよび第2集塵ユニット50bは、放電極51、集塵極52および洗浄水スプレー65a、65bとからなっている。図3に示すように、突起付きチャンネル型の放電極61の両側にロッドカーテン型の集塵極52が配置されている。放電極61には、碍子室56a、5bの碍子57a、57bから延びるケーブル55を介して高圧電源54a、54bに接続されており、直流高電圧が印加される。洗浄水スプレー65a、65bは、ノズル66が放電極51および集塵極52の直上に配置されている。ノズル66a、66bには洗浄水管67a、67bを介して給水タンク27から洗浄水が供給される。上記放電極51への給電およびノズルへ66の給水は、第1、第2集塵ユニット50a、50bごとに独立して行われる。
【0015】
前記含塵ガス導入管20、ハウジング10の底板13および清浄ガス排出管25に、窒素ガス置換口70、71、72がそれぞれ設けられている。これら窒素ガス置換口70〜72には、窒素ガスボンベ、圧力調整弁などが窒素ガス供給管(いずれも図示しない)を介して接続されている。
【0016】
ここで、以上のように構成された湿式電気集塵装置による集塵方法について説明する。
【0017】
運転に先立ち、窒素ガス置換口70、71、72から窒素ガスをハウジング10に供給して、ハウジング10内に残留する含塵ガスをパージする。パージは、含塵ガス中の可燃成分の引火・爆発を防ぐためである。ついで、ごみ焼却炉などで発生した含塵ガスを含塵ガス導入管20からハウジング10に導入する。また、加湿スプレー32に加湿水管34を介して給水タンク27から加湿水を供給するとともに、集塵ユニット50a、50bの放電極51に直流高電圧を印加する。
【0018】
加湿器30は加湿スプレー32によりミストを発生し、含塵ガスを冷却、加湿する。含塵ガスは水分飽和され湿潤ガスとなり、ミストの微粒水滴がダスト粒子に付着する。湿潤ガスは、電気集塵においてミストおよび微細ダスト粒子を捕集しやすくする。湿潤ガス中の粗いダスト粒子は、集塵格子36に衝突し、捕集される。集塵格子36で捕集された粗いダスト粒子は、水滴とともに流下し、排水管38を経て給水タンク27に流入する。
【0019】
ついで、湿潤ガスは加湿器30からハウジング10内に進入し、充填層40を通過する。ここで、集塵格子36で捕集されなかった粗いダスト粒子とともに比較的細かいダスト粒子が、充填材42に衝突し、捕集される。同時に、湿潤ガス中に含まれたヒュームが、充填材42に吸着され、捕集される。ダストおよびヒュームの捕集により、集塵極の汚れが防がれる。充填層40は例えば1μm以上のダスト粒子および水滴しか捕集できないので、これより細かい微細ダストおよびミストは捕集されずに充填層40を通過する。また、充填層40は、湿潤ガスの流れを整流する。
【0020】
充填層40を出たミストおよび微細ダストは、第1集塵ユニット50aおよび第2集塵ユニット50bで集塵極52で捕集される。捕集されたミストは、集塵極面を常に濡らし、ダストを同伴して流下する。したがって、集塵極52に洗浄水を直接散布する必要はないので、使用水量は従来の1/5〜1/10に減少する。第1集塵ユニット50aおよび第2集塵ユニット50bは、例えば0.01μmまでの微細ダストを集塵することができる。集塵ユニット50a、50bで除塵された湿潤ガスは、それぞれ第1、第2清浄ガス流路22a、22bから清浄ガス排出25を経て大気中に放出される。運転中は常時パージユニット60で清浄ガスを清浄ガス排出管25から吸引する。吸引した清浄ガスをパージユニット60で加熱して第1、第2碍子室56a、56bにそれぞれ供給し、室内を乾燥状態に保持して高圧電流の漏電を防ぐ。
【0021】
運転中に、例えば第1集塵ユニット50aの放電極51および集塵極52に、一定量のダストが付着または堆積すると、第1集塵ユニット50aへの給電を停止するとともに第1ダンパー23aを閉じる。そして、第1洗浄スプレー65aから洗浄水を噴射して、ダストを洗い流す。ダストを洗い流した洗浄水は、さらに充填層40のダストを洗い流して、排水管14から給水タンク27に排出される。この間、第2集塵ユニット50bは運転を続けて、集塵処理を連続して行う。第2集塵ユニット50bだけの運転であっても、例えば90〜95%の集塵率が保持される。不溶性固体分を含む水であっても洗浄水として用いることができる。第2集塵ユニット50bの放電極51および集塵極52にダストが付着または堆積した場合も、第1集塵ユニット50aと同様に、第1集塵ユニット50aを運転しながら第2集塵ユニット50bの放電極51および集塵極52を洗浄する。
【0022】
この発明は、上記実施の形態に限られるものではない。例えば、流路開閉手段は、ダンパーに代えてバタフライ弁であってもよい。集塵ユニットの数は、3または4であってもよい。放電極は線型、板型、ロッド型などであってもよく、集塵極は平板型、エクスパンデッドメタル型、フェンス型などであってもよい。粗粒ダスト捕集手段は、集塵格子に代えて充填層またはフィルターであってもよい。
【0023】
【発明の効果】
この発明の湿式電気集塵装置では、独立して運転可能な複数の集塵ユニットを備えているので、集塵処理を中断することなく放電極および集塵極を洗浄することができる。例えば、2基の集塵ユニットのうち1基が洗浄中であっても90〜95%の集塵率で集塵することができる。
【0024】
集塵ユニットの上流側に配置された加湿器により、含塵ガス中のダストは加湿されるので、使用水量は従来の1/5〜1/10に減少することができる。また、不溶性固体分を含む水であっても洗浄水として用いることができる。
【0025】
充填層で、または加湿器の粗粒ダスト捕集手段と充填層とで湿式集塵されたのち、集塵ユニットで湿式電気集塵されので、粗粒ダストから微粒ダストまで広い範囲のダストを高い集塵率で捕集することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、湿式電気集塵装置の模式的構成図である。
【図2】図1に示す湿式電気集塵装置の一部拡大図である。
【図3】放電極および集塵極の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ハウジング 14 排水管
15 含塵ガス入口 18 集塵室
20 含塵ガス導入管 22 清浄ガス流路
23 ダンパー 25 排ガス排出管
27 給水タンク 28 給水管
30 加湿器 32 ハウジング
32 加湿スプレー 33 ノズル
36 集塵格子 38 排水管
40 充填層 42 充填材
50 集塵ユニット 51 放電極
52 集塵極 54 高圧電源
60 パージユニット 65 洗浄スプレー
66 ノズル 70〜72 窒素置換口
【発明の属する技術分野】
この発明は、ごみ焼却炉などで発生する排ガス中に含まれるダストを集塵する湿式電気集塵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気集塵装置は、機械式集塵装置に比べて微細なダストを捕集でき圧力損失が小さいために、ボイラなどの大型設備で広く採用されている。電気集塵装置は、集塵極を接地し、放電極に直流高圧を印加し、発生するコロナ放電によって気流中のダストの粒子を帯電させ、クーロン力で粒子を集塵極に引き付けて集塵する。ダストが集塵極に付着、堆積すると、コロナ放電が不安定となり集塵率が低下するので、乾式電気集塵装置では集塵極を間欠的に槌打ちし、ダストを除去する。また、湿式電気集塵装置では、集塵極の表面に水を常時流下させ、ダストを洗い流し、放電極に付着したダストは間欠的に洗浄スプレーから水を噴射して除去している。湿式電気集塵装置は、ダストの再飛散がなく、高い集塵率が得られるので、微粒ダストの捕集に適している。
【0003】
従来の湿式電気集塵装置には次のような問題があった。
連続運転の場合、放電極の水洗浄は高圧通電中に行うことになるので、洗浄中は集塵できない。また、集塵極に常時洗浄水を流下させるので、使用水量が多く、大容量の排水処理設備を要する。不溶性の固形分が多い濁水は使用できず、使用水が制限される。集塵極板の表面に均一に水を流すことは非常に難しく、ダストの付着によって洗浄水の流路が変わり、集塵極面の僅かの変形によって流れが阻害される。したがって、実際には均一に洗浄水を流すことは不可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明のは、放電極および集塵極の洗浄による集塵処理の中断をなくし、連続して集塵処理可能であり、かつ洗浄水の使用量を大幅に減少することができる湿式電気集塵装置を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の湿式電気集塵装置は、放電極、集塵極およびこれらの直上に配置された洗浄スプレーとからなる集塵ユニットが縦型のハウジング内に収納された一段荷電型の湿式電気集塵装置において、前記ハウジングが水平方向に互いに隣接する複数の集塵室を有し、含塵ガス導入管が含塵ガスを加湿する加湿器を介してハウジングの下部に接続され、前記集塵室の直下に充填層が設けられており、複数の前記集塵ユニットのそれぞれが各集塵室に収納され、流路開閉手段を備えた清浄ガス流路が各集塵室の出側にそれぞれ接続されており、各集塵ユニットがそれぞれ独立して給電および洗浄スプレー可能であり、各流路開閉手段がそれぞれ独立して開閉可能である。
【0006】
上記湿式電気集塵装置では、充填層で含塵ガス中の粗粒ダストを湿式集塵したのち、集塵ユニットで微粒ダストを湿式電気集塵するので、粗粒ダストから微粒ダストまで広い範囲のダストを高い集塵率で捕集することができる。例えば、2基の集塵ユニットのうち1基の集塵ユニットの運転を停止しても、残りの1基の集塵ユニットにより90〜95%の集塵率で集塵することができる。また、複数の集塵ユニットがそれぞれ独立して運転可能となっている。したがって、1基の集塵ユニットを洗浄している間、他の集塵ユニットの運転を継続することにより、集塵処理を中断しなくて済む。さらに、集塵ユニットの上流側に配置された加湿器で含塵ガスは水分飽和され、微粒水滴がダスト粒子に付着する。微粒水滴は微粒ダスト粒子とともに集塵極で捕集され、集塵極面を常に濡らし、微粒ダスト粒子を同伴して流下する。したがって、集塵極に洗浄水を直接散布する必要はないので、使用水量は従来の1/5〜1/10に減少する。
【0007】
上記湿式電気集塵装置において、前記加湿器に加湿スプレーのノズルより下流側にあってノズルに対向する粗粒ダスト捕集手段を設けることが好ましい。粗粒ダスト捕集手段で粗粒ダストを捕集することにより、集塵率を更に高めることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、この発明の実施の形態を示している。図1は湿式電気集塵装置の模式的構成図であり、図2は図1に示す湿式電気集塵装置の一部拡大図である。
【0009】
湿式電気集塵装置は、主としてハウジング10、給水タンク27、加湿器30、充填層40、ならびに第1および第2集塵ユニット50a、50bからなっている。
【0010】
ハウジング10は縦長であり、頂部は天板12で、底部は漏斗状の底板13でそれぞれ塞がれている。ハウジング10の上部は、天板12から下方に延びる隔壁17で仕切られ、第1集塵室18aおよび第2集塵室18bが形成されている。含塵ガス入口15が、ハウジング10の底板13寄りに開口している。天板12には、第1集塵室18aの上方出口に通じる第1清浄ガス流路22aおよび第2集塵室18bの上方出口に通じる第2清浄ガス流路22bがそれぞれ設けられている。各清浄ガス流路22a、22bには、第1切替えダンパー(流路開閉手段)23aおよび第2切替えダンパー23bがそれぞれ取り付けられており、出口は清浄ガス排出管25に通じている。
【0011】
ハウジング10の下方に、給水タンク27が配置されている。給水タンク27には、洗浄水タンク、給水ポンプなどが給水管を介して(いずれも図示しない)接続されている。給水タンク27には、洗浄水タンクから清浄な洗浄水が給水される。前記ハウジング10の底板13から、排水管14が給水タンク27まで延びている。
【0012】
加湿器30は、加湿器ハウジング31の入側に含塵ガス導入管20が接続されており、出口側は前記ハウジング10の含塵ガス入口15に接続されている。加湿器ハウジング31の内部に加湿スプレー32の複数のノズル33が配列されており、ノズル33には前記給水管28から給水される。ノズル33の下流側にノズル33に対向するようにして集塵格子(粗粒ダスト捕集手段)35が設けられている。集塵格子35は、多数のアングルがガス流に対して直角方向に千鳥状に配置されている。加湿器ハウジング31の底部から排水管37が給水タンク27まで延びている。
【0013】
含塵ガス入口15と前記集塵室18a、18bとの間に、充填層40が設けられている。充填層40は、含塵ガス入口と集塵室18a、18bとの間を仕切っている。充填層40は、ポールリング、ラシヒリング、またはサドルなどの多数の成形充填材42が格子41と格子41と間に層状に挿入されている。
【0014】
第1集塵ユニット50aおよび第2集塵ユニット50bは、放電極51、集塵極52および洗浄水スプレー65a、65bとからなっている。図3に示すように、突起付きチャンネル型の放電極61の両側にロッドカーテン型の集塵極52が配置されている。放電極61には、碍子室56a、5bの碍子57a、57bから延びるケーブル55を介して高圧電源54a、54bに接続されており、直流高電圧が印加される。洗浄水スプレー65a、65bは、ノズル66が放電極51および集塵極52の直上に配置されている。ノズル66a、66bには洗浄水管67a、67bを介して給水タンク27から洗浄水が供給される。上記放電極51への給電およびノズルへ66の給水は、第1、第2集塵ユニット50a、50bごとに独立して行われる。
【0015】
前記含塵ガス導入管20、ハウジング10の底板13および清浄ガス排出管25に、窒素ガス置換口70、71、72がそれぞれ設けられている。これら窒素ガス置換口70〜72には、窒素ガスボンベ、圧力調整弁などが窒素ガス供給管(いずれも図示しない)を介して接続されている。
【0016】
ここで、以上のように構成された湿式電気集塵装置による集塵方法について説明する。
【0017】
運転に先立ち、窒素ガス置換口70、71、72から窒素ガスをハウジング10に供給して、ハウジング10内に残留する含塵ガスをパージする。パージは、含塵ガス中の可燃成分の引火・爆発を防ぐためである。ついで、ごみ焼却炉などで発生した含塵ガスを含塵ガス導入管20からハウジング10に導入する。また、加湿スプレー32に加湿水管34を介して給水タンク27から加湿水を供給するとともに、集塵ユニット50a、50bの放電極51に直流高電圧を印加する。
【0018】
加湿器30は加湿スプレー32によりミストを発生し、含塵ガスを冷却、加湿する。含塵ガスは水分飽和され湿潤ガスとなり、ミストの微粒水滴がダスト粒子に付着する。湿潤ガスは、電気集塵においてミストおよび微細ダスト粒子を捕集しやすくする。湿潤ガス中の粗いダスト粒子は、集塵格子36に衝突し、捕集される。集塵格子36で捕集された粗いダスト粒子は、水滴とともに流下し、排水管38を経て給水タンク27に流入する。
【0019】
ついで、湿潤ガスは加湿器30からハウジング10内に進入し、充填層40を通過する。ここで、集塵格子36で捕集されなかった粗いダスト粒子とともに比較的細かいダスト粒子が、充填材42に衝突し、捕集される。同時に、湿潤ガス中に含まれたヒュームが、充填材42に吸着され、捕集される。ダストおよびヒュームの捕集により、集塵極の汚れが防がれる。充填層40は例えば1μm以上のダスト粒子および水滴しか捕集できないので、これより細かい微細ダストおよびミストは捕集されずに充填層40を通過する。また、充填層40は、湿潤ガスの流れを整流する。
【0020】
充填層40を出たミストおよび微細ダストは、第1集塵ユニット50aおよび第2集塵ユニット50bで集塵極52で捕集される。捕集されたミストは、集塵極面を常に濡らし、ダストを同伴して流下する。したがって、集塵極52に洗浄水を直接散布する必要はないので、使用水量は従来の1/5〜1/10に減少する。第1集塵ユニット50aおよび第2集塵ユニット50bは、例えば0.01μmまでの微細ダストを集塵することができる。集塵ユニット50a、50bで除塵された湿潤ガスは、それぞれ第1、第2清浄ガス流路22a、22bから清浄ガス排出25を経て大気中に放出される。運転中は常時パージユニット60で清浄ガスを清浄ガス排出管25から吸引する。吸引した清浄ガスをパージユニット60で加熱して第1、第2碍子室56a、56bにそれぞれ供給し、室内を乾燥状態に保持して高圧電流の漏電を防ぐ。
【0021】
運転中に、例えば第1集塵ユニット50aの放電極51および集塵極52に、一定量のダストが付着または堆積すると、第1集塵ユニット50aへの給電を停止するとともに第1ダンパー23aを閉じる。そして、第1洗浄スプレー65aから洗浄水を噴射して、ダストを洗い流す。ダストを洗い流した洗浄水は、さらに充填層40のダストを洗い流して、排水管14から給水タンク27に排出される。この間、第2集塵ユニット50bは運転を続けて、集塵処理を連続して行う。第2集塵ユニット50bだけの運転であっても、例えば90〜95%の集塵率が保持される。不溶性固体分を含む水であっても洗浄水として用いることができる。第2集塵ユニット50bの放電極51および集塵極52にダストが付着または堆積した場合も、第1集塵ユニット50aと同様に、第1集塵ユニット50aを運転しながら第2集塵ユニット50bの放電極51および集塵極52を洗浄する。
【0022】
この発明は、上記実施の形態に限られるものではない。例えば、流路開閉手段は、ダンパーに代えてバタフライ弁であってもよい。集塵ユニットの数は、3または4であってもよい。放電極は線型、板型、ロッド型などであってもよく、集塵極は平板型、エクスパンデッドメタル型、フェンス型などであってもよい。粗粒ダスト捕集手段は、集塵格子に代えて充填層またはフィルターであってもよい。
【0023】
【発明の効果】
この発明の湿式電気集塵装置では、独立して運転可能な複数の集塵ユニットを備えているので、集塵処理を中断することなく放電極および集塵極を洗浄することができる。例えば、2基の集塵ユニットのうち1基が洗浄中であっても90〜95%の集塵率で集塵することができる。
【0024】
集塵ユニットの上流側に配置された加湿器により、含塵ガス中のダストは加湿されるので、使用水量は従来の1/5〜1/10に減少することができる。また、不溶性固体分を含む水であっても洗浄水として用いることができる。
【0025】
充填層で、または加湿器の粗粒ダスト捕集手段と充填層とで湿式集塵されたのち、集塵ユニットで湿式電気集塵されので、粗粒ダストから微粒ダストまで広い範囲のダストを高い集塵率で捕集することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、湿式電気集塵装置の模式的構成図である。
【図2】図1に示す湿式電気集塵装置の一部拡大図である。
【図3】放電極および集塵極の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ハウジング 14 排水管
15 含塵ガス入口 18 集塵室
20 含塵ガス導入管 22 清浄ガス流路
23 ダンパー 25 排ガス排出管
27 給水タンク 28 給水管
30 加湿器 32 ハウジング
32 加湿スプレー 33 ノズル
36 集塵格子 38 排水管
40 充填層 42 充填材
50 集塵ユニット 51 放電極
52 集塵極 54 高圧電源
60 パージユニット 65 洗浄スプレー
66 ノズル 70〜72 窒素置換口
Claims (2)
- 放電極、集塵極およびこれらの直上に配置された洗浄スプレーとからなる集塵ユニットが縦型のハウジング内に収納された一段荷電型の湿式電気集塵装置において、前記ハウジングが水平方向に互いに隣接する複数の集塵室を有し、含塵ガス導入管が含塵ガスを加湿する加湿器を介してハウジングの下部に接続され、前記集塵室の直下に充填層が設けられており、複数の前記集塵ユニットのそれぞれが各集塵室に収納され、流路開閉手段を備えた清浄ガス流路が各集塵室の出側にそれぞれ接続されており、各集塵ユニットがそれぞれ独立して給電および洗浄スプレー可能であり、各流路開閉手段がそれぞれ独立して開閉可能であることを特徴とする湿式電気集塵装置。
- 前記加湿器が、加湿スプレーのノズルより下流側にあってノズルに対向する粗粒ダスト捕集手段を備えた請求項1記載の湿式電気集塵装置。
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|---|---|
| JP2004337652A true JP2004337652A (ja) | 2004-12-02 |
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