JP2004342803A - 露光装置及び露光方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】遮光部材の駆動機構を簡略化するとともに、露光開始時及び終了時に規定されるショット領域の境界が走査方向に対して斜めになることを防止する。
【解決手段】マスクMを保持するマスクステージ5上には、マスクMの一部を遮光する遮光板23aが設けられている。遮光板23aは駆動軸21a,27aに沿ってX方向に移動する可動部材22a,28aに支持されている。可動部材22a,28aの一方のみを移動させ又は双方を逆方向に移動させることで遮光板23aのY軸に対する角度を調整することができ、可動部材22a,28aを等速移動させることで遮光板23aをX軸に沿って平行移動させることができる。
【選択図】 図5
【解決手段】マスクMを保持するマスクステージ5上には、マスクMの一部を遮光する遮光板23aが設けられている。遮光板23aは駆動軸21a,27aに沿ってX方向に移動する可動部材22a,28aに支持されている。可動部材22a,28aの一方のみを移動させ又は双方を逆方向に移動させることで遮光板23aのY軸に対する角度を調整することができ、可動部材22a,28aを等速移動させることで遮光板23aをX軸に沿って平行移動させることができる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子、半導体集積回路等のマイクロデバイスをリソグラフィ技術を用いて製造する際に使用される走査型(スキャン型)の露光装置及び露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、テレビ等の表示素子として、液晶表示パネルが多用されるようになっている。特に、携帯性が重視されるノート型のワードプロセッサやノート型のパーソナルコンピュータでは表示素子として液晶表示パネルが必須となっている。また、近年においては、20インチを越える液晶表示パネルが実用化されているが、液晶表示パネルは設置場所をさほど必要としないため、一般家庭用のテレビとして用いる機会も多くなっている。
【0003】
液晶表示パネルは、ガラス基板(プレート)等の基板上に透明薄膜電極をフォトリソグラフィの手法で所望の形状にパターンニングして作られる。このリソグラフィのための装置として、マスク上に形成された原画パターンを投影光学系を介してガラス基板上のフォトレジスト層に転写するスキャン方式(走査型)の露光装置が従来から使われている。このスキャン方式の露光装置は、照明光学系から出射されたスリット状の照明光(露光光)を用いてマスクを照明し、マスク上に形成された原画パターンの像をガラス基板上に投影する。そして、走査露光、即ち基板とプレートとを同期的に移動させつつ露光することによってマスク上に形成された原画パターン全体を基板上に転写する。
【0004】
また、近時においては、液晶表示パネルの大型化が進み、基板の面積は年々大面積化するが、基板の大面積化にマスクの大型化が伴わないのが現状である。このため、基板の一部に対してスキャン露光を行い、順次プレートをステップ移動させつつ、基板の異なる位置にスキャン露光を繰り返し行うようにしたステップ・スキャン方式の露光装置も開発されている。
【0005】
ところで、上述したようなスキャン方式の露光装置においては、マスクと基板とを同期的に移動させつつ露光するため、照明光源からのスリット状の照明光がマスクのパターン領域(転写すべきパターンが形成された領域)に至る前、及び該パターン領域を通過した後においては、該照明光でプレートを露光しないように遮光する必要があり、このため、通常、マスクのパターン領域の外側には、クロム等を蒸着・形成してなる遮光帯域(遮光領域)が設けられている。
【0006】
このような遮光帯域を設けないと、基板上において、マスクのパターンの像が転写されるべき部分以外の部分が露光されてしまい、パターニング効率が低下するからである。なお、この部分をスクライブライン、つまり回路等を形成した後に各回路を切断するための部分に利用することも考えられるが、走査速度の高速化等に伴い、スクライブラインの幅も広がってしまい、その分パターニング効率がやはり低下する。
【0007】
この遮光帯域は、少なくとも照明光の走査方向の幅(走査方向に離間された複数の部分照明光により走査するものにあっては、先行する部分照明光の先端縁と後続する部分照明光の後端縁との間の寸法)よりも広くする必要があり、一般には走査時の最高速度との関係で加速及び減速区間も考慮するので、当該照明光の幅よりも十分大きい幅を確保する必要がある。
【0008】
しかしながら、マスクは一般的に透明ガラス基板上にクロムを蒸着して作成するが、蒸着面積を広くするとピンホール等の点欠陥が生じることが多く、遮光帯域に点欠陥があると、本来的に露光すべきでない部分が点状に露光されてしまう。上記のように、マスクの遮光帯域を広くした場合には、点欠陥の生じる確率が高くなってしまい、基板の露光を行う上で好ましくない。また、遮光帯域の幅を広くすると、マスクのコストが上昇してしまう。
【0009】
このような問題を改善するため、スキャン型の露光装置においては、露光開始時点においてマスクの移動に追従してマスクの走査方向に移動する露光開始遮光板と、露光終了時点においてマスクの移動に追従してマスクの走査方向に移動する露光終了遮光板とを、マスクを保持するマスクステージと投影光学系との間に設け、露光開始時点及び露光終了時点において各々を駆動するようにしている。
【0010】
上記の露光開始遮光板及び露光終了遮光板は、対向する端部が互いに平行となるように、且つ走査方向に対して直交するように設定されている。また、露光開始遮光板及び露光終了遮光板は、露光時においては上述のようにマスクに追従するように駆動されるが、その駆動機構はマスクステージの駆動機構とは独立して設けられている。マスク(マスクパターン)が走査方向に対して僅かに回転した状態で、即ち露光開始遮光板及び露光終了遮光板に対して僅かに回転した状態で、マスクステージ上に保持された場合には、マスクステージを回転させることにより、マスク(マスクパターン)と露光開始遮光板及び露光終了遮光板との回転ずれが補正される。
【0011】
【特許文献1】
特開昭60−45252号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来技術では、露光開始遮光板及び露光終了遮光板をマスクの移動に対して追従移動させるための独立した駆動機構が必要であるため、マスクステージ周辺の構造が複雑となり、コスト上昇の原因の一つとなっている。これを解消するため、露光開始遮光板及び露光終了遮光板をマスクに追従して移動するための駆動装置を廃止して、これらの遮光板をマスクステージ上に設け、これらの遮光板をマスクの移動に対して一体的に移動する構成とすることが考えられる。
【0013】
しかしながら、露光開始遮光板及び露光終了遮光板をマスクステージ上に単に設けただけでは、マスクステージの回転に伴って露光開始遮光板及び露光終了遮光板も回転するため、マスク(マスクパターン)が走査方向に対して僅かに回転した状態でマスクステージ上に保持された場合を考えると、マスクステージの回転に伴って露光開始遮光板及び露光終了遮光板も回転し、マスク(マスクパターン)と露光開始遮光板及び露光終了遮光板との回転ずれを補正することができない。このため、露光開始遮光板及び露光終了遮光板の端部と走査方向との直交関係が崩れてしまい、その結果として露光開始時及び露光終了時に規定されるショット領域の境界が走査方向に対して斜めになってしまう場合があるという問題がある。
【0014】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、露光時に基板上に照射されるマスクのパターンの像の外形形状の一部を規定する遮光部材を該マスクの走査方向に追従移動させる駆動機構を省略し、かつマスクのパターンと遮光部材との相対位置関係を適正に保った状態で基板を露光できるようにすることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
以下、この項に示す説明では、本発明を、実施形態を表す図面に示す部材符号に対応付けて説明するが、本発明の各構成要件は、これら部材符号を付した図面に示す部材に限定されるものではない。
【0016】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によると、マスク(M)と感光性の基板(P)とを所定の方向に同期移動しつつ露光光により前記マスクのパターンを投影光学系(PL)を介して前記基板に転写する露光装置において、前記マスクを保持するマスクステージ(5)とともに移動可能に設けられ、前記基板上に照射される前記パターンの像の外形形状の少なくとも一部を規定する遮光部材(23a,23b)と、前記マスクのパターンと前記遮光部材との相対位置の関係に応じて、前記遮光部材の姿勢を調整する調整装置(22a,22b)とを備えた露光装置が提供される。
【0017】
本発明の第1の観点に係る露光装置では、遮光部材はマスクステージ上に設けられているので、遮光部材を同期移動方向に沿って移動するための駆動部を備える必要がなくなるとともに、マスクのパターンと遮光部材との相対位置の関係に不整合を生じた状態でマスクがマスクステージに保持された場合であっても、遮光部材の姿勢がマスクのパターンとの相対位置の関係に応じて調整装置により調整されるので、当該不整合を解消することができ、露光開始時及び露光終了時に規定されるショット領域の境界が走査方向に対して斜めになってしまうということが防止される。
【0018】
本発明の第1の観点に係る露光装置において、前記調整装置は、前記マスクにほぼ平行な面内で前記遮光部材を回転させる駆動部(22a,22b)を有することができる。遮光部材のマスクに対する回転方向の姿勢が該駆動部により調整される。
【0019】
本発明の第1の観点にかかる露光装置において、前記駆動部(22a,22b)は、前記マスクステージ(5)上に保持された前記マスク(M)に形成されたパターンの所定の基準に対する回転ずれを補正するために、前記マスクステージの回転方向とは相殺するように、前記遮光部材(23a,23b)を前記マスクステージの回転方向とは逆方向に回転させるようにできる。また、本発明の第1の観点にかかる露光装置において、前記駆動部(22a,22b)は、前記マスクステージ(5)上に保持された前記マスクに形成されたパターンの所定の基準に対する回転ずれを補正するために前記マスクステージを回転する際に、前記マスクステージの回転量に相当する量だけ、前記遮光部材(23a,23b)を前記マスクステージの回転方向とは逆方向に回転させるようにできる。ここで、「マスクステージを回転する際」とは、マスクステージを回転するとと同時又はその回転の直前若しくは直後を意味する。
【0020】
マスクのパターンの所定の基準に対する回転ずれを補正するためのマスクステージの回転に伴い遮光部材も回転されることになるが、これを相殺するように遮光部材をマスクステージの回転方向とは逆方向に回転させる、即ちマスクステージの回転量に相当する量だけ遮光部材をマスクステージの回転方向とは逆方向に回転させるようにしたので、結果として遮光部材の投影光学系に対する相対位置の関係はマスクステージを回転させる前の状態を保つことになる。特に、遮光部材の回転をマスクステージの回転と同時に行うようにすると、遮光部材の回転のためだけに余計な時間を割く必要が無くなるので、スループットに悪影響を与えることを防止することができる。
【0021】
本発明の第1の観点にかかる露光装置において、前記基板(P)を保持するとともに、前記基板上に照射される光の照度を測定する照度測定部(7,7a,7b)が設けられた基板ステージ(6)と、前記照度測定部が前記遮光部材(23a,23b)によって規定された前記パターンの外形形状部分又はその近傍に配置されている状態で前記マスク(M)と前記遮光部材との相対位置を微小移動させた時の前記照度測定部の測定結果に基づき所定の基準に対する前記遮光部材の回転ずれを測定する回転ずれ測定部(11)とをさらに備えることができる。照度測定部の測定結果に基づき所定の基準に対する遮光部材の回転ずれを測定する回転ずれ測定部を設けたので、遮光部材に実際に生じている回転ずれに基づき、該遮光部材の姿勢を調整することができる。
【0022】
本発明の第1の観点にかかる露光装置において、前記遮光部材(23a,23b)は、前記マスクステージ(5)及び前記基板ステージ(6)の相対移動方向に移動可能に構成され、前記基板(P)への前記パターンの投影開始位置及び投影終了位置における前記パターンの像の外形形状の少なくとも一部を規定するようにできる。パターンの形成位置や大きさ等が異なる複数種類のマスクを使用する場合に、使用するマスクの種類に応じて遮光部材の位置を適宜に変更することができ、より柔軟に対応することができるようになる。
【0023】
上述した課題を解決するため、本発明の第2の観点によると、マスク(M)に形成されたパターンの像を感光性の基板(P)に投影露光する露光方法において、前記マスクにほぼ平行な面内における所定の基準に対する前記マスクの回転ずれを計測し、前記マスクの計測された前記回転ずれを補正するように前記マスクを回転し、前記基板上に投影される前記パターンの像の外形形状の少なくとも一部を規定する遮光部材の前記マスクの回転に伴って生ずる回転ずれを相殺するように前記遮光部材の姿勢を調整するようにした露光方法が提供される。この場合において、前記遮光部材の姿勢の調整は、前記マスクの回転方向とは逆方向に前記遮光部材を回転させることにより行うようにできる。
【0024】
本発明の第2の観点に係る露光方法では、マスクの回転に伴って生ずる遮光部材の所定の基準に対する回転ずれを相殺するように該遮光部材の姿勢を調整するようにしたので、当該回転ずれが補正され、露光開始時及び露光終了時に規定されるショット領域の境界が走査方向に対して斜めになってしまうということが防止される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0026】
[露光装置]
図1は本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図であり、図2は図1の露光装置が備える照明光学系の概略構成を示す図である。この露光装置は、液晶表示素子を製造するため、投影光学系PLに対してマスクMと感光剤がその表面に塗布されたプレート(感光性の基板)Pとを同期的に移動させつつマスクMに形成されたパターンの像を逐次的にプレートP上に転写するスキャン型の露光装置である。
【0027】
なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。図1に示すXYZ直交座標系は、Y軸及びZ軸が紙面に対して平行となるよう設定され、X軸が紙面に対して垂直となる方向に設定されている。XYZ直交座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。また、本実施形態において、走査方向(スキャン方向)はX方向に設定されている。
【0028】
図1及び図2において、1は光源としての超高圧水銀ランプであり、不図示の電源から電力の供給を受けて発光する。超高圧水銀ランプ1から射出された光は楕円鏡2で集束されて楕円鏡2の第2焦点に集光する。各楕円鏡2の第2焦点の位置にはライトガイド3の入射端部3aが配置されており、第2焦点に集光した光は入射端部3aからライトガイド3内に入射する。このライトガイド3は、複数の光入射部3aから入射された光を一旦集合した後に均等に分配して複数の光射出部3bから射出させる機能を有し、例えば、複数の光ファイバを束ねる等により構成されている。
【0029】
ライトガイド3の光射出部3b各々から射出された光は不図示のフライアイインテグレータによって均一な照度分布をもつ光束に変換され、スリット形状の開口を有するブラインド(図示省略)によってスリット状に整形される。このブラインドを通過したスリット状の光束はコンデンサレンズ4に入射する。各コンデンサレンズ4は入射した光束をマスクM上に結像することで、長手方向がY方向に設定されたスリット状の照明領域でマスクMを照明する。
【0030】
なお、ライトガイド3の光射出部3bと上述した不図示のフライアイインテグレータとの間の光路上に、それぞれ透過光の照度を調節するための照度調節フィルタ及びモニタ光を分岐させるためのハーフミラー(何れも図示省略)を設け、モニタ光の光量に応じて照度調節フィルタを調整することで、マスクMに照射される照明光の照度が均一になるよう制御することが好ましい。
【0031】
上述したライトガイド3の光射出部3b、不図示のフライアイインテグレータ、不図示のブラインド、不図示の照度調節フィルタ、不図示のハーフミラー、及びコンデンサレンズ4は、それぞれn(nは2以上の整数)個設けられており、これらによりY方向に配列的に設けられた複数の部分照明光学系I1〜Inが構成されている。また、上述した超高圧水銀ランプ1、楕円鏡2、ライトガイド3、及び部分照明光学系I1〜Inから照明光学系ISが構成されている。なお、以下においてはn=5として説明を進める。
【0032】
マスクMは不図示のモータによって投影光学系PLの光軸AXの方向に微動可能で、且つその光軸AXに垂直な面内で2次元移動及び微小回転可能なマスクステージ5上に保持される。このマスクステージ5は露光時においてX方向に一定速度で移動可能に構成されている。マスクステージ5の端部には不図示のレーザ干渉計からのレーザビームを反射する移動鏡(図示省略)が固定されており、マスクステージ5の2次元的な位置及び回転角はレーザ干渉計によって、所定の分解能で常時検出されている。レーザ干渉計の検出結果はステージ制御部12に出力され、ステージ制御部12はレーザ干渉計の検出結果を参照しつつメインコントローラ10からの制御信号に従ってマスクステージ駆動部13を駆動してマスクステージ5を制御する。
【0033】
ここで、マスクステージ5の構成について詳細に説明する。図3は、マスクステージ5の構成を示す上面図である。図3に示すように、マスクステージ5の上面であってY方向における両端部には回転軸の軸方向がX方向に設定されたモータ等の駆動装置20a,20bと、駆動装置20a,20bの回転軸に結合されて駆動装置20a,20bの駆動によって軸周りに回転する駆動軸21a,21bとが設けられている。この駆動軸21a,21bにはボールネジの原理により駆動軸21a,21bが回転すると軸方向(X方向)に沿って移動する可動部材22a,22bがそれぞれ取り付けられており、可動部材22a,22bにはマスクMに照射される照明光を遮光するための遮光板23a,23bがそれぞれ取り付けられている。
【0034】
また、駆動軸21a,21bに近接する位置であって、それぞれに対してほぼ平行にガイド24b,24aが取り付けられている。ガイド24a,24bは遮光板23a,23bの一端を下方向からそれぞれ支持しており、X方向への可動部材22a,22bの移動に伴って遮光板23a,23bがガイド24a,24b上を摺動することで、遮光板23a,23bがX方向に平行移動することができるように構成されている。なお、遮光板23aを+X方向へ移動させるとともに遮光板23bを−X方向へ移動させて退避させるとマスクMの交換が可能となる。
【0035】
さらに、遮光板23a,23bは可動部材22a,22b内に設けられた不図示の駆動源によって、可動部材22a,22bとの結合部分を中心として回動(回転)可能に構成されている。これにより、遮光板23a,23bはY方向に長手方向が設定された状態でX方向に平行移動するのみならず、Y方向に対する角度を調整することができるように構成されている。なお、遮光板23a,23bは本発明にいう遮光部材に相当する。
【0036】
遮光板23a,23bは露光開始時点又は露光終了時点においてマスクMに照射されるスリット状の照明領域のうちの一部を遮光することで、投影光学系PLを介してプレートPに投影されるパターン像の外形形状の一部を遮光して、ショット領域の端部の精度を確保するためのものである。上述したようにマスクMに対する照明領域は長手方向がY方向に設定されたスリット状であるため、遮光板23a,23bのX方向の幅は遮光領域を遮光し得る程度の幅に設定される。
【0037】
しかしながら、迷光等の影響を排除したい場合には図4に示す幅広の遮光板25a,25bを用いても良い。図4は、遮光板の変形例を示す図である。図4においては、マスクMの照明領域以外の部分を全て覆うように遮光板25a,25bのX方向の幅が設定された例が示されている。
【0038】
また、図3に示した例では可動部材22a,22b内に不図示の駆動源を設けてY方向に対する遮光板23a,23bの角度を調整するようにしていたが、マスクステージ5の構成を図5に示す構成としてY方向に対する遮光板23a,23bの角度調整を行うことが好ましい。図5は、マスクステージ5の他の構成例を示す上面図である。
【0039】
図5に示す構成例においては、図3中のガイド24a,24bに代えて駆動軸27a,27bを設けるとともに、回転軸が駆動軸27a,27bにそれぞれ結合されたモータ等の駆動装置26a,26bを設けている。また、ボールネジの原理により駆動軸27a,27bが回転すると軸方向(X方向)に沿って移動する可動部材28a,28bを駆動軸27a,27bにそれぞれ取り付けている。そして、可動部材22aと可動部材28aとによって遮光板23aを回動可能に支持するとともに、可動部材22bと可動部材28bとによって遮光板23bを回動可能に支持する構成としている。
【0040】
かかる構成においては、駆動軸21aの単位時間当たりの回転量と駆動軸27aの単位時間当たりの回転量とが同一になるよう駆動装置20a,26aを駆動すると、可動部材22a,28aが駆動軸21a,27aに沿って同じ向きに等速度で移動するため、遮光板23aをX方向に平行移動させることができる。また、可動部材22aと可動部材28aとの一方のみを僅かに移動させ、あるいは双方を互いに逆方向に僅かに移動させるように駆動装置20a,26aを駆動すると、Y軸に対する遮光板23aの角度を調整することができる。なお、駆動装置20b,26bを駆動することで、遮光板23bを遮光板23aと同様に動作させることができる。
【0041】
図1に戻り、マスクMのパターン像は、照明光学系I1〜I5各々に対応してY方向に配列的に設けられた部分投影光学系PL1〜PL5からなる投影光学系PLを介してプレートP上に投影される。本実施形態では部分投影光学系PL1〜PL5としては、正立実像系の光学系を用いている。プレートP上に投影される露光光は部分投影光学系PL1〜PL5中に配置された視野絞りの開口によって整形され、外形形状が略台形状となる。
【0042】
ここで、部分投影光学系PL1〜PL5の構成について説明する。なお、部分投影光学系PL1〜PL5は同様の構成であるため、以下の説明においては部分投影光学系PL1のみについて説明し、部分投影光学系PL2〜PL4については説明を省略する。図6は、部分投影光学系PL1の構成を示す側面図である。
【0043】
部分投影光学系PL1は、2組のダイソン型光学系を組み合わせた構成を有し、第1の部分光学系30a、視野絞りAS、及び第2の部分光学系30bから構成されている。第1の部分光学系30aは、マスクMに面して45°の傾斜で配置された反射面を持つ直角プリズム31と、マスクMの面内方向に沿った光軸を有し、凸面を直角プリズム31に対して反対側に向けた平凸レンズ成分32と、全体としてメニスカス形状であって凹面を平凸レンズ成分32側に向けた反射面を有するレンズ成分33と、直角プリズム31の反射面と直交しかつマスクM面に対して45°の傾斜で配置された反射面を持つ直角プリズム34とを有する。
【0044】
マスクMを介した照明光学系からの露光光は、直角プリズム31によって光路が90°偏向され、直角プリズム31に接合された平凸レンズ成分32に入射する。このレンズ成分32には、平凸レンズ成分32とは異なる硝材にて構成されたレンズ成分33が接合されており、直角プリズム31からの光はレンズ成分32,33の接合面32aにて屈折し、反射膜が蒸着された反射面33aに達する。反射面33aで反射された光は、接合面32aで屈折され、レンズ成分32に接合された直角プリズム34に達する。レンズ成分32からの光は、直角プリズム34により光路が90°偏向されて、この直角プリズム34の射出面側にマスクMの1次像を形成する。ここで、第1の部分光学系30aが形成するマスクMの1次像は、X方向の横倍率が負であり、かつY方向の横倍率が正である等倍像である。
【0045】
1次像からの光は、第2の部分光学系30bを介して、マスクMの2次像をプレートPの表面上に形成する。この第2の部分光学系30bの構成は第1の部分光学系30aと同一であるため詳細な説明を省略する。第2の部分光学系30bは、第1の部分光学系30aと同じく、X方向が負かつY方向が正となる等倍像を形成する。したがって、プレートPの表面に形成される2次像は、マスクMの等倍の正立像(上下左右方向の横倍率が正の像)となる。部分投影光学系PL1(第1の部分光学系30a及び第2の部分光学系30b)は、両側テレセントリック光学系である。第1の部分光学系30aが形成する1次像の位置には、視野絞りASが配置されている。
【0046】
視野絞りASは台形状の開口部を有し、この視野絞りASによりプレートP上の露光領域が台形状に規定される。すなわち、図7に示されるように、部分投影光学系PL1〜PL5は、内部に設けられた視野絞りASによって規定される視野領域EA1〜EA5を有している。これらの視野領域EA1〜EA5の像は、プレートP上の露光領域上に等倍の正立像として形成される。ここで、部分投影光学系PL1,PL3,PL5は、視野領域EA1,EA3,EA5が図中Y方向に沿って配列されるように設けられている。また、部分投影光学系PL2,PL4は、図中X方向で視野領域EA1,EA3,EA5とは異なる位置に、視野領域EA2,EA4がY方向に沿って配列されるように設けられている。部分投影光学系PL1,PL3,PL5と、部分投影光学系PL2,PL4とは、それぞれの直角プリズム同士が極近傍に位置するように配置される。
【0047】
プレートP上には、部分投影光学系PL1,PL3,PL5によって、Y方向に沿って配列された第1の露光領域が形成され、部分投影光学系PL2,PL4によって、第1の露光領域とは異なる位置にY方向に沿って配列された第2の露光領域が形成される。これらの第1及び第2の露光領域は、視野領域EA1〜EA5の等倍の正立像である。
【0048】
図7は、部分投影光学系PL1〜PL5による視野領域EA1〜EA5とマスクMとの平面的な位置関係を示す図である。マスクM上には、パターンPAが形成されており、このパターンPAの領域を囲むようにして遮光部LSAが設けられている。照明光学系I1〜I5は、図中破線で囲まれる照明領域IA1〜IA5をそれぞれ均一に照明する。照明領域IA1〜IA5内には、部分投影光学系PL1〜PL5内の視野絞りASによる前述の台形状の視野領域EA1〜EA5が配列されることになる。視野領域EA1,EA3,EA5の上辺(一対の平行な辺のうちの短辺)と視野領域EA2,EA4の上辺とが対向するように配置される。このときX方向、すなわち走査方向に沿った視野領域EA1〜EA5の幅の総和が、どのY方向の位置においても常に一定となるように台形状の視野領域EA1〜EA5が配置されている。これは、プレートPを移動させつつ露光を行う際に、プレートP上の露光領域の全面にわたって均一な露光量分布を得るためである。
【0049】
プレートP上の第1の露光領域と第2の露光領域とはX方向に離れて設定されているため、Y方向に伸びるパターンは、まず空間的に分離した飛び飛びの第1の露光領域によって露光された後、ある時間をおいてその間を埋める第2の露光領域で露光されるというように時間的及び空間的に分割されて露光されることになる。
【0050】
再度、図1を参照する。プレートPは基板ステージとしてのプレートステージ6上に保持されている。プレートステージ6は、投影光学系PLの光軸AXに垂直な面内でプレートPを2次元的に位置決めするとともに露光時においてX方向に一定速度で移動するXYステージ、投影光学系PLの光軸AXに平行な方向(Z方向)にプレートPを位置決めするZステージ、プレートPを微小回転させるステージ、及びZ軸に対する角度を変化させてXY平面に対するプレートPの傾きを調整するステージ等より構成されている。
【0051】
プレートステージ6の上面の一端にはL字型の移動鏡(図示省略)が取り付けられており、移動鏡の鏡面に対向した位置にレーザ干渉計(図示省略)が配置されている。不図示の移動鏡はX軸に垂直な反射面を有する平面鏡及びY軸に垂直な反射面を有する平面鏡より構成されている。また、不図示のレーザ干渉計は、X軸に沿って移動鏡にレーザビームを照射する2個のX軸用のレーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡にレーザビームを照射するY軸用のレーザ干渉計より構成され、X軸用の1個のレーザ干渉計及びY軸用の1個のレーザ干渉計により、プレートステージ6のX座標及びY座標が計測される。また、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測値の差により、プレートステージ6のXY平面内における回転角が計測される。
【0052】
プレートステージ6の2次元的な座標は、レーザ干渉計によって所定の分解能で常時検出されており、レーザ干渉計により計測されたX座標、Y座標、及び回転角を示す位置計測信号はステージ制御部12に出力され、ステージ制御部12はレーザ干渉計の検出結果を参照しつつメインコントローラ10からの制御信号に従ってプレートステージ駆動部14を駆動してプレートステージ6を制御する。
【0053】
また、プレートステージ6にはプレートPに照射される光の照度を測定するための照度測定部としての照度センサ7が設けられている。この照度センサ7の測定結果は本体制御部11へ出力され、この測定結果に基づいて本体制御部11は走査方向に直交する方向(Y方向:所定の基準)からの遮光板23a,23bの回転ずれを求め、遮光板23a,23bのY軸に対する角度の調整を行う制御信号をステージ制御部12へ出力する。
【0054】
なお、図1においては図示を簡略化しているが、照度センサ7はプレートステージ6を移動させて照度センサ7を投影光学系PLの直下に配置したときに、部分投影光学系PL1の視野領域EA1内と部分投影光学系PL5の視野領域EA5内に配置される2つの照度センサからなる。
【0055】
さらに、プレートステージ6の上面の一端には複数種類の指標が形成された指標板8が取り付けられており、指標板8の下方には空間像計測部としての空間像センサ9が設けられている。空間像センサ9は例えばCCD(Charge Coupled Device)を備えており、指標板8に指標の1つとして形成された開口部を介した空間像を撮像して、その画像信号を画像処理部15へ出力する。
【0056】
画像処理部15は、空間像センサ9から出力された空間像に対してコントラスト調整、エッジ抽出、パターン認識等の画像処理を行って、マスクMに形成された位置計測用マークの位置を算出するとともに、投影光学系PLの生じている収差を補正するためのキャリブレーション値を算出し、算出値を本体制御部11に出力する。本体制御部11は、画像処理部15から出力される算出値に基づいて、マスクステージ5上に配置されたマスクMの位置及びマスクMの回転ずれを求めて、マスクMの回転ずれを補正するための制御信号及びマスクステージ5とプレートステージ6との相対的な位置合わせ等を行うための制御信号をステージ制御部12へ出力する。なお、本体制御部11は、本発明にいう回転ずれ測定部に相当する。
【0057】
次に、本発明の実施形態に係る露光装置の露光動作、つまり本発明の実施形態に係る露光方法について詳細に説明する。
【0058】
[露光方法]
露光動作が開始すると、まずメインコントローラ10が露光動作に必要な各種の情報(レシピ)を読み込み、読み込んだレシピに従って所定のマスクMをライブラリ(図示省略)からロードさせてマスクステージ5上に保持させるとともに、最初に露光処理が行われるプレートPをロードさせてプレートステージ6上に保持させる。なお、初期状態においては、マスクステージ5に設けられた遮光板23a,23bはそれぞれY方向と平行になっているものとする。
【0059】
図8は、マスクMがマスクステージ5上に保持された状態の一例を示す図である。図8において、符号IMはマスクMが本来配置されるべき位置(以下、理想配置位置IMという)を示している。図8においては、マスクMの搬送装置(図示省略)に起因してXY面内におけるマスクMの回転ずれが生じており、この回転ずれが補正されないままマスクMがマスクステージ5上に保持されたとする。また、仮にマスクMが理想配置位置IMに配置されたとしても、マスクMに形成されたパターン自体がマスクMのガラス部分に対して回転して描画されていることがある。このため、空間像センサ9を用いてマスクM自体の回転ずれ及びマスクMに描画されたパターンの回転ずれを含めた回転ずれを計測する。
【0060】
回転ずれを計測する場合には、まずメインコントローラ10がステージ制御部12に制御信号を出力して、マスクMに形成された位置計測用マークの像が投影されるであろう位置に指標板8及び空間像センサ9が配置されるようプレートステージ6を移動させる。プレートステージ6の移動が完了すると、メインコントローラ10は照明光学系内に設けられた不図示のブラインドを制御し、照明光がマスクMに形成された位置検出用マーク及びその近傍にのみ照射されるようにする。そして、マスクMに照明光を照射して投影光学系PLを介して投影される複数の位置検出用マークの像を空間像センサ9で撮像する。
【0061】
空間像センサ9から出力された画像信号は画像処理部15へ出力され、コントラスト調整、エッジ抽出、パターン認識等の画像処理が行われて位置計測用マークの位置が算出される。算出された位置計測用マークの位置を示す情報は本体制御部11へ出力され、この情報からマスクMの回転ずれが求められる。なお、このマスクMの回転ずれは、プレートステージ6に対して設定された座標系内における回転ずれであり、その基準は走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)である。
【0062】
本体制御部11は求めたマスクMの回転ずれを示す情報に基づいて、マスクMの回転ずれを補正するための制御信号をステージ制御部12へ出力する。この制御信号に基づいてステージ制御部12がマスクステージ駆動部13を介してマスクステージ5を微小回転させると、図9に示す通りマスクMの回転ずれが補正される。図9は、マスクステージ5を微小回転させてマスクMの回転ずれが補正された状態の一例を示す図である。図9に示す通りマスクステージ5を微小回転させるとマスクMの2つの長辺はX軸とほぼ平行になり、残りの2つの短辺はY軸とほぼ平行になる。これによって、走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対するマスクM(マスクパターン)の回転ずれが補正される。
【0063】
しかしながら、マスクステージMとともに遮光板23a,23bも回転するため、マスクM(マスクパターン)に対する遮光板23a,23bの回転ずれが解消されないばかりか、走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対する遮光板23a,23bの回転ずれが生ずる。
【0064】
このため、本実施形態においては、図10に示すように、可動部材22a,22b内に設けられた不図示の駆動源によって遮光板23a,23bをマスクステージMを微小回転させた方向とは逆方向にマスクステージMを回転させた分だけ回転させている。図10は、遮光板23a,23bの回転ずれを補正した状態を示す図である。これにより、マスクM(マスクパターン)に対する遮光板23a,23bの回転ずれが補正されるとともに、走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対する遮光板23a,23bの回転ずれも補正される。このとき、遮光板23a,23bの回転に伴ってマスクMに対する遮光板23a,23bの位置が変わるが、このときは可動部材22a,22bを駆動軸21a,21bに沿って移動させて補正すればよい。
【0065】
また、マスクステージ5が図5に示す構成である場合には、図11に示すように可動部材22aと可動部材28aとをそれぞれ駆動軸21a,27aに沿って互いに逆向きに同じ量だけ移動させる。可動部材22b,28bについても同様である。このように移動させることで、遮光板23a,23bのY方向における中央部を中心として遮光板23a,23bをそれぞれ回転させることができる。図11は、マスクステージ5の他の構成例において、遮光板23a,23bの回転ずれを補正した状態を示す図である。
【0066】
なお、回転ずれを補正するためのマスクステージMの微小回転量と遮光板23a,23bの微小回転量は同じ回転量であって、回転方向が異なるのみである。従って、本体制御部11がマスクMの回転ずれを求めた後、マスクステージ5を微小回転させる制御命令と、遮光板23a,23bを微小回転させる制御命令とを同時に出力してマスクステージ5と遮光板23a,23bとを同時に逆方向に回転させれば、回転ずれの補正に要する時間を短縮することができる。
【0067】
以上の制御を行うことで、走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対する遮光板23a,23b及びマスクM(マスクパターン)の回転ずれを補正することができる訳であるが、以上の制御においては初期状態で遮光板23a,23bがそれぞれY方向と平行になっていることを前提としていた。従って、初期状態において遮光板23a,23bがY方向と平行になっていない場合には、以上説明した制御を行っても走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対するマスクM(マスクパターン)の回転ずれを補正することができるが、これらに対する遮光板23a,23bの回転ずれを補正することはできない。このため、以上の制御によってマスクステージ5及び遮光板23a,23bを回転した後に、以下に説明する制御を行って遮光板23a,23bの回転ずれを補正することが好ましい。
【0068】
まず、プレートステージ6を移動させてプレートステージ6に設けられた2つの照度センサ7のうち、一方を部分投影光学系PL1の視野領域EA1内の所定位置(例えば、視野領域EA1の中央)に配置し、他方を部分投影光学系PL5の視野領域EA5内の所定位置(例えば、視野領域EA5の中央)に配置する。このとき、照度センサ7の各々のX方向の位置が同一となるように配置する必要がある。
【0069】
図12は、遮光板23a,23bの回転ずれを測定する様子を示す図である。図12において、7a,7bはプレートステージ6に設けられた2つの照度センサを示しており、これらはそれぞれ部分投影光学系PL1.PL5の視野領域EA1,EA5内にそれぞれ配置されている。また、図中において符号SHを付した矩形領域は、遮光板23a又は遮光板23bによる遮光領域を示している。
【0070】
照度センサ7a,7bの配置を完了した後、遮光板23a又は遮光板23bの端部がプレートステージ6上において照度センサ7a,7bが配置された位置又はその近傍に結像されるようマスクステージ5をX方向に移動させる。その後、本体制御部11にて照度センサ7a,7bの測定結果をモニタしつつマスクステージ5をX方向に微少移動させる。
【0071】
図13は、照度センサ7a,7bの測定結果の一例を示す図である。図13に示すように、遮光領域SHの端部が照度センサ7a,7b上を通過するときに照度センサ7a,7bの測定値が大きく変化する。この測定値の変化から遮光領域SHの端部が照度センサ7a上を通過するときのマスクステージ5のX座標と照度センサ7b上を通過するときのマスクステージ5のX座標との差Δxを求める。この差Δxが0である場合には遮光板23a,23bに回転ずれは生じておらず、差Δxが0でない場合には差Δxから本体制御部11が遮光板23a,23bの回転ずれを求める。そして、本体制御部11がステージ制御部12に対してマスクステージ5を微小回転させる制御命令を出力し、遮光板23a,23bを回転させて、その回転ずれを補正するとともに、遮光板23a,23bがマスクMのパターン領域の周辺部の適宜な位置を遮光するように遮光板23a,23bを平行移動させる。
【0072】
以上の動作を行って、走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対する遮光板23a,23b及びマスクM(マスクパターン)の回転ずれの補正及びマスクMに対する相対位置の設定が終了すると、マスクステージ5を移動させてマスクMを露光開始前の位置に配置するとともに、プレートステージ6を移動させて露光すべきショット領域を露光領域の近傍に配置する。
【0073】
マスクM及びプレートPの配置が完了すると、マスクステージ5及びプレートステージ6の加速を開始させ、これらが所定の速度に達した後に照明光でマスクMを照明する。このとき、遮光板23a,23bはマスクステージ5の移動により、マスクMとの相対位置関係を保ったまま移動されることになる。遮光板23aは上述した処理によって回転ずれが補正されて走査方向に対して垂直な方向(Y方向)と平行になっているため、遮光板23aによって規定される境界の部分はY方向と平行となる。
【0074】
その後、マスクMとプレートPとを一定速度で走査し、ショット領域にマスクパターンを逐次露光していき露光終了位置が近づくと、遮光板23bによりマスクM上に照射される照明光の一部が遮光されることで投影光学系PLを介して露光すべきショット領域上に照射されるマスクパターンの外形形状の一部が規定される。遮光板23bは上述した処理によって回転ずれが補正されて走査方向に対して垂直な方向(Y方向)と平行になっているため、遮光板23bによって規定される境界の部分はY方向と平行となる。
【0075】
なお、この実施の形態では、遮光板23a,23bのみを回転させるものを示したが、駆動軸21a,21bを変位させて遮光板23a,23bの回転ずれを補正するようにしてもよい。
【0076】
また、上述した実施の形態では、図14(A)にも示されているように、マスクステージに設けられた遮光板23a,23bの互いに対向する内側のエッジで挟まれた領域を露光領域とした例を説明したが、図14(B)に示されているように、遮光板23a,23bの一方の外側エッジとマスクMの端部に設けられた遮光帯71との間で形成される領域を露光領域と設定することも可能である。この場合、各遮光板23a,23bのストロークがマスクMの中心を越えてオーバーラップするように駆動できなくとも、自由に露光領域を設定することが可能となる。
【0077】
さらに、上述した実施の形態では、遮光板23a,23bを2枚一組として示したが、遮光板23a,23bの一方又は双方を2枚又はそれ以上に分割して、収納する際には互いを重ねるように位置させて狭く収納し、遮光する際には互いに少し重複させるようにして幅広く遮光することも可能である。また、重複部を無くし少し間隔を空けるようにすることで微小領域を露光領域と設定することも可能となる。
【0078】
このようにマスクMの走査方向(X方向)と交差する方向(Y方向)に細長く伸びた領域を遮光するように細長い遮光板の構造とすることにより、遮光板を軽量化できる。また、マスクMのパターンが逐次露光されるパターン領域の幅と不図示のメインシャッタが遮光する間に進む距離が定められる走査速度に応じて、遮光板の走査方向の幅が設定されているので、遮光板の前後どちらにも露光領域を設定することが可能である。
【0079】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0080】
例えば、上記実施形態においては、マスクステージ5上に遮光板23a,23bを配置した構成を例に挙げて説明したが、マスクステージ5の下側に遮光板23a,23bを配置した構成であってもよい。
【0081】
また、照度センサ7(7a,7b)を用いて遮光板23a,23bの回転ずれを測定するときには、マスクステージ5をX方向に移動させるのではなく、プレートステージ6をX方向に移動させても良い。さらに、上記実施形態では2つの照度センサ7a,7bを用いていたが、1つの照度センサのみを用いて遮光板23a,23bの回転ずれを測定するようにしても良い。この場合には、図12に示す照度センサ7aの位置に照度センサを配置して遮光領域SHの端部が通過する位置を測定した後で、プレートステージ6をY方向にステップ移動させて照度センサ7aの位置に照度センサを配置して同様に遮光領域SHの端部が通過する位置を測定し、これらの測定結果から遮光板23a,23bの回転ずれを測定する。
【0082】
上述した実施形態では光源として超高圧水銀ランプを用いていたが、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、F2レーザ光(波長157nm)、又はAr2レーザ光(波長126nm)などを用いることができる。エキシマレーザの代わりに、例えば波長248nm、193nm、157nmのいずれかに発振スペクトルを持つYAGレーザなどの固体レーザの高調波を用いるようにしてもよい。
【0083】
また、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。さらに、レーザプラズマ光源、又はSORから発生する軟X線領域、例えば波長13.4nm、又は11.5nmのEUV(Extreme Ultra Violet)光を用いるようにしてもよい。さらに、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用いてもよい。
【0084】
また、液晶表示素子などを含むディスプレイの製造に用いられる露光装置だけでなく、半導体素子の製造又はマスクやレチクルの製造に用いられる露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられる露光装置、デバイスパターンをセラミックウエハ上に転写する露光装置、撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、及びDNAチップなどの製造に用いられる露光装置等にも本発明を適用することができる。
【0085】
複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をするとともに、遮光板やその駆動機構等を含む多数の部品からなるマスクステージや基板ステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、さらに総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより本実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルーム内で行うことが望ましい。
【0086】
半導体集積回路は、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいて、レチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを製造するステップ、上述した実施形態の露光装置等によりレチクルのパターンをウエハに露光転写するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。
【0087】
【発明の効果】
本発明によると、露光時に基板上に照射されるマスクのパターンの像の外形形状の一部を規定する遮光部材ををマスクの走査方向に追従移動させる駆動機構を省略することができ、装置構成を簡略化することができるとともに、マスクのパターンと遮光部材との相対位置関係を適正に保った状態で基板を露光することができるので、露光開始時及び露光終了時に規定されるショット領域の境界が走査方向に対して斜めになることを防止することができ、高品質なマイクロデバイス等を製造できるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による露光装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による露光装置が備える照明光学系の概略構成を示す図である。
【図3】マスクステージの構成を示す上面図である。
【図4】遮光板の変形例を示す図である。
【図5】マスクステージの他の構成例を示す上面図である。
【図6】部分投影光学系の構成を示す側面図である。
【図7】部分投影光学系による視野領域とマスクとの平面的な位置関係を示す図である。
【図8】マスクがマスクステージ上に保持された状態の一例を示す図である。
【図9】マスクステージを微小回転させてマスクMの回転ずれが補正された状態の一例を示す図である。
【図10】遮光板の回転ずれを補正した状態を示す図である。
【図11】マスクステージの他の構成例において、遮光板の回転ずれを補正した状態を示す図である。
【図12】遮光板の回転ずれを測定する様子を示す図である。
【図13】照度センサの測定結果の一例を示す図である。
【図14】遮光板による露光領域の設定例を示す図であり、(A)は一対の遮光板の内側を用いる場合を、(B)は一方の遮光板の外側とマスクの遮光帯を用いる場合を示している。
【符号の説明】
5…マスクステージ
6…プレートステージ(基板ステージ)
7,7a,7b…照度センサ(照度測定部)
11…本体制御部(回転ずれ測定部)
22a,22b…可動部材(駆動部)
23a,23b…遮光板(遮光部材)
25a,25b…遮光板(遮光部材)
28a,28b…可動部材(駆動部)
M…マスク
P…プレート(基板)
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子、半導体集積回路等のマイクロデバイスをリソグラフィ技術を用いて製造する際に使用される走査型(スキャン型)の露光装置及び露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、テレビ等の表示素子として、液晶表示パネルが多用されるようになっている。特に、携帯性が重視されるノート型のワードプロセッサやノート型のパーソナルコンピュータでは表示素子として液晶表示パネルが必須となっている。また、近年においては、20インチを越える液晶表示パネルが実用化されているが、液晶表示パネルは設置場所をさほど必要としないため、一般家庭用のテレビとして用いる機会も多くなっている。
【0003】
液晶表示パネルは、ガラス基板(プレート)等の基板上に透明薄膜電極をフォトリソグラフィの手法で所望の形状にパターンニングして作られる。このリソグラフィのための装置として、マスク上に形成された原画パターンを投影光学系を介してガラス基板上のフォトレジスト層に転写するスキャン方式(走査型)の露光装置が従来から使われている。このスキャン方式の露光装置は、照明光学系から出射されたスリット状の照明光(露光光)を用いてマスクを照明し、マスク上に形成された原画パターンの像をガラス基板上に投影する。そして、走査露光、即ち基板とプレートとを同期的に移動させつつ露光することによってマスク上に形成された原画パターン全体を基板上に転写する。
【0004】
また、近時においては、液晶表示パネルの大型化が進み、基板の面積は年々大面積化するが、基板の大面積化にマスクの大型化が伴わないのが現状である。このため、基板の一部に対してスキャン露光を行い、順次プレートをステップ移動させつつ、基板の異なる位置にスキャン露光を繰り返し行うようにしたステップ・スキャン方式の露光装置も開発されている。
【0005】
ところで、上述したようなスキャン方式の露光装置においては、マスクと基板とを同期的に移動させつつ露光するため、照明光源からのスリット状の照明光がマスクのパターン領域(転写すべきパターンが形成された領域)に至る前、及び該パターン領域を通過した後においては、該照明光でプレートを露光しないように遮光する必要があり、このため、通常、マスクのパターン領域の外側には、クロム等を蒸着・形成してなる遮光帯域(遮光領域)が設けられている。
【0006】
このような遮光帯域を設けないと、基板上において、マスクのパターンの像が転写されるべき部分以外の部分が露光されてしまい、パターニング効率が低下するからである。なお、この部分をスクライブライン、つまり回路等を形成した後に各回路を切断するための部分に利用することも考えられるが、走査速度の高速化等に伴い、スクライブラインの幅も広がってしまい、その分パターニング効率がやはり低下する。
【0007】
この遮光帯域は、少なくとも照明光の走査方向の幅(走査方向に離間された複数の部分照明光により走査するものにあっては、先行する部分照明光の先端縁と後続する部分照明光の後端縁との間の寸法)よりも広くする必要があり、一般には走査時の最高速度との関係で加速及び減速区間も考慮するので、当該照明光の幅よりも十分大きい幅を確保する必要がある。
【0008】
しかしながら、マスクは一般的に透明ガラス基板上にクロムを蒸着して作成するが、蒸着面積を広くするとピンホール等の点欠陥が生じることが多く、遮光帯域に点欠陥があると、本来的に露光すべきでない部分が点状に露光されてしまう。上記のように、マスクの遮光帯域を広くした場合には、点欠陥の生じる確率が高くなってしまい、基板の露光を行う上で好ましくない。また、遮光帯域の幅を広くすると、マスクのコストが上昇してしまう。
【0009】
このような問題を改善するため、スキャン型の露光装置においては、露光開始時点においてマスクの移動に追従してマスクの走査方向に移動する露光開始遮光板と、露光終了時点においてマスクの移動に追従してマスクの走査方向に移動する露光終了遮光板とを、マスクを保持するマスクステージと投影光学系との間に設け、露光開始時点及び露光終了時点において各々を駆動するようにしている。
【0010】
上記の露光開始遮光板及び露光終了遮光板は、対向する端部が互いに平行となるように、且つ走査方向に対して直交するように設定されている。また、露光開始遮光板及び露光終了遮光板は、露光時においては上述のようにマスクに追従するように駆動されるが、その駆動機構はマスクステージの駆動機構とは独立して設けられている。マスク(マスクパターン)が走査方向に対して僅かに回転した状態で、即ち露光開始遮光板及び露光終了遮光板に対して僅かに回転した状態で、マスクステージ上に保持された場合には、マスクステージを回転させることにより、マスク(マスクパターン)と露光開始遮光板及び露光終了遮光板との回転ずれが補正される。
【0011】
【特許文献1】
特開昭60−45252号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来技術では、露光開始遮光板及び露光終了遮光板をマスクの移動に対して追従移動させるための独立した駆動機構が必要であるため、マスクステージ周辺の構造が複雑となり、コスト上昇の原因の一つとなっている。これを解消するため、露光開始遮光板及び露光終了遮光板をマスクに追従して移動するための駆動装置を廃止して、これらの遮光板をマスクステージ上に設け、これらの遮光板をマスクの移動に対して一体的に移動する構成とすることが考えられる。
【0013】
しかしながら、露光開始遮光板及び露光終了遮光板をマスクステージ上に単に設けただけでは、マスクステージの回転に伴って露光開始遮光板及び露光終了遮光板も回転するため、マスク(マスクパターン)が走査方向に対して僅かに回転した状態でマスクステージ上に保持された場合を考えると、マスクステージの回転に伴って露光開始遮光板及び露光終了遮光板も回転し、マスク(マスクパターン)と露光開始遮光板及び露光終了遮光板との回転ずれを補正することができない。このため、露光開始遮光板及び露光終了遮光板の端部と走査方向との直交関係が崩れてしまい、その結果として露光開始時及び露光終了時に規定されるショット領域の境界が走査方向に対して斜めになってしまう場合があるという問題がある。
【0014】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、露光時に基板上に照射されるマスクのパターンの像の外形形状の一部を規定する遮光部材を該マスクの走査方向に追従移動させる駆動機構を省略し、かつマスクのパターンと遮光部材との相対位置関係を適正に保った状態で基板を露光できるようにすることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
以下、この項に示す説明では、本発明を、実施形態を表す図面に示す部材符号に対応付けて説明するが、本発明の各構成要件は、これら部材符号を付した図面に示す部材に限定されるものではない。
【0016】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によると、マスク(M)と感光性の基板(P)とを所定の方向に同期移動しつつ露光光により前記マスクのパターンを投影光学系(PL)を介して前記基板に転写する露光装置において、前記マスクを保持するマスクステージ(5)とともに移動可能に設けられ、前記基板上に照射される前記パターンの像の外形形状の少なくとも一部を規定する遮光部材(23a,23b)と、前記マスクのパターンと前記遮光部材との相対位置の関係に応じて、前記遮光部材の姿勢を調整する調整装置(22a,22b)とを備えた露光装置が提供される。
【0017】
本発明の第1の観点に係る露光装置では、遮光部材はマスクステージ上に設けられているので、遮光部材を同期移動方向に沿って移動するための駆動部を備える必要がなくなるとともに、マスクのパターンと遮光部材との相対位置の関係に不整合を生じた状態でマスクがマスクステージに保持された場合であっても、遮光部材の姿勢がマスクのパターンとの相対位置の関係に応じて調整装置により調整されるので、当該不整合を解消することができ、露光開始時及び露光終了時に規定されるショット領域の境界が走査方向に対して斜めになってしまうということが防止される。
【0018】
本発明の第1の観点に係る露光装置において、前記調整装置は、前記マスクにほぼ平行な面内で前記遮光部材を回転させる駆動部(22a,22b)を有することができる。遮光部材のマスクに対する回転方向の姿勢が該駆動部により調整される。
【0019】
本発明の第1の観点にかかる露光装置において、前記駆動部(22a,22b)は、前記マスクステージ(5)上に保持された前記マスク(M)に形成されたパターンの所定の基準に対する回転ずれを補正するために、前記マスクステージの回転方向とは相殺するように、前記遮光部材(23a,23b)を前記マスクステージの回転方向とは逆方向に回転させるようにできる。また、本発明の第1の観点にかかる露光装置において、前記駆動部(22a,22b)は、前記マスクステージ(5)上に保持された前記マスクに形成されたパターンの所定の基準に対する回転ずれを補正するために前記マスクステージを回転する際に、前記マスクステージの回転量に相当する量だけ、前記遮光部材(23a,23b)を前記マスクステージの回転方向とは逆方向に回転させるようにできる。ここで、「マスクステージを回転する際」とは、マスクステージを回転するとと同時又はその回転の直前若しくは直後を意味する。
【0020】
マスクのパターンの所定の基準に対する回転ずれを補正するためのマスクステージの回転に伴い遮光部材も回転されることになるが、これを相殺するように遮光部材をマスクステージの回転方向とは逆方向に回転させる、即ちマスクステージの回転量に相当する量だけ遮光部材をマスクステージの回転方向とは逆方向に回転させるようにしたので、結果として遮光部材の投影光学系に対する相対位置の関係はマスクステージを回転させる前の状態を保つことになる。特に、遮光部材の回転をマスクステージの回転と同時に行うようにすると、遮光部材の回転のためだけに余計な時間を割く必要が無くなるので、スループットに悪影響を与えることを防止することができる。
【0021】
本発明の第1の観点にかかる露光装置において、前記基板(P)を保持するとともに、前記基板上に照射される光の照度を測定する照度測定部(7,7a,7b)が設けられた基板ステージ(6)と、前記照度測定部が前記遮光部材(23a,23b)によって規定された前記パターンの外形形状部分又はその近傍に配置されている状態で前記マスク(M)と前記遮光部材との相対位置を微小移動させた時の前記照度測定部の測定結果に基づき所定の基準に対する前記遮光部材の回転ずれを測定する回転ずれ測定部(11)とをさらに備えることができる。照度測定部の測定結果に基づき所定の基準に対する遮光部材の回転ずれを測定する回転ずれ測定部を設けたので、遮光部材に実際に生じている回転ずれに基づき、該遮光部材の姿勢を調整することができる。
【0022】
本発明の第1の観点にかかる露光装置において、前記遮光部材(23a,23b)は、前記マスクステージ(5)及び前記基板ステージ(6)の相対移動方向に移動可能に構成され、前記基板(P)への前記パターンの投影開始位置及び投影終了位置における前記パターンの像の外形形状の少なくとも一部を規定するようにできる。パターンの形成位置や大きさ等が異なる複数種類のマスクを使用する場合に、使用するマスクの種類に応じて遮光部材の位置を適宜に変更することができ、より柔軟に対応することができるようになる。
【0023】
上述した課題を解決するため、本発明の第2の観点によると、マスク(M)に形成されたパターンの像を感光性の基板(P)に投影露光する露光方法において、前記マスクにほぼ平行な面内における所定の基準に対する前記マスクの回転ずれを計測し、前記マスクの計測された前記回転ずれを補正するように前記マスクを回転し、前記基板上に投影される前記パターンの像の外形形状の少なくとも一部を規定する遮光部材の前記マスクの回転に伴って生ずる回転ずれを相殺するように前記遮光部材の姿勢を調整するようにした露光方法が提供される。この場合において、前記遮光部材の姿勢の調整は、前記マスクの回転方向とは逆方向に前記遮光部材を回転させることにより行うようにできる。
【0024】
本発明の第2の観点に係る露光方法では、マスクの回転に伴って生ずる遮光部材の所定の基準に対する回転ずれを相殺するように該遮光部材の姿勢を調整するようにしたので、当該回転ずれが補正され、露光開始時及び露光終了時に規定されるショット領域の境界が走査方向に対して斜めになってしまうということが防止される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0026】
[露光装置]
図1は本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図であり、図2は図1の露光装置が備える照明光学系の概略構成を示す図である。この露光装置は、液晶表示素子を製造するため、投影光学系PLに対してマスクMと感光剤がその表面に塗布されたプレート(感光性の基板)Pとを同期的に移動させつつマスクMに形成されたパターンの像を逐次的にプレートP上に転写するスキャン型の露光装置である。
【0027】
なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。図1に示すXYZ直交座標系は、Y軸及びZ軸が紙面に対して平行となるよう設定され、X軸が紙面に対して垂直となる方向に設定されている。XYZ直交座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。また、本実施形態において、走査方向(スキャン方向)はX方向に設定されている。
【0028】
図1及び図2において、1は光源としての超高圧水銀ランプであり、不図示の電源から電力の供給を受けて発光する。超高圧水銀ランプ1から射出された光は楕円鏡2で集束されて楕円鏡2の第2焦点に集光する。各楕円鏡2の第2焦点の位置にはライトガイド3の入射端部3aが配置されており、第2焦点に集光した光は入射端部3aからライトガイド3内に入射する。このライトガイド3は、複数の光入射部3aから入射された光を一旦集合した後に均等に分配して複数の光射出部3bから射出させる機能を有し、例えば、複数の光ファイバを束ねる等により構成されている。
【0029】
ライトガイド3の光射出部3b各々から射出された光は不図示のフライアイインテグレータによって均一な照度分布をもつ光束に変換され、スリット形状の開口を有するブラインド(図示省略)によってスリット状に整形される。このブラインドを通過したスリット状の光束はコンデンサレンズ4に入射する。各コンデンサレンズ4は入射した光束をマスクM上に結像することで、長手方向がY方向に設定されたスリット状の照明領域でマスクMを照明する。
【0030】
なお、ライトガイド3の光射出部3bと上述した不図示のフライアイインテグレータとの間の光路上に、それぞれ透過光の照度を調節するための照度調節フィルタ及びモニタ光を分岐させるためのハーフミラー(何れも図示省略)を設け、モニタ光の光量に応じて照度調節フィルタを調整することで、マスクMに照射される照明光の照度が均一になるよう制御することが好ましい。
【0031】
上述したライトガイド3の光射出部3b、不図示のフライアイインテグレータ、不図示のブラインド、不図示の照度調節フィルタ、不図示のハーフミラー、及びコンデンサレンズ4は、それぞれn(nは2以上の整数)個設けられており、これらによりY方向に配列的に設けられた複数の部分照明光学系I1〜Inが構成されている。また、上述した超高圧水銀ランプ1、楕円鏡2、ライトガイド3、及び部分照明光学系I1〜Inから照明光学系ISが構成されている。なお、以下においてはn=5として説明を進める。
【0032】
マスクMは不図示のモータによって投影光学系PLの光軸AXの方向に微動可能で、且つその光軸AXに垂直な面内で2次元移動及び微小回転可能なマスクステージ5上に保持される。このマスクステージ5は露光時においてX方向に一定速度で移動可能に構成されている。マスクステージ5の端部には不図示のレーザ干渉計からのレーザビームを反射する移動鏡(図示省略)が固定されており、マスクステージ5の2次元的な位置及び回転角はレーザ干渉計によって、所定の分解能で常時検出されている。レーザ干渉計の検出結果はステージ制御部12に出力され、ステージ制御部12はレーザ干渉計の検出結果を参照しつつメインコントローラ10からの制御信号に従ってマスクステージ駆動部13を駆動してマスクステージ5を制御する。
【0033】
ここで、マスクステージ5の構成について詳細に説明する。図3は、マスクステージ5の構成を示す上面図である。図3に示すように、マスクステージ5の上面であってY方向における両端部には回転軸の軸方向がX方向に設定されたモータ等の駆動装置20a,20bと、駆動装置20a,20bの回転軸に結合されて駆動装置20a,20bの駆動によって軸周りに回転する駆動軸21a,21bとが設けられている。この駆動軸21a,21bにはボールネジの原理により駆動軸21a,21bが回転すると軸方向(X方向)に沿って移動する可動部材22a,22bがそれぞれ取り付けられており、可動部材22a,22bにはマスクMに照射される照明光を遮光するための遮光板23a,23bがそれぞれ取り付けられている。
【0034】
また、駆動軸21a,21bに近接する位置であって、それぞれに対してほぼ平行にガイド24b,24aが取り付けられている。ガイド24a,24bは遮光板23a,23bの一端を下方向からそれぞれ支持しており、X方向への可動部材22a,22bの移動に伴って遮光板23a,23bがガイド24a,24b上を摺動することで、遮光板23a,23bがX方向に平行移動することができるように構成されている。なお、遮光板23aを+X方向へ移動させるとともに遮光板23bを−X方向へ移動させて退避させるとマスクMの交換が可能となる。
【0035】
さらに、遮光板23a,23bは可動部材22a,22b内に設けられた不図示の駆動源によって、可動部材22a,22bとの結合部分を中心として回動(回転)可能に構成されている。これにより、遮光板23a,23bはY方向に長手方向が設定された状態でX方向に平行移動するのみならず、Y方向に対する角度を調整することができるように構成されている。なお、遮光板23a,23bは本発明にいう遮光部材に相当する。
【0036】
遮光板23a,23bは露光開始時点又は露光終了時点においてマスクMに照射されるスリット状の照明領域のうちの一部を遮光することで、投影光学系PLを介してプレートPに投影されるパターン像の外形形状の一部を遮光して、ショット領域の端部の精度を確保するためのものである。上述したようにマスクMに対する照明領域は長手方向がY方向に設定されたスリット状であるため、遮光板23a,23bのX方向の幅は遮光領域を遮光し得る程度の幅に設定される。
【0037】
しかしながら、迷光等の影響を排除したい場合には図4に示す幅広の遮光板25a,25bを用いても良い。図4は、遮光板の変形例を示す図である。図4においては、マスクMの照明領域以外の部分を全て覆うように遮光板25a,25bのX方向の幅が設定された例が示されている。
【0038】
また、図3に示した例では可動部材22a,22b内に不図示の駆動源を設けてY方向に対する遮光板23a,23bの角度を調整するようにしていたが、マスクステージ5の構成を図5に示す構成としてY方向に対する遮光板23a,23bの角度調整を行うことが好ましい。図5は、マスクステージ5の他の構成例を示す上面図である。
【0039】
図5に示す構成例においては、図3中のガイド24a,24bに代えて駆動軸27a,27bを設けるとともに、回転軸が駆動軸27a,27bにそれぞれ結合されたモータ等の駆動装置26a,26bを設けている。また、ボールネジの原理により駆動軸27a,27bが回転すると軸方向(X方向)に沿って移動する可動部材28a,28bを駆動軸27a,27bにそれぞれ取り付けている。そして、可動部材22aと可動部材28aとによって遮光板23aを回動可能に支持するとともに、可動部材22bと可動部材28bとによって遮光板23bを回動可能に支持する構成としている。
【0040】
かかる構成においては、駆動軸21aの単位時間当たりの回転量と駆動軸27aの単位時間当たりの回転量とが同一になるよう駆動装置20a,26aを駆動すると、可動部材22a,28aが駆動軸21a,27aに沿って同じ向きに等速度で移動するため、遮光板23aをX方向に平行移動させることができる。また、可動部材22aと可動部材28aとの一方のみを僅かに移動させ、あるいは双方を互いに逆方向に僅かに移動させるように駆動装置20a,26aを駆動すると、Y軸に対する遮光板23aの角度を調整することができる。なお、駆動装置20b,26bを駆動することで、遮光板23bを遮光板23aと同様に動作させることができる。
【0041】
図1に戻り、マスクMのパターン像は、照明光学系I1〜I5各々に対応してY方向に配列的に設けられた部分投影光学系PL1〜PL5からなる投影光学系PLを介してプレートP上に投影される。本実施形態では部分投影光学系PL1〜PL5としては、正立実像系の光学系を用いている。プレートP上に投影される露光光は部分投影光学系PL1〜PL5中に配置された視野絞りの開口によって整形され、外形形状が略台形状となる。
【0042】
ここで、部分投影光学系PL1〜PL5の構成について説明する。なお、部分投影光学系PL1〜PL5は同様の構成であるため、以下の説明においては部分投影光学系PL1のみについて説明し、部分投影光学系PL2〜PL4については説明を省略する。図6は、部分投影光学系PL1の構成を示す側面図である。
【0043】
部分投影光学系PL1は、2組のダイソン型光学系を組み合わせた構成を有し、第1の部分光学系30a、視野絞りAS、及び第2の部分光学系30bから構成されている。第1の部分光学系30aは、マスクMに面して45°の傾斜で配置された反射面を持つ直角プリズム31と、マスクMの面内方向に沿った光軸を有し、凸面を直角プリズム31に対して反対側に向けた平凸レンズ成分32と、全体としてメニスカス形状であって凹面を平凸レンズ成分32側に向けた反射面を有するレンズ成分33と、直角プリズム31の反射面と直交しかつマスクM面に対して45°の傾斜で配置された反射面を持つ直角プリズム34とを有する。
【0044】
マスクMを介した照明光学系からの露光光は、直角プリズム31によって光路が90°偏向され、直角プリズム31に接合された平凸レンズ成分32に入射する。このレンズ成分32には、平凸レンズ成分32とは異なる硝材にて構成されたレンズ成分33が接合されており、直角プリズム31からの光はレンズ成分32,33の接合面32aにて屈折し、反射膜が蒸着された反射面33aに達する。反射面33aで反射された光は、接合面32aで屈折され、レンズ成分32に接合された直角プリズム34に達する。レンズ成分32からの光は、直角プリズム34により光路が90°偏向されて、この直角プリズム34の射出面側にマスクMの1次像を形成する。ここで、第1の部分光学系30aが形成するマスクMの1次像は、X方向の横倍率が負であり、かつY方向の横倍率が正である等倍像である。
【0045】
1次像からの光は、第2の部分光学系30bを介して、マスクMの2次像をプレートPの表面上に形成する。この第2の部分光学系30bの構成は第1の部分光学系30aと同一であるため詳細な説明を省略する。第2の部分光学系30bは、第1の部分光学系30aと同じく、X方向が負かつY方向が正となる等倍像を形成する。したがって、プレートPの表面に形成される2次像は、マスクMの等倍の正立像(上下左右方向の横倍率が正の像)となる。部分投影光学系PL1(第1の部分光学系30a及び第2の部分光学系30b)は、両側テレセントリック光学系である。第1の部分光学系30aが形成する1次像の位置には、視野絞りASが配置されている。
【0046】
視野絞りASは台形状の開口部を有し、この視野絞りASによりプレートP上の露光領域が台形状に規定される。すなわち、図7に示されるように、部分投影光学系PL1〜PL5は、内部に設けられた視野絞りASによって規定される視野領域EA1〜EA5を有している。これらの視野領域EA1〜EA5の像は、プレートP上の露光領域上に等倍の正立像として形成される。ここで、部分投影光学系PL1,PL3,PL5は、視野領域EA1,EA3,EA5が図中Y方向に沿って配列されるように設けられている。また、部分投影光学系PL2,PL4は、図中X方向で視野領域EA1,EA3,EA5とは異なる位置に、視野領域EA2,EA4がY方向に沿って配列されるように設けられている。部分投影光学系PL1,PL3,PL5と、部分投影光学系PL2,PL4とは、それぞれの直角プリズム同士が極近傍に位置するように配置される。
【0047】
プレートP上には、部分投影光学系PL1,PL3,PL5によって、Y方向に沿って配列された第1の露光領域が形成され、部分投影光学系PL2,PL4によって、第1の露光領域とは異なる位置にY方向に沿って配列された第2の露光領域が形成される。これらの第1及び第2の露光領域は、視野領域EA1〜EA5の等倍の正立像である。
【0048】
図7は、部分投影光学系PL1〜PL5による視野領域EA1〜EA5とマスクMとの平面的な位置関係を示す図である。マスクM上には、パターンPAが形成されており、このパターンPAの領域を囲むようにして遮光部LSAが設けられている。照明光学系I1〜I5は、図中破線で囲まれる照明領域IA1〜IA5をそれぞれ均一に照明する。照明領域IA1〜IA5内には、部分投影光学系PL1〜PL5内の視野絞りASによる前述の台形状の視野領域EA1〜EA5が配列されることになる。視野領域EA1,EA3,EA5の上辺(一対の平行な辺のうちの短辺)と視野領域EA2,EA4の上辺とが対向するように配置される。このときX方向、すなわち走査方向に沿った視野領域EA1〜EA5の幅の総和が、どのY方向の位置においても常に一定となるように台形状の視野領域EA1〜EA5が配置されている。これは、プレートPを移動させつつ露光を行う際に、プレートP上の露光領域の全面にわたって均一な露光量分布を得るためである。
【0049】
プレートP上の第1の露光領域と第2の露光領域とはX方向に離れて設定されているため、Y方向に伸びるパターンは、まず空間的に分離した飛び飛びの第1の露光領域によって露光された後、ある時間をおいてその間を埋める第2の露光領域で露光されるというように時間的及び空間的に分割されて露光されることになる。
【0050】
再度、図1を参照する。プレートPは基板ステージとしてのプレートステージ6上に保持されている。プレートステージ6は、投影光学系PLの光軸AXに垂直な面内でプレートPを2次元的に位置決めするとともに露光時においてX方向に一定速度で移動するXYステージ、投影光学系PLの光軸AXに平行な方向(Z方向)にプレートPを位置決めするZステージ、プレートPを微小回転させるステージ、及びZ軸に対する角度を変化させてXY平面に対するプレートPの傾きを調整するステージ等より構成されている。
【0051】
プレートステージ6の上面の一端にはL字型の移動鏡(図示省略)が取り付けられており、移動鏡の鏡面に対向した位置にレーザ干渉計(図示省略)が配置されている。不図示の移動鏡はX軸に垂直な反射面を有する平面鏡及びY軸に垂直な反射面を有する平面鏡より構成されている。また、不図示のレーザ干渉計は、X軸に沿って移動鏡にレーザビームを照射する2個のX軸用のレーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡にレーザビームを照射するY軸用のレーザ干渉計より構成され、X軸用の1個のレーザ干渉計及びY軸用の1個のレーザ干渉計により、プレートステージ6のX座標及びY座標が計測される。また、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測値の差により、プレートステージ6のXY平面内における回転角が計測される。
【0052】
プレートステージ6の2次元的な座標は、レーザ干渉計によって所定の分解能で常時検出されており、レーザ干渉計により計測されたX座標、Y座標、及び回転角を示す位置計測信号はステージ制御部12に出力され、ステージ制御部12はレーザ干渉計の検出結果を参照しつつメインコントローラ10からの制御信号に従ってプレートステージ駆動部14を駆動してプレートステージ6を制御する。
【0053】
また、プレートステージ6にはプレートPに照射される光の照度を測定するための照度測定部としての照度センサ7が設けられている。この照度センサ7の測定結果は本体制御部11へ出力され、この測定結果に基づいて本体制御部11は走査方向に直交する方向(Y方向:所定の基準)からの遮光板23a,23bの回転ずれを求め、遮光板23a,23bのY軸に対する角度の調整を行う制御信号をステージ制御部12へ出力する。
【0054】
なお、図1においては図示を簡略化しているが、照度センサ7はプレートステージ6を移動させて照度センサ7を投影光学系PLの直下に配置したときに、部分投影光学系PL1の視野領域EA1内と部分投影光学系PL5の視野領域EA5内に配置される2つの照度センサからなる。
【0055】
さらに、プレートステージ6の上面の一端には複数種類の指標が形成された指標板8が取り付けられており、指標板8の下方には空間像計測部としての空間像センサ9が設けられている。空間像センサ9は例えばCCD(Charge Coupled Device)を備えており、指標板8に指標の1つとして形成された開口部を介した空間像を撮像して、その画像信号を画像処理部15へ出力する。
【0056】
画像処理部15は、空間像センサ9から出力された空間像に対してコントラスト調整、エッジ抽出、パターン認識等の画像処理を行って、マスクMに形成された位置計測用マークの位置を算出するとともに、投影光学系PLの生じている収差を補正するためのキャリブレーション値を算出し、算出値を本体制御部11に出力する。本体制御部11は、画像処理部15から出力される算出値に基づいて、マスクステージ5上に配置されたマスクMの位置及びマスクMの回転ずれを求めて、マスクMの回転ずれを補正するための制御信号及びマスクステージ5とプレートステージ6との相対的な位置合わせ等を行うための制御信号をステージ制御部12へ出力する。なお、本体制御部11は、本発明にいう回転ずれ測定部に相当する。
【0057】
次に、本発明の実施形態に係る露光装置の露光動作、つまり本発明の実施形態に係る露光方法について詳細に説明する。
【0058】
[露光方法]
露光動作が開始すると、まずメインコントローラ10が露光動作に必要な各種の情報(レシピ)を読み込み、読み込んだレシピに従って所定のマスクMをライブラリ(図示省略)からロードさせてマスクステージ5上に保持させるとともに、最初に露光処理が行われるプレートPをロードさせてプレートステージ6上に保持させる。なお、初期状態においては、マスクステージ5に設けられた遮光板23a,23bはそれぞれY方向と平行になっているものとする。
【0059】
図8は、マスクMがマスクステージ5上に保持された状態の一例を示す図である。図8において、符号IMはマスクMが本来配置されるべき位置(以下、理想配置位置IMという)を示している。図8においては、マスクMの搬送装置(図示省略)に起因してXY面内におけるマスクMの回転ずれが生じており、この回転ずれが補正されないままマスクMがマスクステージ5上に保持されたとする。また、仮にマスクMが理想配置位置IMに配置されたとしても、マスクMに形成されたパターン自体がマスクMのガラス部分に対して回転して描画されていることがある。このため、空間像センサ9を用いてマスクM自体の回転ずれ及びマスクMに描画されたパターンの回転ずれを含めた回転ずれを計測する。
【0060】
回転ずれを計測する場合には、まずメインコントローラ10がステージ制御部12に制御信号を出力して、マスクMに形成された位置計測用マークの像が投影されるであろう位置に指標板8及び空間像センサ9が配置されるようプレートステージ6を移動させる。プレートステージ6の移動が完了すると、メインコントローラ10は照明光学系内に設けられた不図示のブラインドを制御し、照明光がマスクMに形成された位置検出用マーク及びその近傍にのみ照射されるようにする。そして、マスクMに照明光を照射して投影光学系PLを介して投影される複数の位置検出用マークの像を空間像センサ9で撮像する。
【0061】
空間像センサ9から出力された画像信号は画像処理部15へ出力され、コントラスト調整、エッジ抽出、パターン認識等の画像処理が行われて位置計測用マークの位置が算出される。算出された位置計測用マークの位置を示す情報は本体制御部11へ出力され、この情報からマスクMの回転ずれが求められる。なお、このマスクMの回転ずれは、プレートステージ6に対して設定された座標系内における回転ずれであり、その基準は走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)である。
【0062】
本体制御部11は求めたマスクMの回転ずれを示す情報に基づいて、マスクMの回転ずれを補正するための制御信号をステージ制御部12へ出力する。この制御信号に基づいてステージ制御部12がマスクステージ駆動部13を介してマスクステージ5を微小回転させると、図9に示す通りマスクMの回転ずれが補正される。図9は、マスクステージ5を微小回転させてマスクMの回転ずれが補正された状態の一例を示す図である。図9に示す通りマスクステージ5を微小回転させるとマスクMの2つの長辺はX軸とほぼ平行になり、残りの2つの短辺はY軸とほぼ平行になる。これによって、走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対するマスクM(マスクパターン)の回転ずれが補正される。
【0063】
しかしながら、マスクステージMとともに遮光板23a,23bも回転するため、マスクM(マスクパターン)に対する遮光板23a,23bの回転ずれが解消されないばかりか、走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対する遮光板23a,23bの回転ずれが生ずる。
【0064】
このため、本実施形態においては、図10に示すように、可動部材22a,22b内に設けられた不図示の駆動源によって遮光板23a,23bをマスクステージMを微小回転させた方向とは逆方向にマスクステージMを回転させた分だけ回転させている。図10は、遮光板23a,23bの回転ずれを補正した状態を示す図である。これにより、マスクM(マスクパターン)に対する遮光板23a,23bの回転ずれが補正されるとともに、走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対する遮光板23a,23bの回転ずれも補正される。このとき、遮光板23a,23bの回転に伴ってマスクMに対する遮光板23a,23bの位置が変わるが、このときは可動部材22a,22bを駆動軸21a,21bに沿って移動させて補正すればよい。
【0065】
また、マスクステージ5が図5に示す構成である場合には、図11に示すように可動部材22aと可動部材28aとをそれぞれ駆動軸21a,27aに沿って互いに逆向きに同じ量だけ移動させる。可動部材22b,28bについても同様である。このように移動させることで、遮光板23a,23bのY方向における中央部を中心として遮光板23a,23bをそれぞれ回転させることができる。図11は、マスクステージ5の他の構成例において、遮光板23a,23bの回転ずれを補正した状態を示す図である。
【0066】
なお、回転ずれを補正するためのマスクステージMの微小回転量と遮光板23a,23bの微小回転量は同じ回転量であって、回転方向が異なるのみである。従って、本体制御部11がマスクMの回転ずれを求めた後、マスクステージ5を微小回転させる制御命令と、遮光板23a,23bを微小回転させる制御命令とを同時に出力してマスクステージ5と遮光板23a,23bとを同時に逆方向に回転させれば、回転ずれの補正に要する時間を短縮することができる。
【0067】
以上の制御を行うことで、走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対する遮光板23a,23b及びマスクM(マスクパターン)の回転ずれを補正することができる訳であるが、以上の制御においては初期状態で遮光板23a,23bがそれぞれY方向と平行になっていることを前提としていた。従って、初期状態において遮光板23a,23bがY方向と平行になっていない場合には、以上説明した制御を行っても走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対するマスクM(マスクパターン)の回転ずれを補正することができるが、これらに対する遮光板23a,23bの回転ずれを補正することはできない。このため、以上の制御によってマスクステージ5及び遮光板23a,23bを回転した後に、以下に説明する制御を行って遮光板23a,23bの回転ずれを補正することが好ましい。
【0068】
まず、プレートステージ6を移動させてプレートステージ6に設けられた2つの照度センサ7のうち、一方を部分投影光学系PL1の視野領域EA1内の所定位置(例えば、視野領域EA1の中央)に配置し、他方を部分投影光学系PL5の視野領域EA5内の所定位置(例えば、視野領域EA5の中央)に配置する。このとき、照度センサ7の各々のX方向の位置が同一となるように配置する必要がある。
【0069】
図12は、遮光板23a,23bの回転ずれを測定する様子を示す図である。図12において、7a,7bはプレートステージ6に設けられた2つの照度センサを示しており、これらはそれぞれ部分投影光学系PL1.PL5の視野領域EA1,EA5内にそれぞれ配置されている。また、図中において符号SHを付した矩形領域は、遮光板23a又は遮光板23bによる遮光領域を示している。
【0070】
照度センサ7a,7bの配置を完了した後、遮光板23a又は遮光板23bの端部がプレートステージ6上において照度センサ7a,7bが配置された位置又はその近傍に結像されるようマスクステージ5をX方向に移動させる。その後、本体制御部11にて照度センサ7a,7bの測定結果をモニタしつつマスクステージ5をX方向に微少移動させる。
【0071】
図13は、照度センサ7a,7bの測定結果の一例を示す図である。図13に示すように、遮光領域SHの端部が照度センサ7a,7b上を通過するときに照度センサ7a,7bの測定値が大きく変化する。この測定値の変化から遮光領域SHの端部が照度センサ7a上を通過するときのマスクステージ5のX座標と照度センサ7b上を通過するときのマスクステージ5のX座標との差Δxを求める。この差Δxが0である場合には遮光板23a,23bに回転ずれは生じておらず、差Δxが0でない場合には差Δxから本体制御部11が遮光板23a,23bの回転ずれを求める。そして、本体制御部11がステージ制御部12に対してマスクステージ5を微小回転させる制御命令を出力し、遮光板23a,23bを回転させて、その回転ずれを補正するとともに、遮光板23a,23bがマスクMのパターン領域の周辺部の適宜な位置を遮光するように遮光板23a,23bを平行移動させる。
【0072】
以上の動作を行って、走査方向(X方向)又は走査方向に直交する方向(Y方向)に対する遮光板23a,23b及びマスクM(マスクパターン)の回転ずれの補正及びマスクMに対する相対位置の設定が終了すると、マスクステージ5を移動させてマスクMを露光開始前の位置に配置するとともに、プレートステージ6を移動させて露光すべきショット領域を露光領域の近傍に配置する。
【0073】
マスクM及びプレートPの配置が完了すると、マスクステージ5及びプレートステージ6の加速を開始させ、これらが所定の速度に達した後に照明光でマスクMを照明する。このとき、遮光板23a,23bはマスクステージ5の移動により、マスクMとの相対位置関係を保ったまま移動されることになる。遮光板23aは上述した処理によって回転ずれが補正されて走査方向に対して垂直な方向(Y方向)と平行になっているため、遮光板23aによって規定される境界の部分はY方向と平行となる。
【0074】
その後、マスクMとプレートPとを一定速度で走査し、ショット領域にマスクパターンを逐次露光していき露光終了位置が近づくと、遮光板23bによりマスクM上に照射される照明光の一部が遮光されることで投影光学系PLを介して露光すべきショット領域上に照射されるマスクパターンの外形形状の一部が規定される。遮光板23bは上述した処理によって回転ずれが補正されて走査方向に対して垂直な方向(Y方向)と平行になっているため、遮光板23bによって規定される境界の部分はY方向と平行となる。
【0075】
なお、この実施の形態では、遮光板23a,23bのみを回転させるものを示したが、駆動軸21a,21bを変位させて遮光板23a,23bの回転ずれを補正するようにしてもよい。
【0076】
また、上述した実施の形態では、図14(A)にも示されているように、マスクステージに設けられた遮光板23a,23bの互いに対向する内側のエッジで挟まれた領域を露光領域とした例を説明したが、図14(B)に示されているように、遮光板23a,23bの一方の外側エッジとマスクMの端部に設けられた遮光帯71との間で形成される領域を露光領域と設定することも可能である。この場合、各遮光板23a,23bのストロークがマスクMの中心を越えてオーバーラップするように駆動できなくとも、自由に露光領域を設定することが可能となる。
【0077】
さらに、上述した実施の形態では、遮光板23a,23bを2枚一組として示したが、遮光板23a,23bの一方又は双方を2枚又はそれ以上に分割して、収納する際には互いを重ねるように位置させて狭く収納し、遮光する際には互いに少し重複させるようにして幅広く遮光することも可能である。また、重複部を無くし少し間隔を空けるようにすることで微小領域を露光領域と設定することも可能となる。
【0078】
このようにマスクMの走査方向(X方向)と交差する方向(Y方向)に細長く伸びた領域を遮光するように細長い遮光板の構造とすることにより、遮光板を軽量化できる。また、マスクMのパターンが逐次露光されるパターン領域の幅と不図示のメインシャッタが遮光する間に進む距離が定められる走査速度に応じて、遮光板の走査方向の幅が設定されているので、遮光板の前後どちらにも露光領域を設定することが可能である。
【0079】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0080】
例えば、上記実施形態においては、マスクステージ5上に遮光板23a,23bを配置した構成を例に挙げて説明したが、マスクステージ5の下側に遮光板23a,23bを配置した構成であってもよい。
【0081】
また、照度センサ7(7a,7b)を用いて遮光板23a,23bの回転ずれを測定するときには、マスクステージ5をX方向に移動させるのではなく、プレートステージ6をX方向に移動させても良い。さらに、上記実施形態では2つの照度センサ7a,7bを用いていたが、1つの照度センサのみを用いて遮光板23a,23bの回転ずれを測定するようにしても良い。この場合には、図12に示す照度センサ7aの位置に照度センサを配置して遮光領域SHの端部が通過する位置を測定した後で、プレートステージ6をY方向にステップ移動させて照度センサ7aの位置に照度センサを配置して同様に遮光領域SHの端部が通過する位置を測定し、これらの測定結果から遮光板23a,23bの回転ずれを測定する。
【0082】
上述した実施形態では光源として超高圧水銀ランプを用いていたが、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、F2レーザ光(波長157nm)、又はAr2レーザ光(波長126nm)などを用いることができる。エキシマレーザの代わりに、例えば波長248nm、193nm、157nmのいずれかに発振スペクトルを持つYAGレーザなどの固体レーザの高調波を用いるようにしてもよい。
【0083】
また、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。さらに、レーザプラズマ光源、又はSORから発生する軟X線領域、例えば波長13.4nm、又は11.5nmのEUV(Extreme Ultra Violet)光を用いるようにしてもよい。さらに、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用いてもよい。
【0084】
また、液晶表示素子などを含むディスプレイの製造に用いられる露光装置だけでなく、半導体素子の製造又はマスクやレチクルの製造に用いられる露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられる露光装置、デバイスパターンをセラミックウエハ上に転写する露光装置、撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、及びDNAチップなどの製造に用いられる露光装置等にも本発明を適用することができる。
【0085】
複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をするとともに、遮光板やその駆動機構等を含む多数の部品からなるマスクステージや基板ステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、さらに総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより本実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルーム内で行うことが望ましい。
【0086】
半導体集積回路は、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいて、レチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを製造するステップ、上述した実施形態の露光装置等によりレチクルのパターンをウエハに露光転写するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。
【0087】
【発明の効果】
本発明によると、露光時に基板上に照射されるマスクのパターンの像の外形形状の一部を規定する遮光部材ををマスクの走査方向に追従移動させる駆動機構を省略することができ、装置構成を簡略化することができるとともに、マスクのパターンと遮光部材との相対位置関係を適正に保った状態で基板を露光することができるので、露光開始時及び露光終了時に規定されるショット領域の境界が走査方向に対して斜めになることを防止することができ、高品質なマイクロデバイス等を製造できるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による露光装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による露光装置が備える照明光学系の概略構成を示す図である。
【図3】マスクステージの構成を示す上面図である。
【図4】遮光板の変形例を示す図である。
【図5】マスクステージの他の構成例を示す上面図である。
【図6】部分投影光学系の構成を示す側面図である。
【図7】部分投影光学系による視野領域とマスクとの平面的な位置関係を示す図である。
【図8】マスクがマスクステージ上に保持された状態の一例を示す図である。
【図9】マスクステージを微小回転させてマスクMの回転ずれが補正された状態の一例を示す図である。
【図10】遮光板の回転ずれを補正した状態を示す図である。
【図11】マスクステージの他の構成例において、遮光板の回転ずれを補正した状態を示す図である。
【図12】遮光板の回転ずれを測定する様子を示す図である。
【図13】照度センサの測定結果の一例を示す図である。
【図14】遮光板による露光領域の設定例を示す図であり、(A)は一対の遮光板の内側を用いる場合を、(B)は一方の遮光板の外側とマスクの遮光帯を用いる場合を示している。
【符号の説明】
5…マスクステージ
6…プレートステージ(基板ステージ)
7,7a,7b…照度センサ(照度測定部)
11…本体制御部(回転ずれ測定部)
22a,22b…可動部材(駆動部)
23a,23b…遮光板(遮光部材)
25a,25b…遮光板(遮光部材)
28a,28b…可動部材(駆動部)
M…マスク
P…プレート(基板)
Claims (7)
- マスクと感光性の基板とを所定の方向に同期移動しつつ露光光により前記マスクのパターンを投影光学系を介して前記基板に転写する露光装置において、
前記マスクを保持するマスクステージとともに移動可能に設けられ、前記基板上に照射される前記パターンの像の外形形状の少なくとも一部を規定する遮光部材と、
前記マスクのパターンと前記遮光部材との相対位置の関係に応じて、前記遮光部材の姿勢を調整する調整装置とを備えたことを特徴とする露光装置。 - 前記調整装置は、前記マスクにほぼ平行な面内で前記遮光部材を回転させる駆動部を有することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
- 前記駆動部は、前記マスクステージ上に保持された前記マスクに形成されたパターンの所定の基準に対する回転ずれを補正するために、前記マスクステージの回転方向とは相殺するように、前記遮光部材を前記マスクステージの回転方向とは逆方向に回転させることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
- 前記基板を保持するとともに、前記基板上に照射される光の照度を測定する照度測定部が設けられた基板ステージと、
前記照度測定部が前記遮光部材によって規定された前記パターンの外形形状部分又はその近傍に配置されている状態で前記マスクと前記遮光部材との相対位置を微小移動させた時の前記照度測定部の測定結果に基づき所定の基準に対する前記遮光部材の回転ずれを測定する回転ずれ測定部とをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記遮光部材は、前記マスクステージ及び前記基板ステージの相対移動方向に移動可能に構成され、前記基板への前記パターンの投影開始位置及び投影終了位置における前記パターンの像の外形形状の少なくとも一部を規定することを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
- マスクに形成されたパターンの像を感光性の基板に投影露光する露光方法において、
前記マスクにほぼ平行な面内における所定の基準に対する前記マスクの回転ずれを計測し、
前記マスクの計測された前記回転ずれを補正するように前記マスクを回転し、
前記基板上に投影される前記パターンの像の外形形状の少なくとも一部を規定する遮光部材の前記マスクの回転に伴って生ずる回転ずれを相殺するように前記遮光部材の姿勢を調整することを特徴とする露光方法。 - 前記遮光部材の姿勢の調整は、前記マスクの回転方向とは逆方向に前記遮光部材を回転させることにより行うことを特徴とする請求項6に記載の露光方法。
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| JP2003137037A JP2004342803A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | 露光装置及び露光方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
2003
- 2003-05-15 JP JP2003137037A patent/JP2004342803A/ja active Pending
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