JP2004352448A - エレベータードアの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】かごの走行中、乗客がかご戸をこじ開けようとして、かご戸が全閉位置から第2位置P2まで開くと、第2検出信号9bは「L」から「H」になる。このとき、ドアモータの速度検出信号4aが開方向(図では下側)へ出力しているとこじ開けと検出し、モータトルク指令値25aは急増し、モータトルクによる押付力はこじ開けようとする力以上となり、こじ開けを防止する。かご戸が反転して再び第2位置P2まで戻れば、モータトルク指令値25aは通常値となる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベーターのかごの出入口にかご戸を設け、このかご戸を開閉するドアモータを制御する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のエレベータードアの制御装置においては、エレベーターが走行中、またはドア開閉ゾーン外にあるとき、かご内及び乗り場からのドアこじ開けを検出し、音声及び表示器等で注意を促すように構成している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−139733号公報(段落0005、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のエレベータードアの制御装置では、こじ開けを検出したとき、音声、表示等で注意を促すようにしているため、いたずらによってこじ開けられたときに、乗客に注意を促すことはできる。しかし、悪質ないたずらの場合、注意を無視して更にドアをこじ開けることが十分に考えられる。その場合、エレベーターを非常停止させてしまうという問題点がある。
【0005】
この発明は上記問題点を解消するためになされたもので、かごを非常停止させる前にこじ開けを検出できるようにしたエレベータードアの制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベータードアの制御装置は、かごの走行中かご戸が全閉位置から移動して第1位置まで開くと、全閉検出スイッチから第1検出信号が出力されてかごを非常停止させる装置において、かごの走行中かご戸が全閉位置から移動して全閉位置と第1位置の間の第2位置まで開くと、全閉検出スイッチから第2検出信号が出力され、かつドアモータの速度検出信号がかご戸が戸開方向へ移動していることを示したとき、ドアモータを制御して戸閉方向へのトルクを急増するようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図6はこの発明の第1〜第5発明の一実施の形態を示す図で、図1はドア装置の構成図、図2はドア制御装置のブロック線図、図3は通常戸閉時のタイムチャート、図4はドアこじ開け時のタイムチャート、図5はモータ速度検出器故障の場合のこじ開け時のタイムチャート、図6は全閉検出スイッチ故障の場合のこじ開け時のタイムチャートであり、図中同一符号は同一部分を示す。
【0008】
図1において、かご1の出入口にはかご戸2が設けられ、かご1の上部にはドアモータ3とこのドアモータ3の回転方向及び回転速度を検出するモータ速度検出器4が支持された減速機5が設置されている。この減速機5はウオーム歯車、ベルト等による減速機構を有している。そして、減速機5とかご戸2とはリンク6により相互に連結され、減速機5を介したモータ3の回転をかご戸2に伝達するようになっている。
【0009】
かご戸2の上端には、かご戸2と共に移動するカム7が設けられ、かご戸2の上方の固定部には、カム7と係合するとかご戸2が全開位置に達したことを検出する全開検出スイッチ8及び全閉位置に達したことを検出する全閉検出スイッチ9が設置されている。全閉検出スイッチ9は、かご戸2が全閉位置の手前約10mmの第1位置P1にあるとき第1検出信号9aを発生し、全閉位置の手前約5mmの第2位置P2にあるとき第2検出信号9bを発生する(図3参照)。
【0010】
なお、全閉検出スイッチ9は2個設けて、それぞれ第1位置及び第2位置で第1検出信号9a及び第2検出信号9bを発生するようにしてもよい。また、全開検出スイッチ8及び全閉検出スイッチ9は、機械式スイッチだけでなく、光式のセンサを用いてもよい。
また、かご1内には、かご1の運行方向、到着階などを乗客に表示する表示器11及び「○○階に到着しました」等乗客に放送するアナウンス装置12が設置されている。
【0011】
そして、ドアモータ3、モータ速度検出器4、全開検出スイッチ8及び全閉検出スイッチ9はドア制御装置13を介してエレベーター制御装置10に接続されている。また、表示器11及びアナウンス装置12もエレベーター制御装置10に接続されている。
【0012】
図2はドア制御装置13の構成を示しているが、図中「手段」と表記された部分はコンピューターのプログラムにより構成される機能を示す。
図において、ドアモータ3の速度指令値を演算するモータ速度指令発生手段21はI/O(入出力)インターフェース22を介してエレベーター制御装置10に接続され、またI/Oインターフェース23を介して全開検出スイッチ8及び全閉検出スイッチ9に接続されている。
【0013】
モータ速度指令発生手段21には、速度制御手段24が接続され、速度制御手段24には、モータトルク指令発生手段25が接続され、モータトルク指令発生手段25にはモータ指令発生手段26が接続されている。モータ指令発生手段26にはPWM(パルス幅変調)信号発生回路27が接続され、PWM信号発生回路27にはゲート駆動回路28が接続され、ゲート駆動回路28には主にインバータなどで構成された駆動回路29が接続され、駆動回路29を介してドアモータ3に接続されている。
【0014】
モータ速度検出器4はパルスカウンタ30に接続され、パルスカウンタ30はモータ位置検出手段31を介してモータ速度指令発生手段21に接続されている。また、パルスカウンタ30はモータ速度検出手段32を介して速度制御手段24に接続されている。一方、ドアモータ3には電流検出器33が接続され、A/D(アナログ/デジタル)変換器34を介してモータ指令発生手段26に接続されている。
【0015】
次に、この実施の形態の基本動作を説明する。
モータ速度検出器4は速度検出信号4aを出力し、パルスカウンタ30を介してモータ位置検出手段31及びモータ速度検出手段32へ送出している。モータ速度指令発生手段21は、エレベーター制御装置10から出力される戸開閉信号、全開検出スイッチ8から出力される信号、全閉検出スイッチ9から出力される第1検出信号9a及び第2検出信号9b、並びにモータ位置検出手段31から出力される信号を入力して、最適な速度指令値を演算する。速度制御手段24は上記速度指令値及びモータ速度検出手段32の出力である速度検出信号4aに基づいてドアモータ3の速度制御演算を実行する。
【0016】
モータトルク指令発生手段25は速度制御手段24の出力からモータトルク指令値25aを演算する。モータ指令発生手段26はトルク指令値25a及びA/D変換器34の出力であるモータ電流に基づいてモータ電圧指令値を演算する。PWM信号発生回路27は上記電圧指令値に応じてPWM信号を発生し、ゲート駆動回路28は駆動回路29のON/OFF信号を制御して、ドアモータ3を駆動する。
【0017】
次に、この実施の形態の全閉位置付近の動作を図3〜図6を参照して説明する。
(1)通常戸閉時(図3)
かご戸2が全閉方向へ移動すると速度検出信号4aは漸減し、かご戸2の前端が第1位置P1に達すると、全閉検出スイッチ9は動作して第1検出信号9aが「H」から「L」に変化し、以下全閉するまで「L」を保持する。かご戸2が更に閉まって第2位置P2に達すると、第2検出信号9bが「H」が「L」に変化し、以下全閉するまで「L」を保持する。通常、かご1の走行時は戸閉しており、第1及び第2検出信号9a、9bは共に「L」になっているが、もし第1検出信号9aが「H」になると、危険と判断して制御され、かご1は非常停止する。
【0018】
(2)かご走行中かご戸こじ開け時(図4)
かご1の走行中は、かご戸2は通常全閉しているため、第1及び第2検出信号9a、9bは共に「L」となっている。ドアモータ3はモータトルク指令値25aによって、かご戸2の全閉中もトルクを発生し、かご戸2は戸閉方向に一定のモータトルクで押し付けられている。しかし、これはドアモータ3の消費電力、発熱などの点から、こじ開けに対向する大きなモータトルクではなく、かご1の走行振動などの機械的負荷によって開かない程度の最小限の力に設定されている。
【0019】
かご1の走行中乗客がかご戸2をこじ開けようとすると、速度検出信号4aは開方向(図4では下方向)へ出力される。かご戸2は第2検出信号9bが「H」になるまでは、最小限の力で押し付けるために、モータトルクはモータ位置検出手段31の出力の応じて、変化して出力される。なお、一定のモータトルクを出力するようにしても特に問題はない。
【0020】
更に乗客がかご戸2をこじ開け、かご戸2が第2位置P2に達すると、第2検出信号9bは「H」となる。このとき、速度検出信号4aが開方向へ出力されていると、こじ開けと検出する。こじ開けの検出時点を第2検出信号9bの出力だけでなく、速度検出信号4aの状態を加えたのは、全閉検出スイッチ9の誤動作時にこじ開けと誤検出するのを防止するためである。こじ開けを検出すると、モータトルク指令値25aは急増し、モータトルクによる押付力はこじ開けようとする力以上となる。そのため、こじ開けることができなくなり、かご戸2は反転して戸閉する。そして、第2検出信号9bが「L」になれば、通常のモータトルクで押し付けられる。
【0021】
(3)モータ速度検出器4故障の場合のこじ開け時(図5)
モータ速度検出器4が故障して速度検出信号4aが出力されない場合にこじ開けられたとする。この場合、第2検出信号9bが「H」になって上記条件が成立しても、こじ開けは検出されない。この場合、かご戸2が更に移動して第1位置P1に達して第1検出信号9aが「H」になったとき、モータトルク指令値25aが出力されこじ開けを防止する。ただし、この場合かご1の非常停止は避けられない。かご戸2が反転して第1検出信号9aが「L」になると、再度かご1は走行する。
【0022】
(4)全閉検出スイッチ9故障の場合のこじ開け時(図6)
全閉検出スイッチ9が故障して、第2検出信号9bが「H」又は「L」を継続して出力している場合には、かご戸2が第2位置P2に達しても、第2検出信号9bは変化しないため、こじ開けは検出されない。この場合、かご2が更に移動して第1位置P1に達して第1検出信号9aが「H」になったとき、モータトルク指令値25aが出力されこじ開けを防止する。ただし、この場合かご1の非常停止は避けられない。かご戸2が反転して第1検出信号9aが「L」になると、再度かご1は走行する。
【0023】
図4〜図6においてこじ開けが検出されると、かご戸2を閉方向へ大きなモータトルクで押し付けるだけでなく、「危険です。ドアを開けないでください。」などの内容で表示器11又はアナウンス装置12により乗客に報知する。
【0024】
このようにして、かご戸2が第2位置P2まで開き、かつかご戸2が戸開方向へ移動していることを検出すると、強制的に戸閉方向へのモータトルクを急増するようにしたため、かご1を非常停止させる前にこじ開けを防止することが可能となる。
また、かご戸2が第2位置P2まで開いても、速度検出信号4aが出力されないとき、又は第2検出信号9bが変化しないときは、かご戸2が第1位置P1まで開くと、戸閉方向へのモータトルクを急増するようにしたため、速度検出器4又は全閉検出スイッチ9による第2位置P2の検出機能が故障しても、こじ開けを検出することが可能となる。
【0025】
また、モータトルクを急増する際には、かご内の乗客に対し、かご戸2をこじ開けないように警告するようにしたため、乗客にかご戸2から手を離すように促すことが可能となる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したとおりこの発明では、かごの走行中かご戸が全閉位置から移動して第2位置まで開くと、全閉検出スイッチから第2検出信号が出力され、かつドアモータの速度検出信号がかご戸が戸開方向へ移動していることを示したとき、ドアモータを制御して、戸閉方向へのトルクを急増するようにしたので、かごを非常停止させる前にこじ開けを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示すドア装置の構成図。
【図2】図1のドア制御装置のブロック線図。
【図3】この発明の実施の形態1を示す通常戸閉時のタイムチャート。
【図4】この発明の実施の形態1を示すドアこじ開けの時のタイムチャート。
【図5】この発明の実施の形態1を示すモータ速度検出器故障の場合のこじ開け時のタイムチャート。
【図6】この発明の実施の形態1を示す全閉検出スイッチ故障の場合のこじ開け時のタイムチャート。
【符号の説明】
1かご、2かご戸、3ドアモータ、4モータ速度検出器、4a速度検出信号、5減速機、7カム、9全閉検出スイッチ、9a第1検出信号、9b第2検出信号、10エレベーター制御装置、11表示器、12アナウンス装置、13ドア制御装置、21モータ速度指令発生手段、24速度制御手段、25モータトルク指令発生手段、25aトルク指令値、26モータ指令発生手段、27PWM信号発生回路、28ゲート駆動回路、29駆動回路、P1第1位置、P2第2位置。
Claims (5)
- かごの出入口に設けられたかご戸を開閉するドアモータを有し、このドアモータの速度検出信号及び電流検出信号を入力して、上記ドアモータを制御するとともに、上記かごの走行中上記かご戸が全閉位置から移動して第1位置まで開くと、全閉検出スイッチから第1検出信号が出力されて上記かごを非常停止させる装置において、上記かごの走行中上記かご戸が上記全閉位置から移動して、上記全閉位置と上記第1位置の間の第2位置まで開くと、上記全閉検出スイッチから第2検出信号が出力され、かつ上記速度検出信号が上記かご戸が戸開方向へ移動していることを示したとき、上記ドアモータを制御して戸閉方向へのトルクを急増するトルク制御手段を備えたことを特徴とするエレベータードアの制御装置。
- トルク制御手段を、かごの走行中かご戸が全閉位置から移動して、上記全閉位置と第1位置の間の第2位置まで開いたとき上記全閉検出スイッチから第2検出信号が出力されても、速度検出信号が出力されない場合は、上記かご戸が上記第1位置まで開いたときドアモータを制御して戸閉方向へのトルクを急増するものとしたことを特徴とする請求項1記載のエレベータードアの制御装置。
- トルク制御手段を、かごの走行中かご戸が全閉位置から移動して、上記全閉位置と第1位置の間の第2位置まで開いても第2検出信号が変化しない場合は、上記かご戸が上記第1位置まで開いたときドアモータを制御して戸閉方向へのトルクを急増するものとしたことを特徴とする請求項1記載のエレベータードアの制御装置。
- 全閉検出スイッチを、第1検出信号を出力する第1全閉検出スイッチ及び第2検出信号を出力する第2全閉検出スイッチにより構成したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエレベータードアの制御装置。
- かご内に報知器を設け、ドアモータのトルクを急増する際、上記報知器によって上記かご内の乗客に対しかご戸をこじ開けないように警告するものとしたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエレベータードアの制御装置。
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