JP2004352934A - 難燃性樹脂組成物、それを用いた難燃性樹脂シートおよび該樹脂シートの積層体 - Google Patents
難燃性樹脂組成物、それを用いた難燃性樹脂シートおよび該樹脂シートの積層体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】難燃性、機械特性及び電気特性に優れ、燃焼しても灰分が無く、シート作製時の加工性にも優れた難燃性組成物およびそれから得られた難燃性シートの提供。
【解決手段】少なくとも0.01質量%以上のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基から選ばれた少なくとも1種の基を導入することで変性された変性ポリプロピレン樹脂100質量部に対し、メラミン、メラミンシアヌレート、硫酸メラミン、ジシアンジアミドまたはスルファミン酸グアニジンの群より選ばれた少なくとも1種の難燃剤を計50〜300質量部を含む難燃性樹脂組成物およびそれから得られた厚さが0.02〜0.5mmである難燃樹脂シート。
【選択図】 なし
【解決手段】少なくとも0.01質量%以上のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基から選ばれた少なくとも1種の基を導入することで変性された変性ポリプロピレン樹脂100質量部に対し、メラミン、メラミンシアヌレート、硫酸メラミン、ジシアンジアミドまたはスルファミン酸グアニジンの群より選ばれた少なくとも1種の難燃剤を計50〜300質量部を含む難燃性樹脂組成物およびそれから得られた厚さが0.02〜0.5mmである難燃樹脂シート。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性樹脂組成物、それを用いた難燃性樹脂シートおよび該樹脂シートの積層体に関し、特に電気配線・機器周りの電気絶縁用一般に好適なシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より電気配線・機器周りの絶縁被覆、補強、表示等の目的で各種・各構成の樹脂シートが提案されている。絶縁性の他電気火災時の延焼防止のため同時に難燃性が求められており、その多くは樹脂に各種難燃剤を添加することで対応しており、例えば樹脂または樹脂シートに難燃剤を練り込んだりコーティングしたりして特性を発現させている。
【0003】
一方で近年、環境問題で重金属やハロゲンといった環境負荷物質に法的制約がかけられる動きがあり、またリンなどもその毒性や環境負荷で嫌われる状況がある場合があり、首記難燃剤で従来使用されてきたものは代替化対応が求められている場合がある。
【0004】
最近のこの対応として軽金属の金属水酸化物やシリカを難燃剤とした技術が開示されているが、該難燃剤は無機化合物であるため燃焼処理リサイクル面で残さとして残るため追加で別の処理が必要になるため処理費用が余計にかかる不具合を抱えている。
【0005】
一方で燃焼処理により残さの残らない有機系の難燃剤についても、種々の難燃剤が使用されているが、環境問題が残ったり難燃性が十分ではなかったりして満足でない場合があり、十分な性能を有する難燃方法が求められている。
【0006】
特許文献1では、難燃性樹脂としてポリオレフィンの例としてポリプロピレンを用いた樹脂組成物が記載されているが、ポリプロピレン100質量部に難燃剤を50質量部以上の難燃剤を添加して難燃性を高めようとすると難燃剤の分散性が低下して物性が不良になり改良が望まれていた。
【0007】
【特許文献】
【特許文献1】特開2000−206961号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明の課題は、燃焼処理により残さの残らないで、環境問題がない満足な難燃性を示す難燃方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明はこれら事情に鑑みなされたものであり、以下の発明を包含する。
【0010】
[1] 少なくとも0.01質量%以上のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基から選ばれた少なくとも1種の基を導入することで変性された変性ポリプロピレン樹脂100質量部に対し、メラミン、メラミンシアヌレート、硫酸メラミン、ジシアンジアミドまたはスルファミン酸グアニジンの群より選ばれた少なくとも1種の難燃剤を計50〜300質量部を含むことを特徴とする難燃性樹脂組成物。
【0011】
[2] 少なくとも0.01質量%以上の不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、不飽和アミンまたは不飽和エポキシド化合物から選ばれた少なくとも1種の変性剤で変性された変性ポリプロピレン樹脂100質量部に対し、メラミン、メラミンシアヌレート、硫酸メラミン、ジシアンジアミドまたはスルファミン酸グアニジンの群より選ばれた少なくとも1種の難燃剤を計50〜300質量部含むことを特徴とする[1]記載の難燃性樹脂組成物。
【0012】
[3] [1]または[2]記載の樹脂組成物よりなり、厚さが0.02〜0.5mmである難燃性樹脂シート。
【0013】
[4] 2層よりなる積層シートであり、1層が[1]または[2]記載の難燃性樹脂組成物よりなり難燃層であり、他の1層がポリオレフィン系樹脂または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物からなり、該積層シートの合計の厚さが0.02〜0.5mmであることを特徴とする難燃性積層シート。
【0014】
[5] 3層の積層構造からなる積層シートであり、中間の1層が[1]または[2]記載の難燃性樹脂組成物よりなる難燃層であり、他の少なくとも1層がポリオレフィン系樹脂または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物からなり、該積層シートの合計の厚さが0.02〜0.5mmであることを特徴とする難燃性積層シート。
【0015】
[6] [3]記載の難燃性樹脂シートを用いた電気配線または機器周りの電気絶縁用部材。
【0016】
[7] [4]または[5]記載の難燃性積層シートを用いた電気配線または機器周りの電気絶縁用部材。
【0017】
本願発明のように変性ポリプロピレンを用いると、驚くべきことに難燃剤を大量に加えても分散性が良好で物性と難燃性に優れた組成物を得ることができ、これを用いたシートは難燃性シートとして優れた性能のシートとなることが分かった。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0019】
少なくとも0.01質量%以上のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基から選ばれた少なくとも1種の基を導入することで変性された変性ポリプロピレン樹脂との記載においてポリプロピレンとしては、モノマーとしてプロピレンのホモポリマーも含めプロピレンを主として以下のモノマーを共重合させたものでも良い。プロピレンと共重合可能な他の単量体とのランダム共重合体又はブロック共重合体が用いられる。また、共重合するα−オレフィンは1種のみを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもかまわない。
【0020】
上記の共重合可能な他の単量体としては、エチレンやブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、オクテン−1等のエチレン及び炭素数4〜12のα−オレフィンおよびジビニルベンゼン、1,4−シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、シクロオクタジエン、エチリデンノルボルネン等のジエン類等が挙げられる。
【0021】
ここでランダム共重合体としては、プロピレン−エチレンランダム共重合体やプロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体などが挙げられ、ブロック共重合体としては、プロピレン−エチレンブロック共重合体やリアクタータイプのポリプロピレン系エラストマーなどが例示される。
【0022】
プロピレンと共重合するエチレンまたはα−オレフィンは1種のみを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもかまわない。
【0023】
また、本願で言うポリプロピレンとしては上記ポリプロピレンの混合物であってもかまわない。
【0024】
プロピレンのホモポリマーまたは共重合体の立体規則性については、イソタクチック、アタクチック、シンジオタクチックあるいはこれらの混在した構造の重合体または組成物でもかまわない。
【0025】
少なくとも0.01質量%以上のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基から選ばれた少なくとも1種の基を導入することで変性された変性ポリプロピレン樹脂との記載において、変性ポリプロピレン樹脂とは、前記したポリプロピレンに0.01質量%以上のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基から選ばれた少なくとも1種の基を含有することによって変性されたことを意味する。
【0026】
変性する方法については特に限定はなく、例えば
(1)前記ポリプロピレンにカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基を含む化合物を反応させる方法。
(2)前記ポリプロピレンにカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基を含むポリマーを混合する方法。
(3)プロピレンと不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、不飽和アミンまたは不飽和エポキシド化合物から選ばれた少なくとも1種の不飽和変性剤を共重合する方法。
(4)前記ポリプロピレンに不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、不飽和アミンまたは不飽和エポキシド化合物から選ばれた少なくとも1種の不飽和変性剤をグラフト重合する方法。
(5)(4)記載の方法でえられたグラフト共重合体に前記ポリプロピレンを混合する方法。
等が挙げられる。この中で好ましくは(4)または(5)のグラフト重合による方法が簡便で好ましい。
【0027】
(3)〜(5)の方法で用いられる不飽和変性剤としては、酢酸ビニルエステル、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪族不飽和カルボン酸無水物、および脂肪族不飽和モノカルボン酸アルキルエステル、脂肪族不飽和カルボン酸の金属塩(好ましい金属はZn、Na、K、Li、Mg等である)、脂肪族不飽和アミン、脂肪族不飽和エポキシド、より選ばれた単量体、より具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸エステル(メチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜8のアルコール、カルボン酸、カルボン酸無水物、アミン、エポキシド等が挙げられる。)、メタクリル酸エステル(メチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜8のアルコール、カルボン酸、カルボン酸無水物、アミン、エポキシド等が挙げられる。)等が挙げられ、これらは更にその他の成分を加えた2成分以上の多元共重合体(例えば、プロピレンと脂肪族不飽和カルボン酸および同エステルより適宜選ばれる3元以上の共重合体等)であっても良い。また、以上に挙げた樹脂を2種類以上ブレンドしても良い。
【0028】
(4)のグラフト重合体は前記ポリプロピレンに前記不飽和変性剤およびラジカル開始剤を混合し、押出機中で加熱溶融する方法が一般的であり、また有機溶媒中でポリプロピレンに前記不飽和変性剤およびラジカル開始剤を混合して加熱溶解させてグラフト共重合を行ったあと変性ポリプロピレンを沈殿剤を加えて析出させ、その後メタノール等の溶媒を用いて未反応不飽和変性剤や溶媒を除去して精製する方法が用いられる。後者の場合は未反応変性剤の量を減少させた物が得られるので用途によっては好ましい。
【0029】
また、これ等の変性ポリプロピレンは市販品としても販売されており、例えば三井化学社のアドマー(商品名)が挙げられる。
【0030】
本願発明で用いられる変性ポリプロピレンは、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基を0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上含有すれば好ましい強度の樹脂が得られ、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下含有すれば充分な強度の樹脂が得られる。この含有量の調節は、高濃度に変性されたポリプロピレンに未変性のポリプロピレンほ混合することが可能である。
【0031】
また、本発明の主旨を超えない範囲で例えば、トリミングロス等から発生するリサイクル樹脂や諸物性をさらに向上させる目的で必要に応じて、石油樹脂類、パラフィン系オイル、液状ポリブテン、ビニル芳香族系化合物と共役ジエンとの共重合体(ブロックおよびランダム)またはその水素添加誘導体、芳香族モノマーとエチレンおよび/または他のα−オレフィンとの共重合体などを混合してもかまわない。また本発明の目的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤等の添加剤を適宜混合してもかまわない。カルボン酸もしくはカルボン酸無水物もしくはアミンもしくはエポキシドは変性ポリプロピレン樹脂の一部として結合し、その結合様式に制約はなく具体的には首記に示したアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルのアルコール成分としてや不飽和カルボン酸もしくは不飽和カルボン酸無水物もしくは不飽和アミンもしくは不飽和エポキシドといった共重合成分として添加される他種々の様式が可能である。なかでもとりわけ効果的なのはカルボン酸もしくはカルボン酸無水物であり、配合する難燃剤との相互作用が効果的となるせいか、機械強度がとりわけ向上し優位である。
【0032】
添加される難燃剤としてはメラミンもしくは/またはメラミンシアヌレートもしくは/または硫酸メラミンもしくは/またはジシアンジアミドもしくは/またはスルファミン酸グアニジンが良く、特に変性ポリプロピレン樹脂を選択した場合にはシート成形の加工性、難燃性において効果的であり中でも難燃効果やコストの面でメラミンもしくは/またはメラミンシアヌレートが好適でさらに比較すればメラミンが効果的である。これら難燃剤の粒径は強いて挙げれば50μm以下さらには10μm以下が好ましく50μmを超えると樹脂中への均一分散性に劣り難燃性や強度が低下する恐れがある。添加量は変性ポリプロピレン100質量部に対して難燃剤が合計50〜300質量部、好ましくは100〜250質量部であり、50質量部未満では難燃効果に劣り300質量部以上では樹脂への分散やシート成形の加工性や柔軟性、コストの面で劣る。
【0033】
本発明の難燃性樹脂組成物は難燃性樹脂シート、または該難燃性組成物よりなる難燃層にポリオレフィン系樹脂または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物を積層した難燃性積層シートとして使用することによって難燃性および物性の優れた難燃性シートが得られる。
【0034】
本願発明の難燃性樹脂シートまたは難燃性積層シートの厚さは0.02〜0.5mm、好ましくは0.05〜3mmであり0.02mm未満ではシート強度や成形性に劣り、0.5mmを超えると柔軟性に劣るばかりかコスト高になる。
【0035】
シートの強度や柔軟性を調整する目的で首記難燃性の樹脂シートを難燃性層として多層化することも可能であり、具体的には前記難燃性層と少なくとも他の1層がポリオレフィン系樹脂または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物を積層した難燃性積層シートからなる2層以上の樹脂シートで全体の厚さが0.02〜0.5mmである。他の1層のポリオレフィン系樹脂としては前記のものが使用でき強度や柔軟性の調整のしやすさやコストの面でポリエチレン、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ヘプテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体が本発明の目的を損なわない範囲でブレンドされていても良く、前記公知の配合剤が同様に添加されて良い。積層される該ポリオレフィン系樹脂は、難燃樹脂シートの強度や柔軟性を向上させるために用いるので、難燃剤が難燃性樹脂シートよりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物を用いることもできる。
この厚さは前記難燃シートの特性を損なわずにシートの強度や柔軟性を向上できる範囲であり具体的に強いて挙げれば5〜50μmである。
【0036】
3層以上の場合には樹脂としては前記した2層の他にポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル樹脂等ハロゲン系樹脂やアイオノマー樹脂以外が一般的に使用できる。さらには、前記難燃シートを挟んでポリオレフィン系樹脂層または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物を両面に配した全体の厚さが0.02〜0.5mmの3層も可能であり、両面に配した層は前記と同様で、厚さの範囲も強いて挙げれば合わせて5〜50μmである。
【0037】
難燃剤やその他配合剤の分散は汎用の熱可塑性樹脂と充填材の分散技術が応用できロール(カレンダー)混練や押出機(2軸押出機、ニーダー)混練などが挙げられる。また、樹脂シートは公知の方法により成形することができる。カレンダー、押出、インフレーション、エマルジョンコーティング、プレス等の方法を組み合わせてシート成形を行い、加熱後のニップロール間ラミネート、プレス、コーティング、共押出等の方法で積層加工を行う。特に共押出が効率的である。もちろん、首記分散とシート成形は機械の組み合わせにより同時に行うこともできる。
【0038】
以下例示する。
【0039】
【実施例】
(実施例1)
0.5質量%の無水マレイン酸をグラフト変性した密度0.89、融点168℃の変性ポリプロピレン樹脂100質量部に粒径10μmのメラミン200質量部を同方向2軸押出機により240℃で分散・ペレット加工してからTダイ押出機により押出温度240℃にて厚さ200μmのシートを得た。以上の条件を表1に示す。また、このシートの加工性と物性について以下の評価・判定を行った。結果を表2に示す。
【0040】
なお、無水マレイン酸をグラフト変性したポリプロピレンはメルトインデックスが10.0g/10min(210℃、荷重2.16kgで測定した)であるポリプロピレンホモポリマーに無水マレイン酸0.5質量%及び過酸化物を
添加して230℃で押出して製造した。
【0041】
<シート加工性>
○:容易に押出成形加工できる
△:シートの温度、引き取り速度など厳密に配慮することで押出成形加工できる
×:押出成形加工困難(穴が開く、破断する)
<難燃性>
UL−94のVTM−O(ないしはV−0)とJISK7201の方法で測定した酸素指数27以上
○:いずれも達成する
△:いずれかを達成する
×:いずれも未達
<機械的特性>
JISK7127の引張り試験
○:強度が5×108Pa以上でかつ伸びが10%以上
△:強度が5×108Pa未満または伸びが10%未満
×:強度が5×108Pa未満かつ伸びが10%未満
<電気的特性>
油中で電極径6mmφで交流を加電圧した場合の絶縁破壊(シートが破断し電気的に短絡する)最小電圧値
○:50kV/mm以上
×:50kV/mm未満。
【0042】
実施例2〜14、比較例1〜7
実施例1の首記記述と表1での記述の対応にならい表1のとおりに各々加工し、実施例1同様に評価・判定を行った。結果を表2に示す。
【0043】
なお、実施例1の内容と方法の面で異なり特に補足の必要な中身については以下に示す。
【0044】
なお、実施例9、10及び比較例3、6では表1に記載のようにフィルムをTダイ共押出機により押出温度240℃にて積層フィルムを作製して評価した。
また、実施例11では変性ポリプロピレンとして、0.5質量%の無水マレイン酸をグラフト変性した密度0.89、融点168℃の変性ポリプロピレン樹脂50質量部、密度0.89、融点168℃のポリプロピレン樹脂50質量部を混合したものを用いた。
【0045】
【表1】
*実:実施例、比:比較例
*PP:ポリプロピレン、PP−E:プロピレン−エチレン共重合体、MAH:無水マレイン酸、AEA:アミノエチルアクリレート、AA:アクリル酸、GMA:グリシジルメタクリレート、ρ:比重(g/cm3)、Tm:融点(℃)
*MC:メラミンシアヌレート、M:メラミン、MS:硫酸メラミン、DCDA:ジシアンジアミド、GS:スルファミン酸グアニジン、
*片10:難燃シートの片面に10μm積層、両10:難燃シートの両面に10μmずつ積層
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本願は発明のように、変性ポリプロピレン100質量部とメラミン、メラミンシアヌレート、硫酸メラミン、ジシアンジアミドまたはスルファミン酸グアニジンの群より選ばれた少なくとも1種の難燃剤を計50〜300質量部よりなる難燃性樹脂組成物およびそれから得られたシートは難燃性、機械特性及び電気特性に優れ、燃焼しても灰分が無く、シート作製時の加工性にも優れていた。また、これにポリオレフィン系樹脂を積層することによって性能をさらに改良することができた。
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性樹脂組成物、それを用いた難燃性樹脂シートおよび該樹脂シートの積層体に関し、特に電気配線・機器周りの電気絶縁用一般に好適なシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より電気配線・機器周りの絶縁被覆、補強、表示等の目的で各種・各構成の樹脂シートが提案されている。絶縁性の他電気火災時の延焼防止のため同時に難燃性が求められており、その多くは樹脂に各種難燃剤を添加することで対応しており、例えば樹脂または樹脂シートに難燃剤を練り込んだりコーティングしたりして特性を発現させている。
【0003】
一方で近年、環境問題で重金属やハロゲンといった環境負荷物質に法的制約がかけられる動きがあり、またリンなどもその毒性や環境負荷で嫌われる状況がある場合があり、首記難燃剤で従来使用されてきたものは代替化対応が求められている場合がある。
【0004】
最近のこの対応として軽金属の金属水酸化物やシリカを難燃剤とした技術が開示されているが、該難燃剤は無機化合物であるため燃焼処理リサイクル面で残さとして残るため追加で別の処理が必要になるため処理費用が余計にかかる不具合を抱えている。
【0005】
一方で燃焼処理により残さの残らない有機系の難燃剤についても、種々の難燃剤が使用されているが、環境問題が残ったり難燃性が十分ではなかったりして満足でない場合があり、十分な性能を有する難燃方法が求められている。
【0006】
特許文献1では、難燃性樹脂としてポリオレフィンの例としてポリプロピレンを用いた樹脂組成物が記載されているが、ポリプロピレン100質量部に難燃剤を50質量部以上の難燃剤を添加して難燃性を高めようとすると難燃剤の分散性が低下して物性が不良になり改良が望まれていた。
【0007】
【特許文献】
【特許文献1】特開2000−206961号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明の課題は、燃焼処理により残さの残らないで、環境問題がない満足な難燃性を示す難燃方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明はこれら事情に鑑みなされたものであり、以下の発明を包含する。
【0010】
[1] 少なくとも0.01質量%以上のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基から選ばれた少なくとも1種の基を導入することで変性された変性ポリプロピレン樹脂100質量部に対し、メラミン、メラミンシアヌレート、硫酸メラミン、ジシアンジアミドまたはスルファミン酸グアニジンの群より選ばれた少なくとも1種の難燃剤を計50〜300質量部を含むことを特徴とする難燃性樹脂組成物。
【0011】
[2] 少なくとも0.01質量%以上の不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、不飽和アミンまたは不飽和エポキシド化合物から選ばれた少なくとも1種の変性剤で変性された変性ポリプロピレン樹脂100質量部に対し、メラミン、メラミンシアヌレート、硫酸メラミン、ジシアンジアミドまたはスルファミン酸グアニジンの群より選ばれた少なくとも1種の難燃剤を計50〜300質量部含むことを特徴とする[1]記載の難燃性樹脂組成物。
【0012】
[3] [1]または[2]記載の樹脂組成物よりなり、厚さが0.02〜0.5mmである難燃性樹脂シート。
【0013】
[4] 2層よりなる積層シートであり、1層が[1]または[2]記載の難燃性樹脂組成物よりなり難燃層であり、他の1層がポリオレフィン系樹脂または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物からなり、該積層シートの合計の厚さが0.02〜0.5mmであることを特徴とする難燃性積層シート。
【0014】
[5] 3層の積層構造からなる積層シートであり、中間の1層が[1]または[2]記載の難燃性樹脂組成物よりなる難燃層であり、他の少なくとも1層がポリオレフィン系樹脂または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物からなり、該積層シートの合計の厚さが0.02〜0.5mmであることを特徴とする難燃性積層シート。
【0015】
[6] [3]記載の難燃性樹脂シートを用いた電気配線または機器周りの電気絶縁用部材。
【0016】
[7] [4]または[5]記載の難燃性積層シートを用いた電気配線または機器周りの電気絶縁用部材。
【0017】
本願発明のように変性ポリプロピレンを用いると、驚くべきことに難燃剤を大量に加えても分散性が良好で物性と難燃性に優れた組成物を得ることができ、これを用いたシートは難燃性シートとして優れた性能のシートとなることが分かった。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0019】
少なくとも0.01質量%以上のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基から選ばれた少なくとも1種の基を導入することで変性された変性ポリプロピレン樹脂との記載においてポリプロピレンとしては、モノマーとしてプロピレンのホモポリマーも含めプロピレンを主として以下のモノマーを共重合させたものでも良い。プロピレンと共重合可能な他の単量体とのランダム共重合体又はブロック共重合体が用いられる。また、共重合するα−オレフィンは1種のみを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもかまわない。
【0020】
上記の共重合可能な他の単量体としては、エチレンやブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、オクテン−1等のエチレン及び炭素数4〜12のα−オレフィンおよびジビニルベンゼン、1,4−シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、シクロオクタジエン、エチリデンノルボルネン等のジエン類等が挙げられる。
【0021】
ここでランダム共重合体としては、プロピレン−エチレンランダム共重合体やプロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体などが挙げられ、ブロック共重合体としては、プロピレン−エチレンブロック共重合体やリアクタータイプのポリプロピレン系エラストマーなどが例示される。
【0022】
プロピレンと共重合するエチレンまたはα−オレフィンは1種のみを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもかまわない。
【0023】
また、本願で言うポリプロピレンとしては上記ポリプロピレンの混合物であってもかまわない。
【0024】
プロピレンのホモポリマーまたは共重合体の立体規則性については、イソタクチック、アタクチック、シンジオタクチックあるいはこれらの混在した構造の重合体または組成物でもかまわない。
【0025】
少なくとも0.01質量%以上のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基から選ばれた少なくとも1種の基を導入することで変性された変性ポリプロピレン樹脂との記載において、変性ポリプロピレン樹脂とは、前記したポリプロピレンに0.01質量%以上のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基から選ばれた少なくとも1種の基を含有することによって変性されたことを意味する。
【0026】
変性する方法については特に限定はなく、例えば
(1)前記ポリプロピレンにカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基を含む化合物を反応させる方法。
(2)前記ポリプロピレンにカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基を含むポリマーを混合する方法。
(3)プロピレンと不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、不飽和アミンまたは不飽和エポキシド化合物から選ばれた少なくとも1種の不飽和変性剤を共重合する方法。
(4)前記ポリプロピレンに不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、不飽和アミンまたは不飽和エポキシド化合物から選ばれた少なくとも1種の不飽和変性剤をグラフト重合する方法。
(5)(4)記載の方法でえられたグラフト共重合体に前記ポリプロピレンを混合する方法。
等が挙げられる。この中で好ましくは(4)または(5)のグラフト重合による方法が簡便で好ましい。
【0027】
(3)〜(5)の方法で用いられる不飽和変性剤としては、酢酸ビニルエステル、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪族不飽和カルボン酸無水物、および脂肪族不飽和モノカルボン酸アルキルエステル、脂肪族不飽和カルボン酸の金属塩(好ましい金属はZn、Na、K、Li、Mg等である)、脂肪族不飽和アミン、脂肪族不飽和エポキシド、より選ばれた単量体、より具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸エステル(メチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜8のアルコール、カルボン酸、カルボン酸無水物、アミン、エポキシド等が挙げられる。)、メタクリル酸エステル(メチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜8のアルコール、カルボン酸、カルボン酸無水物、アミン、エポキシド等が挙げられる。)等が挙げられ、これらは更にその他の成分を加えた2成分以上の多元共重合体(例えば、プロピレンと脂肪族不飽和カルボン酸および同エステルより適宜選ばれる3元以上の共重合体等)であっても良い。また、以上に挙げた樹脂を2種類以上ブレンドしても良い。
【0028】
(4)のグラフト重合体は前記ポリプロピレンに前記不飽和変性剤およびラジカル開始剤を混合し、押出機中で加熱溶融する方法が一般的であり、また有機溶媒中でポリプロピレンに前記不飽和変性剤およびラジカル開始剤を混合して加熱溶解させてグラフト共重合を行ったあと変性ポリプロピレンを沈殿剤を加えて析出させ、その後メタノール等の溶媒を用いて未反応不飽和変性剤や溶媒を除去して精製する方法が用いられる。後者の場合は未反応変性剤の量を減少させた物が得られるので用途によっては好ましい。
【0029】
また、これ等の変性ポリプロピレンは市販品としても販売されており、例えば三井化学社のアドマー(商品名)が挙げられる。
【0030】
本願発明で用いられる変性ポリプロピレンは、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基を0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上含有すれば好ましい強度の樹脂が得られ、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下含有すれば充分な強度の樹脂が得られる。この含有量の調節は、高濃度に変性されたポリプロピレンに未変性のポリプロピレンほ混合することが可能である。
【0031】
また、本発明の主旨を超えない範囲で例えば、トリミングロス等から発生するリサイクル樹脂や諸物性をさらに向上させる目的で必要に応じて、石油樹脂類、パラフィン系オイル、液状ポリブテン、ビニル芳香族系化合物と共役ジエンとの共重合体(ブロックおよびランダム)またはその水素添加誘導体、芳香族モノマーとエチレンおよび/または他のα−オレフィンとの共重合体などを混合してもかまわない。また本発明の目的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤等の添加剤を適宜混合してもかまわない。カルボン酸もしくはカルボン酸無水物もしくはアミンもしくはエポキシドは変性ポリプロピレン樹脂の一部として結合し、その結合様式に制約はなく具体的には首記に示したアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルのアルコール成分としてや不飽和カルボン酸もしくは不飽和カルボン酸無水物もしくは不飽和アミンもしくは不飽和エポキシドといった共重合成分として添加される他種々の様式が可能である。なかでもとりわけ効果的なのはカルボン酸もしくはカルボン酸無水物であり、配合する難燃剤との相互作用が効果的となるせいか、機械強度がとりわけ向上し優位である。
【0032】
添加される難燃剤としてはメラミンもしくは/またはメラミンシアヌレートもしくは/または硫酸メラミンもしくは/またはジシアンジアミドもしくは/またはスルファミン酸グアニジンが良く、特に変性ポリプロピレン樹脂を選択した場合にはシート成形の加工性、難燃性において効果的であり中でも難燃効果やコストの面でメラミンもしくは/またはメラミンシアヌレートが好適でさらに比較すればメラミンが効果的である。これら難燃剤の粒径は強いて挙げれば50μm以下さらには10μm以下が好ましく50μmを超えると樹脂中への均一分散性に劣り難燃性や強度が低下する恐れがある。添加量は変性ポリプロピレン100質量部に対して難燃剤が合計50〜300質量部、好ましくは100〜250質量部であり、50質量部未満では難燃効果に劣り300質量部以上では樹脂への分散やシート成形の加工性や柔軟性、コストの面で劣る。
【0033】
本発明の難燃性樹脂組成物は難燃性樹脂シート、または該難燃性組成物よりなる難燃層にポリオレフィン系樹脂または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物を積層した難燃性積層シートとして使用することによって難燃性および物性の優れた難燃性シートが得られる。
【0034】
本願発明の難燃性樹脂シートまたは難燃性積層シートの厚さは0.02〜0.5mm、好ましくは0.05〜3mmであり0.02mm未満ではシート強度や成形性に劣り、0.5mmを超えると柔軟性に劣るばかりかコスト高になる。
【0035】
シートの強度や柔軟性を調整する目的で首記難燃性の樹脂シートを難燃性層として多層化することも可能であり、具体的には前記難燃性層と少なくとも他の1層がポリオレフィン系樹脂または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物を積層した難燃性積層シートからなる2層以上の樹脂シートで全体の厚さが0.02〜0.5mmである。他の1層のポリオレフィン系樹脂としては前記のものが使用でき強度や柔軟性の調整のしやすさやコストの面でポリエチレン、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ヘプテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体が本発明の目的を損なわない範囲でブレンドされていても良く、前記公知の配合剤が同様に添加されて良い。積層される該ポリオレフィン系樹脂は、難燃樹脂シートの強度や柔軟性を向上させるために用いるので、難燃剤が難燃性樹脂シートよりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物を用いることもできる。
この厚さは前記難燃シートの特性を損なわずにシートの強度や柔軟性を向上できる範囲であり具体的に強いて挙げれば5〜50μmである。
【0036】
3層以上の場合には樹脂としては前記した2層の他にポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル樹脂等ハロゲン系樹脂やアイオノマー樹脂以外が一般的に使用できる。さらには、前記難燃シートを挟んでポリオレフィン系樹脂層または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物を両面に配した全体の厚さが0.02〜0.5mmの3層も可能であり、両面に配した層は前記と同様で、厚さの範囲も強いて挙げれば合わせて5〜50μmである。
【0037】
難燃剤やその他配合剤の分散は汎用の熱可塑性樹脂と充填材の分散技術が応用できロール(カレンダー)混練や押出機(2軸押出機、ニーダー)混練などが挙げられる。また、樹脂シートは公知の方法により成形することができる。カレンダー、押出、インフレーション、エマルジョンコーティング、プレス等の方法を組み合わせてシート成形を行い、加熱後のニップロール間ラミネート、プレス、コーティング、共押出等の方法で積層加工を行う。特に共押出が効率的である。もちろん、首記分散とシート成形は機械の組み合わせにより同時に行うこともできる。
【0038】
以下例示する。
【0039】
【実施例】
(実施例1)
0.5質量%の無水マレイン酸をグラフト変性した密度0.89、融点168℃の変性ポリプロピレン樹脂100質量部に粒径10μmのメラミン200質量部を同方向2軸押出機により240℃で分散・ペレット加工してからTダイ押出機により押出温度240℃にて厚さ200μmのシートを得た。以上の条件を表1に示す。また、このシートの加工性と物性について以下の評価・判定を行った。結果を表2に示す。
【0040】
なお、無水マレイン酸をグラフト変性したポリプロピレンはメルトインデックスが10.0g/10min(210℃、荷重2.16kgで測定した)であるポリプロピレンホモポリマーに無水マレイン酸0.5質量%及び過酸化物を
添加して230℃で押出して製造した。
【0041】
<シート加工性>
○:容易に押出成形加工できる
△:シートの温度、引き取り速度など厳密に配慮することで押出成形加工できる
×:押出成形加工困難(穴が開く、破断する)
<難燃性>
UL−94のVTM−O(ないしはV−0)とJISK7201の方法で測定した酸素指数27以上
○:いずれも達成する
△:いずれかを達成する
×:いずれも未達
<機械的特性>
JISK7127の引張り試験
○:強度が5×108Pa以上でかつ伸びが10%以上
△:強度が5×108Pa未満または伸びが10%未満
×:強度が5×108Pa未満かつ伸びが10%未満
<電気的特性>
油中で電極径6mmφで交流を加電圧した場合の絶縁破壊(シートが破断し電気的に短絡する)最小電圧値
○:50kV/mm以上
×:50kV/mm未満。
【0042】
実施例2〜14、比較例1〜7
実施例1の首記記述と表1での記述の対応にならい表1のとおりに各々加工し、実施例1同様に評価・判定を行った。結果を表2に示す。
【0043】
なお、実施例1の内容と方法の面で異なり特に補足の必要な中身については以下に示す。
【0044】
なお、実施例9、10及び比較例3、6では表1に記載のようにフィルムをTダイ共押出機により押出温度240℃にて積層フィルムを作製して評価した。
また、実施例11では変性ポリプロピレンとして、0.5質量%の無水マレイン酸をグラフト変性した密度0.89、融点168℃の変性ポリプロピレン樹脂50質量部、密度0.89、融点168℃のポリプロピレン樹脂50質量部を混合したものを用いた。
【0045】
【表1】
*実:実施例、比:比較例
*PP:ポリプロピレン、PP−E:プロピレン−エチレン共重合体、MAH:無水マレイン酸、AEA:アミノエチルアクリレート、AA:アクリル酸、GMA:グリシジルメタクリレート、ρ:比重(g/cm3)、Tm:融点(℃)
*MC:メラミンシアヌレート、M:メラミン、MS:硫酸メラミン、DCDA:ジシアンジアミド、GS:スルファミン酸グアニジン、
*片10:難燃シートの片面に10μm積層、両10:難燃シートの両面に10μmずつ積層
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本願は発明のように、変性ポリプロピレン100質量部とメラミン、メラミンシアヌレート、硫酸メラミン、ジシアンジアミドまたはスルファミン酸グアニジンの群より選ばれた少なくとも1種の難燃剤を計50〜300質量部よりなる難燃性樹脂組成物およびそれから得られたシートは難燃性、機械特性及び電気特性に優れ、燃焼しても灰分が無く、シート作製時の加工性にも優れていた。また、これにポリオレフィン系樹脂を積層することによって性能をさらに改良することができた。
Claims (7)
- 少なくとも0.01質量%以上のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、アミン基またはエポキシド基から選ばれた少なくとも1種の基を導入することで変性された変性ポリプロピレン樹脂100質量部に対し、メラミン、メラミンシアヌレート、硫酸メラミン、ジシアンジアミドまたはスルファミン酸グアニジンの群より選ばれた少なくとも1種の難燃剤を計50〜300質量部を含むことを特徴とする難燃性樹脂組成物。
- 少なくとも0.01質量%以上の不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、不飽和アミンまたは不飽和エポキシド化合物から選ばれた少なくとも1種の変性剤で変性された変性ポリプロピレン樹脂100質量部に対し、メラミン、メラミンシアヌレート、硫酸メラミン、ジシアンジアミドまたはスルファミン酸グアニジンの群より選ばれた少なくとも1種の難燃剤を計50〜300質量部含むことを特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- 請求項1または2記載の難燃性樹脂組成物よりなり、厚さが0.02〜0.5mmである難燃性樹脂シート。
- 2層よりなる積層シートであり、1層が請求項1または2記載の難燃性樹脂組成物よりなり難燃層であり、他の1層がポリプロピレン系樹脂または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない難燃性樹脂組成物からなり、該積層シートの合計の厚さが0.02〜0.5mmであることを特徴とする難燃性積層シート。
- 3層の積層構造からなる積層シートであり、中間の1層が請求項1または2記載の難燃性樹脂組成物よりなる難燃層であり、他の少なくとも1層がポリプロピレン系樹脂または該難燃層よりも難燃剤の含有量の少ない樹脂組成物からなり、該積層シートの合計の厚さが0.02〜0.5mmであることを特徴とする難燃性積層シート。
- 請求項3記載の難燃性樹脂シートを用いた電気配線または機器周りの電気絶縁用部材。
- 請求項4または5に記載の難燃性積層シートを用いた電気配線または機器周りの電気絶縁用部材。
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| JP2003154721A JP2004352934A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 難燃性樹脂組成物、それを用いた難燃性樹脂シートおよび該樹脂シートの積層体 |
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- 2003-05-30 JP JP2003154721A patent/JP2004352934A/ja active Pending
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