JP2004353228A - 建設機械のカウンタウエイト - Google Patents
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Abstract
【課題】機体に標準的に設置されるカウンタウエイトに対して増設するカウンタウエイトを、機体の後方に突出しないようにし、かつオペレータの視界を邪魔しないように設置することができる、建設機械のカウンタウエイトを提供する。
【解決手段】主カウンタウエイトと、主カウンタウエイトに着脱自在に取付ける副カウンタウエイトとを備え、主カウンタウエイトに、上端部を規定する平面部と、平面部から機体の後端を規定する下端部に向けて延びる傾斜面部とを備え、副カウンタウエイトを、この平面部及び傾斜面部に被せて取付け、かつ取付け状態において主カウンタウエイトの後端よりも内方に位置付ける。
【選択図】 図3
【解決手段】主カウンタウエイトと、主カウンタウエイトに着脱自在に取付ける副カウンタウエイトとを備え、主カウンタウエイトに、上端部を規定する平面部と、平面部から機体の後端を規定する下端部に向けて延びる傾斜面部とを備え、副カウンタウエイトを、この平面部及び傾斜面部に被せて取付け、かつ取付け状態において主カウンタウエイトの後端よりも内方に位置付ける。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設機械のカウンタウエイト、さらに詳しくは、建設機械に標準的に設置される主カウンタウエイトと、これに着脱自在に取付けられる副カウンタウエイトに関する。
【0002】
【従来の技術】
建設機械、例えば油圧ショベル、油圧クレーンなどにおいて、機体の後部に標準的に設置されている主カウンタウエイトに重量追加のためにカウンタウエイトを増設する場合、増設する副カウンタウエイトが機体の後方に突出しないようにするために、例えば機体の外縁を規定する旋回半径を増加させ旋回時に周囲の障害物などと干渉しないようにするために、副カウンタウエイトは通常主カウンタウエイトの上に載せられて取付けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−276631号公報(第1図〜第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したとおりの形態の従来の建設機械のカウンタウエイトには、次のとおりの解決すべき問題がある。すなわち、
【0005】
(1)主カウンタウエイトの上面が狭いので、この上に設置することができる副カウンタウエイトの大きさが制限され、増量できる重量が限られる。
【0006】
(2)副カウンタウエイトを機体の後方に突出させないで重量を大きく確保するには、その高さを高くする必要がある。しかしながら、副カウンタウエイトを高くすると建設作業にとって重要なオペレータの後方視界が妨げられる。
【0007】
本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、機体に標準的に設置されるカウンタウエイトに対して増設するカウンタウエイトを、機体の後方に突出しないようにし、かつオペレータの視界を邪魔しないように設置できる、建設機械のカウンタウエイトを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、機体の後端部に設置された主カウンタウエイトと、この主カウンタウエイトに着脱自在に取付けられる副カウンタウエイトとを備え、
該主カウンタウエイトが、その上端部を規定する平面部と、この平面部から該機体の後端を規定する下端部に向けて延びる傾斜面部とを備え、
該副カウンタウエイトが、この平面部及び傾斜面部に被せられて取付けられ、かつ取付状態において該主カウンタウエイトの後端よりも内方に位置付けられている、ことを特徴とする建設機械のカウンタウエイトである。
【0009】
そして、副カウンタウエイトを、主カウンタウエイトの上端平面部と傾斜面部に被せ、かつ後端よりも後方に出ないように設置することにより、上方への突出を少なくしオペレータの視界を邪魔しないようにし、また主カウンタウエイトの後端よりも突出させないで、重量を確保できるようにする。
【0010】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の建設機械のカウンタウエイトにおいて、該主カウンタウエイトが、該平面部に複数個の凸部を備え、該副カウンタウエイトが、この凸部にそれぞれ嵌合する複数個の凹部を備えているものである。
【0011】
そして、主カウンタウエイトの凸部と副カウンタウエイトの凹部の嵌脱により、重量物である副カウンタウエイトの主カウンタウエイトへの着脱を容易に行えるようにする。
【0012】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2記載の建設機械のカウンタウエイトにおいて、該副カウンタウエイトが、該平面部及び傾斜面部に沿った基部と、この基部に上方に向け立設された1個以上の支柱と、この支柱によって上方に支持された上方部とを備えているものである。
【0013】
そして、副カウンタウエイトの上方に支柱によって支持した上方部を設けることにより、上方部によって重量をさらに増加させ、また支柱の間の空間を通してオペレータからの後方視界を確保できるようにする。
【0014】
請求項4に記載された発明は、請求項1から3までのいずれかに記載の建設機械のカウンタウエイトにおいて、該主カウンタウエイトが、該機体の左右幅方向に延びて設置され、該副カウンタウエイトが、該主カウンタウエイトの左右幅と略同じ幅に備えられているものである。
【0015】
そして、副カウンタウエイトの機体左右方向の幅を主カウンタウエイトの幅と略同じにすることにより、副カウンタウエイトの重量をより大きく確保できるようにする。また、主カウンタウエイトの上部の略全体に副カウンタウエイトを被せることにより、機体の外観そして見栄えも良くする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された建設機械のカウンタウエイトについて、典型的な建設機械である油圧ショベルにおける好適実施形態を図示している添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。
【0017】
油圧ショベルの側面図である図1を参照して説明する。全体を番号2で示す油圧ショベルは、下部走行体4と、下部走行体4上に実質上鉛直に延びる(図1において上下方向に延びる)軸線5を中心に旋回自在に取付けられた機体である上部旋回体6とを備えている。上部旋回体6には、前端部(図1の左側端部)に運転室8が、運転室8の前方に作業機10が、また運転室8の後方(図1において右方)にエンジン室12がそれぞれ配設されている。このエンジン室12の後端側には、作業機10の重量及び作業機10に加わる負荷荷重によって油圧ショベル2のバランスが崩れないように、カウンタウエイト14が設置されている。このカウンタウエイト14は、標準的に備えられた主カウンタウエイト16と、主カウンタウエイト16に着脱自在に取付けられた副カウンタウエイト18とを備えている。
【0018】
主カウンタウエイト16は、上部旋回体6の後端に位置して軸線5を中心にした上部旋回体6の後端までの距離である旋回半径Rを規定している。そして、油圧ショベル2を運転室8内のオペレータが旋回作動させると、上部旋回体6の後部は旋回半径Rを最外縁にしてその内側を旋回する。したがって旋回半径Rは、周囲の障害物などとの接触、干渉、衝突などを避けるために、可能な限り小さいことが望ましい。
【0019】
図1とともに図2及び図3を参照して、主カウンタウエイト16及び副カウンタウエイト18について説明する。主カウンタウエイト16は、機体である上部旋回体6の一部を構成して設置され、上部旋回体6の左右幅方向(図1、図3の紙面に垂直の方向)と実質上同じ幅で、機体フレーム6aに取付けられている。副カウンタウエイト18は、カウンタウエイトの重量増加の必要に応じて主カウンタウエイト16に着脱される。
【0020】
主カウンタウエイト16は、例えば鋼板によって形成された中空状の容器の中に、鋼材、鉄屑、コンクリートなどの重量物が充填されて、あるいは鋳鉄によって一体に形成されている周知のものでよい。本発明に係る主カウンタウエイト16は、その外郭形状に特徴を有し、側方(図3の紙面に垂直の方向)から見て、上端部を規定する平面部16aと、平面部16aから機体の後端を規定する下端部に向けて延びる緩やかな曲面で形成された傾斜面部16bとを備えている。この傾斜面部16bは、副カウンタウエイト18が被せられる上側の斜面部16cとそれより下側の斜面部16dを有している。平面部16a及び傾斜面部16bは、上方(図1及び図3の上方)から見て略半月状に形成されている。
【0021】
主カウンタウエイ16の平面部16aには、幅方向(図3の紙面に垂直方向)に複数個(6個)の凸部であるねじ孔付きの円柱状のボス16eが備えられている。このボス16eは、主カウンタウエイト16に副カウンタウエイト18を取付けるときにも用いられるとともに、主カウンタウエイト16を機体フレーム6aに取付けるときに主カウンタウエイト16を吊るための吊り具取付けにも用いられる。
【0022】
副カウンタウエイト18は、鋳鉄により一体に、主カウンタウエイト16の平面部16aと傾斜面部16bの略上半分の傾斜部16cに被せられ、かつ被せた状態において主カウンタウエイト16の後端部の旋回半径Rを規定する外縁線Zよりも内方に位置付けられる形状に形成されている。すなわち、副カウンタウエイト18は、主カウンタウエイト16の平面部16a及び傾斜部16cに沿って断面が鉤状を成し主カウンタウエイト16の左右幅の略一杯に延びる基部18aを有し、さらにこの基部18aに上方に向けて立設された、主カウンタウエイト16の左右幅方向の左右及び中央に位置した3個の支柱18b、18b、18bと、これらの支柱18bによって上方に支持された上方部18cを備えている。この上方部18cは、3個の支柱18bを連結して基部18aが延びる左右幅方向に水平に翼板状に延びている。
【0023】
基部18aの主カウンタウエイト16の平面部16aと当接する部分には、平面部16aに備えられた6個のボス16eにそれぞれ嵌合する6個の凹部である円筒凹孔18d、及びそれに貫通したボルト孔18eが形成されている。
【0024】
主カウンタウエイト16に副カウンタウエイト18を取付けるときには、主として図3を参照して説明すると、主カウンタウエイト16の上端の平面部16aのボス16eに副カウンタウエイト18の円筒凹孔18dを被せ嵌合させ、主カウンタウエイト16の上に副カウンタウエイト18を位置決めして仮置きし、ボス16eのねじ孔にボルト20を取付けて副カウンタウエイト18を固定する。
【0025】
上述したとおりの形態の建設機械のカウンタウエイト14の作用について説明する。
【0026】
(1)重量:
副カウンタウエイト18は、主カウンタウエイト16の平面部16a及び傾斜面部16bに被せられ、かつ主カウンタウエイト16の左右幅と略同じ幅に取付けられるので、主カウンタウエイト16の後端で規定される機体の旋回半径R内で、主カウンタウエイト16に対し大幅な重量増加が可能である。また、副カウンタウエイト18の基部18aの上方に支柱18bにより支持した上方部18cを形成することによって重量をさらに増加することができる。
【0027】
(2)後方視界:
副カウンタウエイト18の基部18aは主カウンタウエイト16から上方に高くならないから、運転室8の後窓8aからのオペレータの後方視界を妨げない。さらに、副カウンタウエイト18の上方に支柱18bにより支持した上方部18cを備けても、図2に示すように運転室8の後窓8aからのオペレータの後方視界は、基部18a、支柱18b、及び上方部18cによって形成される開口を通して十分に確保される。
【0028】
(3)取付け:
副カウンタウエイト18の主カウンタウエイト16への取付けは、副カウンタウエイト18を主カウンタウエイト16の上に、凸部に凹部18dを被せ嵌合させ載せればよいので、容易に行うことができる。
【0029】
以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば下記のように、本発明の範囲内においてさまざまな変形あるいは修正ができるものである。
【0030】
(1)支柱:
本実施の形態においては、副カウンタウエイト18の上方部18cは3個の支柱18bによって支持されているが、この支柱18bの個数は、要求される上方部18cの大きさ、また後方視界などによって、1個に、2個にあるいは4個以上にすればよい。
【0031】
(2)副カウンタウエイト:
本実施の形態においては、副カウンタウエイト18は鋳物によって一体に形成されているが、基部18a、支柱18b、上方部18cを別体に形成し、溶接などによって、あるいはボルトなどの締結手段によって一体にしてもよい。
【0032】
(3)副カウンタウエイト:
本実施の形態においては、副カウンタウエイト18は基部18aの上に支柱18b及び上方部18cを備えているが、副カウンタウエイト18として要求される重量が基部18aのみで十分であれば、設けなくてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明に従って構成された建設機械のカウンタウエイトによれば、機体に標準的に設置されるカウンタウエイトに対して増設するカウンタウエイトを、機体の後方に突出しないようにし、かつオペレータの視界を邪魔しないように設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成されたカウンタウエイトを備えた建設機械である油圧ショベルの側面図。
【図2】図1の油圧ショベルを左後上方から見た斜視図。
【図3】図1の主カウンタウエイト及び副カウンタウエイトの部分を、副カウンタウエイトを断面して示した拡大図。
【符号の説明】
2:油圧ショベル(建設機械)
6:上部旋回体(機体)
14:カウンタウエイト
16:主カウンタウエイト
16a:平面部
16b:傾斜面部
16e:ボス(凸部)
18:副カウンタウエイト
18a:基部
18b:支柱
18c:上方部
18d:円筒凹孔(凹部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設機械のカウンタウエイト、さらに詳しくは、建設機械に標準的に設置される主カウンタウエイトと、これに着脱自在に取付けられる副カウンタウエイトに関する。
【0002】
【従来の技術】
建設機械、例えば油圧ショベル、油圧クレーンなどにおいて、機体の後部に標準的に設置されている主カウンタウエイトに重量追加のためにカウンタウエイトを増設する場合、増設する副カウンタウエイトが機体の後方に突出しないようにするために、例えば機体の外縁を規定する旋回半径を増加させ旋回時に周囲の障害物などと干渉しないようにするために、副カウンタウエイトは通常主カウンタウエイトの上に載せられて取付けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−276631号公報(第1図〜第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したとおりの形態の従来の建設機械のカウンタウエイトには、次のとおりの解決すべき問題がある。すなわち、
【0005】
(1)主カウンタウエイトの上面が狭いので、この上に設置することができる副カウンタウエイトの大きさが制限され、増量できる重量が限られる。
【0006】
(2)副カウンタウエイトを機体の後方に突出させないで重量を大きく確保するには、その高さを高くする必要がある。しかしながら、副カウンタウエイトを高くすると建設作業にとって重要なオペレータの後方視界が妨げられる。
【0007】
本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、機体に標準的に設置されるカウンタウエイトに対して増設するカウンタウエイトを、機体の後方に突出しないようにし、かつオペレータの視界を邪魔しないように設置できる、建設機械のカウンタウエイトを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、機体の後端部に設置された主カウンタウエイトと、この主カウンタウエイトに着脱自在に取付けられる副カウンタウエイトとを備え、
該主カウンタウエイトが、その上端部を規定する平面部と、この平面部から該機体の後端を規定する下端部に向けて延びる傾斜面部とを備え、
該副カウンタウエイトが、この平面部及び傾斜面部に被せられて取付けられ、かつ取付状態において該主カウンタウエイトの後端よりも内方に位置付けられている、ことを特徴とする建設機械のカウンタウエイトである。
【0009】
そして、副カウンタウエイトを、主カウンタウエイトの上端平面部と傾斜面部に被せ、かつ後端よりも後方に出ないように設置することにより、上方への突出を少なくしオペレータの視界を邪魔しないようにし、また主カウンタウエイトの後端よりも突出させないで、重量を確保できるようにする。
【0010】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の建設機械のカウンタウエイトにおいて、該主カウンタウエイトが、該平面部に複数個の凸部を備え、該副カウンタウエイトが、この凸部にそれぞれ嵌合する複数個の凹部を備えているものである。
【0011】
そして、主カウンタウエイトの凸部と副カウンタウエイトの凹部の嵌脱により、重量物である副カウンタウエイトの主カウンタウエイトへの着脱を容易に行えるようにする。
【0012】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2記載の建設機械のカウンタウエイトにおいて、該副カウンタウエイトが、該平面部及び傾斜面部に沿った基部と、この基部に上方に向け立設された1個以上の支柱と、この支柱によって上方に支持された上方部とを備えているものである。
【0013】
そして、副カウンタウエイトの上方に支柱によって支持した上方部を設けることにより、上方部によって重量をさらに増加させ、また支柱の間の空間を通してオペレータからの後方視界を確保できるようにする。
【0014】
請求項4に記載された発明は、請求項1から3までのいずれかに記載の建設機械のカウンタウエイトにおいて、該主カウンタウエイトが、該機体の左右幅方向に延びて設置され、該副カウンタウエイトが、該主カウンタウエイトの左右幅と略同じ幅に備えられているものである。
【0015】
そして、副カウンタウエイトの機体左右方向の幅を主カウンタウエイトの幅と略同じにすることにより、副カウンタウエイトの重量をより大きく確保できるようにする。また、主カウンタウエイトの上部の略全体に副カウンタウエイトを被せることにより、機体の外観そして見栄えも良くする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された建設機械のカウンタウエイトについて、典型的な建設機械である油圧ショベルにおける好適実施形態を図示している添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。
【0017】
油圧ショベルの側面図である図1を参照して説明する。全体を番号2で示す油圧ショベルは、下部走行体4と、下部走行体4上に実質上鉛直に延びる(図1において上下方向に延びる)軸線5を中心に旋回自在に取付けられた機体である上部旋回体6とを備えている。上部旋回体6には、前端部(図1の左側端部)に運転室8が、運転室8の前方に作業機10が、また運転室8の後方(図1において右方)にエンジン室12がそれぞれ配設されている。このエンジン室12の後端側には、作業機10の重量及び作業機10に加わる負荷荷重によって油圧ショベル2のバランスが崩れないように、カウンタウエイト14が設置されている。このカウンタウエイト14は、標準的に備えられた主カウンタウエイト16と、主カウンタウエイト16に着脱自在に取付けられた副カウンタウエイト18とを備えている。
【0018】
主カウンタウエイト16は、上部旋回体6の後端に位置して軸線5を中心にした上部旋回体6の後端までの距離である旋回半径Rを規定している。そして、油圧ショベル2を運転室8内のオペレータが旋回作動させると、上部旋回体6の後部は旋回半径Rを最外縁にしてその内側を旋回する。したがって旋回半径Rは、周囲の障害物などとの接触、干渉、衝突などを避けるために、可能な限り小さいことが望ましい。
【0019】
図1とともに図2及び図3を参照して、主カウンタウエイト16及び副カウンタウエイト18について説明する。主カウンタウエイト16は、機体である上部旋回体6の一部を構成して設置され、上部旋回体6の左右幅方向(図1、図3の紙面に垂直の方向)と実質上同じ幅で、機体フレーム6aに取付けられている。副カウンタウエイト18は、カウンタウエイトの重量増加の必要に応じて主カウンタウエイト16に着脱される。
【0020】
主カウンタウエイト16は、例えば鋼板によって形成された中空状の容器の中に、鋼材、鉄屑、コンクリートなどの重量物が充填されて、あるいは鋳鉄によって一体に形成されている周知のものでよい。本発明に係る主カウンタウエイト16は、その外郭形状に特徴を有し、側方(図3の紙面に垂直の方向)から見て、上端部を規定する平面部16aと、平面部16aから機体の後端を規定する下端部に向けて延びる緩やかな曲面で形成された傾斜面部16bとを備えている。この傾斜面部16bは、副カウンタウエイト18が被せられる上側の斜面部16cとそれより下側の斜面部16dを有している。平面部16a及び傾斜面部16bは、上方(図1及び図3の上方)から見て略半月状に形成されている。
【0021】
主カウンタウエイ16の平面部16aには、幅方向(図3の紙面に垂直方向)に複数個(6個)の凸部であるねじ孔付きの円柱状のボス16eが備えられている。このボス16eは、主カウンタウエイト16に副カウンタウエイト18を取付けるときにも用いられるとともに、主カウンタウエイト16を機体フレーム6aに取付けるときに主カウンタウエイト16を吊るための吊り具取付けにも用いられる。
【0022】
副カウンタウエイト18は、鋳鉄により一体に、主カウンタウエイト16の平面部16aと傾斜面部16bの略上半分の傾斜部16cに被せられ、かつ被せた状態において主カウンタウエイト16の後端部の旋回半径Rを規定する外縁線Zよりも内方に位置付けられる形状に形成されている。すなわち、副カウンタウエイト18は、主カウンタウエイト16の平面部16a及び傾斜部16cに沿って断面が鉤状を成し主カウンタウエイト16の左右幅の略一杯に延びる基部18aを有し、さらにこの基部18aに上方に向けて立設された、主カウンタウエイト16の左右幅方向の左右及び中央に位置した3個の支柱18b、18b、18bと、これらの支柱18bによって上方に支持された上方部18cを備えている。この上方部18cは、3個の支柱18bを連結して基部18aが延びる左右幅方向に水平に翼板状に延びている。
【0023】
基部18aの主カウンタウエイト16の平面部16aと当接する部分には、平面部16aに備えられた6個のボス16eにそれぞれ嵌合する6個の凹部である円筒凹孔18d、及びそれに貫通したボルト孔18eが形成されている。
【0024】
主カウンタウエイト16に副カウンタウエイト18を取付けるときには、主として図3を参照して説明すると、主カウンタウエイト16の上端の平面部16aのボス16eに副カウンタウエイト18の円筒凹孔18dを被せ嵌合させ、主カウンタウエイト16の上に副カウンタウエイト18を位置決めして仮置きし、ボス16eのねじ孔にボルト20を取付けて副カウンタウエイト18を固定する。
【0025】
上述したとおりの形態の建設機械のカウンタウエイト14の作用について説明する。
【0026】
(1)重量:
副カウンタウエイト18は、主カウンタウエイト16の平面部16a及び傾斜面部16bに被せられ、かつ主カウンタウエイト16の左右幅と略同じ幅に取付けられるので、主カウンタウエイト16の後端で規定される機体の旋回半径R内で、主カウンタウエイト16に対し大幅な重量増加が可能である。また、副カウンタウエイト18の基部18aの上方に支柱18bにより支持した上方部18cを形成することによって重量をさらに増加することができる。
【0027】
(2)後方視界:
副カウンタウエイト18の基部18aは主カウンタウエイト16から上方に高くならないから、運転室8の後窓8aからのオペレータの後方視界を妨げない。さらに、副カウンタウエイト18の上方に支柱18bにより支持した上方部18cを備けても、図2に示すように運転室8の後窓8aからのオペレータの後方視界は、基部18a、支柱18b、及び上方部18cによって形成される開口を通して十分に確保される。
【0028】
(3)取付け:
副カウンタウエイト18の主カウンタウエイト16への取付けは、副カウンタウエイト18を主カウンタウエイト16の上に、凸部に凹部18dを被せ嵌合させ載せればよいので、容易に行うことができる。
【0029】
以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば下記のように、本発明の範囲内においてさまざまな変形あるいは修正ができるものである。
【0030】
(1)支柱:
本実施の形態においては、副カウンタウエイト18の上方部18cは3個の支柱18bによって支持されているが、この支柱18bの個数は、要求される上方部18cの大きさ、また後方視界などによって、1個に、2個にあるいは4個以上にすればよい。
【0031】
(2)副カウンタウエイト:
本実施の形態においては、副カウンタウエイト18は鋳物によって一体に形成されているが、基部18a、支柱18b、上方部18cを別体に形成し、溶接などによって、あるいはボルトなどの締結手段によって一体にしてもよい。
【0032】
(3)副カウンタウエイト:
本実施の形態においては、副カウンタウエイト18は基部18aの上に支柱18b及び上方部18cを備えているが、副カウンタウエイト18として要求される重量が基部18aのみで十分であれば、設けなくてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明に従って構成された建設機械のカウンタウエイトによれば、機体に標準的に設置されるカウンタウエイトに対して増設するカウンタウエイトを、機体の後方に突出しないようにし、かつオペレータの視界を邪魔しないように設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成されたカウンタウエイトを備えた建設機械である油圧ショベルの側面図。
【図2】図1の油圧ショベルを左後上方から見た斜視図。
【図3】図1の主カウンタウエイト及び副カウンタウエイトの部分を、副カウンタウエイトを断面して示した拡大図。
【符号の説明】
2:油圧ショベル(建設機械)
6:上部旋回体(機体)
14:カウンタウエイト
16:主カウンタウエイト
16a:平面部
16b:傾斜面部
16e:ボス(凸部)
18:副カウンタウエイト
18a:基部
18b:支柱
18c:上方部
18d:円筒凹孔(凹部)
Claims (4)
- 機体の後端部に設置された主カウンタウエイトと、この主カウンタウエイトに着脱自在に取付けられる副カウンタウエイトとを備え、
該主カウンタウエイトが、その上端部を規定する平面部と、この平面部から該機体の後端を規定する下端部に向けて延びる傾斜面部とを備え、
該副カウンタウエイトが、この平面部及び傾斜面部に被せられて取付けられ、かつ取付状態において該主カウンタウエイトの後端よりも内方に位置付けられている、ことを特徴とする建設機械のカウンタウエイト。 - 該主カウンタウエイトが、該平面部に複数個の凸部を備え、該副カウンタウエイトが、この凸部にそれぞれ嵌合する複数個の凹部を備えている、請求項1記載の建設機械のカウンタウエイト。
- 該副カウンタウエイトが、該平面部及び傾斜面部に沿った基部と、この基部に上方に向け立設された1個以上の支柱と、この支柱によって上方に支持された上方部とを備えている、請求項1又は2記載の建設機械のカウンタウエイト。
- 該主カウンタウエイトが、該機体の左右幅方向に延びて設置され、該副カウンタウエイトが、該主カウンタウエイトの左右幅と略同じ幅に備えられている、請求項1から3までのいずれかに記載の建設機械のカウンタウエイト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003150463A JP2004353228A (ja) | 2003-05-28 | 2003-05-28 | 建設機械のカウンタウエイト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003150463A JP2004353228A (ja) | 2003-05-28 | 2003-05-28 | 建設機械のカウンタウエイト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004353228A true JP2004353228A (ja) | 2004-12-16 |
Family
ID=34046254
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003150463A Withdrawn JP2004353228A (ja) | 2003-05-28 | 2003-05-28 | 建設機械のカウンタウエイト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004353228A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008179970A (ja) * | 2007-01-24 | 2008-08-07 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 建設機械 |
| JP2014047012A (ja) * | 2012-08-30 | 2014-03-17 | Kato Works Co Ltd | 建機用カウンタウエイト装置 |
-
2003
- 2003-05-28 JP JP2003150463A patent/JP2004353228A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008179970A (ja) * | 2007-01-24 | 2008-08-07 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 建設機械 |
| JP2014047012A (ja) * | 2012-08-30 | 2014-03-17 | Kato Works Co Ltd | 建機用カウンタウエイト装置 |
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