JP2004362958A - 電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】多数の単電池個々の電池電圧及び電池温度を簡易に検出する構成を備えた電池モジュールを提供する。
【解決手段】冷却送風流路が形成された風洞ケース2内に、2本の単電池を直列接続して一端に正負両極の接続部位を形成した電池ユニット4を並列配置し、各電池ユニット4の両端を外部露出させて収容する。風洞ケース2の両側面にエンドプレート3a,3bを取り付けることにより、接触片及び温度センサが電池ユニット4の端部に接触して各単電池10a〜10bそれぞれの電池電圧及び電池温度を検出することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】冷却送風流路が形成された風洞ケース2内に、2本の単電池を直列接続して一端に正負両極の接続部位を形成した電池ユニット4を並列配置し、各電池ユニット4の両端を外部露出させて収容する。風洞ケース2の両側面にエンドプレート3a,3bを取り付けることにより、接触片及び温度センサが電池ユニット4の端部に接触して各単電池10a〜10bそれぞれの電池電圧及び電池温度を検出することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的高容量、高出力の多数の二次電池を直列接続して更に高出力の電池電源に構成したもので、特に、各二次電池の電池電圧及び電池温度を個別に検出して電池制御を行うための構成に特徴を有する電池モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
二次電池は電池温度によって特性が変化し、特に多数の単電池を直列接続して電池モジュールに構成したときには、1個の単電池でも特性変化が生じると全体に影響が及ぶため、全ての単電池の温度が均等化されるように、電池温度を検出して電池の冷却手段を制御する必要がある。また、二次電池の充放電を制御するためには、単電池個々の電池電圧及び電池温度の検出が必要となり、単電池個々の異常や過充電、過放電等を制御するためにも必要な要件である。特に、電気自動車やハイブリッド車、電動機器など大きな駆動電力を要求する電池電源を構成するために高容量、高出力の二次電池を多数組み合わせる場合には不可欠な要件となる。
【0003】
単電池個々の電池電圧及び電池温度を検出するためには、単電池個々の正極、負極間にリード接続し、単電池個々に温度センサを設ける必要がある。単電池の数が少ない場合には、それは容易であるが、単電池の数が多くなると、リード線の配線や温度センサを配置するために多くの工数を要することになり、電池モジュールの大型化やコストアップをまねくことになる。
【0004】
多数の単電池を集積して構成された電池モジュールにおいて、電池電圧及び電池温度を検出するための構成を、電池モジュールとしての工数を増加させることなく実現するために、複数の単電池を直列接続し、各単電池に温度センサを設けて電池ユニットを形成し、複数の電池ユニットを直列接続して一体に保持する電池電源装置が知られている(特許文献1参照)。電池電圧の検出は複数の電池ユニットを直列接続して保持するホルダにリード線を埋め込み配線する方法が適用されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−270095号公報(第3〜5頁、図10)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては電池ユニットを1つの電池として捉えているため、電池電圧は電池ユニット単位でしか検出できず、単電池個々の電池電圧を検出できる状態には至っていない。単電池個々の電池電圧を検出するには、電池ユニットとして連接された各単電池の連結部位からリード線を引き出す必要があり、電池ユニットとしての構成が複雑化するばかりでなく、リード線の接続処理に多大な工数を要することになる。
【0007】
本発明が目的とするところは、多数の単電池を直列接続して電池モジュールに構成したとき、各単電池の電池電圧及び電池温度を検出するための構成を各単電池にリード線を配線することなく実現する構造を備えた電池モジュールを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る電池モジュールは、発電要素を収容した有底円筒形の電池缶の開口端を中央に電極端子が突出形成された封口板によって封口し、電極端子と電池缶とに電池正極と電池負極とを振り分けて単電池が構成され、2本の前記単電池を円筒軸方向に直列結合すると共に直列接続し、端部に電極端子が位置する単電池に電池缶に接続された電池缶延長部を電極端子の形成面に設けて電池ユニットが構成され、複数の前記電池ユニットを並列配置して、各電池ユニットの両端面を外部露出させる開口部が形成された外装ケース内に収容し、前記電極端子及び電池缶底面にそれぞれ接続して複数の電池ユニットを直列及び/又は並列に接続する接続体と、前記電池缶延長部及び電池缶底面にそれぞれ接触導通する複数の接触片と、各単電池の電極端子形成面又は電池缶底面に当接する複数の温度センサと、前記接触片又は温度センサに接続されたリード線と、を収容したエンドプレートが前記外装ケースの開口部形成面に取り付けられてなることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、2本の単電池を直列接続した電池ユニットは、端部に電極端子が位置する単電池の電極端子形成面に電池缶に接続された電池缶延長部が設けられているので、複数の電池ユニットを交互に向きを逆にして並列配置し直列接続すると、各単電池の正負両極間の電圧を端部に接触する接触片から検出することができる。即ち、端部に電極端子が位置する単電池は電極端子形成面にある電極端子と電池缶延長部との間から電池電圧が検出できる。また、端部に電池缶の底面が位置する単電池は電極端子が同じ電池ユニットの一方の電池缶に接続されているので、その電池缶延長部と電池缶底面との間の電圧から電池電圧を検出することができる。従って、全ての単電池の電池電圧及び電池温度は電池ユニットの両端に接するエンドプレートから得ることができ、電池電圧及び電池温度を検出するためにリード線を引き回す必要がなく、多数の単電池を組み合わせた電池モジュールの製造工数を削減してコストダウンを図ることができる。
【0010】
上記構成において、エンドプレートは、接触片の接触面及び温度センサの感熱面を外部露出させ、各収容物を樹脂内に収めたインサート成形によって形成することにより、接触部分が振動や衝撃によって位置ずれしない状態に固定され、自動車等の移動体に搭載しても異常が生じない電池モジュールに構成することができる。
【0011】
また、電池缶延長部は、電極端子の形成面上に電極端子を貫通させて装着される絶縁板と、この絶縁板上に電極端子を貫通させて装着され、単電池の円筒軸方向への延出部が電池缶に圧着される延長キャップとを備えて構成することにより、電極端子形成面に電池缶延長部を位置ずれすることなく設けることができ、単電池に一体化した状態に構成することができる。
【0012】
また、接触片と温度センサとを共通の容器内に収容して構成するとエンドプレートへの接触片と温度センサの取り付け工数を少なくして、確実な接触構造を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、本実施の形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0014】
本実施形態は、円筒形のリチウムイオン二次電池として構成された20本の単電池を直列接続して電池容量:13Ahの電池モジュールに構成した例について示すものである。
【0015】
図1は、実施形態に係る電池モジュール1の外観を示すもので、上ケース21、下ケース22からなる風洞ケース(外装ケース)2内に20本の単電池を収容して、それらを通気口23から給気される空気によって冷却できるように構成している。風洞ケース2の両側面には20本の単電池それぞれの電池電圧及び電池温度を検出するための手段を内装したエンドプレート3a,3bが取り付けられている。
【0016】
図2は、前記風洞ケース2及びエンドプレート3a,3bを分解して示すもので、20本の単電池10a〜10tは2本ずつ円筒軸方向に連接すると共に直列接続した電池ユニット4に形成され、この10本の電池ユニット4は更に直列接続される。この10本の電池ユニット4を収容する風洞ケース2は、各単電池10a〜10tを冷却する2通路の冷却用通風路13と、各単電池10a〜10tに設けられた防爆弁が作動したときの排ガスを排出する3通路の排気通路14とが形成されている。また、各電池ユニット4を隣り合う間に間隙を設けて並列配置した状態に支持する円弧状の電池支持部12には紐状に形成されたガスケット11が装着され、その上に載置される電池ユニット4によって前記冷却用通風路13と排気通路14との間の隔離が図られている。
【0017】
前記単電池10a〜10tは、図3に示すように、発電要素を収容した有底円筒形の電池缶15の開口端が封口板16によって封口され、封口板16の中央にはネジ穴が形成された負極端子(電極端子)17が設けられている。この単電池10a〜10tは2本単位の電池ユニット4に形成するために、図3に単電池10a、10bを示すように、単電池10bの封口板16に一端が接合された連接部材18は、その他端が単電池10aの電池缶15に接合されることにより、2本の単電池10a,10bが一体に連接されると同時に直列接続される。また、電池ユニット4の一端に負極端子17が位置するようになる単電池10aの封口側には、図4に示すように、絶縁キャップ(絶縁板)19で封口板16と絶縁し、電池缶15に先端部を接触させて正極キャップ(電池缶延長部)20が装着され、電池ユニット4の一端に正極(正極キャップ20)と負極(負極端子17)とが設けられた状態が形成される。更に、電池ユニット4の他端に電池缶15の底部が位置するようになる単電池10bには、電池缶15の底部を被覆し、中央にネジ穴が形成された正極端子24が設けられた底部キャップ25が接合される。
【0018】
単電池10c〜10tについても、同一の構成により2本単位で連接され、10本の電池ユニット4が形成される。各電池ユニット4は、図5に示すように、円筒軸方向の向きが交互に異なるようにして下ケース22上に並列配置され、下ケース21上に上ケース21を被せ、図6に示すように、下ケース22側から上ケース21に向けて螺入する3本のボルト26と、上ケース21側から下ケースに向けて螺入する3本のボルト26とにより固定される。上ケース21及び下ケース22の両側面には、それぞれ各電池ユニット4に対応する位置に円弧状に開口部27が形成されるので、風洞ケース2の両側面から電池ユニット4の端部が覗くようになる。
【0019】
風洞ケース2の両側面には、前記開口部27から露出する電池ユニット4の両端部にある負極端子17と隣り合う電池ユニット4の正極端子24との間を接続して10本の電池ユニット4を直列接続する接続体5と、正極キャップ20又は底部キャップ25に接触する接触片6及び温度センサ7を収容したエンドプレート3a,3bが取り付けられる。
【0020】
エンドプレート3a,3bは、図7に示すように、接続体5と、電池電圧を検出する接触片6及び電池温度を検出する温度センサ7とを収容したセンサ容器8と、各センサ容器8から引き出されたリード線28とを、所要部位を外部露出させて樹脂内に埋設したインサート成形によって形成される。接続体5は負極端子17及び正極端子24への当接部位及びボルト26の当接部位が外部露出し、中間部分は樹脂内に位置決め封止される。また、前記センサ容器8は、図8に示すように、接触片6及び内部に収容された温度センサ7への伝熱面29を外部露出させて樹脂内に位置決め封止される。
【0021】
エンドプレート3a,3bは、図2に示すように、本体プレート30とカバー31とからなり、本体プレート30を風洞ケース2の側面にボルト固定することにより、接続体5は負極端子17及び正極端子24に当接し、接触片6及び伝熱面29は正極キャップ20又は底部キャップ25に圧接する。接続体5に対しては、負極端子17及び正極端子24に形成されたネジ穴にボルト26を螺入することにより、大きな電流に対応できる直列接続回路が形成される。接続体5の締結固定がなされた後、本体プレート30にカバー31を取り付けることにより、電池モジュール1が完成され、図9に示すように、各単電池10a〜10tの電池電圧を個別に検出できる電圧検出回路が構成される。
【0022】
図9は、各単電池10a〜10tに対する接続構成を示すもので、接続体5によって10本の電池ユニット4は直列接続され、単電池10aの負極端子17が電池モジュール1の負極入出力端子、単電池10tの正極端子24が電池モジュール1の正極入出力端子となるので、エンドプレート3aのカバー31に設けられた正極外部接続端子穴32と負極外部接続端子穴33から電池モジュール1の負荷に接続することができる。
【0023】
また、エンドプレート3a,3bに設けられた接触片6は各単電池10a〜10tの正極キャップ20又は底部キャップ25に当接するので、図9に示すように、制御手段の検出端子と各接触片6との間をリード線28で配線すると、単電池10aの電池電圧Eaから単電池10tの電池電圧Etまでを個別に検出することができる。直列接続された複数の単電池の電池電圧を個々に検出しようとすると、通常は直列接続の中間位置にリード線を配線する必要があり、単電池の数が多くなると、多数の単電池を集積した中にリード線を配線する必要があり、配線長さの延長によるコストアップと同時に、配線のために工数が大幅に増加する問題があったが、本構成においては並列配置された多数の電池ユニット4の両端部から接触片6を当接させるだけで、しかもエンドプレート3a,3bを風洞ケース2に装着することで接続がなされるので、個別電圧検出のための構成及び工数は大幅に削減される。
【0024】
また、図9には表示していないが、接触片6と同時に温度センサ7も各単電池10a〜10tにそれぞれ伝熱面29が当接するので、各単電池10a〜10tの電池温度を個別に検出することができる。
【0025】
当該電池モジュール1の充放電を制御する制御手段は、各単電池10a〜10tそれぞれの電池電圧及び電池温度を個別に監視し、いずれかの電池電圧が過充電あるいは過放電に至る電圧になったことが検出されたとき、充電又は放電を停止する。また、制御手段は電池電圧及び電池温度、充放電電流から電池モジュール1の動作状態や異常発生を監視すると共に、電池容量に対する蓄電された電気量であるSOC(State of Charge)を算出して負荷に対する電力供給を制御する。また、制御手段は検出された電池温度から各単電池10a〜10tの電池温度が均等で且つ最適の温度状態となるように送風手段を制御する。
【0026】
図10は、冷却のための送風構造を示すもので、各単電池10a〜10tは風洞ケース2内に傾斜した状態に並列配置されているので、通気口23から給気された空気は風洞ケース2の下ケース22側から単電池10a〜10tの並列配置された配列間の間隙から上ケース21側に流れ、各単電池10a〜10tを冷却する。
【0027】
尚、通気口23に最も近い単電池10a,10bの通気口23側には空気案内板34が設けられており、温度の低い空気で単電池10a,10bが過度に冷却されることを防止している。また、図示省力しているが空気の流れを制御するダンパーや、送風量の制御装置などが設けられている。
【0028】
以上説明した実施形態は、単電池10a〜10tとしてリチウムイオン二次電池を20本用いた構成について示したが、電池の種類や数は使用目的に応じて任意に設定することができる。また、多数の単電池10a〜10tを直列接続した例を示しているが、直列接続に限定されるものではなく、並列あるいは直並列接続にも対応させることができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、多数の単電池を用いて電池モジュールを構成するとき、各単電池個々の動作状態を監視し、充放電を制御するために必要な電池電圧及び電池温度を検出する構成が簡易に構成されるので、製造工数の削減によりコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る電池モジュールの外観形状を示す斜視図。
【図2】同上電池モジュールの構成を分解して示す斜視図。
【図3】電池ユニットの構成を示す断面図。
【図4】封口板上に電池缶に接続して正極キャップを設ける構成を示す斜視図。
【図5】下ケース上に多数の電池ユニットを配した状態を示す斜視図。
【図6】上ケースと下ケースとを閉じて風洞ケースを構成する状態を示す斜視図。
【図7】各電池ユニットに対する接続体及びセンサ容器の取り付けを説明する斜視図。
【図8】センサ容器を示す斜視図。
【図9】電池ユニットに対する接続構造を示す回路図。
【図10】通風構造を示す斜視図。
【符号の説明】
1 電池モジュール
2 風洞ケース(外装ケース)
3a,3b エンドプレート
4 電池ユニット
5 接続体
6 接触片
7 温度センサ
8 センサ容器
10a〜10t 単電池
15 電池缶
16 封口板
17 負極端子(電極端子)
18 連接部材
19 絶縁キャップ(絶縁板)
20 正極キャップ(電池缶延長部)
24 正極端子
25 底部キャップ
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的高容量、高出力の多数の二次電池を直列接続して更に高出力の電池電源に構成したもので、特に、各二次電池の電池電圧及び電池温度を個別に検出して電池制御を行うための構成に特徴を有する電池モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
二次電池は電池温度によって特性が変化し、特に多数の単電池を直列接続して電池モジュールに構成したときには、1個の単電池でも特性変化が生じると全体に影響が及ぶため、全ての単電池の温度が均等化されるように、電池温度を検出して電池の冷却手段を制御する必要がある。また、二次電池の充放電を制御するためには、単電池個々の電池電圧及び電池温度の検出が必要となり、単電池個々の異常や過充電、過放電等を制御するためにも必要な要件である。特に、電気自動車やハイブリッド車、電動機器など大きな駆動電力を要求する電池電源を構成するために高容量、高出力の二次電池を多数組み合わせる場合には不可欠な要件となる。
【0003】
単電池個々の電池電圧及び電池温度を検出するためには、単電池個々の正極、負極間にリード接続し、単電池個々に温度センサを設ける必要がある。単電池の数が少ない場合には、それは容易であるが、単電池の数が多くなると、リード線の配線や温度センサを配置するために多くの工数を要することになり、電池モジュールの大型化やコストアップをまねくことになる。
【0004】
多数の単電池を集積して構成された電池モジュールにおいて、電池電圧及び電池温度を検出するための構成を、電池モジュールとしての工数を増加させることなく実現するために、複数の単電池を直列接続し、各単電池に温度センサを設けて電池ユニットを形成し、複数の電池ユニットを直列接続して一体に保持する電池電源装置が知られている(特許文献1参照)。電池電圧の検出は複数の電池ユニットを直列接続して保持するホルダにリード線を埋め込み配線する方法が適用されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−270095号公報(第3〜5頁、図10)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては電池ユニットを1つの電池として捉えているため、電池電圧は電池ユニット単位でしか検出できず、単電池個々の電池電圧を検出できる状態には至っていない。単電池個々の電池電圧を検出するには、電池ユニットとして連接された各単電池の連結部位からリード線を引き出す必要があり、電池ユニットとしての構成が複雑化するばかりでなく、リード線の接続処理に多大な工数を要することになる。
【0007】
本発明が目的とするところは、多数の単電池を直列接続して電池モジュールに構成したとき、各単電池の電池電圧及び電池温度を検出するための構成を各単電池にリード線を配線することなく実現する構造を備えた電池モジュールを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る電池モジュールは、発電要素を収容した有底円筒形の電池缶の開口端を中央に電極端子が突出形成された封口板によって封口し、電極端子と電池缶とに電池正極と電池負極とを振り分けて単電池が構成され、2本の前記単電池を円筒軸方向に直列結合すると共に直列接続し、端部に電極端子が位置する単電池に電池缶に接続された電池缶延長部を電極端子の形成面に設けて電池ユニットが構成され、複数の前記電池ユニットを並列配置して、各電池ユニットの両端面を外部露出させる開口部が形成された外装ケース内に収容し、前記電極端子及び電池缶底面にそれぞれ接続して複数の電池ユニットを直列及び/又は並列に接続する接続体と、前記電池缶延長部及び電池缶底面にそれぞれ接触導通する複数の接触片と、各単電池の電極端子形成面又は電池缶底面に当接する複数の温度センサと、前記接触片又は温度センサに接続されたリード線と、を収容したエンドプレートが前記外装ケースの開口部形成面に取り付けられてなることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、2本の単電池を直列接続した電池ユニットは、端部に電極端子が位置する単電池の電極端子形成面に電池缶に接続された電池缶延長部が設けられているので、複数の電池ユニットを交互に向きを逆にして並列配置し直列接続すると、各単電池の正負両極間の電圧を端部に接触する接触片から検出することができる。即ち、端部に電極端子が位置する単電池は電極端子形成面にある電極端子と電池缶延長部との間から電池電圧が検出できる。また、端部に電池缶の底面が位置する単電池は電極端子が同じ電池ユニットの一方の電池缶に接続されているので、その電池缶延長部と電池缶底面との間の電圧から電池電圧を検出することができる。従って、全ての単電池の電池電圧及び電池温度は電池ユニットの両端に接するエンドプレートから得ることができ、電池電圧及び電池温度を検出するためにリード線を引き回す必要がなく、多数の単電池を組み合わせた電池モジュールの製造工数を削減してコストダウンを図ることができる。
【0010】
上記構成において、エンドプレートは、接触片の接触面及び温度センサの感熱面を外部露出させ、各収容物を樹脂内に収めたインサート成形によって形成することにより、接触部分が振動や衝撃によって位置ずれしない状態に固定され、自動車等の移動体に搭載しても異常が生じない電池モジュールに構成することができる。
【0011】
また、電池缶延長部は、電極端子の形成面上に電極端子を貫通させて装着される絶縁板と、この絶縁板上に電極端子を貫通させて装着され、単電池の円筒軸方向への延出部が電池缶に圧着される延長キャップとを備えて構成することにより、電極端子形成面に電池缶延長部を位置ずれすることなく設けることができ、単電池に一体化した状態に構成することができる。
【0012】
また、接触片と温度センサとを共通の容器内に収容して構成するとエンドプレートへの接触片と温度センサの取り付け工数を少なくして、確実な接触構造を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、本実施の形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0014】
本実施形態は、円筒形のリチウムイオン二次電池として構成された20本の単電池を直列接続して電池容量:13Ahの電池モジュールに構成した例について示すものである。
【0015】
図1は、実施形態に係る電池モジュール1の外観を示すもので、上ケース21、下ケース22からなる風洞ケース(外装ケース)2内に20本の単電池を収容して、それらを通気口23から給気される空気によって冷却できるように構成している。風洞ケース2の両側面には20本の単電池それぞれの電池電圧及び電池温度を検出するための手段を内装したエンドプレート3a,3bが取り付けられている。
【0016】
図2は、前記風洞ケース2及びエンドプレート3a,3bを分解して示すもので、20本の単電池10a〜10tは2本ずつ円筒軸方向に連接すると共に直列接続した電池ユニット4に形成され、この10本の電池ユニット4は更に直列接続される。この10本の電池ユニット4を収容する風洞ケース2は、各単電池10a〜10tを冷却する2通路の冷却用通風路13と、各単電池10a〜10tに設けられた防爆弁が作動したときの排ガスを排出する3通路の排気通路14とが形成されている。また、各電池ユニット4を隣り合う間に間隙を設けて並列配置した状態に支持する円弧状の電池支持部12には紐状に形成されたガスケット11が装着され、その上に載置される電池ユニット4によって前記冷却用通風路13と排気通路14との間の隔離が図られている。
【0017】
前記単電池10a〜10tは、図3に示すように、発電要素を収容した有底円筒形の電池缶15の開口端が封口板16によって封口され、封口板16の中央にはネジ穴が形成された負極端子(電極端子)17が設けられている。この単電池10a〜10tは2本単位の電池ユニット4に形成するために、図3に単電池10a、10bを示すように、単電池10bの封口板16に一端が接合された連接部材18は、その他端が単電池10aの電池缶15に接合されることにより、2本の単電池10a,10bが一体に連接されると同時に直列接続される。また、電池ユニット4の一端に負極端子17が位置するようになる単電池10aの封口側には、図4に示すように、絶縁キャップ(絶縁板)19で封口板16と絶縁し、電池缶15に先端部を接触させて正極キャップ(電池缶延長部)20が装着され、電池ユニット4の一端に正極(正極キャップ20)と負極(負極端子17)とが設けられた状態が形成される。更に、電池ユニット4の他端に電池缶15の底部が位置するようになる単電池10bには、電池缶15の底部を被覆し、中央にネジ穴が形成された正極端子24が設けられた底部キャップ25が接合される。
【0018】
単電池10c〜10tについても、同一の構成により2本単位で連接され、10本の電池ユニット4が形成される。各電池ユニット4は、図5に示すように、円筒軸方向の向きが交互に異なるようにして下ケース22上に並列配置され、下ケース21上に上ケース21を被せ、図6に示すように、下ケース22側から上ケース21に向けて螺入する3本のボルト26と、上ケース21側から下ケースに向けて螺入する3本のボルト26とにより固定される。上ケース21及び下ケース22の両側面には、それぞれ各電池ユニット4に対応する位置に円弧状に開口部27が形成されるので、風洞ケース2の両側面から電池ユニット4の端部が覗くようになる。
【0019】
風洞ケース2の両側面には、前記開口部27から露出する電池ユニット4の両端部にある負極端子17と隣り合う電池ユニット4の正極端子24との間を接続して10本の電池ユニット4を直列接続する接続体5と、正極キャップ20又は底部キャップ25に接触する接触片6及び温度センサ7を収容したエンドプレート3a,3bが取り付けられる。
【0020】
エンドプレート3a,3bは、図7に示すように、接続体5と、電池電圧を検出する接触片6及び電池温度を検出する温度センサ7とを収容したセンサ容器8と、各センサ容器8から引き出されたリード線28とを、所要部位を外部露出させて樹脂内に埋設したインサート成形によって形成される。接続体5は負極端子17及び正極端子24への当接部位及びボルト26の当接部位が外部露出し、中間部分は樹脂内に位置決め封止される。また、前記センサ容器8は、図8に示すように、接触片6及び内部に収容された温度センサ7への伝熱面29を外部露出させて樹脂内に位置決め封止される。
【0021】
エンドプレート3a,3bは、図2に示すように、本体プレート30とカバー31とからなり、本体プレート30を風洞ケース2の側面にボルト固定することにより、接続体5は負極端子17及び正極端子24に当接し、接触片6及び伝熱面29は正極キャップ20又は底部キャップ25に圧接する。接続体5に対しては、負極端子17及び正極端子24に形成されたネジ穴にボルト26を螺入することにより、大きな電流に対応できる直列接続回路が形成される。接続体5の締結固定がなされた後、本体プレート30にカバー31を取り付けることにより、電池モジュール1が完成され、図9に示すように、各単電池10a〜10tの電池電圧を個別に検出できる電圧検出回路が構成される。
【0022】
図9は、各単電池10a〜10tに対する接続構成を示すもので、接続体5によって10本の電池ユニット4は直列接続され、単電池10aの負極端子17が電池モジュール1の負極入出力端子、単電池10tの正極端子24が電池モジュール1の正極入出力端子となるので、エンドプレート3aのカバー31に設けられた正極外部接続端子穴32と負極外部接続端子穴33から電池モジュール1の負荷に接続することができる。
【0023】
また、エンドプレート3a,3bに設けられた接触片6は各単電池10a〜10tの正極キャップ20又は底部キャップ25に当接するので、図9に示すように、制御手段の検出端子と各接触片6との間をリード線28で配線すると、単電池10aの電池電圧Eaから単電池10tの電池電圧Etまでを個別に検出することができる。直列接続された複数の単電池の電池電圧を個々に検出しようとすると、通常は直列接続の中間位置にリード線を配線する必要があり、単電池の数が多くなると、多数の単電池を集積した中にリード線を配線する必要があり、配線長さの延長によるコストアップと同時に、配線のために工数が大幅に増加する問題があったが、本構成においては並列配置された多数の電池ユニット4の両端部から接触片6を当接させるだけで、しかもエンドプレート3a,3bを風洞ケース2に装着することで接続がなされるので、個別電圧検出のための構成及び工数は大幅に削減される。
【0024】
また、図9には表示していないが、接触片6と同時に温度センサ7も各単電池10a〜10tにそれぞれ伝熱面29が当接するので、各単電池10a〜10tの電池温度を個別に検出することができる。
【0025】
当該電池モジュール1の充放電を制御する制御手段は、各単電池10a〜10tそれぞれの電池電圧及び電池温度を個別に監視し、いずれかの電池電圧が過充電あるいは過放電に至る電圧になったことが検出されたとき、充電又は放電を停止する。また、制御手段は電池電圧及び電池温度、充放電電流から電池モジュール1の動作状態や異常発生を監視すると共に、電池容量に対する蓄電された電気量であるSOC(State of Charge)を算出して負荷に対する電力供給を制御する。また、制御手段は検出された電池温度から各単電池10a〜10tの電池温度が均等で且つ最適の温度状態となるように送風手段を制御する。
【0026】
図10は、冷却のための送風構造を示すもので、各単電池10a〜10tは風洞ケース2内に傾斜した状態に並列配置されているので、通気口23から給気された空気は風洞ケース2の下ケース22側から単電池10a〜10tの並列配置された配列間の間隙から上ケース21側に流れ、各単電池10a〜10tを冷却する。
【0027】
尚、通気口23に最も近い単電池10a,10bの通気口23側には空気案内板34が設けられており、温度の低い空気で単電池10a,10bが過度に冷却されることを防止している。また、図示省力しているが空気の流れを制御するダンパーや、送風量の制御装置などが設けられている。
【0028】
以上説明した実施形態は、単電池10a〜10tとしてリチウムイオン二次電池を20本用いた構成について示したが、電池の種類や数は使用目的に応じて任意に設定することができる。また、多数の単電池10a〜10tを直列接続した例を示しているが、直列接続に限定されるものではなく、並列あるいは直並列接続にも対応させることができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、多数の単電池を用いて電池モジュールを構成するとき、各単電池個々の動作状態を監視し、充放電を制御するために必要な電池電圧及び電池温度を検出する構成が簡易に構成されるので、製造工数の削減によりコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る電池モジュールの外観形状を示す斜視図。
【図2】同上電池モジュールの構成を分解して示す斜視図。
【図3】電池ユニットの構成を示す断面図。
【図4】封口板上に電池缶に接続して正極キャップを設ける構成を示す斜視図。
【図5】下ケース上に多数の電池ユニットを配した状態を示す斜視図。
【図6】上ケースと下ケースとを閉じて風洞ケースを構成する状態を示す斜視図。
【図7】各電池ユニットに対する接続体及びセンサ容器の取り付けを説明する斜視図。
【図8】センサ容器を示す斜視図。
【図9】電池ユニットに対する接続構造を示す回路図。
【図10】通風構造を示す斜視図。
【符号の説明】
1 電池モジュール
2 風洞ケース(外装ケース)
3a,3b エンドプレート
4 電池ユニット
5 接続体
6 接触片
7 温度センサ
8 センサ容器
10a〜10t 単電池
15 電池缶
16 封口板
17 負極端子(電極端子)
18 連接部材
19 絶縁キャップ(絶縁板)
20 正極キャップ(電池缶延長部)
24 正極端子
25 底部キャップ
Claims (4)
- 発電要素を収容した有底円筒形の電池缶の開口端を中央に電極端子が突出形成された封口板によって封口し、電極端子と電池缶とに電池正極と電池負極とを振り分けて単電池が構成され、
2本の前記単電池を円筒軸方向に直列結合すると共に直列接続し、端部に電極端子が位置する単電池に電池缶に接続された電池缶延長部を電極端子の形成面に設けて電池ユニットが構成され、
複数の前記電池ユニットを並列配置して、各電池ユニットの両端面を外部露出させる開口部が形成された外装ケース内に収容し、
前記電極端子及び電池缶底面にそれぞれ接続して複数の電池ユニットを直列及び/又は並列に接続する接続体と、前記電池缶延長部及び電池缶底面にそれぞれ接触導通する複数の接触片と、各単電池の電極端子形成面又は電池缶底面に当接する複数の温度センサと、前記接触片又は温度センサに接続されたリード線と、を収容したエンドプレートが前記外装ケースの開口部形成面に取り付けられてなることを特徴とする電池モジュール。 - エンドプレートは、接触片の接触面及び温度センサの感熱面を外部露出させ、各収容物を樹脂内に収めたインサート成形によって形成されてなる請求項1に記載の電池モジュール。
- 電池缶延長部は、電極端子の形成面上に電極端子を貫通させて装着される絶縁板と、この絶縁板上に電極端子を貫通させて装着され、単電池の円筒軸方向への延出部が電池缶に圧着される延長キャップとを備えてなる請求項1に記載の電池モジュール。
- 接触片と温度センサとが共通の容器内に収容されてなる請求項1又は2に記載の電池モジュール。
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