JP2004507394A - 媒体にプリントする場合に画質を向上させる方法および装置ならびに関連する媒体プロファイル - Google Patents

媒体にプリントする場合に画質を向上させる方法および装置ならびに関連する媒体プロファイル Download PDF

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Abstract

【課題】プリンティング装置における画質を向上させる方法を提供する。
【解決手段】プリンタのメモリに、少なくとも第1の媒体に対する媒体定義を、その第1の媒体に関するデータを構成するフォーマットで格納し、該第1の媒体にプリントする場合に該媒体定義に含まれるデータを使用し、プリンティング装置における画質を向上させる方法であって、第1の媒体に対するダウンロード可能媒体プロファイル210は、複数のパラメータに対する値を含む。プリンティング装置は、ダウンロードされた媒体プロファイル210と、プリンティングプロセスを管理するファームウェアコンポーネント230と、上記ファームウェアコンポーネント230に応答して、上記第1の媒体にプリントする場合に上記プロファイル210から上記ファームウェアコンポーネント230にデータを渡すパス手段250とを含む。
【選択図】図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンティング装置に関し、特に、排他的にではないが、媒体にプリントする場合のイメージ品質を向上させる方法および装置に関する。
【0002】
【従来技術】
インクジェットプリンティング機構は、プロッタ、ファクシミリ装置またはインクジェットプリンタ等の種々の異なるプリンティング装置において使用することができる。かかるプリンティング装置は、本明細書では概して「インク」と呼ぶ着色料を使用してイメージをプリントする。これらのインクジェットプリンティング機構は、しばしば「ペン」と呼ばれるインクジェットカートリッジを使用して、ページまたはシート状のプリント媒体上にインクの液滴を噴射する。インクジェットプリント機構には、供給インク全体を有するインクカートリッジをシートにわたって往復するように保持するものがある。「軸外(off−axis)」システムとして知られる、プリントゾーンにわたってプリントヘッドキャリッジによりわずかな供給インクのみを推進し、プリントヘッド移動の経路から「軸外」に配置される固定の貯蔵器に主供給インクを格納するインクジェットプリント機構もある。一般に、可撓性のコンジットまたは管を使用して、軸外主貯蔵器からプリントヘッドカートリッジにインクを搬送する。多色カートリッジでは、いくつかのプリントヘッドおよび貯蔵器が単一のユニットに結合されるが、本明細書では、所与のカラーに対する各貯蔵器/プリントヘッドの組合せもまた、「ペン」と呼ぶ。
【0003】
各ペンは、インク滴が発射される際に通る非常に小さいノズルを含むプリントヘッドを有する。プリントヘッド内の特定のインク噴出機構は、圧電またはサーマルプリントヘッドテクノロジーを使用するもの等、当業者には既知である種々の異なる形態をとることができる。たとえば、2つの初期のサーマルインク噴出機構は、ともに本譲受人、ヒューレット・パッカード・カンパニー(Hewlett−Packard Company)に譲渡された米国特許第5,278,584号および同第4,683,481号に示されている。サーマルシステムでは、ノズルオリフィスプレートと基板層との間に、インク溝および気化チャンバを含むバリア層が配置される。この基板層は、一般に、気化チャンバ内でインクを加熱するために電圧が印加される、抵抗器等のヒータ素子の線形アレイを含む。加熱時、インク滴は、電圧が印加された抵抗器に関連付けられたノズルから噴出される。
【0004】
イメージをプリントするために、プリントヘッドがシート上をプリントゾーンにわたって往復して走査され、それに伴いペンが移動するに従ってインクの液滴を噴出する。プリントヘッドがシートを横切って移動する際に選択的に抵抗器に電圧を印加することにより、インクはプリント媒体上に所望のイメージ(たとえば、絵、図表またはテキスト)を形成するようにあるパターンに吐出される。一般に、ノズルは、1つまたは複数の線形アレイに配列される。複数である場合、2つの線形アレイがプリントヘッド上に並んで、互いに平行に、かつ走査方向に実質的に垂直に配置される。このため、ノズルアレイの長さが、プリントスワスまたは帯を画定する。すなわち、プリントヘッドがプリントゾーンを完全に1回横切る際に1つのアレイのすべてのノズルが連続的に発射された場合、インクの帯またはスワスがシート上に現れる。この帯の高さは、ペンの「スワス高さ」、すなわち単一パスで置くことができるインクの最大パターンとして知られる。
【0005】
特定の媒体上において最大出力品質を達成するために、いくつかの既知の技法が使用される。プリンタのいくつかのコンポーネントまたはパラメータを使用して、媒体の特定の位置に特定のインクの液滴が配置されなければならない時が判断される。プリントモード、プリントマスク、カラーマップ、ハーフトーニング等は、出力の画質を向上させるためのプリンタの極めて重要なコンポーネントであり、各媒体に対し、かかるコンポーネントの各々または大部分が正確に調整される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来、かかるコンポーネントまたはパラメータのセットは、ファームウェアの一部としてプリンタ内に格納される。さらに、媒体データは、ファームウェアにおいて異なるモジュール(たとえば、PostScript(商品名)インタプリタにおける書込みシステムモジュールカラーマップのプリントモード等)に分解される。これは、新たな媒体がプリンタによってサポートされることになる場合に、プリンタの製造業者が、(i)新たな媒体のためにすべてのパラメータを追加するためにファームウェアの新たなバージョンをリリースする必要がある(異なるパラメータがコード全体に分散されているという事実のために、非常に時間のかかる(およびコストのかかる)作業である)か、もしくは(ii)プリンタの組込みプリントモードから最もよく適合するものを単に選択する必要がある(ファームウェアを変更することなしに調整は不可能)だけでよいが、他の媒体依存パラメータすべてを変更することはできないということを意味する。
【0007】
新たな媒体の場合、外部RIP(ラスタイメージプロセッサ)が、かかる新たな媒体に対し特別に設計されプリンタに一時的に追加することができるプリントモードをすでに定義している可能性もある。明らかに、これは、特定の外部RIPを有するプリンタのユーザを支援するが、RIPがないかまたはかかる新たな媒体を扱わない異なるRIPを有するプリンタのユーザを支援しない。
【0008】
本発明は、いかなる媒体にプリントする場合にも画質を向上させる改良されたシステムおよび方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本出願の一態様によれば、複数のファームウェアコンポーネントと処理手段とを有するプリンティング装置の画質を向上させる方法であって、プリンティング装置のメモリ手段に、少なくとも第1の媒体に対応する第1の媒体定義を、該第1の媒体に関するプリンティングパラメータおよび関連値を収集するフォーマットで格納するステップと、該第1の媒体にプリントする場合に該第1の媒体に対応する上記媒体定義に含まれる上記関連値を使用するステップとを含む方法が提供される。
【0010】
媒体依存パラメータに関するすべてのデータが容易に識別可能な一意のプロファイルで構成されているという事実により、プリンタファームウェアに対し新たな媒体を定義するために必要な労力が劇的に低減する。
【0011】
好ましくは、関連値を使用するステップは、上記複数のファームウェアコンポーネントのうちの処理手段によって実行される場合にファームウェアコンポーネントの要求により、上記データを解析し、要求しているファームウェアコンポーネントに解析したデータを返すステップを含む。
【0012】
プリンタに、ファームウェアコンポーネントの各々に対して関連するデータをプロファイルから抽出することができる新たなコンポーネントが存在することにより、媒体定義を「ファームウェアに依存しない(firmware−independent)」とすることができる。そして、それにより、関係するエンドユーザに対し、すでに市場にあるプリンタに新たな媒体定義を導入するためにファームウェア全体の新たなバージョンを発行し分配する必要(およびコスト)が回避される。
【0013】
より好ましくは、媒体定義は、上記第1の媒体に関連する機械的構造特性に関するデータと、上記第1の媒体にインクがいかに配置されるかに関するデータとを含む。これは、パラメータの大部分もしくはすべてが、一旦ファームウェアの異なるコンポーネントに格納されると、一緒に存在し続けることが可能であり、媒体定義またはファームウェアのいずれかを独立して開発しデバッグすることができるエンジニアの必要な労力も低減される。
【0014】
通常は、上記データは、以下のリスト、すなわちプリントモード、プリントマスク、インク密度、カラーマップ、乾燥時間、プリンティング解像度の項目のうちの1つまたは複数に関連する。
【0015】
好ましくは、表示手段は、上記媒体プロファイルに含まれる、上記ダウンロードされた媒体プロファイルを一義的に識別する媒体識別子を表示する。これにより、新たな媒体に対するエンドユーザによる適当な媒体定義の有用性がさらに向上する。
【0016】
本発明の第2の態様によれば、プリンティング装置で使用するための第1の媒体プロファイルを含む記録キャリアであって、該第1の媒体プロファイルが、第1のプリンティング媒体に対して適合され、該プリンティング装置が該第1の媒体にいかにプリントするかを特徴付ける複数のパラメータに関連する値を含むものである記録キャリアが提供される。
【0017】
これは、いかなる新たな媒体定義も、たとえばディスケットまたはCD−ROMを介して、もしくはインターネットを介して、たとえばプリンタドライバにより利用可能となるとすぐに、容易かつ安価に分配することができるということを意味する。
【0018】
好ましくは、それは、プリンティング装置のユーザにより上記プリンティング装置にダウンロード可能である。媒体定義の導入プロセスを簡略化することにより、プリンタのファームウェア全体を再インストールするために必要となるようなサポートエンジニアの(コストのかかる)介入を求めることが回避される。
【0019】
より好ましくは、上記複数のパラメータは、上記第1の媒体上にインク滴がいかに配置されるかに関するデータを含む。通常は、プロファイルは、該媒体の物理的特性に関連しない複数のパラメータに対する値を含む。
【0020】
好ましい実施形態では、上記パラメータのリストは、パラメータの以下のリスト、すなわちプリントモード、プリントマスク、カラーマップ、インク制限閾値、乾燥時間、解像度のうちの1つまたは複数を含む。
【0021】
好ましくは、上記カラーマップパラメータの値は、独立したカラープロファイルであってかかる媒体プロファイルのカラーマップを含むカラープロファイルを識別する。これにより、従来のように生成された媒体定義カラーマップに対する使用が可能となり、したがって媒体プロファイルを設計する労力が低減され、同時に、プリンタの他のコンポーネントおよび/または接続されたコンピュータが、格納されたカラーマップを再使用することが可能になる。
【0022】
本発明の第3の態様によれば、表示手段と、処理手段と、第1の媒体にプリントするための第1の媒体プロファイルを含む記録キャリアと、処理手段によって実行される場合にプリンティングプロセスを管理するファームウェアコンポーネントと、上記処理手段によって実行される該ファームウェアコンポーネントに応答し、上記第1の媒体にプリントする場合に上記プロファイルからのデータを該ファームウェアコンポーネントに渡すパス手段とを備えたプリンティング装置が提供される。
【0023】
本発明のよりよい理解のために、また本発明がいかに実施され得るかを示すために、ここで例として、添付図面を参照して本発明による特定の実施形態、方法およびプロセスを説明する。
【0024】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明者により本発明を実施するために考えられる最良の形態を例として説明する。以下の説明では、本発明の完全な理解を提供するために多数の特定の詳細を示す。当業者には、本発明をこれら特定の詳細に限定することなく実施してよいということが明らかとなろう。他の例では、本発明を不必要に曖昧にしないように、既知の方法および構造は詳細に説明していない。
【0025】
図1は、本発明によって構成された、ここでは大判(ラージフォーマット)インクジェットプリンタ20として示す、インクジェットプリンティング機構の第1の形態を示し、それは、工業、オフィス、家庭または他の環境で、従来の技術および建築図面とともに高品質ポスタサイズイメージ等をプリントするために使用してよい。種々のインクジェットプリンティング機構が市販されている。たとえば、本発明を具体化してよいプリンティング機構には、いくつか挙げると、デスクトッププリンタ、携帯プリンティング機器、コピー機、ビデオプリンタ、オールインワン機器およびファクシミリ装置が含まれる。ここでは本発明の概念を、インクジェットプリンタ20の環境で例示する。
【0026】
プリンタコンポーネントがモデル毎に異なる可能性があることが明らかであるが、典型的な大判インクジェットプリンタ20は、通常はプラスチック材料からなり、合せてプリンタ20のプリントアセンブリ部26を形成する、ハウジングまたはケーシングエンクロージャ24によって包囲されるシャシ22を含む。プリントアセンブリ部26をデスクまたはテーブルトップによって支持してよいことは明らかであるが、プリントアセンブリ部26を一対の脚アセンブリ28で支持することが好ましい。プリンタ20はまた、ホスト装置、通常はパーソナルコンピュータまたはコンピュータ支援製図(CAD)コンピュータシステム(図示せず)等のコンピュータから命令を受信する、マイクロプロセッサ30として概略的に示すプリンタコントローラと、メモリ47とを有する。メモリ47は、揮発性メモリコンポーネントと不揮発性メモリコンポーネントとをともに含む複数のメモリ素子のうちの任意の1つかまたは組合せを含んでよい。揮発性コンポーネントは、電源がなくなった時にデータ値を保持しないものである。逆に、不揮発性コンポーネントは、電源がなくなった時にデータを保持する。これら揮発性および不揮発性コンポーネントには、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、コンパクトディスクドライブ、テープドライブおよび他のメモリコンポーネントが含まれてよい。また、プリンタコントローラ30は、ケーシング24の外部に配置されたキーパッドおよびステータス表示部32を通して提供されるユーザ入力に応答して動作してもよい。また、コンピュータホストに連結されたモニタを使用して、プリンタステータスまたはホストコンピュータで実行されている特定のプログラム等、視覚的な情報をオペレータに対して表示してもよい。パーソナルおよび製図コンピュータと、キーボードおよび/またはマウス装置等のそれらの入力装置と、モニタとは、すべて当業者には既知である。
【0027】
従来のプリント媒体操作システム(図示せず)を使用して、連続したシート状のプリント媒体34をロールからプリントゾーン35を通して前進させてよい。プリント媒体は、紙、厚紙、ファブリック、透過原稿、マイラー等、いかなるタイプの適当なシート材料であってもよいが、便宜上、例示する実施形態ではプリント媒体として紙を使用するように説明する。シャシ22にキャリッジガイドロッド36が取付けられることにより、走査軸38が画定され、ガイドロッド36は、プリントゾーン35にわたって相互に往復して移動するようにインクジェットキャリッジ40を滑動可能に支持する。コントローラ30から受信する制御信号に応答してキャリッジ40を推進するために、従来のキャリッジ駆動モータ(図示せず)を使用してよい。コントローラ33にキャリッジ位置フィードバック情報を提供するために、従来の金属エンコーダストリップ(図示せず)をプリントゾーン35の長さに沿ってかつサービス領域42にわたって延在させてよい。たとえば、本発明の譲受人であるヒューレット・パッカード・カンパニー(Hewlett−Packard Company)に譲渡された米国特許第5,276,970号に述べられているように、エンコーダストリップによって提供される位置情報を読取るために、プリントヘッドキャリッジ40の背面に従来の光エンコーダリーダを取付けてよい。エンコーダストリップリーダを介して位置フィードバック情報を提供する方法を、当業者に既知の種々の方法で達成してもよい。イメージのプリントが終了すると、キャリッジ40を使用して、イメージをロール34の残りから切断するために媒体の最終後部にわたって切断機構を引いて(drag)よい。適当なカッタ機構は、DesignJet(商品名)650Cおよび750Cカラープリンタで市販されている。当然ながら、シート切断を、当業者に既知の他の種々の方法で達成してよい。さらに、例示するインクジェットプリンティング機構を、ロール34で提供される媒体ではなくプレカットシートにイメージをプリントするために使用してもよい。
【0028】
プリントゾーン35では、媒体シートは、黒インクカートリッジ50および3つの単色カラーインクプリントカートリッジ52、54および56等のインクジェットプリントカートリッジから、インクを受取る。本明細書では、黒インクカートリッジ50を、顔料ベースインクを含むものとして説明する。例示の目的のために、カラーカートリッジ52、54および56を、各々がイエロー、マゼンタおよびシアンのカラーの染料ベースのインクを含むように説明するが、実施態様によってはカラーカートリッジ52〜56もまた顔料ベースのインクを含んでもよいということが明らかである。カートリッジ50〜56において、染料と顔料との両方の特性を有するハイブリッドまたは合成インクとともに、パラフィンベースインク等の他のタイプのインクもまた使用してよいことは明らかである。例示するプリンタ20は、インク供給領域58内に配置された各インク(黒、シアン、マゼンタ、イエロー)に対する主固定貯蔵器(図示せず)を有する、「軸外」インク配給システムを使用する。この軸外システムでは、カートリッジ50〜56を、固定主貯蔵器から従来の可撓管システム(図示せず)を通して搬送されるインクによって補充してよく、そのため、わずかな供給インクのみが、プリントヘッド移動の経路から「軸外」に配置されるプリントゾーン35にわたってキャリッジ40によって駆動される。本明細書で使用する「ペン」または「カートリッジ」という用語は、プリントヘッドがプリントゾーンにわたって往復運動する際に全供給インクを収容する貯蔵器を各ペンが有する場合、交換可能プリントヘッドカートリッジを指してもよい。
【0029】
例示するカートリッジ50、52、54および56は、それぞれプリントヘッド60、62、64および66を有し、それらはプリントゾーン35においてシート状の媒体34にイメージを形成するように選択的にインクを噴出する。これらのインクジェットプリントヘッド60〜66は、大きいプリントスワス(swath)、たとえば、約20〜25mm(約1インチ)以上の幅を有するが、本明細書で説明するプリントヘッドのメンテナンス概念を、それより小さいインクジェットプリントヘッドに適用してもよい。
【0030】
プリントヘッド60、62、64および66は、各々、当業者に既知の方法で複数のノズルが貫通して形成されているオリフィスプレートを有する。各プリントヘッド60〜66のノズルには、通常は、オリフィスプレートに沿って少なくとも1つ、しかし通常は2つの線形アレイが形成される。例示するプリントヘッド60〜66は、サーマルインクジェットプリントヘッドであるが、圧電プリントヘッド等、他のタイプのプリントヘッドを使用してよい。サーマルプリントヘッド60〜66は、通常は、ノズルに関連付けられた複数の抵抗器を有する。選択された抵抗器に電圧が印加されると、気泡が形成され、その気泡がノズルからノズルの下のプリントゾーン35のシート状の紙の上にインクの液滴を噴出する。プリントヘッド抵抗器には、コントローラ30からプリントヘッドキャリッジ40に渡される発射コマンド制御信号に応答して選択的に電圧が印加される。
【0031】
図2を参照すると、媒体データベース200は、プリンタ20のメモリ47に格納され、媒体タイプに関連する情報を維持する、プリンタファームウェア230の新規なコンポーネントである。この情報により、プリンタ20は、あり得る最高の品質でかかる媒体タイプ上に出力を生成することができる。ファームウェア命令を、プリンタで利用可能なプロセッサユニット(図示せず)等によって実行することができる。
【0032】
媒体タイプに関連する情報は、媒体プロファイルにおいて形式化される。媒体プロファイル210は、あるタイプの媒体にプリントするためにプリンタ20のプリンティングコンポーネントによって必要とされるデータのセットであり、それによって所望の出力品質を達成することができる。そのため、媒体データベースは、各々が異なる媒体タイプに対応する媒体プロファイルの集まりである。
【0033】
クライアント240は、コマンド言語を介していくつかの動作を実行するためにデータベースの情報にアクセスする、プリンタのエンドユーザ、プリンタと関連して使用される媒体を開発する媒体ベンダ、RIP、または書込みシステムエンジニアのような、エンティティである。
【0034】
外部インタフェース260により、プリンタの外部のクライアント240がデータベースにアクセスすることができる。
【0035】
媒体プロファイル210からのデータ読出し、媒体プロファイル210へのデータ書込み、媒体プロファイル210のコピーまたは利用可能な媒体プロファイルの列挙のようなコマンドが、インタフェース260を通して送信されることにより、データベースにおいて利用可能な動作が実行される。媒体プロファイル210に書込むことができることにより、大抵の関連するタスク、たとえばプリンタ20に新たな媒体プロファイル210’を保存することにより、それがもっと先で利用可能となるようにする、もしくは、特定の文書に媒体プロファイル210’を添付することにより、その文書をプリントする場合にのみそのプロファイルが使用されるようにする、といったタスクを実行することが可能になる。
【0036】
媒体プロファイルを含むデータストリームは、プリンタ20のパーサ250に渡される。パーサ250は、定義を構成する種々の項目を抽出し、データを媒体データベース200に配置する。
【0037】
好ましくは、エンドユーザ要求時にプリンティング使用報告を提供するために、異なる媒体プロファイル210、すなわち関連する媒体の使用に対する統計もまた、メモリ47に格納される。
【0038】
媒体プロファイル210’がデータベース200に格納されると、プリンタ20がそれを、関連する媒体に対してそのプリンティング動作を実行する間に使用することができる。ファームウェアコンポーネントのうちのいずれかの要求時、パーサは、利用可能なプロファイル210のすべてのリストを含む、ファイル257におけるプロファイルの利用可能性をチェックしており、その後その定義を第2の一時記憶域255にロードすることにより、HPGL2−RTL言語インタプリタ、Postscriptインタプリタ、書込みシステムモジュール等のようなファームウェアコンポーネント230に利用可能とすることによって、プリンティングプロセスを続行する。
【0039】
媒体プロファイルを、媒体パーサ250に渡される言語コマンドにより、インタフェース260を介して、またはより好ましくは外部アプリケーション、たとえば図6に関してより詳細に説明するコンピュータプログラムを介して定義することができる。
【0040】
ここで、図3および図4を参照し、媒体プロファイル構造について説明する。
【0041】
媒体データは、ツリー構造で編成される。このデータ構造は、インク滴が紙の上にいかに配置されることになるかを記述するデータ編成に基づく。媒体データの残りは、この構造に付随する。
【0042】
図3を参照すると、ルート、すなわち媒体レベルに、プリント品質に関連しないすべての情報がある。(たとえば、媒体名ローカライズ、切断可能または不能等の機械的パラメータ等、より詳細なリストとして表4を参照。)
【0043】
プリント品質によって、いくつかの媒体パラメータは異なる値を有することができる。これらのパラメータは、プリント品質レベルに属する。このレベルには、主に、インク滴が媒体上に配置される方法に関するすべての情報がある。好ましくは、最良の形態によればプリント品質の数は4であるが、いくつであってもよい。
【0044】
最下位レベルは、スワスフォーマットレベルである。そのレベルには、プリント品質とプリントするプロットの種類とによりドットをいかに配置するかに関する情報がある。
【0045】
好ましくは、上記媒体データ構造に、より高い2つのレベルを追加することができる。
【0046】
すべての媒体データが常にインクタイプに依存し、したがって、インクレベルを識別して、特定のインクに対するすべての定義をグループ化することができる。インク定義の下に、異なる媒体定義を付随させることができる。そして、プリンタタイプをツリー構造全体の新たなルートとすることができる。それは、プリンタタイプのみにより、パラメータの定義をグループ化することができる。
【0047】
ここで図4を参照すると、媒体データが媒体プロファイル210に編成され、プリンタで使用することができる任意の異なる媒体に対し1つのプロファイルがある。
【0048】
そのようにして、媒体プロファイル210が構成される。
プロファイルヘッダ(または論理データ)400:これは、媒体プロファイルを作成するために必要な最小限のデータである。基本的に、それは媒体の名前およびアクセス許可、すなわち、いずれかのクライアント240によりプロファイルを読出し、変更し、削除することができるか否かを含む。媒体ヘッダは、プリンタプラットフォームのタイプに依存しない。
【0049】
プロファイル本体(または、媒体の物理的特性に関するデータ)420:これらのパラメータは、完全に機械的構造、ペン、インク等に、言換えれば特定のプリンタプラットフォームに依存する。プロファイル本体は、図3のツリー構造と一致しようとするものである。
【0050】
固定フィールドを有する構造が選択されており、それによってダウンローダソフトウェア270とパーサ250とをともに単純にすることができる。単純な構造により、パーサ250は、コマンドコードおよびサイズと存在する場合は追加データを有する8バイトを読出すだけでよい。
【0051】
プリンタの各タイプは、媒体パラメータが構成される方法を確定してよい。好ましい実施形態では、ツリー構造、すなわちルートとしての媒体と、プリント品質レベルと、スワス解像度レベルとが使用される。
【0052】
上述したように、プロファイル本体は、プリンタプラットフォームに依存するパラメータの大半、好ましくはすべてを含む。それは、プリンタが所与の媒体にプリントすることができるために必要なすべての情報、すなわちプリントモード、カラーデータ、インクデータ、機械的情報等を意味する。
【0053】
好ましい実施形態によれば、媒体プロファイル210は、以下の要素、すなわち、ヘッダ400と、1つまたは複数のタグカウント410(2つだけ示す)と、1つまたは複数のタグテーブル430(2つだけ示す)と、タグデータ440とを図4に示すような順序で、単一ファイルとして含む。
【0054】
各タグテーブル430は、図3におけるツリーのレベル等の1つのレベルに関連するパラメータを識別するタグ412を含み、関連するタグ付きデータ460は、それぞれのパラメータに対する値を含む。以下により詳細に説明するように、各パラメータ(またはタグ412)は、対応するデータ構造に従って値を受入れることができる。このデータ構造をタグタイプ415と呼び、言換えれば、それはデータがそのパラメータでいかに符号化されたかを識別する。
【0055】
下の表1は、プロファイルヘッダに格納することができるあり得る値のリストを含み、そこでは、ulnt8Numberは、汎用符号なし1バイト/8ビット量を表し、ulnt16Numberは、汎用符号なし2バイト/16ビット量を表し、ulnt32Numberは、汎用符号なし4バイト/32ビット量を表し、ASCII文字列は、各々がISO646からの図形文字を含み、文字列の最後の文字がNULL(文字「/0」)である、バイトのシーケンスを表す。
【0056】
【表1】
Figure 2004507394
【0057】
「データプロファイルサイズ」は、ulnt32Numberとして符号化された、バイトでのプロファイルの総サイズを含む。
【0058】
「CRC」:このCRCは、すべての媒体プロファイルに適用され、ulnt32Numberとして符号化される。
【0059】
「媒体プロファイルシグネチャ」は、媒体プロファイルが正しいか否かを制御しプリンタに後に導入するためにプロファイルを発行する、プロファイル登録権限者のシグネチャを含む。この例では、hpomは、Hewlett−Packard(登録商標)Open Mediaを表す。
【0060】
「プリンタモデル」は、プロファイルが作成されたプラットフォームの名前を含む。
【0061】
「サポートされるインクセット」は、プロファイルによってサポートされる、すなわち媒体が要求するインクセットの種類を含む。この実施形態では、媒体プロファイルに対して1つのインクセットのみがサポートされる。複数のインクに同じ媒体定義が適当である場合、2つの媒体プロファイルが必要となり、このフィールドには異なる値が含まれる。
【0062】
「日付および時刻」は、プロファイルの新しいバージョンが古いバージョンに置換えられるのを回避するために、プロファイルの作成の時刻および日付の12バイト値表現を含む。実際の値は、16ビット符号なし整数として符号化される。
【0063】
「媒体ID」は、媒体を定義する作成者によって与えられる名前を含む。それは、媒体識別子であり、現言語に依存しない。
【0064】
媒体名は、媒体ベンダ部(ASCII文字列)、たとえばHP(登録商標)、3M(登録商標)等と、媒体名部(ASCII文字列)、たとえばコート紙、カンバス、光沢紙等とから構成される。
【0065】
「媒体所有者」は、すべてのパラメータを定義するプロファイルの作成者である媒体定義の所有者の名前を含む。作成者は、しばしば、同じ媒体ベンダ(ASCII文字列)であってよい。
【0066】
「媒体装置記述子」は、媒体のテストのレベルに関する情報、たとえば、プリンタ製造業者によってテストされる媒体および媒体プロファイルと、第3者によってテストされる媒体および媒体プロファイルと、第3者によってテストされプリンタ製造業者によって検査される媒体とを含む。
【0067】
「アクセス権」は、表2に列挙する定義されたアクセスタイプの各々に対する、表3のようなアクセス権を含む。媒体プロファイルに対しいかなる動作が行われる場合も、それは常に、ユーザのアクセス権がチェックされる。ユーザが媒体に対して動作を実行したいがそれに対する権利を有していない場合、ユーザの要求は満たされず、「アクセスが許可されていない」といったメッセージを得ることになる。
【0068】
【表2】
Figure 2004507394
【0069】
このパラメータの符号化は、「パスワードが必要」のアクセスタイプが1にセットされ「フリーアクセス」が0にセットされる、といったものである。
【0070】
【表3】
Figure 2004507394
【0071】
タグテーブル430は、プロファイル内のタグ450とタグ要素データ460との内容のテーブルとしての役割を果たす。最初の4バイトは、テーブル自体のタグの数のカウント410を含む。テーブル内のタグは、いかなる特定の順序である必要もない。基本媒体プロファイル構造の一部であるタグテーブルでさえ、別のタグタイプとして考慮される。そして、タグテーブルに特定のタグタイプ構造415が、タグテーブル構造が続くことを指定するために追加される。
【0072】
タグテーブルのタグタイプを有する主な理由は、媒体ツリー構造により、そのため複数のタグテーブルが存在することが可能であるようにするためである。媒体プロファイルを解析する場合、タグタイプベースは、続くデータの構造のタイプを示し、タグテーブルは特殊な場合である必要はない。そのため、最初のものを含むすべてのタグテーブルがタグタイプを有する。プロファイルタグとプロファイルタグタイプとは、すべてのプロファイルデータが一意に定義されることを保証にするために登録されている。未登録のプロファイルタグおよびプロファイルタグタイプの使用は、プロファイルをパーサ250に渡す場合のエラーの原因となる。テーブルのタグの数は、タグカウント410においてulnt32Numberとして符号化される。
【0073】
タグデータ要件
媒体プロファイルでは、すべてのタグデータが4バイト境界(プロファイルヘッダの開始に対し)で開始する必要があり、それによって32ビット値で開始するタグが、パーサ250のタグハンドラがタグの内容を知る必要なしに適当に位置合わせされるようになる。これは、開始オフセットの下位2ビットが0でなければならないことを意味する。要素サイズは、実際のデータに対するものでなければならず、タグデータの最後にパディングを含んではいけない。ヘッダ400は、最初の128バイトを包含するファイル構造の最初の要素である。この直後に、ルートタグテーブル430が続く。タグ付きデータ要素440は、ファイル構造の残りを構成する。いかなる数のタグがあってもよく、タグのデータには特定の順序は必要でない。各タグは、いかなるサイズを有してもよい(32ビットオフセットによって課される制限まで)。
【0074】
タグタイプ415は、関連するタグのデータの構造のタイプを識別する。
【0075】
すべてのタグタイプが、その最初の4バイト(0〜3)として、タグにいかなる種類のデータが含まれるかをプロファイルの読み手に対して識別するタグシグネチャ(4バイトシーケンス)を有する。
【0076】
2番目の4バイト(8〜11)は、将来の拡張のために予約されており、この実施形態では0にセットされる。
【0077】
いくつかの異なるタグとタグタイプとが定義されており、それによって図3のツリー構造を容易に媒体プロファイルに再現することができる。
【0078】
表4に、タグ(または媒体パラメータ)のリストを開示する。列1には、異なるタグの例示的なリストを示す。同じ行には、「:」で分割していくつかの異なるタグを列挙することができる。当業者は、いかに、列1の各セルの左端に向かって列挙された最後のタグが、図3のツリーのリーフ、すなわちデータ460に関連するタグ、故にそこに含まれるデータによって決まる構造を有するタグタイプを識別し、一方、同じセルに列挙された、存在するとすれば他のタグタイプが、図3のツリーのノード、すなわちタグテーブルに関連するタグタイプ、故に「タグテーブル」タグタイプを識別するか、を認めるであろう。
【0079】
【表4】
Figure 2004507394
【表4(つづき)】
Figure 2004507394
【0080】
媒体プロファイルのデータフィールド460は、概して、新たな媒体におけるプリンタ20の出力品質を向上させるために、
プリンタの特定の特徴、たとえば真空またはカッタを可能または不能にする2進値、
たとえばプリンタのフロントパネルに表示されるローカライズされたメッセージを導入するテキスト、たとえば、従来のようにパスの数、キャリッジ速度、媒体前進等を含むプリントモードを画定するための構造、
テーブル、たとえば従来の誤差拡散線形化テーブルまたは従来のスーパーピクセルテーブル(たとえば、米国特許第5,485,180号に述べられている)、
マスク、たとえば従来のプリントマスク、または、
数、たとえばインク制限閾値
等、ファームウェアコンポーネント270によって使用される情報のすべてを、直接所与のタグテーブル構造に含む。
【0081】
しかしながら、カラーマップの場合、これらは、媒体プロファイルに直接組込まれていない。既知のカラープロファイリングツールがすでにICCプロファイルを製作し、各媒体に対してこのように作成されたカラープロファイルを、プリンタかまたは接続されたコンピュータ(ある場合)の他のアプリケーションによって容易に再使用することができるため、当業者は、関連するカラーマップを組込む必要なしに媒体プロファイルを作成することがより容易である、と認めるであろう。
【0082】
この場合、図5に示すように、カラーまたはICCプロファイル500と呼ばれる、媒体プロファイルを定義するために使用されるものと同様の従来の構造が使用される。これは、媒体定義全体が媒体プロファイルに関連するICCプロファイルを足したものによって構成されることを意味する。
【0083】
従来のICCプロファイルは、媒体ヘッダ400と同様の構造およびパラメータを有するヘッダ510を含む。カラーマップは、ICCプロファイルのデータ部530に格納される。カラープロファイルが正しいプリントモードに関連付けられることを確実にすることが、非常に重要である。これは、ICCプロファイルに含まれるテキスト形式の記述520を通して達成される。媒体プロファイルにおいて、各ICCプロファイルタグに関連するデータは、関連するICCプロファイルの同じテキスト形式の記述を含む。そして、媒体プロファイルに関連するいかなる2つのカラープロファイル500も、異なる記述文字列を有していなければならない。
【0084】
ここで、好ましい実施形態によりクライアント240がいかに媒体プロファイルを定義することができるかを説明する。
【0085】
媒体プロファイル210を作成する場合、以下のタスクを分離することが適当である。すなわち、
媒体物理パラメータを定義すること、
プリントモードパラメータを作成すること、これはプリンタ書込みシステムモジュールがドットの配置を定義するために必要とする情報である、
カラープロファイルを作成すること、これは所与のプリントモードに対しプリントされたカラーの外観をモデル化する情報である、
プリントモードをカラープロファイルに関連付けること、媒体プロファイルは、可変数のカラープロファイルとプリントモードとを含む。各プリントモードをその適当なカラープロファイルに関連付けることが必要である。
【0086】
媒体物理パラメータの定義
これらのパラメータの大部分(媒体、製造業者、重量等)は、媒体に対して容易に確定される。それらの中には、媒体装填手続きを制御するパラメータ(たとえば、真空力)等の何らかの実験を必要とするもののある場合がある。
【0087】
このため、このタスクは、大部分、媒体プロファイルのいくつかのフィールドを充填することを含むため極めて簡単である。
【0088】
プリントモードの作成
プリントモードは、ドットの配置を画定するデータのセットである。この明細書は、プリントモードを作成する従来のプロセスを説明することは意図しないが、以下のことは留意するに値する。すなわち、プリントモードを定義するためには、サポートされるすべての条件下でプリント品質が優れていることを保証する徹底的な実験が必要であり、1つの媒体に対するプリントモードの数が可変である、ということである。媒体プロファイルは、他の既存のプリントモードを変更することにより新たなプリントモードを定義することをより容易にするツリー状構造をサポートする。たとえば、ユーザは、単にキャリッジ速度を増大させて、より低いプリント品質でより高速のモードを作成することができる。このタスクは、複数の試行錯誤のループを必要とし自動化ツールからの支援が制限されるため、非常に時間がかかるものとなる可能性がある。
【0089】
カラープロファイルの作成
最後のステップでは、事前に定義されたプリントモードを使用してカラーターゲットをプリントし、その上のカラーを測定し、市販のプロファイル作成ツールのうちの1つを使用してICCプロファイルを作成する必要がある。このステップは、比較的自動的であるが、最良の結果をもたらすためにプロファイルのさらなる調整が必要な場合がある。すべてのプリントモードが最適なカラープロファイルを有するものとは限らず、時間を節約するために、いくつかのプリントモードが同様のカラーをもたらす場合、それらが同じプロファイルを共有することができる。媒体プロファイルの作成者は、各プリントモードを最も適当なICCプロファイルに関連付けなければならない。
【0090】
プリントモードの正しいカラープロファイルとの関連付け
異なるプロセスによりカラープロファイルとプリントモードとが製作されると、カラープロファイルを各プリントモードに関連付ける手作業によるステップが必要となる。カラープロファイルおよびプリントモードの数は可変である。媒体プロファイルの作成者は、いずれのプリントモードが必要であるかと、いずれが最適化されたカラープロファイルを有することになるかと、を判断する。他のプリントモードが同じプロファイルを使用してよい。
【0091】
プリンタで新たな媒体を使用するために、エンドユーザは、プリンタ内に関連する媒体プロファイルとそのカラープロファイルとを配置しなければならない。プロセスは、コンピュータで実行しているソフトウェアツール270の使用を必要とする。ツールは、定義を構成する要素をすべて選び取り、それらをプリンタが認識するフォーマット、たとえば図6に関して後述するソフトウェアプログラムに編成する。
【0092】
代替的に、単一文書または文書内のページのセットに適用される媒体プロファイルをプリンタに送信することができる。これは、媒体プロファイルが文書ファイルに組込まれているようなものである。
【0093】
これらの媒体プロファイルは、それらが関連付けられるプリントジョブが存在する限りにおいてのみ媒体パーサ250の記憶域255に残りその後破棄されるため、一時的である。
【0094】
当業者は、これら一時的な定義が以下の2つの理由により完全な媒体プロファイルより複雑でないということを認めるであろう。すなわち、(i)定義は、単一プリントモードを含むことのみが必要であり、(ii)プリントジョブをもたらすアプリケーションは、通常、プリンタ自体に対しより少ない制御パラメータを残し、たとえば、ソフトウェアRIPがハーフトーニングを実行してよく、それによりハーフトーニングアルゴリズムのパラメータが媒体プロファイルにおいて指定される必要がなくなる。媒体プロファイルは、不完全であってよく、いくつかのフィールドがデフォルト値のままであってよい。
【0095】
媒体プロファイルをプリントジョブ内に配置するために、PJLにおいて以下のコマンドを発行することができる。
Figure 2004507394
【0096】
これらのPJL命令は、媒体言語のコマンドが、プリントジョブに対するデータであるかのように媒体パーサ250に渡されることを保証する。
【0097】
一時媒体プロファイルは、PJL変数と同じ適用範囲を有する。これは、新たな媒体プロファイルが見つかるまで、もしくはジョブの最後に発生するPJL RESET条件まで、媒体プロファイルが後続するジョブに適用されることを意味する。
【0098】
好ましくは、いくつかの定義が、プリントジョブ内に、より好ましくは各ページに1つまで、留まることができる。
【0099】
より好ましくは、プリントされたページを同じプリントジョブの一時媒体プロファイルと混合することができる。一時媒体プロファイルは、他の一時媒体プロファイルが送信されるかまたはジョブが終了するまで、次のプリントされたページに適用される。この使用モデルを、自身の媒体プロファイルをプリントジョブストリーム内に配置するRIPによって使用することができる。
【0100】
通常は、永久媒体プロファイルをプリントされたページと混合することができる。これら定義は、プリントされたページには適用されないが、将来使用するためにプリンタ内に残る。
【0101】
一実施形態によれば、媒体プロファイルをダウンロードする場合にいくつかの制限を考慮しなければならない。すなわち、
一時媒体プロファイルは、それらを使用するプリントジョブがプリンタから消えるまでプリンタに残っていなければならない。プリンタには任意の数の一時プロファイルが存在してよい。
永久媒体プロファイルは、既存のものに上書きすることができる。媒体データベースは、この動作に対しポリシおよび制限を課す。
永久媒体プロファイルが、プリントジョブによって使用されている場合、それを新たなものに置換えることはできない。古い媒体プロファイルを使用するプリントジョブを、プリントジョブ待ち行列から取除かなければならない。ジョブのいくつかがまだプリントされなければならない場合、媒体をダウンロードするプロセスは待機しなければならない。
媒体がダウンロードされている間、いかなる新たなプリントジョブも受入れてはならない。
【0102】
媒体データベースインタフェースは、これらの制限が満足されることを保証する。
【0103】
以下の場合、媒体プロファイルダウンロードに割込みがなされ、いかなる残りのデータもシステムから取除かれる。
I/Oの障害
ユーザによる動作のキャンセル
【0104】
概して、ダウンロードの場合、コマンドのシーケンスは以下の通りである。
第1に、永久媒体であるか一時媒体であるかを選択する「perm」または「temp」コマンドのいずれか(第2のものは暗示的)、
媒体がパスワードを要求する場合、「pswd」コマンド、
次に、媒体プロファイルのダウンロードを開始していることを示す「omsp」コマンド、このコマンドの後に媒体プロファイルデータが続く、
次に、媒体プロファイルに関連するICCカラープロファイルの数と同じ数の「iccp」コマンド、各コマンドの後にICCプロファイルデータが続く、
最後に、媒体に対するすべての情報が送信されたことを示す、「endm」コマンド。
【0105】
最初の媒体プロファイルの後に新たな媒体プロファイルを送信することができる。終了(exit)コマンドが送信されると、ダウンロードが終了する。
【0106】
これは、媒体プロファイルをダウンロードするために使用することができる4バイトコマンドコードのリストである。これらコマンドを、上記記述に従ってプリンタデータストリームに配置しなければならない。
【0107】
pswd=パスワード
サイズ:任意
データ:パスワードとしてパーサに渡される0終端文字列。最後の0の後のいかなる文字も無視される。パスワードは、あるならば媒体プロファイルのものと一致しなければならない。媒体プロファイルによっては、パスワードを知るクライアントに制限されてよい。
【0108】
Perm=永久媒体プロファイルをダウンロード
サイズ:0
データ:データなし
【0109】
このコマンドは、パーサに対し、ダウンロードされている媒体がプリンタに永久的に維持されることを示す。デフォルトとして、ダウンロードされる媒体は一時的であり、これは、もっとも単純な使用モデル、すなわちRIPベンダが各プリントジョブにより一時媒体をダウンロードしなければならないというモデルを容易にする。
【0110】
temp=一時媒体プロファイルをダウンロード
サイズ:0
データ:データなし
このコマンドは、ダウンロードされている媒体が現プリントジョブのみに適用されることを示す。
【0111】
omsp=媒体プロファイル
サイズ:任意(128より大きい)
データ:媒体プロファイル仕様に述べられているような媒体プロファイル2値データ。
【0112】
iccp=ICCプロファイル
サイズ:任意(128より大きい)
データ:上で指定したようなICCプロファイル。
【0113】
endm=媒体の終了定義
サイズ:0
データ:データなし
現媒体プロファイルの情報がすべて送信されたことを示す。
【0114】
abrt=媒体ダウンロードをキャンセル
サイズ:0
データ:データなし
現データ定義に対して送信されたすべてのデータを無視。
【0115】
dele=媒体プロファイルを消去
サイズ:媒体IDのサイズ
データ:媒体ID
媒体プロファイルは削除され、関連するすべてのICCプロファイルが同様に削除される。
【0116】
ここで、図6を参照し、媒体プロファイルを定義する好ましい方法を説明する。好ましくは、この方法は、媒体プロファイルを定義する必要があり、ドット配置およびカラー管理テクノロジーに関し知識が限られている媒体ベンダまたは任意の他のクライアント240によって使用されるものとする。
【0117】
本方法は、好ましくはプリンタ20外部のソフトウェアプログラム270によって実行され、ステップ610において、プログラムユーザ(以下、作成者)により、吸収するインクの多い媒体から少ない媒体に順序付けられた、選択肢のリスト、たとえばエコノミー、コート、光沢および特殊から媒体ファミリが選択されることによって開始する。この最初の選択は、いくつかの媒体パラメータをデフォルト値に設定する目的を有する。選択された媒体ファミリ次第で、複数のパラメータのデフォルト値が自動的にプロファイルに追加され、あるいは、それが、プログラムにより作成者に与えられる将来のオプションを変更する。たとえば、媒体ファミリにより、ステップ660において、インク密度範囲の下位範囲のみをユーザが選択することができるようになることが確定する。
【0118】
ステップ620において、作成者は、プログラムユーザインタフェースを介して、媒体識別子(ベンダ+媒体名)とインクタイプとを定義する。
【0119】
プログラムは、媒体プロファイルヘッダの残りを充填する。
プロファイルサイズ
プロファイルCRC
パーサバージョン
媒体プロファイルシグネチャ
媒体定義作成データ
プリンタモデル
媒体所有者(作成者):媒体IDベンダから
アクセス権
媒体装置記述
【0120】
ステップ630において、作成者は、ユーザインタフェースを介して、プリント品質(媒体レベル)に依存しないデータのすべてを充填する。
文字列ローカライズ。媒体プロファイルがいかなるローカライズも有していない場合、返されるデフォルト値は媒体識別である。
真空力オン/オフまたはカッタ可能/不能等の機械的パラメータ。
【0121】
ステップ640において、作成者は、いずれのプリント品質を最初に定義する必要があるかを選択する。
【0122】
好ましくは、ユーザ定義可能プリント品質の最大数は3であり、すなわち、高速、標準および最良である。好ましくは、作成者は、1つのプリント品質を別のプリント品質のように定義することができる(たとえば、標準=高速)。
【0123】
次のステップにおいて、ユーザは、選択されたプリント品質に対するプリント品質レベルパラメータ、すなわち、プリントモード、インク密度、乾燥時間およびカラーマップを定義する。
【0124】
ステップ650において、プリントモードが定義される。プリンタのエンドユーザは、フロントパネルからプリント品質(たとえば、高速、標準または最良)と関連するプリント解像度(たとえば、300×300dpi、600×600dpiまたは1200×1200dpi)とを選択することができるため、ステップ650、660および670を繰返すことにより、所与のプリント品質に対し複数のプリントモードを定義することができる。そして、作成者は、ユーザインタフェースを介して、第1のプリントモード(300×300の解像度でプリントするとする)に対し2、4、6、8または10の中でパスの数を選択し、その後一方向または双方向プリントモードを選択する。
【0125】
ステップ660において、上記第1のプリントモードに対し、インク密度、すなわちインク制限の閾値が設定される。作成者は、ユーザインタフェースを介して、インク密度の16の異なるレベルの中で選択する。この16のレベルは3つのグループに分割され、好ましくは、ユーザは、ステップ610で選択された媒体ファミリに従って、密度の1つのグループのみのレベルの中で選択することができる。
【0126】
低密度:エコノミー媒体に対しレベル1〜レベル4
中間密度:コートおよび光沢媒体に対しレベル5〜レベル12
高密度:特殊媒体に対しレベル13〜レベル16
【0127】
好ましくは、選択を容易にするために、インク密度プリントテスト(ブリードプロット(bleed plot))661が使用される。より好ましくは、選択された密度のレベルのいずれかのみ、通常はユーザが選択するもの(たとえば、7、10、11、12)のみを含み、最低密度から開始するテストパターンがプリントされる。
【0128】
ステップ670において、上記プリントモードでプリントされるプロットの乾燥時間が定義される。かかる乾燥時間は、プロットの最後に適用される。
【0129】
ここで、そのプリント品質にプリントモードがさらに必要である場合、ステップ650、660および670を繰返すことができる。通常は、高速品質モードは、300×300dpiでプリントするプリントモードを有しおよび/または600×600dpiでプリントする別のプリントモードを有し、標準品質モードは、300×300dpiおよび/または600×600dpiでプリントするプリントモードを有し、最良品質モードは、600×600dipおよび/または1200×1200dpiでプリントするプリントモードを有する。
【0130】
ステップ680において、1つまたは複数のカラーマップが、所与のプリント品質に対し上で定義したプリントモードに割当てられる。作成者は、ユーザインタフェースから、プログラムで利用可能なカラーマップのセットからカラーマップを選択する(ステップ681)ように選択することができる。選択は、ツールが所与のパターンに提供する異なるカラーマップに適用されるカラーテストプリント683(ここでは、程度の異なる灰色で示す)の視覚的検分に基づく。さもなければ、作成者は、従来の方法で独立して生成されるICCプロファイルを追加することができる(ステップ682)。
【0131】
テスト685は、3つのプリント品質のすべてが生成されたか否かをチェックする。生成されていない場合、制御はステップ640に移る。肯定の場合、ステップ690において、プログラムにより、作成されたものによって導入されまたは選択されたすべてのデータを使用して、適当な構文的に正しいヘッダ400、タグテーブル430およびタグ付き要素データ440と関連するICCプロファイル500とを有する媒体プロファイル210が生成される。
【0132】
ここで、生成された媒体プロファイルを、プリンタ20のパーサ250に一時プロファイルとして渡すことにより、作成者によってテストすることができる。
【0133】
好ましい実施形態では、新たな媒体のためのこれらの媒体ベンダ生成媒体プロファイルを、インターネットにより利用可能とすることができ、たとえば、後にダウンロードするためにサーバハードディスク等の読取可能媒体に格納することができる。エンドユーザは、いずれの新たな媒体プロファイルを自身のプリンタ20の媒体データベース200にダウンロードするかを判断することができる。さらに、生成された媒体プロファイルのセットを、コンピュータディスケットまたはCD−ROM、またはオンデマンドインストールのためにエンドユーザに物理的に分配することが可能である同様のコンピュータ読取可能媒体等のコンピュータ読取可能媒体に格納することができる。当業者は、これにより、かかるプリンタの変更されたファームウェアを発行する必要かまたは新たな媒体を認識することができる外部RIPにプリンタを接続する必要がいかに回避されるか、を認めるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による特徴を含むインクジェットプリンティング機構、ここではインクジェットプリンタの一形態の斜視図である。
【図2】
本発明により画質を向上させるシステム全体のブロック図である。
【図3】
媒体プロファイルのツリー図である。
【図4】
媒体プロファイルの概略構造である。
【図5】
図4の媒体プロファイルと関連する従来のカラーマップとの概略図である。
【図6】
本発明の一実施形態による、図4の媒体プロファイルを生成する方法のフローチャートである。
【符号の説明】
32 ステータス表示部
210 媒体プロファイル
230 ファームウェアコンポーネント
250 パーサ

Claims (17)

  1. 複数のファームウェアコンポーネントと処理手段とを有するプリンティング装置において画質を向上させる方法であって、
    該プリンティング装置のメモリ手段に、第1の媒体に対応する少なくとも第1の媒体定義を、該第1の媒体に関するプリンティングパラメータおよび関連値を収集するフォーマットで格納するステップと、
    前記第1の媒体にプリントする場合に、該第1の媒体に対応する前記媒体定義に含まれる前記関連値を使用するステップと
    を含む方法。
  2. 前記関連値を使用する前記ステップは、前記複数のファームウェアコンポーネントのうちの前記処理手段によって実行される場合にファームウェアコンポーネントの要求により、該値を解析し該要求しているファームウェアコンポーネントに該解析した値を返すステップを含む請求項1記載の方法。
  3. 前記媒体定義は、前記第1の媒体に関連する機械的構造特性に関するプリンティングパラメータを含む請求項1または2記載の方法。
  4. 前記媒体定義は、前記第1の媒体にインクがいかに配置されるかに関するプリンティングパラメータを含む請求項1ないし3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記プリンティングパラメータは、以下のリスト、すなわちプリントモード、プリントマスク、カラーマップ、インク密度、乾燥時間、プリンティング解像度の項目のうちの1つまたは複数に関連する請求項4記載の方法。
  6. 前記プリンティング装置の表示手段に、前記媒体プロファイルに含まれる、該プリンティング装置において該媒体プロファイルを一義的に識別する媒体識別子を表示するステップをさらに含む請求項1ないし5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記プリンティング装置の前記メモリ手段に、第2の媒体に対応する第2の媒体定義を、該第2の媒体に関するプリンティングパラメータと関連値とを収集するフォーマットで格納するステップと、
    該第2の媒体にプリントする場合に該第2の媒体に対応する前記第2の媒体定義に含まれる前記関連値を使用するステップと
    をさらに含む請求項1ないし6のいずれか1項記載の方法。
  8. プリンティング装置で使用するための第1の媒体プロファイルを含み、該第1の媒体プロファイルが、第1のプリンティング媒体に対して適合され、該プリンティング装置が該第1の媒体にいかにプリントするかを特徴付ける複数のパラメータに関連する値を含むものである記録キャリア。
  9. 前記プロファイルは、前記プリンティング装置のユーザによりネットワークから前記プリンティング装置にダウンロード可能である請求項8記載のキャリア。
  10. 前記複数のパラメータは、前記第1の媒体上にインク滴がいかに配置されるかに関する値に関連する請求項8または9記載のキャリア。
  11. 前記媒体の物理的特性に関連しない複数のパラメータに対する値をさらに含む請求項8ないし10のいずれか1項記載のキャリア。
  12. 前記パラメータのリストは、パラメータの以下のリスト、すなわちプリントモード、プリントマスク、カラーマップ、インク制限閾値、乾燥時間、解像度のうちの1つまたは複数を含む請求項11記載のキャリア。
  13. カラーマップパラメータの値は、かかるプロファイルのためのカラーマップを含む、独立したカラープロファイルを識別する請求項12記載のキャリア。
  14. かかるカラープロファイルはICCプロファイルである請求項13記載のキャリア。
  15. 前記プロファイルは、前記プリンティング装置によって表示される媒体識別子をさらに含む請求項8ないし14のいずれか1項記載のキャリア。
  16. 表示手段(32)と、処理手段と、請求項8ないし15のうちのいずれか1項で請求される第1の媒体にプリントするための第1の媒体プロファイル(210)を格納する記録キャリアと、前記処理手段によって実行される場合にプリンティングプロセスを管理するファームウェアコンポーネント(230)と、前記処理手段によって実行される場合に該ファームウェアコンポーネント(230)に応答し、前記第1の媒体にプリントする場合に前記プロファイル(210)から該ファームウェアコンポーネント(230)にデータを渡すパス手段(250)とを具備するプリンティング装置。
  17. 前記記録キャリアは、第2のプリンティング媒体にプリントするための第2の媒体プロファイルを格納する請求項16記載のプリンティング装置。
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