JP2004509267A - 内燃機関の噴射装置における噴射時点決定方法 - Google Patents

内燃機関の噴射装置における噴射時点決定方法 Download PDF

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Abstract

内燃機関の噴射装置における噴射時点決定方法において以下のステップが設けられている。すなわちクランクシャフトの角度を表すクランクシャフト信号を捕捉するステップと、クランクシャフト信号に依存して噴射時点を求めるステップと、クランクシャフトの位相を求めるステップと、求められた噴射時点をクランクシャフトの位相に基づき同期合わせするステップが設けられている。その際、クランクシャフトの位相はクランクシャフト信号に基づき求められる。

Description

【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の内燃機関噴射装置における噴射時点決定方法に関する。
【0002】
噴射装置を備えた内燃機関においては噴射時点の決定は通常、クランクシャフトの角度に依存して行われる。しかし4サイクルエンジンの場合、特定の燃焼室に対する噴射過程は1回転ごとには行われないので、噴射時点を決定するためにそれに加えてクランクシャフトの位相もわかっていなければならない。このため慣用のやり方によれば、内燃機関の始動過程中はカムシャフトの角度も測定し、その角度からクランクシャフトの位相を導出している。
【0003】
しかしながらこのようにすることの欠点は、カムシャフトセンサが故障したり誤動作したりしたときには内燃機関の動作が不可能になってしまうことである。
【0004】
したがって本発明の課題は、内燃機関噴射装置における噴射時点決定方法において、カムシャフトセンサの故障あるいは誤動作が発生しても内燃機関を稼働させることができるようにすることである。
【0005】
この課題は、請求項1の上位概念に記載の冒頭で述べた形式の方法において、請求項1の特徴部分に記載の構成により解決される。
【0006】
本発明の全般的な技術的着想によれば、クランクシャフト信号に基づき求められた噴射時点の同期合わせがカムシャフト信号とは無関係に実行される。このため本発明によればクランクシャフトの位相が有利にはクランクシャフト信号に依存して求められる。これについてはあとで詳しく説明する。
【0007】
有利な実施形態によれば付加的にカムシャフトの角度が求められ、カムシャフト信号が適正であるか検査される。カムシャフト信号が適正であれば、クランクシャフトの角度に依存して求められた噴射時点の同期合わせが慣用のようにカムシャフト信号に依存して行われるのに対し、カムシャフト信号が誤っているかまたは欠落している場合には噴射時点の同期合わせはカムシャフト信号に依存しては行われない。
【0008】
カムシャフト信号の検査をたとえばカムシャフト信号のパルスの時間間隔を測定することにより行うことができ、この場合、パルス間隔が所定の限界値を超えていればカムシャフトセンサが誤動作していると推定される。
【0009】
さらにカムシャフト信号が適性であるかを検査するためにカムシャフト信号のパルスの振幅を測定することができ、この場合、パルス振幅が所定の限界値を下回っていればカムシャフトセンサが誤動作していると推定される。
【0010】
しかし本発明の有利な実施形態によれば、カムシャフト信号から第1の回転数値を求めクランクシャフト信号から第2の回転数値を求めることによりカムシャフト信号が検査される。この場合、回転数センサとカムシャフトセンサの機能が適正であれば両方の回転数値が一致するはずである。したがって両方の回転数値の間に偏差が生じていれば、カムシャフト信号が誤っているとされる。
【0011】
クランクシャフト信号に依存して求められた噴射時点の同期合わせは有利には、相前後して続く複数の同期合わせ試行において行われる。この目的でまずはじめにクランクシャフトの位相に対するテスト値が設定され、このテスト値が噴射時点の同期合わせに用いられる。ついで内燃機関の回転数が測定され、これによりテスト値を用いた同期合わせが成功したか否かを検査できるようになる。同期合わせ試行後に回転数が上昇したならばテスト値はクランクシャフトの位相を適正に表しているものとされ、その結果、通常の噴射動作を続けることができる。これに対し同期合わせ試行によっても回転数が上昇しなければテスト値が変更され、新たな同期合わせが既述のようにして行われ、これは同期試行がうまく行くかまたは中止されるまで行われる。
【0012】
テスト値は同期合わせ試行が終わるたびに有利には所定の角度オフセットだけ変更され、その際、角度オフセットは有利には内燃機関のシリンダ数とクランク角とに依存して次式に従い計算される:
角度オフセット=(720゜・クランク角)/(シリンダ数)
これに対し非対称のクランクシャフトジオメトリであれば角度オフセットを逸れ相応に整合させる必要がある。
【0013】
さらにここで述べておくと、内燃機関の回転数測定は有利には1つの同期合わせ試行後にただちに行われるのではなく、有利にはクランクシャフトまたはカムシャフトの所定の回転数後にはじめて、あるいは所定の待ち時間後にはじめて行われる。この目的は、内燃機関がテスト値に応動するのを待つためである。本発明の有利な実施形態によれば、内燃機関を保護するため同期合わせ試行は所定の最大同期合わせ期間後および/または所定回数の同期合わせ試行後に中止される。
【0014】
従属請求項には本発明のその他の実施形態が示されている。次に、図面を参照しながら本発明の有利な実施例について詳しく説明する。
【0015】
図1は噴射時間を説明するタイムチャートであり、図2aおよび図2bは本発明による方法を示すフローチャートである。
【0016】
図1に描かれているタイムチャートには、クランクシャフトセンサにより発せられるクランクシャフト信号KWが示されている。この場合、クランクシャフトセンサは、60個の歯のピッチをもち2つのギャップが対称に配置された発信器ホイールを有しており、これらのギャップはそれぞれ歯2つ分だけある。したがってクランクシャフトが完全に1回転するとそれぞれ28個のパルスから成る2つのブロックが形成され、これらのブロックはそれぞれ1つのギャップによって互いに分離されている。
【0017】
また、このタイムチャートには、別個のカムシャフトセンサにより発せられるカムシャフト信号NWも示されており、このカムシャフトセンサはそれぞれ180°である2つのセグメントをもつ発信器ホイールを有している。
【0018】
さらにこのタイムチャートには、内燃機関の個々の燃焼室に対する点火時点ZOT1〜ZOT4と噴射時点の技術的に許容されるバンド幅1も示されており、このバンド幅内において内燃機関の動作が有用となる。
【0019】
次に、図2aおよび図2bに示したフローチャートを参照しながら本発明による方法について説明する。
【0020】
まずはじめにクランクシャフト信号が捕捉されて検査される。クランクシャフト信号に誤りがあればカムシャフト緊急動作が行われるのに対し、クランクシャフト信号が適正であればカムシャフト信号も捕捉されてチェックされる。
【0021】
この目的でカムシャフト信号のパルスの時間間隔が測定され、パルス間隔が所定の限界値を超えていれば、カムシャフトセンサが誤動作しているものとされる。
【0022】
これに対する代案としてカムシャフト信号を以下のようにして検査することもできる。すなわちカムシャフト信号のパルス振幅が測定され、パルスの振幅が所定の限界値を下回っていればカムシャフトセンサが誤動作しているものとされる。
【0023】
さらにカムシャフト信号を検査する目的で、カムシャフト信号とクランクシャフト信号の側縁間隔を測定することもできる。
【0024】
とはいえ有利であるのはカムシャフト信号を次のように検査することである。すなわちカムシャフト信号からもクランクシャフト信号からも回転数値が算出され、クランクシャフトセンサとカムシャフトセンサの機能が適正であれば両方の回転数値は一致するはずである。したがってこのようにして算出された回転数値に偏差が生じた場合には、カムシャフトセンサが故障していると推定することができる。
【0025】
カムシャフト信号が適正であれば、クランクシャフト信号とカムシャフト信号に基づき噴射時点が計算されて同期合わせされる。
【0026】
これに対しカムシャフト信号が誤ったものであればまずはじめにエラー信号が記憶され、カムシャフト信号の誤動作を通報する目的で必要に応じて信号ランプがアクティブにされる。
【0027】
さらにこの場合、クランクシャフトの位相に対するテスト値が設定され、事前に計算された噴射時点がこのテスト値に基づき同期合わせされる。
【0028】
ついでこのようにして求められた噴射時点を用いた噴射プロセスが行われ、これによってテスト値がクランクシャフトの位相を適正に表しているか否かを調べることができる。この噴射プロセスの実行中、まずはじめに所定の回転数Nだけ待機して回転数が測定される。
【0029】
テスト値がクランクシャフトの位相を適正に表しているならば、内燃機関は回転数上昇を伴う噴射プロセスに対して応動する。この場合にはテスト値がそのまま使われ通常の噴射動作が続けられる。
【0030】
しかしそうでなければ同期合わせの試行回数を表すカウンタがiだけインクリメントされて、iが所定の限界値imax と比較される。同期合わせの試行回数iが所定の限界値を超えていれば、内燃機関を保護する目的で同期合わせ試行が中止される。
【0031】
これに対し限界値を超えていなければ内燃機関の位相に対する新たなテスト値が計算され、このテスト値に基づき噴射時点が同期合わせされる。このサイクルは、同期合わせ試行が所定の最大回数を超えるまで実行されるかまたは、回転数上昇が検出されるまで実行される。クランクシャフトの位相に対するテスト値は、個々の同期試行の間にそれぞれ所定の角度オフセットだけ変えられ、ここで角度オフセットは次式に従い計算される:
角度オフセット=(720゜クランク角)/(シリンダ数)
本発明は既述の有利な実施例に限定されるものではなく、本発明による着想を使用する多数の変形を考えることができ、それらは本発明の着想を使用するものであるから、やはり本発明の範囲に入るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
噴射時間を説明するタイムチャートである。
【図2a】
本発明による方法を示すフローチャートである。
【図2b】
本発明による方法を示すフローチャートである。

Claims (16)

  1. クランクシャフトの角度を表すクランクシャフト信号を捕捉するステップと、
    該クランクシャフト信号に依存して噴射時点を求めるステップと、
    クランクシャフトの位相を求めるステップと、
    求められた噴射時点を該クランクシャフトの位相に基づき同期合わせするステップを有する、
    内燃機関の噴射装置における噴射時点決定方法において、
    クランクシャフトの位相をクランクシャフト信号に依存して求めることを特徴とする噴射時点決定方法。
  2. カムシャフトの角度を表すカムシャフト信号を捕捉するステップと、
    カムシャフト信号が適正であるかを検査するステップと、
    該カムシャフト信号が適正であれば算出された噴射時点を該カムシャフト信号に基づき同期合わせするステップを有する、
    請求項1記載の方法。
  3. カムシャフト信号が適性であるかを検査するために該カムシャフト信号のパルスの時間間隔を求める、請求項2記載の方法。
  4. カムシャフト信号が適正であるかを検査するために該カムシャフト信号のパルスの振幅を捕捉して基準値と比較する、請求項2または3記載の方法。
  5. カムシャフト信号から第1の回転数値を求め、クランクシャフト信号から第2の回転数値を求め、これら両方の回転数値を互いに比較してカムシャフト信号が適性であるかを検査する、請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
  6. a)クランクシャフトの位相に対するテスト値を決定するステップと、
    b)クランクシャフト信号に依存して算出された噴射時点をクランクシャフトの位相に対する該テスト値に基づき同期合わせするステップと、
    c)内燃機関の回転数を捕捉するステップと、
    d)前記テスト値に基づく同期合わせによっても回転数が上昇しなければクランクシャフトの位相に対するテスト値を変更するステップと、
    e)テスト値に基づく同期合わせによって回転数が上昇するまで前記のステップb)〜d)を繰り返すステップを有する、
    請求項1から5のいずれか1項記載の方法。
  7. 4サイクルエンジンにおけるクランクシャフトの位相に対するテスト値をそれぞれ所定の角度オフセットだけ変更する、請求項6記載の方法。
  8. 前記角度オフセットを内燃機関のシリンダ数とクランク角に依存して式
    角度オフセット=(720゜クランク角)/(シリンダ数)
    に従い計算する、請求項7記載の方法。
  9. 内燃機関の回転数を同期合わせ試行に続いてクランクシャフトまたはカムシャフトの所定回転数後にはじめて測定する、請求項6から8のいずれか1項記載の方法。
  10. 内燃機関の回転数を同期合わせ試行に続いて所定の待ち時間後にはじめて測定する、請求項6から9のいずれか1項記載の方法。
  11. 同期合わせ試行を所定の最大同期合わせ期間後に中止する、請求項6から10のいずれか1項記載の方法。
  12. 同期合わせ試行を所定回数の同期合わせ試行後に中止する、請求項6から11のいずれか1項記載の方法。
  13. カムシャフト信号の検査が所定の検査期間にわたりカムシャフト信号の誤りを表しているときにはじめてクランクシャフト信号に基づき同期合わせを行う、請求項6から12のいずれか1項記載の方法。
  14. カムシャフト信号が誤っていると判定された後、クランクシャフトまたはカムシャフトの回転数を求め、所定の回転数後にはじめてクランクシャフト信号に基づき同期合わせを行う、請求項6から13のいずれか1項記載の方法。
  15. カムシャフト信号が誤っていれば音響信号発生器および/または光学信号発生器をアクティブにする、請求項1から14のいずれか1項記載の方法。
  16. カムシャフト信号が誤っていればエラー信号を記憶する、請求項1から15のいずれか1項記載の方法。
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