JP2005105677A - あと施行アンカー工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アンカー孔の奥部に連続して係止段部を形成してアンカーボルトの引き抜き抵抗を大きくする。
【解決手段】 アンカー孔2の奥部に、アンカー孔2よりも大径の拡径孔3を穿孔して、該拡径孔3と前記アンカー孔2の連続部に係止段部4を形成する。アンカー孔2と拡径孔3内に、アンカーボルト11と拡開子12とを挿入し、拡張コーン13にて拡開子12の翼部12eを拡開し、アンカーボルト11の先端に拡開子12を螺着して、アンカーボルト11を引き出し、拡開した翼部12eを係止段部4に係合させることにより、アンカーボルト11の抜け止めをする。
【選択図】 図1
【解決手段】 アンカー孔2の奥部に、アンカー孔2よりも大径の拡径孔3を穿孔して、該拡径孔3と前記アンカー孔2の連続部に係止段部4を形成する。アンカー孔2と拡径孔3内に、アンカーボルト11と拡開子12とを挿入し、拡張コーン13にて拡開子12の翼部12eを拡開し、アンカーボルト11の先端に拡開子12を螺着して、アンカーボルト11を引き出し、拡開した翼部12eを係止段部4に係合させることにより、アンカーボルト11の抜け止めをする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、コンクリート打設後に、木造・鉄骨造等の他の構造物や設備機器等を取り付けるためのアンカーを設置するあと施行アンカー工法に関する。
あと施行アンカー工法としては、アンカー孔に挿入したアンカーの周囲にモルタルや接着剤を注入して固定する接着系アンカー工法と、アンカー設置位置に穿孔したガイド孔の奥部に、奥部に向けて拡開するテーパ状拡径部を形成してアンカー孔を穿設して、軸部の先端に前記テーパ状拡径部と略同一テーパ面を形成した拡大頭部を備えたアンカーを前記アンカー孔に挿入し、リング状の基部と、該基部の一端に拡張ライナー部とを備えた定着部材をアンカーの軸部に外嵌し、定着部材に押圧力又は打撃力を加えて拡張ライナー部を、アンカーの拡大頭部とアンカー孔のテーパ状拡径部間に圧入してアンカーを固定する金属拡張系アンカーが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−119210号公報(第1〜5頁、図1〜10)
しかしながら、接着系アンカー工法は、接着剤とアンカーの周面摩擦抵抗を引き抜き抵抗とするものであるから、アンカーが接着剤から分離するおそれがある。また、金属拡張系アンカーも、定着部材とアンカー孔のテーパ状拡径部周壁との摩擦抵抗を引き抜き抵抗とするものであるから、引き抜き抵抗が小さいという問題があった。
そこで本発明は、アンカー孔の奥部に連続して係止段部を形成してアンカーボルトの引き抜き抵抗を大きくしたあと施行アンカー工法を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するため、本発明は、アンカーボルトをその設置位置に穿孔したアンカー孔に挿入して固定するあと施行アンカー工法において、前記アンカー孔の奥部に該アンカー孔よりも大径の拡径孔を穿孔して、該拡径孔と前記アンカー孔の連続部に係止段部を形成し、前記アンカーボルトの先端に設けた拡開子を前記拡径孔内で拡開して、該拡開子を前記係止段部に係合することによりアンカーボルトを抜け止めすることを特徴としている。また、前記拡径孔の径は、前記アンカー孔の径の1.5倍以上に形成されていることが好ましい。
以上説明したように、本発明のあと施行アンカー工法は、引き抜き抵抗が大きく、品質管理が容易で高い信頼性を確保できる。また、引き抜き抵抗が大きいことから、従来のアンカーボルトに比べてサイズダウン、穿孔長短縮、本数減少等が図れ、作業性、経済性に優れている。
以下、本発明を、図面に示す形態例に基づいて、さらに詳細に説明する。図1乃至図14は本発明の第1形態例を示すもので、先ず、鉄筋コンクリート製の駆体、硬い地盤、岩盤等のベース1のアンカーボルト設置位置に穿孔したアンカー孔2の奥部に、アンカー孔2よりも大径の拡径孔3を穿孔して、該拡径孔3と前記アンカー孔2の連続部に係止段部4を形成する。
アンカー孔2は、アースドリル、ハンマードリル、削岩機等の掘削機に装着された通常の掘削ビットにて、図2に示されるように、開口部から奥部まで同径で所定の深さに穿孔される。拡径孔3は、例えば、図3乃至図7に示されるように、拡径ビット5にて穿孔される。この拡径ビット5は、掘削機に装着されるシャフト6に、切り羽7を揺動可能に設けたもので、該切り羽7は、傾斜刃先7aを有し、シャフト6の最大径位置とは位相をずらした位置に取り付けられた軸8に支持されている。軸8の取付位置は、拡径孔3の径がアンカー孔2の径の1.5倍以上になるように設定されている。
この拡径ビット5は、掘削時の押圧力により切り羽7が傾斜して、切り羽7の傾斜刃先7aの先端がシャフト6の外周よりも突出し、傾斜刃先7aの先端にてアンカー孔2の奥部を掘進し、アンカー孔2の奥部にアンカー孔2の径の1.5倍以上の径を有する前記拡径孔3を穿孔する。該拡径孔3とアンカー孔2との連続部には前記係止段部4が形成される。拡径孔3が所定の深さに穿孔されたら、図8に示されるように、拡径ビット5を引き抜き、連続形成されたアンカー孔2と拡径孔3内とを清掃し、図10に示されるように、アンカー孔2と拡径孔3内に緩硬化性の接着剤Gを所定量注入する。
次に、例えば、図11に示されるように、アンカー孔2の開口部から拡径孔3内にアンカーボルト11を挿入する。該アンカーボルト11の先端には拡開子12が嵌着されている。アンカーボルト11は、異形棒鋼のシャフト11aの先端側に大径の雄ねじ部11bを、後端側に小径の雄ねじ部11cをそれぞれ形成し、先端の雄ねじ部11bの先端に拡張コーン13を螺着し、後端の雄ねじ部11cに螺動用のナット14を螺着している。
拡開子12は、アンカー孔2より小径で内周に雌ねじ部12aを有するナット状の基部12bと、該基部12bのアンカーボルト側に軸方向の複数のスリット12cにて分割され、かつ、周溝12dにて外側へ折り曲げ可能に設けられる複数の翼部12eと、先端面12fに形成された複数の回り止め突起12gとを備えている。拡張コーン13は、内周に雌ねじ部13aを有する筒体で、拡開子12側を先端へ向けて細くなるテーパ状に形成し、先端の突条13bを拡開子12の各翼部12eの内側に嵌合して拡開子12を嵌着する。
次に、図12に示されるように、拡開子12が拡径孔3の奥壁に当接したらアンカーボルト11に押圧力又は打撃力を加え、拡張コーン13を前記各翼部12e内に押し込む。これにより、図13に示されるように、各翼部12eは、周溝12dからアンカーボルト側の先端12hを拡径孔3の内周壁一杯に拡開する。続いて、アンカーボルト11後端側の雄ねじ部11cに螺着したナット14に工具を係合して、アンカーボルト11を螺動して雄ねじ部11bを拡開子12の雌ねじ部12aに螺合させ、図14に示されるように、拡開子12を雄ねじ部11bに螺着する。拡開子12の螺着が完了したら、アンカーボルト11の後端をアンカー孔2から引き出し、図1に示されるように、拡開子12の各翼部12eの先端12hを係止段部4の拡径孔3との境界近くに係合させる。そして、接着剤Gが完全に硬化したら、アンカーボルト11の後端側の雄ねじ部11cに他の構造物や設備機器等のブラケット15をダブルナット16にて取り付ける。
このように、アンカーボルト11は、アンカー孔2の開口部方向へ拡開する拡開子12の各翼部12eの先端12hが係止段部4に係合し、各翼部12eの突っ張りで抜け止めされるから、引き抜き抵抗が大きく、品質管理が容易で高い信頼性を確保できる。また、引き抜き抵抗が大きいことから、従来のアンカーボルトよりサイズダウン、穿孔長短縮、本数減少等の効果が期待できる。さらに、注入される接着剤は緩硬化性のものでよいから、汎用品を利用でき、作業性、経済性に優れる。しかも、地震等によるコンクリート亀裂が生じて接着強度が低下した場合や、火災等によって接着強度が低下した場合でも、拡開子12の突っ張り力で引き抜き抵抗に対処できる。また、アンカーボルト11を鉄筋の剪断補強として利用する場合、拡開子12が鉄筋のフープ部の役割を担い、剪断応力に対向する。なお、拡径孔3は、拡径ビットを変えることで、拡径形状・拡径面積を変更でき、様々なアンカー径や形状に対応可能である。
図15及び図16はアンカーボルトと拡開子の別の形態例を示すもので、アンカーボルト21は、異形棒鋼のシャフト21aの先端にテーパ状の小径部21bを、後端に雄ねじ部21cをそれぞれ形成している。拡開子22は、2つ割の筒体で、アンカーボルト21の節21dに係合する2段の係合部21a,21aを内周側に形成している。この拡開子22は、コイル状リング23,23を周回してアンカーボルト21の小径部21bに取り付けられる。
このアンカーボルト21と拡開子22とが挿入される拡径孔3は、アンカーボルト21の節21dに係合した拡開子22の外周面が内周壁に当接する径に穿孔される。また、拡径孔3の奥壁には、前記小径部21bの受け孔3aが形成されている。
アンカーボルト21の先端に取り付けられた拡開子22が拡径孔3の奥壁に当接したら、アンカーボルト21に打撃力を加えて、拡開子22内へ圧入する。これにより、拡開子22は、図15に示されるように、拡開して外周面を拡径孔3の内周壁に当接させて係合部21a,21aをアンカーボルト21の下部の節21d,21dにそれぞれ係合する。この状態で、アンカーボルト21の後端をアンカー孔2から引き出し、図16に示されるように、拡開子22を係止段部4の拡径孔3との境界近くに係合させてアンカーボルト21を抜け止めさせる。これにより、アンカーボルト21に大きな引き抜き抵抗が生じ、前記第1形態例と同様の作用・効果を奏する。
なお、本発明の工法に使用できる拡径ビット、アンカーボルト及び拡開子については、前記各形態例に用いられたものに限定されるものではない。
1…ベース、2…アンカー孔、3…拡径孔、4…係止段部、11,21…アンカーボルト、11b…雄ねじ部、12,22…拡開子、12e…翼部、13…拡張コーン、21a…アンカーボルト21先端の小径部、22a…拡開子22の係合部
Claims (2)
- アンカーボルトをその設置位置に穿孔したアンカー孔に挿入して固定するあと施行アンカー工法において、前記アンカー孔の奥部に該アンカー孔よりも大径の拡径孔を穿孔して、該拡径孔と前記アンカー孔の連続部に係止段部を形成し、前記アンカーボルトの先端に設けた拡開子を前記拡径孔内で拡開して、該拡開子を前記係止段部に係合することによりアンカーボルトを抜け止めすることを特徴とするあと施行アンカー工法。
- 前記拡径孔の径は、前記アンカー孔の径の1.5倍以上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のあと施行アンカー工法。
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