JP2005155358A - 内燃機関の吸気慣性過給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的コンパクトな構造で吸気慣性効果を得ると共に装置の省力化を図ること。
【解決手段】エンジン1には、吸気マニホールド3と排気マニホールド4が接続される。吸気慣性過給装置は、排気マニホールド4の複数の排気支管4b〜4eに一端が連通し、他端が吸気マニホールド3に連通する複数の連通管22A〜2Dと、各連通管22A〜22Dのそれぞれを開閉するための複数の電磁弁23A〜23Dと、エンジン1の作動行程を検出するための回転速度センサ33と、コントロールユニット40とを備える。コントロールユニット40は、検出される作動行程に基づき、エンジン1の各気筒#1〜#4における排気バルブの開弁時期と判断したとき、その開弁時期に対応する気筒#1〜#4で発生する排気正圧波を吸気マニホールド4へ導くために、各電磁弁23A〜23Dを制御する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、内燃機関において吸気慣性効果を得るために設けられる吸気慣性過給装置に関する。
内燃機関の運転時には、ピストンが上下運動し、吸気バルブが開閉することから、吸気通路では空気流に脈動が生じる。この脈動流には、圧力の高い部分と低い部分とがある。ここで、吸気バルブが閉じる直前に同バルブ上流の圧力が高くなれば、その吸気慣性効果により吸気効率が向上し、大量の空気を燃焼室へ導入することができ、内燃機関のトルク向上を図ることができる。吸気慣性効果が得られる吸気通路長さは、内燃機関の回転速度及び運転負荷などの運転領域の違いにより異なることから、吸気効率を向上させるために、内燃機関の運転領域の違いに応じて吸気通路長さを変えることが有効である。
そこで、従来は、吸気通路の実質長さを可変にするために、内燃機関に可変吸気装置が設けられる。下記の特許文献1には、この種の可変吸気装置の一例が開示されている。この装置は、吸気通路のサージタンク中に、長さを連続的に可変とした吸気管(補助マニホールド)が設けられる。これら吸気管は、内燃機関の気筒の数だけ設けられる。これら吸気管の長さを変えるために、モータや減速機構が設けられる。そして、モータ及び減速機構を動作させて吸気管を伸縮させることにより、吸気通路の実質長さを連続的に変えるようにしている。
特開平9−222018号公報(第2−7頁、図1−6)
ところが、特許文献1に記載の可変吸気装置は、吸気通路の実質長さを無段階に可変にできるものの、内燃機関の気筒の数だけ吸気管をサージタンクの中に収容しなければならない。このため、装置全体が大型化してしまい、内燃機関に設けられる装置としては不適当なものとなっていた。また、この可変吸気装置では、吸気通路の実質長さを変えるために、複数の吸気管を一体的に動かさなければならず、モータに大きな駆動力が要求される。この結果、モータに多大な電力が必要になり、電力確保のために電源に大きな負荷がかかり、そのときの内燃機関にトルク損失が生じるおそれがあった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、比較的コンパクトな構造で吸気慣性効果を得ると共に、省力化を図ることを可能とした内燃機関の吸気慣性過給装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、吸気マニホールドと排気マニホールドを接続してなる多気筒の内燃機関に設けられる吸気慣性過給装置であって、排気マニホールドの複数の排気支管に一端が連通し、他端が吸気マニホールドに連通する複数の連通管と、各連通管のそれぞれを開閉するために設けられる複数の開閉手段と、内燃機関の作動行程を検出するための作動行程検出手段と、検出される作動行程に基づき内燃機関の各気筒における排気バルブの開弁時期と判断したとき、その開弁時期に対応する気筒で発生する排気正圧波を吸気マニホールドへ導くために各開閉手段を制御する制御手段とを備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、制御手段は、作動行程検出手段により検出される内燃機関の作動行程に基づき、内燃機関の各気筒における排気バルブの開弁時期と判断したとき、その開弁時期に対応する気筒に接続された排気支管につき、その排気支管に連通する連通管に設けられた開閉手段を、制御手段が制御して開く。従って、排気バルブが開弁時期となる気筒で発生した排気正圧波は、吸気マニホールドへ導かれて、同時期に吸気バルブが閉弁時期となる気筒の吸気に作用する。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、内燃機関の運転状態を検出するための運転状態検出手段と、検出される運転状態に基づき各開閉手段の開期間を算出するための開期間算出手段とを備え、制御手段は、算出された開期間に基づき各開閉手段を制御することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、内燃機関の運転状態を運転状態検出手段が検出することにより、その検出された運転状態に基づき、開期間算出手段が各開閉手段の開期間を算出する。そして、算出された開期間に基づき、制御手段が各開閉手段を制御する。ここで、排気バルブの開弁時期に対応して発生する排気正圧波の挙動は、内燃機関の運転状態によって異なる。従って、各開閉手段が運転状態に応じて制御されるので、運転状態に応じた排気正圧波が効率良く各気筒の吸気に作用する。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、各連通管の他端は、各気筒の排気バルブが開弁時期となるときに吸気バルブが閉弁時期となる気筒に接続される吸気支管に連通することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、排気バルブが開弁時期となる気筒で発生する排気正圧波が、同時期に吸気バルブが閉弁時期となる気筒に、連通管及び吸気支管を通じて直接的に作用する。
請求項1に記載の発明によれば、比較的コンパクトで簡易な構造により吸気慣性効果を得ることができ、装置の省力化を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、内燃機関の運転状態に合わせた効率のよい吸気慣性効果を得ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、排気正圧波による過給効率がよくなり、吸気慣性効果を向上させることができる。
[第1の実施形態]
以下、この発明の内燃機関の吸気慣性過給装置を具体化した第1の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態におけるエンジンシステムの概略構成を示す。内燃機関であるレシプロタイプの多気筒エンジン1は、第1〜第4の気筒#1,#2,#3,#4と、クランクシャフト2とを含む。エンジン1には、吸気マニホールド3と排気マニホールド4が接続される。吸気マニホールド3は、サージタンク3aと、そのタンク3aから分岐する4本の吸気支管3b,3c,3d,3eとを含む。各吸気支管3b〜3eは、それぞれ各気筒#1〜#4に接続される。サージタンク3aの上流には、吸気管5及びエアクリーナ6が設けられる。これら吸気マニホールド3及び吸気管5などにより吸気通路が構成される。吸気管5には、吸気量を調節するためのスロットルバルブ7が設けられる。スロットルバルブ7は、運転者により操作されるアクセルペダル(図示略)に連動して開閉する。排気マニホールド4は、集合管4aと、その集合管4aから分岐する4本の排気支管4b,4c,4d,4eとを含む。各排気支管4b〜4eは、それぞれ各気筒#1〜#4に接続される。排気マニホールド4の下流には、排気管8などが設けられる。これら排気マニホールド4及び排気管8などにより排気通路が構成される。
図2に、エンジン1の構成を断面図により示す。エンジン1は、シリンダブロック11とシリンダヘッド12とを含む。シリンダブロック11には、前述した各気筒#1〜#4が設けられる。各気筒#1〜#4に設けられたピストン13は、前述したクランクシャフト2に連結される。各気筒#1〜#4にて、ピストン13とシリンダヘッド12との間に燃焼室14が形成される。シリンダヘッド12には、各燃焼室14に連通する吸気ポート15及び排気ポート16がそれぞれ形成される。各吸気ポート15は、対応する吸気支管3b〜3eに通じる。各排気ポート16は、対応する排気支管4b〜4eに通じる。各吸気ポート15に設けられた吸気バルブ17と、各排気ポート16に設けられた排気バルブ18とは、クランクシャフト2の回転に連動して、つまり、各ピストン13の上下動に連動して、ひいてはエンジン1の4行程に連動して、動弁機構(図示略)により開閉駆動される。各気筒#1〜#4に設けられたインジェクタ19は、燃料供給装置(図示略)から供給される燃料を、対応する吸気ポート15へ噴射供給する。インジェクタ19から噴射される燃料と、エアクリーナ6を通じて吸気管5及び吸気マニホールド3に吸入される空気とは、可燃混合気を形成して各燃焼室14に吸入される。
各燃焼室14に設けられた点火プラグ20は、イグニションコイル21から出力される点火信号を受けてスパーク動作する。両部品20,21は、燃焼室14に吸入される可燃混合気に点火する点火装置を構成する。燃焼室14に吸入された可燃混合気は、点火プラグ20のスパーク動作により爆発・燃焼する。燃焼後の排気ガスは、燃焼室14から排気ポート16、排気マニホールド4及び排気管8などを通じて外部へ排出される。各燃焼室14における可燃混合気の燃焼に伴い、ピストン13が上下運動してクランクシャフト2が回転することにより、エンジン1で動力が得られる。
図1,2に示すように、排気マニホールド4と吸気マニホールド3との間には、4本の連通管22A,22B,22C,22Dが接続される。各連通管22A〜22Dは、一端が各排気支管4b〜4eに連通し、他端が吸気マニホールド3のサージタンク3aに連通する。各連通管22A〜22Dのそれぞれには、同管22A〜22Dを開閉するための開閉手段としての電磁弁23A,23B,23C,23Dがそれぞれ設けられる。これら連通管22A〜22D及び電磁弁23A〜23Dは、本発明の吸気慣性過給装置の機械的構成をなす。
図1に示すように、エンジン1に設けられる各種センサ31,32,33,34は、エンジン1の運転状態を検出するための本発明の運転状態検出手段を構成する。すなわち、スロットルバルブ7に設けられたスロットルセンサ31は、スロットルバルブ7の開度(スロットル開度)TAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた水温センサ32は、シリンダブロック11の内部を流れる冷却水の温度(冷却水温)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた回転速度センサ33は、クランクシャフト2の回転速度(エンジン回転速度)NEを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。このセンサ33は、クランクシャフト2に設けられたタイミングプーリ24を介して、同シャフト2の回転を所定角度ごとに検出するように構成される。このセンサ33は、エンジン1の作動行程を検出するための本発明の作動行程検出手段に相当する。排気マニホールド4に設けられた酸素センサ34は、排気マニホールド4へ排出された排気ガス中の酸素濃度(出力電圧)Oxを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。このセンサ34は、エンジン1の燃焼室14に供給される可燃混合気の空燃比A/Fを得るために使用される。
このエンジンシステムは、各種制御をつかさどるコントロールユニット40を備える。コントロールユニット40には、各種センサ31〜34及び各電磁弁23A〜23Dが接続される。また、コントロールユニット40には、各インジェクタ19及び各イグニションコイル21が接続される。
この実施形態で、コントロールユニット40は、各種センサ31〜34から出力される信号を入力する。コントロールユニット40は、これら入力信号に基づき燃料噴射制御、点火時期制御及び吸気慣性過給制御などを実行するために、各インジェクタ19、各イグニションコイル21及び各電磁弁23A〜23Dなどをそれぞれ制御する。この実施形態で、コントロールユニット40は、本発明の制御手段及び開期間算出手段を構成する。
ここで、燃料噴射制御とは、エンジン1の運転状態に応じて各インジェクタ19による燃料噴射量及びその噴射タイミングを制御することである。点火時期制御とは、エンジン1の運転状態に応じて各イグニションコイル21を制御することにより、各点火プラグ20による点火時期を制御することである。吸気慣性過給制御とは、各気筒#1〜#4における排気バルブ18の開弁時期が検出されたとき、その開弁時期に対応する気筒#1〜#4で発生する排気正圧波を、吸気マニホールド3へ導くことにより、各気筒#1〜#4に対する過給を制御することである。そのために、コントロールユニット40は、各気筒#1〜#4における排気バルブ18の開弁時期が検出されたときに、各電磁弁23A〜34Dを制御するようになっている。
周知のようにコントロールユニット40は、中央処理装置(CPU)、各種メモリ、外部入力回路及び外部出力回路等を備える。メモリには、エンジン1の各種制御に関する所定の制御プログラムが格納される。CPUは、入力回路を介して入力される各種センサ31〜34の検出信号に基づき、所定の制御プログラムにしたがい前述した各種制御を実行する。
次に、各種制御のうちの吸気慣性過給制御の処理内容について説明する。図3にその制御プログラムをフローチャートに示す。コントロールユニット40は、図3に示すルーチンを所定期間ごとに周期的に実行する。
まず、ステップ100で、コントロールユニット40は、回転速度センサ33で検出されるエンジン回転速度NEに基づき、エンジン1が始動後であるか否かを判断する。この判断が否定である場合、コントロールユニット40は、処理をそのまま一旦終了する。上記判断が肯定である場合、コントロールユニット40は、ステップ110で、各センサ31〜34で検出されるスロットル開度TA、冷却水温THW、エンジン回転速度NE及び酸素濃度Oxの値をそれぞれ読み込む。
次に、ステップ120で、コントロールユニット40は、読み込まれたスロットル開度TA、冷却水温THW及びエンジン回転速度NEの各値に基づき、各点火プラグ20をスパーク動作させるための点火時期を算出する。
ステップ130で、コントロールユニット40は、読み込まれた酸素濃度Oxの値に基づき、エンジン1の空燃比を算出する。
ステップ140で、コントロールユニット40は、算出された点火時期及び空燃比に基づき、各電磁弁23A〜23Dについてエンジン1の運転状態に応じた開期間を算出する。
ステップ150で、コントロールユニット40は、回転速度センサ33の検出値に基づき現在のクランク角度を算出する。このクランク角度は、エンジン1の4サイクルの作動行程、すなわち、吸入行程、圧縮行程、爆発行程及び排出行程に対応して、各行程の変化を示している。
そして、ステップ160で、コントロールユニット40は、算出されるクランク角度に基づき、各気筒#1〜#4における排気バルブ18の開弁時期(排出行程開始時期)であるか否かを判断する。この判断結果が否定である場合、コントロールユニット40は、処理をそのまま一旦終了する。上記判断結果が肯定である場合、ステップ170で、コントロールユニット40は、排気バルブ18が開弁時期となる気筒#1〜#4に対応する電磁弁23A〜23D、すなわち、該当する気筒#1〜#4の排気支管4b〜4eに連通する連通管22A〜22Dに設けられた電磁弁23A〜23Dをそれぞれ開駆動する。
次に、ステップ180で、コントロールユニット40は、上記該当する気筒#1〜#4に対応する電磁弁23A〜23Dの閉時期であるか否かを判断する。この閉時期の判断は、上記ステップ140で算出された開期間を、電磁弁23A〜23Dが開駆動されたときのクランク角度を基準に計測することにより行われる。この判断結果が否定である場合、コントロールユニット40は、処理をそのまま一旦終了する。上記判断結果が肯定である場合、コントロールユニット40は、該当する気筒#1〜#4に対応する電磁弁23A〜23Dを閉駆動し、その後の処理を一旦終了する。
この実施形態では、上記のような吸気慣性過給制御を実行するコントロールユニット40と、上記した各連通管22A〜22D及び各電磁弁23A〜23Dなどにより吸気慣性過給装置が構成される。
図4に、各気筒#1〜#4における点火時期、排気マニホールド4における圧力波形、吸気マニホールド3における圧力波形、各電磁弁23A〜23Dの開閉期間をそれぞれタイムチャートに示す。図4の中で、円で囲む曲がり矢印は「点火時期」を示す。「排気」を付して示す曲線は、図5に拡大して示すように、排気マニホールド4の圧力波形(以下「排気圧力波形」と言う。)を意味する。この曲線は、排気バルブ18の開弁期間中の圧力変化を示す。「吸気」を付して示す曲線は、図6に拡大して示すように、吸気マニホールド3の圧力波形(以下「吸気圧力波形」と言う。)を意味する。この曲線は、吸気バルブ17の閉弁期間中の圧力変化を示す。
図4におい、例えば、第1の気筒#1につき、クランク角度が「180°CA」となる前後で第1の気筒#1に対応する電磁弁23Aが開くと、その気筒#1で発生する高い排気正圧波は、連通管22Aを通じて吸気マニホールド3へ導かれ、吸気バルブ17が閉じようとする第4の気筒#4に導入され、その気筒#4が過給される。同様に、第3の気筒#1につき、クランク角度が「360°CA」となる前後で第3の気筒#3に対応する電磁弁23Cが開くと、その気筒#3で発生する高い排気正圧波は、連通管22Cを通じて吸気マニホールド3へ導かれ、吸気バルブ17が閉じようとする第2の気筒#2に導入され、その気筒#2が過給される。この実施形態では、排気圧力波形のピークを中心に各電磁弁23A〜23Dが開くように、各電磁弁23A〜23Dの「開期間」が、エンジン1の運転状態に応じて制御される。
以上説明したこの実施形態の吸気慣性過給装置によれば、コントロールユニット40は、エンジン1の運転時に、回転速度センサ33により検出されるエンジン1の作動行程を示すエンジン回転速度NEの信号に基づき、エンジン1の各気筒#1〜#4における排気バルブ18の開弁時期であるか否かを判断する。そして、コントロールユニット40は、各気筒#1〜#4における排気バルブ18の開弁時期であると判断したとき、その開弁時期に対応する気筒#1〜#4に通じる排気支管4b〜4eにつき、その排気支管4b〜4eに連通する連通管22A〜22Dの電磁弁23A〜23Dを、コントロールユニット40が制御して開駆動する。従って、排気バルブ18の開弁時期に対応する気筒#1〜#4で発生する排気正圧波は、各連通管22A〜22Dを通じて吸気マニホールド3へ導かれ、同時期に吸気バルブ17が閉弁時期となる気筒#1〜#4に作用して、その気筒#1〜#4が過給される。このため、エンジン1の各気筒#1〜#4で吸気慣性効果を得ることができる。また、この吸気慣性過給装置では、機械的な構成として、各気筒#1〜#4の数だけ連通管22A〜22D及び電磁弁23A〜23Dが設けられるだけなので、比較的簡易でコンパクトな構造とすることができ、それらの構成部品に関する占有スペースを比較的小さくすることができる。さらに、この吸気慣性過給装置では、各電磁弁23A〜23Dを電気的に個別に制御するだけなので、大きな駆動力が必要とされず、装置としての省力化を図ることができる。この結果、各電磁弁23A〜23Dの作動時に、電源に大きな負荷がかからず、エンジン1にトルク損失を生じさせることがない。
この実施形態では、コントロールユニット40が、各種センサ31〜34で検出される運転状態に基づき各電磁弁23A〜23Dの開期間を算出し、算出された開期間に基づき各電磁弁23A〜23Dを制御する。ここで、排気バルブ18の開弁時期に発生する排気正圧波の挙動は、エンジン1の運転状態に応じて変わる。従って、各電磁弁23A〜23Dの開閉が、エンジン1の運転状態に応じて制御されるので、発生する排気正圧波の挙動に合わせてその排気正圧波を各気筒23A〜23Dに作用させることができる。この結果、エンジン1の運転状態に合わせて効率良く吸気慣性効果を得ることができる。
この実施形態では、各気筒#1〜#4で発生する排気正圧波と共に排気ガスが各気筒#1〜#4に還流することから、排気ガス還流(EGR)による各種効果を得ることもできる。例えば、EGRにより、排気ガス中の窒素酸化物を低減することができる。
[第2の実施形態]
次に、この発明における内燃機関の吸気慣性過給装置を具体化した第2の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図7に、この実施形態におけるエンジンシステムの概略構成を示す。この実施形態では、各連通管22A〜22Dの配管の点で第1の実施形態と構成が異なる。すなわち、この実施形態の4気筒のエンジン1では、図4に示すように、第1の気筒#1の排気バルブ18が開弁時期となるとき、第4の気筒#4の吸気バルブ17が閉弁時期となる。同様に、第3の気筒#3の排気バルブ18が開弁時期となるとき、第2の気筒#2の吸気バルブ17が閉弁時期となる。第4の気筒#4の排気バルブ18が開弁時期となるとき、第1の気筒#1の吸気バルブ17が閉弁時期となる。また、第2の気筒#2の排気バルブ18が開弁時期となるとき、第3の気筒#3の吸気バルブ17が閉弁時期となる。従って、この実施形態では、第1の気筒#1で発生する排気正圧波を第4の気筒#4へ直接的に導入できるように、第3の気筒#3で発生する排気正圧波を第2の気筒#2へ直接的に導入できるように、第4の気筒#4で発生する排気正圧波を第1の気筒#1へ直接的に導入できるように、かつ、第2の気筒#2で発生する排気正圧波を第3の気筒#3へ直接的に導入できるように、各連通管22A〜22Dの配管が行われている。すなわち、連通管22Aの一端は排気枝管4bに、その他端は吸気枝管3eに接続される。連通管22Bの一端は排気枝管4cに、その他端は吸気枝管3dに接続される。連通管22Cの一端は排気枝管4cに、その他端は吸気枝管3bに接続される。連通管22Dの一端は排気枝管4dに、その他端は吸気枝管3bに接続される。その他の構成は、第1の実施形態の吸気慣性過給装置のそれと基本的に同じである。
従って、この実施形態の吸気慣性過給装置によれば、各気筒#1〜#4で発生する排気正圧波を、反映すべき対応する気筒#1〜#4へ直接的に導入することができるので、排気正圧波による過給効率がよくなり、吸気慣性効果を向上させることができる。その他の作用効果は、第1の実施形態のそれと基本的に同じである。
尚、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
例えば、前記各実施形態では、4気筒のエンジン1に合わせて4本の連通管22A〜22D及び4個の電磁弁23Aから23Dを設けたが、エンジンが2気筒であれば、2本の連通管と2個の電磁弁を設ければよく、エンジン1が6気筒であれば、6本の連通管と6個の電磁弁を設ければよい。
エンジンシステムを示す概略構成図。 エンジンの構成を示す断面図。 制御プログラムを示すフローチャート。 点火時期、吸気・排気の圧力波形、開閉期間を示すタイムチャート。 排気圧力波形を示すグラフ。 吸気圧力波形を示すグラフ。 エンジンシステムを示す概略構成図。
符号の説明
1 エンジン
3 吸気マニホールド
3b〜3e 吸気枝管
4 排気マニホールド
4b〜4e 排気枝管
17 吸気バルブ
18 排気バルブ
22A〜22D 連通管
23A〜23D 電磁弁(開閉手段)
31 スロットルセンサ
32 水温センサ
33 回転速度センサ(作動行程検出手段)
34 酸素センサ(31〜34:運転状態検出手段)
40 コントロールユニット(制御手段、開期間算出手段)
#1〜#4 気筒

Claims (3)

  1. 吸気マニホールドと排気マニホールドを接続してなる多気筒の内燃機関に設けられる吸気慣性過給装置であって、
    前記排気マニホールドの複数の排気支管に一端が連通し、他端が前記吸気マニホールドに連通する複数の連通管と、
    前記各連通管のそれぞれを開閉するために設けられる複数の開閉手段と、
    前記内燃機関の作動行程を検出するための作動行程検出手段と、
    前記検出される作動行程に基づき前記内燃機関の各気筒における排気バルブの開弁時期と判断したとき、その開弁時期に対応する気筒で発生する排気正圧波を前記吸気マニホールドへ導くために前記各開閉手段を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする内燃機関の吸気慣性過給装置。
  2. 前記内燃機関の運転状態を検出するための運転状態検出手段と、
    前記検出される運転状態に基づき前記各開閉手段の開期間を算出するための開期間算出手段と
    を備え、前記制御手段は、前記算出された開期間に基づき前記各開閉手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気慣性過給装置。
  3. 前記各連通管の他端は、前記各気筒の排気バルブが開弁時期となるときに吸気バルブが閉弁時期となる気筒に接続される吸気支管に連通することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の吸気慣性過給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110100086A (zh) * 2016-12-22 2019-08-06 宁波吉利汽车研究开发有限公司 用于发动机的清污喷射器组件
CN111794866A (zh) * 2020-07-24 2020-10-20 贵州大学 一种各缸独立设置节气门的进气控制方法及装置

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