JP2005183203A - 有機el素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 カソードにおいて水の進入を防ぐ。
【解決手段】 副成分としてアルカリ金属の酸化物または炭酸化物、あるいはアルカリ土類金属の酸化物または炭酸化物を少なくとも一種類含有するカソードを有する有機発光素子を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機EL素子の電極に係るものである。
電子輸送材料、発光材料、ホール輸送材料等を積層し、導電材料で挟持してなる有機EL素子は、低電圧で発光する素子として広く知られている。しかし、有機EL素子は水に対し活性であり、水との反応により非発光点や膜の剥離などによるダークスポットの形成が問題視されている。これら、水に対する対策としては、素子を封止し、内部に乾燥材を設ける方法(例えば、特許文献1参照)が提案されている。図6に、従来例を示す。図中、101は透明基板、102はアノード電極、103はホール輸送層、104は発光層、105は電子輸送層、106はカソード電極、107は乾燥材、108は封止部材である。乾燥材107を封止内部に設けることにより、乾燥状態に素子を保っている。
また、カソード電極(電子注入電極)102中にアルカリ金属の水素化物およびアルカリ土類金属の水素化物のいずれか1種以上を水の吸水材として用いる方法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
また特許文献3では陰極としてアルカリ金属、アルカリ土類金属を含む電極を用いる有機電界発光素子が記載されている。
特開平09−148066号公報 特開2000−113990号公報 特開2002−151257号公報
しかしながら、素子作製過程で取り込まれた水や、基板側から拡散してくる水に対しては、封止内部に設けた乾燥材では十分でないという問題があった。また、電子注入電極内にアルカリ金属の水素化物、アルカリ土類金属の水素化物を設ける方法では、ホール注入側の電極での水を吸水できることが出来なかった。また、電極に透明電極等の酸化物導電体を用いる場合には、形成する際に、活性な酸素とアルカリ金属の水素化物、アルカリ土類金属の水素化物が反応してしまい、十分な吸水能力を得られなくなるという問題もあった。
第一に、アノード電極及びカソード電極とを有し、該アノード電極及びカソード電極に挟持された有機化合物からなる層を少なくとも有する有機発光素子において、少なくとも該アノード電極または該カソード電極の一方は、主成分として導電材料を有し、副成分としてアルカリ金属の酸化物または炭酸化物、あるいはアルカリ土類金属の酸化物または炭酸化物を少なくとも一種類含有することにより、有機層への水の侵入を抑制したことを特徴とする有機発光素子。
第二に、主成分として導電材料を有し、副成分としてアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の酸化物または炭酸化物を少なくとも一種類含有する電極において、素子外部方向に向かって副成分の含有比率が増大する分布を有し、有機層への水の侵入を防ぎつつ、電極と有機層界面での電気的接続不良を防いだことを特徴とする有機発光素子。
第三に、導電材料が透明導電膜である事を特徴とする有機発光素子。
以上の様に、有機層を挟持する導電体層にアルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物または炭酸化物を形成することにより、基板及び上面から有機層への水の侵入を低減することが可能となる。
アノード電極及びカソード電極において、主成分の導電材料の他に副成分としてアルカリ金属の酸化物または炭酸化物、あるいはアルカリ土類金属の酸化物または炭酸化物を少なくとも一種類含有することにより、有機EL層への水の侵入を防ぎ、ダークスポットの発生を抑制した高寿命の素子を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施の形態の一例を示すものであり、有機EL素子の断面図を示す。基板1の表面上にアルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物または炭酸化物を含む透明導電膜からなるアノード電極2を積層し、アノード電極2の上にホール輸送層3、発光層4、電子輸送層5、カソード電極6を積層して成る。アノード電極2、カソード電極6間に電圧を印加することにより、電子輸送層5を経由して、発光層に到達した電子と、ホール輸送層を経由して発光層に到達した電子が、発光層4で再結合することにより、発光する有機EL素子を構成している。また、7は乾燥材であり、8は封止部材を示し、空間は乾燥窒素で充填してある。
基板1としては、ガラス、樹脂などの材料から適宜選択して用いることができる。ただし、基板1側から光を取り出す構成においては、透明材料を用いることが必要となる。
アノード電極2の主成分としては、金属、合金、酸化物導電体等の電気電導性材料あるいはこれらの混合物からなるの電気電導性材料を適用することが可能である。このような電極材料としては、具体的には、銀、金、クロム、アルミニウムなどの金属、ITO、IZO、SnO2、ZnO等の酸化物導電体を挙げることができる。また、アノード電極2の副成分としては、Cs2O、CaO、BaO、Cs2CO3等の吸水性材料を用いることが出来る。アノード電極2は、多元スパッタ法や共蒸着法等の方法を用いて主成分と副成分を含む構成で形成することが可能である。アノード電極2においては、基板1側から光を取り出す場合においては、主成分を酸化物導電体等の透光性材料、基板1と逆側から光を取り出す場合には、主成分を金属等の反射性材料を用いることが望ましい。
ホール輸送層3としては、アノード電極2からの高いホール注入性、大きいホール移動度、発光層4への高いホール注入性、高い電子ブロッキング性が望まれる。具体的な材料としては、α−NPD、TPD、PEDOT、PVCz、Cz等の材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
発光層4は、単一材料及びドーピング材料とホスト材料より成る発光層から適宜選択できる。たとえば、ドーピング材料としては、アントラセン、ナフタレン、クマリン、金属錯体、ホスト材料としては、Alq3、CBPなどが挙げられ、発光色によって各種の材料選択及び組み合わせが可能である。
ホール輸送層5は、カソード電極2からの高い電子注入性、大きい電子移動度、発光層4への高い電子注入性、高いホールブロッキング性が望まれる。具体的な材料としては、Alq3、BPhen、BCP等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
カソード電極6としては、アノード電極2と同様の主成分、副成分を適用することが可能である。カソード電極6においては、基板1側から光を取り出す場合においては、主成分を金属等の反射性材料、基板1と逆側から光を取り出す場合には、主成分を酸化物導電体等の透光性材料を用いることが望ましい。
なお、アノード電極2、カソード電極6の一方のみに、副成分の吸水性材料を含まることも可能である。
乾燥材7としては、CaO、CaCO3、P2O5、Ba等の反応材料や多孔室アルミナ等の吸着性材料等の吸水性材料の適用が可能である。また、粉末をバインダで固めたものや、粘着材で固定化してシート化したもの、封止部材に直接塗布したもの、真空成膜法で形成したもの等各種の方法で形成することが可能である。
封止部材8としては、ガラス、樹脂、金属の各種材料の適用が可能であり、基板1とは、エポキシ樹脂等の接着材料を用いて封止することが出来る。なお、乾燥雰囲気下で封止することにより、内部を乾燥雰囲気で充填することが可能である。
なお、本発明は、基板上にカソード電極を設け、電子輸送層、発光層、ホール輸送層、アノード電極を積層した構成の有機EL素子においても、同様に適用が可能である。
(実施例)
次に、本発明を実施例によって、より詳細に説明する。
図2は、本発明第一の実施例を説明するための図であり、有機EL素子は2次元上に配列して形成した表示パネルの一部の断面図である。図中、1はガラス基板、2はアノード電極、3はホール輸送層、4は発光層、5は電子輸送層、6はカソード電極、7は乾燥材、8は封止部材、9は素子駆動用回路形成部、10は平坦化膜、11は素子分離膜、12は光の取り出し方向を示す。
本実施例においては、素子駆動用回路を厚さ0.7mmのガラス基板1上に形成後、光感光性アクリル樹脂よりなる平坦化膜10を形成し、その後、発光部領域にアノード電極2として、Crを0.2nmの厚みにパターン形成した。更に、光感光性ポリイミド樹脂よりなる素子分離膜11を発光領域を分離形成した。次に、ホール輸送層3として、真空蒸着法を用いて、α−NPDを50nmの厚みに形成した。さらに、マスク蒸着法を用いて、緑色、赤色、青色発光材料を3回の蒸着により所望の位置に形成した。なお、各層の厚みは30nmとした。さらに、電子輸送層5として、BPhenを蒸着法を用いて40nmの厚みに形成した。なお、カソード電極6から電子輸送層5への電子注入性を高める目的で、カソード電極6の形成前にCsを3nmの厚みに蒸着した。カソード電極6は、ITOターゲットとCaOターゲットを用いた多元スパッタ装置を用いて、200nmの厚みに形成した。このとき、ITOターゲットはSnO2が10wt%のものを用い、Ar:O2流量比を50:1とし、ITOターゲットと、CaOターゲットへの投入電力を各々300W、100Wとした。
なお、本実施例においては、画素のサイズは150×230μmとした。本方法で形成した、有機ELパネルに所定の駆動電圧を印加し、300cd/cm2の白色輝度が光の取り出し方向得られル条件で1000hrの連続駆動を行ったところ、ダークスポットの発生のない素子が確認できた。通常のテレビ画像表示においても、2000hrの駆動で、ダークスポットの発生は認められなかった。
次に、本発明第二の実施例を示し、図3は本発明の有機EL素子を用いた表示パネル上面図、図4は、図3のA−A‘断面図である。
図3及び図4において、1は基板、2はアノード電極、31はホール輸送層、発光層、電子輸送層からなる有機層、6はカソード電極、32はカソード電極引き出し部、33はパッド部、34はフィルムカバー、12は光取り出し方向を示す。
SiON膜をコーティングしたPET基板1の上に、ITOターゲットとCaOターゲットを用いて多元スパッタ装置を用いて、200nmの厚みに形成した。このとき、ITOターゲットはSnO2が10wt%のものを用い、Ar:O2流量比を80:1とし、ITOターゲットと、CaOターゲットへの投入電力を300W、100Wとした。なお、金属マスクを用いることにより、図3で示した様に分割した領域に形成した。
形成されたアノード電極2は、シート抵抗100Ω/□を示した。次に、ホール輸送層として、真空蒸着法を用いて、α−NPDを50nmの厚みに形成した。さらに、発光層として、Alq3にクマリンを1vol%ドープした層を共蒸着法を用いて40nmの厚みに形成した。さらに、電子輸送層として、BPhenを蒸着法を用いて40nmの厚みに形成し有機層31を作製した。カソード電極6は、AlターゲットとCaOターゲットを用いて多元スパッタ装置を用いて、200nmの厚みに形成した。なお、Alから電子輸送層5への電子注入性を高める目的で、Alの蒸着前にLiFを1nmの厚みで蒸着法をもちいて形成した。最後に、乾燥窒素雰囲気中で、SiONを両面にコーティングし、素子側の面に乾燥材としてCaOをスパッタ形成した0.3mm厚のPETフィルムをエポキシ樹脂で貼り合わせることにより素子を作製した。
本方法で形成した、有機EL素子に6Vの駆動電圧を印加したところ、1000cd/cm2の輝度が得られ、500hrの連続駆動においても、ダークスポットの発生の少ない素子が確認できた。
ここで、本発明第三の実施例の説明を行う。
本実施例は、実施例1と同様の構成の素子を用いて、カソード電極のアルカリ酸化物の濃度を膜厚方向に変えたことが特徴である。
図5は、本発明第三の実施例の説明図であり、カソード電極形成時の投入電力の時間変化の様子を示す図である。図中、51はCaOスパッタへの投入電力、52はITOスパッタへの投入電力を示す。
カソード電極の形成においては、成膜開始後1分までは、CaOへの投入電力は零であり、1分から2分の間に100Wまで連続的に上昇させる。その後、一定の投入電力で共スパッタしてカソード電極を形成し、電子注入層側でカソードの主成分であるITOの比率が大きくなる様にした。
本実施例の有機ELパネルに所定の駆動電圧を印加し、300cd/cm2の白色輝度を得たところ、実施例1に比べ、各色ごとに0.2から0.4Vの印加電圧の低電圧下効果が得られた。
実施例1と同様に、1000hrの連続駆動を行ったところ、同様にダークスポットの発生のない素子が確認できた。通常のテレビ画像表示においても、2000hrの駆動で、ダークスポットの発生は同様に認められなかった。
本実施例のように、電極の有機EL側で、アルカリ金属の酸化物または炭酸化物、あるいはアルカリ土類金属の酸化物または炭酸化物を少なくとも一種類含有する副成分の量を小さくすることにより、注入性を低下させることなく、吸水性を確保し、ダークスポットの発生の少ない長寿命の有機EL素子を提供することが出来る。
なお、本実施例はカソード電極に適用した例を示したが、アノード電極にも同様に適用することができる。
図1は本発明の実施の形態の有機EL素子の断面図を示す。 本発明、第一の実施例の説明図であり、有機ELパネルの一部の断面図である。 本発明、第二実施例の説明図であり、有機EL素子を用いた表示パネル上面図である。 本発明、第二実施例の説明図であり、有機EL素子を用いた表示パネルの断面図である。 本発明、第二実施例の説明図であり、カソード電極形成時の投入電力の時間変化を示す図である。 有機EL素子の従来例の説明図である。
符号の説明
1 ガラス基板
2 アノード電極
3 ホール輸送層
4 発光層
5 電子輸送層
6 カソード電極
7 乾燥材
8 封止部材
9 素子駆動用回路形成部
10 平坦化膜
11 素子分離膜
12 光の取り出し方向
31 ホール輸送層、発光層、電子輸送層からなる有機層
32 カソード電極引き出し部
33 パッド部
34 フィルムカバー
51 CaOスパッタへの投入電力
52 ITOスパッタへの投入電力

Claims (3)

  1. アノード電極及びカソード電極とを有し、該アノード電極及びカソード電極に挟持された有機化合物からなる層を少なくとも有する有機発光素子において、少なくとも該アノード電極または該カソード電極の一方は、主成分として導電材料を有し、副成分としてアルカリ金属の酸化物または炭酸化物、あるいはアルカリ土類金属の酸化物または炭酸化物を少なくとも一種類含有することを特徴とする有機発光素子。
  2. 請求項1の主成分として導電材料を有し、副成分としてアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の酸化物または炭酸化物を少なくとも一種類含有する電極において、素子外部方向に向かって副成分の含有比率が増大する分布を有することを特徴とする有機発光素子。
  3. 請求項1から2において、導電材料が透明導電膜である事を特徴とする有機発光素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009205985A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Sumitomo Chemical Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法
JP2019036452A (ja) * 2017-08-10 2019-03-07 大日本印刷株式会社 有機エレクトロルミネッセンスデバイス

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