JP2005205366A - カーテン塗布装置 - Google Patents

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彰 中野
Masaru Yasuhara
賢 安原
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Abstract

【課題】高速塗布時におけるウェブに同伴する空気を除去し、カーテン膜の安定化させることにより、良好な品質の塗布製品を製造することのできるカーテン塗布装置を提供するものである。
【解決手段】連続走行するウェブに塗布液を塗布するカーテン塗布装置において、カーテン膜の該ウェブへの衝突地点より上流側にエアジェット噴射装置を設け、該噴射装置には、エア噴射管が付設され、該ウェブを囲う隔壁部材により閉空間を形成し、かつ幅方向エア吸引装置と端部側エア吸引装置を設けて負圧領域とし、かつカーテン上流近傍にドライアイス煙を発生させるドライアイス煙発生装置を設け、該ドライアイス煙による可視化されたエアの流れの情報を元に該幅方向エア吸引装置と該端部側エア吸引装置の空気吸引圧力を制御することを特徴とするカーテン塗布装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印刷用紙、感圧記録紙、感熱記録紙、印画紙、印刷製版材料などの製造に際し、連続走行する紙、塗被紙、フィルムなどの高速塗布時におけるウェブに同伴する空気を除去し、カーテン膜の安定化させることにより、良好な品質の塗布製品を製造することのできるカーテン塗布装置に関するものである。
カーテン塗布方法は、一種以上の塗布液を用いて自由落下カーテン膜を形成し、これを塗布される材料(ウェブ)に衝突させ、塗布されるウェブ上に塗膜を形成する方法であり、鉄板の表面塗布方法としては古くから用いられてきた。
従来より、カーテン塗布方法においては、ウェブ上に塗膜を形成するときに、未塗布部が生じたり、塗布ムラが生ずることがあった。
この原因の一つとして、ウェブ表面と塗布液との親和性が悪い場合がある。この場合は、物理的な手段や化学的な手段を用いてウェブと塗布液との親和性を上げることによって解決されるものである。
もう一つの原因として、ウェブ表面の同伴空気の問題がある。同伴空気は高速走行するウェブ表面に発生するもので、ウェブ表面に滞留する同伴空気が除去されずに塗布液が塗布されることにより、ウェブの塗布面に未塗布部を生じさせたり、同伴空気がカーテン膜近傍で乱流となってカーテン膜を揺らすことにより、ウェブの塗布面に塗布ムラを生じさせるなど、問題を引き起こし、特に塗布速度が上がるほど顕著になるために、カーテン塗布方法では塗布速度が上げられない主要な原因の一つになっている。
写真感光材料を塗布するための代表的なカーテン塗布装置であるスライドホッパー型カーテン塗布装置では、塗布地点(ウェブと塗布液が接する地点)で減圧にして塗布線のヒール部をウェブ上流側へ引き込み、塗布を安定させている。それだけでは足りずに、減圧の発生と同時に溶媒蒸気を発生させたり、同伴空気を塗布液に溶解しやすい気体(炭酸ガス)に置換するという手段が開示されている。
一方、エクストルージョン型カーテン塗布装置では、カーテン膜の落下運動量が同伴空気の層を破壊するために、スライドホッパー型カーテン塗布装置よりも高い速度領域での塗布が可能である。しかしながら、塗布速度が上がるにつれ、また、製品品質の欠点の発生を皆無にするために、同伴空気そのものを取り去る工夫が数々なされてきた。
基本的には、同伴空気を遮蔽するための遮風板をカーテン膜の上流に設けることである。その後、数々の工夫がなされたが、代表的なものはカーテン膜上流部で同伴空気を吸引する方法である。しかしながら、同伴空気を吸引する方法では、さらに高速度の領域で発生する同伴空気を十分に遮蔽することはできなかった。
十分に同伴空気を遮蔽するための有効性を確認している手段として、カーテン膜の上流部数十ミリのところでウェブと遮蔽物を接触させる方法(以下、接触式という。)がある(例えば、特許文献1参照。)。接触式は、物理的に固体の遮蔽物によリ同伴空気を遮蔽するため、同伴空気の遮蔽の方法としては究極の方法であり、他手法では接触式より効率よく同伴空気を遮蔽することは困難であった。
ここで、接触式のカーテン塗布装置について、図2を用いて説明する。図2は、従来におけるカーテン塗布装置を示す概略図である。図2において、コーターヘッド22近傍の上流側には、遮蔽部材26が設けられている。そして、遮蔽部材26の下部にウェブ接触部材27が設置され、ウェブ21の走行時には該ウェブ21と接触する。ウェブ21の高速走行によって同伴する空気は、ウェブ接触部材27により遮断され、下流側のカーテン膜23に対して影響を及ぼさない。
しかしながら、接触式ではウェブに遮蔽物が接触するため、紙などのウェブでは紙粉や毛羽立ち、塗被紙などでは塗布構成物が剥がれ落ちる粉落ち、フイルムなどのウェブではウェブ表面に傷、というような種々の問題を発生させることがある。また、単に遮蔽部材を接触させた場合、塗布速度が上がるにつれて遮蔽部材の磨耗による問題も発生し、長時間の製造レベルでの運転には適さないものであった。高機能紙では多層塗布する場合が多々あるが、ウェットオンウェット塗布方法では接触式にした場合、同伴空気とともに上流で塗布した液を掻き取ってしまうことになり採用することができない。
このように、連続走行するウェブに塗布液を塗布するカーテン塗布装置において、ウェブの走行により発生する同伴空気をカーテン膜から遮蔽する方法として接触式の方法による効果は大きいが、反面において、紙粉、毛羽立ち、粉落ち、ウェブ表面の傷、遮蔽部材の磨耗、などの種々の問題を発生させず、安定した製品を製造することは困難であった。
また、カーテンがウェブに衝突する地点よりも上流側に、ウェブの移動により発生する同伴空気をカーテンから遮断する為のエアジェット噴出装置を設け、エアジェットが同伴空気を除去する方法もあるが、除去された同伴空気が乱流となって、カーテンを揺らして塗布ムラを発生させたり、液割れにより未塗布部を発生させるなどの問題を発生する事があり、安定した品質の製品を製造するためには不十分だった。
特開平8−001061号公報
本発明の目的は、高速塗布時におけるウェブに同伴する空気を除去し、カーテン膜を安定化させることにより、良好な品質の塗布製品を製造することのできるカーテン塗布装置を提供することである。
本発明者は、上記に鑑み鋭意検討した結果、本発明のカーテン塗布装置を発明するに至った。
すなわち、本発明のカーテン塗布装置は、連続走行するウェブに塗布液を塗布するカーテン塗布装置において、カーテン膜の該ウェブへの衝突地点より上流側に位置し、上流側方向にエアを噴射するエアジェット噴射装置を設けてなり、該エアジェット噴射装置には、該ウェブの移動によリ発生する同伴空気を該カーテン膜から遮断してエアの乱流の影響を除去するとともに、カーテン膜が該噴射装置側に引き込まれるのを防止するエア噴射管が付設され、該エア噴射管に設けられたエアを噴射する吹き出し孔上部から、コーターヘッドの上流側に位置し、垂直から水平にウェブを方向転換させるロール近傍の垂直側まで該ウェブを囲う隔壁部材により閉空間を形成し、かつ該閉空間内には該エアジェット噴射装置に加えて、ウェブの幅方向に平行な幅方向エア吸引装置とウェブの両端部近傍に端部側エア吸引装置を設けて負圧領域とし、かつカーテン上流近傍にドライアイス煙を発生させるドライアイス煙発生装置を設け、該ドライアイス煙による可視化されたエアの流れの情報を元に該幅方向エア吸引装置と該端部側エア吸引装置の空気吸引圧力を制御することを特徴とするものである。
本発明のカーテン塗布装置は、コーターヘッドの上流側に位置し、垂直から水平にウェブを方向転換させるロール近傍の垂直側まで該ウェブを囲う隔壁部材により閉空間とし、かつ該閉空間内には該エアジェット噴射装置に加えて、ウェブの幅方向に平行な幅方向エア吸引装置とウェブの両端部近傍に端部側エア吸引装置を設けて負圧領域とすると共にカーテン上流近傍にドライアイス煙を発生させる装置を設け、このドライアイス煙による可視化された空気の流れの情報を元に走行するウエブの上流および両側面の空気吸引圧力を制御することにより、該ウェブの移動によリ発生する同伴空気を該カーテン膜から遮断してエアの乱流の影響を除去し、カーテン膜を安定化させて良好な品質の塗布製品を製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面によりさらに詳しく説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されることなく、様々な形態が可能であることはいうまでもない。
図1は、本発明におけるカーテン塗布装置の実施態様の一例を示す全体概略図である。
本発明のカーテン塗布装置は、コーターヘッド2、エアジェット噴射装置に付設されたエア噴射管7、該エア噴射管7より垂直から水平にウェブを方向転換させるロール12近傍の垂直側まで該ウェブを囲うようにして閉空間を形成する隔壁部材6、端部側エア吸引装置8とエア吸引ポンプ9、幅方向エア吸引装置10とエア吸引ポンプ11、ドライアイス煙吹きだしスリット18を設けたドライアイス煙吹きだしノズル17を付設し、本体内部に電熱ヒーター16と本体上面にドライアイス投入口14と開閉蓋15を設けたドライアイス煙発生装置13で構成される。
図1において、予め調整された塗布液は図示しない給液ポンプによってコーターヘッド2へ送られる。コーターヘツド2の内部は、マニホールド4、スリット5からなり、それぞれ高精度の仕上げが施されている。供給された塗布液は、マニホールド4に満たされ、さらにスリット5に送られるときに通過する狭い間隙により、給液ポンプの送液による動圧の影響が軽減され、幅方向における圧力分布が均一化され、垂直なカーテン膜3が形成される。
幅方向でプロファイルが均一となったカーテン膜3は、連続走行しているウェブ1と接触し、ウェブ1上に塗布膜を形成する。
形成させたカーテン膜3を安定した状態で塗布するためには、ウェブ1からコーターヘッド2下部の流出部までの高さがある程度必要とされるが、本実施形態においてはその高さを制御することも可能であり、カーテン膜3の安定に適した高さは60〜300mm、好ましくは100〜250mm、さらに好ましくは120〜180mmである。
本発明における同伴空気の除去に当たっては、コーターヘッド2に隣接してカーテン膜3の該ウェブ1への衝突地点より上流側に同伴空気を除去する隔壁部材6が設けられている。同伴空気を除去する隔壁部材6はコーターヘッド2から落下するカーテン膜3の上流側近傍に位置し、ウェブ1に同伴される空気を遮蔽するものである。
ウェブ1にカーテン膜3が衝突する地点より上流側には、エアを噴射するエアジェット噴射装置(図示していない)に付設されたエア噴射管7を設け、該エア噴射管7から噴射されるエアによって、該ウェブ1の移動によリ発生する同伴空気を該カーテン膜3から遮断してエアの乱流の影響を除去するとともに、カーテン膜3が該噴射装置側に引き込まれるのを防止する。
隔壁部材6の閉空間内部に設けられたエア噴射管7は、エア供給ポンプから供給されたエアを噴出する構造となっており、上流側方向にエアを噴射できるように設定される。エア供給ポンプ(図示していない)とエア噴射管7の間にエアの噴射状態を確認するための圧力計(図示していない)を設置することが望ましい。
隔壁部材6は、エア噴射管7に設けられたエアを噴射する吹き出し孔上部から、コーターヘッドの上流側に位置し、垂直から水平にウェブを方向転換させるロール12近傍の垂直側まで該ウェブ1を囲うようにして閉空間を形成するものである。
そして、閉空間は、エア噴射管7に加えて、ウェブ1の両端部近傍に端部側エア吸引装置8とエア吸引ポンプ9を設けてウェブ1の両端部側から同伴空気を吸引除去するとともに、ウェブ1の幅方向に対して平行な幅方向エア吸引装置10とエア吸引ポンプ11を設けて幅方向における同伴空気とエア噴射管7から噴射したエアを吸引除去する構造を有するものであり、負圧領域となっている。
ここで、図1では、一例として、端部側エア吸引装置8が垂直から水平にウェブ1を方向転換させるロール12近傍に図示されているが、エア噴射管7から該ロール12のいずれの位置に付設してもよい。また、幅方向エア吸引装置10も同様である。
そして、ドライアイス煙発生装置13は、その内部に予め水を供給しておき、ここにドライアイス投入口14から適宜ドライアイスを投入することによってドライアイス煙が発生し、開閉蓋15を閉じることによって該ドライアイス煙発生装置13の内部に充満したドライアイス煙が煙吹きだしノズル17を通って煙吹きだしスリット18から噴出する。この際、ドライアイス煙発生装置13内部の水温が下がると煙を発生しなくなるため、電熱ヒーター16にて水を適宜加温することによって安定なドライアイス煙が供給できる構造となっている。
本発明においては、隔壁部材6の閉空間に対して端部側エア吸引装置8と幅方向エア吸引装置10を、それぞれ、ウェブ1の両端部側2箇所とウェブ1の全幅への1箇所に設け、カーテン上流近傍に設けた煙発生装置13で発生させたドライアイス煙による可視化された空気の流れの情報を元に各箇所の吸引力を調整することによりエア噴出管7とエア吸引装置それぞれの間のエアの流れを整流化し、乱流による影響を除去するものである。そして、走行するウェブ1に同伴されるエアは、エア噴射管7に噴射され、さらに端部側エア吸引装置8、幅方向エア吸引装置10によって乱流による影響を除去された上で吸引、除去され、コーターヘッド2から供給されるカーテン膜3の落下状態を安定化することができる。
エア噴射管7の設定位置は、カーテン膜3がウェブ1に衝突する地点から200mm以下の上流側に設定することが好ましい。ここで、200mmより離れた位置にある場合、エア噴射管7よりも下流側で発生する同伴空気によってカーテン膜3が乱れ、塗布障害を発生させることになる。但し、200mm以内であっても、塗布速度などの条件によっては塗布傷害を発生しないものの、カーテン膜3を乱す場合もあるので、設定位置は、カーテン塗布装置の構造面から許容できる範囲内でカーテン膜3がウェブ1に衝突する地点に近付けることが塗布状態を良好にできる。
上記発明において、エア噴射管7は、ウェブの幅と同等またはそれ以上の長さを有するエア噴射スリットを備え、該エア噴射スリットの一方または両方の端部がエア供給ポンプの供給管を接続した構造であることが好ましい。
エア噴射スリット幅は、1〜30mmで設けられていることが好ましく、この範囲をはずれ、30mmを超えた場合にはエアの噴射圧力が減少し、また1mm以内では加工上エア噴射スリット幅の精度が十分でなく好ましくない。
上記発明において、エア噴射管7からの噴射には、エアを以て説明したが、エアに代えて蒸気またはミストとすることも好ましい。これは、コーターヘッド2の上流側におけるウェブ1に対して蒸気またはミストを噴射することによって、予めウエット状態にあるウェブ1とコーターヘッド2から流下するカーテン膜3とが馴染みやすく良好な塗布状態を得やすくなるという効果がある。また、噴射を蒸気とすることによりウェブ1に予め熱を与えることができ、乾燥効率の向上に寄与することができる。
幅方向エア吸引装置10は、ウェブの幅と同等またはそれ以上の長さを有するエア吸引スリットを備え、該エア吸引スリットの一方または両方の端部がエア吸引ポンプ11の吸引管を接続した構造であることが好ましい。
上記エア吸引スリット幅は、1〜50mmで設けられていることが好ましく、この範囲をはずれ、50mmを超えた場合にはエアの吸引圧力が減少し、また1mm以内では加工上エア吸引スリット幅の精度が十分でなく好ましくない。
端部側エア吸引装置8は、エア噴射管7の設定位置より垂直から水平にウェブ1を方向転換させるロール12近傍の位置まで、いずれの位置に設置してもよいが、該エア噴射管7の設定位置の上流側近傍で、両端部にそれぞれ設置することが好ましい。そして、両端部それぞれには端部側エア吸引装置8にエア吸引ポンプ11が接続される(図1では手前側しか図示していない。)。
ドライアイス煙発生装置13に設けられたドライアイス煙吹きだしノズル17は、その先端部がカーテンから200mm以上上流に位置するのが好ましい。これよりカーテン膜3に近づくと吹き出されたドライアイス煙がカーテン膜3を乱し、塗布欠陥を発生させることになる。但し、200mm以内であっても、塗布速度などの条件によっては塗布傷害を発生しないものの、カーテン膜3を乱す場合もあるので、設定位置は、カーテン塗布装置の構造面から許容できる範囲内でカーテン膜3がウェブ1に衝突する地点に近付けることが塗布状態を良好にできる。
上記ドライアイス煙吹きだしノズル17に設けられたドライアイス煙吹きだしスリット18のスリット幅は、1〜50mmで設けられていることが好ましく、この範囲をはずれ、50mmを超えた場合にはドライアイス煙が拡散し、有効な情報が得られない。また1mmより小さいと、加工上エア吸引スリット幅の精度が十分でなく、また煙の流速が高くなりすぎ、カーテン膜3を乱して塗布障害を発生しやすい。
ドライアイス煙発生装置13には、その内部に予め電熱ヒーター16が浸る程度に水を供給しておき、ドライアイス投入口14から幅方向に各々200〜500gのドライアイスを5〜10cm程度の等間隔に投入し、ドライアイス煙を発生させる。この際、電熱ヒーター16の発熱量を適宜調節し、水温を40〜60℃程度に保つことにより安定したドライアイス煙を得ることができる。ドライアイスの消費によりドライアイス煙が不安定になって来たらドライアイス投入口から適宜ドライアイスを補給し、ドライアイス煙を再度発生させる。
上記発明において、ドライアイス煙吹きだしノズル17からの噴射には、ドライアイス煙を以て説明したが、ドライアイス煙に代えて蒸気または線香など可燃物による煙も使用できる。しかしながら、ドライアイス煙は比重が空気より重く、拡散しにくいため、カーテン近傍のエアの流れを可視化しやすいことからより好ましい。
本発明におけるカーテン塗布装置を用いた塗布方法においては、連続走行するウェブに塗布液を塗布する際に、ウェブの移動により発生する同伴空気をエア噴射管からエアを上流側に噴射し、これを隔壁部材による閉空間に位置するエア吸引装置を用いて吸引除去するもので、幅方向エア吸引装置によるウェブ幅方向の同伴空気の除去と、ウェブの両端部側のエアを両端部に設置された端部側エア吸引装置による吸引除去とをカーテン上流近傍に設けたドライアイス煙を発生させる装置から吹き出されたドライアイス煙による可視化された空気の流れの情報を元にカーテン膜の乱れをなくすようにバランスよく作動させることであり、適宜、幅方向エア吸引装置と端部側エア吸引装置との調整を図ることである。
本発明のカーテン塗布装置において、用いられるコーターヘッドとしては、スライドホッパー型、エクストルージョン型、または両者の混合したスライドエクストルージョン型などが挙げられる。
本発明において、「塗布液」とは、写真乳剤液としてゼラチン水溶液中にハロゲン化銀を分散せしめたもの、磁気記録紙用塗布液として水あるいは有機溶剤中に磁性体粒子を分散せしめたもの、感熱記録紙用塗布液として発色剤と顕色剤を分散せしめたもの、感圧記録紙用塗布液として発色剤あるいは顕色剤を含むマイクロカプセルを分散せしめたもの、インクジェット記録紙用塗布液、顔料塗被紙用塗布液として無機あるいは有機顔料を分散せしめたものなどであり、これらに挙げられる塗布液の固形分濃度などとは関係なく、カーテン塗布を行うことが可能な塗布液であれば、制限なく用いることができるが、塗布液の粘度についてはB型粘度が10〜300mPaの範囲の塗布液が好ましい。
本発明に用いられるウェブとしては、一般に使用される上質紙、中質紙、更級、マシンコート紙、アート紙、キャストコート紙、合成紙、レジンコーテッド紙、プラスティックフィルム、金居板、ゴム板、天然あるいは合成繊維で織られた布などを挙げることができる。
以下、本発明をよリー層明瞭とするために実施例を挙げて説明する。なお、実施例中の部数は、全て質量部を示し、特に断りのない限り、濃度は固形分の質量%、塗布量は、乾燥後の塗布量を示す。
感圧記録紙用塗布液について、以下のとおり作製した。
<マイクロカプセル分散液>
クリスタルバイオレットラクトン(CVL)5部を溶解した200部の高沸点油(具羽化学社製、KMC−113)を5%スチレン無水マレイン酸共重合体水溶液(pH5.0)250部に添加し、平均粒子径を6μmとなるように乳化した。
次に、40%メラミン−ホルマリン初期縮合物水溶液(住友化学社製、スミレッツレジン)20部を上記乳化剤に加えて温度を75℃とし、2時間反応させた後、20%水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0として室温まで冷却し、40%のマイクロカプセル分散液を得た。
<塗布液>
上記のようにして得られたマイクロカプセル分散液を下記の配合に、さらに水を加え、固形分濃度33%に調整して感圧記録紙用塗布液を作製した。
40%マイクロカプセル分散液 100部
小麦澱粉(平均粒子径20μm) 50部
48%カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックス 20部
上記塗布液を用い、図1で示したカーテン塗布装置により感圧記録紙を製造した。コーターヘッドから落下するカーテン膜がウェブと衝突する地点を基準として、これよりも上流側20mmの位置に、閉空間の構造からなる隔壁部材を設置した。この隔壁部材には、カーテン膜から30mmの位置にエア噴射管、さらにエア噴射管に連続する形で隔壁部材を設置した。ここで、エア噴射管の吹き出し圧は1400Paで行い、幅方向エア吸引装置およびウェブ両端部側に設置した端部側エア吸引装置の吸引圧はカーテン上流近傍に設けたドライアイス煙発生装置のドライアイス煙による可視化されたエアの流れの情報を元に−1200Paから−1400Paの条件で適宜調整してエアの吸引を行った。ウェブとして坪量40g/m2の上質紙を用い、予めその上流側に設けたブレードコーターにより水塗りし、オンラインでエクストルージョン型カーテン塗布装置を用いて塗布速度1000m/分および1500m/分の2つの条件で感圧記録紙用塗布液を塗布量3.5g/m2となるように塗布し、塗布長さ100000mの感圧記録紙を製造した。
(比較例1)
上記図2で示したカーテン塗布装置を用いて感圧記録紙を製造した。図2で説明したように、コーターヘッドから落下するカーテン膜がウェブと衝突する地点を基準として、これよりも上流側20mmの位置に遮蔽部材を設置し、該遮蔽部材の下部にはウェブ接触部材を設置した。このようにした以外は実施例1と同様にして比較例1の感圧記録紙を製造した。
(比較例2)
比較例2では、実施例1の図1に示すウェブ両端部側における端部側エア吸引装置を−1400Paに固定したこと以外は実施例1と同様にして比較例2の感圧記録紙を製造した。
(比較例3)
比較例3では、実施例1の図1に示すウェブ両端部側における端部側エア吸引装置を使用しないこと以外は実施例1と同様にして比較例3の感圧記録紙を製造した。
上記実施例1および比較例1〜3により製造された感圧記録紙に対して、下記の評価方法により評価し、その結果を下記表1に掲げた。なお、評価に当たって、感圧記録紙の製造における塗布長さ99000〜100000mの間の1000m分の塗布時点での状態を観察することとした。
<カーテン膜>
カーテン膜の安定状態を目視観察し、次の基準で評価した。なお、許容レベルとしては○以上である。
◎:カーテン膜揺れが発生せず、非常に安定している。
○:カーテン膜揺れがほとんど確認できない程度に発生している。
△:カーテン膜揺れが僅かに発生している。
×:カーテン膜揺れが全幅にわたって間欠的に発生している。
<塗布面>
製造した感圧記録紙の塗布面における塗布ムラや未塗布部の発生状態を目視観察し、次の基準で評価した。なお、許容レベルとしては○以上である。
◎:塗布ムラ、未塗布部ともに全く観察されない。
○:塗布ムラのみがごく僅かに観察されるが、製品として問題ない。
△:塗布ムラが僅かに観察され、製品として問題ある。
×:塗布ムラ、未塗布部ともに観察され、製品として使用不可。
Figure 2005205366
評価;
上記表1から明らかなように、塗布速度が1000m/分のとき、実施例1は良好な結果であった。一方、比較例1では遮蔽部材にウェブ接触部材を設けたもので、カーテン膜揺れを僅かに発生させ、それとともに製造された塗布面も悪かった。また、比較例2ではエア吸引装置を固定して使用した場合であるが、カーテン膜揺れが微かに発生しており、塗布面には塗布ムラが観察された。比較例3では、ウェブ両端部側の端部側エア吸引装置を使用していない場合であるが、カーテン膜揺れが全幅にわたって間欠的ではあるが発生していることが観察され、それに伴って塗布面も悪影響を及ぼしていた。続いて、塗布速度1500m/分のときは、実施例1は良好な結果であった。一方、比較例1および2、3では塗布速度がさらに高速化されていることから、カーテン膜揺れ、塗布面ともに問題であった。
高速塗布時におけるウェブに同伴する空気を除去し、カーテン膜の安定化させることにより、良好な品質の塗布製品を製造することのできるカーテン塗布装置である。
本発明のカーテン塗布装置における実施態様の一例を示す概略斜視図である。 従来におけるカーテン塗布装置を示す概略斜視図である。
符号の説明
1、21 ウェブ
2、22 コーターヘッド
3、23 カーテン膜
4、24 マニホールド
5、25 スリット
6 隔壁部材
7 エア噴射管
8 端部側エア吸引装置
9、11 エア吸引ポンプ
10 幅方向エア吸引装置
12、28 ロール
13 ドライアイス煙発生装置
14 ドライアイス投入口
15 開閉口
16 電熱ヒーター
17 ドライアイス煙吹きだしノズル
18 ドライアイス煙吹きだしスリット
26 遮蔽部材
27ウェブ接触部材

Claims (1)

  1. 連続走行するウェブに塗布液を塗布するカーテン塗布装置において、カーテン膜の該ウェブへの衝突地点より上流側に位置し、上流側方向にエアを噴射するエアジェット噴射装置を設けてなり、該エアジェット噴射装置には、該ウェブの移動によリ発生する同伴空気を該カーテン膜から遮断してエアの乱流の影響を除去するとともに、カーテン膜が該噴射装置側に引き込まれるのを防止するエア噴射管が付設され、該エア噴射管に設けられたエアを噴射する吹き出し孔上部から、コーターヘッドの上流側に位置し、垂直から水平にウェブを方向転換させるロール近傍の垂直側まで該ウェブを囲う隔壁部材により閉空間を形成し、かつ該閉空間内には該エアジェット噴射装置に加えて、ウェブの幅方向に平行な幅方向エア吸引装置とウェブの両端部近傍に端部側エア吸引装置を設けて負圧領域とし、かつカーテン上流近傍にドライアイス煙を発生させるドライアイス煙発生装置を設け、該ドライアイス煙による可視化されたエアの流れの情報を元に該幅方向エア吸引装置と該端部側エア吸引装置の空気吸引圧力を制御することを特徴とするカーテン塗布装置。
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