JP2005236228A - 炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法 - Google Patents

炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 炭化ケイ素焼結体の表面及び表面近傍に存在する有機及び無機不純物を、簡易に、且つ短時間で洗浄除去することができる炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法を提供する
【解決手段】 炭化ケイ素焼結体を、ホスファゼン化合物誘導体を含有する洗浄液に浸漬させると共に、周波数700kHz以上の超音波を照射する炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体各種部材及び電子部品用途向け炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法に関する。詳しくは、高純度が要求されるダミーウエハ、ターゲット、発熱体等に関する半導体製造用途炭化ケイ素焼結体の有機物汚染、金属元素汚染、及びパーティクル汚染等の除去方法に関する。
炭化ケイ素は、共有結合性の強い物質であり、従来より高温強度性、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性等の優れた特性を生かして多くの用途で用いられてきた。それらの利点が着目され、最近では電子分野、情報分野、半導体分野への応用が期待されている。
半導体シリコン集積回路の高集積化、及びそれに付随した細線化に伴って、これらの分野で用いられる半導体各種部材及び電子部品は、高純度化、高密度化が要求されるため、非金属系焼結助剤を用いたホットプレス焼結法や反応焼結法が鋭意研究されている。しかしながら、これらの焼結法で得られた炭化ケイ素焼結体は、高純度化、高密度化でありながら製造前後のプロセス(焼結、加工、及びハンドリング等)で、表面及び表面近傍に汚染を受けているのが現状である。
このため、炭化ケイ素焼結体を半導体各種部材及び電子部品に応用するためには、即ちコンタミネーション、パーティクル等の汚染を防ぐために、表面洗浄によるシリコンウエハ並みの表面純度の達成が必要不可欠である。
炭化ケイ素焼結体の洗浄方法に関する技術としては、(1)特許文献1に、酸洗浄後、1200℃以上の温度で酸化処理し、その後窒素雰囲気で表面処理する方法が開示されている。(2)特許文献2ではシリカ砥粒でブラスト洗浄した後に、フッ酸及び硝酸の混酸で湿式洗浄する方法が開示されている。(3)特開平6−77310号では、フッ酸水溶液に浸清洗浄した後、超純水で濯ぎ、更に酸素・ハロゲンガスで乾式洗浄した後に、酸素処理する方法が開示されている。(4)焼結後の、高純度化は非常に困難なことから、多孔質炭化珪素成形時にハロゲン化水素ガス及び無機酸洗浄処理をして一旦高純度化した後、二次焼結する方法(特許文献4、特許文献5、特許文献6)等が報告されている。
以上の方法は、簡易に湿式洗浄するだけではなく、酸化処理、ブラスト洗浄、二次焼結等の処理が必要で工程が複雑になり、優れた洗浄法であるとは言い難い。
登録181841号 特開平5−17229号 特開平6−77310号 特開昭55−158622号 特開昭60−138913号 特開昭64−72964号
以上より、半導体各種部材及び電子部品に用いられるよう、炭化ケイ素焼結体の表面及び表面近傍に存在する有機及び無機不純物を、簡易に、且つ短時間で洗浄除去できる炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法が求められていた。
(1) 炭化ケイ素焼結体を、ホスファゼン化合物誘導体を含有する洗浄液に浸漬させると共に、周波数700kHz以上の超音波を照射することを特徴とする炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法。
(2) 前記ホスファゼン化合物誘導体は、次式(1)で表されるものである前述の(1)記載の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法。
Figure 2005236228
(式中、nは3〜5の整数を表す。R1及びR2は次式(2)で表される。)
Figure 2005236228
(式中、R3は一価の置換基を表す。)
(3) 周波数1MHz以上の超音波を照射しながら処理する前述の(1)又は(2)に記載の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法。
(4) 前述の洗浄液の温度が、30℃以上であることを特徴とする前述の(1)〜(3)のいずれかに記載の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法。
(5) 前述のホスファゼン化合物誘導体を含有する洗浄液の溶媒は、石油系炭化水素、有機酸エステル、及びグリコールエーテル、これらの混合溶剤、又は、これら溶剤或いは混合溶剤と界面活性剤との混合物、である前述の(1)〜(4)のいずれかに記載の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法。
本発明の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法によれば、被洗浄物と洗浄液の濡れ性が向上すると共に、気泡の発生量が抑えられるので、被洗浄物の洗浄効果が大きく改善される。
以下、実施の形態を挙げて本発明の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法について説明する。本発明の実施形態にかかる炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法は、炭化ケイ素焼結体(以下、被洗浄体ということがある。)を、ホスファゼン化合物誘導体を含有する洗浄液に浸漬させると共に、周波数700kHz以上の超音波を照射しながら処理を行う工程を備える。
(ホスファゼン化合物誘導体含有洗浄液に浸漬する工程)
ホスファゼン化合物誘導体含有洗浄液に浸漬する工程は、炭化ケイ素焼結体の表面及び表面近傍に付着した有機物を除去する工程である。
ホスファゼン化合物誘導体含有洗浄液としては、溶媒としての準水系有機溶剤に、ホスファゼン化合物誘導体を溶解させたものを用いることができる。
ホスファゼン化合物誘導体としては、例えば次式(1)で表されるものを用いることができる。
Figure 2005236228
(式中、nは3〜5の整数を表す。R1及びR2は次式(2)で表される。)
Figure 2005236228
(式中、R3は一価の置換基を表す。)
3で表される一価の置換基としては、アルキル基が挙げられる。かかるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。
準水系有機溶剤とは、水に可溶な有機溶剤及びそれ自体が水に不溶であるが水による洗浄で容易に除去できるものを示す。即ち、本発明において、準水系有機溶剤とは、水に可溶なものの他、水不溶性溶剤に親水性基を部分的に導入したもの、或いは予め界面活性剤を添加したものも含む。
準水系有機溶剤として具体的には、石油系炭化水素、有機酸エステル、グリコールエーテル、これらの混合溶剤、及びこれら溶剤或いは混合溶剤と界面活性剤との混合物等が挙げられる。
混合溶剤及び混合物としては、石油系炭化水素と有機酸エステル又はグリコールエーテルとの混合溶剤、石油系炭化水素と有機酸エステル又はグリコールエーテルと界面活性剤との混合物、石油系炭化水素と界面活性剤との混合物、有機エステルと界面活性剤との混合物等が挙げられる。
石油系炭化水素としては、ナフテンやヘキサンに代表される脂肪族炭化水素等が挙げられる。
有機酸エステルとしては、脂肪酸エステル(例えば、脂肪酸メチルエステル等)、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等が挙げられる。
グリコールエーテルとしては、プロピレングリコールエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
界面活性剤としては、所望の目的を果たす界面活性剤ならば特に制限はないが、ポリオキシエチレン脂肪酸メチル、アルキルアミンオキサイド、ポリオキシアルキレングリコール、アルキルアミンのエチレンオキシド或いはプロピレンオキシド付加体等のノニオン系界面活性剤が好適である。
準水系有機溶剤に浸漬する工程において、炭化ケイ素焼結体を浸漬する時間は、付着している有機物の量や種類にもよるが、2分〜60分が好ましく、10分〜30分がより好ましく、10分〜15分がさらに好ましい。ただし、高周波超音波を照射しながら処理する場合には、2分〜5分が好ましい。
準水系有機溶剤に浸漬する工程において、付着している有機物の溶解力を大きくする観点から、50〜70℃に加熱して行うことが効果的である。
本発明の実施形態によれば、ホスファゼン化合物誘導体を含有する洗浄液に浸漬させることで洗浄ムラがなくなる。また洗浄初期に有機物汚染をムラなく除去することにより、後の無機酸等による洗浄における金属汚染除去も効果的に行える。つまり洗浄効果が大きく改善される。
本発明の実施形態によれば、ホスファゼン化合物誘導体を含有する洗浄液により表面の有機物(例えば油膜、指紋、ワックス)が除去されると共に、表面及び表面近傍の金属元素を除去することが可能となる。
(照射する超音波)
「超音波を照射する」とは、被洗浄物を超音波振動させながら処理すること、或いは洗浄液(溶剤又は水溶液)に超音波周波数をスイープさせながら処理することを示す。照射する超音波の周波数は、700kHz以上であり、好ましくは900kHz以上であり、より好ましくは1MHz以上である。周波数が3MHzを超えると、洗浄液が周りに散飛したり、洗浄液の液温が設定以上に上昇する場合があるので好ましくない。また、この周波数が、700kHz未満であると、洗浄効果が不十分となるため好ましくない。特に好適な周波数範囲は730kHzから1.2MHzの範囲である。
前述の照射する超音波の強度(出力)は、好ましくは500W/cm2以上であり、より好ましくは900W/cm2以上、さらに好ましくは1kW/cm2以上である。3kW/cm2を超えると、洗浄液が周りに散飛したり、洗浄液の液温が設定以上に上昇する場合があるので好ましくない。また、この周波数が500W/cm2未満であると、洗浄効果が不十分となるため好ましくない。
前記照射する超音波を発生させる超音波発生装置としては、上記周波数、強度等の条件を満たす超音波を発生させる装置であれば、特に制限はない。直接照射方式が好ましい。
本発明の実施形態によれば、周波数700kHz以上の超音波を照射しながら処理することで、被洗浄物或いは洗浄液(溶剤、水溶液)に物理的な振動を与え、さらに洗浄液(溶剤、水溶液)中に活性ラジカルを生成させるため、表面及び表面近傍に存在する不純物が除去し易くなる。そのため、洗浄効果を飛躍的に向上させることができ、少ない工程で、簡易に効率よく処理することができる。また、低周波超音波を照射した場合と比較して、大幅に時間を短縮させることができる。
(その他)
本発明の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法は、各種不純物、付着物の溶解能を向上させるため、洗浄液の温度を、好ましくは30℃以上、さらに好ましくは40℃以上、特に好ましくは50℃以上にして行うことが好適である。この温度の上限は、用いる洗浄液の沸点以下である。好ましくは、準水系有機溶剤の引火点より20℃以下であることが好ましい。
洗浄効果の面では特に必要でないが、洗浄水に浸漬する工程を行ってもよい。この洗浄水に浸漬する工程を行うと、例えば、準水系有機溶剤に浸漬する工程を経た後、被洗浄体に付着した溶剤を簡単に洗い流すこができるので、次に行う工程の水溶液を汚染し難くなる。
洗浄水としては、純水、蒸留水、イオン交換水等挙げられるが、洗浄水に浸漬する工程による被洗浄体の逆汚染を防止する観点から、純水が好ましい。純水としては、純度が100ppt以下のレベルで、且つ比抵抗が16〜18MΩのものが好ましく、純度が10ppt未満のものであればより好ましい。
洗浄水に浸漬する工程において、炭化ケイ素焼結体を浸漬する時間は、2分〜60分が好ましく、5分〜30分がより好ましく、10分〜20分がさらに好ましい。
洗浄水に浸漬する工程は、常に新しい洗浄水によって洗浄されるように、オーバーフロー方式で行ってもよく、さらに、この方式とカスケード方式とを組み合わせて行ってもよい。
被洗浄体としての炭化ケイ素焼結体は、半導体各種部材及び電子部品に使用し得る高密度、高純度のものであれば、特に限定しないが、例えば、非金属助剤を用いてホットプレス焼結した炭化ケイ素焼結体、本願出願人が先に出願した特願平10−67565号に記載の炭化ケイ素焼結体等が挙げられる。
本発明の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法に用いられる装置及び器具としては、耐薬品性に優れる塩化ビニル(PVC)製が好適であり、特に高純度化処理されたPVCが好適である。また、ヒーター等は、その表面にテフロン(登録商標)加工を施したものが好適である。
本発明の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法によって得られた炭化ケイ素焼結体は、半導体各種部材及び電子部品等に好適に使用することができる。半導体各種部材としては、ダミーウエハ、ヒーター、プラズマエッチング電極、イオン注入装置ターゲット等の高純度及びパーティクルフリーが望まれる部材が挙げられる。

Claims (5)

  1. 炭化ケイ素焼結体を、ホスファゼン化合物誘導体を含有する洗浄液に浸漬させると共に、周波数700kHz以上の超音波を照射することを特徴とする炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法。
  2. 前記ホスファゼン化合物誘導体は、次式(1)で表されるものであることを特徴とする請求項1記載の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法。
    Figure 2005236228
    (式中、nは3〜5の整数を表す。R1及びR2は次式(2)で表される。)
    Figure 2005236228
    (式中、R3は一価の置換基を表す。)
  3. 周波数1MHz以上の超音波を照射しながら処理することを特徴とする請求項1又は2に記載の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法。
  4. 前記洗浄液の温度が、30℃以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法。
  5. 前記ホスファゼン化合物誘導体を含有する洗浄液の溶媒は、石油系炭化水素、有機酸エステル、及びグリコールエーテル、これらの混合溶剤、又は、これら溶剤或いは混合溶剤と界面活性剤との混合物、であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭化ケイ素焼結体の湿式洗浄方法。
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