JP2005290812A - 床材及びその製造方法 - Google Patents

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正文 清水
Takashi Doi
孝志 土井
Yasuhiro Matsukawa
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Abstract

【課題】溝部に着色効果が施された床材を提供する。
【解決手段】着色層、透明性樹脂層及び化粧層からなる床材用化粧シートの当該着色層側に木質材料が積層されてなる床材であって、当該木質材料に達しないように、化粧層側から透明性樹脂層に向かって溝部が形成されている、ことを特徴とする床材
【選択図】なし

Description

本発明は、住宅、商業ビル等に用いられる床材に関する。
床材としては、木目模様等の意匠を有する化粧シートを合成樹脂層を介して木質板(合板、中密度繊維板(MDF)等)に貼り合わせたものが知られている(特許文献1)。これらの床材は、その意匠性を高める目的で、化粧シート側から木質板に向かって溝部が形成される。この場合、その形成された溝部が目立つように、溝部に着色が施されることが多い。溝部に着色を施す場合、1)溝部を一つ一つに着色する方法、2)床面全体に塗料を塗布した後、ワイピング処理することにより溝部に塗料を残す方法等が行われている。
しかしながら、上記1)の方法では、多大な時間を要するため、大量生産に適した方法とは言い難い。上記2)の方法でも、少なくとも塗布工程とワイピング工程を必要とするため、低コスト化に限界がある。
特開2003−239517号公報
従って、本発明の主な目的は、溝部に着色効果が施された床材を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の構成を有する床材が上記目的を達成できることを見出し、ついに本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の床材及びその製造方法に係る。
1. 着色層、透明性樹脂層及び化粧層からなる床材用化粧シートの当該着色層側に木質材料が積層されてなる床材であって、
当該木質材料に達しないように、化粧層側から透明性樹脂層に向かって溝部が形成されている、
ことを特徴とする床材。
2. 透明性樹脂層の厚みが200μm以上である請求項1記載の床材。
3. 着色層が、着色接着剤により形成された層である前記項1又は2に記載の床材。
4. 透明性樹脂層及び化粧層が、ウレタン系接着剤層及び/又はウレタン系プライマー層を介して積層されている前記項1〜5のいずれかに記載の床材。
5. 木質材料上に着色層、透明性樹脂層及び化粧層が順に積層された床材に対し、当該木質材料に達しないように、化粧層側から透明性樹脂層に向かって溝部を形成することを特徴とする床材の製造方法。
本発明の床材によれば、床材を上方から眺めた場合、透明性樹脂層を介して着色層を視認することができる。このため、あたかも溝部5が着色されているかのような視覚的効果が奏される。
しかも、溝部は、木質材料に達していないため(すなわち、木質材料は溝部加工されないので)、木質材料が外気と遮断することができる。これにより、溝部に必要とされていた防水処理、撥水処理等を行わなくても、木質材料の品質を維持することができる。
本発明の床材は、着色層、透明性樹脂層及び化粧層からなる床材用化粧シートの当該着色層側に木質材料が積層されてなる床材であって、
当該木質材料に達しないように、化粧層側から透明性樹脂層に向かって溝部が形成されている、
ことを特徴とする。
本発明床材の層構成の概要を図1に示す。本発明床材は、上層から順に化粧層1、透明性樹脂層2、着色層3及び木質材料4が積層されている。そして、この床材には溝部5が形成されている。溝部5は、木質材料4に達しないように形成されている。かかる構成をとることにより、床材を上方から見た場合に透明性樹脂層2を介して着色層3が視認できるので、あたかも溝部5が着色されているかのような視覚的効果が得られる。また、この溝部5は、木質材料の手前で止められているので、木質材料が外気と遮断された状態に置かれる。このため、従来必要とされていた防水処理、撥水処理等を行わなくても、木質材料の品質を維持することができる。
(1)溝部
溝部5は、図1では断面形状がV字形状とされているが、これに限定されない。例えば、断面形状が、四角形状(凹状)、半円状、U字状の各種形状を採用することができる。また、溝部の形成箇所も限定的でなく、所望の意匠等に応じて適宜決定することができる。
溝部5は、図1では化粧層1を貫通し、透明性樹脂層に達している。このほかにも、化粧層及び透明性樹脂層を貫通していてもよい。すなわち、溝部の最深部が着色層中にあるような場合も本発明に包含される。さらに、溝部が木質材料に達しない限り、化粧層、透明性樹脂層及び着色層を溝部が貫通していてもよい。
溝部の形成方法は、公知の方法に従って実施すればよい。例えば、テノーナー等の公知の装置により加工すれば良い。
また、溝部の形成は、どの段階であってもよい。例えば、本発明床材のすべての層を構成した後に溝部を形成する方法、化粧層と透明性樹脂層とを積層した後に溝部を形成し、それに着色層及び木質材料を積層する方法、化粧層、透明性樹脂層及び着色層を積層した後に溝部を形成し、それに木質材料を積層する方法等のいずれであってもよい。
(2)床材を構成する層
本発明床材における各層の積層方法は限定的でなく、接着剤等による接着、ラミネート等の各種の方法を採用できる。特に、透明性樹脂層と化粧層とは、ウレタン系接着剤層及び/又はウレタン系プライマー層を介して積層されていることが望ましい。
また、各層の厚みも限定的ではなく、公知の床材で採用されている範囲内で適宜設定することができる。
化粧層
化粧層は、特に限定されず、公知又は市販の化粧シートを用いることができる。例えば、少なくとも基材層、絵柄層、接着剤層、合成樹脂層及び表面保護層が順に積層された化粧シートを好適に用いることができる。 各層の積層も、通常の手順で実施すれば良い。例えば、着色した基材層の一方の面に絵柄層を印刷し、さらに前記絵柄層上に2液硬化型ウレタン樹脂等の公知のドライラミネーション用接着剤で形成した接着剤層を介して合成樹脂層を公知のドライラミネーション法、Tダイ押出し法等で積層し、透明性樹脂層の全面にプライマー層を必要に応じて設け、その上に表面保護層を形成すれば良い。そして、上記基材層の裏面に透明性樹脂層2が積層される。
透明性樹脂層
透明性樹脂層は、透明性を有する限り、その材質は特に限定されない。例えば、ポリエチレン(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン)、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン、メタクリル樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PET)、ポリアリレート等が挙げられる。また、非晶性ポリエチレンテレフタレート、いわゆるA−PET〔三菱化学(株):ノバクリアー(商品名)〕、PETG等も好適に用いることができる。PETGは、エチレングリコール一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールやジエチレングリコールで置換したポリエチレンテレフタレート共重合体であり、例えば市販品「PETG6763」(イーストマンケミカル製)等を使用することができる。
透明性樹脂層の厚み(透明性樹脂層が2層以上からなる場合はその合計の厚み)は限定的ではないが、耐キャスター性、耐擦傷性等を考慮すれば、特に200〜500μm程度とすることが好ましい。
着色層
着色層は、公知の化粧シートにおけるベタインキ層等と同様にすればよい。一般的には、ビヒクルに着色材を分散又は溶解させたインキを用い、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の周知の印刷法で形成することができる。
インキは、公知のもの又は市販品を使用でき、所望の着色等に応じて適宜選択することができる。
着色材としては、例えばチタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニンリンブラック等の有機顔料(染料も含む。)、アルミニウム、真鍮等の金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上で使用することができる。また、ビヒクルとしては、たとえば塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を1種ないし2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化したものを用いることができる。
特に、本発明では、着色層は、接着剤層としての機能も有することが望ましい。このため、着色材を含む接着剤によって着色層を形成することが好ましい。
接着剤としては、木質材料に適用できるものであれば特に限定されず、木質材料の種類等に応じて公知の接着剤から適宜選択すれば良い。例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、アイオノマー等のほか、ブタジエン・アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等が挙げられる。
着色層の厚みは、所望の着色度合い、使用する接着剤の種類等に応じて異なるが、通常は0.1〜50μm程度とすれば良い。
木質材料
木質材料としては、特に限定されず、例えば杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピー等の各種素材から作られた突板、木材単板、木材合板、パティクルボード、中密度繊維板(MDF)等が挙げられる。着色層に木質材料を積層する場合には、着色層が接着剤により形成される場合は、着色層の形成とともに木質材料を積層すればよい。また、着色層が接着剤により形成されていない場合は、前記のような接着剤を着色層及び/又は木質材料上に塗布した上で両者を積層すればよい。
次に、本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳しく説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
実施例1
図1に示すような構成の床材を作製した。
(1)化粧シートの作製
両面コロナ放電処理した60μ厚さの着色ポリプロピレンフィルムの一方の面にウレタンセルロース系樹脂(ウレタン及び硝化綿の混合物100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの)をグラビア塗工法により固形分2g/m2となるように塗工し、裏面プライマー層を形成した。他方の面にはアクリルウレタン系樹脂(アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの)をグラビア塗工法により固形分2g/m2となるように塗工し、印刷用プライマー層を形成した。
次いで、アクリルウレタン系樹脂(アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの)をバインダーとする印刷インキを用いてグラビア印刷によりベタインキ層及び柄インキ層を順次形成し、木目及び抽象模様の絵柄層を形成した。
次に、ウレタン系接着剤を絵柄層上に塗工した後、その上からプロピレン系樹脂を厚さ80μmとなるようにTダイ押し出し機で加熱溶融押し出しして透明性樹脂層を形成した。
上記透明性樹脂層にコロナ放電処理を施し、その処理面にアクリルウレタン系樹脂(アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの)をグラビア塗工法により塗工して表面保護層用プライマー層を形成した。
表面保護層用プライマー層上にウレタンアクリレート系電子線硬化型樹脂をロールコート法で固形分15g/m2となるように塗工し、乾燥した後、未硬化の電子放射線硬化型樹脂層に酸素濃度200ppm以下の環境下で電子線(加速電圧175KeV、照射量5Mrad)を照射して硬化させて電子放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成した。
続いて、表面保護層側から版深50μmの木目導管状エンボス版又は木肌・抽象調エンボス版でエンボス加工を施して木目導管状又は木肌・抽象調の凹凸模様を形成した化粧層を得た。
(2)透明性樹脂層と化粧層との積層
化粧層の裏面プライマー層にさらにウレタン系接着剤層を介在させて透明性樹脂層として非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)をドライラミネート法により積層することにより、床材用化粧シートを作製した。
(3)床材の作製
前記(3)の床材用化粧シートの合成樹脂層の面にラワン合板(厚み12mm)を顔料で黒色に着色した水溶性エマルション系接着剤により積層し、所定の寸法(313mm×1840mm)に裁断した後、テノーナーを用いて四辺の実加工を行い、さらに化粧層側から透明性樹脂層に達する深さのV字型溝(条溝部)を形成し、所定の床材を得た。
得られた床材は、上方から見ると、その溝部が着色層の色を呈しており、あたかも溝部に直接着色されているかのような印象を与え、良好な意匠性を発揮することが確認された。
本発明床材の基本構成を示す断面図である。

Claims (5)

  1. 着色層、透明性樹脂層及び化粧層からなる床材用化粧シートの当該着色層側に木質材料が積層されてなる床材であって、
    当該木質材料に達しないように、化粧層側から透明性樹脂層に向かって溝部が形成されている、
    ことを特徴とする床材。
  2. 透明性樹脂層の厚みが200μm以上である請求項1記載の床材。
  3. 着色層が、着色接着剤により形成された層である請求項1又は2に記載の床材。
  4. 透明性樹脂層及び化粧層が、ウレタン系接着剤層及び/又はウレタン系プライマー層を介して積層されている請求項1〜5のいずれかに記載の床材。
  5. 木質材料上に着色層、透明性樹脂層及び化粧層が順に積層された床材に対し、当該木質材料に達しないように、化粧層側から透明性樹脂層に向かって溝部を形成することを特徴とする床材の製造方法。
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