JP2005294225A - 亜鉛アルカリ電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 負極活物質改善により重負荷特性を向上させる。
【解決手段】 棒状の発泡ウレタン等の発泡心材に、無汞化亜鉛合金メッキを施した後、発泡心材を除去して作成される発泡状亜鉛合金棒を負極活物質として用いることにより、正極側に負極活物質が混入することを押さえ、かつすべての負極活物質が物理的に接触していることにより電池内部の抵抗を低減させ重負荷特性を向上させている。
【選択図】 なし

Description

本発明は、亜鉛アルカリ電池及びその製造方法に関し、特に負極活物質を改善した亜鉛アルカリ電池及びその製造方法に関する。
従来、アルカリ亜鉛電池は、正極として二酸化マンガン粒子成形体を用い、負極としてゲル状亜鉛合金を用い、これらを、セパレータを介して対峙させ、正極を兼ねる金属缶に収容して構成されていた。
すなわち、正極端子を兼ねる有底円筒形の金属からなる電池外装缶の内部に中空円筒状の正極活物質を含有する正極合剤が収容されている。そして、この正極合剤の中空内部には不織布などからなる有底円筒状のセパレータを介して、ゲル状亜鉛負極材料が充填されている。この負極材料には、金属棒からなる負極集電棒が挿着され、この負極集電棒の一端には陰極端子が電気的に接続されている。
この電池の負極は、亜鉛合金粉末をアルカリ電解液中にゲル化剤とともに分散して使用されており、その内部に真鍮などの金属で形成されている集電棒が配置されている。しかしながら、この従来の亜鉛アルカリ電池の負極活物質は、亜鉛合金は粉末状のものを用いており、合金粉末相互の接触および合金粉末と金属集電棒との接触が不充分であり、内部抵抗が高く、集電性に問題があり、電池特性において十分満足できるものではなかった。
近年、亜鉛アルカリ電池は、デジタルスチールカメラ、ポータブルMDプレイヤーなどの重負荷用途に使用されることが多くなってくるとともに、一方で、ヘッドホンステレオ、携帯用ゲーム機器などの軽負荷用途でかつ高容量の需要もあり、高容量でかつ重負荷放電に対応した電池が求められているが、前記これまでのアルカリ亜鉛電池では、このような近年の電池に対する要求を満足するものではなかった。

特開2000−223113号公報
本発明は、アルカリ亜鉛電池における上記状況に対応してなされたもので、内部短絡の問題がなく、しかも、重負荷放電特性の改善されたアルカリ乾電池を提供することを目的とするものである。
すなわち、第1の本発明は、無汞化亜鉛合金の多孔質成形体を負極活物質として用いるものである。この多孔質無汞化亜鉛合金棒の目付け量としては、1.2〜1.6g/cmの範囲が好ましい。
第2の本発明は、棒状の発泡ウレタン等の発泡芯材に無汞化亜鉛合金を被着した後、この発泡心材を除去することにより多孔質の無汞化亜鉛合金を負極として用いることを特徴とするアルカリ亜鉛電池の製造方法である。
本発明によれば、多孔質の無汞化亜鉛合金を負極活物質とし、その目付量が1.2〜1.6g/cmのものを用いることにより重負荷放電特性を改善したアルカリ亜鉛電池を提供することができる。これを製造するに当たり、高分子樹脂発泡心材を用い、この表面に無電解メッキにより無汞化亜鉛合金層を形成した後、高分子樹脂を除去することにより、電解液の含浸性に優れた負極を得ることができる。
本発明は、上記したように従来のアルカリ亜鉛電池におけるゲル状亜鉛負極に代えて、上記高分子樹脂発泡体に無汞化亜鉛合金を被着し、この高分子樹脂発泡体を除去して無汞化亜鉛合金発泡体を形成しこれを負極に用いるものである。以下、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
(電池の構造)
図1に本実施の形態において採用する電池の断面図を示す。
図1において1は、正極端子を兼ねる有底円筒形の金属からなる電池外装缶であり、この電池外装缶1の内部に中空円筒状の正極活物質を含有する正極合剤2が収容されている。この正極合剤2の中空内部には不織布などからなる有底円筒状のセパレータ3を介して、ゲル状電解液4が充填されている。そして、このゲル状電解液4には、上記多孔質の無汞化亜鉛合金負極からなる負極棒5が挿着され、この負極棒5の一端は負極材料4の表面から突出してリング状金属板7及び陰極端子を兼ねる金属封口板8に電気的に接続されている。そして、正極となる電池外装缶1内面と、負極集電棒5の突出部外周面には、二重環状のプラスチック樹脂からなる絶縁ガスケット6が配設され、これらは絶縁されている。また、電池外装缶1の開口部はかしめられて液密に封止されている。
(正極材料)
本発明で用いられる正極材料は、アルカリ亜鉛電池において広く用いられている二酸化マンガン、あるいは、水酸化ニッケル系化合物などを含有する正極材料を用いることができる。
本発明で用いる水酸化ニッケル系化合物としては、オキシ水酸化ニッケル粒子を主体とし、その表面にコバルト化合物を被覆したものを挙げることができる。
前記表面に被着するコバルト化合物としては、例えば、水酸化コバルト(Co(OH))、一酸化コバルト(CoO)、三酸化二コバルト(Co)、などをあげることができ、さらにこれら酸化処理して得られるオキシ水酸化コバルト(CoOOH)、四酸化三コバルト(Co)などの高導電性高次コバルト酸化物などを用いることもできる。また、金属コバルトおよび金属ニッケルを用いることもできる。
このように、水酸化ニッケル表面に、さらにコバルト化合物等を被着させることによってオキシ水酸化ニッケル粒子同士の電子導電性を確保することができる。
かかる際に用いるコバルト粒子あるいはコバルト化合物粒子は、比表面積が2.5〜30m/gである水酸化コバルトを用いることが好ましい。コバルト粒子あるいはコバルト化合物粒子としてこの範囲のものを採用することによって水酸化ニッケルと水酸化コバルトとの接触面積が確保され、正極の利用率の向上につながる。
本実施の形態においては、上記ニッケル高次酸化物からなる正極活物質に二酸化マンガンが添加されていても差し支えない。これによって、過放電時の水素ガスの発生を抑止できる。本実施の形態において、オキシ水酸化ニッケル化合物に添加する二酸化マンガンとしては、一般のアルカリ電池において用いられている電解二酸化マンガンなどを使用することができる。この二酸化マンガンの添加量は、ニッケル高次酸化物に対して3〜7質量%の範囲が好ましい。この添加量が前記範囲を下回った場合には、電池の過放電時の水素ガス発生を抑止するのに十分ではなく、一方、添加量が上記範囲を上回った場合、ハイ・レート特性、特に低温環境におけるハイ・レート特性が悪化し好ましくない。
本実施の形態においては、正極の導電性や成形性を改善するために、上記正極材料に炭素粒子を含有させることが望ましい。
かかる炭素粒子としては、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、人工黒鉛、天然黒鉛等を用いることができる。配合量は、正極活物質:炭素粒子=100:3〜10(質量比)の範囲が適切である。炭素粒子の配合比がこれより高いと活物質量が相対的に減少するため高容量化に適さなくなり、一方、炭素粒子の配合比がこれより低いと電子電導性や成形性が低下するので高出力特性に適さなくなる。
また、本実施の形態の正極合剤には、正極合剤を成形する際に保形性を高め、成形作業中および電池内で保形性を維持するために、バインダーを添加することが好ましい。かかるバインダーとしては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、PVdFの水素もしくはフッ素のうち、少なくとも1つを他の置換基で置換した変性PVdF、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレンの共重合体、ポリフッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−6フッ化プロピレンの3元共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン等を用いることができる。このバインダーの添加量は、正極合剤に対して、0.05〜0.5質量%の範囲が好ましい。この添加量が、この範囲を下回った場合、バインダー添加効果が発揮されず、電池製造の歩留まりが低下する。一方、バインダー配合量がこの範囲を上回った場合、電池の容量が損なわれるため、好ましくない。
さらに、正極材料の成型時に、成形を容易にするために、正極合剤に潤滑剤を添加することもできる。かかる潤滑剤としては、黒鉛、ステアリン酸などが挙げられる。添加量は、正極合剤に対して、0.05〜1.0質量%の範囲が適切である。
(負極材料)
本発明の負極材料としては、無汞化亜鉛合金として従来公知の材料を用いて、多孔質に形成したものを用いることができるが、このような亜鉛合金としては、In−Bi−Al−Zn系や、In−Pb−Ca−Zn系合金などを用いることができる。特に、インジウム0.06質量%、ビスマス0.014質量%、アルミニウム0.0035質量%を含む亜鉛合金が、水素ガス発生の抑制効果があり望ましい。
また、この多孔質無汞化亜鉛合金から成る負極の目付量は、1.2〜1.6g/cmの範囲とすることが望ましい。目付量が上記範囲を下回った場合、負極の機械的強度が低下して、これを用いた電池の製造における歩留まりの低下をもたらす。一方、目付量が上記範囲を上回った場合、負極と電解液との接触面積が低下し、重負荷放電特性が悪化する。
(負極の製造方法)
上記負極を製造する方法としては、高分子樹脂発泡体に無電解メッキを施した後この高分子樹脂発泡体を焼成除去することによって製造することができる。すなわち、本発明の負極の製造方法は、高分子樹脂発泡心材を準備する工程、この高分子樹脂発泡心材に無電解メッキなどの手段によって亜鉛合金を被着する工程、及び、高分子樹脂発泡心材を焼成除去して、多孔質亜鉛合金負極を作成する工程から成っている。
(高分子樹脂発泡心材)
本実施の形態において用いる高分子樹脂発泡心材としては、開気孔、すなわち連通気孔を有するものを用いる。高分子樹脂発泡心材に閉気孔が多少あっても差し支えないが、閉気孔内には後述のメッキ液の含浸が十分行われることがないため、亜鉛合金層の形成が不完全となり好ましくない。
この高分子樹脂発泡心材の材質としては、3次元構造の骨格組織を有し、後述する脱脂時の温度で燃えて消失する樹脂であれば何でもよく、具体的には例えば、ポリエチレン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などを挙げることができるが、入手が容易で、所望の気孔率等の性状を有する発泡体を容易に得ることができる点で、ウレタン樹脂が好ましい。
(無電解メッキ工程)
上記高分子樹脂発泡心材表面に亜鉛合金を被着する方法としては、高分子樹脂発泡心材表面に無電解メッキを施すことによって、亜鉛合金を被着することができる。この無電解メッキは、亜鉛合金を構成する各金属元素のイオンに、錯化剤、還元剤、pH調整剤などを添加した無電解めっき浴に高分子樹脂発泡心材を浸漬し、その表面で金属イオンを還元し金属を析出させることによって行う。
金属イオンとしては、前述の通り、In−Bi−Al−Zn系や、In−Pb−Ca−Zn系合金の無汞化亜鉛合金を構成する各金属の塩を用いることができる。これらの元素の塩としては、硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩などの無機酸塩を用いることができる。
各イオンの添加量は、0.06〜0.12mol/lとすることが好ましい。各金属元素イオンの添加量がこの範囲より少なければ、十分なめっき膜の析出が得られず、多い場合は、被めっき物上への金属の析出が促進され、形成されるめっき膜の表面が粗くなるためである。
また、還元剤は、上記金属イオンを還元し、高分子樹脂発泡心材の表面に金属層を形成するために用いられるもので、例えばホルムアルデヒド、ブドウ糖のような還元性化合物が用いられる。その添加量は、含有する金属イオンを還元するのに必要な理論量の1.2〜2.0倍とすることが好ましい。還元剤の添加量がこの範囲よりも少ない場合は、還元反応が十分に起こらず、十分なめっき膜の析出が得にくい。一方、還元剤の添加量がこの範囲よりも多い場合は、不均化反応の進行を促進し、めっき浴中に金属粉が多く析出することとなるからである。
また、錯化剤は、上記金属イオンが酸化物として析出するのを防止するために用いられるもので、金属イオンの酸化還元電位の安定化のために用いられるものである。この錯化剤としては、例えば、EDTAのような化合物を用いることができる。この錯化剤の添加量については、含有する金属イオンを錯化するのに必要な理論量の0.6〜0.9倍とすることが好ましい。錯化剤の添加量が、この範囲よりも少ない場合は、金属がイオンとして十分にめっき浴中に保持されず析出し、多い場合は、金属の析出が抑えられ十分な膜厚のめっき膜が得られないためである。
また、pH調整剤としては、例えば、NaOHのようなアルカリ物質を用いることができる。このpH調整剤は、還元剤の酸化還元電位を低くするために用いられる。
また、めっき浴の温度は40℃〜60℃程度が適当であり、特に45〜55℃が好ましい。めっき浴の温度がこの範囲よりも低い場合は、還元反応の速度が遅く、十分なめっき膜の析出が得られない。一方、この範囲よりも高い場合は、還元反応だけでなく不均化反応も促進されるため、めっき浴中に金属粉が析出しやすくなる。
メッキ時間は、メッキする亜鉛合金層の厚さ、高分子樹脂発泡心材の気孔率、気孔径、メッキ浴温度、還元剤などの添加剤の種類などにもよるが、1〜10時間程度で十分である。
(焼き抜き工程)
上記方法によって得られたメッキ層を有する高分子樹脂発泡心材は、室温で乾燥した後、10℃/hの速度で昇温し、450℃で3時間保持するなどの条件で脱脂して高分子樹脂発泡心材を分解し、除去する。これによって、高分子樹脂発泡心材の多孔質壁面表面に形成されていた亜鉛合金の薄膜が残留することになり、多孔質の亜鉛合金を作成することができる。
上記高分子樹脂発泡心材の孔表面に形成される亜鉛合金層は、孔全体を充填するように形成してもよいし、さらに、孔を残存する程度に形成してもよい。ただし、上記多孔質亜鉛合金負極の亜鉛合金層の厚さは、25μm以上の範囲が好ましい。この厚さが上記範囲を下回った場合、多孔質亜鉛合金負極成形体の機械的強度が低く、その後の取り扱いが困難となってしまう。
(電解液)
本実施の形態の電解液としては、従来アルカリ亜鉛電池の電解液として用いられているものを採用することができる。具体的には、水酸化カリウムと酸化亜鉛からなる電解質を用いたアルカリ電解液にゲル化剤を添加したものが挙げられる。
(実施例1〜7)
表1に示す目付量の各種棒状の多孔質亜鉛合金に、アルカリ電解液(40%KOH、4%ZnO)とゲル化剤とを混合したゲル状電解液を充填し負極活物質として、図1に示すようなアルカリ亜鉛電池を作成した。
図中、1は正極端子を兼ねた金属製電池ケースで、この電池ケースの内部に二酸化マンガンを主体とした正極合剤2、セパレータ3、及び負極活物質4が装填されている。電池ケースの開口部は、負極端子を兼ねる金属封口板7により封口されており、この金属封口板7には負極集電棒5と絶縁ガスケット6が組み合わされている。
(比較例1)
亜鉛合金粉末に、アルカリ電解液(40%KOH、4%ZnO)とゲル化剤とを加えて混合しゲル状亜鉛を調製し負極活物質としそれ以外は実施例と同様にして図1のアルカリ亜鉛電池を作成した(比較例1)。
なおゲル状亜鉛の充填量は、実施例4と亜鉛量が等しくなるように充填した。
ゲルの充填性の確認は充填する際に真空状態にし、真空状態の時間を同じにして測定した。また、1500mA連続放電試験は、20℃において1500mA定電流連続放電を行い、終止電圧0.9Vまでの持続時間を求めた。また、耐衝撃性試験として、不極端子側を下にして2mの高さからコンクリートの表面に落下させ短絡の有無をみた。以上の各試験の結果を以下の表1に示す。
Figure 2005294225
上記表1の結果から、多孔質亜鉛合金の目付量が増加するほど1500mA連続放電特性が向上し、1500mA連続放電特性では目付量が1.2g/cm以上の場合2%以上の性能向上が確認された。しかし、1.8g/cm以上ではゲルの充填性が低下することがわかった。また、多孔質亜鉛合金を用いると落下による短絡が無くなった。
以上説明したように、多孔質の無汞化亜鉛合金を負極活物質としその目付量が1.2〜1.6g/cmのものを用いることにより重負荷放電特性を改善したアルカリ乾電池を提供することができることが判明した。

本発明を適用することのできる電池の断面図である。
符号の説明
1……金属缶(外装缶)
2……正極(正極合剤)
3……セパレータ
4……ゲル状電解液
5……多孔質負極材料
6……絶縁性ガスケット
7……リング状金属板
8……金属封口板

Claims (4)

  1. 多孔質無汞化亜鉛合金を負極活物質とすることを特徴とする亜鉛アルカリ電池。
  2. 多孔質無汞化亜鉛合金の目付け量が、1.2〜1.6g/cmであることを特徴とする請求項1に記載の亜鉛アルカリ電池。
  3. 棒状の高分子樹脂発泡心材に無汞化亜鉛合金を被着した後、前記高分子樹脂発泡心材を除去して作成した多孔質無汞化亜鉛合金棒を負極活物質としたことを特徴とする亜鉛アルカリ電池の製造方法。
  4. 前記高分子樹脂が、ウレタン樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の亜鉛アルカリ電池の製造方法。

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