JP2005319476A - 微細凹部加工装置及び微細凹部加工方法 - Google Patents

微細凹部加工装置及び微細凹部加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】円形孔の内周面に対して精度良好に微細凹部を形成することができると共に、加工コストの低減を実現することが可能である微細凹部加工装置及び微細凹部加工方法を提供する。
【解決手段】シリンダボアBの内周面Baに微細凹部を形成する微細凹部加工装置であって、主軸3と、この主軸2に同軸装着されて一体で回転し且つ軸方向に移動可能としたホルダ10と、外周部に微細な凹凸を具備した加工ローラ11と、ホルダ10に設けられて主軸3と平行を成すローラ軸回りに加工ローラ11を回転可能に支持するアーム12と、このアーム12に対して加工ローラ11の径方向の荷重を付与して中心軸をホルダ10の回転軸Lに合致させたシリンダボアBの内周面Baに加工ローラ11の微細な凹凸を押し付ける圧縮コイルばね20を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、自動車用エンジンのシリンダブロックにおけるシリンダボア(円形孔)の内周面に、低フリクション化を実現するための微細な凹部(油だまり)を形成するのに用いられる微細凹部加工装置に関するものである。
従来、上記したようなシリンダブロックのシリンダボアの内周面に微細凹部を形成する場合には、ショットブラストが多く採用されている。このショットブラストでは、シリンダボアの内周面に所定形状の透孔を有するマスキングシートを貼り付けた後、セラミックス等の小径粒子をシリンダボアの内周面に向けて圧縮空気とともに投射することで、内周面の透孔を通して露出している部分に凹部を形成するようにしている。
そして、凹部を形成した後は、マスキングシートを取り外して洗浄するのに続いて、再びホーニングを行うことにより、上記ショットブラスト加工で凹部の周囲に生じた盛上り部分を除去するようにしている。
特開2002−307310
しかしながら、上記したようなショットブラストを用いた微細凹部の形成にあっては、微細な凹部を規則的に配置することが困難であり、加えて、円形孔の内周面に対するマスキングシートの貼り付け工程及び取り外し工程、並びに、洗浄工程が不可欠であって、このような作業が多い分だけ、加工コストが高くついてしまうという問題があり、これらの問題を解決することが従来の課題となっていた。
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたものであり、円形孔の内周面に対して精度良好に微細凹部を形成することができると共に、加工コストの低減を実現することが可能である微細凹部加工装置及び微細凹部加工方法を提供することを目的としている。
本発明は、円形孔の内周面に微細凹部を形成する微細凹部加工装置であって、主軸と、この主軸に同軸装着されて一体で回転し且つ軸方向に移動可能としたホルダと、外周部に微細な凹凸を具備した加工ローラと、上記ホルダに設けられて主軸と平行を成すローラ軸回りに加工ローラを回転可能に支持するローラ支持部と、このローラ支持部に対して加工ローラの径方向の荷重を付与して中心軸を上記ホルダの回転軸に合致させた円形孔の内周面に加工ローラの微細な凹凸を押し付ける荷重発生手段を設けた構成としたことを特徴としており、この微細凹部加工装置の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
また、本発明の微細凹部加工方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の微細凹部加工装置を用いて円形孔の内周面に微細凹部を形成するに際して、ホルダの回転軸を円形孔の中心軸に合致させた後、荷重発生手段により円形孔の内周面に加工ローラの微細な凹凸を押し付けると共にホルダを回転させ、この状態でホルダ及び円形孔を相対的に軸方向に移動させる構成としたことを特徴としており、この微細凹部加工方法の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
本発明によれば、上記した構成としているので、円形孔の内周面に、溝状のみならずディンプル状の微細凹部を精度良くしかも効率良く形成することができ、加えて、円形孔の内周面に対して加工ローラの微細な凹凸を一定した荷重で押し付けることができるので、微細凹部を加工する前の加工面を精度良く仕上げておく必要がなく、すなわち、微細凹部を加工する前の工程を省略することができ、その結果、加工コストの大幅な低減を実現することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
本発明の微細凹部加工装置において、ローラ支持部と、このローラ支持部に支持される加工ローラと、上記ローラ支持部に対して径方向の荷重を付与する荷重発生手段とをホルダの回転軸と直交する方向に一体的に移動させる移動機構をホルダに設けることができ、この場合には、加工する円形孔の内径の変化に対応し得ることとなる。
また、本発明の微細凹部加工装置において、構造の簡略化を図るため、荷重発生手段として圧縮コイルばねを採用することが望ましい。
さらに、本発明の微細凹部加工装置において、ローラ支持部に付与した加工ローラの径方向の荷重を検出するロードセル等の荷重検出手段を設けることが望ましく、この場合には、円形孔の内周面に対する加工ローラの押し付け荷重を常時モニタリングすることができるので、より精度の高い微細凹部の加工がなされることとなる。
一方、本発明の微細凹部加工方法において、ホルダの回転軸を円形孔の中心軸に合致させた後、荷重発生手段により円形孔の内周面に加工ローラの微細な凹凸を押し付けると共にホルダを回転させ、この状態でホルダ及び円形孔を相対的に軸方向に移動させるようにしているので、加工ローラの微細な凹凸の形状や、ホルダの回転数や円形孔に対する加工ローラの送り量を制御すれば、被加工面である円形孔の内周面に自由なパターンの微細凹部を形成し得ることとなる。
また、本発明の微細凹部加工方法において、荷重発生手段から加工ローラを支持する支持軸に対して付与する径方向の荷重を加工中に変化させてもよく、この場合には、円形孔の内面に、深さの異なる微細凹部を連続して形成し得ることとなる、すなわち、1つの円形孔の内面において形成する微細凹部の深さを変化させ得ることとなる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図2に示すように、この微細凹部加工装置1は、自動車用エンジンのシリンダブロックの円形孔であるシリンダボアの内周面に微細凹部を形成するNC工作機械であって、鉛直方向に移動可能な主軸ヘッド2に下向きに突出した状態で支持される主軸3と、主軸ヘッド2の下方において水平面内で互いに直交する二軸方向に移動可能としたワーク載置用のテーブル4と、主軸3に同軸に装着されて一体で回転するホルダ10を備えており、ホルダ10の主軸3に対する着脱は、図示しない自動工具交換装置によりなされるようになっている。
上記ホルダ10は、図1に示すように、主軸3に装着する部位であるシャンク部10A及びその下側に連続するボディ部10Bを有しており、このボディ部10Bの下側には、外周部に微細な凹凸を具備した加工ローラ11と、この加工ローラ11を回転可能に支持するローラ支持部としてのアーム12と、このアーム12を保持するハウジング13が設けてある。加工ローラ11は、材料がとくに限定されるものではないが、例えば、超硬、超硬以外の硬質金属やアルミナ、窒化珪素等のセラミックスなどから成るものであって、シリンダボアBの直径よりも小さい直径を有している。
上記加工ローラ11を支持するアーム12は、主軸3と平行に設けられて加工ローラ11を固定した支持軸14と、複列アンギュラ玉軸受15を介して支持軸14を回転可能に支持する支持部材16を備えている。一方、ハウジング13は、ボディ部10Bにアダプタ10Cを介して連結した中空ブロック状を成すものであって、下端側中空部分にはスプラインナット17が嵌合固定してあり、このスプラインナット17と、上記支持部材16に連結させたスプラインシャフト18とを互いにスプライン結合することで、アーム12を主軸3と直交する方向に移動させることができるようにしている。
上記アーム12の支持部材16と、ハウジング13の上端側中空部分に嵌めこんだキャップ19との間には、荷重発生手段としての圧縮コイルばね20が介装してあり、アーム12の支持部材16に対して主軸3と直交する方向(加工ローラ11の径方向)の荷重を付与することで、中心軸を上記ホルダ10の回転軸Lに合致させたシリンダボアBの内周面Baに加工ローラ11の微細な凹凸を押し付けるようにしている。この場合、キャップ19と圧縮コイルばね20との間には、荷重検出手段としての圧電型のロードセル21が設けてある。
また、ハウジング13内のスプラインナット17とスプライン結合するスプラインシャフト18の支持部材16とは反対側には、スプラインシャフト18の直径よりも大径で且つウレタン樹脂などの軟質材料から成る止め具22が固定してあり、この止め具22は、圧縮コイルばね20の伸びを抑えると共に、この圧縮コイルばね20が伸びきった際の衝撃を緩和し、そして、ハウジング13からアーム12が脱落するのを阻止するものとなっている。
さらに、圧縮コイルばね20とロードセル21の間には、圧縮コイルばね20に予圧を与える調整駒23が設けてあり、この調整駒23の長さ(圧縮コイルばね20の伸縮方向の長さ)を選択することで、予圧力を調整することができるようにしてある。なお、ロードセル21は、調整駒23との接触部21aを球状の突部としており、これにより、圧縮コイルばね20の伸縮方向に対する倒れを吸収することができるようにしてある。
上記ハウジング13と連結したアダプタ10Cは、図示しないステッピングモータを具備した移動機構を内蔵しており、この移動機構の作動により、ハウジング13に保持した加工ローラ11をシリンダボアBの内周面Baに対して近接離間させることができるようになっている。
上記した微細凹部加工装置1において、シリンダボアBの内周面Baに微細凹部を形成するに際しては、まず、主軸1とシリンダボアBの中心軸とをほぼ一致させるように位置決めをして、主軸1とともにホルダ10を下降させ、シリンダボアB内に加工ローラ11を挿入する。
次に、アダプタ10C内の移動機構を作動させて、シリンダボアBの内周面Baに対して加工ローラ11を接触させ、ロードセル21により検出した荷重が予め設定した値になるまでアダプタ10C内の移動機構の作動を継続させる。
つまり、シリンダボアBの内周面Baに加工ローラ11が接触した後、アダプタ10C内の移動機構の作動を継続させると、アーム12とハウジング13との間で圧縮コイルばね20が圧縮され、その反発力が荷重として加工ローラ11に付与されると共に、ロードセル21によりこの荷重が検出されることから、このロードセル21の検出荷重が設定値になるまでアダプタ10C内の移動機構の作動を継続させれば、シリンダボアBの内周面Baを所定の荷重で加圧し得ることとなる。
そして、上記のように、荷重の設定値を検出した段階において、アダプタ10C内の移動機構の作動を停止し、主軸1とともにホルダ10を回転させると、シリンダボアBの内周面Baに押し付けられている加工ローラ11が連れ回りすることとなり、この加工ローラ11の転動によって、シリンダボアBの内周面Baに微細な凹部が形成されることと成る。
この際、主軸1の回転と下降速度とを同期させると、シリンダボアBの内周面Baの広い領域に微細な凹部を形成することができる。
上記したように、この実施例による微細凹部加工装置では、微細な凹部を高精度で形成し得るので、シリンダボアBの内周面Baに施す前加工を省略することが可能となり、工程数の削減及び低コスト化を実現し得ることとなる。
また、加工ローラ11の外周部の先端形状を選択することで、様々な形状の凹部を形成することができるほか、溝状に連続する凹部や点線状の不連続の凹部を形成することができ、この際、加工ローラ11に付与する荷重を適宜変更することで、凹部の深さや幅を変えることも可能であり、いずれの場合も加工ローラ11の転動で連続的に凹部を形成することから、加工効率も良好である。
さらに、加工ローラ11の転動にともなって微細な凹部を形成するので、工具磨耗も非常に少ないものとなり、その結果、、工具寿命を長く持たせることができる。
本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、その他の様々な実施態様にも適用されるものである。例えば、加工ローラ11に微細な凹凸を複数列設けるような構成としたり、あるいは、荷重発生手段の荷重を変えるために、圧縮コイルばね20を交換可能にしたりしてもよい。また、荷重発生手段として圧縮コイルばね20を例に挙げたが、一定の荷重を付与するような弾性体であればその他のものも適用可能である。
上記した微細凹部加工装置1を用いて円形孔の内周面に微細凹部を形成すると、この円形孔を有する部材の低コスト化が図られ、また、上記したように、微細凹部加工装置1を用いて自動車用部品、例えば、シリンダブロックのシリンダボアBの内周面Baに微細凹部を形成すると、部品の低コスト化が図られるのに加えて、フリクションの低減及びエンジン性能の向上を実現し得る。
本発明の微細凹部加工装置の一実施例を示す工具ホルダの断面説明図である。(実施例1) 図1に示した微細凹部加工装置の全体斜視説明図である。
符号の説明
1 微細凹部加工装置
3 主軸
10 ホルダ
11 加工ローラ
12 アーム(ローラ支持部)
20 圧縮コイルばね(荷重発生手段)
21 ロードセル(荷重検出手段)
B シリンダボア(円形孔)
Ba シリンダボアの内周面
L ホルダの回転軸

Claims (7)

  1. 円形孔の内周面に微細凹部を形成する微細凹部加工装置であって、主軸と、この主軸に同軸装着されて一体で回転し且つ軸方向に移動可能としたホルダと、外周部に微細な凹凸を具備した加工ローラと、上記ホルダに設けられて主軸と平行を成すローラ軸回りに加工ローラを回転可能に支持するローラ支持部と、このローラ支持部に対して加工ローラの径方向の荷重を付与して中心軸を上記ホルダの回転軸に合致させた円形孔の内周面に加工ローラの微細な凹凸を押し付ける荷重発生手段を設けたことを特徴とする微細凹部加工装置。
  2. ローラ支持部と、このローラ支持部に支持される加工ローラと、上記ローラ支持部に対して加工ローラの径方向の荷重を付与する荷重発生手段とをホルダの回転軸と直交する方向に一体的に移動させる移動機構をホルダに設けた請求項1に記載の微細凹部加工装置。
  3. 荷重発生手段を圧縮コイルばねとした請求項1又は2に記載の微細凹部加工装置。
  4. ローラ支持部に付与した径方向の荷重を検出する荷重検出手段を設けた請求項1〜3のいずれか一つの項に記載の微細凹部加工装置。
  5. 荷重検出手段をロードセルとした請求項4に記載の微細凹部加工装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の微細凹部加工装置を用いて円形孔の内周面に微細凹部を形成するに際して、ホルダの回転軸を円形孔の中心軸に合致させた後、荷重発生手段により円形孔の内周面に加工ローラの微細な凹凸を押し付けると共にホルダを回転させ、この状態でホルダ及び円形孔を相対的に軸方向に移動させることを特徴とする微細凹部加工方法。
  7. 荷重発生手段から加工ローラを支持するローラ支持部に対して付与する径方向の荷重を加工中に変化させる請求項6に記載の微細凹部加工方法。
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