JP2006077963A - 動力伝達構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】スプラインの根元部への応力集中を緩和する。
【解決手段】固定型等速自在継手の内方部材3の内周に形成されたスプライン3dに、シャフト1の端部外周に形成されたスプライン1bが嵌合され、さらに、シャフト1と内方部材3とが、シャフト1の軸端面5の側で相互に溶着されて一体化されている。シャフト1と内方部材3とは、溶着部6により軸方向及び回転方向に相互に拘束される。
【選択図】図1
【解決手段】固定型等速自在継手の内方部材3の内周に形成されたスプライン3dに、シャフト1の端部外周に形成されたスプライン1bが嵌合され、さらに、シャフト1と内方部材3とが、シャフト1の軸端面5の側で相互に溶着されて一体化されている。シャフト1と内方部材3とは、溶着部6により軸方向及び回転方向に相互に拘束される。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車等の動力伝達系に用いられる動力伝達構造に関し、特に等速自在継手を使用した動力伝達構造に関する。
例えば、自動車の動力伝達系において、減速装置(ディファレンシャル)から駆動輪に動力を伝達する動力伝達シャフトは、ドライブシャフト(駆動軸)と呼ばれることがある。特にFF車に使用されるドライブシャフトでは、前輪操舵時に大きな作動角と等速性が要求され、また、懸架装置との関係で軸方向の変位を吸収する機能が要求されるので、その一端部をダブルオフセット型等速自在継手やトリポード型等速自在継手等の摺動型等速自在継手を介して減速装置側に連結し、その他端部をバーフィールド型等速自在継手(ゼッパジョイントと呼ばれることもある。)等の固定側等速自在継手を介して駆動輪側に連結する機構が多く採用されている。
図8は、中空状の動力伝達シャフト1と、動力伝達シャフト1の一端部に連結された摺動型等速自在継手2と、動力伝達シャフト1の他端部に連結された固定型等速自在継手3とを備えた自動車の動力伝達機構を示している。
この動力伝達機構において、摺動型等速自在継手2は減速装置(ディファレンシャル)に連結され、固定型等速自在継手3は駆動輪側に連結される。動力伝達シャフト1の一端部は摺動型等速自在継手2の内方部材(トリポード部材)2aに連結され、摺動型等速自在継手2の外方部材2bの端部外周と動力伝達シャフト1の外周にブーツ2cが固定される。
また、動力伝達シャフト1の他端部は固定型等速自在継手3の内方部材3aに連結され、固定型等速自在継手3の外方部材3bの端部外周と動力伝達シャフト1の外周にブーツ3cが固定される。
シャフト1の他端部と固定型等速自在継手3の内方部材3aとの連結は、例えば、図9に拡大して示すように、シャフト1の他端部外周に形成されたスプライン1bと、内方部材3aの内周に形成されたスプライン3dとを相互に嵌合すると共に、シャフト1の一端部の軸端側に形成された止め輪溝1aに止め輪4を装着し、シャフト1と内方部材3aとの相対移動を軸方向に規制することにより行われる。同様に、シャフト1の一端部と摺動型等速自在継手2の内方部材2aとの連結は、シャフト1の一端部外周に形成されたスプライン1bと、内方部材2aの内周に形成されたスプライン2dとを相互に嵌合すると共に、シャフト1の一端部の軸端側に形成した止め輪溝1aに止め輪を装着し、シャフト1と内方部材2aとの相対移動を軸方向に規制することにより行われる。
また、下記の特許文献1では、スプライン嵌合に際し、シャフト側のスプラインに捩れ角を付与し、これを継手内方部材のスプラインに圧入することにより、スプライン嵌合部のガタを抑えると共に、シャフトのスプラインの反軸端側において、トルク負荷時の内方部材とシャフトのスプラインの歯面にかかる応力を圧入による応力により打ち消して最大応力を軽減している。
実公平6−33220号公報
従来のスプライン嵌合構造では、シャフトに捩りトルクが加わると、捩りの支点がシャフトのスプラインの根元部になるため、スプラインの根元部に応力が集中する傾向がある。特に、特許文献1のように、スプライン嵌合部のガタを抑えるために、シャフト側のスプラインに捩れ角を付与した構造では、スプラインの根元部への応力集中がさらに顕著になる。
本発明の課題は、スプラインの根元部への応力集中を緩和し、シャフトと継手内部方部材の強度を高めた動力伝達構造を提供することである。
本発明の他の課題は、従来構造と同等以上の強度を確保しつつ、シャフトと継手内部方部材のサイズダウンを図り、動力伝達構造の軽量コンパクト化を図ることである。
上記課題を解決するため、本発明は、等速自在継手の内方部材の内周に形成したスプラインと、シャフトの端部外周に形成したスプラインとを互いに嵌合させた動力伝達構造において、内方部材とシャフトとを軸方向及び回転方向に相互に拘束する拘束部を設け、シャフトに捩りトルクが負荷されたときの捩りの支点が、シャフトのスプラインの根元部と拘束部になるようにした。
上記構成において、拘束部は、シャフトの軸端と内方部材とを相互に固着することにより構成することができる。ここでの固着には、溶着、圧着、接着等が含まれる。
また、上記構成において、拘束部は、シャフトと内方部材とを摩擦力により拘束するものとすることができる。
本発明によれば、シャフトに捩りトルクが負荷されたときの捩りの支点が、シャフトのスプラインの根元部と拘束部になるので、スプラインの根元部の応力集中が従来構造に比べて緩和される。これにより、シャフトと継手内方部材の強度が向上する。
また、従来構造と同等以上の強度を確保しつつ、シャフトと継手内部方部材のサイズダウンを図り、動力伝達構造の軽量コンパクト化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、以下で説明する実施の形態は、図8に示す自動車の動力伝達機構において、シャフト1の他端部と固定型等速自在継手3の内方部材3aとの間に設けられる動力伝達構造に関するものであるが、シャフト1の一端部と摺動型等速自在継手2の内方部材2aとの間に設けられる動力伝達構造にも同様に適用することができる。また、図8、9に示す従来構造の部材又は部分については同一符号を付与してその詳細な説明を省略する。
図1に示す実施の形態1では、固定型等速自在継手3の内方部材3aの内周に形成されたスプライン3dに、シャフト1の端部外周に形成されたスプライン1bが嵌合され、さらに、シャフト1と内方部材3aとが、シャフト1の軸端面5の側で相互に溶着(溶接)されて一体化されている。シャフト1と内方部材3aとは、溶着部6により軸方向及び回転方向に相互に拘束される。したがって、実施の形態1では、溶着部6が拘束部になる。
上記のように、シャフト1と内方部材3aとが、溶着部6によりシャフト1の軸端面5の側で相互に拘束されるので、シャフト1に捩りトルクが負荷されたとき、捩りの支点は、シャフト1のスプライン1bの根元部Aと溶着部6の2箇所になる。そのため、スプライン1bの根元部Aへの応力集中が緩和される。
シャフト1のスプライン1bにかかる応力状態を見てみると、図2に示すように、図9に示す従来構造(実線)では、スプライン1bの根元部Aと軸端部Bとで応力差が大きく、根元部Aへの応力集中が認められたが、実施の形態1(本発明:一点鎖線)では、根元部Aでの応力が減少する一方、軸端部Bでの応力が増大し、従来構造に比べて、根元部Aと軸端部Bとで応力が均一化され、根元部Aへの応力集中が緩和されていた。これは、上記のように、捩りの支点が、シャフト1のスプライン1bの根元部Aと溶着部6の2箇所に増えたことにより、シャフト1にかかる応力が分散されたためである。
上記のように、シャフト1のスプライン1bの根元部Aへの応力集中が緩和される結果、シャフト1の強度は向上する。また、内方部材3aのスプライン3dについても根元部Aへの応力集中が緩和される結果、内方部材3aの強度は向上する。また、シャフト1と内方部材3aの強度を従来品と同等以上に確保した場合、シャフト1と内方部材3aをサイズダウンして、軽量コンパクト化を図ることができる。
次に、本発明の実施の形態2を図3、図4を用いて説明する。
図3に示す実施の形態2では、固定型等速自在継手3の内方部材3aの内周に形成されたスプライン3dに、シャフト1の端部外周に形成されたスプライン1bが嵌合され、さらに、シャフト1と内方部材3aとが、シャフト1の軸端面7の側に配置された端面部材8によって相互に固定されている。すなわち、シャフト1の軸端面7と内方部材3の一方の端面に端面部材8をあてがい、端面部材8をシャフト1の軸端面7に螺子9で締め付けて、内方部材3aの他方の端部をシャフト1の肩部1dに押し当てることにより、内方部材3aを端面部材8とシャフト1の肩部1dとで軸方向に挟持固定している。これにより、シャフト1と内方部材3aとは、端面部材8と内方部材3の端面との当接部C1、内方部材3aの端部とシャフト1の肩部1dとの当接部C2、及び、螺子9と端面部材8との当接部C3に発生する摩擦力により軸方向及び回転方向に相互に拘束される。したがって、実施の形態2では、当接部C1、C2、C3が拘束部になる。
上記のように、シャフト1と内方部材3aとが、当接部C1、C2、C3によりシャフト1のスプライン1bを挟んで軸方向両側で相互に拘束されるので、シャフト1に捩りトルクが負荷されたとき、捩りの支点は、シャフト1のスプライン1bの根元部Aと当接部C1、C2、C3の4箇所になる。そのため、スプライン1bの根元部Aへの応力集中が緩和される。
実施の形態2について、シャフト1のスプライン1bにかかる応力状態を見てみると、図4に示すように、図9に示す従来構造(実線)に比べ、実施の形態2(本発明:一点鎖線)では、根元部Aから軸端部Bにかけて応力が均一に減少していた。その結果、根元部Aへの応力集中が従来構造に比べて緩和されていた。これは、上記のように、捩りの支点が、シャフト1のスプライン1bの根元部Aと当接部C1、C2、C3の4箇所に増えたことにより、シャフト1にかかる応力が分散されたためである。
図5は、本発明の実施の形態3を示している。この実施の形態3が、上記の実施の形態2と異なる点は、シャフト1の肩部1dを大径にして、内方部材3aとの接触面積を大きくした点にある。これにより、内方部材3aの端部とシャフト1の肩部1dとの当接部C2の摩擦力が増大し、スプライン1bの根元部Aへの応力集中がより一層緩和される。
図6は、本発明の実施の形態4を示している。この実施の形態4では、シャフト1の軸端面7に形成した圧入部10に端面部材11を圧入して、内方部材3aの他方の端部をシャフト1の肩部1dに押し当てることにより、内方部材3aを端面部材11とシャフト1の肩部1dとで軸方向に挟持固定している。これにより、シャフト1と内方部材3aとは、端面部材11と内方部材3aの端面との当接部C1、内方部材3aの端部とシャフト1の肩部1dとの当接部C2に発生する摩擦力により軸方向及び回転方向に相互に拘束される。この実施の形態4では、捩りの支点は、シャフト1のスプライン1bの根元部Aと当接部C1、C2の3箇所になり、上述した実施の形態2、3に対して捩りの支点が1箇所少なくなる。
図7は、本発明の実施の形態5を示している。この実施の形態5では、端面部材12に螺子部13を一体に設け、端面部材12をシャフト1の軸端面7に締め付けて、内方部材3aの他方の端部をシャフト1の肩部1dに押し当てることにより、内方部材3aを端面部材12とシャフト1の肩部1dとで軸方向に挟持固定している。この実施の形態5でも、捩りの支点は、シャフト1のスプライン1bの根元部Aと当接部C1、C2の3箇所になり、上述した実施の形態2、3に対して捩りの支点が1箇所少なくなる。
1 シャフト
3a 内方部材
1b,3d スプライン
6 溶着部(拘束部)
7 軸端面
C1、C2、C3 当接部(拘束部)
A スプラインの根元部
3a 内方部材
1b,3d スプライン
6 溶着部(拘束部)
7 軸端面
C1、C2、C3 当接部(拘束部)
A スプラインの根元部
Claims (3)
- 等速自在継手の内方部材の内周に形成したスプラインと、シャフトの端部外周に形成したスプラインとを互いに嵌合させた動力伝達構造において、
前記内方部材とシャフトとを軸方向及び回転方向に相互に拘束する拘束部を設け、
前記シャフトに捩りトルクが負荷されたときの捩りの支点が、前記シャフトのスプラインの根元部と前記拘束部になるようにしたことを特徴とする動力伝達構造。 - 前記拘束部は、前記シャフトの軸端と前記内方部材とを相互に固着することにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の動力伝達構造。
- 前記拘束部は、前記シャフトと前記内方部材とを摩擦力により拘束するものであることを特徴とする請求項1記載の動力伝達構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004265782A JP2006077963A (ja) | 2004-09-13 | 2004-09-13 | 動力伝達構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004265782A JP2006077963A (ja) | 2004-09-13 | 2004-09-13 | 動力伝達構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2006077963A true JP2006077963A (ja) | 2006-03-23 |
Family
ID=36157582
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2004265782A Withdrawn JP2006077963A (ja) | 2004-09-13 | 2004-09-13 | 動力伝達構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2006077963A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2463176A1 (en) * | 2010-12-07 | 2012-06-13 | JTEKT Corporation | Shaft-and-yoke coupling structure and vehicle steering system |
-
2004
- 2004-09-13 JP JP2004265782A patent/JP2006077963A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2463176A1 (en) * | 2010-12-07 | 2012-06-13 | JTEKT Corporation | Shaft-and-yoke coupling structure and vehicle steering system |
| CN102530052A (zh) * | 2010-12-07 | 2012-07-04 | 株式会社捷太格特 | 轴与轭部的结合构造以及车辆用操舵装置 |
| US8500564B2 (en) | 2010-12-07 | 2013-08-06 | Jtekt Corporation | Shaft-and-yoke coupling structure and vehicle steering system |
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Legal Events
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