JP2006096366A - 合成樹脂製容器 - Google Patents

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一郎 堀山
Kazuhiko Takemi
和彦 竹見
Yoshifumi Kinutani
佳史 絹谷
Hideo Suzuki
英郎 鈴木
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Abstract

【課題】重さや成形性に大きな変更を加えることなく、段積みしたときに作用する上方からの荷重に対して高い抵抗性を備えた合成樹脂製容器を得る。
【解決手段】底部10と、底部から立ち上がる側壁部20と、対向する2つの側壁20a,20bにヒンジ23を介して一体成形された支持部材30a,30bとを備える合成樹脂製容器Aにおいて、支持部材30には容器本体側に閉じた姿勢としたときに容器本体内に入り込む凹陥部34を形成する。凹陥部34は同じ合成樹脂製容器を段積みしたときにその底部10を収容できるようにする。さらに、容器本体の側壁部20には凹陥部34の底面37の全部または一部を下方から支承することのできる膨出部42、43を形成する。上からの荷重は膨出部42、43の上端面46、48で支持されるので、側壁部20の変形は抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は合成樹脂製容器に関し、重量物を容器内に収容した状態で多段に積み重ねて保管や物流に供しても、容器に変形が生じるのを回避できるようにした合成樹脂製容器に関する。
例えばポリプロピレン系樹脂を真空成形した合成樹脂製容器は知られている。一般に、合成樹脂製容器は、成形性もよく、所要の強度を有し、繰り返しの使用にも耐えることから、機械部品の輸送や保管用の容器としても広く用いられている。スペース効率等の観点から、物品を収容した状態でも上下方向に多段に積み重ねて(スタック状態)輸送や保管に供し得るだけの強度を持つこと、容器が空のときは容器本体内に積み重ねる容器の一部を入り込ませた状態(ネスティング状態)を取り得ることが望まれる。
そのような課題を解決する合成樹脂製容器として、特許文献1には、図6に示すように、底部51と、底部51から立ち上がる4周の側壁部52と、側壁部52の上端に水平方向に広がるフランジ54とを備え、かつ側壁部52には上下方向に走る補強リブ55を形成した合成樹脂容器50が記載されている。該容器50において、4周の側壁部52は上方に向かって次第に拡開するようにされると共に、対向する2つの側壁にはヒンジ56、56を介して支持部材57、57を一体に有しており、物品を収容しない状態では、支持部材57を図に仮想線で示す外側に開いた姿勢とすることにより、容器本体内に上方に積み重ねる別の容器の一部を入り込ませた状態(ネスティング状態)とすることができ、保管スペースを小さくすることができる。
物品を収容した状態で上下に多段に積み重ねるときには、支持部材57を図に実線で示すように容器内に取り込んだ閉じた姿勢とする。支持部材57には凹陥部58が形成されており、その中に上に積み重ねる容器の底部51を入り込ませることにより、段積みした姿勢の安定化を図っている。また、側壁部52に形成したリブ55により、変形や潰れが生じるのを防いでいる。
特開2000−203580号公報
図6に示す形態の合成樹脂製容器は、スタック時およびネスティング時ともに省スペース化を図ることができる。また、物品を収容した状態で段積みしても、側壁部52に形成したリブ55やその上端に形成したフランジ54等の存在により、重さの重いものとなっても、容器本体が変形するのをある程度は阻止することができる。しかし、この容器の場合、段積みしたときに作用する上方の容器の荷重は、容器内に閉じた姿勢にある支持部材57の凹陥部58で主に支持されることとなるが、当該凹陥部58は、ヒンジ56で支持されかつその側面が容器の側壁52に当接することにより安定姿勢を保持する形態であることから、支持部材57には外側に向かうモーメントが発生する。そのために荷重が大きくなると外側に向かうモーメントも大きくなり、設計値を越えた荷重が支持部材57の凹陥部58に作用すると、凹陥部58の側面が当接している容器の側壁52に変形が生じやすくなる。また、凹陥部58の底面にも変形が生じやすい。結果として、段積みのバランスが崩れてしまうので、段積みする場合の重量には自ずと制限がある。
容器の側壁部や支持部材の厚さを厚くして変形を阻止することも考えられるが、自重が重くなること、成形に多くの材料を必要とすること等から、作業性の点からもコスト的にも、現実的な解決策とはならない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、段積みしたときの上方からの荷重に対する強度を、容器の形状をわずかに変更するだけで大きく向上させるようにした、より改良された合成樹脂製容器を提供することを目的とする。
本発明による合成樹脂製容器は、底部と、底部から立ち上がる4周の側壁部と、対向する2つの側壁にヒンジを介して一体成形された支持部材とを備える合成樹脂製容器であって、支持部材は容器本体側に閉じた姿勢としたときに容器本体内に入り込む凹陥部を有しており、該凹陥部は同じ合成樹脂製容器を段積みしたときにその底部を収容できるようにされており、かつ、容器本体の側壁部には前記凹陥部の底面の全部または一部を下方から支承することのできる膨出部が形成されていることを特徴とする。
上記の合成樹脂製容器では、物品を収容した合成樹脂製容器を段積みする際には、支持部材が容器内に取り込まれ、閉じた姿勢とされる。そのとき、支持部材に形成した凹陥部の側面は側壁部の内面によってバックアップされるが、それに加えて、支持部材の凹陥部の底面の全部または一部が、側壁部に形成した膨出部により下方から支持される。そのために、段積みした合成樹脂製容器からの荷重の一部は前記膨出部により支承されることとなり、支持部材に作用する外側に広がろうとするモーメントはその分だけ低減する。結果として、下位に位置する合成樹脂製容器の側壁が横方向に広がろうとする変形は、このような膨出部を備えない容器と比較して、大きく抑制される。
また、上位の合成樹脂製容器からの荷重は、支持部材の凹陥部の底面を下方から支持する膨出部の全面積に分散して支持されるので、側壁部あるいは支持部材の厚さを変えることなく、単に膨出部が凹陥部の底面と衝接する面積を広くすることによって、より大きな荷重を安定して支持することが可能となる。それにより、容器内部の物品収容空間はその分だけ犠牲になるとしても、容器本体を重くすることなく、かつ多くの材料を用いることなく、所要の容器を成形ことができ、作業性の点からもコスト的にも、よい結果が得られる。
なお、支持部材は、段積みするときに、上位の合成樹脂製容器の底部を安定して収容できることを条件に任意の大きさのものであってよく、容器の開口部を部分的に覆う大きさでも、容器本体の開口部を実質的に閉鎖することのできる大きさであってもよい。前者の場合には、物流時や保管時にそのままで収容物を認識できるメリットがあり、後者の場合には、密閉蓋としての機能を持たせることができる。
好ましい態様において、少なくとも支持部材を有しない側の側壁部には上端に水平方向に広がる第1のフランジが形成され、支持部材の幅方向の両縁部には側壁部に形成した前記第1のフランジに乗ることのできる第2のフランジが形成される。そして、第2のフランジには第2の嵌合部が形成され、閉じた姿勢の支持部材の前記第2のフランジが当接する第1のフランジ領域には前記第2の嵌合部が嵌合する第1の嵌合部が形成される。このように第1の第2のフランジを形成することにより、容器本体の変形は一層確実に抑制される。さらに、双方のフランジに互いに嵌合する第1と第2の嵌合部を形成することにより、支持部材の容器側壁部への留め付けが確実となり段積み作業が容易化すると共に、側壁部の変形がさらに抑制される効果も生じる。
好ましい態様において、4周の側壁部には上下方向の補強リブが一体形成される。また、補強リブを利用して容器本体内を区分するように取り付けることのできる仕切り材が備えられる。このようにすることにより、物流時等で容器が不要に変形するのをさらに防止することができ、また、1つの容器内に複数種の物品を整理した状態で収容することも可能となる。他の好ましい態様において、4周の側壁部は上方に向かって次第に拡開するようにされる。このようにすることにより、空の状態で容器を搬送あるいは保管するときに、いわゆるネスティング状態とすることができ、省スペース化を図ることができる。
本発明において、容器を製造する素材合成樹脂に特に制限はないが、強度等の面からポリプロピレン系樹脂は好ましい。しかし、他に、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂のような樹脂ももちろん用いることができる。成形方法にも特に制限はないが、形状の取り易さや成形のし易さから真空成形法は最も適切である。しかし、他に、射出成形法、熱成形法のような成形方法も用いることができる。
本発明によれば、重さや成形性に大きな変更を加えることなく、段積みしたときに作用する上方からの荷重に対して高い抵抗性を備えた合成樹脂製容器が得られる。
以下、図面を参照しながら、本発明による合成樹脂製容器を実施の形態に基づき説明する。図1は支持部材が開いた姿勢にあるときの合成樹脂製容器の全体を示す斜視図であり、図2は支持部材を閉じた姿勢にあるときの図1に示す容器の全体を示す斜視図である。また、図3は図2のIII−III線での断面図である。図4は図2に示す状態にある合成樹脂製容器の多数個を多段に段積みした状態を示し、図5は図1に示す状態にある合成樹脂製容器の多数個を積み重ねた状態を示している。
この例において、合成樹脂製容器Aはポリプロピレン系樹脂の真空成形品であり、底部10と、上方に向けて次第に拡開している4周の側壁部20とを備え、底部10には補強用のリブ11が縦横に一体成形され、側壁部20には縦方向のリブ21が一体成形されている。側壁部20の上端には水平方向に広がる第1のフランジ22が形成されている。対向する2つの側壁部20aと側壁部20bの上端には、断面コ字状をなすヒンジ23を介して、実質的に同じ形状である支持部材30aと支持部材30bが一体成形されている。図示しないが、側壁部20aと側壁部20bの上端にもフランジを設け、その端部に断面コ字状をなすヒンジ23を配するようにしてもよい。
各支持部材30a,30bの両側縁は平坦な第2のフランジ32とされており、支持部材30a,30bを図2に示すように閉じた姿勢(すなわち、支持部材30を容器本体内に取り込んだ姿勢)としたときに、前記第2のフランジ32は容器本体側に形成した第1のフランジ22の上に乗るようにされている。第2のフランジ32には裏面側(図1で上側)に突出する第2の嵌合部33が形成されており、第1のフランジ22には、支持部材30a,30bを前記閉じた姿勢としたときに第2の嵌合部33が対向することとなる位置に、第2の嵌合部33が嵌入する第1の嵌合部24が形成されている。
さらに、支持部材30a,30bには、容器本体の上方開放部内に入り込むことのできる凹陥部34が形成されている。この例で、凹陥部34の横幅は容器本体の上方開放部の横幅とほぼ同じにされており、ヒンジ23側の中央部は矩形状の非凹陥領域35とされている。
前記支持部材30a,30bが設けられている対向する2つの側壁部20aと側壁部20bには、容器の内側(物品収容部)に向けた膨出部40が補強も兼ねてそれぞれ形成されている。一方の側壁部20aの膨出部40は、中央の膨出部41と左右の膨出部42a,42bとで形成され、他方の側壁部20bの膨出部40は、中央の膨出部43で形成されている。側壁部20a側の中央の膨出部41は、支持部材30aの前記矩形状の非凹陥領域35内に入り込む大きであり、その上端面45のレベルは、第1のフランジ22と同じレベルとされている。また、左右の膨出部42a,42bの上端面46a,46bのレベルは、支持部材30の凹陥部34の深さとほぼ同じ距離だけ第1のフランジ22の面から下がったレベルとされている。
従って、図1に示す開いた姿勢から支持部材30aを図2に示す閉じた姿勢にすると、支持部材30aの非凹陥領域35は中央の膨出部41の上端面45と衝接した状態となる。また、凹陥部34のヒンジ23側の左右端近傍36、36は、図3に示すように、その底面37、37は左右の膨出部42a,42bの上端面46a,46bに衝接した状態となり、かつ、側壁38、38は側壁部20aに衝接した姿勢となる。
また、側壁部20b側の膨出部43の上端面47のレベルは第1のフランジ22と同じレベルとされており、その左右には上端面が低くされた部分が形成されていて、該低くされた部分の上端面48a,48bのレベルは、前記した左右の膨出部42a,42bの上端面46a,46bのレベルと同様に、支持部材30の凹陥部34の深さとほぼ同じ距離だけ第1のフランジ22の面から下がったレベルとされている。
従って、図1に示す開いた姿勢から支持部材30bを図2に示す閉じた姿勢にすると、支持部材30aの場合と同様、支持部材30bの非凹陥領域35は、膨出部43の中央部の上端面47と衝接した状態となる。そして、支持部材30の凹陥部34における非凹陥領域35の左右側36、36の底面37、37は、前記膨出部43の低くされた左右の上端面48a,48bに衝接した状態となり、かつ、側壁は側壁部20bに衝接した姿勢となる。
上記のようであり、図1に示す支持部材30を開いた姿勢として合成樹脂製容器Aの中に機械部品等を収容した後、支持部材30をヒンジ23を介して回動し閉じた姿勢とすると、図2、図3に示すように、支持部材30の凹陥部34は容器本体内に入り込んだ状態となり、かつ、第1のフランジ22と第2のフランジ32とは互いに重なって、第1と第2の嵌合部24、33は互いに嵌合し、蓋が閉じられた状態となる。支持部材30の凹陥部34は、同じ容器Aの底部10が入り込むことのできる形状と大きさとなっており、蓋をした状態の合成樹脂製容器Aは、物流時や保管時には、図4に示すように多段に段積みした状態に置かれる。
その状態で、上位の合成樹脂製容器Aの荷重は、下位に位置する合成樹脂製容器Aの支持部材30の凹陥部34に作用する。凹陥部34は、前記のようにその底部の一部37が側壁部20に形成された膨出部42の上端面46、48によって下方から支持されており、その分だけ、支持部材30を外側に押し開こうとする力(モーメント)が小さくなる。結果として、凹陥部34の側面37が容器本体の側壁部20a,20bを外側に向けて押圧する力は小さくなり、容器の変形は抑制される。容器側壁部20の変形は、第1のフランジ22と第2のフランジ32とが第1と第2の嵌合部24、33によって嵌合係止されていることからも、抑制される。
第1と第2の嵌合部24、33の嵌合を外して支持部材30を開き、収容した物品を取り出した後、空容器を保管し返却する。その場合には、図5に示すように、下位の容器の物品収容空間内に上位の容器の一部を入れ込んだ状態で積み重ねる(ネスティング)ことができるので、無駄なスペースをなくすことができる。
上記の説明において、支持部材30の凹陥部34の底部の一部を下方から支持する部分として、側壁部20に形成した膨出部40の一部の上端面(46、48)を示したが、これは一例であって、図1に示した容器において、例えば、その凹陥部34の両側縁の全部(または一部)とヒンジ23に近い側縁の全部を下方から支持できるように、側壁部の内面の広い領域にわたって膨出部を形成するようにしてもよい。このようにすることにより(物品収容空間はある程度犠牲になるとしても)、凹陥部34にかかる上からの荷重はより広い面積で分担支持されることとなり、容器の側壁部の変形をより確実に抑制することができる。また、支持部材30そのものの変形も起こり難くなる。
支持部材が開いた姿勢にあるときの合成樹脂製容器の全体を示す斜視図。 支持部材を閉じた姿勢にあるときの図1に示す容器の全体を示す斜視図。 図2のIII−III線での断面図。 図2に示す状態にある合成樹脂製容器を多段に段積みした状態を示す図。 図1に示す状態にある合成樹脂製容器を積み重ねた状態を示す図。 従来の合成樹脂製容器の一例を示す断面図。
符号の説明
A…合成樹脂製容器、10…底部、20、20a、20b…側壁部、11、21…補強用のリブ、22…第1のフランジ、23…ヒンジ、30(30a、30b)…支持部材、32…第2のフランジ、24…第1の嵌合部、33…第2の嵌合部、34…凹陥部、35…非凹陥領域、40、41、42、43…膨出部、45、46、47、48…膨出部の上端面、36…凹陥部のヒンジ側の左右端近傍、37…凹陥部の底面、38…凹陥部の側壁

Claims (5)

  1. 底部と、底部から立ち上がる4周の側壁部と、対向する2つの側壁にヒンジを介して一体成形された支持部材とを備える合成樹脂製容器であって、
    支持部材は容器本体側に閉じた姿勢としたときに容器本体内に入り込む凹陥部を有しており、該凹陥部は同じ合成樹脂製容器を段積みしたときにその底部を収容できるようにされており、かつ、容器本体の側壁部には前記凹陥部の底面の全部または一部を下方から支承することのできる膨出部が形成されていることを特徴とする合成樹脂製容器。
  2. 少なくとも支持部材を有しない側の側壁部は上端に水平方向に広がる第1のフランジを有しており、支持部材は幅方向の両縁部に側壁部に形成した第1のフランジに乗ることのできる第2のフランジを有しており、該第2のフランジには第2の嵌合部が形成されており、閉じた姿勢の支持部材の前記第2のフランジが当接する第1のフランジ領域には前記第2の嵌合部が嵌合する第1の嵌合部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製容器。
  3. 4周の側壁部には上下方向の補強リブが一体成形されていることを特徴とする請求項1または2に記載の合成樹脂製容器。
  4. 補強リブを利用して容器本体内を区分するように取り付けることのできる仕切り材をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の合成樹脂製容器。
  5. 4周の側壁部は上方に向かって次第に拡開するようにされていることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製容器。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011093611A (ja) * 2009-05-08 2011-05-12 Sekisui Plastics Co Ltd 農産物用コンテナ及びその内容器
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JP7612067B1 (ja) 2024-01-26 2025-01-10 デンカ株式会社 包装用容器

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