JP2006117341A - 架装作業車 - Google Patents

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Abstract

【課題】 油圧作業機の作動力や作動速度を大きくしようとするときでもエンジンの出力を大きくする必要がなく、騒音や排ガスの発生を低減し得る構成の架装作業車を提供する。
【解決手段】 油圧作業機(ブーム30、アースオーガ装置40等)を備えた走行体10が、エンジンEG及びこのエンジンEGの出力にアシスト出力を加える電気モータMからなる動力源HVにより走行可能なハイブリッド車であり、油圧作業機に圧油を供給する油圧ポンプPは、この動力源HVにより駆動される。動力源HVによる油圧ポンプPの駆動時、油圧作業機の負荷等に応じて動力源HVの出力目標値が設定されると、エンジンEGの出力を所定出力(一定出力)に保持したまま動力源HVの出力を上記出力目標値に一致させるのに必要な電気モータMのアシスト出力が算出され、その算出されたアシスト出力がエンジンEGの出力に加えられるように電気モータMの作動制御がなされる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、動力源により駆動される油圧ポンプと、油圧ポンプの吐出圧を受けて作動する油圧作業機とを走行体に備えて構成される架装作業車に関する。
架装作業車は、駆動源により駆動される油圧ポンプと、油圧ポンプの吐出圧を受けて作動する油圧作業機(架装物)とを走行体に備えた作業車であり、代表的なものとしてクレーン車や高所作業車、穴掘り建柱車等が知られている。油圧ポンプの駆動には走行用エンジンのほか、バッテリ、セパレートエンジ(走行用エンジンとは別個に設けた油圧ポンプ駆動専用の小型ディーゼルエンジン)等が用いられ、走行用エンジンの場合には動力取り出し機構(パワーテイクオフ)によりエンジンの動力が取り出されて油圧ポンプが駆動される。
このような架装作業車において、油圧作業機の作動力や作動速度を大きくしようとするときには、作業者は動力源の出力を大きくして油圧ポンプの駆動力を増大させる必要がある。例えば、パワーテイクオフにより走行用エンジンの動力を取り出して油圧ポンプを駆動し、これにより発生した圧油をブーム先端部の油圧モータに供給してオーガスクリューを駆動する穴掘り建柱車の場合には、オーガスクリューを地面に突き立てた瞬間に油圧モータは地面から抵抗(負荷)を受けるので、これに応じて油圧ポンプの駆動力、すなわちエンジンの出力も大きくする必要が生じる。
特開平8−326459号公報 特開平10−309003号公報 特開平11−146502号公報
しかしながら、上記のように油圧作業機の作動力や作動速度を大きくしようとするたびにエンジンの出力を大きくしなければならないのでは、エンジンが発生する騒音により作業現場周辺の住民に迷惑をかけてしまうことになる。また、エンジンの排ガスも環境保全の立場から好ましいものではない。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、油圧作業機の作動力や作動速度を大きくしようとするときでもエンジンの出力を大きくする必要がなく、騒音や排ガスの発生を低減し得る構成の架装作業車を提供することを目的としている。
本発明に係る架装作業車(例えば、実施形態における穴掘り建柱車1)は、エンジン及びエンジンの出力にアシスト出力を加える電気モータからなる動力源の動力をトランスミッションから駆動輪(例えば、実施形態における走行体10の後輪11b,11b)に伝達させて走行するハイブリッド車(例えば、実施形態における走行体10)と、トランスミッションに伝達された動力源の動力を取り出す動力取り出し機構(例えば、実施形態におけるパワーテイクオフPTO)と、動力取り出し機構を介して動力源により駆動される油圧ポンプと、油圧ポンプが吐出する圧油の供給を受けて作動する油圧作業機(例えば、実施形態におけるブーム30、アースオーガ装置40及びアウトリガジャッキ16)と、動力源の動力を動力取り出し機構により取り出して油圧ポンプを駆動している状態において動力源の出力目標値を設定する出力目標値設定手段(例えば、実施形態における圧力検出器71及びコントローラ60の出力目標値設定部62)と、出力目標値設定手段による出力目標値の設定に応じ、エンジンの出力を所定出力に保持したまま動力源の出力を出力目標値に一致させるのに必要な電気モータのアシスト出力を算出するアシスト出力算出手段(例えば、実施形態におけるコントローラ60のアシスト出力算出部63)と、アシスト出力算出手段において算出されたアシスト出力がエンジンの出力に加えられるように電気モータの作動制御を行う電気モータ作動制御手段(例えば、実施形態におけるコントローラ60のインバータ制御部64)とを備える。
ここで、本発明に係る架装作業車において、上記エンジンの所定出力は、少なくとも油圧作業機を無負荷状態で作動させ得る出力であることが好ましい。また、出力目標値設定手段により設定される動力源の出力目標値は、油圧作業機の負荷に応じて設定されることが好ましい。
本発明に係る架装作業車では、油圧作業機を備えた走行体が、エンジン及びこのエンジンの出力にアシスト出力を加える電気モータからなるハイブリッド型の動力源により走行可能なハイブリッド車であり、油圧作業機に圧油を供給する油圧ポンプは、このハイブリッド型の動力源により動力取り出し機構を介して駆動されるようになっている。そして、動力源による油圧ポンプの駆動時(動力取り出し機構の作動時)、油圧作業機の負荷等に応じて動力源の出力目標値が設定されると、エンジンの出力を所定出力(一定出力)に保持したまま動力源の出力を出力目標値に一致させるのに必要な電気モータのアシスト出力が算出され、その算出されたアシスト出力がエンジンの出力に加えられるように電気モータの作動制御がなされる。すなわち本架装作業車では、油圧ポンプの駆動中(油圧作業機の作動中)はエンジンの出力を一定出力に保持しつつ、油圧ポンプの駆動に(油圧作業機の作動に)必要な動力源の出力のうち、一定に保持されたエンジンの出力のみでは不足する分が電気モータのアシスト出力により補われるようになっている。このため本発明に係る架装作業車によれば、動力源の出力が変化してもエンジンの出力は変化せず、油圧作業機の作動力や作動速度を大きくするために油圧ポンプの駆動力を増大させようとするときでもエンジンの出力を大きくする必要はないので、騒音と排ガスの発生を低減することができる。ここで、上記エンジンの所定出力が、少なくとも油圧作業機を無負荷状態で作動させ得る出力であれば、油圧作業機の無負荷状態での作動はエンジンの出力のみで行うことができるので、エンジンの出力を低く抑えつつ、電気モータの電源(バッテリ)に蓄えられた電力を節約することができる。また、動力源の出力目標値は油圧作業機の状態や油圧作業機の操作手段の操作量等に応じて設定することも可能であるが、少なくとも、油圧作業機の負荷に応じて設定されるようになっていることが好ましい。このようにすれば、油圧作業機の負荷が増大したときでも油圧作業機をスムーズに作動させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図2は本発明の一実施形態に係る架装作業車としての穴掘り建柱車1を示しており、図1はこの穴掘り建柱車1における制御系統及び動力伝達系統の一部をブロック図により示している。図2に示すように、この穴掘り建柱車1は、走行用車輪11(前輪11a、後輪11b)を備えて運転キャビン12から走行運転が可能なトラック式の走行体10と、走行体10上に設けられた旋回台20と、この旋回台20から上方に延びて設けられた支柱21の上部にフートピン22を介して基端部が支持されたブーム(伸縮ブーム)30と、このブーム30の先端部に取り付けられたアースオーガ装置40とを有して構成される。なお、この穴掘り建柱車1の走行体10は、後述するように、エンジンEG及びエンジンEGの出力にアシスト出力を加える電気モータMからなるハイブリッド型の動力源HVにより走行可能なハイブリッド車である。
旋回台20は走行体10の後部に上下軸まわり360度回動自在に取り付けられている。走行体10の内部にはブーム旋回モータ(油圧モータ)23が設けられており、このブーム旋回モータ23を回転作動させることにより、図示しないギヤを介して旋回台20を水平旋回動させることができる。ブーム30は基端ブーム30a、中間ブーム30b及び先端ブーム30cが入れ子式に構成されており、内部に設けられたブーム伸縮シリンダ(油圧シリンダ)31の伸縮作動により各ブーム30a,30b,30cを相対的に移動させてブーム30全体を軸方向に伸縮動させることができる。また、基端ブーム30aと旋回台20の支柱21との間にはブーム起伏シリンダ(油圧シリンダ)24が跨設されており、このブーム起伏シリンダ24を伸縮作動させることによりブーム30全体を起伏動させることができる。
先端ブーム30cの先端部に設けられたブームヘッド32の内部にはシーブ33が回転自在に支持されている。シーブ33には基端ブーム30aに取り付けられたウインチ34により巻き取り繰り出しされるワイヤ35が掛け回されており、ワイヤ35の先端部にはフック36が取り付けられて(懸吊されて)いる。
また、先端ブーム30cにはオーガブラケット37が先端ブーム30cの延びる方向にスライド移動自在に設けられている。このオーガブラケット37の下部にはロッド38が先端ブーム30cの幅方向に揺動自在に取り付けられており、アースオーガ装置40はこのロッド38の下端部に垂下状態で取り付けられている。オーガブラケット37は基端ブーム30aの先端部と先端ブーム30cの先端部とのいずれか一方に係止することができ、基端ブーム30a側に係止したときには基端ブーム30aに固定され、先端ブーム30c側に係止したときには先端ブーム30cに固定されるようになっている。したがって、アースオーガ装置40を使用せず、ブーム30をクレーン装置として使用するときにはオーガブラケット37を基端ブーム30aに係止させておけばよく、これによりアースオーガ装置40をブーム30の伸縮作動にかかわらず基端ブーム30aの先端部に固定しておくことができる(なお、このようにオーガブラケット37を基端ブーム30aに係止するのは、通常、アースオーガ装置40を図2の二点鎖線で示すようにブーム30の側方に格納しておくときである。後述)。また、アースオーガ装置40を用いて穴掘り作業を行うときにはオーガブラケット37を先端ブーム30cに係止させておけばよく、これによりアースオーガ装置40をブーム30の伸縮作動に合わせてブーム30の先端部(先端ブーム30cの先端部)とともに移動させることができる。
アースオーガ装置40は図2に示すように、ロッド38の下端部に取り付けられたオーガ駆動モータ(油圧モータ)41と、オーガ駆動モータ41の回転動力を減速する減速機構42と、減速機構42により減速された(トルク増幅された)オーガ駆動モータ41の回転動力を受けて回転作動するオーガスクリュー43とから構成される。オーガ駆動モータ41はブーム30の側面に沿って延びた図示しない送油ホースによって油圧ポンプP(後述)と繋がっている。
走行体10における運転キャビン12の後方位置には作業者OPが着座する操作席13が設けられており、この操作席13と対向する位置には操作装置50が設置されている。この操作装置50にはブーム30の起伏、伸縮、旋回操作を行うためのブーム操作レバー51と、オーガスクリュー43の回転作動操作を行うためのオーガ操作ペダル52とが設けられている(図1参照)。ブーム操作レバー51の操作により出力されたブーム操作信号は走行体10内に設置されたコントローラ60のバルブ制御部61に入力され、コントローラ60のバルブ制御部61はこの入力されたブーム操作信号に基づいて、ブーム旋回モータ23に対応する第1制御バルブV1、ブーム起伏シリンダ24に対応する第2制御バルブV2及びブーム伸縮シリンダ31に対応する第3制御バルブV3の各スプール(図示せず)を電磁駆動する。第1〜第3制御バルブV1,V2,V3はいずれも電磁比例バルブであり、それぞれのスプールはコントローラ60のバルブ制御部61を介してブーム操作レバー51の操作方向に応じた方向に、またその操作量に応じた量だけ移動する。また、オーガ操作ペダル52の踏み込み操作により出力されたペダル操作信号はコントローラ60のバルブ制御部61に入力され、コントローラ60のバルブ制御部61はこの入力されたペダル操作信号に基づいて、オーガ駆動モータ41に対応する第4制御バルブV4のスプール(図示せず)を電磁駆動する。第4制御バルブV4も電磁比例バルブであり、そのスプールはコントローラ60のバルブ制御部61を介してオーガ操作ペダル52の踏み込み量に応じた量だけ移動する。
走行体10の前後左右計4箇所には上下方向に伸長収縮(張り出し格納)作動が可能なアウトリガジャッキ16が設けられており、これらアウトリガジャッキ16を下方に張り出して地面に接地させることにより、走行体10を安定的に支持させることができる。各アウトリガジャッキ16は、走行体10のサブフレーム(図示せず)の側部に下方に延びて設けられたアウタジャッキ(シリンダチューブ)16aと、このアウタジャッキ16a内に収容されて上下方向に移動自在に設けられたインナジャッキ(ピストンロッド)16bと、このインナジャッキ16bの下端部に取り付けられた接地板16cとを有し、アウタジャッキ16aとインナジャッキ16bとは油圧シリンダ(これをジャッキシリンダ17と称する)を構成している。
走行体10には前述のようにハイブリッド型の動力源HVが搭載されており、走行体10はこの動力源HVにより走行可能である。ハイブリッド型の動力源HVはエンジンEG及びこのエンジンEGの出力にアシスト出力を加える電気モータMからなり、エンジンEGの出力制御はエンジンコントロールシステムECにより行われるようになっている(図1参照)。エンジンEGは走行体10の前方下部に取り付けられており、走行体10の後方に延びたクランクシャフトCSはクラッチCLを介してトランスミッションTMの入力軸ISに繋がっている。トランスミッションTMの出力軸(図示せず)は走行体10の前後方向に延びたプロペラシャフトPSを駆動し、プロペラシャフトPSはディファレンシャル機構DFを介して走行体10の駆動輪である左右の後輪11b,11bのドライブシャフトAX,AXを駆動する。
電気モータMはそのモータ軸(図示せず)がエンジンEGのクランクシャフトCSと連結されており、バッテリBTからの電力供給を受けて作動して、エンジンEGの出力にアシスト出力を加える。この電気モータMは三相交流モータであり、バッテリBTとの間にはバッテリBTの直流電圧を交流電圧に変換するとともに、その周波数を任意に変化させることができるインバータIVが設置されている。なお、このインバータIVはコントローラ60のインバータ制御部64により制御される。
トランスミッションTMの近傍位置には動力取り出し機構としてのパワーテイクオフPTOが設けられている(図1参照)。このパワーテイクオフPTOは、運転キャビン12内に設けられたPTOレバー14が操作されたときに、コントローラ60を介して駆動されるPTOアクチュエータACTの作動により、トランスミッションTMを構成する1つの動力伝達軸(例えばカウンタシャフト)とギヤ接続する構成を有している。そして、このようにパワーテイクオフPTOがトランスミッションTMの動力伝達軸とギヤ接続され、かつクラッチCLが接続された状態では、動力源HVの動力はクラッチCL、トランスミッションTM及びパワーテイクオフPTOを介して油圧ポンプPに伝達されるようになり、油圧ポンプPは回転駆動されて圧油の吐出動作を行う。なお、このようにパワーテイクオフPTOにより油圧ポンプPを駆動されるときには、トランスミッションTMをニュートラル位置にして、動力源HVの動力が駆動輪(左右の後輪11b,11b)に伝わらないようにする必要がある。
油圧ポンプPより吐出された圧油は上記第1〜第4制御バルブV1,V2,V3,V4経由でブーム旋回モータ23、ブーム起伏シリンダ24、ブーム伸縮シリンダ31及びオーガ駆動モータ41に供給される(図1参照)。このためブーム旋回モータ23、ブーム起伏シリンダ24及びブーム伸縮シリンダ31はそれぞれブーム操作レバー51の操作方向に応じた方向に、その操作量に応じた速度で作動し、オーガ駆動モータ41はオーガ操作ペダル52の踏み込み量に応じた速度で作動する。また、油圧ポンプPより吐出された圧油はコントローラ60のバルブ制御部61より制御されるジャッキ制御バルブVJ経由で各アウトリガジャッキ16のジャッキシリンダ17に供給される。このため作業者は、走行体10に設けられたジャッキ操作レバー53を操作することにより、アウトリガジャッキ16を伸長(張り出し)或いは収縮(格納)作動させることができる(図1では簡単のため、4つあるジャッキ制御バルブVJ及びジャッキシリンダ17のうちそれぞれ1つのみを示している)。なお、上記のように油圧ポンプPはPTOレバー14が操作された状態でのみ動力源HVにより駆動されるので、走行体10に設けられた油圧作業機(ブーム30、アースオーガ装置40及びアウトリガジャッキ16)もPTOレバー14が操作された状態でのみ、その作動操作が可能となる。
エンジンコントロールシステムECには運転キャビン12内の走行用アクセルペダル(図示せず)の踏み込み量を検出する踏み込み量検出器73からの検出情報と、エンジンEGの回転数を検出する回転数検出器72からの検出情報とが入力されている。そしてエンジンコントロールシステムECは、パワーテイクオフPTOの非使用時には踏み込み量検出器73により検出された走行用アクセルペダルの踏み込み量に応じたスロットル開度になるようにスロットルバルブ(図示せず)を作動させ、パワーテイクオフPTOの使用時にはエンジンEGの出力が所定出力(一定出力)になるようにスロットルバルブを作動させる。
ここで、パワーテイクオフPTOが使用時であるか否かの判断は、PTO操作レバー14の操作信号(PTO操作信号)を受けたコントローラ60が、その操作信号を受け取った旨の信号(PTO使用信号)がエンジンコントロールシステムECに出力されているか否かにより行う。また、エンジンEGの出力が所定出力になっているか否かの判断は、回転数検出器72により検出されるエンジンEGの出力がその所定出力に対応する回転数になっているか否かにより行う。なお、エンジンEGの出力はエンジンEGの回転数が大きくなるに従って増大するが、このようなエンジンEGの回転数と出力との関係データはコントローラ60の記憶部(図示せず)に予め記憶されており、エンジンコントロールシステムECはこの関係データを利用することができるようになっている。
上記所定出力はエンジンEGのアイドリング状態における出力に限らず、アイドリング状態における出力よりも大きい出力とすることもできる。エンジンコントロールシステムECは、一定に保持すべきエンジンEGの出力がアイドリング状態における出力であればスロットルバルブを全閉状態に保持し、一定に保持すべきエンジンEGの出力がアイドリング状態における出力よりも大きい出力であれば、スロットルバルブを全閉状態から必要量開いて、エンジンEGの回転数がその出力に対応する所定回転数に維持されるようにする。
このように、一定に保持されるべき上記エンジンEGの所定出力は任意であるが、少なくとも油圧作業機を無負荷状態で作動させ得る出力とする。ここで、油圧作業機を無負荷状態で作動させ得る出力とは、具体的には、オーガスクリュー43を地面Gに接触させていない状態でブーム30を起伏、伸縮、旋回作動させることができるとともにオーガスクリュー43を回転作動させることができ、かつアウトリガジャッキ16を非接地状態で作動させることができる出力をいう。
油圧ポンプPの吐出油路PL中には、この吐出油路PL内の圧力を連続的な電気信号として検出する圧力検出器71が設けられており、その検出情報はコントローラ60の出力目標設定部62に出力される(図1参照)。コントローラ60の出力目標値設定部62は、圧力検出器71により検出された吐出油路PL内の圧力に基づいて、油圧作業機の負荷(ブーム30の負荷と、アースオーガ装置40の負荷と、アウトリガジャッキ16の負荷との合算負荷)に応じた動力源HVの出力目標値を設定し、その設定した出力目標値をコントローラ60のアシスト出力算出部63に出力する。ここで、動力源HVの出力目標値は油圧作業機の負荷が大きいときほど大きくなるように設定されるが、そのような油圧作業機の負荷と動力源HVの出力目標値との対応関係のデータは、予めコントローラ60の記憶部(図示せず)に記憶されており、アシスト出力算出部63この関係データを利用することができるようになっている。
コントローラ60のアシスト出力算出部63は、上記出力目標値設定部62による動力源HVの出力目標値の設定に応じて、エンジンEGの出力を所定出力に保持したまま動力源HVの出力を上記出力目標値に一致させるのに必要な電気モータMのアシスト出力を算出し、その算出結果をコントローラ60のインバータ制御部64に出力する。すなわち、コントローラ60のアシスト出力算出部63は、油圧ポンプPの駆動に必要な動力源HVの出力のうち、一定に保持されたエンジンEGの出力のみでは不足する分の出力を求め、この不足する分の出力が電気モータMからアシスト出力として出力されるよう、インバータ制御部64に指示する(電気モータMのアシスト出力=出力目標値−エンジンEGの一定出力)。
コントローラ60のインバータ制御部64は、アシスト出力算出部63において算出されたアシスト出力がエンジンEGの出力に加えられるように、インバータIVを介して電気モータMの作動制御を行う。これによりコントローラ60のアシスト出力算出部63において算出されたアシスト出力がエンジンEGの出力に加えられ、エンジンEGの出力がアシストされる。
次に、このような穴掘り建柱車1により、地面Gに建柱のための穴を掘るときの手順を説明する。これには先ず、ブーム30及びアースオーガ装置40を格納状態にして穴掘り建柱車1を作業現場へ移動させる。ここでブーム30の格納状態とは、ブーム30を全縮かつ俯角倒伏させて、走行体10の後方に上方に延びて設けられたブーム保持具15に保持させた状態をいい、アースオーガ装置40の格納状態とは、オーガブラケット37を基端ブーム30aの先端部に係止させたうえで、オーガスクリュー43の中間部を図示しないウインチにより吊り上げてオーガスクリュー43をブーム30の側方に位置させ(このときロッド38はほぼ水平姿勢になるまでブーム30の長手方向と直交する方向に揺動される)、かつ、このオーガスクリュー43を基端ブーム30aの側方に設けられた図示しないロック装置にロックさせた状態をいう(図2において二点鎖線で示すブーム30を参照)。
穴掘り建柱車1の作業現場への移動は、作業者が運転キャビン12から運転操作をすることにより行う。このとき駆動輪である左右の後輪11b,11bはエンジンEGの動力を受けて駆動されるが、コントローラ60のインバータ制御部64からインバータIVを介して電気モータMを作動制御することにより、エンジンEGの出力にアシスト出力を加えて走行することができる。また、車両発進時などにはエンジンEGを停止させて電気モータMのみにより駆動輪(後輪11b,11b)を駆動して走行することもできる。なお、この走行体10の走行時(特に減速走行時)においては、電気モータMは発電機として働き、発生した電気はインバータIV経由でバッテリBTに充電される。
作業現場に到着したら、作業者はトランスミッションTMをニュートラルにする。そして、エンジンEGを稼動状態にしたまま一旦クラッチCLを切り、運転キャビン12内に設けられたPTOレバー14を操作したうえでクラッチCLを繋げる。これによりPTO操作信号がコントローラ60に出力され、コントローラ60からエンジンコントロールシステムECにPTO使用信号が出力される。エンジンコントロールシステムECはこのPTO使用信号を受けてエンジンEGの作動制御を行い、その出力を一定出力(所定出力)に保持する。また、油圧ポンプPはクラッチCL、トランスミッションTM及びパワーテイクオフPTOを介して動力源HVにより駆動され、圧油を吐出する。
このときのエンジンEGの出力は、前述のように、少なくとも油圧作業機を無負荷状態で作動させ得るだけの大きさを有しているので、ジャッキ操作レバー14を操作すればアウトリガジャッキ16を作動させることができ、ブーム操作レバー51を操作すればブーム30を作動させることができ、オーガ操作ペダル52を踏み込めばオーガスクリュー43を回転作動させることができる。但し、アウトリガジャッキ16を接地状態にさせなければブーム30を格納状態から作動させることができず、またブーム30を所定の姿勢にしなければオーがスクリュー43を作動させることができないようにした安全装置(インターロック装置)を備えている場合には、アウトリガジャッキ16を接地状態にした後でなければブーム30を作動させることはできず、またブーム30を所定の姿勢にした後でなければオーガスクリュー43を作動させることはできない。
ジャッキ操作レバー14を操作してアウトリガジャッキ16を接地状態にしたら、作業者は続いてオーガブラケット37を先端ブーム30cに係止させる。そして、走行体10上の操作席13に着座し、操作装置50からブーム操作レバー51の操作を行ってブーム30を起仰させる。ここで、アースオーガ装置40の格納を解除してオーガスクリュー43を懸吊状態にした後、再びブーム操作レバー51を操作してブーム30を作動させ、オーガスクリュー43を穴掘り作業箇所の直上に垂下させる。そして、オーガ操作ペダル52を踏み込んでオーガスクリュー43を回転させつつ、ブーム操作レバー51を操作してブーム30を倒伏させていくことによりブーム30の先端部を鉛直下方に移動させ、オーガスクリュー43を地面Gに接触させる。ここで、各制御バルブV1,V2,V3,V4はいずれも電磁比例バルブであるので、ブーム旋回モータ23、ブーム起伏シリンダ24、ブーム伸縮シリンダ31の各油圧アクチュエータの作動速度はブーム操作レバー51の操作量により調節することができ、オーガ駆動モータ41の作動速度はオーガ操作ペダル52の踏み込み量により調節することができる。
オーガスクリュー43が地面Gに接触すると、油圧作業機(ここではブーム及びオーガスクリュー43)は負荷状態となるので、油圧ポンプPの吐出油路PL内の圧力は大きくなる。この吐出油路PL内の圧力増分は圧力検出器71により検出されてコントローラ60の出力目標値設定部62に伝送されるので、出力目標値設定部62は動力源HVの出力目標値を初期値(電気モータMのアシスト出力が零の状態をいう)よりも大きい値に設定する(このように圧力検出器71とコントローラ60の出力目標値設定部62とは、動力源HVの動力をパワーテイクオフPTOにより取り出して油圧ポンプPを駆動している状態において動力源HVの出力目標値を設定する出力目標値設定手段を構成する)。そして、コントローラ60のアシスト出力算出部63は、エンジンEGの出力を所定出力に保持したまま動力源HVの出力を上記出力目標値に一致させるのに必要な電気モータMのアシスト出力を算出し、コントローラ60のインバータ制御部64はインバータIVを介して電気モータMを作動させるので、電気モータMのアシスト出力はエンジンEGの出力に加えられて駆動源HVの出力は出力目標値レベルまで引き上げられる。これにより油圧ポンプPは油圧作業機の負荷に見合った駆動力で駆動されるようになり、油圧作業機の作動に必要な動力が確保される。
なお、作業開始前に行うアウトリガジャッキ16の張り出し作動は、接地板16cが接地したところでアウトリガジャッキ16の伸長作動を停止させてもよいが、接地後更に伸長させて走行体10を持ち上げ支持するようにすることもできる。走行体10が持ち上げ支持される際には油圧作業機(ここではアウトリガジャッキ16)は負荷状態となるので、圧力検出器71により検出される油圧ポンプPの吐出油路PL内の圧力は大きくなり、動力源HVの出力目標値は初期値よりも大きい値に設定されて電気モータMのアシスト出力がエンジンEGの出力に加えられる。但し、走行体10が持ち上げ支持される場合でも、アウトリガジャッキ16の作動が停止しているときには、アウトリガジャッキ16の作動回路中に設けられたホールディングバルブ(図示せず)の働きによってジャッキシリンダ17内の圧力は保持されるので、アウトリガジャッキ16の作動停止後、エンジンEGの出力目標値は初期値に戻ることになる。
このように本実施形態に係る穴掘り建柱車1では、油圧作業機(ブーム30、アースオーガ装置40及びアウトリガジャッキ16)を備えた走行体10が、エンジンEG及びこのエンジンEGの出力にアシスト出力を加える電気モータMからなるハイブリッド型の動力源HVにより走行可能なハイブリッド車であり、油圧作業機に圧油を供給する油圧ポンプPは、このハイブリッド型の動力源によりパワーテイクオフPTOを介して駆動されるようになっている。そして、動力源HVによる油圧ポンプPの駆動時(パワーテイクオフPTOの作動時)、油圧作業機の負荷に応じて動力源HVの出力目標値が設定されると、エンジンEGの出力を所定出力(一定出力)に保持したまま動力源HVの出力を出力目標値に一致させるのに必要な電気モータMのアシスト出力が算出され、その算出されたアシスト出力がエンジンEGに加えられるように電気モータMの作動制御がなされる。すなわち本穴掘り建柱車1では、油圧ポンプPの駆動中(作業機の作動中)はエンジンEGの出力を一定出力に保持しつつ、油圧ポンプPの駆動に(油圧作業機の作動に)必要な動力源HVの出力のうち、一定に保持されたエンジンEGの出力のみでは不足する分が電気モータMのアシスト出力により補われるようになっている。
このため本穴掘り建柱車1によれば、動力源HVの出力が変化してもエンジンEGの出力は変化せず、油圧作業機の作動力や作動速度を大きくするために油圧ポンプPの駆動力を増大させようとするときでもエンジンEGの出力を大きくする必要はないので、騒音と排ガスの発生を低減することができる。ここで、上記例のように、エンジンEGの所定出力が少なくとも油圧作業機を無負荷状態で作動させ得る出力であれば、油圧作業機の無負荷状態での作動はエンジンEGの出力のみで行うことができるので、エンジンEGの出力を低く抑えつつ、電気モータMの電源(バッテリBT)に蓄えられた電力を節約することができる。
また、動力源HVの出力目標値は、上述の例のように、少なくとも、油圧作業機の負荷に応じて設定されるようになっていることが好ましい。このようにすれば、油圧作業機の負荷が増大したときでも油圧作業機をスムーズに作動させることができる。しかし、動力源HVの出力目標値の設定は、このように油圧作業機の負荷のみによって設定されなければならないわけではなく、その他、油圧作業機の状態(例えばブーム30の姿勢)やブーム操作レバー51の操作量(傾動角度)等の要素に応じて出力目標値が設定されるようになっていてもよい。更には、これら要素を複合させて出力目標値を設定するようにしてもよい。なお、このとき出力目標値は、ブーム30を起仰作動させるときやブーム操作レバー71の操作量が大きいときに大きくなるように設定される。
なお、上記穴掘り建柱車1では、ブーム30はクレーン装置としても使用することができるので、穴掘り作業に伴う電柱の設置作業等も併せて行うことができるが、この電柱の設置作業等において電柱を吊り上げた際、ブーム30の起伏作動や伸縮作動等により油圧作業機(ブーム30及びクレーン装置)の負荷が大きくなり、油圧ポンプPの駆動力が一定に保持されたエンジンEGの出力のみでは不足するようになった場合には、その不足する分の出力は電気モータMのアシスト出力により補われることになる。
図3は本発明のもう一つの実施形態に係る穴掘り建柱車における制御系統及び動力伝達系統の一部を示すブロック図である。ここでは上述の実施形態と異なる部分のみについて説明し、上述の実施形態と同一の部分については同じ符号を付してその説明を省略する。この実施形態では、作業台40上に作業者OPが踏み込み操作を行うアクセルペダル54が設けられており、作業者OPはこのアクセルペダル54の踏み込み操作を行うことにより、油圧作業機の出力目標値を任意に設定することができる。すなわち、作業者OPがアクセルペダル54を踏み込むと、コントローラ60の出力目標値設定部62はその踏み込み操作量に応じて動力源HVの出力目標値を設定し、その設定した出力目標値をコントローラ60のアシスト出力算出部63に出力する。ここで、出力目標値は、アクセルペダル54の踏み込み量が大きいときほど大きく設定される。このような構成では、オーガスクリュー43の負荷が大きいとき、ブーム30を起仰作動させるとき、ブーム30を速く動かしたいとき、アウトリガジャッキ16を接地後更に伸長させようとするときなど、作業者が必要と思うときに、必要な大きさの出力目標値を任意に設定することができる。なお、この実施形態における出力目標値設定手段は、アクセルペダル54とコントローラ60の出力目標値設定部62とからなる。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述の実施形態に示したものに限定されない。例えば、上述の実施形態では、油圧作業機の負荷は油圧ポンプPの吐出油路PL内の圧力を検出する圧力検出器71からの検出情報に基づいて求められるようになっていたが、これは一例であり、他の手段により油圧作業機の負荷を検出するようにしてもよい。例えば、油圧作業機を構成する各油圧アクチュエータ(オーガ駆動モータ41など)に作用する実荷重を検出し、これに基づいて油圧作業機の負荷を求めるようにしてもよい。また、電気モータMは上述の実施形態では三相交流モータであったが、これは一例であり、他の形態のモータであってもよい。
また、上述の実施形態では、パワーテイクオフPTOの使用中(油圧作業機の作業中)にエンジンEGの回転数を一定に保持してエンジンEGの出力を一定にする制御がなされていたが、一定に保持されるべきエンジンEGの出力がアイドリング状態における出力レベルであるようなときには、エンジンEGの出力を一定に保持する制御を積極的に行う必要性は必ずしもない。また、上述の実施形態では、本発明が穴掘り建柱車1に適用される場合を示したが、本発明はこのような穴掘り建柱車に限られず、油圧ポンプが吐出する圧油の供給を受けて作動する油圧作業機を走行体に備えたその他の架装作業車、例えば クレーン車や高所作業車等にも適用することができる。
本発明の一実施形態に係る架装作業車としての穴掘り建柱車における制御系統及び動力伝達系統の一部を示すブロック図である。 上記穴掘り建柱車の側面図である。 本発明のもう一つの実施形態に係る穴掘り建柱車における制御系統及び動力伝達系統の一部を示すブロック図である。
符号の説明
1 穴掘り建柱車(架装作業車)
10 走行体(ハイブリッド車)
11b 走行体の後輪(駆動輪)
16 アウトリガジャッキ(油圧作業機)
30 ブーム(油圧作業機)
40 アースオーガ装置(油圧作業機)
41 オーガ駆動モータ
43 オーガスクリュー
51 ブーム操作レバー
52 オーガ操作ペダル
53 ジャッキ操作レバー
60 コントローラ(電気モータ作動制御手段)
62 出力目標値設定部(出力目標値設定手段)
63 アシスト出力算出部(アシスト出力算出手段)
64 インバータ制御部(電気モータ作動制御手段)
71 圧力検出器(出力目標値設定手段)
IV インバータ(電気モータ作動制御手段)
EG エンジン
M 電気モータ
HV 動力源
TM トランスミッション
PTO パワーテイクオフ(動力取り出し機構)
P 油圧ポンプ

Claims (3)

  1. エンジン及び前記エンジンの出力にアシスト出力を加える電気モータからなる動力源の動力をトランスミッションから駆動輪に伝達させて走行するハイブリッド車と、
    前記トランスミッションに伝達された前記動力源の動力を取り出す動力取り出し機構と、
    前記動力取り出し機構を介して前記動力源により駆動される油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプが吐出する圧油の供給を受けて作動する油圧作業機と、
    前記動力源の動力を前記動力取り出し機構により取り出して前記油圧ポンプを駆動している状態において前記動力源の出力目標値を設定する出力目標値設定手段と、
    前記出力目標値設定手段による前記出力目標値の設定に応じ、前記エンジンの出力を所定出力に保持したまま前記動力源の出力を前記出力目標値に一致させるのに必要な前記電気モータのアシスト出力を算出するアシスト出力算出手段と、
    前記アシスト出力算出手段において算出された前記アシスト出力が前記エンジンの出力に加えられるように前記電気モータの作動制御を行う電気モータ作動制御手段とを備えたことを特徴とする架装作業車。
  2. 前記エンジンの所定出力は、少なくとも前記油圧作業機を無負荷状態で作動させ得る出力であることを特徴とする請求項1記載の架装作業車。
  3. 前記出力目標値設定手段により設定される前記動力源の出力目標値は、前記油圧作業機の負荷に応じて設定されることを特徴とする請求項1又は2記載の架装作業車。
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