JP2006155169A - 温度制御方法、温度調節器および熱処理システム - Google Patents

温度制御方法、温度調節器および熱処理システム Download PDF

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隆章 山田
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Abstract

【課題】 ハウジング5の温度変動に拘わらず、熱処理部6で熱処理される被処理物3の熱処理のばらつきを低減する。
【解決手段】 予め計測したハウジング5および被処理物3の熱処理における温度の相関データに基いて、補正式を求め、温度調節器2は、ハウジング5の温度を、第2の温度センサ10で検出し、この検出温度に基いて、前記補正式に従って補正値を算出し、この補正値によって、熱処理部6の設定温度および熱処理部6の検出温度の少なくとも一方を補正するようにしている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、制御対象の温度を制御する温度制御方法、温度調節器およびこの温度調節器を用いた熱処理システムに関する。
従来、例えば、基板等の被処理物の加熱処理に温度調節器が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−114151号公報
かかる加熱処理においては、例えば、被処理物を、加熱装置のハウジング(熱処理室)内に搬入して該ハウジング内の熱処理部で加熱処理するような場合がある。
かかる場合に、熱処理部は、温度調節器によって温度制御が為されているが、ハウジングの温度制御が為されていないようなときには、熱処理部の温度が目標温度(設定温度)で安定している状態であっても、ハウジングの温度が安定しておらず、変動していると、ハウジングの温度変動の影響を受けて被処理物の加熱処理にばらつきが生じることがある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、温度制御されていない部分の温度変動による影響を可及的に低減することを目的とする。
本発明では、上記目的を達成するために、次のように構成している。
すなわち、本発明の温度制御方法は、ハウジング内に、被処理物を熱処理する熱処理部を備える熱処理装置の前記熱処理部の温度を制御する方法であって、前記ハウジングの検出温度に基いて、前記熱処理部の検出温度および前記熱処理部の目標温度の少なくとも一方を補正するものである。
ここで、ハウジングは、熱処理を行なう空間を区画するものをいい、ケース、筐体、容器、室などの呼称の如何を問わないものである。
このハウジングは、その内部に被処理物を熱処理する熱処理部を備えているものであればよく、したがって、熱処理炉、熱処理室などを含むものである。
このハウジングは、被処理物を内部の熱処理部で熱処理するものであり、したがって、被処理物を内部に搬入、搬出するために、開口、扉、あるいは、蓋などを備えるのが好ましい。
本発明によると、ハウジングの検出温度に基いて、熱処理部の検出温度および前記熱処理部の目標温度の少なくとも一方を補正するので、ハウジングの温度が安定しておらず、温度が変動しているような場合に、その温度変動が被処理物の熱処理に与える影響を抑制するように補正することが可能となり、被処理物の熱処理のばらつきを低減できることになる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記ハウジングの検出温度から補正式に従って補正値を算出するステップを含むものである。
この実施態様によると、ハウジングの検出温度から補正式に従って補正値を算出し、前記熱処理部の検出温度および前記熱処理部の目標温度の少なくとも一方を補正することができる。
なお、他の実施態様として、ハウジングの検出温度に対応する補正値のテーブルを格納しておき、このテーブルの補正値を用いて補正するようにしてもよい。
本発明の一実施態様においては、前記ハウジングおよび前記被処理物の熱処理における温度の相関データを予め計測するステップと、前記相関データに基いて、前記補正式を求めるステップとを含んでいる。
この実施態様によると、ハウジングの温度と、該ハウジング内で熱処理される被処理物の温度との相関データを予め計測しておくことにより、実運用時には、被処理物の温度を、熱処理中に直接検出することなく、ハウジングの検出温度から把握することが可能となる。また、ハウジングの温度と被処理物の温度との相関データに基き、被処理物を、ハウジングの温度変動に拘わらず、所望の温度で熱処理するための補正式を求めることができる。
本発明の温度調節器は、ハウジング内に、被処理物を熱処理する熱処理部を備える熱処理装置の前記熱処理部の温度を制御する温度調節器であって、前記ハウジングの検出温度に基いて、前記熱処理部の検出温度および前記熱処理部の目標温度の少なくとも一方を補正する補正手段を備えている。
本発明によると、ハウジングの検出温度に基いて、熱処理部の検出温度および前記熱処理部の目標温度の少なくとも一方を補正するので、ハウジングの温度が安定しておらず、温度が変動しているような場合に、その温度変動が被処理物の熱処理に与える影響を抑制するように補正することが可能となり、被処理物の熱処理のばらつきを低減できることになる。
本発明の一実施態様においては、前記補正手段は、前記ハウジングの検出温度から補正式に従って補正値を算出するものである。
この実施態様によると、ハウジングの検出温度から補正式に従って補正値を算出し、前記熱処理部の検出温度および前記熱処理部の目標温度の少なくとも一方を補正することができる。
本発明の他の実施態様においては、前記補正式は、予め計測した前記ハウジングおよび前記被処理物の熱処理における温度の相関データに基いて、求められるものである。
この実施態様によると、ハウジングの温度と、該ハウジング内で熱処理される被処理物の温度との相関データを予め計測しておくことにより、実運用時には、被処理物の温度を、熱処理中に直接検出することなく、ハウジングの検出温度から把握することが可能となる。また、ハウジングの温度と被処理物の温度との相関データに基き、被処理物を、ハウジングの温度変動に拘わらず、所望の温度で熱処理するための補正式を求めることができる。
本発明の熱処理システムは、ハウジング内に熱処理部を備えるとともに、該ハウジング内に被処理物を搬入して前記熱処理部で熱処理する熱処理装置と、ハウジングの温度を検出する第1の温度センサと、前記熱処理部の温度を検出する第2の温度センサと、前記第1,第2の温度センサの検出温度に基いて、前記熱処理部の温度を制御する本発明に係る温度調節器とを備えている。
ここで、第1,第2の温度センサは、単数であってもよいし、複数であってもよく、また、その設置位置も適宜選択すればよい。
本発明によると、ハウジングの検出温度に基いて、熱処理部の検出温度および前記熱処理部の目標温度の少なくとも一方を補正するので、ハウジングの温度が安定しておらず、温度が変動しているような場合に、その温度変動が被処理物の熱処理に与える影響を抑制するように補正することが可能となり、被処理物の熱処理のばらつきを低減できることになる。
以上のように本発明によれば、ハウジングの検出温度に基いて、熱処理部の検出温度および前記熱処理部の目標温度の少なくとも一方を補正するので、ハウジングの温度が安定しておらず、温度が変動しているような場合に、その温度変動が被処理物の熱処理に与える影響を抑制するように補正することが可能となり、被処理物の熱処理のばらつきを低減できることになる。
以下、図面によって本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の一つの実施の形態に係る熱処理システムの概略構成図である。
この実施の形態の熱処理システムは、被処理物3を加熱処理する熱処理装置1と、本発明に係る温度調節器2とを備えている。
熱処理装置1は、被処理物3の搬入搬出のための開口4を有するハウジング5と、このハウジング5内に装備された熱板などの熱処理部6とを備えており、この熱処理部6には、第1の温度センサ7とヒータ8とが配設されている。なお、この図1では、第1の温度センサ7およびヒータ8は、各チャンネルに対応してそれぞれ複数備えられているが、代表的に1個のみを示している。
温度調節器2は、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)やパソコンなどの上位装置9や設定部から設定された目標温度(設定温度)と、熱処理部6に配設された第1の温度センサ7からの検出温度とに基づいて、図示しない操作器を介して熱処理部6に配設されたヒータ8の通電を制御して熱処理部6の温度を制御する。
熱処理部6で熱処理される被処理物3は、図示しない搬送供給手段によって自動的にハウジング5内に搬入されて熱処理部6で加熱処理されて搬出されるものであり、被処理物3は、順番に加熱処理される。
かかる被処理物3の加熱処理では、被処理物3の温度が所望の均一な温度で加熱処理されるように熱処理部6の温度を制御する必要があるが、熱処理部6の温度が目標温度(設定温度)で安定している状態であっても、温度制御されていないハウジング5の温度が安定していないときには、ハウジング5の温度変動の影響を受けて被処理物3が所望の均一な温度で加熱処理されず、ばらつきが生じることがある。
そこで、この実施の形態では、ハウジング5の温度変動による影響を可及的に低減するために、図2に示すように、熱処理部6の目標温度を、例えば、ステップ状に変化させたときの被処理物3の温度、熱処理部6の温度およびハウジング5の温度をそれぞれ計測し、それらの温度の相関データを求め(S1)、それらの相関データからハウジング5の温度変動による影響を可及的に低減するために、ハウジング5の検出温度に基いて、熱処理部6の目標温度を補正する補正式を予め求め(S2)、求めた補正式を使って実運用を行うものである(S3)。
図3は、相関データを計測するための構成の一例を示す図であり、図1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
この図3において、10は熱処理部6に対向するハウジング5の上壁に配設された第2の温度センサ、11は被処理物3に取り付けられた第3の温度センサ、12は被処理物3の温度を計測する温度ロガーであり、この温度ロガー12は、上位装置9に接続されている。
PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)やパソコンなどの上位装置9は、温度ロガー12および温度調節器2との通信などによって、データの授受を行うことができる一方、温度調節器2の目標温度を変更できるとともに、この目標温度と被処理物3の温度とを同期して計測することができる。
また、この実施の形態では、上位装置9は、マイクロコンピュータを備えており、このマイクロコンピュータのROMに格納されているプログラムを実行することにより、後述のように相関データを計測し、この相関データに基いて、補正式を求め、この補正式を温度調節器2に設定格納する。
なお、この図3では、第2,第3の温度センサ10,11は、1個のみを代表的に示しているが、熱処理部6の各チャンネルのヒータ8および第1の温度センサ7に対応するよう配置されている。
図4は、以上のようにして計測された熱処理部6、被処理物3およびハウジング5の温度変化の一例を示す図であり、同図において、太い実線L1は熱処理部6の温度を、細い実線L2は被処理物の温度を、一点鎖線L3はハウジング5の温度をそれぞれ示している。なお、この図4では、複数のチャンネルの平均温度を示している。また、T1は目標温度(設定温度)を、T2は被処理物3の到達温度を、T3はハウジング5の到達温度をそれぞれ示している。
この図4に示すように、熱処理部6は、ヒータ8によって直接加熱されるので、被処理物3やハウジング5に比べて目標温度(設定温度)T1に安定するまでの時間が非常に短い。一方、ハウジング5は、熱容量が大きいために、温度が安定するまでに非常に時間がかかり、また、被処理物3もハウジング5に熱を奪われるために、安定するまでに非常に時間がかかることになる。
被処理物3の温度を、可及的速やかに目標温度T1に到達させるためには、図4に示す熱処理部6の温度L1と被処理物3との温度L2の温度差ΔTを、補正値として、熱処理部6の目標温度に設定(加算)することにより、被処理物3の温度を速やかに目標温度T1に到達させることができる。
一方、実運用時においては、温度センサを被処理物3に取り付けて温度を計測するのは困難であるので、熱処理部6の温度とハウジング5の温度とから被処理物3の温度を推定する必要がある。
ここで、被処理物3は、ハウジング5によって熱を奪われるので、温度が安定するまでに時間がかかることから、ハウジング5の温度と被処理物3の温度が安定するまでの時定数は、ほぼ同じとなり、このため、下記の関係式が成立する。
被処理物到達温度T2−被処理物温度
=(ハウジング到達温度T3−ハウジング温度)×係数 …(1)
ここで、上記(1)式の係数は、図4に示すデータを用いて最小二乗法によって求めることができる。
また、図4に示す上述の熱処理部6の温度の補正値ΔTは、
熱処理部温度補正値ΔT
=目標温度(設定温度)T1−被処理物温度 …(2)
上記(2)式の被処理物温度を、(1)式を使って置き換えると、
熱処理部温度補正値ΔT
=目標温度(設定温度)T1−被処理物到達温度T2
+(ハウジング到達温度T3−ハウジング温度)×係数 …(3)
となる。
目標温度(設定温度)T1、被処理物到達温度T2、ハウジング到達温度T3および係数は、上述のように設定あるいは計測されているので、被処理物3の温度を計測しなくてもハウジング5の温度を計測することにより、(3)式によって熱処理部6の温度補正値ΔTを算出できることになる。
このようにして上位装置9で求められた補正式である(3)式は、温度調節器2に送信されて温度調節器2の記憶部に格納される。
図5は、かかる補正式によって、熱処理部6の目標温度を補正した場合の被処理物3の温度を示すものであり、この図5には、図4に示す補正しなかった場合の被処理物3の温度L2およびハウジング5の温度L3を併せて示している。
この図5に示すように、ハウジング5の温度が安定しておらず、変動している場合であっても、被処理物3の温度は、補正前に比べて速く目標温度T1に到達して安定しており、ハウジング5の温度変動の影響を抑制して被処理物3の熱処理のばらつきを低減できる。
図6は、この実施の形態の温度調節器2のブロック図である。
温度調節器2は、目標温度(設定温度)を補正する目標温度補正部13を備えており、この目標温度補正部13には、上述のようにして求められた補正式が格納されており、第2の温度センサ10からのハウジング5の検出温度に基いて、この補正式によって算出された補正値を、設定された目標温度に加算して出力する。
したがって、補正値が加算された目標温度と、熱処理部6の第1の温度センサ7からの検出温度との偏差に基づいて、PID制御部14でPID演算を行って操作量MVを出力し、熱処理部6に配設されているヒータ8の通電を制御して被処理物3の加熱処理を行うようにしており、これによって、ハウジング5の温度が安定しておらず、変動している状態であっても、その影響を可及的に低減して被処理物3の加熱処理をばらつきなく行えるようにしている。
なお、目標温度補正部13およびPID制御部14等は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
(その他の実施の形態)
上述の実施の形態では、上位装置9において、相関データを計測して補正式を求めたけれども、本発明の他の実施の形態として、温度調節器2で被処理物3の温度を計測できるようにし、温度調節器2で相関データを計測して補正式を求めるようにしてもよい。
上述の実施の形態では、温度調節器2に補正式を格納して補正値を算出したけれども、本発明の他の実施の形態として、補正値のテーブルを格納しておき、このテーブルの補正値あるいはその補正値を用いて補間した補正値を用いて目標温度や検出温度を補正してもよい。
上述の実施の形態では、熱処理部6の目標温度を補正したけれども、本発明の他の実施の形態として、熱処理部6の検出温度を補正するようにしてもよい。
上述の実施の形態では、ヒータを用いた加熱処理に適用して説明したけれども、ペルチェ素子や冷却器などを用いた冷却処理に適用してもよく、更に、加熱と冷却とを併用する温度制御に適用してもよい。
また、本発明の熱処理装置としては、CVD装置、アニール装置、熱酸化装置などに適用できるものである。
本発明は、温度調節器および熱処理システムなどとして有用である。
本発明の一つの実施の形態に係る熱処理システムの概略構成図である。 本発明の温度制御方法を説明するためのフローチャートである。 相関データを計測するための構成を示す図である。 設定温度を変化させたときの熱処理部、被処理物およびハウジングの温度変化を示す図である。 補正を行なった場合の被処理物の温度変化を示すずある。 図1の温度調節器のブロック図である。
符号の説明
1 熱処理装置 2 温度調節器
3 被処理物 5 ハウジング
6 熱処理部 7 第1の温度センサ
8 ヒータ 10 第2の温度センサ

Claims (7)

  1. ハウジング内に、被処理物を熱処理する熱処理部を備える熱処理装置の前記熱処理部の温度を制御する方法であって、
    前記ハウジングの検出温度に基いて、前記熱処理部の検出温度および前記熱処理部の目標温度の少なくとも一方を補正することを特徴とする温度制御方法。
  2. 前記ハウジングの検出温度から補正式に従って補正値を算出するステップを含む請求項1に記載の温度制御方法。
  3. 前記ハウジングおよび前記被処理物の熱処理における温度の相関データを予め計測するステップと、
    前記相関データに基いて、前記補正式を求めるステップと、
    を含む請求項2記載の温度制御方法。
  4. ハウジング内に、被処理物を熱処理する熱処理部を備える熱処理装置の前記熱処理部の温度を制御する温度調節器であって、
    前記ハウジングの検出温度に基いて、前記熱処理部の検出温度および前記熱処理部の目標温度の少なくとも一方を補正する補正手段を備えることを特徴とする温度調節器。
  5. 前記補正手段は、前記ハウジングの検出温度から補正式に従って補正値を算出する請求項4に記載の温度調節器。
  6. 前記補正式は、予め計測した前記ハウジングおよび前記被処理物の熱処理における温度の相関データに基いて、求められる請求項5に記載の温度調節器。
  7. ハウジング内に熱処理部を備えるとともに、該ハウジング内に被処理物を搬入して前記熱処理部で熱処理する熱処理装置と、
    ハウジングの温度を検出する第1の温度センサと、
    前記熱処理部の温度を検出する第2の温度センサと、
    前記第1,第2の温度センサの検出温度に基いて、前記熱処理部の温度を制御する請求項4〜6のいずれか1項に記載の温度調節器と、
    を備えることを特徴とする熱処理システム。
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