JP2006183264A - コンクリート湿潤養生装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 打設されたコンクリート1の表面に沿って、連続気泡を有する棒状スポンジ5を載置し、当該棒状スポンジ5上に下面に小孔10を穿設した補水タンク8を載置し、給水タンク13から温度調節された水11を前記補水タンク8に循環させ、補水タンク8から前記小孔10を通して棒状スポンジ5に水11を供給し、当該水11を棒状スポンジ5から前記コンクリート1の表面に供給する。
【効果】 給水タンク13から給水された水11が補水タンク8を循環し、当該補水タンク8から棒状スポンジ5を介して定常的にコンクリート1に水11が供給され、さらに循環する水11の温度を制御することにより夏季や冬季においてもコンクリート1の温度をコントロールすることができ、打設されたコンクリート1を湿潤養生して、その設計強度を確実に発現させることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は建物の基礎などの打設したコンクリート構造物に対し、継続的に湿潤養生を施し、ひび割れを防止すると共にコンクリートの設計強度を確実に発現させるための装置及び方法に関するものである。
コンクリート構造物を製造する際には、型枠に生コンクリートを流し込んで打設した後、セメントの水和反応により硬化していく過程において水を必要とし、打設した後もある程度の期間(通常は7日程度)に亙って水を補給する必要がある。
このような水の補給手段としては、打設したコンクリートの表面に散水したり、塗れむしろを被せたり、水を含ませたスポンジなどを置いたり、さらには水の蒸散を防止するためにシートなどで覆ったりすることが行われていたが、いずれも人手による作業であって、相当期間に亙って継続的に行うのは困難であった。
また夏季は直射日光を遮って頻繁に散水して温度を下げる必要があり、また冬季においては温度が過度に低下しないように保温する必要もあり、水分の供給とは別に夏季や冬季においては温度管理も必要である。
また打設したコンクリートの表面に自動的に水を供給して湿潤養生するための方法として、特開2002−70309号公報に示された発明がある。この方法は、打設したコンクリートの表面に沿って散水管を配管し、この散水管に時間を制御しつつ給水することにより湿潤養生するものである。
しかしながらこの方法は、単にコンクリート表面への散水を自動的にまた定期的に行うものであって、夏季の昼間などにおいては散水の間に水分が蒸発してしまうことがあり、また冬季の夜間などにおいては凍結の恐れがある。
特開2002−70309号公報
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、打設されたコンクリートに対し常時継続的に水を補って湿潤状態に保つと共に、供給する水の温度を制御し、適温の水を循環させつつ補水することを目的とするものである。
而して本発明のコンクリート湿潤養生装置は、打設されたコンクリートの表面に沿って載置された、連続気泡を有する棒状スポンジと、当該棒状スポンジ上に設置された、下面に小孔を穿設した補水タンクと、水位調節機能を有する水補給手段を設けた給水タンクと、当該給水タンクと前記補水タンクとの間で水を循環させる循環装置とを有することを特徴とするものである。
本発明のコンクリート湿潤養生装置においては、互いに段差を有する複数のコンクリートの表面に、それぞれ棒状スポンジを載置し、当該棒状スポンジの間に吸水性シートを掛け渡し、最上段のコンクリート上の吸水性シートの上部に、前記補水タンクを設置することが好ましい。
また本発明の装置においては、ほゞ同一平面をなす複数のコンクリート上においてそれぞれ設けられた補水タンクを、互いに接続管で接続し、前記給水タンクからこれらの複数の補水タンクを通じて循環経路を形成することが好ましい。
また本発明の装置においては、前記補水タンクの小孔に、調節バルブを設けることが好ましい。さらに本発明の装置においては、前記コンクリート、スポンジ類及び補水タンクの外側を、断熱材で覆うことが好ましい。さらに前記給水タンクに、その中の水の温度を制御する温度調節手段を設けたことが望ましい。また前記給水タンクは、前記補水タンクよりも高い位置に設けることが好ましい。
次に本発明のコンクリート湿潤養生方法は、打設されたコンクリートの表面に沿って、連続気泡を有する棒状スポンジを載置し、当該棒状スポンジ上に下面に小孔を穿設した補水タンクを設置し、給水タンクから温度調節された水を前記補水タンクに循環させ、補水タンクから前記小孔を通して棒状スポンジに水を供給し、当該水を棒状スポンジから前記コンクリートの表面に供給することを特徴とするものである。
本発明の方法においては、互いに段差を有する複数のコンクリートの表面に、それぞれ棒状スポンジを載置し、当該棒状スポンジの間に吸水性シートを掛け渡し、最上段のコンクリート上の吸水性シートの上部に前記補水タンクを設置し、当該補水タンクから供給された水を前記吸水性シートを介して、より下段のコンクリートの表面に供給することが好ましい。
また本発明のコンクリート湿潤養生方法においては、ほゞ同一平面をなす複数のコンクリート上においてそれぞれ設けられた補水タンクを、互いに接続管で接続し、前記給水タンクからこれらの複数の補水タンクを通じて循環経路を形成し、当該循環経路を通して供給された水を各補水タンクからその下部の棒状スポンジを通してコンクリートの表面に供給することが好ましい。
本発明によれば、給水タンクから給水された水が補水タンクを循環し、当該補水タンクから棒状スポンジを介して定常的にコンクリートに水が供給され、さらに循環する水の温度を制御することにより夏季や冬季においてもコンクリートの温度をコントロールすることができ、打設されたコンクリートを湿潤養生して、その設計強度を確実に発現させることができる。
以下本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1は建物の基礎として打設されたコンクリートに対し、本発明を適用する状態を示すものであって、図2はその一部を拡大して示した横断面図である。
図面において1は建物の基礎として打設されたコンクリートであって、型枠2内に生コンクリートを注入して打設されており、土台部3とその中央に突出した起立部4とよりなり、全体として断面略凸字状に形成されている。なお図1においては、型枠2は省略して示している。
図1はこのコンクリート1の基礎Aを示すものであって、外周を略長方形に取り囲んで形成された外周部Aaと、当該外周部Aaの中央部を横切って形成された横断部Abと、外周部Aaと横断部Abとを繋ぐ接続部Acとよりなっており、この基礎Aの上部に建築物が建設される。
そしてコンクリート1における起立部4及び土台部3の上面には、基礎Aの経路に沿って棒状スポンジ5a,5bが載置されている。当該棒状スポンジ5a,5bは連続気泡を有するポリウレタンなどの合成樹脂の発泡体であって、吸水性を有している。
そして起立部4の上端に載置された棒状スポンジ5aの上に吸水性シート6が掛けられ、当該吸水性シート6の両側部は起立部4の両側に垂れ下がって、土台部3上の棒状スポンジ5bの上にも掛け渡されている。この吸水性シート6としては、シート状のスポンジやタオル地などが適当である。
また起立部4上の吸水性シート6の上には、棒状スポンジ7が載置されており、この棒状スポンジ7も、前記棒状スポンジ5a,5bと同様の連続気泡を有するポリウレタンなどの合成樹脂の発泡体よりなっており、吸水性を有している。
この棒状スポンジ7上には、補水タンク8が載置されている。当該補水タンク8は金属又はプラスチック製の容器であって、その本体9の下面には小孔10が穿設されており、中の水11が少量ずつ漏出するようになっている。なお棒状スポンジ7を設けることなく、吸水性シート6上に直接補水タンク8を設置してもよい。
そして基礎Aの各部Aa,Ab,Acの起立部4上にはそれぞれ棒状スポンジ5a、吸水性シート6及び棒状スポンジ7が載置され、その上に補水タンク8が設けられていて、これらの補水タンク8は接続管12で接続されている。
13は給水タンクであって、水補給手段としての補給管14により外部の水源(例えば水道栓など)から水11が供給され、水位調節手段(図示せず)により給水タンク13内の水11の量が一定に保持され、且つ必要に応じて温度調節手段(図示せず)により、給水タンク13内の水11の温度が制御されている。
給水タンク13は一部の前記補水タンク8に循環装置15を介して給水管16で接続されており、給水タンク13からすべての補水タンク8を通じて水11を循環する循環経路が形成されている。
17は、これらのコンクリート1、スポンジ類5,6,7及び補水タンク8を覆う断熱材であって、特に夏季や冬季においてコンクリート1及びそれに供給される水11の温度が過度に変動するのを防止する。
図3は本発明の装置の他の例を示すものであって、補水タンク8は断熱材17の上部から吊り下げ紐18で吊り下げられており、その補水タンク8の小孔10には調節バルブ19が取り付けられ、補水タンク8から棒状スポンジ7に供給する水の量を調節バルブ19で調節することができるようになっている。
而して本発明においては、補給管14から給水タンク13に一定量の水11を補給し、温度調節手段によりその水11の温度を調節し、その水11を循環装置15により補水タンク8に供給して循環させる。
補水タンク8内の水11は小孔10から下方に漏出して棒状スポンジ7に浸透し、さらにシート状スポンジ6に浸透する。シート状スポンジ6に浸透した水11はその一部はさらに起立部4上の棒状スポンジ5aに浸透し、また他の一部は起立部4の両側に垂れ下がった部分を通して土台部3上の棒状スポンジ5bに浸透し、その棒状スポンジ5a,5bからそれに接したコンクリート1に水11が供給され、コンクリート1は湿潤状態に保持される。
また夏季や冬季においては、補水タンク8に供給される水11は給水タンク13内において温度調節されており、またその周囲を断熱材17で覆うことにより、断熱材17内は温度調節された水11の温度にほゞ保たれ、コンクリート1を常に最適の状態で湿潤養生することができる。
なお以上の説明においては、コンクリート1として断面が略凸字状であって、段差のあるコンクリート1面を養生するものとして説明したが、単一の平面上のコンクリート1面を養生する場合であれば、シート状スポンジ6及び棒状スポンジ7は必要ではなく、棒状スポンジ5上に直接補水タンク8を載置することもできる。
またコンクリート1の形状として三段以上の高さの異る多数の段を有する場合には、これらの各段のコンクリート1上に棒状スポンジ5を載置し、これらの棒状スポンジ5にシート状スポンジ6を掛け渡し、その最上段のコンクリート1上のみに補水タンク8を設けることにより、より低い段のコンクリート1にもシート状スポンジ6を介して水11を供給することができる。
また給水タンク13を補水タンク8よりも高い位置に設置することにより、停電などの原因により循環装置15の機能が停止した場合においても、自然流下により少なくとも補水タンク8への水の供給が停止することはなく、コンクリート1に水を供給すると言う最低限の機能を確保することができる。
以上の説明においては、建物の基礎Aとしてのコンクリート1を養生する場合についてのべたが、本発明はこの用途に限られるものではなく、各種のコンクリート製品を製造する場合においても広く適用することができる。
建物の基礎に本発明を適用する状態を示す斜視図 図1における一部を拡大して示した横断面図 本発明の装置の他の例を示す一部横断面図
符号の説明
1 コンクリート
5 棒状スポンジ
6 シート状スポンジ
7 棒状スポンジ
8 補水タンク
10 小孔
11 水
12 接続管
13 給水タンク
14 補給管(水補給手段)
15 循環装置
17 断熱材
19 調節バルブ

Claims (10)

  1. 打設されたコンクリート(1)の表面に沿って載置された、連続気泡を有する棒状スポンジ(5)と、当該棒状スポンジ(5)上に設置された、下面に小孔(10)を穿設した補水タンク(8)と、水位調節機能を有する水補給手段(14)を設けた給水タンク(13)と、当該給水タンク(13)と前記補水タンク(8)との間で水(11)を循環させる循環装置(15)とを有することを特徴とする、コンクリート湿潤養生装置
  2. 互いに段差を有する複数のコンクリート(1)の表面に、それぞれ棒状スポンジ(5a,5b)を載置し、当該棒状スポンジ(5a,5b)の間に吸水性シート(6)を掛け渡し、最上段のコンクリート(1)上の吸水性シート(6)の上部に、前記補水タンク(8)を設置したことを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート湿潤養生装置
  3. ほゞ同一平面をなす複数のコンクリート(1)上においてそれぞれ設けられた補水タンク(8)を、互いに接続管(12)で接続し、前記給水タンク(13)からこれらの複数の補水タンク(8)を通じて循環経路を形成したことを特徴とする、請求項1又は2に記載のコンクリート湿潤養生装置
  4. 前記補水タンク(8)の小孔(10)に調節バルブ(19)を設けたことを特徴とする、請求項1、2又は3に記載のコンクリート湿潤養生装置
  5. 前記コンクリート(1)、スポンジ類(5,6,7)及び補水タンク(8)の外側を、断熱材(17)で覆ったことを特徴とする、請求項1、2、3又は4に記載のコンクリート湿潤養生装置
  6. 前記給水タンク(13)に、その中の水(11)の温度を制御する温度調節手段を設けたことを特徴とする、請求項1、2、3、4又は5に記載のコンクリート湿潤養生装置
  7. 前記給水タンク(13)を、前記補水タンク(8)よりも高い位置に設けたことを特徴とする、請求項1、2、3、4、5又は6に記載のコンクリート湿潤養生装置
  8. 打設されたコンクリート(1)の表面に沿って、連続気泡を有する棒状スポンジ(5)を載置し、当該棒状スポンジ(5)上に下面に小孔(10)を穿設した補水タンク(8)を設置し、給水タンク(13)から温度調節された水(11)を前記補水タンク(8)に循環させ、補水タンク(8)から前記小孔(10)を通して棒状スポンジ(5)に水(11)を供給し、当該水(11)を棒状スポンジ(5)から前記コンクリート(1)の表面に供給することを特徴とする、コンクリート湿潤養生方法
  9. 互いに段差を有する複数のコンクリート(1)の表面に、それぞれ棒状スポンジ(5a,5b)を載置し、当該棒状スポンジ(5a,5b)の間に吸水性シート(6)を掛け渡し、最上段のコンクリート(1)上の吸水性シート(6)の上部に前記補水タンク(8)を設置し、当該補水タンク(8)から供給された水(11)を前記吸水性シート(6)を介して、より下段のコンクリート(1)の表面に供給することを特徴とする、請求項8に記載のコンクリート湿潤養生方法
  10. ほゞ同一平面をなす複数のコンクリート(1)上においてそれぞれ設けられた補水タンク(8)を、互いに接続管(12)で接続し、前記給水タンク(13)からこれらの複数の補水タンク(8)を通じて循環経路を形成し、当該循環経路を通して供給された水(11)を各補水タンク(8)からその下部の棒状スポンジ(5)を通してコンクリート(1)の表面に供給することを特徴とする、請求項8又は9に記載のコンクリート湿潤養生方法
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