JP2006192597A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 同一チップからインクと処理液を吐出可能なヘッドを用いる形態において、好適なヘッド昇温対策を提供する。
【解決手段】 同一チップからインクと処理液を吐出可能なヘッドを用いて記録を行う場合、チップの温度を検出し、その検出結果に応じて処理液の吐出を制御してチップの温度を変化させる。例えば、チップ温度が高ければ処理液の吐出量を少なくする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクジェットヘッドの温度制御方法に関し、特に、同一チップからインクと処理液(記録性向上液)を吐出可能なヘッドを用いた場合の温度制御に関するものである。更には、こうしたチップをつないで構成され、比較的広い範囲にわたって多数のインク吐出口を配列してなる長尺ヘッド、いわゆるフルマルチタイプのヘッドにおける昇温対策に関するものである。
プリンタ、複写機等に用いられるプリント装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられるプリント装置は、プリント情報に基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録材に画像(文字や記号等を含む)をプリントして行くように構成されている。かかるプリント装置は、プリント方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
被記録材の搬送方向(副走査方向)と交差する方向に主走査しながらプリント動作を行なういわゆるシリアルタイプのプリント装置においては、被記録材に沿って移動するプリント手段(プリントヘッド)によって画像を形成し、1主走査分のプリント動作を終了する毎に所定量の紙送りを行ない、その後に再び停止した被記録材に対して次の主走査でのプリント動作を行なうという処理を繰り返すことにより、被記録材全域に対するプリントが行なわれるものである。
特許文献1には記録性向上液を同一チップ上で吐出可能なヘッド構成が開示されている。ここで記録性向上液は、吐出されたインクの紙面での定着性を助けて、異色インク間でのブリードを防ぎ、結果として印字品位を向上させることに役立っている。また、記録性向上液を使用することで印字物の耐水性も同時に向上させている。
一方、プリント動作に際して被記録材の搬送方向の副走査移動のみを伴うラインタイプのプリント装置においては、被記録材を所定位置にセットし、1ライン分一括のプリント動作を連続して行ないながら所定量の紙送りをすることで、被記録材全域に対するプリントが行なわれる。
各方式のプリント装置のうち、インクジェット式のプリント装置(インクジェット記録装置)は、プリント手段たるプリントヘッドから被記録材に対しインクを吐出してプリントを行なうものであり、プリントヘッドのコンパクト化が容易であること、高精細の画像を高速に形成できること、いわゆる普通紙に特別の処理を必要とせずプリントすることができるのでランニングコストが低廉であること、ノンインパクト方式であるので騒音が小さいこと、多色のインクを使用してカラー画像を形成するための構成を採るのが容易であること、等の利点を有している。
そして、中でも被記録材の搬送方向と直交する方向に多数のインクジェットプリント素子とノズル(インク吐出口)を配列してなるいわゆるフルマルチタイプのプリントヘッドを用いるラインプリンタ形態のものは、画像形成の一層の高速化が可能であり、最近ニーズが高まりつつあるオンデマンド印刷用のプリンタとしての可能性が注目されている。
オンデマンド印刷では従来の新聞や雑誌のような数百万部という単位の印刷と異なり、一時間あたり10万枚のような印刷速度は要求されない代わりに省力化が望まれている。フルマルチタイプのラインプリンタは従来のオフセット印刷などの印刷機に比べ印刷速度では劣るものの、印刷版を作る必要がないため人手を省くことが出来ること、更に、少量多品種の印字物の印刷を短時間で行なうことが出来ること、等においてオンデマンド印刷に最適である。そして、こうした高速印字を目的としたフルラインタイプのヘッドにおいて、オフセット印刷並みの画質を得るために前記記録性向上液を持たせることは、その効果からも有効である。
さて、このようなオンデマンド印刷に使うフルマルチタイプのラインプリンタには、文章などモノクロカラーの印刷原稿に対しては解像度600×600dpi(ドット/インチ)、また写真のようなフルカラー画像に対しては1200×1200dpi以上の高い解像度をA3サイズの被記録材に毎分30頁以上でプリントすることが求められる。
一方で、デジタルカメラ等により撮影された画像を従来と同様にL判サイズで出力する場合や、はがき等の小さな媒体にプリントするケースも存在するため、数種類のサイズの被記録材に対してプリントをおこなうことが極めて多いといえる。
しかしながら、上記フルマルチタイプのプリンタでは、印刷領域の全幅にわたって設けられた吐出口およびインクジェットプリント素子をすべてにわたって欠陥なく加工するのが困難であった。たとえばオフィス等で出力される資料等、大判用紙への写真調出力を行なうフルマルチプリンタでは、A3紙に1200dpiでのプリントを行なうためには、約14000の吐出口(記録幅約280mm)が必要である。このような多数の吐出口に対応したインクジェットプリント素子を一つの欠陥もなくすべてにわたって加工することは、その製造プロセス上難しい。たとえ製造できたとしても良品率が低く製造コストは莫大なものとなってしまう。
そのためフルマルチタイプのプリントヘッドを用いるラインプリンタ形態のインクジェット記録装置では、シリアルタイプで用いられている比較的安価な短尺なチップを高精度に複数個配列することにより長尺化したプリントヘッド、いわゆるつなぎヘッドを用いることで実現した装置が考案されている。この場合、同時に記録性向上液を吐出可能な短尺チップをつなぐことで、より高速印字に適したつなぎヘッドを構成することが可能となる(特許文献2)。
特開平10−278303号公報 特開2004−268326号公報 特開2002−347223号公報 特開2003−112428号公報
しかしながら、サーマルインクジェットに分類されるヘッドの場合、シリアルプリンタに使用されている0.25〜1インチ程度のヘッド(以下、この程度のサイズを短尺チップと呼ぶ)ではヘッド内の温度分布に大きな差は生じない(つまり、ヘッド内の温度は均一になる)、一方、長尺化すること印字する画像によってヘッド内に大きな温度分布が発生する。更に、短尺チップをつなげて長尺化したつなぎヘッドでは印字する画像によってチップ間に温度差が生じることは用意に創造できる。
そもそも、サーマルインクジェットヘッドはシリコン基盤等の一般的に熱伝導率の高い材料をベースに作られているため、そのヘッドサイズが小さければ一部で発生した熱はヘッド内に瞬時に拡散してチップ全体が均一な温度になる。ヘッドが長尺化するとこの熱の拡散だけではヘッドの温度を均一化すことは困難となり、ヘッド内に温度分が出来てしまう。そして、サーマルインクジェットヘッドでは温度が高くなると、それに伴って吐出量が増加して印字物に濃度ムラが発生する原因となる。
こうしたサーマルインクジェットの温度問題に対する処置としては、特許文献3や特許文献4に、ヘッドの部分的な温度を検知して、予めヘッド内に搭載したサブヒーターをONしてヘッド温度を上げる方法や、インクを吐出しない程度の吐出信号をヘッドに与えて、ヘッド全体の温度を均一化する方法などが開示されている。
しかしながら、同一チップからインクの他に記録性向上液も共に吐出できるヘッドを用いる場合にあっては、上記文献に開示されている手法とは異なる手法の昇温対策が好適である点を本発明者は見出した。
本発明は、同一チップからインクと処理液(記録性向上液)を吐出可能なヘッドを用いた記録装置であって、チップの温度を検出する検出手段と、この検出手段からの情報に応じて処理液の吐出を制御してチップの温度を変化させる手段とを有することを特徴とするものである。ここで、前記ヘッドとしては、前記チップを複数個つないで構成されるつなぎヘッドを用いるのが好ましい。
ここで、処理液制御の一例としては、チップ温度が高い場合に処理液の吐出量を少なくチップ温度を下げることが好ましい。
なお、本明細書において、「プリント」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く被記録材上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行なう場合を言うものとする。
また、「被記録材」とは、一般的なインクジェット記録装置で用いられている紙のみならず、広く布、プラスチックフィルム、金属板等、ヘッドによって吐出されるインクを受容可能なものも言うものとする。
さらに「インク」とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈されるべきもので、被記録材上に付与されることによって画像、模様、パターン等の形成、または被記録材の加工に供されうる液体を言うものとする。
本発明によれば、同一チップからインクと処理液(記録性能向上液)を吐出可能なヘッドにおいて、チップの温度を検出してその情報に基づいて処理液の吐出条件を変えることでチップの温度を制御し、温度上昇に伴う吐出量の変動からくる被記録媒体上での濃度ムラを防止することが出来る。そして、この制御を被記録媒体の種類によって変える事で、更に、印字品位の高い画質を得る事が出来る。
図8は、本発明で適用可能なインクジェットプリンタのシステム構成図を示す。
図8において801はシステム全体を制御するCPU、802はシステム制御をつかさどるソフトウェアプログラムが書き込まれたROM、803は被記録材(紙やOHPフィルムなど)を搬送する搬送部、804はヘッドの回復を行なう吐出回復部、805はヘッドを走査するキャリッジ部、806はヘッド、807はヘッドの吐出制御を行なう駆動回路、808は記録する画像を吐出データに変換する2値化回路(ハーフトーン処理などはここで行われる)、809は記録画像を、例えば、カラー画像の場合に色分解する画像処理部に相当する。そして、810は本発明に必要な処理液吐出制御部である。811はヘッド温度検出部で、ヘッドの数箇所(ヘッドの構成によって個数は異なる)に搭載された温度センサー(例えば、ダイオードセンサーなどが一般的に使用される)からの出力を検出して、それを801のCPUが解析して810で処理液の吐出制御条件が決定される。
ここで物理的にはノズル(インク吐出口)が存在していても全てのノズルが使用される訳ではなく、画像形成に使用するノズルが決定され、そのノズルに必要な印字データが807の駆動回路に転送される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
先ず、第1の実施例としてインクを吐出するヘッドにバブルジェット(登録商標)ヘッドを用い図1に示すように、同一チップ上でBk(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)のほかにSP(処理液)が吐出可能な短尺チップで、図2に示すような前記短尺チップをつないだつなぎヘッドで実施する場合を示す。
先ず、始めにインクジェットヘッドの一方式であるバブルジェット(登録商標)ヘッドの基本吐出動作について説明する。
バブルジェット(登録商標)ヘッドとはインクを例えばヒーターで急激に加熱し、インクの蒸発によるバブル(泡)の発生による圧力でインク液的を吐出させる方式である。
図5にバブルジェット(登録商標)ヘッドの構成を示す。ヘッド55は、インクを加熱するための複数のヒーター102が形成された基板であるヒーターボード104と、このヒーターボード104の上にかぶせられる天板106とから概略構成されている。天板106には、複数の吐出口108が形成されおり、吐出口108の後方には、この吐出口108に連通するトンネル状の液路110が形成されている。各液路110は、隔壁112により隣の液路と隔絶されている。各液路110は、その後方において1つのインク液室114に共通に接続されており、インク液室114には、インク供給口116を介してインクが供給され、このインクはインク液室114から夫々の液路110に供給されている。ヒーターボード104と、天板106とは、各液路110に対応した位置に各ヒーター102が来るように位置合わせされて組み立てられる。
図5においては、2つのヒーター102しか示されていないが、ヒーター102は、夫々の液路110に対応して1つずつ配置されている。そして、図5の様に組み立てられた状態で、ヒーター102に所定の駆動パルスを供給すると、ヒーター102上のインクが沸騰して気泡を形成し、この気泡の体積膨張によりインクが吐出口108から押し出されて吐出する。
これが、バブルジェット(登録商標)ヘッドの吐出原理である。そして、この104のヒーターボードはシリコン基板をベースとして半導体プロセスによって製造され、102のヒーターを駆動する信号線は同一基板上に形成された駆動回路につながっている。
次に、バブルジェット(登録商標)ヘッドを例に、本発明を適用した場合を以下に説明する。先ず、処理液の吐出制御方法として、吐出する液適量を制御する方法を挙げる。同一チップ内でブラック(Bk)、シアン(C)、マジンタ(M)、イエロー(Y)が吐出可能であり、加えて、処理液(SP)を吐出可能としたチップ(ヘッド)構成を図1に示す。
既に説明した通りバブルジェット(登録商標)ヘッドはインクをヒーターにより急激に加熱することによって、インク中に気泡(バブル)を発生させて、このバブルの体積膨張によりインクを吐出口より押し出して吐出する。従って、ヒーターに加える駆動パルスを制御することにより、気泡の大きさを調整することが可能であり、これによって吐出されるインク滴の量を制御することが出来る。ここで、処理液(SP)の吐出も全く同様の方法で行われる。
図3に上記ヒーターの駆動パルスを例示する。図3の(a)はシングルパルス駆動、(b)はダブルパルス駆動のパルス波形であり、(a)のシングルパルス駆動の場合、電圧(V−V)は勿論のこと、パルス幅(T)を変化させることで吐出量を制御することが出来る。また、吐出量の制御幅と言った観点では、(b)のダブルパルス駆動はより広く調整することが出来、効率が良い。
図3において、Tをプレパルス幅、Tを休止期間、Tをメインパルス幅と呼ぶ。シングルパルス駆動に比べてダブルパルス駆動が効率的な理由としては、ヒーターの発熱量はその表面に触れたインクに大部分が吸収されてしまうため、プレパルスを投入することで、インク自体をある程度温めておき、その後のメインパルスでの発砲を助ける役目を果たすことが出来るからである。
上記ダブルパルス駆動において、メインパルス幅Tを一定とし、プレパルス幅Tを可変とすることで、オーバーラップ部のノズルの吐出量を調整することが可能となる。即ち、Tを長くすると吐出量は増加し、短くすると低下する。
次に、ダブルパルス駆動においてノズル毎に異なるプレパルスT1を割り当てて吐出量を制御する一例を示す。
図7に示すように、ノズルに対応した2ビットのデータがインクジェットヘッドをコントロールするシステムボードのRAMエリアA及びBに書き込まれている。図8の810処理液吐出制御部は、この2ビットのデータに基づいて、図6(a)〜(d)に示す4種類のパルス幅のパルスPH〜PHを選択可能である。例えば、液滴量を減らす場合には(0,0)であるからPHのパルスが選択され、液適量を増やす場合には(1,1)であるからPHのパルスが選択される。このように、プレパルスの選択ビットをノズル毎に割り付けることにより吐出量を変化させることが出来る。その後、図6(e)のメインパルスMHが印加される。
ここで、サーマルインクジェットの場合、長いパルス幅の信号を印加するとノズルに発生する熱量が増加するためヘッドの温度は上昇する。
図4に上記吐出量制御の電気回路構成を示す。図4において、信号線VHはインクジェットヘッドの電源、HGNDはVHに対するGND線、MHはメインパルスの信号線、PH〜PHは先に示したプレパルスの信号線、BLATはPH〜PHを選択するためのビットデータをラッチするための信号線、DLATは印字に必要なデータ(画像データ)をラッチするための信号線、DATAはビットデータおよび画像データがシリアルデータとして転送されシフトレジスタに確認される信号線である。
図4のような構成において、図7で示したビットデータ(選択ビット)がシリアルデータとしてDATA信号線からシフトレジスタに格納される。全ノズルのビットデータがそろったところで、BLAT信号が発生し、ビットデータがラッチされる。
次に、印字に必要な画像データが同様にDATA信号線からシフトレジスタに格納される。全ノズルのデータがそろったところで、DLAT信号が発生してデータがラッチされる。先に、ラッチされたビットデータから選択論理回路を通してPH〜PHのいずれかが選択される。選択されたPH信号とメインパルス信号MHが合成されて、さらに印字データとANDをとってノズルNのトランジスタが駆動され、抵抗(ヒーターボード)にVHが印加されてノズルからインクが吐出する。この工程が全ノズルにわたってなされる。
PH信号とMH信号の合成波形は図6の(f)〜(i)に示す通りである。吐出量を変更したい所望のタイミングで新たなビットデータをシフトレジスタに送り、BLAT信号を発生させることにより吐出量を制御することが可能である。
上記、駆動例では、2ビットを使用して4種類のPHパルスを選択可能としているが、さらに、ビット数を増やすことでより細かい吐出量制御が可能であるが、その反面、選択論理回路が複雑になることは言うまでもない。
次に、具体的な吐出量制御の流れについて説明する。
先ず、図8の811に示したヘッド温度検出部においてヘッドの数箇所の温度を検出する。これをもとに、801のCPUは処理液吐出ノズルのどの位置にどの程度のパルスを印加するかを決定して前記プレパルスの選択ビットを決める。ここで、当然のことながらプレパルスに伴って処理液の液適量が変化する訳であるが、そもそも処理液は無色の液体であることと、初期設定の状態で最大25%Duty程度の打ち込み量でその効果を十分に発揮しているため、その量が多少変化したとしても画像に影響を与えることはない。
本実施例ではプレパルスの選択を2ビット、4段階で行っているが、ビット数を増やすことで更に細やかな吐出量制御は可能ある(結果として、ヘッドの温度を細かく制御できる)。但し、これは回路の構成を複雑化し、コストアップにつながる行為であるため、装置全体の仕様から事前検討によって必要な吐出量(ヘッドの温度)の可変範囲が決定されるものであると考える。
また、上記実施例では駆動パルスの幅を切り換えて吐出量を変化させている。この場合、電圧は一定であるが、勿論、パルス幅の変わりに電圧を変化させても同様の効果を得ることは可能である。
そして、上記の制御をページ単位、または、同一ページ印字内、のどのタイミングで実施するかについては装置の仕様によって決定される。
更に、本発明の目的とするところは、ヘッド温度によるインク液滴量の違いから発生する被記録媒体上での濃度ムラを解消することにある。そして、この濃度ムラは被記録媒体の種類によって視認レベルが大きく異なる。例えば、所謂、普通紙では見えない濃度ムラが、表面がコートされた媒体(光沢紙)でははっきりと視認可能である。つまり、光沢紙ではより厳密な制御が必要となってくる。そこで、本実施例では、ホトセンサー等の反射光のレベルを検出可能なセンサを搭載し、被記録媒体の種類を検出して、自動的に前記処理液の吐出条件を被記録媒体の種類によって変更している。
次に、実施例2においては処理液の印字Duty(インクの液滴数)を変えてチップの温度を制御する方法について述べる。バブルジェット(登録商標)ヘッドの温度は一度に使用するノズル数、各ノズルの印字Dutyによって大きく変化する。この性質を利用することによってチップ自体の温度を変かさせることが可能である。既に、実施例1でも述べたように処理液自体の印字Dutyは25%程度でその効果を発揮している。つまり、残りの75%をもってチップの温度を上げることが出来る。
例えば、印字中の各チップの温度をモニタし、あるチップの温度が低い場合にはそのチップの処理液吐出データ(印字データ)のDutyをより高くすることで温度を上げる訳である。処理液のDutyをどの程度変化させるとチップの温度をどの程度変化させることが出来るかは事前の実験で決定しておく、その印字データを図8の810処理液吐出制御部に保存して必要に応じて処理液の印字データとして使用する。
以上の制御方法も実施例1と同様に、ページ単位、または、同一ページ印字内、のどのタイミングで実施するかについては装置の仕様によって決定される。また、被記録媒体の種類によって制御方法の条件を変える点も実施例に記載したものと同様である。
実施例3としては実施例1と2を組み合わせた構成が考えられる。
組み合わせることでより広い温度範囲での制御が可能となる。例えば、組み合わせることによって次のような制御を行なうことが出来るようになる。
処理液はそもそも記録性能向上液なわけであるが、本来の着色インクの画像形成に必要な印字データの被記録媒体上でのDutyが高い場合でも、更に、チップ温度を上げる必要が生じた場合に、処理液の印字Dutyを上げて対応することは、被記録媒体のインク吸収能力の面からも得策ではないと考えられる。こうした状況下では、実施例1に記載した処理液1滴当たりの量を増やして温度を上げる方法をとることで対応することが出来る。(当然のことながら、1滴当たりの量を増やすことは、液滴数自体を増やすことに比べて被記録媒体上での処理液の量は遥かに少なくて済むことになる。)
このように、実施例1と2を組み合わせることにとって印字状況に応じて最適な制御が可能となる。
実施例4では図9に示すように短尺チップをつないだ形態ではなく、一体型のヘッドに対して本発明を適用した場合を述べる。
一体型でも、これまで実施例1から3で述べてきた方法と基本的には同様であるが、一体型の場合に、印字パターンによって、ヘッドの一部の印字Dutyが高くなり、その場所が昇温した場合でも、周辺へ温度が拡散し、なだらかな温度勾配が出来ることは容易に予想される。(もちろんヘッドを構成している材料にもよるが、本実施例におけるバブルジェット(登録商標)ヘッドの場合はシリコン基盤であるため熱の伝達は早い)従って、これまでの実施例で述べてきたつなぎヘッドに比べて温度の違いによる部分的なインクの吐出量差による濃度ムラは視覚特性の観点から認識し辛くなる方向にある。
そこで、一体型ヘッドの場合には、先ず、印字条件によるヘッドの温度上昇データを実験的に確認しておく。例えば、ヘッドのどの程度の領域(ここではノズル数)で、どのような印字Dutyの画像を、どのような速度で印字すると、どの程度の温度上昇が、ヘッドのどの程度の領域に発生するかを見極めておく必要がある。(これは先に述べた様にヘッドを構成する材料によって異なるため事前に実験で確認しておくことが必要となる)
これによって、ヘッドの温度を制御する範囲が分かる。
ヘッドの温度を検出した後の処理液の吐出を利用した温度制御方法は実施例1から3と同様である。
チップ内に異色インクと処理液の吐出ノズルを持ったチップの一例を示す図である。 図1のチップをつないだつなぎヘッドの一例を示す図である。 吐出駆動パルスについて説明するための図である。 駆動回路の一例を示す図である。 バブルジェット(登録商標)ヘッドの構成を表す図である。 駆動パルス(プレパルスとメインパルス及び合成パルス)の選択について説明するための図である。 プレパルス選択ビットテーブルを示した図である。 インクジェットプリンタのシステム構成図である。 処理液(SP)を搭載した一体型ヘッドの図である。
符号の説明
102 ヒーター
104 ヒーターボード
106 天板
108 吐出口
110 インク液路
112 隔壁
114 インク液室
116 インク供給用チューブ

Claims (7)

  1. 同一チップからインクと処理液を吐出可能なヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記チップの温度を検出する検出手段と、
    前記検出手段による検出結果に応じて前記処理液の吐出を制御し、前記チップの温度を変化させる制御手段と
    を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1に記載のインクジェット装置であって、前記ヘッドは、複数のチップをつないで構成されたつなぎヘッドであることを特徴とする。
  3. 請求項1に記載のインクジェット装置であって、前記処理液は、前記記録媒体の同一位置に対して前記インクよりも先に付与されることを特徴とする。
  4. 請求項1に記載のインクジェット装置であって、前記処理液は、前記記録媒体の同一位置に対して前記インクよりも後に付与されることを特徴とする。
  5. 請求項1に記載のインクジェット装置であって、前記制御手段は、前記処理液の吐出Dutyを変化させることを特徴とする。
  6. 請求項1に記載のインクジェット装置であって、前記制御手段は、前記処理液の吐出量を変更することを特徴とする。
  7. 請求項1に記載のインクジェット装置であって、前記制御手段は、被記録媒体の種類に応じて前記処理液の吐出制御を異ならせることを特徴とする。
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