JP2006207647A - 動圧空気軸受及びそれを使用した回転駆動装置 - Google Patents

動圧空気軸受及びそれを使用した回転駆動装置 Download PDF

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Toshiyuki Wada
敏之 和田
Katsunori Sakuragi
克則 桜木
Koji Ueda
浩司 植田
Seiji Kurozumi
誠治 黒住
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Abstract

【課題】ポリゴンモータに使われる、高速モータ用動圧空気軸受はその高速安定性を実現するために溝を軸あるいはスリーブ内壁に形成するか、あるいはそのどちらかを非円筒にしなければならず安価な軸受を提供することが難しかった。
【解決手段】表面処理を行う際にその膜圧を不均一にして軸を非円筒に形成することにより高速回転で安定支持可能な動圧空気軸受を安価に提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は情報機器、映像機器に用いられるポリゴンモータなどに搭載される動圧空気軸受およびその軸受をもちいた回転駆動装置の構成に関する。
近年、レーザプリンタやデジタルコピアの高速化が著しく、卓上の小型のものでも30枚機というのは一般的であり、コピアでは70―80枚機といのが一般化してきている。それに伴い、レーザプリンタに使われるポリゴンモータの回転速度も年々増してきている。低価格のレーザプリンタでも20000−30000rpmのポリゴンモータが一般的に使われてきており、デジタルコピアでも40000−50000rpmの高速のモータをもちいたポリゴンモータが民生機に普通に使われている。そのため最近では高速というだけでなく低コストでかつ高性能のポリゴンモータが求められている。
このポリゴンモータを高速回転させるために重要となるのは軸受であり、35000rpm程度までの回転数ではオイルを作動流体としたオイル動圧軸受が一般的によく使われている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながらそれ以上の回転数となるとオイル動圧軸受では、オイル飛散、劣化等の問題がおこるため、高速で使うのは難しいと同時に軸損失が無視できない程大きくなる。
オイルの代わりに空気を作動流体とする動圧空気軸受をもちいれば40000rpm以上の回転数でもオイル飛散や劣化の問題もなく、またその粘土も非常に低いことから、軸損失もオイルに比べ格段に低くおさえることができる(例えば、特許文献2参照)。
以下従来の構成のポリゴンモータの一例について図7で簡単に説明する。マグネット113、コア114、コイル115で構成されるブラシレスモータによりスリーブ112が、ハウジング116に固定された固定軸111に対して回転する。スリーブ112が回転を始めるとそれにより空気とスリーブ内壁に形成された溝により動圧が発生し、スリーブ112が固定軸111に対してラジアル方向に浮上する。
またスラスト方向にはスリーブ112に固定したマグネット117と固定軸に固定したマグネット118の間に発生する反発力により支持している。また動圧を発生する手段として固定軸111あるいはスリーブ112内壁に螺旋状溝あるいはヘリングボーンと呼ばれる溝を形成して軸受面の回転により外部から空気を引き込み、遍心が殆どない状態でスリーブを高速回転で支持することが可能となる構成となっている。
このように支持されたスリーブ112にポリゴンミラー119がミラー押さえ120および締結部材のビス121により固定されて、スリーブと一体に高速回転をしてレーザを偏向することができる。
尚、前記固定軸111および前記スリーブ112の内壁には一般的に起動停止の摩耗に耐えるため例えば無電解ニッケルをベースにした摺動用のコーティングが施されている。
ちなみに最近はより安価な軸受が求められているため、溝を形成せずに安価に高速時に支持できる非円筒軸受が開発されている(例えば、特許文献3参照)。
特許第3431723号公報 特開2003−035879号公報 特許第2945256号公報
しかしながら上記の従来構成では、空気動圧発生用溝を固定軸111あるいはスリーブ112の内壁上に形成しなくてはならず、そのためエッチングあるいは転造などの工程を踏まなければならず、コストアップの要因となっていた。
また溝を形成しない方式のものに関しても、その半径方向の軸受剛性を高めるために固定軸あるいはスリーブ内壁を非円筒に形成しなくてはならず、特殊な加工が必要である。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、動圧発生用の溝が不要でありかつ特殊な加工が不要な低コストの動圧空気軸受およびそれを用いた回転駆動装置を構成する技術を提供することを目的とするものである。
固定軸と前記固定軸の周囲に動圧空気軸受を介して回転自在に支持されたスリーブを備え、前記動圧空気軸受の圧力発生手段が前記固定軸の非円筒形状と前記スリーブの内壁の相対運動により発生する動圧空気軸受において、前記固定軸の非円筒形状が、前記固定軸にDLC等の表面処理を施す時に非円筒形状を形成するということを特徴とする。
以上のような方法で成膜された固定軸をもちいた、動圧空気軸受は溝形成をしなくとも高速まで安定して回転する軸受を構成することが可能となり、安価なラジアル軸受およびそれをもちいた低コストの回転駆動装置を提供することが可能になる。
(実施の形態1)
以下本発明の第1の実施形態の軸受装置を図面に基づいて説明する。本実施例による動圧空気軸受の断面形状を図1に示す。1aは固定軸断面で2はスリーブ断面、3aはダイヤモンドライクカーボンの膜で4は固定軸母材をしめしている。固定軸母材4は円筒加工を施す。しかしこの形状のまま通常のダイヤモンドライクカーボンの処理を施すと、固定軸母材4の円筒形状にならい処理後も円筒形状すなわちいわゆる真円軸受となる。そのため空気動圧によりスリーブが固定軸に対して浮上する力が弱く不釣り合い振動に対して安定さを欠く原因となる。そこでこの固定軸の外周を摺動膜としてダイヤモンドライクカーボン3aを施す時点で図1のような膜厚を変えて非円筒形状にする。
このような形状にするとスリーブ内壁との間に隙間差ができるため、回転することで真円軸受のように大きく遍心しなくとも半径方向に支持する軸受反力が発生することができ、高速でも安定に支持することが期待できる。
ダイヤモンドライクカーボンをコーティングして非円筒形状にする場合の工程について図2をもちいて説明する。10はプラズマ発生源、11は回転小円盤、12は回転大円盤、13は固定用シャフト、4は被コーティングワークである固定軸母材を示す。
図2に示すようにプラズマ発生源10よりプラズマを発生させてダイヤモンドライクカーボンのコーティングを行う。その場合、回転大円盤12の上に図に示すような、回転小円盤11が配置されている。そして回転小円盤11に対して固定用シャフト13が固定されており、その固定用シャフト13に対して被コーティングワークである固定軸母材4が装着されている。
一般的には回転大円盤12が回りながら回転小円盤11および固定シャフト13も回転し、一方向から注がれるプラズマに対して固定軸上の表面が一定に照射されるように被コーティングワークである固定軸母材4がプラズマ発生源10に対して相対運動をするのが一般的である。そうすることで、被コート物に対して、その表面形状にならった、一定の膜厚を形成することが可能となる。
しかし本実施例ではあえて固定シャフト13は回転しないよう構成する。
上記構成においては、被コート物に対するプラズマの照射は不均一になる。具体的には図3に示すように被コート物は回転大円盤12が1回転する間に、固定軸母材4のa面はプラズマ源に向いているのでコートが進み、それと180℃反対に位置するbでは影になりコーティングは進まない。またcとdにおいてはプラズマ源から角度に比例してコーティングされる。その結果、図1に示すような卵型になる。
このように卵形に形成された固定軸母材4と、その内壁が円筒状のスリーブ2をもちいて空気軸受を構成した場合、スリーブ2が回転するとそれに伴い動圧が発生する。スリーブ2と固定軸の壁面で形成される隙間が図1にしめしたように変化しているため、隙間が小さくなっているところでスリーブ2の中心を固定軸の図心に移動させようとする動圧が発生する。そのため固定軸が全くの真円である場合に比べて、固定軸の不釣り合い振動を減少させることができる。もちろん、軸を回転側、スリーブを固定側にしても同じ効果が得られる。
(実施の形態2)
以下本発明の第2の実施形態の軸受装置を図面に基づいて説明する。本実施例による動圧空気軸受の断面形状を図4に示す。固定軸は実施の形態1と同じく円筒加工を施す。しかしこの形状のまま通常の表面処理を施すと、実施の形態1で述べたように空気動圧によりスリーブ2が固定軸1bに対して浮上する力が弱く安定さを欠く原因となり、固定軸の外周を摺動膜としてダイヤモンドライクカーボンを施す時点で図4のように膜厚を変えて3円弧形状にする。
実施の形態1と同様に図2をもちいてその成膜方法について説明する。
実施の形態1で述べたように、一方向からプラズマを発生させてダイヤモンドライクカーボンのコーティングを行う。回転大円盤12の上に図に示すような、回転小円盤11が配置されている。そして回転小円盤11に対して固定用シャフト13が固定されており、その固定用シャフト13に対して被コーティングワークである固定軸母材4が装着されている。
これらの一般的動作は実施の形態1で述べた通りである。
本実施例ではこの固定軸母材4の回転に同期して、プラズマの発生レートを変化させる。そうすることで、被コーティング物である固定軸がその、周方向に沿って任意の形状の厚みに成膜することが可能となる。その結果、固定軸の外周形状は任意に成膜することができる。
このように構成されたチャンバーにおいて図5に示すようにプラズマの発生レートを固定軸母材4が回転小円盤1回転する時間toのあいだに3周期の強弱をつけると、被コーティング物である固定軸の断面は図4にしめすような3円弧形状とすることができる。このようにコーティングされた固定軸をもちいた軸受の断面を示す。実施の形態1で述べたのと同様に、このように構成された動圧空気軸受においては、固定軸が真円で構成された
ものよりも、高速に安定して回転することができる。
次に本発明の第3の実施形態の軸受装置を図面に基づいて説明する。
第3の実施の形態により構成される軸受断面形状は第2の実施の形態と同じく図4に示すものと同じであり、その成膜方法が異なる。
実施の形態1、実施の形態2と同様に図2をもちいてその成膜方法について説明する。
実施の形態1で述べたように、一方向からプラズマを発生させてダイヤモンドライクカーボンのコーティングを行う。回転大円盤12の上に図に示すような、回転小円盤11が配置されている。そして回転小円盤11に対して固定用シャフト13が固定されており、その固定用シャフト13に対して被コーティングワークである固定軸母材4が装着されている。これらの一般的動作は第2の実施の形態で述べた通りである。
本実施形態においては第2の実施形態と違いプラズマは一定の量でコーティングできるように一定のレートで発生させる。また小円盤の回転は等速運動をせずに固定軸母材4が1回転自転する時間t1の間に図6に示す速度プロフィールで回転する。このような速度プロフィールで回転すると、コーティングされる被コート面のプラズマにさらされる時間が場所によりことなる。これを利用して任意の厚みのコーティングが可能となる。
例えば図6に示した速度で回転させた場合、図4にしめした断面形状の固定軸を実現することが可能である。
前記固定軸への表面処理はダイヤモンドライクカーボンでなく他のセラミックコーティングでも構わない。もちろん、実施の形態1と同様に実施の形態2、実施の形態3とも軸を回転側に、スリーブを固定側にしても同様な効果が得られる。
本発明の動圧空気軸受は溝形成をしなくとも高速まで安定して回転する軸受を構成することが可能となり、安価なラジアル軸受を提供することができる。前記軸受を使用したモータは磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ等に使用される低コストの回転駆動装置として有用である。
本発明の実施の形態1における動圧空気軸受断面図 成膜するための真空チャンバー概略図 プラズマ源に対する被成膜ワークの動きを示す図 本発明の実施の形態2、実施の形態3における動圧空気軸受断面図 本発明の実施の形態2におけるプラズマレベルの制御パターングラフ 本発明の実施の形態3における回転小円盤の自転速度プロフィールグラフ 従来の動圧空気軸受断面図
符号の説明
1a、1b、111 固定軸
2、112 スリーブ
3a、3b ダイヤモンドライクカーボン膜
4 固定軸母材
10 プラズマ発生源
11 回転小円盤
12 回転大円盤
13 固定用シャフト
14 真空チャンバー
113、117、118 マグネット
114 コア
115 コイル
116 ハウジング
119 ポリゴンミラー
120 ミラー押さえ
121 ミラー押さえ用止めビス
t0 回転小円盤1回転する時間
t1 固定軸が1回転自転する時間

Claims (6)

  1. 固定軸と前記固定軸の周囲に動圧空気軸受を介して回転自在に支持されたスリーブを備え、前記動圧空気軸受の圧力発生手段が前記固定軸の非円筒形状と前記スリーブの内壁の相対運動により発生する動圧空気軸受に於いて、前記固定軸の表面形状が前記固定軸に施している表面処理により形成されていることを特徴とする軸受装置。
  2. 回転軸と前記回転軸の周囲に動圧空気軸受を介して固定支持されたスリーブを備え、前記動圧空気軸受の圧力発生手段が前記回転軸の非円筒形状と前記スリーブの内壁の相対運動により発生する動圧空気軸受に於いて、前記回転軸の表面形状が前記回転軸に施している表面処理により形成されていることを特徴とする軸受装置。
  3. 前記表面処理により形成される形状の断面が3円弧あるいは5円弧で構成されることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の軸受装置。
  4. 前記表面処理が真空プロセスにより処理されることを特徴とする請求項1あるいは請求項2あるいは請求項3記載の軸受装置。
  5. 前記表面処理がダイヤモンドライクカーボンであることを特徴とする請求項4記載の軸受装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の軸受を搭載したことを特徴とする回転駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103173740A (zh) * 2013-02-25 2013-06-26 上海大学 Mocvd尾气驱动旋转系统

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