JP2006247295A - 振動の小さい洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 脱水槽を含む洗濯槽と、撹拌翼と、撹拌翼及び又は脱水槽を回転させる回転駆動装置と、これらを収納する筐体を有する洗濯機において、該洗濯機の毎秒当たりの固有振動数をF1、該回転駆動装置の脱水時の毎秒当たりの回転数をF2とするとき、F1/F2≦0.85となるように、洗濯機の固有振動数および/または回転駆動装置の回転数を設定する。
【選択図】 図6
Description
また、特許文献4には、内部に脱水槽を有する槽に取り付けられ、槽と共に振動するピストンと、この槽を収納する筐体にとりつけられたハウジングを備え、ピストンとハウジングの間に粘性体を充填して防振装置とした洗濯機が提案されている。
さらに、特許文献5〜8には、回転機構などを含めた槽(脱水槽又は洗濯槽を含む)を筐体に垂下支持する支持体にコイルばねやダンパ体などを設けて防振を図る洗濯機の防振装置に関するさまざまな改良が提案されている。
特許文献2、3の方法では、洗濯槽や脱水槽自体の振動はある程度低減できるものの、洗濯機全体としての振動を充分に低減することはできない。
また、特許文献4〜8に提案された方法は、いずれも相応の振動の低減効果を発揮するものであるが、洗濯機の構造が変化した場合は、その都度、詳細な設計を行わねばならず、最適な形態を見出すのは容易ではない。
上述のように、これまで提案された手段では、それぞれ一定の振動低減効果はあるものの、洗濯槽や脱水槽自体の振動が洗濯機全体に及ぶのを完全に遮断できる手段はなく、従って、いくつかの手段を組み合わせることによって、より振動を小さく抑制する方法が求められている。
また、近年、洗濯機の運搬、設置をより効率的にするために、洗濯機自体の重量を小さくすることが求められており、例えば鋼板の板厚を薄くして筐体を軽量化する方向にあり、洗濯機自体が振動しやすくなる傾向にある。
本発明は、洗濯機全体としての振動の小さい、特に脱水時の振動の小さい、洗濯機を提供することを課題とする。
(1)脱水槽を含む洗濯槽と、撹拌翼と、撹拌翼及び又は脱水槽を回転させる回転駆動装置と、これらを収納する筐体を有する洗濯機において、該洗濯機の毎秒当たりの固有振動数をF1、該回転駆動装置の脱水時の毎秒当たりの回転数をF2とするとき、F1/F2≦0.85となるように、洗濯機の固有振動数および/または回転駆動装置の回転数を設定してなることを特徴とする振動の小さい洗濯機。
(2)洗濯機の前記筐体の一部に錘を取り付けることを特徴とする(1)に記載の振動の小さい洗濯機。
(3)前記錘が水であることを特徴とする(2)に記載の振動の小さい洗濯機。
(4)前記錘が、洗濯用水であることを特徴とする(2)に記載の振動の小さい洗濯機。
また、好ましくは、洗濯機の固有振動数を筐体の一部に錘を設けて調整することにより、簡便な手段により振動振幅を低減することができる。
また、上記錘として水を使用し、或はこの水に洗濯水として供給される水を使用することにより、より簡便な手段により洗濯機の固有振動数を容易に調整することができ、洗濯機の振動振幅を低減することができる。
水を錘として使用することにより、錘が必要な時点、すなわち少なくとも洗濯、脱水時に水を供給しておけばよく、それ以外の時点では水を抜いておけるので、洗濯機の運搬や設置時の軽量化を図ることができる。
また、洗濯槽2の底部2aには、モーターの回転を撹拌翼および脱水槽に伝達および切替えるための機構部10、ベルト13、プーリー11,12等の伝達・切替機構6が設けられている。
洗濯槽2の底部2aに取り付けられたモーター5の回転は、第1プーリー11およびベルト13を介して機構部10の第2プーリー12に伝えられる。
第2プーリーの回転が撹拌翼の回転軸14に伝えられ、その先端に設けられた撹拌翼4が回転して洗濯槽内の洗濯物を撹拌、洗濯する。次いで、洗濯槽内を排水した後、機構部10により第2プーリーの回転が脱水槽3の回転軸15に切替えられ、脱水槽が回転して洗濯物の脱水を行うものであるが、上述のように、脱水槽の脱水回転時に洗濯機の振動が大きくなり、騒音が発生する。
また、この洗濯機の筐体の上部に、さらに錘を載せ洗濯機の全重量を変化させ、同様に脱水槽を回転させて、そのときの振動履歴を調査した。
得られた振動履歴を図2に示す。
図2の縦軸は、図4に示したように、洗濯機の前後方向の振動履歴を、横軸は洗濯機の左右方向の振動履歴を示している。(a)は、錘を載せない場合を示しており、洗濯機の固有振動数F1は12.83r/sであり、モーターの回転数F2は14.67r/sと一定にしているので、モーターの回転数F2に対する洗濯機の固有振動数F1の比F1/F2は、12.45である。(b)は、質量1.0kgの錘を載せた場合を示しており、このときの固有振動数F1は12.45r/sであり、F1/F2は、0.849である。(c)は、質量3.0kgの錘を載せた場合であり、固有振動数F1は11.35r/sであり、F1/F2は、0.774である。また、(d)は、質量5.0kgの錘を載せた場合であり、固有振動数F1は、10.99r/sであり、F1/F2は0.749である。
一般に、振動の振幅(図2における楕円の直径に相当する)が1.0mmを超えると、使用中の騒音が激しいと感じられているが、図2(b)〜(d)で判るように、F1/F2が0.85以下となると振幅が1.0mm以下となり振動による騒音の問題を解決できることになる。従って、本発明においては、F1/F2を0.85以下となるように設定するものである。
このように、洗濯機の重量や剛性を変えた場合においても、F1/F2を0.85以下となるように設定することにより、洗濯機の振動や騒音を低減することができることが判る。
Fi=1/T=(k/m)1/2/2π
ここで、T:洗濯機の固有周期(s)、k:剛性(kg/mm)、m:質量(kg・s2/mm)。
この式から、洗濯機の固有振動数は、洗濯機の質量が大きくなる、あるいは剛性が小さくなる、例えば筐体の板厚が薄くなる、につれて小さくなることが判る。
洗濯機の剛性は計算では得られないので、洗濯機の固有振動数は以下の方法により直接求めた。すなわち、図4に示したように、洗濯機の背面及一方の側面のそれぞれ上下2個所に加速度ピックアップA〜Dを設け、X方向から打撃Xを加え、このときに得られる加速度−時間履歴をFFT分析し、加速度フーリエスペクトル(以下、スペクトルと称する)とした。
A〜Dのピックアップによる4つのスペクトルに共通して極値が現れている振動数が固有振動数である(図5(b)にFiで示す)。
このようにして洗濯機の固有振動数を把握することができる。
なお、洗濯機の固有振動数の測定の際には、脱水槽(洗濯機)には錘を装入固定する必要はないが、振動履歴の調査と同様に、脱水槽(洗濯機)に1kgの錘を装入固定して、実際の使用状況を再現した状態で測定しても良い。
発明者らは、この点を改善するため、洗濯機の固有振動数をさらに効率的に調整する方法を検討した結果、洗濯機の錘として水を使用することに想到した。
以下、実施例の図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
この実施形態では、洗濯機1の筐体9上部のコーナー部の内側に水を貯める複数のポケット16(16−1,16−2,16−3,16−4)を設け、この中に貯留される水を錘として使用するものである。
複数のポケット16(16−1,16−2,16−3,16−4)間は、給水通路17(17−1、17−2、17−3)により連結されており、一つのポケット16−1の一端の供給口(図示せず)を洗濯水の給水管18に接続する一方、他のポケット(16−4)の他端の排出口(図示せず)を洗濯槽への注水管19に接続するようにしたものである。すなわち、洗濯槽に洗濯用として供給する水、すなわち洗濯用水、の給水通路17を筐体の周囲に配置し、その途中にポケット17を設けるようにすれば、この洗濯用水を錘として利用できる。このとき、給水管18,注水管18に開閉弁20を設けて、ポケット16を含む給水通路17内の水を少なくとも脱水槽の作動中に保持するようにすることが必要である。
これにより、洗濯機の作動中にはポケットに水が充填された状態となり、錘として機能する。ポケット、給水通路等は、金属製或は樹脂製の缶或は管により構成することができる。
なお、それぞれのポケット16に独立に給水管、注水管を設け、水を供給、排出或は注水するように構成、制御しても良い。また、洗濯用水でなく錘用に別の水を供給するようにしても良い。
なお、洗濯機の筐体上部は、通常、操作、制御のための電子回路等の配置がなく、これまで空間であった部分を有効に活用できる点で好ましい。
この実施形態では、洗濯機1の筐体9上部において洗濯用水の給水通路17を、筐体の内側を周回するように設けたものである。この給水通路17の一端は給水管18に、他端は洗濯槽への注水管19に連結されており、給水通路17と給水管および注水管との間にそれぞれ開閉弁20を設けて、給水通路内の水を少なくとも脱水槽の作動中に保持するようにすることが必要である。これにより洗濯機の作動中、少なくとも脱水槽の作動中は給水通路に管に水が充填された状態となり、この水が錘として機能する。
この実施形態では、洗濯機1の筐体9上部および側面にわたって、筐体の内側を周回するように洗濯用注水の給水通路17を設けたものである。上記の例と同様に、この給水通路17の一端は給水管18に、他端は洗濯槽への注水管19に連結されており、給水通路17と給水管および注水管との間にそれぞれ開閉弁20を設けて、給水通路内の水を少なくとも脱水槽の作動中に保持するようにすることが必要である。これにより洗濯機の作動中には給水管に水が充填された状態となり、錘として機能する。
すなわち、上述のように、機種ごとに洗濯機のF2に応じて、F1/F2≦0.85となるようF1を計算する一方、機種ごとに測定した洗濯機の固有振動数F1、重量との関係から求めた剛性kに基づいて、所要のF1とするに必要な洗濯機の重量から、錘の重量を求め、その重量に基づいてこれらを調整すればよい。
なお、本発明の洗濯機において、特許文献1に記載されているように固定脚の剛性を上げたり、特許文献2や特許文献3にあるように、錘や、液体バランサーを水槽、洗濯槽或は脱水槽に設ける手段を併用してよいことは言うまでもない。
2 洗濯槽
2a 洗濯槽の底部
3 脱水槽
4 撹拌翼
5 回転駆動装置(モーター)
6 回転伝達・切替機構
7 防振装置
8 吊り棒
9 筐体
10 機構部
11 第1プーリー
12 第2プーリー
13 ベルト
14 回転軸(撹拌翼)
15 回転軸(脱水槽)
16,16-1,16-2,16-3,16-4 ポケット
17,17-1,17-2,17-3 給水通路
18 給水管
19 注水管
20 開閉弁
Claims (4)
- 脱水槽を含む洗濯槽と、撹拌翼と、撹拌翼及びまたは脱水槽を回転させる回転駆動装置と、これらを収納する筐体を有する洗濯機において、該洗濯機の毎秒当たりの固有振動数をF1、該回転駆動装置の脱水時の毎秒当たりの回転数をF2とするとき、F1/F2≦0.85となるように、洗濯機の固有振動数および/または回転駆動装置の回転数を設定してなることを特徴とする振動の小さい洗濯機。
- 洗濯機の前記筐体の一部に錘を取り付けることを特徴とする請求項1に記載の振動の小さい洗濯機。
- 前記錘が水であることを特徴とする請求項2に記載の振動の小さい洗濯機。
- 前記錘が、洗濯用水であることを特徴とする請求項2に記載の振動の小さい洗濯機。
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