JP2006256152A - 圧電素子基板、液滴吐出ヘッド、及び、液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の圧電素子と駆動ICとの接続配線の抵抗値のバラツキを軽減可能な圧電素子基板を得る。
【解決手段】 個別配線68−1が長手方向Lにおいても短手方向Dにおいても、最も長い配線とされ、中央ラインMから遠くなる圧電素子54と接続される個別配線68ほど、長手方向L、短手方向Dの両方向における配線長が短い配線とされている。そして、短手方向Dの配線の幅Wについて、個別配線68−1〜個別配線68−8の幅を幅W1〜幅W8とすると、W1>W2>W3>W4>W5>W6>W7>W8、とされている。
【選択図】 図11
【解決手段】 個別配線68−1が長手方向Lにおいても短手方向Dにおいても、最も長い配線とされ、中央ラインMから遠くなる圧電素子54と接続される個別配線68ほど、長手方向L、短手方向Dの両方向における配線長が短い配線とされている。そして、短手方向Dの配線の幅Wについて、個別配線68−1〜個別配線68−8の幅を幅W1〜幅W8とすると、W1>W2>W3>W4>W5>W6>W7>W8、とされている。
【選択図】 図11
Description
本発明は、基板上に複数の圧電素子及び配線が配置された圧電素子基板、この圧電素子基板を有する液滴吐出ヘッド、及び、前記液滴吐出ヘッドを有する液滴吐出装置に関する。
従来から、液滴吐出ヘッドとしてのインクジェット記録ヘッドとして、圧電方式のものが知られている。圧電方式のインクジェット記録ヘッドの場合、インクが供給される圧力室に、圧電素子(電気エネルギーを機械エネルギーに変換するアクチュエーター)が設けられ、その圧電素子が圧力室の体積を減少させるように凹状に撓み変形して圧力室中のインクを加圧し、圧力室に連通するノズルからインク滴を吐出させるように構成されている。
ところで、圧電素子の各々は、所定のタイミングで駆動電圧を印加する駆動ICと接続される必要があるが、複数の圧電素子と駆動ICとを接続する配線を、圧電素子が配置されているのと同一面に形成する場合がある。例えば、特許文献1には、千鳥状に圧電素子の上部電極を複数配置し、この上部電極の各々から、圧電素子と同一面上で配線が引き出されている構成が開示されている。このように、複数の圧電素子について配線を行なう場合、駆動ICとの接点までの距離にバラツキがあるため、配線による抵抗値にバラツキが生じてしまい、インク滴の吐出特性にもバラツキが発生してしまう。
特開2003−154646号公報
本発明は、このような問題点に鑑み、複数の圧電素子と駆動ICとの接続配線の抵抗値のバラツキを軽減可能な圧電素子基板、この圧電素子基板を有する液滴吐出ヘッド、及び、この液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の圧電素子基板は、基板本体と、前記基板本体上の圧電素子領域にマトリクス状に配置された複数の圧電素子と、前記複数の圧電素子へ駆動信号を送信する駆動ICと、前記基板上に配線され、前記複数の圧電素子と前記駆動ICとを接続する個別配線と、前記基板本体上の前記圧電素子領域と前記駆動ICとの間に配置され、前記複数の圧電素子からの前記個別配線が引き出される引出領域と、を備え、前記圧電素子領域及び前記引出領域の少なくとも一方において、前記引出領域までの距離が遠い遠距離圧電素子の個別配線が、この圧電素子よりも前記引出領域までの距離が近い近距離圧電素子の個別配線よりも幅広に構成されていること、を特徴としている。
本発明の圧電素子基板では、基板本体上の圧電素子領域に複数の圧電素子がマトリクス状に配置されている。複数の圧電素子は、個別配線によって引出領域に引き出され、駆動ICと接続される。ところで、複数の圧電素子の各々は、配置されている位置によって引出領域との距離が異なり、この距離の違いにより配線の抵抗値にバラツキが生じてしまう。
そこで、本発明では、圧電素子領域及び引出領域の少なくとも一方において、引出領域までの距離が遠い遠距離圧電素子の個別配線を、この圧電素子よりも引出領域までの距離が近い近距離圧電素子の個別配線よりも幅広に構成する。距離の長い配線は、抵抗値が大きくなるので、距離の長い(引出領域までの距離が遠い)配線の幅を広く、距離の短い(引出領域までの距離が近い)配線の幅を狭くすることにより、各配線の抵抗値のバラツキが小さくなるように調整することができる。
なお、配線の幅は、圧電素子領域内、引出領域内の全長において幅広(幅狭)である必要はなく、所定の長さ分のみの幅が幅広(幅狭)となる構成であってもよい。
請求項2に記載の圧電素子基板は、請求項1に記載の圧電素子基板において、前記基板本体には、前記引出領域の外側に、前記駆動ICと前記圧電素子の各々とを接続する接続端子が複数並べられた駆動IC接続領域が配置され、前記遠距離圧電素子の個別配線が、前記近距離圧電素子の個別配線よりも、前記駆動IC領域の中で前記引出領域から近い接続端子に接続されていること、を特徴としている。
駆動IC接続領域においても、複数の接続端子が配置されている場合には、接続端子と引出領域との距離は接続端子毎に異なる。そこで、本発明では、遠距離圧電素子の個別配線を、近距離圧電素子の個別配線よりも、駆動IC領域の中で引出領域から近い接続端子と接続させる。
上記構成によれば、遠距離圧電素子の個別配線の長さと、近距離圧電素子の個別配線の長さの差を小さくして抵抗値のバラツキが小さくなるように調整することができる。
請求項3に記載の圧電素子基板は、請求項1または請求項2に記載の圧電素子基板において、前記引出領域は前記圧電素子領域の短手方向の両外側に配置され、前記各々の圧電素子の個別配線は、前記両外側の引出領域のうちの近い側へ配線されていることを特徴としている。
上記構成によれば、引出領域が圧電素子領域の短手方向の両外側に配置されているので、長手方向の両外側に配置されている場合と比較して、この短手方向中央部の圧電素子から引出領域までの個別配線の距離を短くすることができる。
請求項4に記載の圧電素子基板は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の圧電素子基板において、前記個別配線が、少なくとも前記圧電素子領域において多層配線とされていることを特徴としている。
このように、個別配線を多層配線とすることにより、各個別配線の幅、個別配線間の距離などの設定の自由度が向上し、また、より多くの個別配線を形成することができる。
請求項5に記載の圧電素子基板は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の圧電素子基板において、前記圧電素子の上面と前記基板本体との段差を小さくする段差緩和層、をさらに備えたことを特徴としている。
圧電素子の配置された基板本体上に圧電素子と駆動ICとを接続する配線を形成する場合には、個別配線の接点は圧電素子の上面に設けられる。したがって、図29に示すように、基板本体と圧電素子との間に段差が構成されていたのでは、この段差部分を乗り越えて配線しなければならず、段差により構成される角部K1、K2において、断線が生じやすくなるなどの問題が生じる。
そこで、本発明では、圧電素子の上面と基板本体との段差を小さくする段差緩和層を備える。これにより、段差に起因した配線の断線などの不都合を軽減することができる。
請求項6に記載の圧電素子基板は、請求項5に記載の圧電素子基板において、前記段差緩和層が、前記圧電素子周りの前記個別配線の引出部分にのみ形成されていることを特徴としている。
段差緩和層を個別配線の引出部分のみに形成することにより、段差緩和層による圧電素子の拘束を軽減することができる。
請求項7に記載の圧電素子基板は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の圧電素子基板において、前記圧電素子の側面の傾斜を小さくする傾斜緩和層、をさらに備えたことを特徴としている。
前述のように、圧電素子の配置された基板本体上に圧電素子と駆動ICとを接続する配線を形成する場合には、基板本体と圧電素子との間の段差により断線が生じやすくなるなどの問題が生じる。
そこで、本発明では、圧電素子の側面の傾斜を小さくする傾斜緩和層を備える。これにより、段差部分の角部の角度が鈍角になり、配線の断線などの不都合を軽減することができる。
請求項8に記載の圧電素子基板は、請求項7に記載の圧電素子基板において、前記傾斜緩和層は、前記圧電素子周りの前記個別配線の引出部分にのみ形成されていることを特徴としている。
傾斜緩和層を個別配線の引出部分のみに形成することにより、傾斜緩和層による圧電素子の拘束を軽減することができる。
請求項9に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の圧電素子基板を備えている。
本発明の液滴吐出ヘッドによれば、各々の圧電素子と駆動ICとを接続する配線の抵抗値のバラツキが小さくなるように調整することができるので、液滴の吐出特性も均一化され、良好な液滴の吐出を得ることができる。
請求項10に記載の液滴吐出装置は、請求項9に記載の液滴吐出ヘッドを備えたものである。
本発明の液滴吐出装置によれば、液滴の吐出特性が均一化された液滴吐出ヘッドを備えているので、良好な画像を形成することができる。
以上、本発明によれば、簡単に各々圧電素子と駆動ICとを接続する個別配線の抵抗値のバラツキが小さくなるように調整できる。ノズルの高密度化と小型化が図れ、かつ、製造工程において適切な接合が可能とされる。
[第1実施形態]
インクジェット記録装置10は、図1に示すように、用紙を送り出す用紙供給部12と、用紙の姿勢を制御するレジ調整部14と、インク滴を吐出して用紙に画像形成する記録ヘッド部16と、記録ヘッド部16のメンテナンスを行なうメンテナンス部18とを備える記録部20と、記録部20で画像形成された用紙を排出する排出部22とから基本的に構成される。
インクジェット記録装置10は、図1に示すように、用紙を送り出す用紙供給部12と、用紙の姿勢を制御するレジ調整部14と、インク滴を吐出して用紙に画像形成する記録ヘッド部16と、記録ヘッド部16のメンテナンスを行なうメンテナンス部18とを備える記録部20と、記録部20で画像形成された用紙を排出する排出部22とから基本的に構成される。
用紙供給部12は、用紙が積層されてストックされているストッカ24と、ストッカ24から1枚ずつ枚葉してレジ調整部14に搬送する搬送装置26とから構成されている。
レジ調整部14は、ループ形成部28と用紙の姿勢を制御するガイド部材29が備えられており、この部分を通過することによって用紙のコシを利用してスキューが矯正されると共に搬送タイミングが制御されて記録部20に進入する。
排出部22は、記録部20で画像が形成された用紙を排紙ベルト23を介してトレイ25に収納するものである。
記録ヘッド部16とメンテナンス部18の間には、記録紙Pが搬送される用紙搬送路が構成されている。スターホイール17と搬送ロール19とで記録紙Pを挟持しつつ連続的に(停止することなく)搬送する。そして、この用紙に対して、記録ヘッド部16からインク滴が吐出され当該記録紙Pに画像が形成される。
メンテナンス部18は、インクジェット記録ヘッド32に対して対向配置されるメンテナンス装置21で構成されており、インクジェット記録ヘッド32に対するキャッピングや、ワイピング、さらにダミージェットやバキューム等の処理を行うことができる。
図2に示すように、インクジェット記録ユニット30のそれぞれは、用紙搬送方向と直交する方向に配置された、複数のインクジェット記録ヘッド32を備えている。インクジェット記録ヘッド32には、マトリックス状に複数のノズル84が形成されている。用紙搬送路104を連続的に搬送される記録紙Pに対し、ノズル84からインク滴を吐出することで、記録紙P上に画像が記録される。なお、インクジェット記録ユニット30は、たとえば、いわゆるフルカラーの画像を記録するために、YMCKの各色に対応して、少なくとも4つ配置されている。
図3に示すように、それぞれのインクジェット記録ユニット30のノズル84による印字領域幅は、このインクジェット記録装置10での画像記録が想定される記録紙Pの用紙最大幅PWよりも長くされており、インクジェット記録ユニット30を紙幅方向に移動させることなく記録紙Pの全幅にわたる画像記録が可能とされている(いわゆるFull Width Array(FWA))。ここで、印字領域とは、用紙の両端から印字しないマージンを引いた記録領域のうち最大のものが基本となるが、一般的には印字対象となる用紙最大幅PWよりも大きくとっている。これは、用紙が搬送方向に対して所定角度傾斜して(スキューして)搬送されるおそれがあること、また縁無し印字の要請が高いためである。
以上のような構成のインクジェット記録装置10において、次にインクジェット記録ヘッド32について詳細に説明する。図4はインクジェット記録ヘッド32の断面構成を示す概略図である。
本実施形態のインクジェット記録ヘッド32は、図5に示すように、流路基板80、圧電素子基板50、及び、天板70を、この順に下側から積層配置して構成されている。
図4及び図5に示すように、流路基板80には、インク滴を吐出するノズル84がマトリクス状(図2参照)に形成され、ノズル84毎にノズル84と連通した圧力室86が形成されている。圧力室86には、インクが充填されている。各圧力室86は、圧力室隔壁82で区画されている。
天板70は、支持体となり得る強度を有する絶縁体であるガラス基板72を含んで構成されている。本実施形態ではガラスを用いるが、他に例えば、セラミックス、シリコン、樹脂等、でも構成することができる。
天板70は、圧電素子基板50との間にインクプール室38を構成している。インクプール室38は、ガラス基板72、圧電素子基板50、及び、ガラス基板72と圧電素子基板50との間に設けられる隔壁42により、その容積が規定される。
ガラス基板72には、インクプール室38へインクを供給するインク供給ポート36が形成されている。インク供給ポート36は、ガラス基板72の所定箇所に複数、列状に穿設されており、図示しないインクタンクと連通されている。インク供給ポート36から注入されたインクは、インクプール室38に貯留される。
列をなすインク供給ポート36の間で、ガラス基板72のインクプール室38側には、圧力波を緩和する樹脂膜製エアダンパー44が設けられている。
ガラス基板72の下側面には、後述する駆動IC77へ通電するための金属配線74Aが形成されている。この金属配線74は、樹脂膜76で被覆保護されており、インクによる侵食が防止されるようになっている。金属配線74Aには、バンプ78が設けられており、バンプ78は、圧電素子基板50上の金属配線74Bと電気接続される。
圧電素子基板50は、振動板52、及び、圧電素子54、を含んで構成されている。
振動板52は、流路基板80の上側に配置され、各圧力室86の上部を構成している。振動板52は、SUS等の金属で成形され、少なくとも上下方向に弾性を有し、圧電素子54に通電されると(電圧が印加されると)、上下方向に撓み変形する(変位する)構成になっている。なお、振動板52は、ガラス等の絶縁性材料であっても差し支えはない。
圧電素子54は、図6に示すように、マトリクス状に配置され、平面視した場合に圧力室86をカバーするように、各圧力室86毎に設けられている。
図4に示すように、圧電素子54の下面には一方の極性となる下部電極56が配置され、圧電素子54の上面には他方の極性となる上部電極58が配置されている。下部電極56は振動板52と接着され、上部電極58は天板70と対向されている。なお、下部電極56と接触する金属(SUS等)製の振動板52は、低抵抗なGND配線としても機能するようになっている。
以下では、圧電素子基板50上の圧電素子54が配置されている領域を「圧電素子領域90」という。
各圧電素子54の上部電極58には、図7及び図8に示すように、個別配線68が接続されている。個別配線68は、インクジェット記録ヘッド32の短手方向Dの両外側の近い側に引き出されている。すなわち、図6においては、圧電素子領域90の短手方向Dの中央ラインMを挟んで、上側の圧電素子54は個別配線68が上側に引き出され、下側の圧電素子54は個別配線68が下側に引き出されている。この個別配線68が引き出される領域を、以下「引出領域92」という。引出領域92は、圧電素子領域90と後述する駆動IC領域94との間に配置されている。
圧電素子54は、低透水性絶縁膜(SiOx膜)60で被覆保護されている。圧電素子54を被覆保護している低透水性絶縁膜(SiOx膜)60は、水分透過性が低くなる条件で圧電素子54に着膜するため、水分が圧電素子54の内部に侵入して信頼性不良となること(いわゆるPZT膜内の酸素を還元することにより生ずる圧電特性の劣化)を防止することができる。
更に、低透水性絶縁膜(SiOx膜)60の上面は、樹脂膜62で被覆保護されている。これにより、インクによる侵食の耐性が確保されるようになっている。また、樹脂膜62の上面には、個別配線68、及び、金属配線74Bが配線されている。個別配線68の詳細については後述する。
図4に示すように、樹脂膜62の上面は、樹脂部材63で被覆されている。個別配線68、及び、金属配線74Bも、樹脂部材63で被覆保護され、インクによる侵食が防止されるようになっている。ただし、圧電素子54の上方は、樹脂膜62で被覆保護され、樹脂部材63が被覆されない構成になっている。樹脂膜62は、柔軟性がある樹脂層であるため、このような構成とすることにより、圧電素子54(振動板52)の変位阻害が防止されるようになっている(上下方向に好適に撓み変形可能とされている)。つまり、圧電素子54上方の樹脂層は、薄い方がより変位阻害の抑制効果が高くなるので、樹脂部材63を被覆しないようにしている。
圧電素子基板50には、駆動IC77が実装されている。駆動IC77は、隔壁42の外側で、かつ天板70と振動板52との間に配置されており、振動板52や天板70から露出しない(突出しない)構成とされている。したがって、インクジェット記録ヘッド32の小型化が実現可能となっている。駆動IC77の周囲は樹脂材79で封止されている。また、駆動IC77は、平面視した場合には、図6に示すように、インクジェット記録ヘッド32の短手方向Dの両端部に配置されている(以下この駆動IC77が配置されている領域を「駆動IC領域94」という)。
駆動IC77の下面には、図4、図9で示すように、複数のバンプ66がマトリックス状に所定高さ突設されており、圧電素子基板50の個別配線68及び金属配線74Bにフリップチップ実装されている。したがって、圧電素子54に対する高密度接続が容易に実現可能であり、駆動IC77の高さの低減を図ることができる(薄くすることができる)。これによっても、インクジェット記録ヘッド32の小型化が実現可能となっている。
次に、圧電素子基板50上の配線について説明する。
図10に示すように、圧電素子基板50上は、圧電素子領域90、引出領域92、駆動IC領域94に区分される。ここでは、圧電素子54が、短手方向Dに16列並べられている例について説明する。
図11(A)に示すように、各圧電素子54からの個別配線68は、圧電素子領域90においては、長手方向Lに隣り合う圧電素子54との間Pに配線されて、引出領域92まで引き出される。図11(A)の中央ラインMよりも下側の圧電素子54について、最も中央ラインMに近い側から順に圧電素子54―1、54−2、54−3、54―4、54−5、54−6、54−7、54−8、とし、各圧電素子54と接続される個別配線68を個別配線68−1、68−2、68−3、68−4、68−5、68−6、68−7、68−8とすると、図11(B)に示すように、個別配線68−1が長手方向Lにおいても短手方向Dにおいても、最も長い配線とされ、中央ラインMから遠くなる圧電素子54と接続される個別配線68ほど、長手方向L、短手方向Dの両方向における配線長が短い配線とされている。そして、短手方向Dの配線の幅Wについて、個別配線68−1〜個別配線68−8の幅を幅W1〜幅W8とすると、W1>W2>W3>W4>W5>W6>W7>W8、とされている。このように、相対的に配線長の長い個別配線68の幅Wが、これよりも配線長の短い個別配線68の幅Wよりも幅広にされているので、各個別配線68間における配線の抵抗値(以下単に「配線抵抗」という)の差を小さくすることができる。例えば、配線長の最も長い個別配線68−1の配線抵抗は大きいが、幅W1が幅広とされているので、W1よりも幅狭とされている他の個別配線68−2〜個別配線68−8との配線抵抗の差を小さくすることができる。
図12(A)に示すように、引出領域92においては、各個別配線68は、圧電素子領域90から駆動IC領域94へ向かって直線状に配線されている。そして、各個別配線68の幅W1〜幅W8は、図12(B)に示すように、W1>W2>W3>W4>W5>W6>W7>W8、とされている。この引出領域92においては、各個別配線68の配線長は同じであるが、圧電素子領域90での配線抵抗の調整のみでは、各個別配線68の配線抵抗に差が生じているため、引出領域92においても、幅W1〜幅W8の広さで、配点抵抗の調整を行なっている。このように引出領域92においても、幅Wによって、各個別配線68間における配線抵抗の差を小さくすることができる。
図13(A)に示すように、駆動IC領域94においては、駆動IC77との接続用のバンプ66が、マトリクス状に配置されている。前述の個別配線68−1〜個別配線68−8は、駆動IC領域94では、短手方向Dに並ぶ8個のバンプ66に接続される。この配線は、長手方向Lに隣り合うバンプ66との間Qに行なわれている。前記8個のバンプ66を引出領域92から近い順にバンプ66−1、66−2、66−3、66−4、66−5、66−6、66−7、66−8、とすると、個別配線68−1がバンプ66−1に、個別配線68−2がバンプ66−2に、個別配線68−3がバンプ66−2に、個別配線68−4がバンプ66−4に、個別配線68−5がバンプ66−5に、個別配線68−6がバンプ66−6に、個別配線68−7がバンプ66−7に、個別配線68−8がバンプ66−8に、各々接続されている。上記のように接続することにより、圧電素子領域90において相対的に配線抵抗の大きかった個別配線68の配線長を短く、圧電素子領域90において相対的に配線抵抗の小さかった個別配線68の配線長を長くすることができる。このように、駆動IC領域94においては、配線長の長さにより、配線抵抗の差を小さくすることができる。
なお、駆動IC領域94においては、個別配線68の幅Wは、W1<W2<W3<W4<W5<W6<W7<W8とされているが、幅Wは、必ずしもこのような関係になる必要はなく、個別配線68の配線抵抗のバラツキを調整するための適当な幅とすることができる。例えば、圧電素子領域90、引出領域92における配線抵抗の調整にもかかわらず、個別配線68−1の配線抵抗が大きくて駆動IC領域94での配線長による調整だけでは配線抵抗の差が大きいままである場合には、駆動IC領域94における短手方向Dの個別配線68の幅WをW1>W2>W3>W4>W5>W6>W7>W8としてもよい。
上記のように、圧電素子領域90、引出領域92、及び、駆動IC領域94において、各個別配線68の幅、長さを変えることにより、圧電素子54からバンプ66に至るまでの配線抵抗を均一化することができる。
図14には、上記の構成とした場合の、各個別配線68の各領域における配線抵抗の一例が示されている。圧電素子領域90では、個別配線68−1と個別配線68−8との配線抵抗の差は25.9Ωであるが、圧電素子領域90、引出領域92、及び、駆動IC領域94のトータルでは、最も配線抵抗の大きい個別配線68−6と、最も配線抵抗の小さい個別配線68−8との差は、1.04Ωとなっており、配線抵抗の差が問題にならない程度に調整されている。
インクジェット記録装置10では、その本体側から天板70の金属配線74Aに通電され、金属配線74Aからバンプ78を経て、圧電素子基板50側の金属配線74Bに通電され、そこから駆動IC77に通電される。そして、駆動IC77により、所定のタイミングで個別配線68を介して圧電素子54に電圧が印加され、振動板52が上下方向に撓み変形することにより、圧力室86内に充填されたインクが加圧されて、ノズル84からインク滴が吐出される。
以上説明したように、本実施形態によれば、圧電素子54と駆動IC77とを接続する個別配線68の幅、長さを調整することによって、配線抵抗の差が小さくなるようにされているので、インクジェット記録ヘッド32のインク吐出特性のバラツキが抑制され、良好な画像を記録することができる。
なお、本実施形態では、すべての個別配線68を同一平面上(樹脂膜62の上面)に配置した例について説明したが、個別配線68は、図15及び図16に示すように、異なる層に配置し(上側に配置ものを個別配線68A、下側に配置したものを個別配線68Bとしている)、多層配線の構造としてもよい。特に、圧電素子領域90においては、隣り合う圧電素子54との間が狭いため、配線が難しいが、このように多層配線構造とすることにより、個別配線68の配線の自由度を高めることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明については省略する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明については省略する。
本実施形態の、インクジェット記録装置100の全体構成、画像記録の動作については、第1実施形態と同様である。インクジェット記録ヘッド102の全体構成についても、第1実施形態とほぼ同様であるが、図17に示すように、圧電素子基板50の下部電極56と低透水性絶縁膜60との間に、段差緩和層104が設けられ、振動板52と下部電極56との間には、絶縁層106が設けられている。
段差緩和層104は、圧電素子54を取り囲むように設けられ、圧電素子54の上部には設けられていない。段差緩和層104の厚みは、圧電素子54の厚みとほぼ同様とされ、これにより圧電素子基板50の圧電素子54の周囲の段差がなくなり、平坦化されている。
段差緩和層104の上面、及び、圧電素子54は、低透水性絶縁膜60で被覆保護され、低透水性絶縁膜60の上面は、樹脂膜62で被覆保護されている。
樹脂膜62の上面には、個別配線68及び金属配線74Bが配線されている。個別配線68は、低透水性絶縁膜60及び樹脂膜62に形成されたコンタクト孔から上部電極58への接続が確保されている。本実施形態では、段差緩和層104により、圧電素子54周囲の段差が埋められて平坦化されている。図29のように圧電素子の周りに段差がある場合では、段差により形成される角部Kにより断線が生じやすいが、本実施形態のように、段差緩和層104を設けることにより、配線を容易に行えると共に、断線が生じにくくなり、圧電素子基板50の信頼性が向上する。
次に、本実施形態の段差緩和層104の形成方法について、図18(A)〜(G)を参照して説明する。
まず、図18(A)で示すように、振動板52の上に絶縁膜106、下部電極56を形成し、圧電素子膜54A、上部電極膜58Aを積層する。
次に、図18(B)で示すように、圧電素子54及び上部電極58をパタニングするためのレジストRを形成する。そして、図18(C)に示すように、圧電素子54、上部電極58をエッチングによりパタニングし、レジストRを剥離する。
次に、図18(D)に示すように、段差緩和層104Aを成膜する。段差緩和層104Aは、厚膜SiOxや、厚膜樹脂などで構成することができる。その後、図18(E)に示すように、圧電素子54、上部電極58が露出するまで研磨(CMP)して段差緩和層104を平坦化し、図18(F)に示すように、低透水性絶縁膜60、樹脂膜62を形成する。このとき、低透水性絶縁膜60、樹脂膜62には、個別配線68と上部電極58との接続用のコンタクトホールHを形成する。そして、図18(G)に示すように、樹脂膜62の上に、個別配線68をパタニングする。
上記のように、段差緩和層104を形成した後に個別配線68をパタニングすることにより、個別配線68を平坦な面に形成できるので、段差を乗り越えて個別配線68を形成した場合(図29参照)と比較して、断線などのトラブルが抑制され、信頼性の高い圧電素子基板50を得ることができる。
なお、本実施形態では、個別配線68を上部電極58と直接接触させて接続したが、図19に示すように、個別配線68と上部電極58との間に、バッファー層59を設け、このバッファー層59を介して個別配線68と上部電極58とを接続してもよい。バッファー層59は、オーミックコンタクトとして機能する。
また、上記では、段差緩和層104が圧電素子54の周りに配置された例について説明したが、段差緩和層104は、必ずしも圧電素子54の周囲全体に配置されている必要はなく、少なくとも、個別配線68が引き出される部分にのみ配置されていればよい。
例えば、図20(E)に示すように、個別配線68の配線部分以外の部分では、圧電素子54の側壁を被覆する程度に残して、段差緩和層110を剥離してもよい。この場合には、図20(E)〜(I)に示す手順で形成することができる。すなわち、図18(A)〜(E)と同様の工程の後、図20(F)に示すように、圧電素子54の上部、個別配線68を配置する部分、及び圧電素子54の周囲の被覆用に残す部分にレジストを形成し、図20(G)に示すように、不要部分の段差緩和層110をエッチングにより剥離する。そして、前述の実施形態の図18(F)(G)に示す工程と同様の工程、図20(H)(I)を経て、圧電素子基板を製造することができる。
また、図21(F)に示すように、個別配線68の配線部分以外の部分では、段差緩和層をすべて除去し、圧電素子54の側壁を低透水性絶縁膜60、樹脂膜62で被覆してもよい。この場合には、図21(E)〜(I)に示す手順で形成することができる。すなわち、図18(A)〜(E)と同様の工程の後、図21(F)に示すように、圧電素子54の上部、及び、個別配線68を配置する部分にレジストを形成し、図21(G)に示すように、不要部分の段差緩和層112をエッチングにより剥離する。そして、前述の実施形態の図18(F)(G)に示す工程と同様の工程、図21(H)(I)を経て、圧電素子基板を製造することができる。
上記のように、個別配線68の配線部分以外の圧電素子54周りの段差緩和層を除去することにより、段差緩和層による圧電素子54に対する拘束が軽減される。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、第1、第2実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明については省略する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、第1、第2実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明については省略する。
本実施形態の、インクジェット記録装置100の全体構成、画像記録の動作については、第1実施形態と同様である。インクジェット記録ヘッド102の全体構成についても、第1実施形態とほぼ同様であるが、図22に示すように、圧電素子基板50の下部電極56と低透水性絶縁膜60との間に、傾斜緩和層120が設けられ、振動板52と下部電極56との間には、絶縁層106が設けられている。
傾斜緩和層120は、図23にも示すように、圧電素子54を取り囲むように設けられ、圧電素子54の上部には設けられていない。傾斜緩和層120は、圧電素子54の上面から振動板52に向かって、徐々に傾斜角度が大きくなる傾斜面120Aを有している。傾斜面120Aの斜度は圧電素子54の側壁よりも緩いものとなっている。
傾斜緩和層120の上面、及び、圧電素子54は、低透水性絶縁膜60で被覆保護され、低透水性絶縁膜60の上面は、樹脂膜62で被覆保護されている。
樹脂膜62の上面には、個別配線68及び金属配線74Bが配線されている。個別配線68は、低透水性絶縁膜60及び樹脂膜62に形成されたコンタクト孔から上部電極58への接続が確保されている。本実施形態では、傾斜緩和層120により、圧電素子54周囲の段差の傾斜が緩和されている。図29のように圧電素子54の周りに段差がある場合では、段差により形成される角部Kにおい断線が生じやすいが、本実施形態のように、傾斜緩和層120を設けることにより、圧電素子54の上部から振動板52までの傾斜が緩くなっており、角部K1、K2が鈍角になって断線が生じにくくなり、圧電素子基板50の信頼性が向上する。
次に、本実施形態の傾斜緩和層120の形成方法について、図24(D)〜(G)を参照して説明する。
圧電素子54を形成するまでの工程については、第2実施形態の図18(A)〜(C)の工程と同様である。次に、図24(D)に示すように、傾斜緩和層120AをCVDにより堆積させる。傾斜緩和層120Aとしては、SiOx膜を堆積させる。なお、SiOx膜の他にも、PIなどの樹脂膜、エラストマー(ゴム)などを用いることができる。SiOx膜は、材料の安定性、圧電素子の保護膜としての機能を有する点で優れている。一方、樹脂膜、エラストマーは等は、拘束力が弱く圧電素子54の周囲に形成しても圧電素子54の変位に対する拘束が抑制される。
次に、図24(E)に示すように、エッチバックして傾斜緩和層120を形成する。このとき、上部電極58がエッチストッパーとして機能し、オーバーエッチングとなるのを防止することができる。
次に、図24(F)に示すように、低透水性絶縁膜60、樹脂膜62を形成する。このとき、低透水性絶縁膜60、樹脂膜62には、個別配線68と上部電極58との接続用のコンタクトホールHを形成する。そして、図24(G)に示すように、樹脂膜62の上に、個別配線68をパタニングする。
上記のように、傾斜緩和層120を形成した後に個別配線68をパタニングすることにより、角部K1、K2が鈍角になると共に、個別配線68を緩やかな傾斜な面に形成できるので、個別配線68の断線が生じにくくなり、信頼性の高い圧電素子基板50を得ることができる。
なお、上記では、傾斜緩和層120が圧電素子54の周りに配置された例について説明したが、傾斜緩和層120は、必ずしも圧電素子54の周囲全体に配置されている必要はなく、少なくとも、個別配線68が引き出される部分にのみ配置されていればよい。
すなわち、図25及び図26に示すように、個別配線68の配線部分以外の部分では、段差緩和層120を除去してもよい。この場合には、図24(E)の工程の後、図25(F)に示すように、不要部分の傾斜緩和層120をエッチングにより剥離する。そして、前述の実施形態の図24(F)(G)に示す行程と同様の、図25(G)(H)を経て、圧電素子基板を製造することができる。
上記のように、個別配線68の配線部分以外の圧電素子54周りの傾斜緩和層を除去することにより、傾斜緩和層による圧電素子54に対する拘束が軽減される。また、図26に示すように、隣り合う圧電素子54間のスペースが傾斜緩和層120により狭められることがなく、広い配線スペースを確保することができる。
また、本実施形態では、傾斜緩和層120を圧電素子54の周囲のみに形成したが、図27に示すように、傾斜緩和層120を圧電素子基板50全体を被覆するように形成することもできる。この場合には、図24(D)に示す工程の後に、図27(E)に示すように、ハーフエッチバックを行ない、圧電素子54の上部の傾斜緩和層120のみをすべて除去し、振動板52の上部の傾斜緩和層120は、ある程度の厚み分を残す。そして、前述の実施形態と同様の工程、図27(F)(G)を経て、圧電素子基板を製造することができる。
上記のように、傾斜緩和層120を振動板52上にも残すことにより、圧電素子54と振動板52との間の段差を小さくすることができ、個別配線68を容易に形成することができる。
また、本実施形態では、傾斜緩和層120を一層のみ形成したが、図28に示すように、段差緩和層120を2層とすることもできる。この場合には、前述した図24(E)の工程の後に、図28(F)に示すように、再度、傾斜緩和層120BをCVDにより堆積させる。そして、図28(G)に示すように、エッチバックして傾斜緩和層120−2を形成する。そして、前述の実施形態と同様の工程、図28(H)(I)を経て、圧電素子基板を製造することができる。
上記のように、傾斜緩和層120を2層とすることにより、傾斜面の傾斜をより緩やかにすることができ、個別配線68を容易に形成でき、断線の抑制もできる。
以上第1〜第3実施形態においては、紙幅対応のFWAの例について説明したが、本発明のインクジェット記録ヘッドは、これに限定されず、主走査機構と副走査機構を有するPartial Width Array(PWA)の装置にも適用することができる。特に、本発明は、高密度ノズル配列を実現するのに有効なものであるため、1パス印字を必要とするFWAには好適である。
その他、上記実施例のインクジェット記録装置10では、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクジェット記録ユニット30がそれぞれキャリッジ12に搭載され、それら各色のインクジェット記録ヘッド32から画像データに基づいて選択的にインク滴が吐出されてフルカラーの画像が記録紙Pに記録されるようになっているが、本発明におけるインクジェット記録は、記録紙P上への文字や画像の記録に限定されるものではない。
すなわち、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成するなど、工業的に用いられる液滴吐出(噴射)装置全般に対して、本発明に係るインクジェット記録ヘッド32を適用することができる。
本実施形態でも、紙幅対応のFWAの例について説明したが、本発明のインクジェット記録ヘッドは、これに限定されず、PWAの装置にも適用することができる。
また、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成するなど、工業的に用いられる液滴吐出(噴射)装置全般に対して、本発明に係るインクジェット記録ヘッドを適用することができる。
10 インクジェット記録装置
32 インクジェット記録ヘッド
50 圧電素子基板
54 圧電素子
68 個別配線
90 圧電素子領域
92 引出領域
94 駆動IC領域
100 インクジェット記録装置
102 インクジェット記録ヘッド
104 段差緩和層
110 段差緩和層
112 段差緩和層
120 傾斜緩和層
32 インクジェット記録ヘッド
50 圧電素子基板
54 圧電素子
68 個別配線
90 圧電素子領域
92 引出領域
94 駆動IC領域
100 インクジェット記録装置
102 インクジェット記録ヘッド
104 段差緩和層
110 段差緩和層
112 段差緩和層
120 傾斜緩和層
Claims (10)
- 基板本体と、
前記基板本体上の圧電素子領域にマトリクス状に配置された複数の圧電素子と、
前記複数の圧電素子へ駆動信号を送信する駆動ICと、
前記基板上に配線され、前記複数の圧電素子と前記駆動ICとを接続する個別配線と、
前記基板本体上の前記圧電素子領域と前記駆動ICとの間に配置され、前記複数の圧電素子からの前記個別配線が引き出される引出領域と、
を備え、
前記圧電素子領域及び前記引出領域の少なくとも一方において、前記引出領域までの距離が遠い遠距離圧電素子の個別配線が、この圧電素子よりも前記引出領域までの距離が近い近距離圧電素子の個別配線よりも幅広に構成されていること、を特徴とする圧電素子基板。 - 前記基板本体には、前記引出領域の外側に、前記駆動ICと前記圧電素子の各々とを接続する接続端子が複数並べられた駆動IC接続領域が配置され、
前記遠距離圧電素子の個別配線が、前記近距離圧電素子の個別配線よりも、前記駆動IC領域の中で前記引出領域から近い接続端子に接続されていること、を特徴とする請求項1に記載の圧電素子基板。 - 前記引出領域は前記圧電素子領域の短手方向の両外側に配置され、前記各々の圧電素子の個別配線は、前記両外側の引出領域のうちの近い側へ配線されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の圧電素子基板。
- 前記個別配線が、少なくとも前記圧電素子領域において多層配線とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の圧電素子基板。
- 前記圧電素子の上面と前記基板本体との段差を小さくする段差緩和層、をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の圧電素子基板。
- 前記段差緩和層は、前記圧電素子周りの前記個別配線の引出部分にのみ形成されていることを特徴とする請求項5に記載の圧電素子基板。
- 前記圧電素子の側面の傾斜を小さくする傾斜緩和層、をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の圧電素子基板。
- 前記傾斜緩和層は、前記圧電素子周りの前記個別配線の引出部分にのみ形成されていることを特徴とする請求項7に記載の圧電素子基板。
- 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の圧電素子基板を備えた液滴吐出ヘッド。
- 請求項9に記載の液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置。
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