JP2006281421A - ロボットおよびロボットの異常検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ロボットの異常検出方法において、ロボットの異常をその初期段階で高精度に検出することができるようにする。
【解決手段】
ロボット本体8の関節部について、ロボットアーム1の固有振動数を測定しておき、駆動モータ3および減速機2で発生する振動によって最もロボットアーム1が共振する動作速度での定速動作をロボット本体8の異常検出の動作条件とし、駆動モータあるいは減速機に設置した温度センサを用いて温度補正を行ったモータトルク値から算出したトルク変動値が、あらかじめ設定した閾値を超えた場合に、ロボット本体8に異常が発生したと判断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、サーボモータで駆動するロボットおよび異常検出方法に関する。
従来のロボットの異常検出方法は、2つの提案がなされている。第1は、溶接ロボットの動作異常検出方法である(たとえば、特許文献1参照)。関節部を駆動する駆動軸モータが減速機を介してアームと連結される構造を有し、オブザーバを用いることにより駆動軸モータが受ける外乱トルクを推定し、この推定した外乱トルクから既知の外乱トルクを差し引くことにより外乱トルクの衝突成分を算出し、この外乱トルクの衝突成分が予め設定された規定値を超えたときに動作異常を検出したものと判断するものである。
溶接ロボットの動作異常検出方法において、各溶接点位置を基準にしたときの溶接ロボット本体の予め設定された移動範囲内を溶着検出範囲とし、一方、移動範囲外を衝突検出範囲とし、溶接ロボットを衝突及び溶着の発生がない状態にて動作させ、このときの溶着検出範囲と衝突検出範囲のそれぞれの区間における外乱トルクの衝突成分の最大値を算出し、これらそれぞれの区間における外乱トルクの衝突成分の最大値にそれぞれの区間毎に予め設定されたマージン値をそれぞれ乗ずることにより、溶着検出範囲と衝突検出範囲のそれぞれにおける前記規定値を自動的に設定するもようにしたものである。
また、第2としては、ロボットの故障判断するものである(たとえば、特許文献2参照)。所定周期毎にロボット関節軸の移動位置及び該関節軸にかかる外乱トルクを検出し、検出された移動位置毎に検出された外乱トルクの平均値を求め、該平均値と設定しきい値を比較し、上記平均値が設定しきい値以上であると異常が生じているとして検出するこのによってロボットの故障を早期に検出する。また、上記検出外乱トルクと設定しきい値を比較し、上記検出外乱トルクが設定しきい値以上であると検出移動位置において異常が生じているとして異常とその異常を検出した検出移動位置とを検出してロボットの故障を診断する。また、上記平均値と設定しきい値を比較し、上記平均値が設定しきい値以上であると該関節軸における検出移動位置において故障が生じているとして異常とその異常を検出した検出移動位置とを検出してロボットの故障を診断する。上記外乱トルクは、トルク指令値から、検出速度から求めた加速度トルクを減じ、さらに、検出された移動位置における上記関節軸にかかるモーメントを減じて求めるものである。
特開平11−291190公報 特開平9−174482公報
ところが、従来の溶接ロボットの異常検出方法では、ロボット内部の機構部、例えば、ギヤ部などに損傷が生じた場合、一般的に、損傷の初期段階の損傷が小さい時点ではトルクの絶対値の変化として現われにくく、損傷の程度がかなり進行した段階でトルクの絶対値に変化が現われる。従って、ロボット内部の機構部などの異常をその初期段階で検出することが難しいという問題があった。
また、従来のロボットの故障判断方法では、ロボット内部の機構部に異常が生じた場合に駆動モータのトルク値に現われる外乱トルクはロボットの動作条件や負荷条件によって異なるものであるため、異常の発生位置や発生状態によって異常を検出する時点が異なる恐れがあり、異常検出を精度良く初期段階で検出できない恐れがあるなどの異常検出精度にまつわる問題があった。また、判定基準となるトルク検出値がロボット関節部の温度の影響を受ける点について、温度補正を行っていなかったので、ロボットの異常検出が温度の影響を受け、異常検出精度が悪くなるという問題もあった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、ロボットの異常をその初期段階で高精度に検出することができるロボットの異常検出方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、ロボットアームと減速機と駆動モータとから構成されるロボット本体と、サーボアンプと動作制御部とから構成される制御装置からなり、駆動モータの速度およびトルクを制御して前記ロボットアームを動作させるロボットにおいて、前記ロボットアーム動作時の前記駆動モータのトルク値を一定周期で保存する工程と、トルク変動値から異常を検知する判定部とからなる異常判定部と、前記異常判定部からの異常発生の信号をもとにアラームを表示するアラーム表示部とからなるものである。
また、請求項2に記載の発明は、ロボットアームと減速機と駆動モータとから構成されるロボット本体と、サーボアンプと動作制御部とから構成される制御装置からなり、駆動モータの速度およびトルクを制御して前記ロボットアームを動作させるロボット装置において、異常判定部は、前記ロボットアーム動作時の前記駆動モータのトルク値を一定周期で保存するとともに前記ロボットアームの定速動作時のトルク変動値を時間的変化として監視し、トルク変動値が設定した閾値を超えた場合は、ロボットに異常が発生したと判断して、前記動作制御部はロボットを停止させ、アラーム表示部はアラームを表示するものである。
また、請求項3に記載の発明は、前記ロボットアームの関節部について、前記ロボットアームの固有振動数を測定し、前記駆動モータおよび前記減速機で発生する振動によって最も前記ロボットアームが共振する動作速度での定速動作を異常判定の動作条件として、ロボットの異常判定を行うものである。
また、請求項4に記載の発明は、前記駆動モータのトルク値について、前記ロボットアームの各関節のモータトルク値の温度特性を測定し、温度補正式を作成しておき、前記駆動モータまたは前記減速機の少なくとも1つに設置した温度センサから得られる温度測定値を用いて、前記温度補正式によりモータトルク値の温度補正を行うものである。
請求項1に記載の発明によると、ロボットの異常の状態が明確に現われる駆動モータのトルク値の変動分を判定値として異常検出の判定を行うので、ロボットの異常をその初期段階で高精度に検出する装置を提供できる。
また、請求項2に記載の発明によると、ロボットの異常の状態が明確に現われる駆動モータのトルク値の変動分を判定値として異常検出の判定を行うので、ロボットの異常をその初期段階で高精度に検出することができる。
また、請求項3に記載の発明によると、異常検出を行うステップにおいて、正常と異常の差が駆動モータのトルク値に最も明確に現われる動作条件で判定するので、ロボットの異常をその初期段階で高精度に検出することができる。
また、請求項4に記載の発明によると、判定値であるモータのトルク値について、温度特性に対しての補正を行うので、誤った異常検出をする確率が低くなるので、異常検出の信頼性および精度を向上することができる。
以上により、ロボットの異常をその初期段階で検出することができるので、ロボットの稼働に影響を及ぼさないように、計画的、効率的にメンテナンス作業を行うことができる。また、異常を高精度に検出することができるので、異常検出の誤動作を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例を示すロボット異常検出方法のブロック図である。図において、1はロボットアーム、2は減速機、3は駆動モータ、4はサーボアンプ、5は動作制御部、6は異常判定部、7はアラーム表示部である。
ロボット本体8はロボットアーム1、減速機2と駆動用モータ3から構成され、制御装置は、サーボアンプ4、動作制御部5、異常判定部6とアラーム表示部7とから構成されている。制御装置9は、動作制御部5からサーボアンプ4に指令し、指令に従った電流が駆動用モータ3に通電され、ロボットを動作させる。異常判定部は、サーボアンプから受け取るトルク検出値の保存、トルク変動値の監視、図示しない温度センサからの温度検出によるトルク値の補正等の機能を有しており、一定周期でサーボアンプ4からトルク検出値を検出し、トルク値に異常が発生した場合には、動作制御部5へ停止を指令するとともに、アラーム表示部7に異常の発生を表示する指令を送信する。
本発明が特許文献1、特許文献2と異なる部分は、ロボットの異常検出において、異常が明確に現われる駆動モータのトルク値の変動分を判定値としたことおよび正常時と異常時の差が駆動モータのトルク変動値に最も明確に現われる動作条件で判定を行うようにしたことおよび判定値であるモータのトルク値に温度補正を行うステップを備えた部分である。
次に、本発明のロボット異常検出方法として、減速機が異常を発生した場合について詳細を説明する。
駆動モータ3によって減速機2に入力されたトルクは、減速機内部のギヤ部を介して減速機出力軸に固定されたロボットアーム1に伝達されるので、減速機内ギヤ部等の機構部に損傷が発生すると、出力側であるロボットアーム1の位置精度が悪くなるとともに、動作におけるロボットアーム1の振動が大きくなる。ロボットアーム1の振動は、アームの固有振動数に依存しており、ロボットアーム1がアームの固有振動数で共振されるときにロボットアーム1の振動が最も大きくなる。一方、ロボットアーム1動作時には、駆動モータ3の回転や減速機内部の各ギヤ部の接触に伴う複数の振動が発生するため、その振動数は動作速度に依存する。
さらに、駆動モータ3および減速機2で発生する振動のうち、ロボットアーム1に最も影響を及ぼす振動数が存在し、その振動数が、ロボットアーム1の固有振動数と一致する動作速度で定速動作したとき、ロボットアーム1は共振して振動が最も大きくなる。
また、駆動モータ3をトルク制御する場合、駆動モータ3のトルク値はロボットアーム1の振動に伴って変動することになるので、ロボットアーム1が共振して振動が最も大きくなる動作条件において、トルク変動値が最も大きくなる。なお、正常時は、減速機内ギヤ部等の機構部に損傷がなく、減速機2の出力側であるロボットアーム1の振動は小さく抑えられているので、トルク変動値も小さい。
以上のことから、ロボットアーム1が共振して振動が最も大きくなる動作条件において正常時と異常時のトルク変動値を比較した場合に、両者の差が最も大きくなるので、モータおよび減速機で発生する振動のうちロボットアーム1に最も影響を及ぼす振動数がロボットアーム1の固有振動数と一致する動作速度での定速動作を異常判定の動作条件として、ロボットの異常判定を行う。なお、ロボットアーム1動作の定速領域におけるトルク変動値は時間的に長い方が判定において好ましいので、ロボットアーム1の動作領域はできるだけ広く確保するようにする。
次に、各機構部品の温度変化の影響について説明する。駆動モータ3や減速機2の機構要素は、温度によって熱変形し、また、グリースは、温度によって粘度が変化する。従って、それらの影響により、駆動モータ3をトルク制御して、ロボットアーム1に所定の動作を与える場合においても、温度が異なると、駆動モータ3が減速機2に入力するトルクも異なる。従って、ロボットの異常検出値であるトルク値は温度の影響を受けることになる。そこで、減速機2の各温度において、ロボットアーム1を動作させた場合の駆動モータ3のトルク値を測定することにより、トルク値の温度特性を明らかにして、トルク値の温度補正式を作成しておく。異常検出時には、駆動モータ3あるいは減速機2に設置した温度センサを用いて得られる温度測定値を用いて、前記温度補正式によりトルク値の温度補正を行う。特に、ロボットの動作を停止後、再起動させる場合には、温度の変化が大きいため、トルク値を用いた判定を行う場合、温度補正を行わないと、誤った異常検出をする確率が高くなるが、上記のように、トルク値について温度補正を行うことにより、誤った異常検出をする確率が低くなるので、異常検出の信頼性および精度を向上することができる。
以上のことから得られた駆動モータ3のトルク値は、異常判定部6において、速度指令値の等速領域についてトルク値の変動分として求められるために、フィルター処理や移動平均法を用いたデータ処理などでトルク値の加減速成分や重力成分を除去し、トルクの変動成分のみを算出する。正常時および異常時の定速領域におけるトルク変動値を図2に示す。図2において、ロボットの正常時、異常時のトルク変動の差が大きい程、正常時のトルク変動値に対して大きい閾値に設定できるのでノイズによる誤った異常判定などを防止でき、異常時のトルク変動値に対しては、小さい閾値に設定できるので異常時のトルク変動値のばらつきに対して余裕が大きくなることで誤った異常検出を防止することができる。従って、異常検出の信頼性および精度を向上することができる。判定は、ロボット関節ごとに設定したトルク変動値の閾値を絶対値で設定し、ロボットの異常を判定するステップにおいて、設定した閾値を超えた時点で、ロボットの異常と判定することができる。あるいは、トルク変動値の時間的変化を監視する方法、つまり、トルク変動値の時間的な比率(現時点でのトルク変動値/前回測定のトルク変動値)に対して閾値を設定し、ロボットの異常を判定するステップにおいて、設定した閾値を超えた時点で、ロボットの異常と判定する方法もある。
本発明の異常検出方法のシーケンスを以下にまとめて述べる。
図3において、S1は、ロボットアームの固有振動数を測定するステップである。S1で、ロボット本体の関節部について、ロボットアームの固有振動数を測定する。
S2は、駆動モータおよび減速機内ギヤ部で発生する振動によって最もロボットアームが共振する動作速度を決定するステップである。S2で、駆動モータおよび減速機内ギヤ部で発生する振動によって最もロボットアームが共振する動作速度を決定する。
S3は、駆動モータあるいは減速機の各温度に対してS2で決定した動作速度にてロボットアームを動作し、モータトルク値の温度補正式を作成するステップである。S3で、ロボット本体の異常検出値である駆動モータのトルク値について各温度に対してS2で決定した動作速度にてロボットアームを動作し、モータトルク値の温度補正式を作成する。
S4は、S2で決定した動作速度でロボットアームを動作し、モータトルク値を取得するステップである。S4で、S2で決定した動作速度でロボットアームを動作し、モータトルク値を取得する。
S5は、温度センサによる温度測定値を用いて、S3で作成した温度補正式により温度補正を行うステップである。S5のステップで、駆動モータ3あるいは減速機に設置した温度センサによる温度測定値を用いて、S3のステップで作成した温度補正式により温度補正を行う。
S6は、トルク値の加減速成分や重力成分を除去し、トルクの変動成分のみを算出するステップである。S6で、フィルター処理や移動平均法を用いたデータ処理などでトルク値の加減速成分や重力成分を除去し、トルクの変動成分のみを算出する。
S7は、S5で温度補正を行ったトルク変動値を閾値と比較することにより、ロボット本体の異常を判定するステップである。S7で、トルク変動値を閾値と比較することにより、ロボット本体の異常を判定する。
S8は、S7で、ロボット本体が異常と判定された場合にロボット本体を停止し、アラーム表示部にアラーム表示をするステップである。S8で、S7のステップにおいてロボット本体が異常と判定された場合にロボット本体を停止し、アラーム表示部にアラーム表示をする。
S7のステップで、NO(異常なし)と判定された場合は、S4のステップに戻り、一定期間ごとに異常の判定を繰り返す。
本発明によるロボットの異常検出装置および異常検出方法は、機構の固有振動数を用いて異常判定しているので、ロボットに限らず、多軸の駆動装置ならば良く、精度を必要とするような光学機器や工作機械などにも適用できる。
本発明の実施例を示すロボット減速機異常判定方法のブロック図 本発明の実施例を示すロボット減速機異常判定方法における正常時および異常時の定速領域におけるトルク変動値 本発明の実施例を示すロボット減速機異常判定方法のフローチャート
符号の説明
1 ロボットアーム
2 減速機
3 駆動モータ
4 サーボアンプ
5 動作制御部
6 異常判定部
7 アラーム表示部
8 ロボット本体
9 制御装置

Claims (4)

  1. ロボットアームと減速機と駆動モータとから構成されるロボット本体と、サーボアンプと動作制御部とから構成される制御装置からなり、駆動モータの速度およびトルクを制御して前記ロボットアームを動作させるロボットにおいて、
    前記ロボットアーム動作時の前記駆動モータのトルク値を一定周期で保存する保存部とトルク変動値から異常を検知する判定部とからなる異常判定部と、前記異常判定部からの異常発生の信号をもとにアラームを表示するアラーム表示部とからなることを特徴とするロボット。
  2. ロボットアームと減速機と駆動モータとから構成されるロボット本体と、サーボアンプと動作制御部とから構成される制御装置からなり、駆動モータの速度およびトルクを制御して前記ロボットアームを動作させるロボットの異常検出方法において、
    異常判定部は、前記ロボットアーム動作時の前記駆動モータのトルク値を一定周期で保存するとともに前記ロボットアームの定速動作時のトルク変動値を時間的変化として監視し、トルク変動値が設定した閾値を超えた場合は、ロボットに異常が発生したと判断して、前記動作制御部はロボットを停止させ、アラーム表示部はアラームを表示することを特徴とするロボットの異常検出方法。
  3. 前記ロボットアームの関節部について、前記ロボットアームの固有振動数を測定し、前記駆動モータおよび前記減速機で発生する振動によって最も前記ロボットアームが共振する動作速度での定速動作を異常判定の動作条件として、ロボットの異常判定を行うことを特徴とする請求項2記載のロボットの異常検出方法。
  4. 前記駆動モータのトルク値について、前記ロボットアームの各関節のモータトルク値の温度特性を測定し、温度補正式を作成しておき、前記駆動モータまたは前記減速機の少なくとも1つに設置した温度センサから得られる温度測定値を用いて、前記温度補正式によりモータトルク値の温度補正を行うことを特徴とする請求項2記載のロボットの異常検出方法。
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