JPH11291190A - 溶接ロボットの動作異常検出方法 - Google Patents
溶接ロボットの動作異常検出方法Info
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- JPH11291190A JPH11291190A JP10099552A JP9955298A JPH11291190A JP H11291190 A JPH11291190 A JP H11291190A JP 10099552 A JP10099552 A JP 10099552A JP 9955298 A JP9955298 A JP 9955298A JP H11291190 A JPH11291190 A JP H11291190A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 衝突及び溶着の発生を検出するための適正な
規定値を一義的に選定することにより、迅速かつ信頼性
の高い溶接ロボットの動作異常検出方法を提供する。 【解決手段】 外乱トルクの衝突成分が予め設定された
規定値を超えたときに動作異常を検出したものと判断す
るようにした溶接ロボットの動作異常検出方法におい
て、各溶接点位置を基準にしたときの溶接ロボット本体
の予め設定された移動範囲内を溶着検出範囲とし、一
方、移動範囲外を衝突検出範囲とし、溶接ロボットを衝
突の発生がなくかつ溶接電流を流さない状態にて動作さ
せ、このときの溶着検出範囲と衝突検出範囲のそれぞれ
の区間における外乱トルクの衝突成分の最大値を算出
し、これらそれぞれの区間における外乱トルクの衝突成
分の最大値にそれぞれの区間毎に予め設定されたマージ
ン値をそれぞれ乗ずることにより、溶着検出範囲及び衝
突検出範囲のそれぞれにおける動作異常の規定値を自動
的に設定する。
規定値を一義的に選定することにより、迅速かつ信頼性
の高い溶接ロボットの動作異常検出方法を提供する。 【解決手段】 外乱トルクの衝突成分が予め設定された
規定値を超えたときに動作異常を検出したものと判断す
るようにした溶接ロボットの動作異常検出方法におい
て、各溶接点位置を基準にしたときの溶接ロボット本体
の予め設定された移動範囲内を溶着検出範囲とし、一
方、移動範囲外を衝突検出範囲とし、溶接ロボットを衝
突の発生がなくかつ溶接電流を流さない状態にて動作さ
せ、このときの溶着検出範囲と衝突検出範囲のそれぞれ
の区間における外乱トルクの衝突成分の最大値を算出
し、これらそれぞれの区間における外乱トルクの衝突成
分の最大値にそれぞれの区間毎に予め設定されたマージ
ン値をそれぞれ乗ずることにより、溶着検出範囲及び衝
突検出範囲のそれぞれにおける動作異常の規定値を自動
的に設定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】溶接ロボットを構成するアー
ムあるいはエンドエフェクタが障害物などと衝突した場
合に駆動軸モータや減速機にかかる異常な負荷を最小限
に抑えることができ、なおかつ溶接作業時に溶着が発生
した場合に溶接ロボットのエンドエフェクタである溶接
ガンや被溶接物の損傷を防ぐことが可能な溶接ロボット
の動作異常検出方法に関する。
ムあるいはエンドエフェクタが障害物などと衝突した場
合に駆動軸モータや減速機にかかる異常な負荷を最小限
に抑えることができ、なおかつ溶接作業時に溶着が発生
した場合に溶接ロボットのエンドエフェクタである溶接
ガンや被溶接物の損傷を防ぐことが可能な溶接ロボット
の動作異常検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットを構成するアーム自身あ
るいはこれに把持されたエンドエフェクタが障害物に衝
突した場合、あるいは産業用ロボットが溶接ロボットで
あるとき溶接作業時に溶接電極と被溶接物との間で溶着
が発生した場合においては、各アームを駆動する駆動軸
モータは予め設定された移動指令に従ってなおも回転し
続けようとし、この結果駆動軸モータは拘束状態とな
り、大きなトルクを発生し続けることになる。この状態
が長く続くと駆動軸モータや減速機を含むアームの機構
部及びエンドエフェクタである溶接ガンや被溶接物が破
損する可能性が生ずるので、従来より、何らかの手法に
より衝突や溶着の発生を検出し、駆動軸モータの移動指
令を即時に中断する等の処置を行わせていた。
るいはこれに把持されたエンドエフェクタが障害物に衝
突した場合、あるいは産業用ロボットが溶接ロボットで
あるとき溶接作業時に溶接電極と被溶接物との間で溶着
が発生した場合においては、各アームを駆動する駆動軸
モータは予め設定された移動指令に従ってなおも回転し
続けようとし、この結果駆動軸モータは拘束状態とな
り、大きなトルクを発生し続けることになる。この状態
が長く続くと駆動軸モータや減速機を含むアームの機構
部及びエンドエフェクタである溶接ガンや被溶接物が破
損する可能性が生ずるので、従来より、何らかの手法に
より衝突や溶着の発生を検出し、駆動軸モータの移動指
令を即時に中断する等の処置を行わせていた。
【0003】例えば、特開平6−131050号に開示
されている方法では、外乱推定オブザーバによって摩擦
トルクを考慮した外乱トルクを推定し、この推定外乱ト
ルクに基づいて算出された外乱トルクの衝突成分が規定
値以上になったとき、負荷異常として衝突等が生じてい
るものと判断するようにしていた。この方法は、力セン
サなどの衝突検出用の特別な検出器を使用することな
く、ソフトウェア上での処理により衝突の発生を検出
し、駆動軸モータへの動力供給を遮断し、これによりア
ームを即座に緊急停止させることができるというもので
ある。
されている方法では、外乱推定オブザーバによって摩擦
トルクを考慮した外乱トルクを推定し、この推定外乱ト
ルクに基づいて算出された外乱トルクの衝突成分が規定
値以上になったとき、負荷異常として衝突等が生じてい
るものと判断するようにしていた。この方法は、力セン
サなどの衝突検出用の特別な検出器を使用することな
く、ソフトウェア上での処理により衝突の発生を検出
し、駆動軸モータへの動力供給を遮断し、これによりア
ームを即座に緊急停止させることができるというもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の規定値
は、この値が小さいほど素早く衝突の発生が検出される
が、極度に小さくし過ぎると、実際に衝突が発生してい
ない場合でも衝突が発生しているとの誤った判断がされ
るという事態が生じる。詳細には、図3は衝突が発生し
ていない場合の外乱トルクの衝突成分の時間変化を示す
グラフであるが、衝突が発生していない場合でも、外乱
推定オブザーバで使用するロボットモデルと実機との間
には、ロボットの機械的な誤差や温度変化などの環境に
よる誤差、あるいはオペレータが設定するハンドやワー
クの設定誤差などが存在するために、常に正確な外乱ト
ルクが推定されるわけではなく、ある程度の誤差を含ん
だものとなり、その結果図3に示すように外乱トルクの
衝突成分は完全なゼロとはならない。
は、この値が小さいほど素早く衝突の発生が検出される
が、極度に小さくし過ぎると、実際に衝突が発生してい
ない場合でも衝突が発生しているとの誤った判断がされ
るという事態が生じる。詳細には、図3は衝突が発生し
ていない場合の外乱トルクの衝突成分の時間変化を示す
グラフであるが、衝突が発生していない場合でも、外乱
推定オブザーバで使用するロボットモデルと実機との間
には、ロボットの機械的な誤差や温度変化などの環境に
よる誤差、あるいはオペレータが設定するハンドやワー
クの設定誤差などが存在するために、常に正確な外乱ト
ルクが推定されるわけではなく、ある程度の誤差を含ん
だものとなり、その結果図3に示すように外乱トルクの
衝突成分は完全なゼロとはならない。
【0005】そのため、衝突発生前後の外乱トルクの衝
突成分の時間変化は図4に示すようなグラフとなり、こ
の場合、規定値を極度に引き下げると、実際の衝突発生
前(衝突発生時刻T1より以前)でも外乱トルクの衝突
成分が規定値を超えるような状態が起こりうる。一方、
規定値の値が大き過ぎると、衝突時にも外乱トルクの衝
突成分が規定値を超えない状態となってしまい、この場
合衝突の発生が検出されなくなってしまう。したがっ
て、迅速かつ信頼性の高い衝突検出を行わせるために
は、適正な規定値を一義的に選定できるような方法が必
要となる。
突成分の時間変化は図4に示すようなグラフとなり、こ
の場合、規定値を極度に引き下げると、実際の衝突発生
前(衝突発生時刻T1より以前)でも外乱トルクの衝突
成分が規定値を超えるような状態が起こりうる。一方、
規定値の値が大き過ぎると、衝突時にも外乱トルクの衝
突成分が規定値を超えない状態となってしまい、この場
合衝突の発生が検出されなくなってしまう。したがっ
て、迅速かつ信頼性の高い衝突検出を行わせるために
は、適正な規定値を一義的に選定できるような方法が必
要となる。
【0006】また、産業用ロボットが溶接ロボットであ
る場合には、新たな問題も生ずる。図10は衝突及び溶
着が発生していない場合の外乱トルクの衝突成分の時間
変化を示すグラフであるが、溶接ロボットが各溶接点間
を移動する際(ステップ2〜6)の外乱トルクの衝突成
分は、その区間以外を移動する際(ステップ1〜2及び
ステップ6〜7)の外乱トルクの衝突成分よりも一般に
小さくなるので、溶接ロボットが各溶接点間を移動する
際において迅速かつ信頼性の高い溶着検出を行わせるた
めには、その区間以外を移動する際の衝突検出用の規定
値とは別に、溶着検出用の規定値を一義的に選定しなけ
ればならない。
る場合には、新たな問題も生ずる。図10は衝突及び溶
着が発生していない場合の外乱トルクの衝突成分の時間
変化を示すグラフであるが、溶接ロボットが各溶接点間
を移動する際(ステップ2〜6)の外乱トルクの衝突成
分は、その区間以外を移動する際(ステップ1〜2及び
ステップ6〜7)の外乱トルクの衝突成分よりも一般に
小さくなるので、溶接ロボットが各溶接点間を移動する
際において迅速かつ信頼性の高い溶着検出を行わせるた
めには、その区間以外を移動する際の衝突検出用の規定
値とは別に、溶着検出用の規定値を一義的に選定しなけ
ればならない。
【0007】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、衝突及び溶着の発生を検出するための
適正な規定値を一義的に選定することにより、迅速かつ
信頼性の高い溶接ロボットの動作異常検出方法を提供す
ることを目的とする。
れたものであり、衝突及び溶着の発生を検出するための
適正な規定値を一義的に選定することにより、迅速かつ
信頼性の高い溶接ロボットの動作異常検出方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、関節部を駆動する駆動軸モータが減
速機を介してアームと連結される構造を有し、オブザー
バを用いることにより駆動軸モータが受ける推定外乱ト
ルクを算出し、この推定外乱トルクから既知の外乱トル
クを差し引くことにより外乱トルクの衝突成分を算出
し、この外乱トルクの衝突成分が予め設定された規定値
を超えたときに動作異常を検出したものと判断するよう
にした溶接ロボットの動作異常検出方法において、各溶
接点位置を基準にしたときの溶接ロボット本体の予め設
定された移動範囲内を溶着検出範囲とし、一方、移動範
囲外を衝突検出範囲とし、溶接ロボットを衝突及び溶着
の発生がない状態にて動作させ、このときの溶着検出範
囲と衝突検出範囲のそれぞれの区間における外乱トルク
の衝突成分の最大値を算出し、これらそれぞれの区間に
おける外乱トルクの衝突成分の最大値にそれぞれの区間
毎に予め設定されたマージン値をそれぞれ乗ずることに
より、溶着検出範囲及び衝突検出範囲のそれぞれにおけ
る前記規定値を自動的に設定するようにしたことを特徴
とする溶接ロボットの動作異常検出方法を提供した(請
求項1)。
めに、本発明では、関節部を駆動する駆動軸モータが減
速機を介してアームと連結される構造を有し、オブザー
バを用いることにより駆動軸モータが受ける推定外乱ト
ルクを算出し、この推定外乱トルクから既知の外乱トル
クを差し引くことにより外乱トルクの衝突成分を算出
し、この外乱トルクの衝突成分が予め設定された規定値
を超えたときに動作異常を検出したものと判断するよう
にした溶接ロボットの動作異常検出方法において、各溶
接点位置を基準にしたときの溶接ロボット本体の予め設
定された移動範囲内を溶着検出範囲とし、一方、移動範
囲外を衝突検出範囲とし、溶接ロボットを衝突及び溶着
の発生がない状態にて動作させ、このときの溶着検出範
囲と衝突検出範囲のそれぞれの区間における外乱トルク
の衝突成分の最大値を算出し、これらそれぞれの区間に
おける外乱トルクの衝突成分の最大値にそれぞれの区間
毎に予め設定されたマージン値をそれぞれ乗ずることに
より、溶着検出範囲及び衝突検出範囲のそれぞれにおけ
る前記規定値を自動的に設定するようにしたことを特徴
とする溶接ロボットの動作異常検出方法を提供した(請
求項1)。
【0009】実際に衝突が発生していない状態において
衝突の発生を検出しないためには、衝突が発生していな
い状態での外乱トルクの衝突成分よりも常に規定値の値
が大きくなければならない。同様にして、実際に溶着が
発生していない状態において溶着の発生を検出しないた
めには、溶着が発生していない状態での外乱トルクの衝
突成分よりも常に規定値の値が大きくなければならな
い。そこで、溶接ロボットを衝突及び溶着の発生がない
状態で動作させ、このときの外乱トルクに基づいて算出
された外乱トルクの衝突成分からその最大値を抽出する
ことにする。ただし、前述のように、溶接ロボットが各
溶接点間を移動する際とその区間以外を移動する際では
外乱トルクの衝突成分のレベルが異なるので、本発明で
はこの点を考慮することにした。すなわち、各溶接点位
置を基準にしたときの溶接ロボット本体の予め設定され
た移動範囲内を溶着検出範囲とし、一方、移動範囲外を
衝突検出範囲とし、溶接ロボットを衝突の発生がなく、
かつ溶着の発生がない状態すなわち溶接電流を流さない
状態にて動作させ、このときの溶着検出範囲と衝突検出
範囲のそれぞれの区間における外乱トルクの衝突成分の
最大値を算出することにした。
衝突の発生を検出しないためには、衝突が発生していな
い状態での外乱トルクの衝突成分よりも常に規定値の値
が大きくなければならない。同様にして、実際に溶着が
発生していない状態において溶着の発生を検出しないた
めには、溶着が発生していない状態での外乱トルクの衝
突成分よりも常に規定値の値が大きくなければならな
い。そこで、溶接ロボットを衝突及び溶着の発生がない
状態で動作させ、このときの外乱トルクに基づいて算出
された外乱トルクの衝突成分からその最大値を抽出する
ことにする。ただし、前述のように、溶接ロボットが各
溶接点間を移動する際とその区間以外を移動する際では
外乱トルクの衝突成分のレベルが異なるので、本発明で
はこの点を考慮することにした。すなわち、各溶接点位
置を基準にしたときの溶接ロボット本体の予め設定され
た移動範囲内を溶着検出範囲とし、一方、移動範囲外を
衝突検出範囲とし、溶接ロボットを衝突の発生がなく、
かつ溶着の発生がない状態すなわち溶接電流を流さない
状態にて動作させ、このときの溶着検出範囲と衝突検出
範囲のそれぞれの区間における外乱トルクの衝突成分の
最大値を算出することにした。
【0010】そして、これらそれぞれの区間における外
乱トルクの衝突成分の最大値にそれぞれの区間毎に予め
設定されたマージン値をそれぞれ乗ずることにより算出
された値を、溶着検出範囲及び衝突検出範囲のそれぞれ
における規定値として選定する。かかる処理を各駆動軸
毎に行うようにすれば、駆動軸毎に異なる溶着検出範囲
及び衝突検出範囲のそれぞれにおける規定値を自動的に
選定することが可能になる。溶着検出範囲におけるマー
ジン値は、実際に溶着が発生していない状態において溶
着の発生を検出しないよう考慮して選定する必要があ
る。一方、衝突検出範囲におけるマージン値について
は、実際に衝突が発生していない状態において衝突の発
生を検出しないとともに、衝突時の外乱トルクの衝突成
分が小さい場合、例えば遅い速度で障害物と衝突した場
合や障害物が弾性体であった場合などには衝突の発生を
確実に検出できるよう考慮して選定する必要がある。
乱トルクの衝突成分の最大値にそれぞれの区間毎に予め
設定されたマージン値をそれぞれ乗ずることにより算出
された値を、溶着検出範囲及び衝突検出範囲のそれぞれ
における規定値として選定する。かかる処理を各駆動軸
毎に行うようにすれば、駆動軸毎に異なる溶着検出範囲
及び衝突検出範囲のそれぞれにおける規定値を自動的に
選定することが可能になる。溶着検出範囲におけるマー
ジン値は、実際に溶着が発生していない状態において溶
着の発生を検出しないよう考慮して選定する必要があ
る。一方、衝突検出範囲におけるマージン値について
は、実際に衝突が発生していない状態において衝突の発
生を検出しないとともに、衝突時の外乱トルクの衝突成
分が小さい場合、例えば遅い速度で障害物と衝突した場
合や障害物が弾性体であった場合などには衝突の発生を
確実に検出できるよう考慮して選定する必要がある。
【0011】本願出願人が様々な条件下において産業用
ロボットの動作実験を行ったところ、前記溶着検出範囲
と衝突検出範囲のそれぞれの区間におけるマージン値を
ともに1.5以上かつ2.5以下の範囲内で設定するよ
うにすれば、実際に衝突や溶着が発生していない状態に
おいて衝突や溶着の発生を検出することはなく、さら
に、衝突時の外乱トルクの衝突成分が小さい場合にも衝
突の発生を確実に検出できることがわかった。
ロボットの動作実験を行ったところ、前記溶着検出範囲
と衝突検出範囲のそれぞれの区間におけるマージン値を
ともに1.5以上かつ2.5以下の範囲内で設定するよ
うにすれば、実際に衝突や溶着が発生していない状態に
おいて衝突や溶着の発生を検出することはなく、さら
に、衝突時の外乱トルクの衝突成分が小さい場合にも衝
突の発生を確実に検出できることがわかった。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態
における駆動軸制御装置を構成するサーボ系のブロック
図である。図中、1は溶接ロボットの各アームの駆動軸
を駆動するための駆動軸モータとしてのサーボモータ、
2は駆動軸の位置を検出するための位置検出器としての
エンコーダ、3は増幅器としてのパワーアンプである。
サーボループは内側から電流制御装置4、速度制御装置
5、位置制御装置6、という3重のループで構成されて
いる。10は目標位置・出発位置・要求速度・加速度の
制限値などを基に産業用ロボットが適正に動作するため
に求められた時々刻々の各駆動軸の指令位置を出力する
指令位置発生装置である。7は、本発明の衝突検出方法
が適用される、アーム23あるいはアーム23に把持さ
れた図示しないエンドエフェクタが図示しない障害物と
衝突した際これを検出する衝突検出装置である。8は衝
突検出時に位置ループゲインを変更する位置ループゲイ
ン変更装置である。9は衝突検出時に指令位置を変更す
る指令位置変更装置である。一方、図2はサーボモータ
1、回転減速機22、及びアーム23の関係を示す、ば
ね−質量系の概念図である。
て図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態
における駆動軸制御装置を構成するサーボ系のブロック
図である。図中、1は溶接ロボットの各アームの駆動軸
を駆動するための駆動軸モータとしてのサーボモータ、
2は駆動軸の位置を検出するための位置検出器としての
エンコーダ、3は増幅器としてのパワーアンプである。
サーボループは内側から電流制御装置4、速度制御装置
5、位置制御装置6、という3重のループで構成されて
いる。10は目標位置・出発位置・要求速度・加速度の
制限値などを基に産業用ロボットが適正に動作するため
に求められた時々刻々の各駆動軸の指令位置を出力する
指令位置発生装置である。7は、本発明の衝突検出方法
が適用される、アーム23あるいはアーム23に把持さ
れた図示しないエンドエフェクタが図示しない障害物と
衝突した際これを検出する衝突検出装置である。8は衝
突検出時に位置ループゲインを変更する位置ループゲイ
ン変更装置である。9は衝突検出時に指令位置を変更す
る指令位置変更装置である。一方、図2はサーボモータ
1、回転減速機22、及びアーム23の関係を示す、ば
ね−質量系の概念図である。
【0013】このサーボ系の機能について説明すると、
位置制御装置6は、指令位置発生装置10が発生した動
作プログラム等に従ったサーボモータ1の時々刻々の指
令位置と、サーボモータ1に取り付けられたエンコーダ
2から読み込まれた現在位置としての位置フィードバッ
ク11との差分をとって位置偏差14とし、この位置偏
差14に位置ループゲインを乗じて求められた速度指令
15を出力するようにされている。速度制御装置5は、
位置制御装置6から出力された速度指令15と、エンコ
ーダ2から読み込まれた現在位置を微分器Sで微分する
ことにより求められた速度フィードバック12との差分
をとって速度偏差とし、この速度偏差に基づいて電流指
令16を出力するようにされている。電流制御装置4
は、速度制御装置5から出力された電流指令16と、電
流検出器17により検出されたサーボモータ1へ流れる
実電流としての電流フィードバック13との差分をと
り、これに基づいてサーボモータ1へモータ電流を出力
するようにされている。
位置制御装置6は、指令位置発生装置10が発生した動
作プログラム等に従ったサーボモータ1の時々刻々の指
令位置と、サーボモータ1に取り付けられたエンコーダ
2から読み込まれた現在位置としての位置フィードバッ
ク11との差分をとって位置偏差14とし、この位置偏
差14に位置ループゲインを乗じて求められた速度指令
15を出力するようにされている。速度制御装置5は、
位置制御装置6から出力された速度指令15と、エンコ
ーダ2から読み込まれた現在位置を微分器Sで微分する
ことにより求められた速度フィードバック12との差分
をとって速度偏差とし、この速度偏差に基づいて電流指
令16を出力するようにされている。電流制御装置4
は、速度制御装置5から出力された電流指令16と、電
流検出器17により検出されたサーボモータ1へ流れる
実電流としての電流フィードバック13との差分をと
り、これに基づいてサーボモータ1へモータ電流を出力
するようにされている。
【0014】衝突検出装置7は、本発明の動作異常検出
方法が適用される装置であり、外乱推定オブザーバによ
って外乱トルクを推定し、この推定された外乱トルクに
基づいて算出された外乱トルクの衝突成分が規定値以上
になったとき、衝突あるいは溶着が生じているものと判
断するようにしている。衝突時あるいは溶着時には、サ
ーボループは通常よりも大きなトルク(電流指令16)
をサーボモータ1に対して出力しようとするが、衝突や
溶着により実際にはサーボモータ1の位置はほとんど変
化しないので速度フィードバック12の値はほとんどゼ
ロとなる。したがって、速度制御装置5から出力された
電流指令16と速度フィードバック12の値を監視し、
これらの値を基にねじれ量を算出し、このねじれ量をア
ーム23に加わる外乱トルクに換算し、この換算値か
ら、重力により発生するアンバランストルクや、他の駆
動軸の運動により発生する遠心力・コリオリ力・慣性力
等を源とする所謂軸干渉トルクといった既知の外乱トル
クを差し引けば、外乱トルクの衝突や溶着による増加分
すなわち外乱トルクの衝突成分が算出できる。
方法が適用される装置であり、外乱推定オブザーバによ
って外乱トルクを推定し、この推定された外乱トルクに
基づいて算出された外乱トルクの衝突成分が規定値以上
になったとき、衝突あるいは溶着が生じているものと判
断するようにしている。衝突時あるいは溶着時には、サ
ーボループは通常よりも大きなトルク(電流指令16)
をサーボモータ1に対して出力しようとするが、衝突や
溶着により実際にはサーボモータ1の位置はほとんど変
化しないので速度フィードバック12の値はほとんどゼ
ロとなる。したがって、速度制御装置5から出力された
電流指令16と速度フィードバック12の値を監視し、
これらの値を基にねじれ量を算出し、このねじれ量をア
ーム23に加わる外乱トルクに換算し、この換算値か
ら、重力により発生するアンバランストルクや、他の駆
動軸の運動により発生する遠心力・コリオリ力・慣性力
等を源とする所謂軸干渉トルクといった既知の外乱トル
クを差し引けば、外乱トルクの衝突や溶着による増加分
すなわち外乱トルクの衝突成分が算出できる。
【0015】以下、説明を容易にするために、本発明の
技術を、溶接作業を伴わない動作形態における実施形態
と、溶接作業を伴う動作形態における実施形態とに分け
て説明する。溶接作業を伴わない動作形態とは、例え
ば、産業用ロボットをハンドリングに使用する場合の動
作形態であり、一方、溶接作業を伴う動作形態とは、産
業用ロボットのアーム先端に溶接ガンを装着し、被溶接
物の所定の溶接点に対してスポット溶接を行わせるよう
な、いわゆる溶接ロボットにおける動作形態である。
技術を、溶接作業を伴わない動作形態における実施形態
と、溶接作業を伴う動作形態における実施形態とに分け
て説明する。溶接作業を伴わない動作形態とは、例え
ば、産業用ロボットをハンドリングに使用する場合の動
作形態であり、一方、溶接作業を伴う動作形態とは、産
業用ロボットのアーム先端に溶接ガンを装着し、被溶接
物の所定の溶接点に対してスポット溶接を行わせるよう
な、いわゆる溶接ロボットにおける動作形態である。
【0016】まず、溶接作業を伴わない動作形態におけ
る実施形態について説明する。図4は本実施形態におけ
る衝突検出のタイミングを示すグラフであり、外乱トル
クの衝突成分の時間変化を示している。横軸は時間であ
り、縦軸は外乱トルクの衝突成分である。外乱トルクの
衝突成分は、前述のように、オブザーバを用いることに
より駆動軸モータが受ける推定外乱トルクを算出し、こ
の推定外乱トルクから、重力により発生するアンバラン
ストルクや、他の駆動軸の運動により発生する遠心力・
コリオリ力・慣性力等を源とする所謂軸干渉トルクとい
った既知の外乱トルクを差し引くことにより、外乱トル
クの衝突による増加分として得られる。T1は衝突発生
時刻であり、T2は衝突検出時刻としての外乱トルクの
衝突成分が規定値を超えた時刻である。
る実施形態について説明する。図4は本実施形態におけ
る衝突検出のタイミングを示すグラフであり、外乱トル
クの衝突成分の時間変化を示している。横軸は時間であ
り、縦軸は外乱トルクの衝突成分である。外乱トルクの
衝突成分は、前述のように、オブザーバを用いることに
より駆動軸モータが受ける推定外乱トルクを算出し、こ
の推定外乱トルクから、重力により発生するアンバラン
ストルクや、他の駆動軸の運動により発生する遠心力・
コリオリ力・慣性力等を源とする所謂軸干渉トルクとい
った既知の外乱トルクを差し引くことにより、外乱トル
クの衝突による増加分として得られる。T1は衝突発生
時刻であり、T2は衝突検出時刻としての外乱トルクの
衝突成分が規定値を超えた時刻である。
【0017】ここで、規定値の値を自動的に設定する方
法について、図5に示す溶接作業を伴わない動作形態に
おける衝突検出用の規定値の値を自動的に設定する方法
の一実施例を示すフローチャートに基づいて説明する。
産業用ロボットを実際の動作プログラムに従い動作さ
せ、その間、ロボット制御装置において図5に示すフロ
ーチャートで規定される処理を行う。まず、外乱トルク
の衝突成分の最大値Tma x を初期化する(ステップ3
1)。次に、最小次元オブザーバに基づいて外乱トルク
の衝突成分Tを算出し(ステップ32)、外乱トルクの
衝突成分Tがこの時点での最大値Tmax よりも大きけれ
ば(ステップ33Y)この外乱トルクの衝突成分Tを新
たな最大値Tmax と置き換えた後(ステップ34)ステ
ップ35に進み、一方、外乱トルクの衝突成分Tがこの
時点での最大値Tmax よりも小さければ(ステップ33
N)そのままステップ35に進む。そして、ステップ3
5では、動作プログラムが終了していなければステップ
32以降の処理を再度実行し、一方、動作プログラムが
終了していればステップ36に進む。
法について、図5に示す溶接作業を伴わない動作形態に
おける衝突検出用の規定値の値を自動的に設定する方法
の一実施例を示すフローチャートに基づいて説明する。
産業用ロボットを実際の動作プログラムに従い動作さ
せ、その間、ロボット制御装置において図5に示すフロ
ーチャートで規定される処理を行う。まず、外乱トルク
の衝突成分の最大値Tma x を初期化する(ステップ3
1)。次に、最小次元オブザーバに基づいて外乱トルク
の衝突成分Tを算出し(ステップ32)、外乱トルクの
衝突成分Tがこの時点での最大値Tmax よりも大きけれ
ば(ステップ33Y)この外乱トルクの衝突成分Tを新
たな最大値Tmax と置き換えた後(ステップ34)ステ
ップ35に進み、一方、外乱トルクの衝突成分Tがこの
時点での最大値Tmax よりも小さければ(ステップ33
N)そのままステップ35に進む。そして、ステップ3
5では、動作プログラムが終了していなければステップ
32以降の処理を再度実行し、一方、動作プログラムが
終了していればステップ36に進む。
【0018】最後に、ステップ36において、この時点
での最大値Tmax をこの動作プログラムにおける最大値
と判断する。すなわち、図6は衝突が発生していない場
合の外乱トルクの衝突成分の時間変化と最大値Tmax と
の関係を示すグラフであるが、図5のフローチャートに
示す処理を行わせることにより、最大のピーク値が最大
値Tmax として求められる。そして、最大値Tmax に所
定のマージン値を乗ずることにより得られた値を規定値
として記憶する。
での最大値Tmax をこの動作プログラムにおける最大値
と判断する。すなわち、図6は衝突が発生していない場
合の外乱トルクの衝突成分の時間変化と最大値Tmax と
の関係を示すグラフであるが、図5のフローチャートに
示す処理を行わせることにより、最大のピーク値が最大
値Tmax として求められる。そして、最大値Tmax に所
定のマージン値を乗ずることにより得られた値を規定値
として記憶する。
【0019】ここで、マージン値は1以上の数値であ
り、ある程度の許容率を考慮した上で設定する。すなわ
ち、マージン値は、実際に衝突が発生していない状態に
おいて衝突の発生を検出しないよう考慮し、なおかつ、
衝突時の外乱トルクの衝突成分が小さい場合、例えば遅
い速度で障害物と衝突した場合や障害物が弾性体であっ
た場合などにも衝突の発生を確実に検出できるよう考慮
して選定する。本願出願人が様々な条件下において産業
用ロボットの動作実験を行ったところ、前記マージン値
を1.5以上かつ2.5以下の範囲内で設定するように
すれば、実際に衝突が発生していない状態において衝突
の発生を検出することはなく、さらに、衝突時の外乱ト
ルクの衝突成分が小さい場合にも衝突の発生を確実に検
出できることがわかった。
り、ある程度の許容率を考慮した上で設定する。すなわ
ち、マージン値は、実際に衝突が発生していない状態に
おいて衝突の発生を検出しないよう考慮し、なおかつ、
衝突時の外乱トルクの衝突成分が小さい場合、例えば遅
い速度で障害物と衝突した場合や障害物が弾性体であっ
た場合などにも衝突の発生を確実に検出できるよう考慮
して選定する。本願出願人が様々な条件下において産業
用ロボットの動作実験を行ったところ、前記マージン値
を1.5以上かつ2.5以下の範囲内で設定するように
すれば、実際に衝突が発生していない状態において衝突
の発生を検出することはなく、さらに、衝突時の外乱ト
ルクの衝突成分が小さい場合にも衝突の発生を確実に検
出できることがわかった。
【0020】図7は衝突が発生している場合の外乱トル
クの衝突成分の時間変化と最大値T max に所定のマージ
ン値を乗ずることにより得られた規定値との関係を示す
グラフである。適正なマージン値を設定することによ
り、衝突検出の信頼性を確保しつつ、衝突発生時刻T1
と衝突検出時刻T2との間隔すなわちタイムラグを小さ
くすることができる。
クの衝突成分の時間変化と最大値T max に所定のマージ
ン値を乗ずることにより得られた規定値との関係を示す
グラフである。適正なマージン値を設定することによ
り、衝突検出の信頼性を確保しつつ、衝突発生時刻T1
と衝突検出時刻T2との間隔すなわちタイムラグを小さ
くすることができる。
【0021】次に、溶接作業を伴う動作形態における実
施形態について説明する。図8はアーム先端にC型溶接
ガンを装着した溶接ロボット21と被溶接物24上の各
溶接ステップ2〜6の位置関係を示す図であり、図9は
溶接ロボット21における各溶接ステップ間のアーム先
端位置の移動形態を示す模式図である。なお、溶接ロボ
ット21の詳細な構造については本発明の要旨ではない
ので省略する。また、説明の簡素化のため被溶接物24
は鋼板などの平板を想定し、溶接点である溶接ステップ
の配置も直線状になっているが、これに限定されるもの
ではない。溶接の工程としては、まず、アーム先端位置
が溶接ステップ1にくるように溶接ロボット21を位置
決めし、次いで、各溶接ステップ2〜6に順次位置決め
しつつ各溶接ステップにおいてC型溶接ガンを動作させ
てスポット溶接を行い、溶接ステップ6での溶接終了後
は溶接ステップ7に回避する。
施形態について説明する。図8はアーム先端にC型溶接
ガンを装着した溶接ロボット21と被溶接物24上の各
溶接ステップ2〜6の位置関係を示す図であり、図9は
溶接ロボット21における各溶接ステップ間のアーム先
端位置の移動形態を示す模式図である。なお、溶接ロボ
ット21の詳細な構造については本発明の要旨ではない
ので省略する。また、説明の簡素化のため被溶接物24
は鋼板などの平板を想定し、溶接点である溶接ステップ
の配置も直線状になっているが、これに限定されるもの
ではない。溶接の工程としては、まず、アーム先端位置
が溶接ステップ1にくるように溶接ロボット21を位置
決めし、次いで、各溶接ステップ2〜6に順次位置決め
しつつ各溶接ステップにおいてC型溶接ガンを動作させ
てスポット溶接を行い、溶接ステップ6での溶接終了後
は溶接ステップ7に回避する。
【0022】図10は、この溶接作業を伴う動作形態に
おける、衝突及び溶着が発生していない場合の外乱トル
クの衝突成分の時間変化を示すグラフである。この図か
らわかるように、溶接ロボット21が各溶接点間を移動
する際(ステップ2〜6)の外乱トルクの衝突成分は、
その区間以外を移動する際(ステップ1〜2及びステッ
プ6〜7)の外乱トルクの衝突成分よりも一般に小さく
なる。これは溶接ロボット21が各溶接点間を移動する
際(ステップ2〜6)の速度は、その区間以外を移動す
る際(ステップ1〜2及びステップ6〜7)の速度より
も一般に小さいことに起因している。
おける、衝突及び溶着が発生していない場合の外乱トル
クの衝突成分の時間変化を示すグラフである。この図か
らわかるように、溶接ロボット21が各溶接点間を移動
する際(ステップ2〜6)の外乱トルクの衝突成分は、
その区間以外を移動する際(ステップ1〜2及びステッ
プ6〜7)の外乱トルクの衝突成分よりも一般に小さく
なる。これは溶接ロボット21が各溶接点間を移動する
際(ステップ2〜6)の速度は、その区間以外を移動す
る際(ステップ1〜2及びステップ6〜7)の速度より
も一般に小さいことに起因している。
【0023】ここで、先の溶接作業を伴わない動作形態
における実施形態の動作異常検出方法をそのまま適用す
ると、最大値Tmax は実質的には溶接ロボット21が各
溶接点間を移動するステップ2〜6以外の区間から抽出
されることになり、この最大値Tmax にマージン値を乗
ずることにより得られた値を規定値として溶着検出の検
知レベルとした場合、溶着の検出にかなりの時間を要す
ることになる。詳細には、図11は溶接作業を伴う動作
形態における溶着発生前後の外乱トルクの衝突成分の時
間変化を示すグラフであるが、溶着検出の検知レベルが
溶着の発生直前の外乱トルクの衝突成分に比して非常に
高くなってしまうために、実際の溶着の発生からその検
出までにはかなりの時間を要してしまう。
における実施形態の動作異常検出方法をそのまま適用す
ると、最大値Tmax は実質的には溶接ロボット21が各
溶接点間を移動するステップ2〜6以外の区間から抽出
されることになり、この最大値Tmax にマージン値を乗
ずることにより得られた値を規定値として溶着検出の検
知レベルとした場合、溶着の検出にかなりの時間を要す
ることになる。詳細には、図11は溶接作業を伴う動作
形態における溶着発生前後の外乱トルクの衝突成分の時
間変化を示すグラフであるが、溶着検出の検知レベルが
溶着の発生直前の外乱トルクの衝突成分に比して非常に
高くなってしまうために、実際の溶着の発生からその検
出までにはかなりの時間を要してしまう。
【0024】かかる事態に対処するために、溶接ロボッ
トなどの溶接作業を伴う動作形態においては、各溶接点
位置を基準にしたときの溶接ロボット本体の予め設定さ
れた移動範囲内を溶着検出範囲とし、一方、移動範囲外
を衝突検出範囲とし、溶接ロボットを衝突の発生がな
く、かつ溶着の発生がない状態すなわち溶接電流を流さ
ない状態にて動作させ、このときの溶着検出範囲と衝突
検出範囲のそれぞれの区間における外乱トルクの衝突成
分の最大値を算出することにした。本実施形態において
は、図9に示すように、溶接ステップ2〜6のそれぞれ
の位置を基準にし、それぞれ次の溶接ステップ3〜7に
移動する際の、予め設定された移動範囲内を溶着検出範
囲(A)とし、一方、移動範囲外を衝突検出範囲(B)
とする。そして、これらそれぞれの区間における外乱ト
ルクの衝突成分の最大値にそれぞれの区間毎に予め設定
されたマージン値をそれぞれ乗ずることにより算出され
た値を、溶着検出範囲(A)及び衝突検出範囲(B)の
それぞれにおける規定値として選定する。なお、動作条
件にもよるが、溶着検出範囲としては50mm程度を設
定する。
トなどの溶接作業を伴う動作形態においては、各溶接点
位置を基準にしたときの溶接ロボット本体の予め設定さ
れた移動範囲内を溶着検出範囲とし、一方、移動範囲外
を衝突検出範囲とし、溶接ロボットを衝突の発生がな
く、かつ溶着の発生がない状態すなわち溶接電流を流さ
ない状態にて動作させ、このときの溶着検出範囲と衝突
検出範囲のそれぞれの区間における外乱トルクの衝突成
分の最大値を算出することにした。本実施形態において
は、図9に示すように、溶接ステップ2〜6のそれぞれ
の位置を基準にし、それぞれ次の溶接ステップ3〜7に
移動する際の、予め設定された移動範囲内を溶着検出範
囲(A)とし、一方、移動範囲外を衝突検出範囲(B)
とする。そして、これらそれぞれの区間における外乱ト
ルクの衝突成分の最大値にそれぞれの区間毎に予め設定
されたマージン値をそれぞれ乗ずることにより算出され
た値を、溶着検出範囲(A)及び衝突検出範囲(B)の
それぞれにおける規定値として選定する。なお、動作条
件にもよるが、溶着検出範囲としては50mm程度を設
定する。
【0025】ここで、この場合における規定値の値を自
動的に設定する方法について、図12に示す溶接作業を
伴う動作形態における衝突検出用の規定値及び溶着検出
用の規定値の各値を自動的に設定する方法の一実施例を
示すフローチャートに基づいて説明する。溶接ロボット
21を実際の動作プログラムに従い動作させ、その間、
ロボット制御装置において図12に示すフローチャート
で規定される処理を行う。まず、外乱トルクの衝突成分
の溶着検出範囲(A)における最大値Tsmax及び衝突
検出範囲(B)における最大値Tmax をそれぞれ初期化
する(ステップ41)。次に、最小次元オブザーバに基
づいて外乱トルクの衝突成分Tを算出する(ステップ4
2)。次いで、ステップ43において、溶接ロボット2
1が溶着検出範囲(A)にあるか否か判断し、溶着検出
範囲(A)にあれば(ステップ43Y)、ステップ46
に進み、一方、溶着検出範囲(A)になければ(ステッ
プ43N)、すなわち衝突検出範囲(B)にあればステ
ップ44に進む。
動的に設定する方法について、図12に示す溶接作業を
伴う動作形態における衝突検出用の規定値及び溶着検出
用の規定値の各値を自動的に設定する方法の一実施例を
示すフローチャートに基づいて説明する。溶接ロボット
21を実際の動作プログラムに従い動作させ、その間、
ロボット制御装置において図12に示すフローチャート
で規定される処理を行う。まず、外乱トルクの衝突成分
の溶着検出範囲(A)における最大値Tsmax及び衝突
検出範囲(B)における最大値Tmax をそれぞれ初期化
する(ステップ41)。次に、最小次元オブザーバに基
づいて外乱トルクの衝突成分Tを算出する(ステップ4
2)。次いで、ステップ43において、溶接ロボット2
1が溶着検出範囲(A)にあるか否か判断し、溶着検出
範囲(A)にあれば(ステップ43Y)、ステップ46
に進み、一方、溶着検出範囲(A)になければ(ステッ
プ43N)、すなわち衝突検出範囲(B)にあればステ
ップ44に進む。
【0026】ステップ44において、外乱トルクの衝突
成分Tがこの時点での衝突検出範囲(B)における最大
値Tmax よりも大きければ(ステップ44Y)、この外
乱トルクの衝突成分Tを新たな衝突検出範囲(B)にお
ける最大値Tmax と置き換えた後(ステップ45)、ス
テップ48に進み、一方、外乱トルクの衝突成分Tがこ
の時点での衝突検出範囲(B)における最大値Tmax よ
りも小さければ(ステップ44N)そのままステップ4
8に進む。同様にして、ステップ46において、外乱ト
ルクの衝突成分Tがこの時点での溶着検出範囲(A)に
おける最大値Tsmax よりも大きければ(ステップ46
Y)、この外乱トルクの衝突成分Tを新たな溶着検出範
囲(A)における最大値Tsmax と置き換えた後(ステ
ップ47)、ステップ48に進み、一方、外乱トルクの
衝突成分Tがこの時点での溶着検出範囲(A)における
最大値Tsmax よりも小さければ(ステップ46N)そ
のままステップ48に進む。そして、ステップ48で
は、動作プログラムが終了していなければステップ42
以降の処理を再度実行し、一方、動作プログラムが終了
していればステップ49に進む。
成分Tがこの時点での衝突検出範囲(B)における最大
値Tmax よりも大きければ(ステップ44Y)、この外
乱トルクの衝突成分Tを新たな衝突検出範囲(B)にお
ける最大値Tmax と置き換えた後(ステップ45)、ス
テップ48に進み、一方、外乱トルクの衝突成分Tがこ
の時点での衝突検出範囲(B)における最大値Tmax よ
りも小さければ(ステップ44N)そのままステップ4
8に進む。同様にして、ステップ46において、外乱ト
ルクの衝突成分Tがこの時点での溶着検出範囲(A)に
おける最大値Tsmax よりも大きければ(ステップ46
Y)、この外乱トルクの衝突成分Tを新たな溶着検出範
囲(A)における最大値Tsmax と置き換えた後(ステ
ップ47)、ステップ48に進み、一方、外乱トルクの
衝突成分Tがこの時点での溶着検出範囲(A)における
最大値Tsmax よりも小さければ(ステップ46N)そ
のままステップ48に進む。そして、ステップ48で
は、動作プログラムが終了していなければステップ42
以降の処理を再度実行し、一方、動作プログラムが終了
していればステップ49に進む。
【0027】最後に、ステップ49において、この時点
での衝突検出範囲(B)における最大値Tmax をこの動
作プログラムにおける衝突検出範囲(B)における外乱
トルクの衝突成分の最大値と判断する。そして、この衝
突検出範囲(B)における外乱トルクの衝突成分の最大
値Tmax に所定のマージン値を乗ずることにより得られ
た値を衝突検出範囲(B)における規定値として記憶す
る。同様にして、ステップ50において、この時点での
溶着検出範囲(A)における最大値Tsmax をこの動作
プログラムにおける溶着検出範囲(A)における外乱ト
ルクの衝突成分の最大値と判断する。そして、この溶着
検出範囲(A)における外乱トルクの衝突成分の最大値
Tsmax に所定のマージン値を乗ずることにより得られ
た値を溶着検出範囲(A)における規定値として記憶す
る。
での衝突検出範囲(B)における最大値Tmax をこの動
作プログラムにおける衝突検出範囲(B)における外乱
トルクの衝突成分の最大値と判断する。そして、この衝
突検出範囲(B)における外乱トルクの衝突成分の最大
値Tmax に所定のマージン値を乗ずることにより得られ
た値を衝突検出範囲(B)における規定値として記憶す
る。同様にして、ステップ50において、この時点での
溶着検出範囲(A)における最大値Tsmax をこの動作
プログラムにおける溶着検出範囲(A)における外乱ト
ルクの衝突成分の最大値と判断する。そして、この溶着
検出範囲(A)における外乱トルクの衝突成分の最大値
Tsmax に所定のマージン値を乗ずることにより得られ
た値を溶着検出範囲(A)における規定値として記憶す
る。
【0028】ここで、マージン値は、衝突検出範囲
(B)における場合、溶着検出範囲(A)における場合
ともに1以上の数値であり、ある程度の許容率を考慮し
た上で設定する。すなわち、衝突検出範囲(B)におけ
るマージン値は、先の溶接作業を伴わない動作形態にお
ける場合と同様に、実際に衝突が発生していない状態に
おいて衝突の発生を検出しないよう考慮し、なおかつ、
衝突時の外乱トルクの衝突成分が小さい場合、例えば遅
い速度で障害物と衝突した場合や障害物が弾性体であっ
た場合などにも衝突の発生を確実に検出できるよう考慮
して選定する。一方、溶着検出範囲(A)におけるマー
ジン値は、実際に溶着が発生していない状態において溶
着の発生を検出しないよう考慮して選定する。本願出願
人が様々な条件下において動作実験を行ったところ、前
記溶着検出範囲と衝突検出範囲のそれぞれの区間におけ
るマージン値をともに1.5以上かつ2.5以下の範囲
内で設定するようにすれば、実際に衝突や溶着が発生し
ていない状態において衝突や溶着の発生を検出すること
はなく、さらに、衝突時の外乱トルクの衝突成分が小さ
い場合にも衝突の発生を確実に検出できることがわかっ
た。
(B)における場合、溶着検出範囲(A)における場合
ともに1以上の数値であり、ある程度の許容率を考慮し
た上で設定する。すなわち、衝突検出範囲(B)におけ
るマージン値は、先の溶接作業を伴わない動作形態にお
ける場合と同様に、実際に衝突が発生していない状態に
おいて衝突の発生を検出しないよう考慮し、なおかつ、
衝突時の外乱トルクの衝突成分が小さい場合、例えば遅
い速度で障害物と衝突した場合や障害物が弾性体であっ
た場合などにも衝突の発生を確実に検出できるよう考慮
して選定する。一方、溶着検出範囲(A)におけるマー
ジン値は、実際に溶着が発生していない状態において溶
着の発生を検出しないよう考慮して選定する。本願出願
人が様々な条件下において動作実験を行ったところ、前
記溶着検出範囲と衝突検出範囲のそれぞれの区間におけ
るマージン値をともに1.5以上かつ2.5以下の範囲
内で設定するようにすれば、実際に衝突や溶着が発生し
ていない状態において衝突や溶着の発生を検出すること
はなく、さらに、衝突時の外乱トルクの衝突成分が小さ
い場合にも衝突の発生を確実に検出できることがわかっ
た。
【0029】図13は、溶接作業を伴う動作形態におけ
る、溶着が発生している場合の外乱トルクの衝突成分の
時間変化と、溶着検出範囲内の最大値Tsmax に所定のマ
ージン値を乗ずることにより得られた溶着検出範囲
(A)における規定値(検知レベルA)との関係を示す
グラフである。溶着検出範囲(A)におけるマージン値
を適正に設定することにより、図11に示した溶着検出
範囲(A)における規定値を設定しない場合に比して、
溶着の発生からその検出までの間隔すなわちタイムラグ
を小さくすることができる。
る、溶着が発生している場合の外乱トルクの衝突成分の
時間変化と、溶着検出範囲内の最大値Tsmax に所定のマ
ージン値を乗ずることにより得られた溶着検出範囲
(A)における規定値(検知レベルA)との関係を示す
グラフである。溶着検出範囲(A)におけるマージン値
を適正に設定することにより、図11に示した溶着検出
範囲(A)における規定値を設定しない場合に比して、
溶着の発生からその検出までの間隔すなわちタイムラグ
を小さくすることができる。
【0030】指令位置変更装置9は、衝突検出装置7に
おいて衝突あるいは溶着が検出された場合は、エンコー
ダ2よりサーボモータ1の現在位置を入力し、この現在
位置を衝突時の指令位置として指令位置発生装置10へ
出力する。指令位置発生装置10は、前述のように、通
常は動作プログラム等に従いサーボモータ1の時々刻々
の指令位置を発生しているが、衝突あるいは溶着の検出
時には指令位置変更装置9から入力したサーボモータ1
の現在位置を指令位置として位置制御装置6へ出力す
る。これにより、衝突時や溶着時には指令位置と現在位
置との差分である位置偏差14はゼロとなるので、これ
に位置ループゲインを乗じて求められる速度指令15も
ゼロとなり、この結果サーボモータ1に制動トルクが発
生することにより直ちにアーム23の動作が停止され
る。したがって、衝突あるいは溶着の発生の際にはアー
ム23あるいは図示しないエンドエフェクタの障害物へ
のくい込みが最小限に抑えられることになり、一方、溶
着発生の際には被溶接物の変形などが最小限に抑えられ
ることになる。
おいて衝突あるいは溶着が検出された場合は、エンコー
ダ2よりサーボモータ1の現在位置を入力し、この現在
位置を衝突時の指令位置として指令位置発生装置10へ
出力する。指令位置発生装置10は、前述のように、通
常は動作プログラム等に従いサーボモータ1の時々刻々
の指令位置を発生しているが、衝突あるいは溶着の検出
時には指令位置変更装置9から入力したサーボモータ1
の現在位置を指令位置として位置制御装置6へ出力す
る。これにより、衝突時や溶着時には指令位置と現在位
置との差分である位置偏差14はゼロとなるので、これ
に位置ループゲインを乗じて求められる速度指令15も
ゼロとなり、この結果サーボモータ1に制動トルクが発
生することにより直ちにアーム23の動作が停止され
る。したがって、衝突あるいは溶着の発生の際にはアー
ム23あるいは図示しないエンドエフェクタの障害物へ
のくい込みが最小限に抑えられることになり、一方、溶
着発生の際には被溶接物の変形などが最小限に抑えられ
ることになる。
【0031】位置ループゲイン変更装置8は、衝突検出
装置7において衝突あるいは溶着が検出された場合は、
位置制御装置6に対して位置ループゲインの動作異常時
設定値を出力し、位置制御装置6はこの動作異常時設定
値の入力を受け、位置制御装置6内に記憶されている位
置ループゲインの初期設定値を動作異常時設定値に変更
する。位置ループゲインは位置偏差14より速度指令1
5を算出する際に用いられる比例定数であり、この値が
大きいほど駆動軸の剛性は高くなり、よって指令位置に
対する駆動軸の追従性は良くなるが、逆にサーボモータ
1や減速機22にかかる負荷は大きくなる。アーム23
の動作中は駆動軸の追従性を良くするために位置ループ
ゲインを大きくとることが望ましいが、衝突時や溶着時
にサーボモータ1が拘束状態となったときには、位置ル
ープゲインが大きいことによる減速機22にかかる負荷
の増加により、減速機22の寿命を縮めたり、最悪の場
合は減速機22を含む駆動系を破損させることになる。
装置7において衝突あるいは溶着が検出された場合は、
位置制御装置6に対して位置ループゲインの動作異常時
設定値を出力し、位置制御装置6はこの動作異常時設定
値の入力を受け、位置制御装置6内に記憶されている位
置ループゲインの初期設定値を動作異常時設定値に変更
する。位置ループゲインは位置偏差14より速度指令1
5を算出する際に用いられる比例定数であり、この値が
大きいほど駆動軸の剛性は高くなり、よって指令位置に
対する駆動軸の追従性は良くなるが、逆にサーボモータ
1や減速機22にかかる負荷は大きくなる。アーム23
の動作中は駆動軸の追従性を良くするために位置ループ
ゲインを大きくとることが望ましいが、衝突時や溶着時
にサーボモータ1が拘束状態となったときには、位置ル
ープゲインが大きいことによる減速機22にかかる負荷
の増加により、減速機22の寿命を縮めたり、最悪の場
合は減速機22を含む駆動系を破損させることになる。
【0032】そこで、衝突時や溶着時には位置ループゲ
インをアーム動作中の初期設定値からこの初期設定値よ
りも小さい動作異常時設定値に変更することにより、速
度指令を低下させ、よって駆動軸の剛性を低下させ、こ
の結果、衝突時においては障害物に衝突したアーム23
が復元力により衝突位置まで自然に引き戻されることに
よりくい込み状態が解消され、一方、溶着時においては
アーム23が復元力により溶接点まで自然に引き戻さ
れ、よって減速機22にかかる負荷が低減されるように
なる。
インをアーム動作中の初期設定値からこの初期設定値よ
りも小さい動作異常時設定値に変更することにより、速
度指令を低下させ、よって駆動軸の剛性を低下させ、こ
の結果、衝突時においては障害物に衝突したアーム23
が復元力により衝突位置まで自然に引き戻されることに
よりくい込み状態が解消され、一方、溶着時においては
アーム23が復元力により溶接点まで自然に引き戻さ
れ、よって減速機22にかかる負荷が低減されるように
なる。
【0033】位置ループゲインの動作異常時設定値は、
アーム23が復元力により衝突位置や溶接点まで自然に
引き戻される程度に小さくしておく必要があるが、極端
に小さくし過ぎると、アーム自身の重みにより重力に対
抗しきれなくなり、最悪の場合アーム23が落下してし
まうという事態が発生する。そのため、位置ループゲイ
ンの動作異常時設定値については、重力の影響分は最低
限補償しておく必要がある。この点を考慮したうえで、
位置ループゲインの動作異常時設定値は予め所定の値を
規定しておいてもよいが、所定の比率を予め規定してお
き、衝突時や溶着時には位置ループゲインの初期設定値
にこの予め規定しておいた比率を乗ずることにより、位
置ループゲインを変更するようにしてもよい。
アーム23が復元力により衝突位置や溶接点まで自然に
引き戻される程度に小さくしておく必要があるが、極端
に小さくし過ぎると、アーム自身の重みにより重力に対
抗しきれなくなり、最悪の場合アーム23が落下してし
まうという事態が発生する。そのため、位置ループゲイ
ンの動作異常時設定値については、重力の影響分は最低
限補償しておく必要がある。この点を考慮したうえで、
位置ループゲインの動作異常時設定値は予め所定の値を
規定しておいてもよいが、所定の比率を予め規定してお
き、衝突時や溶着時には位置ループゲインの初期設定値
にこの予め規定しておいた比率を乗ずることにより、位
置ループゲインを変更するようにしてもよい。
【0034】具体的には、エンドエフェクタに所定の負
荷を持たせ、実際に衝突状態や溶着状態を発生させるこ
とにより、アーム23が復元力により衝突位置や溶接点
まで自然に引き戻され、かつ、重力の影響によりアーム
23が落下してしまうことがないような動作異常時設定
値を実験的に求めるようにする。あるいは、同様な実験
を繰り返すことにより複数のデータが得られれば、動作
異常時設定値の初期設定値に対する比率を求めることが
可能になるので、衝突時や溶着時には位置ループゲイン
の初期設定値にこの比率を乗ずることにより、位置ルー
プゲインを変更するようにする。
荷を持たせ、実際に衝突状態や溶着状態を発生させるこ
とにより、アーム23が復元力により衝突位置や溶接点
まで自然に引き戻され、かつ、重力の影響によりアーム
23が落下してしまうことがないような動作異常時設定
値を実験的に求めるようにする。あるいは、同様な実験
を繰り返すことにより複数のデータが得られれば、動作
異常時設定値の初期設定値に対する比率を求めることが
可能になるので、衝突時や溶着時には位置ループゲイン
の初期設定値にこの比率を乗ずることにより、位置ルー
プゲインを変更するようにする。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、各溶接点位置を基準に
したときの溶接ロボット本体の予め設定された移動範囲
内を溶着検出範囲とし、一方、移動範囲外を衝突検出範
囲とし、溶接ロボットを衝突及び溶着の発生がない状態
にて動作させ、このときの溶着検出範囲と衝突検出範囲
のそれぞれの区間における外乱トルクの衝突成分の最大
値を算出し、これらそれぞれの区間における外乱トルク
の衝突成分の最大値にそれぞれの区間毎に予め設定され
たマージン値をそれぞれ乗ずることにより、溶着検出範
囲及び衝突検出範囲のそれぞれにおける動作異常検出の
ための規定値を自動的に設定するようにしたので、各駆
動軸毎に異なる衝突及び溶着の発生を検出するための適
正な規定値をそれぞれ一義的に選定することができるよ
うになった。そのため、迅速かつ信頼性の高い溶接ロボ
ットの動作異常検出を行えるものとなった。
したときの溶接ロボット本体の予め設定された移動範囲
内を溶着検出範囲とし、一方、移動範囲外を衝突検出範
囲とし、溶接ロボットを衝突及び溶着の発生がない状態
にて動作させ、このときの溶着検出範囲と衝突検出範囲
のそれぞれの区間における外乱トルクの衝突成分の最大
値を算出し、これらそれぞれの区間における外乱トルク
の衝突成分の最大値にそれぞれの区間毎に予め設定され
たマージン値をそれぞれ乗ずることにより、溶着検出範
囲及び衝突検出範囲のそれぞれにおける動作異常検出の
ための規定値を自動的に設定するようにしたので、各駆
動軸毎に異なる衝突及び溶着の発生を検出するための適
正な規定値をそれぞれ一義的に選定することができるよ
うになった。そのため、迅速かつ信頼性の高い溶接ロボ
ットの動作異常検出を行えるものとなった。
【0036】特に、請求項2にかかる発明のように、溶
着検出範囲と衝突検出範囲のそれぞれの区間におけるマ
ージン値をともに1.5以上かつ2.5以下の範囲内で
設定するようにすれば、実際に衝突や溶着が発生してい
ない状態において衝突や溶着の発生を検出することはな
く、さらに、衝突時の外乱トルクの衝突成分が小さい場
合にも衝突の発生を確実に検出できるものとなった。
着検出範囲と衝突検出範囲のそれぞれの区間におけるマ
ージン値をともに1.5以上かつ2.5以下の範囲内で
設定するようにすれば、実際に衝突や溶着が発生してい
ない状態において衝突や溶着の発生を検出することはな
く、さらに、衝突時の外乱トルクの衝突成分が小さい場
合にも衝突の発生を確実に検出できるものとなった。
【図1】本発明における溶接ロボットの動作異常検出方
法が適用される、溶接ロボットのサーボ系のブロック図
である。
法が適用される、溶接ロボットのサーボ系のブロック図
である。
【図2】サーボモータ1、回転減速機22、及びアーム
23の関係を示す、ばね−質量系の概念図である。
23の関係を示す、ばね−質量系の概念図である。
【図3】溶接作業を伴わない動作形態における、衝突が
発生していない場合の外乱トルクの衝突成分の時間変化
を示すグラフである。
発生していない場合の外乱トルクの衝突成分の時間変化
を示すグラフである。
【図4】溶接作業を伴わない動作形態における、衝突発
生前後の外乱トルクの衝突成分の時間変化を示すグラフ
である。
生前後の外乱トルクの衝突成分の時間変化を示すグラフ
である。
【図5】本発明の溶接作業を伴わない動作形態におけ
る、衝突検出用の規定値の値を自動的に設定する方法の
一実施例を示すフローチャートである。
る、衝突検出用の規定値の値を自動的に設定する方法の
一実施例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の溶接作業を伴わない動作形態におけ
る、衝突が発生していない場合の外乱トルクの衝突成分
の時間変化と最大値Tmax との関係を示すグラフであ
る。
る、衝突が発生していない場合の外乱トルクの衝突成分
の時間変化と最大値Tmax との関係を示すグラフであ
る。
【図7】本発明の溶接作業を伴わない動作形態におけ
る、衝突が発生している場合の外乱トルクの衝突成分の
時間変化と、最大値Tmax に所定のマージン値を乗ずる
ことにより得られた規定値との関係を示すグラフであ
る。
る、衝突が発生している場合の外乱トルクの衝突成分の
時間変化と、最大値Tmax に所定のマージン値を乗ずる
ことにより得られた規定値との関係を示すグラフであ
る。
【図8】溶接ロボット21と被溶接物24上の各溶接ス
テップ2〜6の位置関係を示す図である。
テップ2〜6の位置関係を示す図である。
【図9】溶接ロボット21における各溶接ステップ間の
アーム先端位置の移動形態を示す模式図である。
アーム先端位置の移動形態を示す模式図である。
【図10】溶接作業を伴う動作形態における、衝突及び
溶着が発生していない場合の外乱トルクの衝突成分の時
間変化を示すグラフである。
溶着が発生していない場合の外乱トルクの衝突成分の時
間変化を示すグラフである。
【図11】溶接作業を伴う動作形態における、溶着発生
前後の外乱トルクの衝突成分の時間変化を示すグラフで
ある。
前後の外乱トルクの衝突成分の時間変化を示すグラフで
ある。
【図12】本発明の溶接作業を伴う動作形態における、
衝突検出用の規定値及び溶着検出用の規定値の各値を自
動的に設定する方法の一実施例を示すフローチャートで
ある。
衝突検出用の規定値及び溶着検出用の規定値の各値を自
動的に設定する方法の一実施例を示すフローチャートで
ある。
【図13】本発明の溶接作業を伴う動作形態における、
溶着が発生している場合の外乱トルクの衝突成分の時間
変化と、溶着検出範囲内の最大値Tsmax に所定のマージ
ン値を乗ずることにより得られた溶着検出範囲の規定値
(検知レベルA)との関係を示すグラフである。
溶着が発生している場合の外乱トルクの衝突成分の時間
変化と、溶着検出範囲内の最大値Tsmax に所定のマージ
ン値を乗ずることにより得られた溶着検出範囲の規定値
(検知レベルA)との関係を示すグラフである。
1 駆動軸モータ(サーボモータ) 2 位置検出器(エンコーダ) 3 パワーアンプ 4 電流制御装置 5 速度制御装置 6 位置制御装置 7 衝突検出装置 8 位置ループゲイン変更装置 9 指令位置変更装置 10 指令位置発生装置 11 位置フィードバック 12 速度フィードバック 13 電流フィードバック 14 位置偏差 15 速度指令 16 電流指令 17 電流検出器 21 溶接ロボット 22 減速機 23 アーム 24 被溶接物
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
Claims (2)
- 【請求項1】関節部を駆動する駆動軸モータが減速機を
介してアームと連結される構造を有し、オブザーバを用
いることにより前記駆動軸モータが受ける推定外乱トル
クを算出し、該推定外乱トルクから既知の外乱トルクを
差し引くことにより外乱トルクの衝突成分を算出し、該
外乱トルクの衝突成分が予め設定された規定値を超えた
ときに動作異常を検出したものと判断するようにした溶
接ロボットの動作異常検出方法において、 各溶接点位置を基準にしたときの溶接ロボット本体の予
め設定された移動範囲内を溶着検出範囲とし、一方、移
動範囲外を衝突検出範囲とし、 溶接ロボットを衝突及び溶着の発生がない状態にて動作
させ、このときの前記溶着検出範囲と前記衝突検出範囲
のそれぞれの区間における外乱トルクの衝突成分の最大
値を算出し、 該それぞれの区間における外乱トルクの衝突成分の最大
値にそれぞれの区間毎に予め設定されたマージン値をそ
れぞれ乗ずることにより、前記溶着検出範囲及び衝突検
出範囲のそれぞれにおける前記規定値を自動的に設定す
るようにしたことを特徴とする溶接ロボットの動作異常
検出方法。 - 【請求項2】前記溶着検出範囲と前記衝突検出範囲のそ
れぞれの区間におけるマージン値をともに1.5以上か
つ2.5以下の範囲内で設定するようにしたことを特徴
とする請求項1に記載の溶接ロボットの動作異常検出方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10099552A JPH11291190A (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 溶接ロボットの動作異常検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10099552A JPH11291190A (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 溶接ロボットの動作異常検出方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11291190A true JPH11291190A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14250344
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10099552A Withdrawn JPH11291190A (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 溶接ロボットの動作異常検出方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11291190A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006281421A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-19 | Yaskawa Electric Corp | ロボットおよびロボットの異常検出方法 |
| JP2008183680A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-14 | Yaskawa Electric Corp | 負荷機械の制御装置とその衝突検出しきい値更新方法 |
| DE102015008577A1 (de) | 2014-07-09 | 2016-01-14 | Fanuc Corporation | Robotersteuervorrichtung zum Verhindern von Fehlbeurteilungen durch Kollisionsbeurteilungsteil |
| WO2016185589A1 (ja) * | 2015-05-20 | 2016-11-24 | 日産自動車株式会社 | 故障診断装置及び故障診断方法 |
| JP2018099736A (ja) * | 2015-05-20 | 2018-06-28 | 日産自動車株式会社 | 故障診断装置及び故障診断方法 |
| CN115401721A (zh) * | 2021-05-26 | 2022-11-29 | 日本电产三协株式会社 | 异常检测装置及异常检测方法 |
-
1998
- 1998-04-10 JP JP10099552A patent/JPH11291190A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006281421A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-19 | Yaskawa Electric Corp | ロボットおよびロボットの異常検出方法 |
| JP2008183680A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-14 | Yaskawa Electric Corp | 負荷機械の制御装置とその衝突検出しきい値更新方法 |
| DE102015008577A1 (de) | 2014-07-09 | 2016-01-14 | Fanuc Corporation | Robotersteuervorrichtung zum Verhindern von Fehlbeurteilungen durch Kollisionsbeurteilungsteil |
| DE102015008577B4 (de) * | 2014-07-09 | 2016-12-15 | Fanuc Corporation | Robotersteuervorrichtung zum Verhindern von Fehlbeurteilungen durch Kollisionsbeurteilungsteil |
| US9701014B2 (en) | 2014-07-09 | 2017-07-11 | Fanuc Corporation | Robot control device for preventing misjudgment by collision judging part |
| WO2016185589A1 (ja) * | 2015-05-20 | 2016-11-24 | 日産自動車株式会社 | 故障診断装置及び故障診断方法 |
| JP2018099736A (ja) * | 2015-05-20 | 2018-06-28 | 日産自動車株式会社 | 故障診断装置及び故障診断方法 |
| RU2687114C1 (ru) * | 2015-05-20 | 2019-05-07 | Ниссан Мотор Ко., Лтд. | Устройство диагностики неисправностей и способ диагностики неисправностей |
| US10946523B2 (en) | 2015-05-20 | 2021-03-16 | Nissan Motor Co., Ltd. | Failure diagnostic device and failure diagnostic method |
| CN115401721A (zh) * | 2021-05-26 | 2022-11-29 | 日本电产三协株式会社 | 异常检测装置及异常检测方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050705 |