JP2006340141A - 誘電体導波管フィルタの製造方法 - Google Patents

誘電体導波管フィルタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 溝加工などの煩雑な工程が必要でなくて生産性が高く、なおかつ、高精度のフィルタ特性を得ることができる誘電体導波管フィルタの製造方法を提供する。
【解決手段】 複数の誘電体基板の接合面に結合用の窓を有する導体パターンを形成し、それらの複数の誘電体基板を接合し、接合された誘電体基板を表面に垂直な方向に切断して内部に導体パターンを具えた複数の誘電体ブロックを形成し、切断面の1つに入出力用の導体パターンを形成し、当該切断面の入出力用の導体パターンが形成された部分以外のと、その他の3つの切断面の全面に導体膜を形成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、マイクロ波帯からミリ波帯で使用される誘電体導波管フィルタの製造方法に係るもので、特に、大量生産に適した高精度の製造方法に関するものである。
誘電体導波管共振器を複数個結合させることによって誘電体導波管フィルタが実現され、高周波フィルタとして利用されている。この誘電体導波管フィルタを構成する方法には、大別すると2種類ある。1つは、個別の誘電体導波管共振器を接合して形成する方法で、これは主に共振器のサイズが大きくなる2GHz〜十数GHz程度のマイクロ波用いられている。もう1つは、誘電体の導波管に機械加工などでいくつかの不連続部を設け、不連続部で区切られた区間を共振器として動作させるもので、これは共振器が小型となる十数GHz以上の準ミリ波帯およびミリ波帯で使用されることが多い。
図9は、個別の独立した共振器を組み合わせる構造を示す斜視図である。共振器間の結合は側面(接合面)に形成された結合(調整)電極パターンで調整される。これは、個別の直方体の誘電体の表面に導体膜を形成してからそれらを接合するので、組立作業が煩雑となる。図10は、誘電体導波管(ブロック)にいくつかの不連続部を形成し、不連続部に挟まれた部分が共振器として動作するタイプを示す斜視図である。図10の場合、誘電体導波管の側面に5つの溝(一般的にアイリスと呼んでいる。)を形成し、4素子のフィルタを構成したものである。この構造において十分な精度の共振周波数および共振器間結合係数を得るためには、機械加工による溝加工の寸法精度を十分に高くする必要があり、これが大量生産の際の大きな問題となっている。
特開2002−77907号公報 特開2003−110307号公報
上述の誘電体導波管フィルタの問題点を整理すると次のようになる。個別共振器を接合する誘電体導波管フィルタは、共振器を接合する場合において位置ずれが生じて特性の変動が生じやすくなる。また、部品点数が多くなるため、組み立てに時間がかかり、生産コストが高くなるといった問題がある。一方、一体構造の誘電体導波管フィルタは部品点数は誘電体ブロック1つだけであり、組み立てをする必要はないが、共振器を形成するための不連続部の溝加工の精度が共振器の共振周波数に大きく影響する。十分な精度で溝加工を行うためには、多大な加工時間を要するという問題がある。特にミリ波帯の誘電体材料として優れた特性を持つ水晶などを誘電体材料として用いる場合、その材料の硬さや脆さが高精度の溝加工の障害となり、製造上の大きな問題となっている。
本発明は、溝加工などの煩雑な工程が必要でなくて生産性が高く、なおかつ、高精度のフィルタ特性を得ることができる誘電体導波管フィルタの製造方法を提供するものである。
本発明は、個々の誘電体共振器を接合したり、溝加工をすることに代えて、重ねた誘電体基板を切断して多数の誘電体ブロックに分割することによって、上記の課題を解決するものである。すなわち、複数の誘電体基板の接合面に結合用の窓を有する導体パターンを形成し、それらの複数の誘電体基板を接合し、接合された誘電体基板を表面に垂直な方向に切断して内部に導体パターンを具えた複数の誘電体ブロックを形成し、切断面の1つに入出力用の導体パターンを形成し、当該切断面の入出力用の導体パターンが形成された部分以外のと、その他の3つの切断面の全面に導体膜を形成することに特徴を有するものである。
本発明の効果を挙げると以下のようなものがある。
1.一括処理による生産手法を採用することにより、誘電体導波管フィルタが安価に大量生産できる。
2.半導体製造プロセスと同様なフォトリソグラフィーによる導体パターンを形成することができるので、組み立て後の調整を必要としない高精度のフィルタを大量生産できる。
3.高精度の導体パターンを形成できるので、組み立て後の調整を必要としないアイリス共振型の誘電体導波管フィルタを生産することもできる。
本発明による誘電体フィルタの製造工程は以下のようになる。
(1)基板の研磨と導体膜のフォトリソグラフィー
(2)基板の固着(接合)
(3)切断
(4)入出力導体パターンの形成
(5)アース導体膜の形成
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は誘電体基板を示す斜視図で、使用される誘電体基板は所定の厚みとされ、表面はフォトリソグラフィーが可能な程度に研磨されて平坦化される。図2は複数の誘電体基板を重ねる工程を示す斜視図である。この例では、4素子の誘電体導波管フィルタを構成するもので、4枚の誘電体基板10の表裏面に結合調整用の導体パターン13を形成し、それらの両端に厚みの薄い誘電体基板12を配置して挟むようにしたものである。誘電体基板の表面への導体パターンの形成はフォトリソグラフィー技術を利用できるので、高精度の導体パターンが形成できる。
4枚の誘電体基板10の表面に形成される導体パターンは、金属膜に縦横に誘電体材料が露出する窓が形成されたパターン13となっている。両端の2枚の薄い誘電体基板11の表面の導体パターンも一部に誘電体が露出したパターンと14なっているが、これは入出力用の導体パターンの端部が誘電体導波管フィルタのアース導体と導通されないようにするためのものである。誘電体基板の厚みや枚数は、フィルタの特性に対応して任意に選択することができる。
上記のようにして導体パターンが形成された誘電体基板を図3に示したように接合する。接合方法は任意であり、一般的な接着または接合技術を利用すればよい。重ねられて接合された基板を、図4に示したように、切断し、分離する。この工程は水晶振動子の切断等に使用されているマルチワイヤソーなどを用いることができ、切断加工は高精度に一括して行うことができる。切断されて分離されたそれぞれの誘電体ブロック16の端面および内部には図5に示したような導体パターンが形成されていることになる。すなわち、この例では5つの結合調整用パターンが内部に形成され、端面には一部を除いてアース導体となる導体パターンが形成されている。これらの導体パターンは図9に示した導体パターンと同じようになっている。
個々の誘電体ブロックの切断面の一面に入出力用の導体パターンが形成される。この入出力用の導体パターンは図10に示した底面の導体ストリップとして単面に引き出す形状とすればよい。導体ストリップの端部は端面の導体パターンに接続されないように、誘電体が露出した部分に接するように引き出される。残りの3つの切断面には前面に導体膜が形成されて、外観が図6に示したような誘電体導波管フィルタが得られる。
共振器間の結合調整用の導体パターンは、上記の例では図7(a)のものを挙げたが、その形状は任意に選択することができる。例えば、図7(b)のような単純な形状や、図7(c)のようなH形としてもよい。この開口の位置と大きさで共振器間の結合を調整することができる。
本発明による誘電体導波管フィルタの製造方法は、図8に示すように、アイリス共振型フィルタに応用することができる。導波管フィルタにおいては、通常、不連続部で仕切られた半波長または1波長の区間が共振器として動作するように設計される。しかしながら、本発明の生産手法では、導体パターンをミクロンの精度で形成することができるため、導体パターン自体を共振素子として形成し、非常に高い精度で共振周波数を制御することができる。そこで、導体パターンを共振素子としたフィルタを構成することも容易となる。この場合、導体パターン間の距離は管内波長の4分の1程度になり、通常の導波管フィルタは結合パターン間の距離が2分の1となるのに比較して、フィルタ全体の大きさをより小型にすることができる。
本発明は、マイクロ波帯からミリ波帯に利用できる誘電体導波管フィルタのあらゆる帯域に応用できる。
本発明の工程を示す斜視図 本発明の工程(導体パターン形成)を示す斜視図 本発明の工程(固着)を示す斜視図 本発明の工程(切断)を示す斜視図 切断後のを導体膜の状態を説明する斜視図 切断時の内部を説明する斜視図 結合調整用の導体パターンの例を示す平面図 本発明の他の実施例を示す斜視図 接合型の誘電体導波管フィルタを示す斜視図 一体型の誘電体導波管フィルタを示す斜視図
符号の説明
10、11:誘電体基板
13、14:導体パターン
16:誘電体ブロック

Claims (3)

  1. 複数の誘電体基板の接合面に結合用の窓を有する導体パターンを形成し、
    それらの複数の誘電体基板を接合し、
    接合された誘電体基板を表面に垂直な方向に切断して内部に導体パターンを具えた複数の誘電体ブロックを形成し、
    切断面の1つに入出力用の導体パターンを形成し、当該切断面の入出力用の導体パターンが形成された部分以外のと、その他の3つの切断面の全面に導体膜を形成する誘電体導波管フィルタの製造方法。
  2. 複数の誘電体基板の接合面に結合用の窓を有する導体パターンを形成し、接合面以外の表面には入出力用の導体パターンに接する部分を除く部分に導体膜を形成し、
    それらの複数の誘電体基板を接合し、
    接合された誘電体基板を表面に垂直な方向に切断して内部に導体パターンを具えた複数の誘電体ブロックを形成し、
    切断面の1つに端面まで伸びる入出力用の導体ストリップを形成し、当該切断面の入出力用の導体パターンが形成された部分以外のと、その他の3つの切断面の全面に導体膜を形成する誘電体導波管フィルタの製造方法。
  3. 両端の誘電体基板の厚みを他の誘電体基板よりも薄くする請求項1または請求項2記載の誘電体導波管フィルタの製造方法。
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