JPH05199013A - 誘電体共振器装置およびその製造方法 - Google Patents

誘電体共振器装置およびその製造方法

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JPH05199013A
JPH05199013A JP4258153A JP25815392A JPH05199013A JP H05199013 A JPH05199013 A JP H05199013A JP 4258153 A JP4258153 A JP 4258153A JP 25815392 A JP25815392 A JP 25815392A JP H05199013 A JPH05199013 A JP H05199013A
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幸裕 北市
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康雄 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】誘電体に共振電極を設けてなる誘電体共振器装
置において、成型金型の種類を増すことなく特性の異な
る多種類の誘電体共振器装置を得る。 【構成】誘電体ブロック1内に内部電極2a〜2dを設
け、外面に外部電極3を形成する。各共振器の共振周波
数に応じて内部電極の長さL1〜L4を定め、共振器間
の結合量に応じて電極非形成領域S1〜S4の幅を定め
る。 【効果】誘電体ブロックを標準化することができるた
め、成型金型の種類を増やすことなく、特性の異なる多
種類の誘電体共振器装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、誘電体基板または誘
電体ブロックに複数の共振電極を形成してなる誘電体共
振器装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】誘電体ブロックの内部に複数の共振電極
(内部電極)を形成し、誘電体ブロックの外面にアース
電極を形成した多段の誘電体共振器や、誘電体基板の表
面に複数の共振電極を形成し、対向面にアース電極を形
成したストリップライン型の多段誘電体共振器が、たと
えばマイクロ波帯における帯域通過フィルタ等として用
いられている。
【0003】誘電体ブロック内に複数の内部電極を形成
した誘電体共振器では、各共振器間の結合をとるため
に、結合孔を形成し、その結合孔の大きさによって結合
量を設定している。しかし、この結合孔を設けるタイプ
では、生産性が低く、結合量の調整も困難であった。
【0004】そこで、図4に示すように内部電極の形成
範囲を調整することによって共振器特性を調整するよう
にすることが考えられる。図4の(B)は誘電体共振器
の正面図、(A)は(B)に示すX−Xにおける水平断
面図である。図4において1は誘電体ブロックであり、
その内部に4つの貫通孔を形成し、その内面に内部電極
2a,2b,2c,2dを形成する。ここでは対称4段
帯域通過フィルタを例としている。この誘電体共振器の
等価回路は図5のように示される。図5においてR1,
R2,R3,R4は図4に示した内部電極2a,2b,
2c,2dによる共振器であり、K1,K2は隣接する
各共振器間の結合量を示す。図4に示した構造の誘電体
共振器では、たとえば2段目の内部電極2bの長さL2
によって共振器R2の共振周波数が定まり、内部電極の
形成されていない領域の長さS2と、内部電極2b−2
cの間隔P2とによって結合量K2が定まる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図4に示した誘電体共
振器を対称4段帯域通過フィルタとして構成し、図5に
示した等価回路において共振器R1,R4の共振周波数
をf1、共振器R2,R3の共振周波数をf2として、
f1>f2,K1>K2の関係でフィルタを設計すると
すれば次のような手順となる。
【0006】 共振周波数f2に応じて内部電極2
b,2cの長さL2を定める。
【0007】 結合量K2に応じて内部電極非形成領
域の長さS2および/または内部電極2b−2cの間隔
P2を定める。したがってこれにより軸長Lが決定され
る。
【0008】 共振周波数f1に応じて内部電極2
a,2dの長さL1を決定(したがってS1も決定)す
る。
【0009】 結合量K1に応じて内部電極2a−2
b間の間隔および2c−2d間の間隔P1を決定する。
【0010】このようにして対称4段帯域通過フィルタ
を設計することができるが、目的のフィルタ特性に応じ
て内部電極間の間隔P1,P2が一定しないため、フィ
ルタの種類ごとに異なった成形金型を必要とする。その
ため製造コストが嵩むという問題が生じる。
【0011】この発明の目的は、上述の問題を解消し
て、隣接する共振電極間の間隔を変えることなく所定の
特性を得られるようにした誘電体共振器装置およびその
製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る誘電体共振器装置は、略平行な第1面と第2面との間
に連続する側面を有し、内部に第1面と第2面間を貫通
する貫通孔を形成した誘電体ブロックを備え、この誘電
体ブロックの第1面、第2面および前記側面に外部電極
を形成し、前記貫通孔の内周面に、少なくとも一方の開
口部付近に間隙をおいて第1・第2の内部電極を形成し
たことを特徴とする。
【0013】請求項2に係る誘電体共振器装置は、略平
行な第1面と第2面との間に連続する側面を有し、内部
に第1面と第2面間を貫通する貫通孔を形成した誘電体
ブロックを備え、この誘電体ブロックの第1面、第2面
および前記側面に外部電極を形成し、前記貫通孔の内周
面に、第1面の開口部付近に間隙をおいて第1・第2の
内部電極を形成したことを特徴とする。
【0014】請求項3に係る誘電体共振器装置の製造方
法は、略平行な第1面と第2面との間に連続する側面を
有し、内部に第1面と第2面間を貫通する貫通孔を有す
る誘電体ブロックを形成し、この誘電体ブロックの第1
面、第2面および前記側面に外導体膜を被着形成し、少
なくとも一方の開口部付近に間隙をおいて第1・第2の
内導体膜を前記貫通孔の内周面に被着形成することを特
徴とする。
【0015】請求項4に係る誘電体共振器装置の製造方
法は、略平行な第1面と第2面との間に連続する側面を
有し、内部に第1面と第2面間を貫通する貫通孔を有す
る誘電体ブロックを形成し、この誘電体ブロックの第1
面、第2面および前記側面に外導体膜を被着形成し、第
1面の開口部付近に間隙をおいて第1・第2の内導体膜
を前記貫通孔の内周面に被着形成することを特徴とす
る。
【0016】請求項5に係る誘電体共振器装置の製造方
法は、請求項3または請求項4記載の誘電体共振器装置
の製造方法において、共通の成型金型を用いて前記誘電
体ブロックを形成し、前記各貫通孔内の間隙の位置を異
ならせて種々の共振器特性を有する誘電体共振器装置を
製造することを特徴する。
【0017】請求項6に係る誘電体共振器装置の製造方
法は、請求項3または請求項4記載の誘電体共振器装置
の製造方法において、共通の成型金型を用いて前記誘電
体ブロックを形成し、前記各貫通孔内の間隙の幅を異な
らせて種々の共振器特性を有する誘電体共振器装置を製
造することを特徴する。
【0018】請求項7に係る誘電体共振器装置の製造方
法は、請求項3または請求項4記載の誘電体共振器装置
の製造方法において、共通の成型金型を用いて前記誘電
体ブロックを形成し、前記各貫通孔内の間隙の位置およ
び幅を異ならせて種々の共振器特性を有する誘電体共振
器装置を製造することを特徴する。
【0019】請求項8に係る誘電体共振器装置は、略平
行な第1面と第2面との間に連続する側面を有し、内部
に第1面と第2面間を貫通する複数の貫通孔を形成した
誘電体ブロックを備え、この誘電体ブロックの第1面、
第2面および前記側面に外部電極を形成し、前記各貫通
孔の内周面に、少なくとも一方の開口部付近に間隙をお
いて第1・第2の内部電極をそれぞれ形成したことを特
徴とする。
【0020】請求項9に係る誘電体共振器装置は、略平
行な第1面と第2面との間に連続する側面を有し、内部
に第1面と第2面間を貫通する複数の貫通孔を形成した
誘電体ブロックを備え、この誘電体ブロックの第1面、
第2面および前記側面に外部電極を形成し、前記各貫通
孔の内周面に、第1面の開口部付近に間隙をおいて第1
・第2の内部電極をそれぞれ形成したことを特徴とす
る。
【0021】請求項10に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、略平行な第1面と第2面との間に連続する側面
を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する複数の貫通
孔を有する誘電体ブロックを形成し、この誘電体ブロッ
クの第1面、第2面および前記側面に外導体膜を被着形
成し、少なくとも一方の開口部付近に間隙をおいて第1
・第2の内導体膜を前記各貫通孔の内周面にそれぞれ被
着形成することを特徴とする。
【0022】請求項11に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、略平行な第1面と第2面との間に連続する側面
を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する複数の貫通
孔を有する誘電体ブロックを形成し、この誘電体ブロッ
クの第1面、第2面および前記側面に外導体膜を被着形
成し、第1面の開口部付近に間隙をおいて第1・第2の
内導体膜を前記各貫通孔の内周面にそれぞれ被着形成す
ることを特徴とする。
【0023】請求項12に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、請求項10または請求項11記載の誘電体共振
器装置において、共通の成型金型を用いて前記誘電体ブ
ロックを形成し、前記各貫通孔内の間隙の位置を異なら
せて種々の共振器装置特性を有する誘電体共振器装置を
製造することを特徴とする。
【0024】請求項13に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、請求項10または請求項11記載の誘電体共振
器装置において、共通の成型金型を用いて前記誘電体ブ
ロックを形成し、前記各貫通孔内の間隙の幅を異ならせ
て種々の共振器装置特性を有する誘電体共振器装置を製
造することを特徴とする。
【0025】請求項14に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、請求項10または請求項11記載の誘電体共振
器装置において、共通の成型金型を用いて前記誘電体ブ
ロックを形成し、前記各貫通孔内の間隙の位置および幅
を異ならせて種々の共振器装置特性を有する誘電体共振
器装置を製造することを特徴とする。
【0026】請求項15に係る誘電体共振器装置は、第
1主面に共振電極を形成し、第2主面にアース電極を形
成してなる誘電体基板を含む誘電体共振器装置におい
て、誘電体基板の一方の端縁部付近で共振電極をアース
電極に導通させるとともに、アース電極に導通し且つ前
記誘電体基板の一方の端縁部に対向する他方の端縁部か
ら前記共振電極の開放端付近にまで延びる補助電極を形
成したことを特徴とする。
【0027】請求項16に係る誘電体共振器装置は、第
1主面に共振電極を形成し、第2主面にアース電極を形
成してなる誘電体基板を含む誘電体共振器装置におい
て、共振電極の両端を開放端とするとともに、アース電
極に導通し且つ誘電体基板の対向する二つの端縁部から
前記共振電極の開放端付近にまで延びる補助電極をそれ
ぞれ形成したことを特徴とする。
【0028】請求項17に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、誘電体基板の第1主面に共振電極を形成し、第
2主面にアース電極を形成するとともに、前記誘電体基
板の一方の端縁部付近で共振電極をアース電極に導通さ
せ、アース電極に導通し且つ前記誘電体基板の一方の端
縁部に対向する他方の端縁部から前記共振電極の開放端
付近にまで延びる補助電極を形成する工程を含むことを
特徴とする。
【0029】請求項18に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、誘電体基板の第1主面に両端を開放端とする共
振電極を形成し、第2主面にアース電極を形成するとと
もに、アース電極に導通し且つ誘電体基板の対向する二
つの端縁部から前記共振電極の開放端付近にまで延びる
補助電極をそれぞれ形成する工程を含むことを特徴とす
る。
【0030】請求項19に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、請求項17または請求項18記載の誘電体共振
器装置において、前記共振電極と前記補助電極間の間隙
の位置を異ならせて種々の共振器特性を有する誘電体共
振器装置を製造することを特徴とする。
【0031】請求項20に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、請求項17または請求項18記載の誘電体共振
器装置において、前記共振電極と前記補助電極間の間隙
の幅を異ならせて種々の共振器特性を有する誘電体共振
器装置を製造することを特徴とする。
【0032】請求項21に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、請求項17または請求項18記載の誘電体共振
器装置において、前記共振電極と前記補助電極間の間隙
の位置および幅を異ならせて種々の共振器特性を有する
誘電体共振器装置を製造することを特徴とする。
【0033】請求項22に係る誘電体共振器装置は、第
1主面に複数の共振電極を形成し、第2主面にアース電
極を形成してなる誘電体基板を含む誘電体共振器装置に
おいて、誘電体基板の端縁部付近で各共振電極をアース
電極に導通させるとともに、アース電極に導通し且つ前
記誘電体基板の他方の端縁部から前記各共振電極の開放
端付近にまで延びる補助電極をそれぞれ形成したことを
特徴とする。
【0034】請求項23に係る誘電体共振器装置は、第
1主面に複数の共振電極を形成し、第2主面にアース電
極を形成してなる誘電体基板を含む誘電体共振器装置に
おいて、各共振電極の両端を開放端とするとともに、ア
ース電極に導通し且つ誘電体基板の対向する二つの端縁
部から前記各共振電極の開放端付近にまで延びる補助電
極をそれぞれ形成したことを特徴とする。
【0035】請求項24に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、誘電体基板の第1主面に複数の共振電極を形成
し、第2主面にアース電極を形成するとともに、前記誘
電体基板の端縁部付近で各共振電極をアース電極に導通
させ、アース電極に導通し且つ前記誘電体基板の他方の
端縁部から前記各共振電極の開放端付近にまで延びる補
助電極をそれぞれ形成する工程を含むことを特徴とす
る。
【0036】請求項25に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、誘電体基板の第1主面にそれぞれ両端を開放端
とする複数の共振電極を形成し、第2主面にアース電極
を形成するとともに、アース電極に導通し且つ誘電体基
板の対向する二つの端縁部から前記各共振電極の開放端
付近にまで延びる補助電極をそれぞれ形成する工程を含
むことを特徴とする。
【0037】請求項26に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、請求項24または請求項25記載の誘電体共振
器装置の製造方法において、前記共振電極と前記補助電
極間の間隙の各位置を異ならせて種々の共振器装置特性
を有する誘電体共振器装置を製造することを特徴とす
る。
【0038】請求項27に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、請求項24または請求項25記載の誘電体共振
器装置の製造方法において、前記共振電極と前記補助電
極間の間隙の各幅を異ならせて種々の共振器装置特性を
有する誘電体共振器装置を製造することを特徴とする。
【0039】請求項28に係る誘電体共振器装置の製造
方法は、請求項24または請求項25記載の誘電体共振
器装置の製造方法において、前記共振電極と前記補助電
極間の間隙の各位置および各幅を異ならせて種々の共振
器装置特性を有する誘電体共振器装置を製造することを
特徴とする。
【0040】
【作用】この発明の請求項1に係る誘電体共振装置で
は、誘電体ブロックが略平行な第1面と第2面およびそ
の第1面と第2面との間に連続する側面を有し、内部に
第1面と第2面間を貫通する貫通孔が形成されている。
また、この誘電体ブロックの第1面、第2面および側面
には外部電極が形成されていて、貫通孔の内周面には、
少なくとも一方の開口部付近に間隙をおいて第1・第2
の内部電極が形成されている。このように誘電体ブロッ
ク内の貫通孔の内周面に形成された第1・第2の内部電
極のうち少なくとも一方が共振電極として作用し、TE
Mモード誘電体共振器として作用する。
【0041】請求項2に係る誘電体共振器装置では、誘
電体ブロックが略平行な第1面と第2面およびその第1
面と第2面との間に連続する側面を有し、内部に第1面
と第2面間を貫通する貫通孔が形成されている。また、
この誘電体ブロックの第1面、第2面および側面には外
部電極が形成されていて、貫通孔の内周面には、第1面
の開口部付近に間隙をおいて第1・第2の内部電極が形
成されている。このように誘電体ブロック内の貫通孔の
内周面に形成された第1・第2の内部電極のうち、通常
は第2面の外部電極に連続する一方の内部電極が(1/
4)波長で共振するTEMモード誘電体共振器として作
用する。
【0042】請求項3に係る誘電体共振器装置の製造方
法では、略平行な第1面と第2面との間に連続する側面
を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する貫通孔を有
する誘電体ブロックが形成され、この誘電体ブロックの
第1面、第2面および側面に外導体膜が被着形成され、
少なくとも一方の開口部付近に間隙をおいて第1・第2
の内導体膜が各貫通孔の内周面にそれぞれ被着形成され
る。このようにして製造されることにより、誘電体ブロ
ックの第1面、第2面および側面に被着形成された外導
体膜は外部電極として作用し、各貫通孔の内周面に被着
形成された第1・第2の内導体膜のうち少なくとも一方
の内導体膜が共振電極として作用する誘電体共振器装置
が得られる。
【0043】請求項4に係る誘電体共振器装置の製造方
法では、略平行な第1面と第2面との間に連続する側面
を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する貫通孔を有
する誘電体ブロックが形成され、この誘電体ブロックの
第1面、第2面および側面に外導体膜が被着形成され、
第1面の開口部付近に間隙をおいて第1・第2の内導体
膜が各貫通孔の内周面にそれぞれ被着形成される。この
ようにして製造されることにより、誘電体ブロックの第
1面、第2面および側面に被着形成された外導体膜は外
部電極として作用し、各貫通孔の内周面に被着形成され
た第1・第2の内導体膜のうち第2面の開口部から連続
する内導体膜が共振電極として作用する、(1/4)波
長の共振器長を有する誘電体共振器装置が得られる。
【0044】請求項5に係る誘電体共振器装置の製造方
法では、共通の成型金型が用いられて誘電体ブロックが
形成され、その誘電体ブロックの貫通孔の内周面に形成
する内導体膜の間隙が異なった位置に設けられ、種々の
共振器特性を有する誘電体共振器装置が得られる。前記
間隙の位置によって、共振電極として作用する少なくと
も一方の内導体膜の長さが変化し、これによって、共通
の成型金型を用いて形成された誘電体ブロックを使用す
るにも拘らず、所定の共振器特性を有する誘電体共振器
装置が得られる。
【0045】請求項6に係る誘電体共振器装置の製造方
法では、共通の成型金型が用いられて誘電体ブロックが
形成され、その誘電体ブロックの貫通孔の内周面に形成
する内導体膜の間隙が異なった幅として設けられ、種々
の共振器特性を有する誘電体共振器装置が得られる。前
記間隙の幅の大きさによって、第1・第2の内部電極間
に生じる容量が変化し、これによって、共通の成型金型
を用いて形成された誘電体ブロックを使用するにも拘ら
ず、所定の共振器特性を有する誘電体共振器装置が得ら
れる。
【0046】請求項7に係る誘電体共振器装置の製造方
法では、共通の成型金型が用いられて誘電体ブロックが
形成され、その誘電体ブロックの貫通孔の内周面に形成
する内導体膜の間隙が異なる位置に異なった幅として設
けられ、種々の共振器特性を有する誘電体共振器装置が
得られる。前記間隙の位置によって、共振電極として作
用する少なくとも一方の内導体膜の長さが変化し、前記
間隙の幅の大きさによって、第1・第2の内部電極間に
生じる容量が変化し、これらによって、共通の成型金型
を用いて形成された誘電体ブロックを使用するにも拘ら
ず、所定の共振器特性を有する誘電体共振器装置が得ら
れる。
【0047】請求項8に係る誘電体共振装置では、誘電
体ブロックが略平行な第1面と第2面およびその第1面
と第2面との間に連続する側面を有し、内部に第1面と
第2面間を貫通する複数の貫通孔が形成されている。ま
た、この誘電体ブロックの第1面、第2面および側面に
は外部電極が形成されていて、各貫通孔の内周面には、
少なくとも一方の開口部付近に間隙をおいて第1・第2
の内部電極が形成されている。このように誘電体ブロッ
ク内の貫通孔の内周面に形成された第1・第2の内部電
極のうち少なくとも一方が共振電極として作用し、全体
に複数段のTEMモード誘電体共振器装置として作用す
る。
【0048】請求項9に係る誘電体共振器装置では、誘
電体ブロックが略平行な第1面と第2面およびその第1
面と第2面との間に連続する側面を有し、内部に第1面
と第2面間を貫通する複数の貫通孔が形成されている。
また、この誘電体ブロックの第1面、第2面および側面
には外部電極が形成されていて、各貫通孔の内周面に
は、第1面の開口部付近に間隙をおいて第1・第2の内
部電極が形成されている。このように誘電体ブロック内
の貫通孔の内周面に形成された第1・第2の内部電極の
うち、通常は第2面の外部電極に連続する一方の内部電
極がそれぞれ(1/4)波長で共振するコムライン型の
TEMモード誘電体共振器装置として作用する。
【0049】請求項10に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、略平行な第1面と第2面との間に連続する側
面を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する複数の貫
通孔を有する誘電体ブロックが形成され、この誘電体ブ
ロックの第1面、第2面および側面に外導体膜が被着形
成され、少なくとも一方の開口部付近に間隙をおいて第
1・第2の内導体膜が各貫通孔の内周面にそれぞれ被着
形成される。このようにして製造されることにより、誘
電体ブロックの第1面、第2面および側面に被着形成さ
れた外導体膜は外部電極として作用し、各貫通孔の内周
面に被着形成された第1・第2の内導体膜のうち少なく
とも一方の内導体膜が共振電極として作用し、複数段の
誘電体共振器装置が得られる。
【0050】請求項11に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、略平行な第1面と第2面との間に連続する側
面を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する複数の貫
通孔を有する誘電体ブロックが形成され、この誘電体ブ
ロックの第1面、第2面および側面に外導体膜が被着形
成され、第1面の開口部付近に間隙をおいて第1・第2
の内導体膜が各貫通孔の内周面にそれぞれ被着形成され
る。このようにして製造されることにより、誘電体ブロ
ックの第1面、第2面および側面に被着形成された外導
体膜は外部電極として作用し、各貫通孔の内周面に被着
形成された第1・第2の内導体膜のうち第2面の開口部
から連続する内導体膜が共振電極として作用する(1/
4)波長の共振器長を有する複数段の誘電体共振器装置
が得られる。
【0051】請求項12に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、共通の成型金型が用いられて誘電体ブロック
が形成され、その誘電体ブロックの貫通孔の内周面に形
成する内導体膜の間隙が異なった位置に設けられ、種々
の共振器装置特性を有する誘電体共振器装置が製造され
る。前記間隙の位置によって、共振電極として作用する
少なくとも一方の内導体膜の長さが変化し、これによっ
て、共通の成型金型を用いて形成された誘電体ブロック
を使用するにも拘らず、所定の共振器装置特性を有する
誘電体共振器装置が得られる。
【0052】請求項13に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、共通の成型金型が用いられて誘電体ブロック
が形成され、その誘電体ブロックの貫通孔の内周面に形
成する内導体膜の間隙が異なった幅として設けられ、種
々の共振器装置特性を有する誘電体共振器装置が製造さ
れる。前記間隙の幅によって、共振電極として作用する
少なくとも一方の内導体膜の長さが変化し、これによっ
て、共通の成型金型を用いて形成された誘電体ブロック
を使用するにも拘らず、所定の共振器装置特性を有する
誘電体共振器装置が得られる。
【0053】請求項14に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、共通の成型金型が用いられて誘電体ブロック
が形成され、その誘電体ブロックの貫通孔の内周面に形
成する内導体膜の間隙が異なった位置に異なった幅で設
けられ、種々の共振器装置特性を有する誘電体共振器装
置が製造される。前記間隙の位置によって、共振電極と
して作用する少なくとも一方の内導体膜の長さが変化
し、間隙の幅によってその間隙に生じる容量が変化し、
これらによって、共通の成型金型を用いて形成された誘
電体ブロックを使用するにも拘らず、所定の共振器装置
特性を有する誘電体共振器装置が得られる。
【0054】請求項15に係る誘電体共振器装置では、
第1主面に共振電極が形成され第2主面にアース電極が
形成されてなる誘電体基板が用いられ、誘電体基板の一
方の端縁部付近で共振電極がアース電極に導通し、また
アース電極に導通する補助電極が前記誘電体基板の一方
の端縁部に対向する他方の端縁部から前記共振電極の開
放端付近にまで延びている。この構成により、ストリッ
プライン共振器として用いることができる。
【0055】請求項16に係る誘電体共振器装置では、
第1主面に共振電極が形成され第2主面にアース電極が
形成されてなる誘電体基板が用いられ、共振電極の両端
が開放端となっていて、またアース電極に導通する補助
電極が前記誘電体基板の二つの端縁部から前記共振電極
の開放端付近にまで延びている。この構成により、スト
リップライン共振器として用いることができる。
【0056】請求項17に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、誘電体基板の第1主面に共振電極が形成さ
れ、第2主面にアース電極が形成されるとともに、前記
誘電体基板の一方の端縁部付近で共振電極がアース電極
に導通され、アース電極に導通し且つ前記誘電体基板の
一方の端縁部に対向する他方の端縁部から前記共振電極
の開放端付近にまで延びる補助電極が形成されて誘電体
共振器装置が製造される。
【0057】請求項18に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、誘電体基板の第1主面に両端を開放端とする
共振電極が形成され、第2主面にアース電極が形成され
るとともに、アース電極に導通し且つ誘電体基板の対向
する二つの端縁部から前記共振電極の開放端付近にまで
延びる補助電極がそれぞれ形成されて誘電体共振器装置
が製造される。
【0058】請求項19に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、請求項17または請求項18の製造方法にお
いて、前記共振電極と前記補助電極間の間隙の位置の異
なる種々の共振器特性を有する誘電体共振器装置が製造
される。前記間隙の位置によって、共振電極の長さが変
化し、これによって、共通の誘電体基板を用いるにも拘
らず、所定の共振器特性を有する誘電体共振器装置が得
られる。
【0059】請求項20に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、請求項17または請求項18の製造方法にお
いて、前記共振電極と前記補助電極間の間隙の幅の異な
る種々の共振器特性を有する誘電体共振器装置が製造さ
れる。前記間隙の幅によって、共振電極と補助電極間に
生じる容量が変化し、これによって、共通の誘電体基板
を用いるにも拘らず、所定の共振器特性を有する誘電体
共振器装置が得られる。
【0060】請求項21に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、請求項17または請求項18の製造方法にお
いて、前記共振電極と前記補助電極間の間隙の位置およ
び幅の異なる種々の共振器特性を有する誘電体共振器装
置が製造される。前記間隙の位置によって、共振電極の
長さが変化し、前記間隙の幅の大きさによって、共振電
極と補助電極間に生じる容量が変化し、これらによっ
て、共通の誘電体基板を用いるにも拘らず、所定の共振
器特性を有する誘電体共振器装置が得られる。
【0061】請求項22に係る誘電体共振器装置では、
第1主面に複数の共振電極が形成され第2主面にアース
電極が形成されてなる誘電体基板が用いられ、誘電体基
板の端縁部付近で各共振電極がアース電極に導通し、ま
たアース電極に導通する複数の補助電極の各々が他方の
端縁部から前記各共振電極の開放端付近にまで延びてい
る。この構成により、ストリップラインフィルタとして
用いることができる。
【0062】請求項23に係る誘電体共振器装置では、
第1主面に複数の共振電極が形成され第2主面にアース
電極が形成されてなる誘電体基板が用いられ、各共振電
極の両端が開放端となっていて、またアース電極に導通
する複数の補助電極の各々が前記誘電体基板の二つの端
縁部から前記各共振電極の開放端付近にまで延びてい
る。この構成により、ストリップラインフィルタとして
用いることができる。
【0063】請求項24に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、誘電体基板の第1主面に複数の共振電極が形
成され、第2主面にアース電極が形成されるとともに、
前記誘電体基板の一方の端縁部付近で各共振電極がアー
ス電極に導通され、アース電極に導通し且つ前記誘電体
基板の一方の端縁部に対向する他方の端縁部から前記共
振電極の開放端付近にまで延びる複数の補助電極が形成
されて誘電体共振器装置が製造される。
【0064】請求項25に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、誘電体基板の第1主面に両端を開放端とする
複数の共振電極が形成され、第2主面にアース電極が形
成されるとともに、アース電極に導通し且つ誘電体基板
の対向する二つの端縁部から前記共振電極の開放端付近
にまでそれぞれ延びる複数の補助電極が形成されて誘電
体共振器装置が製造される。
【0065】請求項26に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、請求項24または請求項25の製造方法にお
いて、前記共振電極と前記補助電極間の間隙の位置の異
なる種々の共振器特性を有する誘電体共振器装置が製造
される。前記間隙の位置によって、共振電極の長さが変
化し、これによって、共通の誘電体基板を用いるにも拘
らず、所定の共振器装置特性を有する誘電体共振器装置
が得られる。
【0066】請求項27に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、請求項24または請求項25の製造方法にお
いて、前記共振電極と前記補助電極間の間隙の幅の異な
る種々の共振器特性を有する誘電体共振器装置が製造さ
れる。前記間隙の幅によって、共振電極と補助電極間に
生じる各容量が変化し、これによって、共通の誘電体基
板を用いるにも拘らず、所定の共振器装置特性を有する
誘電体共振器装置が得られる。
【0067】請求項28に係る誘電体共振器装置の製造
方法では、請求項24または請求項25の製造方法にお
いて、前記共振電極と前記補助電極間の間隙の位置およ
び幅の異なる種々の共振器特性を有する誘電体共振器装
置が製造される。前記間隙の位置によって、共振電極の
長さが変化し、前記間隙の幅の大きさによって、共振電
極と補助電極間に生じる容量が変化し、これらによっ
て、共通の誘電体基板を用いるにも拘らず、所定の共振
器装置特性を有する誘電体共振器装置が得られる。
【0068】
【実施例】この発明の第1の実施例に係る誘電体共振器
装置の構造を図1および図2に示す。図1(B)は誘電
体共振器装置の正面図、(A)は(B)に示すX−Xに
おける水平断面図である。また図2は全体の斜視図であ
る。
【0069】図2において1は誘電体ブロックである。
この誘電体ブロック1はA,Bで示す平行な第1面と第
2面およびこの第1面と第2面との間にC,D,E,F
で示す連続する側面を有する六面体形状をなす。そし
て、この誘電体ブロック1の第1面Aと第2面B間を貫
通する4つの貫通孔Ha,Hb,Hc,Hdを内部に設
けていて、各貫通孔の内周面に第1・第2の内部電極を
それぞれ形成している。
【0070】また、誘電体ブロック1の第1面A、第2
面Bおよび側面C,D,E,Fに外部電極3を形成して
いる。
【0071】図2に示した誘電体ブロック1は、ある標
準となる成型金型を用いて作成する。一つの金型によっ
て得られる誘電体ブロックは貫通孔の位置も含めて全体
に同一形状同一寸法となるが、後述するように、貫通孔
Ha,Hb,Hc,Hdの各内周面に形成する第1・第
2の内部電極の長さによって異なった共振器装置特性を
有する共振器装置を得る。例えば中心周波数や帯域幅の
異なる複数種の帯域通過フィルタを共通の成型金型によ
り作成された誘電体ブロックを用いて構成することが可
能となる。
【0072】ここで、図6に示す一般的な二段のコムラ
イン型フィルタの等価回路図を参照して、中心周波数や
帯域幅がどのような要素によって定まるかを説明する。
【0073】まず、中心周波数foは、共振条件より次
式で表される。
【0074】
【数1】2πfoCs=Ya・cot θo
【0075】
【数2】θo={√(εr)/C}・2πfoL ここで、εrは共振器周囲物質の比誘電率、Csはスト
レー容量、Lは共振器長、Yaは共振器のアドミタン
ス、Cは光速である。また、結合係数kは次式で表さ
れ、各アドミタンスとθで決定される。
【0076】
【数3】 k={(Yo−Ye)/Ya}{(1+θo/(sin θo・cos θo)}-1 ここでYoは奇モードにおけるアドミタンス、Yeは偶
モードにおけるアドミタンスである。以下、図1を参照
して具体例を示す。
【0077】図1において2a,2b,2c,2dは各
貫通孔の内周面にそれぞれ形成した第1の内部電極、8
a,8b,8c,8dは同じく各貫通孔の内周面にそれ
ぞれ形成した第2の内部電極であり、それぞれの一端側
が外部電極3と導通している。7a,7b,7c,7d
はそれぞれ電極非形成領域であり、第1の内部電極2a
〜2dと第2の内部電極8a〜8d間の間隙である。第
1の内部電極2a,2b,2c,2dは誘電体ブロック
の第1面Aを短絡面として共振電極として作用する。第
1の内部電極2a,2b,2c,2dの長さはそれぞれ
L1,L2,L3,L4、間隙7a,7b,7c,7d
の幅はそれぞれS1,S2,S3,S4である。また、
誘電体ブロック1の各辺の寸法はLa,Lb,Lcであ
り、内部電極間の間隔は、2a−2b間がP1、2b−
2c間がP2、2c−2d間がP3である。ここでP1
=P2=P3としてもよいし、P1≠P2≠P3≠P1
としてもよい。
【0078】各共振器の共振周波数は種々の要素から決
定されるが、図1に示した例では、第1の内部電極2a
による共振器の共振周波数はL1およびS1により定ま
り、第1の内部電極2bによる第2の共振器の共振周波
数はL2およびS2で定まり、第1の内部電極2cによ
る第3の共振器の共振周波数はL3およびS3で定ま
り、さらに第1の内部電極2dによる第4の共振器の共
振周波数はL4およびS4で定まる。また、隣接する共
振器間の結合量はP1、P2、P3とS1、S2、S
3、S4によって定まるが、この場合、内部電極の間隔
P1、P2およびP3は金型寸法により定まり、固定で
ある。
【0079】図1に示した誘電体共振器装置は中心周波
数がf1で帯域幅がBW1の帯域通過フィルタ“F1”
として作用するが、同じ金型を用いて誘電体ブロックを
作成し、各貫通孔内の第1・第2の内部電極の寸法によ
って特性の異なる帯域通過フィルタを量産するためには
以下に述べるように設計してから行えばよい。
【0080】まず、帯域幅がBW1に等しく、中心周波
数がf1より高いf2(f2>f1)である帯域通過フ
ィルタ“F2”を量産する場合、第1の内部電極2aの
長さをL1より短いL12とし、第1の内部電極2bの
長さをL2より短いL22とし、第1の内部電極2cの
長さをL3より短いL32とし、さらに第1の内部電極
2dの長さをL4より短いL42とする。第1の内部電
極と第2の内部電極間の間隙の幅S1,S2,S3,S
4は原則として中心周波数がf1の時と同じにし、した
がって第2の内部電極8a,8b,8c,8dの長さは
帯域通過フィルタ“F1”の場合より長くする。このよ
うに中心周波数が高くなれば第2の内部電極8a,8
b,8c,8dの各長さは一般に長くなる。但し、この
フィルタ“F2”の中心周波数f2がフィルタ“F1”
の中心周波数f1よりあまりにも遠ざかって、通過帯域
幅の変化が無視できなくなる場合には、間隙の幅S1,
S2,S3,S4を微増させ且つ、第1の内部電極の長
さL12,L22,L32,L42もそれぞれ微増させ
た設計にして製造を行う。
【0081】次に、中心周波数をf2として、通過帯域
幅をBW1より狭いものを量産する場合には、設計段階
でS1,S2,S3,S4の各寸法をそれぞれ大きくす
る。
【0082】この場合、S1,S2,S3,S4の値を
変えたために各共振器の共振周波数への影響が無視でき
ない場合には、各第1の内部電極の長さL12,L2
2,L32,L42の値を変更して、L12→L1、L
22→L2、L32→L3、L42→L4の方向へそれ
ぞれ近づけ、L12,L22,L32,L42をそれぞ
れ長くした分、同時に第2の内部電極8a,8b,8
c,8dの長さを短くした設計とする。
【0083】逆に、中心周波数をf2とし、通過帯域幅
をBW1より広いものを量産する場合には、設計段階で
S1,S2,S3,S4の各寸法をそれぞれ小さくす
る。この場合、S1,S2,S3,S4の値を変えたた
めに各共振器の共振周波数への影響が無視できない場合
には、各第1の内部電極の長さL12,L22,L3
2,L42の値を更に短くし、同時に第2の内部電極8
a,8b,8c,8dの長さを長くする。
【0084】このように第1・第2の内部電極の長さお
よび間隙の幅を設計段階で決定して、種々の所望のフィ
ルタを量産する。なお、上述した各電極の長さおよび間
隙の幅は、回転砥石を用いて間隙部の内部電極を切削す
ることによって所定の値にすることができる。
【0085】もし、逆に帯域幅がBW1に等しく、中心
周波数がf1より低いf3(f3<f1)である帯域通
過フィルタ“F3”を量産する場合、第1の内部電極2
aの長さをL1より長いL13とし、第1の内部電極2
bの長さをL2より長いL23とし、第1の内部電極2
cの長さをL3より長いL33とし、さらに第1の内部
電極2dの長さをL4より長いL43とする。第1の内
部電極と第2の内部電極間の間隙の幅S1,S2,S
3,S4は原則として中心周波数がf1の時と同じに
し、したがって第2の内部電極8a,8b,8c,8d
の長さは帯域通過フィルタ“F1”の場合より短くす
る。このように中心周波数が低くなれば第2の内部電極
8a,8b,8c,8dの各長さは一般に短くなる。但
し、このフィルタ“F3”の中心周波数f3がフィルタ
“F1”の中心周波数f1よりあまりにも遠ざかって、
通過帯域幅の変化が無視できなくなる場合には、間隙の
幅S1,S2,S3,S4を微減させ且つ、第1の内部
電極の長さL13,L23,L33,L43もそれぞれ
微減させた設計にして製造を行う。
【0086】次に、中心周波数をf3として、通過帯域
幅をBW1より狭いものを量産する場合には、設計段階
でS1,S2,S3,S4の各寸法をそれぞれ大きくす
る。
【0087】この場合、S1,S2,S3,S4の値を
変えたために各共振器の共振周波数への影響が無視でき
ない場合には、各第1の内部電極の長さL13,L2
3,L33,L43を更に長くし、同時に第2の内部電
極8a,8b,8c,8dの長さを短くした設計にす
る。
【0088】逆に、中心周波数をf3とし、通過帯域幅
をBW1より広いものを量産する場合には、設計段階で
S1,S2,S3,S4の各寸法をそれぞれ小さくす
る。この場合、S1,S2,S3,S4の値を変えたた
めに各共振器の共振周波数への影響が無視できない場合
には、各第1の内部電極の長さL13,L23,L3
3,L43の値を変更して、L13→L1、L23→L
2、L33→L3、L43→L4の方向へそれぞれ近づ
け、L12,L22,L32,L42をそれぞれ短くし
た分、同時に第2の内部電極8a,8b,8c,8dの
長さを長くする。
【0089】このように第1・第2の内部電極の長さお
よび間隙の幅を設計段階で決定して種々の所望のフィル
タを量産する。
【0090】以上のようにして、設計段階または試作段
階において、所望の特性が得られるような各部の寸法デ
ータを求め、それに基づいて量産を行えばよい。但し、
共振周波数等が大幅に異なる誘電体共振器装置を一つの
共通の誘電体ブロックで構成できない場合には、たとえ
ば共振周波数等をランク分けして、各ランク毎に誘電体
ブロックを共通化すればよい。
【0091】このようにして、任意の中心周波数および
任意の通過帯域幅を有する種々の通過帯域フィルタを、
共通の金型を用いて形成した誘電体ブロックにより製造
できるようになる。これを可能としているのは、図1に
示した誘電体ブロックの第2面Bの外部電極から連続す
る第2の内部電極8a,8b,8c,8dが存在してい
るためであり、これは図4に示したような従来の誘電体
共振器装置では得られない本願発明特有の効果である。
なお、図1に示した実施例では信号の入出力端子を図面
上省略しているが、例えば特開昭59−51606号公
報、特開昭60−114004号公報、実開昭58−5
4102号公報または実開昭63−181002号公報
に示されている従来公知の構造を採用することができ
る。
【0092】以上に示した誘電体共振器装置は六面体形
状の誘電体ブロックを用いたが、本願発明はこれに限定
されないことは言うまでもない。また、誘電体ブロック
は一体成型によるものに限らず、たとえば特公平3−1
5841号公報に開示されているように2枚の誘電体基
板を用い、これを接合することによってその接合面に貫
通孔が形成されるようにしてもよい。さらに、第1の実
施例では(1/4)波長タイプの誘電体共振器装置を例
としたが、各貫通孔内の両開口部付近にそれぞれ間隙を
設けることによって、各共振電極が(1/2)波長に共
振する誘電体共振器装置としてもよい。また、第1の実
施例では貫通孔の内径をその軸方向に一定としたが、そ
の他にテーパ状やステップ状のものであってもよい。
【0093】次に、この発明の第2の実施例に係る誘電
体共振器装置の構造を図3に示す。
【0094】図3(A)は上面図、(B)は(A)のX
−Xにおける垂直断面図である。図3において4は誘電
体基板であり、その第1主面に5a,5b,5c,5
d,9a,9b,9c,9dで示す電極を形成してい
る。7a,7b,7c,7dは電極非形成領域である。
これらの電極の内5a,5b,5c,5dが共振電極と
してのストリップラインとして作用し、9a,9b,9
c,9dが補助電極として作用する。また、誘電体基板
4の第2主面(裏面)から共振電極5a,5b,5c,
5dの短絡端側の端縁部および補助電極9a,9b,9
c,9d形成部側の端縁部にかけてアース電極6を形成
している。この構造によってストリップライン形の誘電
体共振器装置として作用し、4段の帯域通過フィルタと
して用いることができる。この場合も、各ストリップラ
インの短絡端からの長さと、電極非形成領域7a,7
b,7c,7dの長さによってフィルタ特性を設定する
ことができる。
【0095】なお、第1・第2の実施例ではいずれもコ
ムライン型のフィルタを例としたが、同様にしてインタ
ーディジタル型として構成してもよい。
【0096】
【発明の効果】この発明によれば、誘電体ブロックや誘
電体基板のバリエーションを増やすことなく、特性の異
なる多種類の誘電体共振器装置を容易に得ることがで
き、その製造コストも大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係る誘電体共振器装
置の構造を示す図であり、(B)は正面図、(A)は
(B)のX−Xにおける水平断面図である。
【図2】この発明の第1の実施例に係る誘電体共振器装
置の斜視図である。
【図3】この発明の第2の実施例に係る誘電体共振器装
置の構造を示す図であり、(A)は上面図、(B)は
(A)のX−Xにおける垂直断面図である。
【図4】従来技術による誘電体共振器装置の構造を示す
図であり、(B)は正面図、(A)は(B)のX−Xに
おける水平断面図である。
【図5】対称4段帯域通過フィルタの等価回路図であ
る。
【図6】二段コムライン型フィルタの等価回路図であ
る。
【符号の説明】
1−誘電体ブロック 2−第1の内部電極(共振電極) 3−外導体(アース電極) 4−誘電体基板 5−電極 6−アース電極 7−間隙 8−第2の内部電極 9−補助電極 H−貫通孔

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略平行な第1面と第2面との間に連続する
    側面を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する貫通孔
    を形成した誘電体ブロックを備え、この誘電体ブロック
    の第1面、第2面および前記側面に外部電極を形成し、
    前記貫通孔の内周面に、少なくとも一方の開口部付近に
    間隙をおいて第1・第2の内部電極を形成したことを特
    徴とする誘電体共振器装置。
  2. 【請求項2】略平行な第1面と第2面との間に連続する
    側面を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する貫通孔
    を形成した誘電体ブロックを備え、この誘電体ブロック
    の第1面、第2面および前記側面に外部電極を形成し、
    前記貫通孔の内周面に、第1面の開口部付近に間隙をお
    いて第1・第2の内部電極を形成したことを特徴とする
    誘電体共振器装置。
  3. 【請求項3】略平行な第1面と第2面との間に連続する
    側面を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する貫通孔
    を有する誘電体ブロックを形成し、この誘電体ブロック
    の第1面、第2面および前記側面に外導体膜を被着形成
    し、少なくとも一方の開口部付近に間隙をおいて第1・
    第2の内導体膜を前記貫通孔の内周面に被着形成するこ
    とを特徴とする誘電体共振器装置の製造方法。
  4. 【請求項4】略平行な第1面と第2面との間に連続する
    側面を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する貫通孔
    を有する誘電体ブロックを形成し、この誘電体ブロック
    の第1面、第2面および前記側面に外導体膜を被着形成
    し、第1面の開口部付近に間隙をおいて第1・第2の内
    導体膜を前記貫通孔の内周面に被着形成することを特徴
    とする誘電体共振器装置の製造方法。
  5. 【請求項5】共通の成型金型を用いて前記誘電体ブロッ
    クを形成し、前記各貫通孔内の間隙の位置を異ならせて
    種々の共振器特性を有する誘電体共振器装置を製造する
    請求項3または請求項4記載の誘電体共振器装置の製造
    方法。
  6. 【請求項6】共通の成型金型を用いて前記誘電体ブロッ
    クを形成し、前記各貫通孔内の間隙の幅を異ならせて種
    々の共振器特性を有する誘電体共振器装置を製造する請
    求項3または請求項4記載の誘電体共振器装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】共通の成型金型を用いて前記誘電体ブロッ
    クを形成し、前記各貫通孔内の間隙の位置および幅を異
    ならせて種々の共振器特性を有する誘電体共振器装置を
    製造する請求項3または請求項4記載の誘電体共振器装
    置の製造方法。
  8. 【請求項8】略平行な第1面と第2面との間に連続する
    側面を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する複数の
    貫通孔を形成した誘電体ブロックを備え、この誘電体ブ
    ロックの第1面、第2面および前記側面に外部電極を形
    成し、前記各貫通孔の内周面に、少なくとも一方の開口
    部付近に間隙をおいて第1・第2の内部電極をそれぞれ
    形成したことを特徴とする誘電体共振器装置。
  9. 【請求項9】略平行な第1面と第2面との間に連続する
    側面を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する複数の
    貫通孔を形成した誘電体ブロックを備え、この誘電体ブ
    ロックの第1面、第2面および前記側面に外部電極を形
    成し、前記各貫通孔の内周面に、第1面の開口部付近に
    間隙をおいて第1・第2の内部電極をそれぞれ形成した
    ことを特徴とする誘電体共振器装置。
  10. 【請求項10】略平行な第1面と第2面との間に連続す
    る側面を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する複数
    の貫通孔を有する誘電体ブロックを形成し、この誘電体
    ブロックの第1面、第2面および前記側面に外導体膜を
    被着形成し、少なくとも一方の開口部付近に間隙をおい
    て第1・第2の内導体膜を前記各貫通孔の内周面にそれ
    ぞれ被着形成することを特徴とする誘電体共振器装置の
    製造方法。
  11. 【請求項11】略平行な第1面と第2面との間に連続す
    る側面を有し、内部に第1面と第2面間を貫通する複数
    の貫通孔を有する誘電体ブロックを形成し、この誘電体
    ブロックの第1面、第2面および前記側面に外導体膜を
    被着形成し、第1面の開口部付近に間隙をおいて第1・
    第2の内導体膜を前記各貫通孔の内周面にそれぞれ被着
    形成することを特徴とする誘電体共振器装置の製造方
    法。
  12. 【請求項12】共通の成型金型を用いて前記誘電体ブロ
    ックを形成し、前記各貫通孔内の間隙の位置を異ならせ
    て種々の共振器装置特性を有する誘電体共振器装置を製
    造する請求項10または請求項11記載の誘電体共振器
    装置の製造方法。
  13. 【請求項13】共通の成型金型を用いて前記誘電体ブロ
    ックを形成し、前記各貫通孔内の間隙の幅を異ならせて
    種々の共振器装置特性を有する誘電体共振器装置を製造
    する請求項10または請求項11記載の誘電体共振器装
    置の製造方法。
  14. 【請求項14】共通の成型金型を用いて前記誘電体ブロ
    ックを形成し、前記各貫通孔内の間隙の位置および幅を
    異ならせて種々の共振器装置特性を有する誘電体共振器
    装置を製造する請求項10または請求項11記載の誘電
    体共振器装置の製造方法。
  15. 【請求項15】第1主面に共振電極を形成し、第2主面
    にアース電極を形成してなる誘電体基板を含む誘電体共
    振器装置において、誘電体基板の一方の端縁部付近で共
    振電極をアース電極に導通させるとともに、アース電極
    に導通し且つ前記誘電体基板の一方の端縁部に対向する
    他方の端縁部から前記共振電極の開放端付近にまで延び
    る補助電極を形成したことを特徴とする誘電体共振器装
    置。
  16. 【請求項16】第1主面に共振電極を形成し、第2主面
    にアース電極を形成してなる誘電体基板を含む誘電体共
    振器装置において、共振電極の両端を開放端とするとと
    もに、アース電極に導通し且つ誘電体基板の対向する二
    つの端縁部から前記共振電極の開放端付近にまで延びる
    補助電極をそれぞれ形成したことを特徴とする誘電体共
    振器装置。
  17. 【請求項17】誘電体基板の第1主面に共振電極を形成
    し、第2主面にアース電極を形成するとともに、前記誘
    電体基板の一方の端縁部付近で共振電極をアース電極に
    導通させ、アース電極に導通し且つ前記誘電体基板の一
    方の端縁部に対向する他方の端縁部から前記共振電極の
    開放端付近にまで延びる補助電極を形成する工程を含む
    ことを特徴とする誘電体共振器装置の製造方法。
  18. 【請求項18】誘電体基板の第1主面に両端を開放端と
    する共振電極を形成し、第2主面にアース電極を形成す
    るとともに、アース電極に導通し且つ誘電体基板の対向
    する二つの端縁部から前記共振電極の開放端付近にまで
    延びる補助電極をそれぞれ形成する工程を含むことを特
    徴とする誘電体共振器装置の製造方法。
  19. 【請求項19】前記共振電極と前記補助電極間の間隙の
    位置を異ならせて種々の共振器特性を有する誘電体共振
    器装置を製造する請求項17または請求項18記載の誘
    電体共振器装置の製造方法。
  20. 【請求項20】前記共振電極と前記補助電極間の間隙の
    幅を異ならせて種々の共振器特性を有する誘電体共振器
    装置を製造する請求項17または請求項18記載の誘電
    体共振器装置の製造方法。
  21. 【請求項21】前記共振電極と前記補助電極間の間隙の
    位置および幅を異ならせて種々の共振器特性を有する誘
    電体共振器装置を製造する請求項17または請求項18
    記載の誘電体共振器装置の製造方法。
  22. 【請求項22】第1主面に複数の共振電極を形成し、第
    2主面にアース電極を形成してなる誘電体基板を含む誘
    電体共振器装置において、誘電体基板の端縁部付近で各
    共振電極をアース電極に導通させるとともに、アース電
    極に導通し且つ前記誘電体基板の他方の端縁部から前記
    各共振電極の開放端付近にまで延びる補助電極をそれぞ
    れ形成したことを特徴とする誘電体共振器装置。
  23. 【請求項23】第1主面に複数の共振電極を形成し、第
    2主面にアース電極を形成してなる誘電体基板を含む誘
    電体共振器装置において、各共振電極の両端を開放端と
    するとともに、アース電極に導通し且つ誘電体基板の対
    向する二つの端縁部から前記各共振電極の開放端付近に
    まで延びる補助電極をそれぞれ形成したことを特徴とす
    る誘電体共振器装置。
  24. 【請求項24】誘電体基板の第1主面に複数の共振電極
    を形成し、第2主面にアース電極を形成するとともに、
    前記誘電体基板の端縁部付近で各共振電極をアース電極
    に導通させ、アース電極に導通し且つ前記誘電体基板の
    他方の端縁部から前記各共振電極の開放端付近にまで延
    びる補助電極をそれぞれ形成する工程を含むことを特徴
    とする誘電体共振器装置の製造方法。
  25. 【請求項25】誘電体基板の第1主面にそれぞれ両端を
    開放端とする複数の共振電極を形成し、第2主面にアー
    ス電極を形成するとともに、アース電極に導通し且つ誘
    電体基板の対向する二つの端縁部から前記各共振電極の
    開放端付近にまで延びる補助電極をそれぞれ形成する工
    程を含むことを特徴とする誘電体共振器装置の製造方
    法。
  26. 【請求項26】前記共振電極と前記補助電極間の間隙の
    各位置を異ならせて種々の共振器装置特性を有する誘電
    体共振器装置を製造する請求項24または請求項25記
    載の誘電体共振器装置の製造方法。
  27. 【請求項27】前記共振電極と前記補助電極間の間隙の
    各幅を異ならせて種々の共振器装置特性を有する誘電体
    共振器装置を製造する請求項24または請求項25記載
    の誘電体共振器装置の製造方法。
  28. 【請求項28】前記共振電極と前記補助電極間の間隙の
    各位置および各幅を異ならせて種々の共振器装置特性を
    有する誘電体共振器装置を製造する請求項24または請
    求項25記載の誘電体共振器装置の製造方法。
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