JP2007002201A - ポリアミド系混合樹脂フィルムロール、およびその製造方法 - Google Patents
ポリアミド系混合樹脂フィルムロール、およびその製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】本発明のポリアミド系樹脂フィルムロールは、フィルムの巻き終わりから2m以内に1番目の試料切り出し部を設け、フィルムの巻き始めから2m以内に最終の切り出し部を設けるとともに、1番目の試料切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設けた場合、各切り出し部から切り出されたすべての試料について、エラストマーの含有率、引張弾性率、沸水収縮率や厚み方向の屈折率等の物性が、所定の範囲の変動幅になるように調整されている。
【選択図】なし
Description
(1)前記各切り出し部から切り出された各試料について、熱可塑性エラストマー成分の含有量を測定し、それらの含有率の平均値である平均含有率を算出したときに、すべての試料の熱可塑性エラストマー成分の含有量の変動率が、平均含有率に対して±10%の範囲内である
(2)巻取られたロールの長手方向全長に亘る厚みの変動率が、平均厚みに対して±2%〜±10%の範囲内である
(3)前記各切り出し部から切り出された各試料について、フィルムの巻き取り方向の引張弾性率を測定したときに、それらの引張弾性率の平均値である平均引張弾性率が1.30GPa(1300N/mm2 )以上2.50GPa(2500N/mm2 )未満であるとともに、すべての試料の引張弾性率の変動率が、前記平均引張弾性率に対して±10%の範囲内である
(4)前記各切り出し部から切り出された各試料について、ゲルボフレックステスターを用いて、1分間あたり40サイクルの速度で連続して3000サイクルの屈曲テストを行った場合のピンホールの個数が、いずれも10個以下である
(1)前記フィルム化工程が、ポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとを混合した後に溶融押し出しするものであるとともに、使用される各チップの形状が、長径および短径を有する楕円断面を有する楕円柱状とされており、かつ、熱可塑性エラストマーチップが、ポリアミド系樹脂チップの平均長径、平均短径および平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれる平均長径、平均短径および平均チップ長さを有するものに調整されている
(2)前記フィルム化工程が、ポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとを混合した後に溶融押し出しするものであるとともに、そのポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとの混合を、昇華性の偏析防止剤を加えて行う
ポリオレフィンフィルム等とラミネートして所定の大きさ(20.3cm×27.9cm)に切断したフイルムを、所定の温度・湿度下で所定の時間に亘ってコンディショニングした後、その長方形テストフイルムを巻架して所定の長さの円筒状にする。そして、その円筒状フイルムの両端を、それぞれ、ゲルボーフレックステスターの円盤状固定ヘッドの外周および円盤状可動ヘッドの外周に固定し、可動ヘッドを固定ヘッドの方向に、平行に対向した両ヘッドの軸に沿って所定長さ(7.6cm)だけ接近させる間に所定角度(440゜)回転させ、続いて回転させることなく所定長さ(6.4cm)直進させた後、それらの動作を逆向きに実行させて可動ヘッドを最初の位置に戻すという1サイクルの屈曲テストを、所定の速度(1分間あたり40サイクル)の速度で、所定サイクル(3000サイクル)だけ連続して繰り返す。しかる後に、テストしたフイルムの固定ヘッドおよび可動ヘッドの外周に固定した部分を除く所定範囲(497cm2 )の部分に生じたピンホール数を計測する。
ポリアミド系樹脂フィルムロールの各切り出し部から切り出された二軸配向ポリアミド系樹脂フィルムを正方形状に切り出し、23℃、65%RHの雰囲気で2時間以上放置する。この試料の中央を中心とする円(直径約20cm程度)を描き、縦方向(フィルム引出し方向)を0°として、15°間隔で時計回りに0〜165°方向に円の中心を通る直線を引き、各方向の直径を測定し、処理前の長さとする。次いで、切り出した試料を沸水中で30分間加熱処理した後、取り出して表面に付着した水分を拭き取り、風乾してから23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置し、上述したように各直径方向に引いた直線の長さを測定して処理後の長さとし、下式1〜5によって、BS(沸水収縮率)、BSx(最大沸水収縮率)、BSax(平均沸水収縮率)、BSd(沸水収縮率方向差)、BSad(平均沸水収縮率方向差)を算出する。
BS=[(処理前の長さ−処理後の長さ)/処理前の長さ]×100(%)・・・1
BSx=15°間隔で0〜165°方向に測定した中で最大の収縮率(%)・・・2
BSax=すべての試料のBSxの総和/試料の数・・・3
BSd=|(45°度方向のBS)−(135°度方向のBS)|・・・4
BSad=すべての試料のBSdの総和/試料の数・・・5
Nza=すべての試料のNzの総和/試料の数・・・6
(1)ポリアミド系樹脂チップとエラストマーチップの形状の統一化
(2)樹脂チップ乾燥時の水分率低減
(3)ホッパへの樹脂供給時の温度保持
(4)ホッパ形状の適正化
(5)樹脂混合時における偏析防止剤の添加
(6)偏析防止剤添加による悪影響の除去
(7)延伸条件の適正化
以下、上記した各手段について順次説明する。
本発明のポリアミド系混合樹脂フィルムロールの製造においては、原料であるポリアミド樹脂チップおよびエラストマーチップをホッパ内でブレンドした後、溶融混練し、押出機から押出して、フィルム化する(いわゆるブレンド方式)。すなわち、ポリアミド系樹脂チップとエラストマーチップとを別々のホッパにおいて連続式あるいは間欠式に供給し、必要に応じて緩衝ホッパを介して、最終的には、押出機直前あるいは直上のホッパ(以下、「最終ホッパ」という)でポリアミド系樹脂チップとエラストマーチップとを混ぜながら、押出し機の押出量に合わせて原料チップを定量的に押出機に供給してフィルムを形成する。
ホッパ内へ供給されるチップは、通常、ブレンダー等の装置によって、加熱され水分が低減される。かかるチップの乾燥に際し、ポリエステルフィルムロールやポリプロピレンフィルムロールの製造においては、一般的に、乾燥時に水分率を低くするほど、押出工程における加水分解が抑えられて良好なフィルムロールが得られると考えられている。しかしながら、本発明者らが検討した結果、ポリアミド系樹脂フィルムロールの製造においては、乾燥時に単純に水分率を低くするだけでは、延伸が困難となってしまい、物性の均一なフィルムロールが得られず、水分率を所定範囲にコントロールし、ある程度の水分を確保することによって、押出工程において加水分解させることなく適度に可塑化させた方が、物性の均一なフィルムロールが得られることが判明した。すなわち、本発明のフィルムロールを得るためには、チップの水分率を800ppm以上1000ppm以下にコントロールすることが必要である。チップの水分率が1000ppmを上回ると、溶融させた場合に加水分解が助長され、粘度が低下して、未延伸フィルムの縦方向の厚み斑が悪くなり、二軸延伸フィルムの縦方向の厚み斑の増加、物性の変動やバラツキの原因となる。反対に、チップの水分率が800ppmを下回ると、溶融させた場合の粘度が高くなりすぎて、製膜性(延伸し易さ)が悪化する。なお、ホッパ内へ供給されるチップの最適な水分率は、850ppm以上950ppm以下である。
上記の如く、チップの水分率を800ppm以上1000ppm以下に調整した場合であっても、加熱乾燥後のチップを放置して常温(室温)まで温度を下げた後にホッパに供給した場合には、物性の均一なフィルムロールを得ることはできない。すなわち、本発明のフィルムロールを得るためには、ブレンダー等で加熱乾燥させたチップを高温に保持したまま、ホッパに供給することが必要である。具体的には、ブレンダーで加熱乾燥させたチップは、80℃以上に保持したままホッパに供給することが必要であり、90℃以上に保持したままホッパに供給するとより好ましい。ホッパに供給するチップの温度が80℃を下回ると、樹脂の噛み込みが悪くなり、縦方向の厚み斑や物性の変動やバラツキの原因となり、本発明のフィルムロールが得られなくなる。なお、ブレンダー等の装置により、チップを乾燥する際には、乾燥温度は、150℃以下に調整することが必要である。乾燥温度が150℃を上回ると、乾燥時に加水分解が起こる可能性があるので好ましくない。また、ブレンダーで加熱乾燥させたチップの温度が、80℃を下回った場合には、80℃以上になるように再度加温してホッパに供給することが必要である。
最終ホッパとして漏斗状ホッパを用い、その傾斜角を70゜以上にすることによって、大きいチップも小さいチップと同様に落とし易くすることができ、内容物の上端部が水平面を保ちつつ下降していくようになるため、原料偏析の低減に効果的である。より好ましい傾斜角は75゜以上である。なお、ホッパの傾斜角とは、漏斗状の斜辺と、水平な線分との間の角度である。最終ホッパの上流に複数のホッパを使用しても良く、この場合、いずれのホッパにおいても、傾斜角を70゜以上とする必要があり、より好ましくは75゜以上である。
さらに、ホッパ内での原料偏析を低減する手段として、ホッパ内でのポリアミド系樹脂とエラストマーとの混合において、昇華性の偏析防止剤を添加することも好ましい。かかる昇華性の偏析防止剤としては、低沸点のグリコールを用いることができ、その中でも、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレングリコールを好適に用いることができる。また、ポリアミド系樹脂の原料チップやエラストマーの原料チップに加える昇華性の偏析防止剤の量は、ポリアミド系樹脂とエラストマーとの合計重量に対して0.02%〜2.00%の範囲内とするのが好ましい。0.02%未満とすると十分な偏析防止効果が得られなくなるので好ましくなく、反対に、2.00%以上となると完全に昇華し切らなくなる虞れが生じるので好ましくない。
チップを溶融押し出しして未延伸フィルムを得る際には、押出機によりチップを200〜300℃の温度で溶融させてTダイから押し出すことによってフィルム状(シート状)に成形(すなわち、キャスティング)した後、所定の温度に冷却した金属ロール等の冷却ロールに巻き付ける方法によって急冷する。なお、縦方向の厚み斑、物性の変動やバラツキの観点から、好ましい溶融押し出し温度は、240℃〜290度である。本発明のフィルムロールを得るためには、溶融した樹脂を金属ロールに巻き付ける場合に、エアーギャップ(すなわち、Tダイリップの出口からチルロール表面までの鉛直方向の距離)を20〜60mmに調整するとともに、幅広な吸引口を有するバキュームボックス(バキュームチャンバー)等の吸引装置を利用して、溶融樹脂と冷却ロールの表面に接触する部分を、溶融樹脂の全幅に亘って、巻き取り方向と反対方向に吸引することにより、溶融樹脂を強制的に金属ロールに密着させるのが好ましい。
未延伸フィルムを二軸延伸する方法としては、未延伸フィルムをロール式延伸機で縦方向に延伸しテンター式延伸機で横方向に延伸した後に熱固定処理および緩和処理を行う縦・横延伸方法等を採用する必要がある。さらに、本発明のフィルムロールを得るためには、二軸延伸する方法として、いわゆる縦−縦−横延伸方法を採用する必要がある。かかる縦−縦−横延伸方法とは、実質的に未配向のポリアミド系混合樹脂フィルムを縦延伸するにあたり、一段目の延伸を施し、Tg以下に冷却することなく、引続き二段目の延伸を行い、しかる後、3.0倍以上、好ましくは、3.5倍以上の倍率で横延伸し、さらに熱固定する方法である。そして、本発明のフィルムロールを得るためには、上記した縦−縦−横延伸を行う際に、一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より高くすることが必要である。すなわち、そのように一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より高くすることにより、沸水収縮率等の物性が良好な上、それらの物性のバラツキが少ないフィルムロールを得ることが可能となる。なお、縦−縦−横延伸を行う場合には、通常、一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より低くした方が、一段目の延伸時にロールへの粘着を生ずることなく容易に延伸できるが、テフロン(登録商標)製ロール等の特殊なロールを使用することにより、一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より高くしても、ロールへの粘着を起こすことなく容易に延伸することが可能となる。
上記したチップAを、15klのブレンダー装置を用いて約8.0時間に亘って約120℃に加温しながら予備乾燥した。一方、上記したチップBを15klの別のブレンダー装置を用いて約8.0時間に亘って約80℃に加温しながら予備乾燥した。ブレンダー内から各チップを所定量採取して水分率を測定したところ、チップA,Bの水分率は、いずれも800ppmであった。なお、水分率の測定は、カールフィッシャー水分計(KYOTO Electronics社製 MKC−210)を用い、試料重量1g、試料加熱温度230℃の条件下にて行った。
ポリアミド系混合樹脂フイルムを、表面に対して垂直にかつ巻き取り方向に対して垂直に切断して超薄切片を作製し、超薄片法によりリンタングステン酸および酸化ルテニウムで染色して試料を調整した。しかる後、日本電子社製透過型電子顕微鏡(JEM2010)で倍率10000倍で観察して、電子顕微鏡写真(厚み方向約160mm×巻き取り方向約220mm)を撮影した。そして、日本電子社製画像処理装置(analySIS)を利用して、リンタングステン酸および酸化ルテニウムで染色されたエラストマー部分の面積の全体に占める割合を、エラストマー成分の含有率として算出した。
ポリアミド系混合樹脂フィルムを、長さ150mm、幅15mmにサンプリングし、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で24時間調湿した。そして、温度23℃、相対湿度50%の条件下で、JIS K−7127に準拠し、島津株式会社製オートグラフAG−100E型を使用し、調湿したフィルムを100mmの距離を隔てたチャック間に掴み、引張速度200mm/分で引っ張り、引張比例限度内における引張応力とこれに対応するひずみの比を、引張弾性率として算出した。
片方のスリットロールの各切り出し部から切り出された二軸配向ポリアミド系樹脂フィルム(試料フィルム)を一辺21cmの正方形状に切り出し、23℃、65%RHの雰囲気で2時間以上放置した。この試料の中央を中心とする直径20cmの円を描き、縦方向(フィルム引出し方向)を0°として、15°間隔で時計回りに0〜165°方向に円の中心を通る直線を引き、各方向の直径を測定し、処理前の長さとした。次いで、切り出した試料を沸水中で30分間加熱処理した後、取り出して表面に付着した水分を拭き取り、風乾してから23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置し、上述したように各直径方向に引いた直線の長さを測定して処理後の長さとし、上式1〜5によって、BS(沸水収縮率)、BSx(最大沸水収縮率)、BSax(平均沸水収縮率)、BSd(沸水収縮率方向差)、BSad(平均沸水収縮率方向差)を算出した。
スリットロールを長手方向全長に亘って約3cm幅にスリットして厚み斑測定用のスリットロールを作製した。しかる後、アンリツ社製の厚み斑測定装置(広範囲高感度電子マイクロメーターK−313A)を用いて、長手方向全長に亘る平均厚み、最大厚み、最小厚みを求めた。そして、下式7により、それらの最大厚み・最小厚みの内の平均厚みとの差の大きい方と平均厚みとの差を算出し、その差の平均厚みに対する割合(%)を算出することによって、長手方向全長に亘る厚みの変動率を算出した。
厚みの変動率=|最大厚みあるいは最小厚み−平均厚み|/平均厚み・・・7
アタゴ社製の「アッベ屈折計4T型」を用いて、各試料切り出し部から切り出された各試料フィルムを23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置した後に、厚み方向の屈折率(Nz)を測定した。また、全試料フィルムの平均の平均屈折率を算出して、表8の如く、全試料中で最大あるいは最小のNzと平均屈折率との差を算出するとともに、その差の平均屈折率に対する割合を変動率として算出した。
各切り出し部から切り出された各試料フィルムを23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置した後、東洋精機製作所社製の「フィルムインパクトテスター TSS式」を使用し、直径12.7mmの半球型衝突子により破断強度を測定し、衝撃強度とした。また、全試料フィルムの平均の衝撃強度も算出した。
上記した沸水収縮率、縦方向厚み斑、屈折率、衝撃強度を測定したスリットロールとは別のスリットロール(同一のミルロールから得られたもの)を用い、そのスリットロールを構成する二軸配向ポリアミド系樹脂フィルムにウレタン系AC剤(東洋モートン社製「EL443」)を塗布した後、その上に、モダンマシナリー社製のシングルテストラミネータ−装置を用いて厚さ15μmのLDPE(低密度ポリエチレン)フィルムを315℃で押し出し、さらに、その上に厚さ40μmのLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)フィルムを連続的にラミネートし、ポリアミド系樹脂/LDPE/LLDPEよりなる3層積層構造のラミネートフィルムロールを得た。また、ラミネートフィルムロールを製造する際の加工性を下記の3段階で評価した。
○:ロールに皺が発生せず、条件調整も不要
△:条件調整によりロールの皺が解消
×:どのように条件調整を行っても、ロールに皺が発生
また、そのラミネートフィルムロールから切り出したラミネートフィルムを、幅15mm、長さ200mmに切り出して試験片とし、東洋ボールドウイン社製の「テンシロンUMT−II−500型」を用いて、温度23℃、相対湿度65%の条件下でポリアミド系樹脂フィルム層とLDPE層間の剥離強度を測定した。なお、引張速度は10cm/分、剥離角度は180度とし、剥離部分に水を付けて測定した。また、ラミネート強度の測定は、ラミネートフィルムロールの巻き終わりから2m以内において1番目の試料片を切り出し、1番目の試料片の切り出し部分から約100m毎において2番目から19番目の試料片を切り出し、フィルムの巻き始めから2m以内において20番目の試料片を切り出し、それらの1番目から20番目までの各試料片について測定した。また、それらの測定値の平均も算出した。
上記の如くラミネートフィルムロールとして巻き取られたラミネートフィルムを、西部機械社製のテストシーラーを用いて巻き長さ方向に平行に2つに折り畳みつつ縦方向に各両端20mmずつを150℃で連続的に熱シールし、それに垂直方向に10mmを150mm間隔で断続的に熱シールして幅200mmの半製品を得た。これを巻き長さ方向に、両縁部をシール部分が10mmとなるように裁断した後、これと垂直方向にシール部分の境界で切断し、3方シール袋(シール幅:10mm)を作製した。それらの3方シール袋の中から、ラミネートフィルムロールの巻き終わりから2m以内の部分から作製された3方シール袋を1番目のサンプルとして選択し、その1番目のサンプルの作製部分から約100,200,・・・,1800,1900m離れた部分から作製された3方シール袋を、それぞれ、2番目〜20番目のサンプルとして選択し、ラミネートフィルムロールの巻き始めから2m以内の部分から作製された3方シール袋を21番目のサンプルとして選択した。そして、それらの21枚の3方シール袋を沸騰水中で30分間熱処理した後、23℃、65%RHの雰囲気で一昼夜保持し、さらに、それらの21枚の3方シール袋を重ねて上から袋全面に1kgの荷重をかけ、一昼夜保持した後に荷重を取り去って袋の反り返り(S字カール)の度合いを以下のようにして評価した。
◎ :全く反り返りがない
○ :わずかに反り返りが見られる
× :明らかに反り返りが見られる
××:反り返りが著しい
上記ラミネートフィルムロールから切り出したラミネートフィルムを、20.3cm(8インチ)×27.9cm(11インチ)の大きさに切断し、その切断後の長方形テストフイルム(ラミネートフィルム)を、温度23℃、相対湿度50%の条件下に、24時間以上放置してコンディショニングした。しかる後、その長方形テストフイルムを巻架して長さ20.32cm(8インチ)の円筒状にした。そして、その円筒状フイルムの一端を、ゲルボーフレックステスター(理学工業社製、NO.901型)(MIL−B−131Cの規格に準拠)の円盤状固定ヘッドの外周に固定し、円筒状フィルムの他端を、固定ヘッドと17.8cm(7インチ)隔てて対向したテスターの円盤状可動ヘッドの外周に固定した。そして、可動ヘッドを固定ヘッドの方向に、平行に対向した両ヘッドの軸に沿って7.6cm(3.5インチ)接近させる間に440゜回転させ、続いて回転させることなく6.4cm(2.5インチ)直進させた後、それらの動作を逆向きに実行させて可動ヘッドを最初の位置に戻すという1サイクルの屈曲テストを、1分間あたり40サイクルの速度で、連続して3000サイクル繰り返した。しかる後に、テストしたフイルムの固定ヘッドおよび可動ヘッドの外周に固定した部分を除く17.8cm(7インチ)×27.9cm(11インチ)内の部分に生じたピンホール数を計測した(すなわち、497cm2 (77平方インチ)当たりのピンホール数を計測した)。
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムを、テフロン(登録商標)製ロールによって延伸温度約90℃で約2.2倍に縦延伸(第1縦延伸)した後、セラミック製ロールによって延伸温度約70℃で約1.5倍に縦延伸(第2縦延伸)した。さらに、縦延伸されたシートを、実施例1と同様に、連続的にステンターに導き、約130℃で4.0倍に横延伸し、約210℃で熱固定して5.0%の横弛緩処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去することによって、約15μmの二軸延伸フィルムを2000m以上に亘って連続的に製膜した。なお、フィルムを連続製造したときのフィルム表面温度の変動幅は、実施例1と同様に、予熱工程で平均温度±0.8℃、延伸工程で平均温度±0.6℃、熱処理工程で平均温度±0.5℃の範囲内であった。しかる後、得られたフィルムを、実施例1と同様にスリットして巻き取ることによって、実施例2のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
原料チップAと原料チップBとの混合比率を、チップAを90.0重量%としてチップBを10.0重量%とした以外は、実施例2と同様にして、実施例3のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。なお、実施例3においても、エラストマーチップ(チップB)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、ポリアミド系樹脂チップ(チップA)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
原料チップBの代わりに原料チップCを用い、原料チップAと原料チップCとの混合比率を、チップAを95.0重量%としてチップCを5.0重量%とした以外は、実施例2と同様にして、実施例4のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。なお、実施例4においても、エラストマーチップ(チップC)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、ポリアミド系樹脂チップ(チップA)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
原料チップBの代わりに原料チップDを用い、原料チップAと原料チップDとの混合比率を、チップAを95.0重量%としてチップDを5.0重量%とした以外は、実施例2と同様にして、実施例5のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。なお、実施例5においても、エラストマーチップ(チップD)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、ポリアミド系樹脂チップ(チップA)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
原料チップBの代わりに原料チップEを用い、原料チップAと原料チップEとの混合比率を、チップAを95.0重量%としてチップEを5.0重量%とした以外は、実施例2と同様にして、実施例6のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。なお、実施例6においても、エラストマーチップ(チップE)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、ポリアミド系樹脂チップ(チップA)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
原料チップBの代わりに原料チップFを用い、原料チップAと原料チップFとの混合比率を、チップAを95.0重量%としてチップFを5.0重量%とした以外は、実施例2と同様にして、実施例7のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。なお、実施例7においても、エラストマーチップ(チップF)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップ(チップA)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
原料チップBの代わりに原料チップGを用い、原料チップAと原料チップGとの混合比率を、チップAを95.0重量%としてチップGを5.0重量%とした以外は、実施例2と同様にして、実施例8のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。なお、実施例8においても、エラストマーチップ(チップG)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップ(チップA)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
原料を原料チップAのみとした以外は実施例2と同様にして、比較例1のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
原料チップAと原料チップBとの混合比率(重量比)を95:5に変更し、かつ、原料チップA,Bの予備乾燥条件を、約4.0時間に亘って約100℃に加温する方法に変更した以外は、実施例2と同様にして、比較例2のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。なお、予備乾燥後に、ブレンダー内から各チップを所定量採取して水分率を測定したところ、チップA,Bの水分率は、いずれも1500ppmであり、ホッパに供給する直前のチップA,Bの温度は、いずれも約85℃であった。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
原料チップA,Bを、予備乾燥した後に押出機直上のホッパに供給する前に、各ブレンダー内で約5時間に亘って放置した以外は、実施例2と同様にして、比較例3のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。なお、ホッパに供給する直前のチップA,Bの水分率は、いずれも800ppmであり、ホッパに供給する直前のチップA,Bの温度は、いずれも約30℃であった。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
ブレンダー内の原料チップA,Bを押出機直上のホッパに供給する際にホッパの傾斜角を45゜に変更した以外は実施例2と同様にして、比較例4のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
原料チップA,Bを押出機直上のホッパに供給する際に、ホッパ内に偏析防止剤を添加しなかった以外は、実施例2と同様にして、比較例5のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
原料チップAと原料チップHとを用いて両者の混合比率(重量比)を95:5に変更した以外は、実施例2と同様にして、比較例6のポリアミド系混合樹脂フィルムロールを得た。なお、比較例6においては、エラストマーチップ(チップH)の平均長径、平均チップ長さは、ポリアミド系樹脂チップ(チップA)の平均長径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれていない。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜9に示す。
表3〜9から、実施例1〜8のフィルムロールは、いずれも、ロール全体に亘る縦方向の厚み斑が非常に小さく、エラストマーの含有率の変動が小さく、引張弾性率、沸水収縮率や屈折率等の物性の変動が小さいことが分かる。また、そのようにエラストマーの含有率の変動が小さく、引張弾性率、沸水収縮率や屈折率等の物性の変動が小さい実施例1〜8のフィルムロールは、いずれも、S字カール現象が起こらず、ラミネート加工性が良好であることが分かる。その上、実施例1〜8のフィルムロールを構成するフィルムは、衝撃強度(強靱性、耐ピンホール性)が良好であり、ラミネート強度が高いことが分かる。さらに、耐ピンホール性が非常に良好である上、その変動も小さく、液体スープ等の水分を多く含む食品の包装用途に適していることが分かる。
Claims (25)
- ポリアミド系樹脂と熱可塑性エラストマーとの混合樹脂によって形成されており、幅が0.2m以上3.0m以下で長さが300m以上30000m以下のフィルムを巻き取ってなるフィルムロールであって、
フィルムの巻き終わりから2m以内に1番目の試料切り出し部を、また、フィルムの巻き始めから2m以内に最終の切り出し部を設けるとともに、1番目の試料切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設けたとき、下記要件(1)および(2)を満たすことを特徴とするポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
(1)前記各切り出し部から切り出された各試料について、熱可塑性エラストマー成分の含有量を測定し、それらの含有率の平均値である平均含有率を算出したときに、すべての試料の熱可塑性エラストマー成分の含有量の変動率が、平均含有率に対して±10%の範囲内である
(2)巻取られたロールの長手方向全長に亘る厚みの変動率が、平均厚みに対して±2%〜±10%の範囲内である - ポリアミド系樹脂と熱可塑性エラストマーとの混合樹脂によって形成されており、幅が0.2m以上3.0m以下で長さが300m以上30000m以下のフィルムを巻き取ってなるフィルムロールであって、
フィルムの巻き終わりから2m以内に1番目の試料切り出し部を、また、フィルムの巻き始めから2m以内に最終の切り出し部を設けるとともに、1番目の試料切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設けたとき、下記要件(3)を満たすことを特徴とするポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
(3)前記各切り出し部から切り出された各試料について、フィルムの巻き取り方向の引張弾性率を測定したときに、それらの引張弾性率の平均値である平均引張弾性率が1.30GPa以上2.50GPa未満であるとともに、すべての試料の引張弾性率の変動率が、前記平均引張弾性率に対して±10%の範囲内である - ポリアミド系樹脂と熱可塑性エラストマーとの混合樹脂によって形成されており、幅が0.2m以上3.0m以下で長さが300m以上30000m以下のフィルムを巻き取ってなるフィルムロールであって、
フィルムの巻き終わりから2m以内に1番目の試料切り出し部を、また、フィルムの巻き始めから2m以内に最終の切り出し部を設けるとともに、1番目の試料切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設けたとき、下記要件(4)を満たすことを特徴とするポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
(4)前記各切り出し部から切り出された各試料について、ゲルボフレックステスターを用いて、1分間あたり40サイクルの速度で連続して3000サイクルの屈曲テストを行った場合のピンホールの個数が、いずれも10個以下である - 前記各切り出し部から切り出された各試料について、全方向の沸水収縮率のうちの最大値である最大沸水収縮率を測定したときに、それらの最大沸水収縮率の平均値である平均沸水収縮率が3%〜6%であるとともに、すべての試料の最大沸水収縮率の変動率が、前記平均沸水収縮率に対して±2%〜±10%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 前記各切り出し部から切り出された各試料について、長手方向に対し+45度方向の沸水収縮率と長手方向に対し−45度方向の沸水収縮率との差の絶対値である沸水収縮率方向差を求めたときに、それらの沸水収縮率方向差の平均値である平均沸水収縮率方向差が1.5%以下であるとともに、すべての試料の沸水収縮率方向差の変動率が、前記平均沸水収縮率方向差に対して±2%〜±10%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 各切り出し部から切り出された各試料について、厚み方向の屈折率を測定したときに、それらの屈折率の平均値である平均屈折率が1.500以上1.520以下であるとともに、すべての試料の屈折率の変動率が、前記平均屈折率に対して±2%以内の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- ポリアミド系樹脂の主成分がナイロン6であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 熱可塑性エラストマーの主成分が、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーの内の少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 巻き取ったポリアミド系混合樹脂フィルムがポリオレフィン系樹脂フィルムとラミネートされるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 溶融させたポリアミド系混合樹脂をTダイから押し出し、金属ロールに接触させて冷却することによって得られた未配向のシート状物を二軸に延伸したポリアミド系混合樹脂フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- テンター延伸法により延伸したポリアミド系混合樹脂フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 逐次二軸延伸したポリアミド系混合樹脂フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 縦方向と横方向との二軸に延伸したポリアミド系混同樹脂フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 実質的に未配向のポリアミド系混合樹脂からなるシート状物を、前記ポリアミド系混合樹脂の主成分のガラス転移温度+20℃よりも高温で3倍以上の倍率となるように少なくとも2段階で縦方向に延伸を施した後に、3倍以上の倍率となるように横方向に延伸を施したポリアミド系混合樹脂フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 最終的な延伸処理を施した後に熱固定したポリアミド系混合樹脂フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 熱固定後に弛緩処理を施したポリアミド系混合樹脂フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 巻き取られたポリアミド系混合樹脂フィルム中に、滑剤、ブロッキング防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、耐光剤、耐衝撃性改良剤のうちの少なくとも1種が添加されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 巻き取られたポリアミド系混合樹脂フィルム中に、無機粒子が添加されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 無機粒子が、平均粒径0.5〜5.0μmのシリカ粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- 巻き取られたポリアミド系混合樹脂フィルム中に、高級脂肪酸が添加されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロール。
- ポリアミド系樹脂からなるチップおよび熱可塑性エラストマーからなるチップを溶融押し出ししながら製膜するフィルム化工程と、そのフィルム化工程で得られる未延伸フィルムを縦方向および横方向に二軸延伸する二軸延伸工程と、二軸延伸されたフィルムを巻き取るロール化工程とを含む請求項1〜3のいずれかに記載されたポリアミド系混合樹脂フィルムロールを製造するための製造方法であって、
下記要件(1)および(2)を満たすことを特徴とするポリアミド系混合樹脂フィルムロールの製造方法。
(1)前記フィルム化工程が、ポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとを混合した後に溶融押し出しするものであるとともに、使用される各チップの形状が、長径および短径を有する楕円断面を有する楕円柱状とされており、かつ、熱可塑性エラストマーチップが、ポリアミド系樹脂チップの平均長径、平均短径および平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれる平均長径、平均短径および平均チップ長さを有するものに調整されている
(2)前記フィルム化工程が、ポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとを混合した後に溶融押し出しするものであるとともに、そのポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとの混合を、昇華性の偏析防止剤を加えて行う - 前記二軸延伸工程が、縦方向に二段階で延伸した後に横方向に延伸するものであるとともに、前記縦方向の二段階延伸における一段目の延伸倍率を二段目の延伸倍率より高くしたものであることを特徴とする請求項21に記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロールの製造方法。
- 前記フィルム化工程が、原料チップ供給部として漏斗状ホッパを供えた押出機を用いて溶融押出しする工程を含んでいるとともに、前記ホッパの傾斜角度が65度以上に調整されており、かつ、前記ホッパに供給する前のポリアミド系樹脂チップおよび熱可塑性エラストマーチップの水分率が800ppm以上1000ppm以下に調整されており、なおかつ、前記ホッパに供給する前のポリアミド系樹脂チップおよび熱可塑性エラストマーチップの温度が80℃以上に調整されていることを特徴とする請求項21に記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロールの製造方法。
- 前記二軸延伸工程が、前記縦方向への延伸の前に実行される予備加熱工程と、縦方向への延伸の後に実行される熱処理工程とを含んでおり、それらの予備加熱工程、熱処理工程および縦延伸工程における任意ポイントでのフィルムの表面温度の変動幅が、フィルム全長に亘って平均温度±1℃の範囲内に調整されていることを特徴とする請求項21に記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロールの製造方法。
- 前記フィルム化工程が、押出機から押し出された溶融樹脂を冷却ロールに巻き取ることにより冷却するロール冷却工程を含んでいるとともに、そのロール冷却工程においては、溶融樹脂と冷却ロールの表面に接触する部分が、溶融樹脂の全幅に亘って、吸引装置により巻き取り方向と反対方向に吸引されることを特徴とする請求項21に記載のポリアミド系混合樹脂フィルムロールの製造方法。
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