JP2007020002A - 動画像符号化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 動画像符号化データの伝送効率と復号時の画質とを良好に維持しながら、文字多重領域に属する符号化データの復号エラーを隠蔽することができる動画像符号化装置を提供する。
【解決手段】 文字多重領域を有する動画像を表す動画像データを変換して量子化し、可変長符号化する動画像符号化装置1は、文字多重領域の外縁に沿って文字多重領域に重なる冗長領域に属する動画像データを、冗長領域以外の領域に属する動画像データよりも冗長に可変長符号化し、動画像を帯状に分割した通常スライス単位で、各通常スライスに属する動画像データを符号化する可変長符号化部6と、文字多重領域の外縁に沿って文字多重領域に重なる冗長スライスを設定する冗長スライス設定部4とを備え、可変長符号化部6は、冗長スライスに属する動画像データをさらに符号化する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、動画像データを符号化する動画像符号化装置に関し、特に、文字多重領域を有する動画像を表す動画像データを変換して量子化し、可変長符号化する動画像符号化装置に関する。
近年、テレビ電話システム、映像配信システム(ストリーミング)等において動画像符号化装置が広く用いられている。
図17は、従来の動画像符号化装置90の構成を示すブロック図である。動画像符号化装置90は、変換部97を備える。変換部97は、入力された動画像データをDCT等によって周波数領域の動画像データに変換して量子化部98に出力する。量子化部98は、レート制御部99によって設定された量子化パラメータに基づいて、変換後の動画像データを量子化して可変長符号化部96に出力する。レート制御部99は、動画像を帯状に分割して通常スライスを設定し、また、量子化パラメータ値を変更する。可変長符号化部96は、動画像を帯状に分割した通常スライス単位で、各通常スライスに属する量子化後の動画像データを可変長符号化して、符号化ビットストリームとして出力する。
ある通常スライスにエラーが発生した場合でも、他の通常スライスの復号(ここでは、可変長復号を意味するものとする)には影響しないため、通常スライスは、例えば、エラー耐性を強化する目的で使用される。
エラーの多い環境を想定したアプリケーションでは、通常スライス分割数を増やすことによって、エラー耐性を強化する。一方、エラーの少ない(あるいはエラーの無い)環境を想定したアプリケーションでは、通常スライス分割数を減らすことによって、通常スライス分割に起因するオーバーヘッドを小さくする。
また、発生符号量が目標ビットレートを超えることが予測される場合には、発生符号量を抑制するために量子化パラメータ値を大きくする。逆に、発生符号量が目標ビットレートを大きく下回ることが予測される場合には、発生符号量を増加させるために量子化パラメータ値を小さくする。
復号化装置による復号中において、あるフレームまたはスライスにおいてエラーを検出した場合には、エラー部分を他の画像で置き換える等の隠蔽(コンシールメント)処理が行われる。例えば、あるフレームにおいてエラーを検出した場合に、その直前に復号されたフレームを用いてエラー部分をコンシールメントする方法が開示されている(例えば特許文献1参照)。
また、符号化装置側で画質劣化を防止する技術として、字幕シーンのように高周波成分を多く含む映像信号をフレーム間符号化する場合において、フレーム内符号化画像とフレーム間符号化画像との間の高周波成分の表現差に起因して画質が劣化することを防止する技術が開示されている(例えば特許文献2参照)。
さらに、符号化装置と復号化装置との間の伝送路において生じる伝送エラーに対する耐性を強化するために、再同期マーカ(Resync Marker)、データパーティショニング(Data Partitioning)、RVLC等のさまざまなエラー耐性ツールが導入されている(例えば非特許文献1参照)。
また、冗長スライス(Redundant Slice)、任意スライス順序(Arbitrary Slice Order)等が提案されている。冗長スライスは常に符号化されるわけではないが、伝送エラー等により通常スライスに含まれるマクロブロックに属する動画像データが正しく復号できなかった場合に、この通常スライスに含まれるマクロブロックに属する動画像データを、この通常スライスの全体に設定された冗長スライスに含まれるマクロブロックに属する動画像データで置き換えることによって、エラーを隠蔽することができる。
特開平9−93589号公報(平成9年(1997)4月4日公開) 特開平10−32816号公報(平成10年(1998)2月3日公開) ISO/IEC 14496−2 Draft ISO/IEC 14496−10 Draft
しかしながら、上記従来の復号装置あるいは符号化装置では、高周波成分を多く含む映像信号により表される字幕シーンのような対象物が表示される文字多重領域の符号化データに、伝送路においてエラーが混入して復号エラーが生じた場合において、適切なコンシールメントができないという問題点がある。以下、具体的に説明する。
例えば、前述した特許文献1の構成では、復号エラーが発生した文字多重領域のコンシールメント処理において、直前に復号したフレームにおける文字多重領域のマクロブロックの文字列が対応する文字列でない場合には、正しい文字列を表示することができないという問題点がある。
また、文字多重領域に表示される文字等を表す映像信号は高周波成分を多く含むため、復号エラーが発生した文字多重領域は、現フレームの周辺画素では隠蔽しにくいという問題点がある。
また、特許文献2は、フレーム内符号化画像とフレーム間符号化画像との相違に起因して画質が劣化することを防止する技術を開示しているのみであり、伝送路で生じたエラーに起因する復号エラーを隠蔽することは記載されておらず、本願発明が解決しようとする課題に対する認識が示されていない。
さらに、前述した冗長スライスによって文字多重領域の復号エラーを隠蔽する構成では、文字多重領域を含む通常スライスの全体に冗長スライスが設定されるので、伝送符号量が増大して、帯域の狭い伝送路では伝送効率が悪化するという問題点がある。また、このように冗長スライスにより伝送符号量が増大するため、通常スライスに割り当てる符号量が減少してしまい、画質が劣化するという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、動画像符号化データの伝送効率と復号時の画質とを良好に維持しながら、文字多重領域に属する符号化データの復号エラーを隠蔽することができる動画像符号化装置を提供することにある。
本発明の動画像符号化装置は、上記課題を解決するために、文字多重領域を有する動画像を表す動画像データを変換して量子化し、可変長符号化する動画像符号化装置であって、前記文字多重領域の外縁に沿って前記文字多重領域に重なる冗長領域に属する動画像データを、前記冗長領域以外の領域に属する動画像データよりも冗長に可変長符号化することを特徴としている。
上記構成によれば、文字多重領域の外縁に沿って前記文字多重領域に重なる冗長領域に属する動画像データが、冗長領域以外の領域に属する動画像データよりも冗長に可変長符号化される。このため、文字多重領域を含む通常スライスの全体の動画像データを冗長に可変長符号化する従来の構成に比べて、可変長符号化の冗長性に起因するオーバーヘッド(付加的な処理)を低減することができる。その結果、動画像符号化データの伝送符号量を低減することができるとともに、通常スライスに割り当てる符号量を確保することができる。従って、動画像符号化データの伝送効率と復号時の画質とを良好に維持しながら、文字多重領域に属する符号化データの復号エラーを隠蔽することができる。
本発明の動画像符号化装置では、前記動画像を帯状に分割した通常スライス単位で、各通常スライスに属する動画像データを符号化する可変長符号化手段と、前記文字多重領域の外縁に沿って前記文字多重領域に重なる冗長スライスを設定する冗長スライス設定手段とを備え、前記可変長符号化手段は、前記冗長スライスに属する動画像データをさらに符号化することが好ましい。
この構成によれば、冗長スライス設定手段により、文字多重領域の外縁に沿って文字多重領域に重なる冗長スライスが設定され、この冗長スライスに属する動画像データがさらに符号化される。このため、通常スライスの一部を構成する文字多重領域内の動画像データを文字多重領域以外の領域に属する動画像データよりも冗長に符号化することができ、従って、文字多重領域を含む通常スライスの全体を冗長スライスとして符号化する従来の構成に比べて、冗長スライスによるオーバーヘッド(付加的な処理)を低減することができる。その結果、動画像符号化装置の送信符号量を低減して送信効率を向上させることができる。また、通常スライスに割り当てる符号量を確保して、良好な画質を提供することができる。
本発明の動画像符号化装置では、前記文字多重領域を前記動画像から検出して文字多重領域情報を生成する文字多重領域検出手段をさらに備え、前記冗長スライス設定手段は、前記文字多重領域検出手段によって生成された文字多重領域情報に基づいて前記冗長スライスを設定することが好ましい。
この構成によれば、文字多重領域が予め分かっていない場合に、動画像から文字多重領域を検出することにより、文字多重領域情報を得ることができ、この文字多重領域情報に基づいて冗長スライスを設定することができる。
本発明の動画像符号化装置では、前記可変長符号化手段によって符号化された前記通常スライスに属する動画像データを復号装置に伝送する伝送手段と、前記通常スライスに属する動画像データのうちの前記文字多重領域に属する動画像データの復号エラー通知を受信する受信手段とをさらに備え、前記可変長符号化手段は、前記受信手段によって前記復号エラー通知が受信されたときに、前記冗長スライスに属する動画像データを符号化し、前記伝送手段は、前記可変長符号化手段によって符号化された前記冗長スライスに属する動画像データを前記復号装置に伝送することが好ましい。
この構成によれば、冗長スライス内の動画像データは、復号エラーが通知されたときに符号化される。このため、復号エラーが通知されないときには、冗長スライス内の動画像データを符号化しないように構成することによって、冗長スライスによるオーバーヘッドをさらに低減することができる。また、より一層多くの符号量を通常スライスに割り当てることができるため、より一層良好な画質を提供することができる。
本発明の動画像符号化装置では、前記可変長符号化手段は、前記冗長スライスを有する通常スライスに属する動画像データを、前記冗長スライスを有しない通常スライスに属する動画像データよりも先に符号化し、前記伝送手段は、前記可変長符号化手段によって符号化された、前記冗長スライスを有する通常スライスに属する動画像データを、前記冗長スライスを有しない通常スライスに属する動画像データよりも先に前記復号装置に伝送することが好ましい。
この構成によれば、文字多重領域に属する動画像データの復号エラー通知の受信の有無及び冗長スライスに属する動画像データを伝送するか否かを、より早い時点で判定することができる。実際の伝送路は、例えば64kbpsと帯域が限られており、あるフレームにおいて復号エラー通知を受信せずに冗長スライスを伝送しなかった場合、その冗長スライスの分の符号量を次フレームの符号化等に割り当てることができるので、全体として画質を向上させることができる。
本発明の動画像符号化装置では、前記冗長スライス設定手段は、前記文字多重領域を含むように前記動画像を分割した領域であるスライスグループを設定し、このスライスグループに基づいて前記冗長スライスを設定することが好ましい。
この構成によれば、文字多重領域が縦長形状を有している場合、及び文字多重領域が複雑な形状を有している場合であっても、その文字多重領域の形状に応じた適切な形状のスライスグループを設定することによって、文字多重領域の外縁に沿った1個の冗長スライスを容易に設定することができる。
本発明の動画像符号化装置では、前記動画像全体を対象とするビデオオブジェクトに属する動画像データを符号化するオブジェクト符号化手段を備え、前記オブジェクト符号化手段は、前記文字多重領域を対象とする文字多重領域ビデオオブジェクトに属する動画像データをさらに符号化することが好ましい。
この構成によれば、文字多重領域を対象とする文字多重領域ビデオオブジェクトに属する動画像データがさらに符号化される。このため、文字多重領域に属する動画像データを、文字多重領域以外の領域に属する動画像データよりも冗長に符号化することができ、従って、文字多重領域を含む通常スライスの全体を冗長スライスとして符号化する従来の構成に比べて、文字多重領域内の動画像データの冗長符号化によるオーバーヘッドを低減することができる。
また、複数のマクロブロックからなる冗長スライスは、矩形形状の文字多重領域に適用されるが、ビデオオブジェクトは、画面を構成する1つ1つの対象物を符号化の単位にするので、矩形形状の文字多重領域のみならず、任意形状の文字多重領域に対しても適用することができる。
本発明の動画像符号化装置は、以上のように、文字多重領域の外縁に沿って前記文字多重領域に重なる冗長領域に属する動画像データを、冗長領域以外の領域に属する動画像データよりも冗長に可変長符号化するものである。
このため、文字多重領域を含む通常スライスの全体の動画像データを冗長に可変長符号化する従来の構成に比べて、可変長符号化の冗長性に起因するオーバーヘッドを低減することができ、従って、動画像符号化データの伝送符号量を低減することができるとともに、通常スライスに割り当てる符号量を確保することができる。
それゆえ、動画像符号化データの伝送効率と復号時の画質とを良好に維持しながら、文字多重領域に属する符号化データの復号エラーを隠蔽することができる動画像符号化装置を提供できるという効果を奏する。
本明細書において、「スライス」とは、複数個のマクロブロック(16×16画素のブロック)を有して符号化処理の単位になる領域をいい、通常、ピクチャ(画面)の右端に達すると1行下の左端に連続する。「通常スライス」とは、GOP(Group of Pictures)の中の1枚のピクチャ(画面)を分割したスライスをいう。「冗長スライス」とは、通常スライスとは別個にピクチャ(画面)の一部または全部を符号化するためのスライスをいう。
(実施の形態1)
本発明の一実施形態について図1ないし図11に基づいて説明すれば、以下の通りである。動画像符号化装置1は、文字多重領域検出部2を備える。文字多重領域検出部2は、例えばYUV4:2:0のフォーマットに基づく動画像を表す動画像データに基づいて、文字多重領域を検出して文字多重領域情報3を生成し、この文字多重領域情報3を動画像データとともに冗長スライス設定部4に出力する。
冗長スライス設定部4は、文字多重領域情報3によって表される文字多重領域の外縁に沿って文字多重領域に重なる冗長スライスを設定し、この冗長スライスの位置を特定する冗長スライス位置情報5を生成するとともに、文字多重領域検出部2から受け取った動画像データをマクロブロック単位で変換部7に出力する。
変換部7は、動画像データをDCT等により周波数領域の動画像データに変換して量子化部8に与える。動画像符号化装置1は、レート制御部9を備える。レート制御部9は、量子化部8のための量子化パラメータを設定するとともに、動画像データによって表される動画像を帯状に分割した通常スライスを設定する。
量子化部8は、レート制御部9によって設定された量子化パラメータに従って、変換後の動画像データを量子化して可変長符号化部6に供給する。可変長符号化部6は、レート制御部によって設定された通常スライス単位で、各通常スライスに属する動画像データを符号化して符号化ビットストリームとして伝送部10に与えるとともに、冗長スライス設定部4によって生成された冗長スライス位置情報5によって特定される冗長スライスに属する動画像データをさらに符号化して符号化ビットストリームとして伝送部10に与える。
伝送部10は、可変長符号化部6によって符号化された各通常スライスに属する動画像データを復号装置17に伝送するとともに、冗長スライスに属する動画像データをさらに伝送する。動画像符号化装置1には、受信部11が設けられている。受信部11は、文字多重領域に属する動画像データの復号エラー通知を復号装置17から受信する。
このように構成された動画像符号化装置1の動作を説明する。図2は、動画像符号化装置1の動作を示すフローチャートである。まず、文字多重領域検出部2は、動画像を表す動画像データに基づいて文字多重領域を検出する(ステップS21)。
図3(a)は文字多重領域検出部2に入力される動画像12を示す図であり、図3(b)は文字多重領域検出部2が生成する文字多重領域情報3を示す図である。
文字多重領域検出部2は、例えば、入力された動画像12を周波数領域のデータに変換し、高周波成分が多く含まれているマクロブロック13を文字多重領域として検出する。図中の破線は、16×16画素からなるマクロブロック13の境界を示す。ここで、文字多重領域情報とはマクロブロック13ごとに設定される属性値であり、“1”(マクロブロック13に文字が含まれる)または“0”(マクロブロック13に文字が含まれない)をとる。文字多重領域検出部2は、マクロブロック13ごとに文字が含まれているか否かを判定し、マクロブロック13の属性値として“1”または“0”を設定する。そして、すべてのマクロブロック13の属性値をまとめて文字多重領域情報3として冗長スライス設定部4に出力する。図3(a)(b)の例では、画面下部の文字列“あいうえお かきくけこ”を含むマクロブロック13の属性値が“1”となり、それ以外のマクロブロック13の属性値は“0”となる。
次に、冗長スライス設定部4は、文字多重領域情報3によって特定される文字多重領域の外縁に沿って文字多重領域に重なる冗長スライスを設定し(図2:ステップS22)、この冗長スライスの位置を特定する冗長スライス位置情報5を生成する。
図4(a)は冗長スライス設定部4に入力される動画像12を示す図であり、図4(b)は冗長スライス設定部4によって設定される冗長スライス15を説明するための図である。
図4(a)に示される矢印14は、動画像12を構成するマクロブロック13を符号化する順序を示している。矢印14で示されるように、実施の形態1では動画像12の左上のマクロブロック13からラスタスキャン順に符号化する。冗長スライス設定部4は、矢印14によって示されるマクロブロック13の符号化順序に従って動画像データをマクロブロック13単位で変換部7に出力するとともに、文字多重領域検出部2から出力される文字多重領域情報3(図3(b))と、矢印14によって示されるマクロブロック13の符号化順序(図4(a))とに基づいて、冗長スライス15を文字多重領域のみによって構成するように、文字多重領域の冗長スライスの開始マクロブロックと終了マクロブロックとを決定する。
具体的には、図3(b)の文字多重領域情報3を、図4(a)の矢印14で示した符号化順序に従ってスキャンし、所定の条件を満たすマクロブロック13を冗長スライスの開始マクロブロックまたは終了マクロブロックとする。そして、開始マクロブロックのマクロブロック番号及び終了マクロブロックのマクロブロック番号を冗長スライス位置情報5として可変長符号化部6に通知する。ここで、マクロブロック番号とは、図4(b)に示すように、動画像12の左上のマクロブロックからラスタスキャン順に0、1、2、・・・と付した番号である。実施の形態1に示す例では、マクロブロック13の符号化順序は、マクロブロック番号の順序と一致しているが、後述する任意スライス順序の場合のように、マクロブロック13の符号化順序はマクロブロック番号の順序と異なる場合もある。
図5は、冗長スライス設定部4の動作を示すフローチャートであり、文字多重領域の冗長スライスの設定方法を示す処理フローが示されている。図5において、iはマクロブロック13のスキャン順序を示し、MB(i)は、i番目にスキャンするマクロブロック13を示し、attr(X)は、X番目にスキャンするマクロブロック13の属性値(文字多重領域情報)を示している。
まず、初期スキャンマクロブロック(MB(0))を設定する(i=0)(ステップS51)。次に、「i−1番目にスキャンするマクロブロック(MB(i−1))の属性値(attr(MB(i−1)))=“0”」であって、かつ「i番目にスキャンするマクロブロック(MB(i))の属性値(attr(MB(i)))=“1”」であるかどうかを判定する(ステップS52)。真である場合には(ステップS52においてYES)、MB(i)を冗長スライスの開始マクロブロックに設定する(ステップS53)。
「i−1番目にスキャンするマクロブロック(MB(i−1))の属性値(attr(MB(i−1)))=“0”」であって、かつ「i番目にスキャンするマクロブロック(MB(i))の属性値(attr(MB(i)))=“1”」でない場合(ステップS52においてNO)、またはMB(i)を冗長スライスの開始マクロブロックに設定した場合(ステップS53)には、「i番目にスキャンするマクロブロック(MB(i))の属性値(attr(MB(i)))=“1”」であって、かつ「i+1番目にスキャンするマクロブロック(MB(i+1))の属性値(attr(MB(i+1)))=“0”」であるかどうかを判定する(ステップS54)。真である場合には(ステップS54においてYES)、MB(i)を冗長スライスの終了マクロブロックに設定する(ステップS55)。
「i番目にスキャンするマクロブロック(MB(i))の属性値(attr(MB(i)))=“1”」であって、かつ「i+1番目にスキャンするマクロブロック(MB(i+1))の属性値(attr(MB(i+1)))=“0”」でない場合(ステップS54においてNO)、またはMB(i)を冗長スライスの終了マクロブロックに設定した場合(ステップS55)には、次のマクロブロックを設定する(i++)(ステップS56)。そして、MB(i)が動画像の最後のマクロブロックであるか否かを判定する(ステップS57)。MB(i)が動画像の最後のマクロブロックである場合(ステップS57においてYES)、処理を終了し、そうでない場合(ステップS57においてNO)には、ステップS52に戻り処理を継続する。
上記冗長スライスの設定方法を図3(b)に示す文字多重領域情報3に適用すると、図4(b)に示すように、番号79のマクロブロックが冗長スライス15の開始マクロブロックになり、番号85のマクロブロックが冗長スライス15の終了マクロブロックになり、番号79・80・81・82・83・84・85の7個のマクロブロックが1つの冗長スライス15になるように、冗長スライス15の開始マクロブロック番号=79と、冗長スライス15の終了マクロブロック番号=85とが冗長スライス位置情報5(図1)として可変長符号化部6に通知される。
このように、文字多重領域の動画像データを冗長スライスとして符号化する場合に、文字多重領域の外縁に沿って文字多重領域に重なるように冗長スライスを設定する。このため、冗長スライスにより符号化する動画像データを、文字多重領域に属するマクロブロックの動画像データのみに限定することができ、従って、冗長スライスによるオーバーヘッドを最小限に抑えることができる。
図6は、可変長符号化部6による符号化の単位となる通常スライス16a・16b・16c・16d・16e・16f・16g及び冗長スライス15を示す図である。レート制御部9は、動画像12を帯状に分割した通常スライス16a・16b・16c・16d・16e・16f・16gを設定する。通常スライス16a・16b・16c・16d・16e・16f・16gは、この順番に動画像12の左上からラスタスキャン順で可変長符号化部6によって符号化される。通常スライス16eの一部には、冗長スライス設定部4により冗長スライス15が設定されている。可変長符号化部6は、レート制御部9によって設定された通常スライス単位で、量子化部8によって量子化された動画像データを可変長符号化して符号化ビットストリームとして伝送部10に与える(図2:ステップS23)。
可変長符号化部6による通常スライス単位での符号化において必要なデータとしては、通常スライスの先頭に位置するスタートコード、通常スライスの先頭のマクロブロック番号、通常スライスタイプ(Iスライス、Pスライス、Bスライス等)等が挙げられる。通常スライス単位での符号化処理におけるマクロブロック単位の符号化処理において必要なデータとしては、マクロブロックタイプ(イントラ符号化モード、インター符号化モード)、動きベクトル(インター符号化の場合)、各ブロックの量子化データ等が挙げられる。なお、詳細については、非特許文献1および非特許文献2に記載されている。
そして、可変長符号化した通常スライスに冗長スライス15が設定されているか否かを判定する(図2:ステップS24)。冗長スライス15が設定されていると判定した場合には(ステップS24においてYES)、可変長符号化部6は冗長スライス15に属する動画像データを可変長符号化して符号化ビットストリームとして伝送部10に与える(図2:ステップS25)。
冗長スライス15が設定されていないと判定した場合(ステップS24においてNO)、または冗長スライス15を可変長符号化した場合(ステップS25)には、動画像(1フレーム)内の全通常スライスの符号化が完了した(フレームエンド)か否かを判定する(ステップS26)。フレームエンドでない場合(ステップS26においてNO)にはステップS23へ戻る。フレームエンドである場合には(ステップS26においてYES)、伝送部10が、可変長符号化部6により通常スライス単位で可変長符号化された動画像データと、可変長符号化部6により可変長符号化された冗長スライスに属する動画像データとを復号装置17へ伝送する(ステップS27)。
そして、すべてのフレームの符号化が完了した(シーケンスエンド)か否かを判定する(ステップS28)。シーケンスエンドでないと判定した場合には(ステップS28においてNO)、ステップS21へ戻る。シーケンスエンドであると判定した場合には全体の処理を終了する。
なお、図2では、1個の冗長スライスは、常に1個の通常スライスの中に含まれている例を説明したが、本発明はこれに限定されない。1個の冗長スライスが、複数個の通常スライスに跨るように配置されていてもよい。この場合は、同じ冗長スライスを複数回にわたって重複してステップS25で符号化することはないものとする。
図7は、動画像符号化装置1の動作の変形例を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図2を参照して前述したように冗長スライス設定部4によって設定された冗長スライスを無条件に符号化するのではなく、復号装置17等の外部の手段によって復号エラーを通知された場合にのみ冗長スライスに属する動画像データを符号化するようにしてもよい。
まず、文字多重領域検出部2により文字多重領域を検出し(ステップS21)、冗長スライス設定部4により冗長スライスを設定する(ステップS22)。そして、可変長符号化部6により通常スライス単位で動画像データを可変長符号化する(ステップS23)。次に、フレームエンドか否かを判定し(ステップS26)、フレームエンドでない場合(ステップS26においてNO)にはステップS23へ戻る。フレームエンドである場合には(ステップS26においてYES)、通常スライス単位で符号化した1フレーム分の動画像データを復号装置へ伝送する(ステップS71)。
その後、復号装置へ伝送した通常スライスに属する動画像データのうちの文字多重領域に属する動画像データの復号エラー通知が受信部11により受信されているか否かを判定する(ステップS72)。
復号エラー通知が受信されている判定したときは(ステップS72においてYES)、可変長符号化部6は、冗長スライス設定部4によって設定された冗長スライスに属する動画像データを符号化し、伝送部10は、可変長符号化部6によって符号化された冗長スライスに属する動画像データを復号装置17に伝送する(ステップS73)。
そして、シーケンスエンドか否かを判定し(ステップS28)、シーケンスエンドでないと判定した場合には(ステップS28においてNO)、ステップS21へ戻り、シーケンスエンドであると判定した場合には(ステップS28においてYES)、全体の処理を終了する。
この構成によれば、復号エラーが発生しなかった場合には冗長スライスに属する動画像データを符号化しないので、通常スライス単位で符号化する動画像データに対して、より多くの符号量を割り当てることができる。このため、復号装置により復号した動画像の画質を向上させることができる。
図8(a)は冗長スライス設定部4に入力される動画像の他の例を示す図であり、図8(b)は冗長スライス設定部4によって設定される冗長スライスの他の例を説明するための図である。図9は、任意順序により符号化される通常スライスを説明するための図である。図6と同様に、動画像12aを帯状に分割した通常スライス16a・16b・16c・16d・16e・16f・16gが動画像12aの左上からラスタスキャン順で配置されているが、任意の位置の通常スライスから符号化、伝送される。図9に示す例では、冗長スライス15aが通常スライス16eに設定され、冗長スライス15bが通常スライス16bに設定されている。まず、通常スライス16e・16bをこの順番に符号化、伝送し、その後、通常スライス16a・16c・16d・16f・16gをこの順番に符号化、伝送する。すなわち、冗長スライス15a・15bをそれぞれ有する通常スライス16e・16bに属する動画像データを、冗長スライス15a・15bを有しない通常スライスに属する動画像データよりも先に符号化、伝送する。スライスの符号化時には、スライスヘッダにスライスの先頭マクロブロック番号が符号化されるため、任意の順序で通常スライスを符号化、伝送しても、正しく復号することができる。
図8(a)(b)では、2個の文字多重領域が検出された動画像12aの例を示している。任意の順序により通常スライスを符号化する任意スライス順序を用いて、文字列“かきくけこ”を表示する文字多重領域を含む冗長スライス15bが設定された通常スライス16bと、文字列“あいうえお”を表示する文字多重領域を含む冗長スライス15aが設定された通常スライス16eとを、それ以外の通常スライスよりも先に符号化、伝送する。
図10は動画像符号化装置1の動作の他の変形例を示すフローチャートであり、図11は動画像符号化装置1と復号装置17との間の送受信タイミングを示す図である。
まず、文字多重領域検出部2により文字多重領域を検出し(ステップS21)、冗長スライス設定部4により冗長スライス15a・15bを設定する(ステップS22)。
そして、文字多重領域に相当する冗長スライス15aを含む通常スライス16eと、もう1個の文字多重領域に相当する冗長スライス15bを含む通常スライス16bとを、これら以外の通常スライスよりも先に、可変長符号化部6によって符号化し、符号化データ18・19を生成し、符号化データ18・19を伝送部10により復号装置17に伝送する(ステップS101)。
次に、通常スライス16eまたは通常スライス16bの文字多重領域に属する動画像データの復号エラー通知を含む復号結果信号20・21を受信部11が復号装置17から受信したか否かを判定する(ステップS102)。復号エラー通知を受信したと判定したときは(ステップS102においてYES)、通常スライス16eに設定された冗長スライス15aまたは通常スライス16bに設定された冗長スライス15bに属する動画像データを可変長符号化部6により符号化した符号化データ22・23を生成し、符号化データ22・23を伝送部10により復号装置17に伝送する(ステップS103)。
復号エラー通知を受信しないと判定したとき(ステップS102においてNO)、または冗長スライス15aまたは冗長スライス15bに属する動画像データを符号化して伝送したとき(ステップS103)は、残りの通常スライス16a・16c・16d・16f・16gに属する動画像データを符号化して復号装置17に伝送する(ステップS104)。
次に、フレームエンドか否かを判定し(ステップS26)、フレームエンドでない場合(ステップS26においてNO)にはステップS101へ戻る。フレームエンドである場合には(ステップS26においてYES)、シーケンスエンドか否かを判定する(ステップS28)。シーケンスエンドでないと判定した場合には(ステップS28においてNO)、ステップS21へ戻る。シーケンスエンドであると判定した場合には(ステップS28においてYES)全体の処理を終了する。
このように、任意スライス順序を用いて、文字多重領域を含む通常スライスを、文字多重領域を含まない通常スライスよりも先に符号化、伝送することによって、文字多重領域に属する動画像データの復号エラー通知の受信の有無及び冗長スライスに属する動画像データを復号装置に伝送するか否かを、より早い時点で判定することができる。このため、あるフレームにおいて復号エラー通知を受信せずに冗長スライスを伝送しなかった場合、その冗長スライスの分の符号量を次フレームの符号化等に割り当てることができ、全体として画質を向上させることができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、文字多重領域検出部2によって文字多重領域を検出する例を示したが、本発明はこれに限定されない。映画やニュースの字幕等において、表示される位置があらかじめ分かっている場合には検出処理をせずに所定位置のマクロブロックの属性値を“1”に設定するようにしてもよい。あるいは、動画像符号化装置内では文字列の検出処理は行わずに、外部から冗長スライス設定部4に文字多重領域情報を直接入力するようにしてもよい。
あるいは、文字が多重された領域は、数フレームの間同じ画像データが入力されると仮定して、前フレームとの差分が小さいマクロブロックを文字多重領域として検出してもよい。
また、上記実施の形態1では、1個の文字多重領域に1個の冗長スライス15を設定する例を挙げたが、1個の冗長スライス15をさらに複数の冗長スライスに分割して設定してもよい。複数の冗長スライスに分割して分割数を増やすと、エラー耐性をより一層強化することができる。
また、例えば、文字多重領域検出部2において、図4(b)のマクロブロック番号82が文字列を含まないと判定された場合、すなわち番号82のマクロブロック属性値=“0”の場合には、番号79・80・81のマクロブロックによって1個の冗長スライスを構成し、番号83・84・85のマクロブロックによって1個の冗長スライスを構成する例を示したが、本発明はこれに限定されない。これを回避するために、図5におけるステップS52、およびステップS54の処理を以下のようにしてもよい。
すなわち、「「i−N番目からi−1番目にスキャンするマクロブロックの属性値=“0”」であり、かつ「i番目にスキャンするマクロブロックの属性値=“1”」であるかどうかを判定する(Nは2以上の整数)。」ように、ステップS52の処理を変更するとともに、「「i番目にスキャンするマクロブロックの属性値=“1”」であり、かつ「i+1番目からi+N番目にスキャンするマクロブロックの属性値=“0”」であるかどうかを判定する(Nは2以上の整数)。」ように、ステップS54の処理を変更する。
これにより、文字多重領域が意図しない複数の冗長スライスに分割されてオーバーヘッドが増大することを防止することができる。
また、冗長スライスを規格上サポートしていない符号化方式の場合、または、規格上は冗長スライスをサポートしているが、運用上使用できない場合等のように冗長スライスを使用することができない場合等については、文字多重領域を含む通常スライスのマクロブロックをすべてイントラ符号化(符号化済みの画像を参照せずに符号化するモード)するようにしてもよい。
(実施の形態2)
本発明の他の実施の形態について図12ないし図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。実施の形態2における動画像符号化装置の概略構成は図1に記載の通りであり、冗長スライス設定部4以外については実施の形態1と同様であるため説明は省略する。
図12(a)は動画像符号化装置の他の実施の形態に設けられた冗長スライス設定部4によって設定されるスライスグループを示す図であり、12(b)は上記スライスグループの他の例を示す図である。
スライスグループは、冗長スライスへの分割を行う単位であり、複数のマクロブロックから構成されている。図12(a)(b)は、スライスグループの例を示した図である。図12(a)を参照すると、動画像12bの上辺から垂直下向きに伸びて略中央部で水平左向きに折れ曲がりさらに垂直下向きに折れ曲がって下辺に到達する折れ線によって、動画像12bが左右の領域に分割され、左側の領域をスライスグループ24aとし、右側の領域をスライスグループ24bとする方式を示している。図12(b)では、スライスグループ25aとスライスグループ25bとの2個の矩形のスライスグループを動画像12bに配置し、残りを背景のスライスグループ25cとする方式を示している。
冗長スライス設定部4は、文字多重領域検出部2から出力された文字多重領域情報3に基づいて、まずスライスグループを設定する。次に、設定したスライスグループに基づいて、実施の形態1で示した方法により文字多重領域に冗長スライスを設定し、マクロブロック単位で動画像データを変換部7に出力する。
図13(a)は冗長スライス設定部4に入力される動画像12bを示す図であり、図13(b)は冗長スライス設定部4によって設定されるスライスグループ24a・24bを説明するための図であり、図13(c)はスライスグループ24aに基づいて設定される冗長スライス26を説明するための図である。
冗長スライス設定部4に入力される動画像12bの左側には、図13(a)に示すように、2行の文字列“あいうえお かきくけこ”が縦方向に並んでいる。冗長スライス設定部4は、図13(b)に示すように、文字列“あいうえお かきくけこ”の文字多重領域を含むように動画像12bを分割した領域であるスライスグループ24aを設定する。
次に、スライスグループ24aが、どのマクロブロックから成り立っているかを示す情報に基づいて、スライスグループ24aに含まれるマクロブロック番号0・1・2・11・12・13・22・23・24・33・34・35・44・45・55・56・66・67・77・78・88・89のマクロブロックに対して、実施の形態の図5を参照して説明した方法により、文字多重領域に冗長スライス26を設定する(図9(c)中の数字は、マクロブロック番号を示している)。
ここでは、文字列“あいうえお かきくけこ”を含むマクロブロック番号12・13・22・23・24・33・34・35・44・45・55・56のマクロブロックが1個の冗長スライス26を構成するように冗長スライス位置情報5を冗長スライス設定部4は可変長符号化部6に出力する。結果的に、冗長スライス設定部4は、スライスグループ種別(スライスグループ24aが、どのマクロブロックから成り立っているかを示す情報)と、冗長スライス26の開始マクロブロック番号=12と、冗長スライス26の終了マクロブロック番号=56とを可変長符号化部6に通知する。
実施の形態1のようにスライスグループを用いない場合には、図13(c)の冗長スライス26に含まれる番号12・13・22・23・24・33・34・35・44・45・55・56のマクロブロックによっては1個の冗長スライスを構成することができないため、番号12から番号56までの番号12・13・14・・・・54・55・56のマクロブロックのすべてを1つの冗長スライスとするか、または、番号12・13のマクロブロックからなる冗長スライスAと、番号22・23・24のマクロブロックからなる冗長スライスBと、番号33・34・35のマクロブロックからなる冗長スライスCと、番号44・45のマクロブロックからなる冗長スライスDと、番号55・56のマクロブロックからなる冗長スライスEとの複数の冗長スライスに冗長スライス26を分割する必要がある。
これに対して実施の形態2では、スライスグループ24aにより、番号12・13・22・23・24・33・34・35・44・45・55・56のマクロブロックからなる1個の冗長スライス26を構成できるので、番号12から番号56までのすべてのマクロブロックを1つの冗長スライスとする構成よりも符号量を削減できるし、冗長スライスA・B・C・D・Eの複数の冗長スライスに冗長スライス26を分割する構成と比較しても符号量を削減できる。このため、図13(a)に示すような複雑な形状の文字多重領域であっても、設定する冗長スライスを少数にして符号化することができ、その結果、冗長スライスの符号量を抑制することができ、全体として画質を向上させることができます。
図14は、スライスグループを用いた動画像符号化装置の動作を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。まず、文字多重領域検出部2により図13(a)に示す動画像12bの文字多重領域を検出する(ステップS21)。そして、冗長スライス設定部4により図13(b)に示すスライスグループ24aを設定する(ステップS181)。次に、スライスグループ24aに基づいて図13(c)に示す冗長スライス26を設定する(ステップS182)。
その後、可変長符号化部6により通常スライス単位で動画像データを可変長符号化する(ステップS23)。そして、フレームエンドか否かを判定する(ステップS26)。フレームエンドでない場合(ステップS26においてNO)にはステップS23へ戻る。フレームエンドである場合には(ステップS26においてYES)、可変長符号化部6は冗長スライス26に属する動画像データを可変長符号化する(ステップS183)。そして、通常スライス単位で可変長符号化された動画像データと、冗長スライス26に属する可変長符号化された動画像データとを復号装置17に伝送する(ステップS184)。次に、シーケンスエンドか否かを判定する(ステップS28)。シーケンスエンドでないと判定した場合には(ステップS28においてNO)、ステップS21へ戻る。シーケンスエンドであると判定した場合には全体の処理を終了する。
なお、冗長スライス設定部がスライスグループを設定する例を示したが、スライスグループは、予め定められた複数パターンのスライスグループ群の中から選択するように構成してもよい。
上記した実施の形態1及び実施の形態2では、冗長スライスによって、文字多重領域の動画像データを冗長に符号化する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、オブジェクト符号化方式によって、文字多重領域の動画像データを冗長に符号化してもよい。
図15は、動画像符号化装置のさらに他の実施の形態の構成を説明するための図である。MPEG−4に規定されるビデオオブジェクト単位で、文字多重領域に属する動画像データを冗長に符号化してもよい。MPEG−4においては、1個のビデオシーケンス(ビデオ画面の流れ)に複数個のビデオオブジェクト(VO)を格納することができる。図15に示す例では、各フレーム27a・27b・27c・27d・27eの全体を対象とするビデオオブジェクト28と、各フレーム中に含まれる文字多重領域29a・29b・29c・29d・29eを対象とするビデオオブジェクト30とがビデオシーケンスに格納されている。動画像符号化装置に設けられたオブジェクト符号化部が、フレーム全体を対象とするビデオオブジェクト28に属する動画像データを符号化するとともに、文字多重領域を対象とするビデオオブジェクト30に属する動画像データを符号化することにより、文字多重領域に属する動画像データを冗長に符号化することができる。なお、ビデオオブジェクトの対象となる文字多重領域の形状は、矩形形状でもよく、任意形状でもよい。
図16は、ビデオオブジェクトを符号化する動画像符号化装置1aの構成を示すブロック図である。前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。動画像符号化装置1aは、動画像から文字多重領域を検出する文字多重領域検出部2と、図15に示すビデオオブジェクト28(フレーム27a・27b・27c・27d・27e)の符号化を行う第1のVO符号化部161と、文字多重領域検出部2によって検出された文字多重領域に基づいて、図15に示すビデオオブジェクト30(文字多重領域29a・29b・29c・29d・29e)の符号化を行う第2のVO符号化部162と、第1のVO符号化部161によって符号化された符号化データ及び第2のVO符号化部162によって符号化された符号化データを復号装置に伝送する伝送部163とを備える。
上記した実施の形態1及び実施の形態2では、文字多重領域に冗長スライスを設定する例を示したが、本発明は、文字多重領域に限らず画像中の重要な領域に対して同様の処理を行う場合にも適用できる。例えば、人物の顔部分等、背景領域に比較して重要な部分に対しても本発明を適用することができる。
人物の顔部分の符号化データにエラーが混入した場合にも、文字多重領域にエラーが混入した場合と同様に、前フレームの同じ位置のマクロブロックが対応する人物の顔部分でない場合、正しく表示できず、さらに、人物の顔部分は、現フレームの周辺画素では代用しにくいという課題が生じるため、人物の顔部分に本発明を適用すると、文字多重領域に本発明を適用したときの効果と同様の効果が得られる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、動画像データを符号化する動画像符号化装置に適用することができ、特に、文字多重領域を有する動画像を表す動画像データを変換して量子化し、可変長符号化する動画像符号化装置に適用できる。具体的には、テレビ電話システム、映像配信システム(ストリーミング)に利用することができ、また、テレビジョン放送を受信して、その映像を符号化し、携帯可能な表示部に無線送信する受信機に利用することができる。
本発明における動画像符号化装置の実施の一形態の構成を示すブロック図である。 上記動画像符号化装置の動作を示すフローチャートである。 (a)は上記動画像符号化装置の文字多重領域検出部に入力される動画像を示す図であり、(b)は上記文字多重領域検出部が生成する文字多重領域情報を示す図である。 (a)は上記動画像符号化装置の冗長スライス設定部に入力される動画像を示す図であり、(b)は上記冗長スライス設定部によって設定される冗長スライスを説明するための図である。 上記冗長スライス設定部の動作を示すフローチャートである。 上記動画像符号化装置の可変長符号化部による符号化の単位となる通常スライス及び冗長スライスを示す図である。 上記動画像符号化装置の動作の変形例を示すフローチャートである。 (a)は上記動画像符号化装置の冗長スライス設定部に入力される動画像の他の例を示す図であり、(b)は上記冗長スライス設定部によって設定される冗長スライスの他の例を説明するための図である。 任意順序により符号化される上記通常スライスを説明するための図である。 上記動画像符号化装置の動作の他の変形例を示すフローチャートである。 上記動画像符号化装置と復号装置との間の送受信タイミングを示す図である。 (a)は本発明の動画像符号化装置の他の実施の形態に設けられた冗長スライス設定部によって設定されるスライスグループを示す図であり、(b)は上記スライスグループの他の例を示す図である。 (a)は上記冗長スライス設定部に入力される動画像を示す図であり、(b)は上記冗長スライス設定部によって設定されるスライスグループを説明するための図であり、(c)は上記スライスグループに基づいて設定される冗長スライスを説明するための図である。 上記他の実施の形態の動画像符号化装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の動画像符号化装置のさらに他の実施の形態の構成を説明するための図である。 上記動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。 従来の動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 動画像符号化装置
2 文字多重領域検出部(文字多重領域検出手段)
3 文字多重領域情報
4 冗長スライス設定部(冗長スライス設定手段)
5 冗長スライス位置情報
6 可変長符号化部(可変長符号化手段)
10 伝送部(伝送手段)
11 受信部(受信手段)
12、12a、12b 動画像
15、15a、15b 冗長スライス
16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g 通常スライス
17 復号装置
24a、24b、25a、25b、25c スライスグループ
26 冗長スライス
28 ビデオオブジェクト
30 ビデオオブジェクト(文字多重領域ビデオオブジェクト)

Claims (7)

  1. 文字多重領域を有する動画像を表す動画像データを変換して量子化し、可変長符号化する動画像符号化装置であって、前記文字多重領域の外縁に沿って前記文字多重領域に重なる冗長領域に属する動画像データを、前記冗長領域以外の領域に属する動画像データよりも冗長に可変長符号化することを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 前記動画像を帯状に分割した通常スライス単位で、各通常スライスに属する動画像データを符号化する可変長符号化手段と、
    前記文字多重領域の外縁に沿って前記文字多重領域に重なる冗長スライスを設定する冗長スライス設定手段とを備え、
    前記可変長符号化手段は、前記冗長スライスに属する動画像データをさらに符号化する請求項1記載の動画像符号化装置。
  3. 前記文字多重領域を前記動画像から検出して文字多重領域情報を生成する文字多重領域検出手段をさらに備え、
    前記冗長スライス設定手段は、前記文字多重領域検出手段によって生成された文字多重領域情報に基づいて前記冗長スライスを設定する請求項2に記載の動画像符号化装置。
  4. 前記可変長符号化手段によって符号化された前記通常スライスに属する動画像データを復号装置に伝送する伝送手段と、
    前記通常スライスに属する動画像データのうちの前記文字多重領域に属する動画像データの復号エラー通知を受信する受信手段とをさらに備え、
    前記可変長符号化手段は、前記受信手段によって前記復号エラー通知が受信されたときに、前記冗長スライスに属する動画像データを符号化し、
    前記伝送手段は、前記可変長符号化手段によって符号化された前記冗長スライスに属する動画像データを前記復号装置に伝送する請求項2に記載の動画像符号化装置。
  5. 前記可変長符号化手段は、前記冗長スライスを有する通常スライスに属する動画像データを、前記冗長スライスを有しない通常スライスに属する動画像データよりも先に符号化し、
    前記伝送手段は、前記可変長符号化手段によって符号化された、前記冗長スライスを有する通常スライスに属する動画像データを、前記冗長スライスを有しない通常スライスに属する動画像データよりも先に前記復号装置に伝送する請求項2記載の動画像符号化装置。
  6. 前記冗長スライス設定手段は、前記文字多重領域を含むように前記動画像を分割した領域であるスライスグループを設定し、このスライスグループに基づいて前記冗長スライスを設定する請求項2記載の動画像符号化装置。
  7. 前記動画像全体を対象とするビデオオブジェクトに属する動画像データを符号化するオブジェクト符号化手段を備え、
    前記オブジェクト符号化手段は、前記文字多重領域を対象とする文字多重領域ビデオオブジェクトに属する動画像データをさらに符号化する請求項1記載の動画像符号化装置。
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