JP2007103170A - 固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とする層を含む少なくとも1層からなる固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
Description
また、膜電極接合体を作製する際に140〜160℃前後の温度で熱プレス処理を行う工程があり、ポリカーボネートからなる補強枠部材を用いた場合、加工温度によってはポリカーボネート自身の耐熱寸法安定性が十分ではないことがある。またポリエチレンテレフタレートを補強材として用いた場合も、高温で加工する際、耐熱寸法安定性が十分ではなく、また高湿状態で使用されるため耐加水分解性が十分でないことがあった。そこで、高い機械的強度を有し、耐熱寸法安定性、耐加水分解性に優れた、薄肉フィルムでもより高い補強効果を有する材料が望まれているのが現状である。
破断強度保持率(%)=(破断強度X/初期の破断強度X0)×100 ・・・(1)
(式中、破断強度Xは、121℃、2atm、100%RHの条件で所定時間処理後の破断強度、破断強度X0は処理前の初期の破断強度をそれぞれ表す)
100℃、30分熱処理後の縦方向および横方向の熱収縮率がそれぞれ0.5%以下であること、160℃、10分熱処理後の縦方向および横方向の熱収縮率がそれぞれ0.5%以下であること、の少なくともいずれか一つを具備するものも包含する。
<ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート>
本発明のフィルムを構成するポリエチレンナフタレンジカルボキシレートは、主たるジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸が用いられ、主たるグリコール成分としてエチレングリコールが用いられる。ナフタレンジカルボン酸としては、たとえば2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸を挙げることができ、これらの中で2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。ここで「主たる」とは、本発明のフィルムの成分であるポリマーの構成成分において全繰返し単位の80モル%以上、好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上を意味する。
本発明の二軸配向ポリステルフィルムは、フィルムの取り扱い性を向上させるため、発明の効果を損なわない範囲で不活性粒子などが添加されていても良い。不活性粒子として、例えば、周期律表第IIA、第IIB、第IVA、第IVBの元素を含有する無機粒子(例えば、カオリン、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素など)、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン、架橋アクリル樹脂粒子等のごとき耐熱性の高いポリマーよりなる微粒子などを含有させることができる。不活性粒子を含有させる場合、不活性粒子の平均粒径は、0.001〜5μmの範囲が好ましく、フィルム全重量に対して0.01〜10重量%の範囲で含有されることが好ましい。
また本発明の二軸配向フィルムは、必要に応じて少量の紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、熱安定剤を含んでいてもよい。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、電解質膜の補強部材として高い機械的特性を有することが好ましく、フィルムの縦方向(以下、連続製膜方向、長手方向またはMD方向と称することがある。)および横方向(以下、幅方向またはTD方向と称することがある。)のヤング率が好ましくはそれぞれ5500MPa以上、より好ましくは5700MPa以上である。ヤング率が下限に満たない場合、フィルム厚みが薄いと電解質膜に重ね合わせた際の腰が弱く、電解質膜のハンドリング性が悪くなることがある。また、縦方向、横方向のいずれか一方でもヤング率が下限より小さいと、下限に満たない方向における補強効果が充分でないことがある。ヤング率の上限は特に限定されないが、7000MPa以上ではフィルム製膜工程でのフィルム切断が多発することがある。フィルムの縦方向および横方向のヤング率は、延伸時の倍率で調整することができる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、含水状態にある電解質膜表面に接触しており、50℃〜100℃程度の温度域で使用されることから、高湿度環境で長期間、加水分解による強度低下が小さいことが好ましく、下記式(1)で表される破断強度保持率が50%になるのに要する時間が100時間以上であることが好ましい。
破断強度保持率(%)=(破断強度X/初期の破断強度X0)×100 ・・・(1)
(式中、破断強度Xは、121℃、2atm、100%RHの条件で所定時間処理後の破断強度、破断強度X0は処理前の初期の破断強度をそれぞれ表す)
破断強度保持率が50%になるのに要する時間が100時間に満たない場合、高湿度の使用環境において長期に渡って補強部材として充分な機械的強度を保てなくなることがある。かかる耐加水分解性は、ポリエステルの中でもポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを用いることよって達成されるものである。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、使用される温度域における耐熱寸法性の観点から、100℃、30分間熱処理された後の縦方向および横方向の熱収縮率がそれぞれ0.5%以下であることが好ましく、更に好ましくは0.2%以下、特に好ましくは0.1%以下である。熱収縮率が上限を超えると、電解質膜に負荷がかかるので電解質膜が破れたりしわが発生することがあり、電解質膜の性能に支障が生じることがある。また、縦方向および横方向のいずれか一方が上限を超えると、電解質膜に歪みが生じやすく、本来の電解質膜の性能に支障が生じることがある。かかる熱収縮率の下限は小さければ小さい方が好ましい。100℃における熱収縮率を上述の範囲にするには、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを用い、フィルムを所定の延伸倍率で二軸延伸することによって達成される。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムのフィルム厚みは、1μm〜100μmであることが好ましい。フィルム厚みの下限はより好ましくは2μm以上、さらに好ましくは5μm以上である。またフィルム厚みの上限はより好ましくは75μm以下、さらに好ましくは50μm以下である。フィルム厚みが下限に満たない場合、電解質膜の補強材として十分な補強効果が得られないことがある。またフィルム厚みが上限を超える場合、電池のサイズを小さくすることが難しくなる場合がある。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とする層の少なくとも一方の面にアクリル樹脂を含有する易接着層が積層されていることが好ましい。
かかる易接着層は、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とする層の少なくとも一方の面に積層されることが好ましく、また両面に積層されてもよい。
二軸配向ポリエステルフィルムは、電解質膜の補強部材として枠状の形状で電解質膜の周縁部と貼り合わせて使用される。固体高分子電解質型燃料電池は、電解質の両側に電極層が配置されており、電極層は電解質膜よりも寸法が小さく、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムからなる枠状の補強部材は、通常触媒層の外縁を囲むように配置される。これらの電極層の外側には更に、電極層よりも寸法の大きい拡散層が配置されることから、二軸配向ポリエステルフィルムからなる補強部材の一方の面は電解質膜の周縁部と、もう一方の面は拡散層の周縁部とそれぞれ接する。二軸配向ポリエステルフィルムが片面に易接着層を有する場合、易接着層は電解質膜側または拡散層側のいずれの面であっても構わない。また、易接着層と電解質膜または拡散層とは、直接接合されても、接着剤層を介して接合されてもよい。二軸配向ポリエステルフィルムが少なくとも電解質膜または拡散層のいずれかの層と強固に接合されることによって補強部材としての性能がさらに高まる。接着剤層を介する場合、特に種類は限定されないが、電解質膜を構成するポリマー、具体的にはパーフルオロスルホン酸ポリマーを主成分とした接着剤が例示される。
かかるアクリル樹脂には、さらに共重合成分として、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等のカルボキシ基またはその塩を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物のモノマー;ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレン、αーメチルスチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、アルキルイタコン酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジエン等を用いてもよい。かかる共重合成分の共重合割合は、0.1〜60モル%の範囲であることが好ましい。この共重合割合の上限は50モル%であることが更に好ましい。また、この共重合割合の下限は1モル%であることが更に好ましい。
アミド基を有するアクリルモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、Nーアルコキシアクリルアミド、N−アルコキシメタクリルアミド、N、N−ジアルコキシアクリルアミド、N、N−ジアルコキシメタクリルアミド(アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等)、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、アクリロイルモルホリン等を挙げることができる。
特に好ましいアミド基を有するアクリルモノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アクリロイルモルホリンを挙げることができる。
易接着層には、耐熱性をより良好なものとするためにエポキシ、オキサゾリン、メラミン、イソシアネート、シランカップリング剤、ジルコ−アルミニウムカップリング剤等の架橋剤を添加しても良い。これらのうちエポキシが特に好ましい。
かかる界面活性剤としては水性塗布液の表面張力を40mN/m以下に低下でき、ポリエステルフィルムへの濡れを促進するものが好ましく、例えばポリオキシエチレンー脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4級アンモニウムクロライド塩、アルキルアミン塩酸、ベタイン型界面活性剤等を挙げることができる。
本発明のポリエステルフィルムは二軸配向されている必要がある。二軸配向されていることにより、機械的強度や寸法変化に関する特性が良好なものとなり、固体高分子電解質膜の補強材として充分な性能を発現することが可能となる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、二軸延伸されるのであれば、公知の製膜方法を用いて製造することができ、例えば十分に乾燥させたポリエチレン―2,6―ナフタレートを融点〜(融点+70)℃の温度で溶融押出し、キャスティンクドラム上で急冷して未延伸フィルムとし、次いで該未延伸フィルムを逐次または同時二軸延伸し、熱固定する方法で製造することができる。逐次二軸延伸により製膜する場合、未延伸フィルムを縦方向に130〜170℃で2.3〜6.5倍、より好ましくは2.5〜5.0倍の範囲で延伸し、次いでステンターにて横方向に130〜150℃で2.3〜5.5倍、より好ましくは2.5〜5.0倍の範囲で延伸する。熱固定は、200〜260℃、より好ましくは220〜260℃の温度で緊張下又は制限収縮下で熱固定するのが好ましく、熱固定時間は1〜1000秒が好ましい。また同時二軸延伸の場合、上記の延伸温度、延伸倍率、熱固定温度等を適用することができる。また、熱固定後に弛緩処理を行ってもよい。
フィルムを150mm長×10mm幅に切り出した試験片を用い、オリエンテック社製テンシロンUCT−100型を用いて、温度20℃、湿度50%に調節された室内において、チャック間100mmにして引張速度10mm/分、チャート速度500mm/分で引張り、得られる荷重―伸び曲線の立ち上り部の接線よりヤング率を計算する。なお、縦方向のヤング率とはフィルムの縦方向(MD方向)を測定方向としたものであり、横方向のヤング率とはフィルムの横方向(幅方向)を測定方向としたものである。各ヤング率はそれぞれ10回測定し、その平均値を用いた。
フィルムを150mm長×10mm幅に切り出した短冊状の試料片を、121℃・2atm・濡れ飽和モード・100%RHに設定した環境試験機内にステンレス製のクリップで吊り下げる。その後、所定時間ごとに試料片を取り出し、破断強度を測定する。測定は5回行い、その平均値を求め、下記式(1)で表される破断強度保持率が初期値の50%になるまでの時間を求めて、耐加水分解性を評価した。測定装置としてオリエンテック社製テンシロンUCT−100型を用いた。
破断強度保持率(%)=(破断強度X/初期の破断強度X0)×100 ・・・(1)
(式中、破断強度Xは、121℃、2atm、100%RHの条件で所定時間処理後の破断強度、破断強度X0は処理前の初期の破断強度をそれぞれ表す)
温度100℃に設定されたオーブン中に、フィルムの縦方向および横方向がマーキングされ、あらかじめ正確な長さを測定した長さ30cm四方のフィルムを無荷重で入れ、30分間保持処理した後取り出し、室温に戻してからその寸法の変化を読み取る。熱処理前の長さ(L0)と熱処理による寸法変化量(ΔL)より、下記式(2)から縦方向および横方向の熱収縮率をそれぞれ求めた。
熱収縮率(%)=ΔL/L0×100 ・・・(2)
160℃における熱収縮率も上記方法と同様に、160℃の温度で10分間処理したサンプルから縦方向および横方向の熱収縮率をそれぞれ求めた。
電解質膜として50mm四方のパーフルオロスルホン酸樹脂(デュポン社製:ナフィオン117)を用い、その片面に同サイズのポリエステルフィルムを重ねて140℃で熱プレスにより接合した。ポリエステルフィルムが易接着層を有する場合は、易接着層が電解質膜と接するように重ねた。得られた試験片の電解質膜側の面の角を指で10回こすり、電解質膜の剥離の有無を評価した。
電解質膜として100mm四方のパーフルオロスルホン酸樹脂(デュポン社製:ナフィオン117)を用い、その両面に枠状のポリエステルフィルム(外周100mm×100mm、内周80mm×80mm)を重ねて140℃で熱プレスにより接合した。処理後のポリエステルフィルム枠の枠内の電解質膜のしわの状態を目視で観察し、形状安定性について以下の基準で評価した。
○: 電解質膜の部分に目視で小さなしわ、波うち状の変形ともに観察されない
△: 電解質膜の部分に目視で波うち状の変形は見られないが、枠近辺に小さなしわが観察される
×: 電解質膜の部分に目視で波うち状の変形が観察される
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100重量部、エチレングリコール60重量部、エステル交換触媒として酢酸マンガン四水塩0.03重量部、滑剤として平均粒径0.5μmの炭酸カルシウム粒子を0.25重量%、平均粒径0.2μmの球状シリカ粒子を0.06重量%、および平均粒径0.1μmの球状シリカ粒子を0.1重量%を含有するように添加して、常法に従ってエステル交換反応をさせた。それぞれの滑剤はフィルム重量に対する配合量を示す。その後、トリエチルホスホノアセテート0.042重量部を添加し実質的にエステル交換反応を終了させた。ついで、三酸化アンチモン0.024重量部を添加し、引き続き高温、高真空下で常法にて重合反応を行い、固有粘度0.60dl/gのポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN Tg=121℃)を得た。このPENポリマーを175℃で5時間乾燥させた後、押出機に供給し、溶融温度300℃で溶融し、ダイスリットより押出した後、表面温度55℃に設定したキャスティングドラム上で冷却固化させて未延伸フィルムを作成した。
この未延伸フィルムを140℃にて縦方向(連続製膜方向)に3.0倍延伸し、一軸延伸フィルムを得た。一軸延伸されたフィルムの片面に、固形分濃度3重量%の水性塗布液Aをキスコート法にて4g/m2塗工した。塗布液Aは、固形分としてメチルメタクリレート70モル%/エチルアクリレート22モル%/N−メチロールアクリルアミド4モル%/N,N−ジメチルアクリルアミド4モル%で構成されているアクリル共重合体90重量%に、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(n=7)10重量%を混合したものである。
その後、135℃で横方向(幅方向)に3.2倍に逐次二軸延伸し、さらに245℃にて熱固定処理し、さらに240℃で横方向に2%収縮させながら再熱処理を行い、38μm厚の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。得られたフィルムは、機械的強度、耐加水分解性、高温での寸法安定性に優れていた。また電解質膜との接着性にも優れていた。
一軸延伸されたフィルムの片面に、塗布液を塗布しなかった以外は実施例1と同様にして38μm厚みの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。得られたフィルムは、機械的強度、耐加水分解性、高温での寸法安定性に優れていた。
未延伸フィルムを140℃にて縦方向に2.3倍延伸した後、125℃で横方向に3.9倍に逐次二軸延伸し、160℃にて熱固定処理し、さらに、この二軸延伸フィルムを170℃にて縦方向に2.8倍延伸した後、190℃で横方向に1.3倍に逐次二軸延伸した後に215℃にて熱固定処理した以外は実施例1と同様にして38μm厚の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。得られたフィルムは機械的強度、耐加水分解性に優れていたが、高温での寸法変化が若干大きかった。
固有粘度0.61dl/gのポリエチレンテレフタレート(PET)に平均粒径0.3μmの球状シリカを0.1重量%添加した。このPETポリマーを170℃で3時間乾燥させた後、押出機に供給し、溶融温度280℃で溶融し、ダイスリットより押出し後、表面温度20℃に設定したキャスティングドラム上で冷却固化させて未延伸フィルムを作成した。この未延伸フィルムを110℃にて縦方向に3.0倍延伸し、一軸延伸フィルムを得た。その後、120℃で横方向に3.2倍に逐次二軸延伸し、さらに220℃にて熱固定処理し、さらに210℃で横方向に2%収縮させながら再熱処理を行い、38μm厚の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。得られたフィルムは耐加水分解性が充分ではなかった。
ポリカーボネートフィルムとして、帝人化成株式会社製「ピュアエース」を使用した。このフィルムの特性を表1に示す。このフィルムはヤング率で表される機械的強度が十分ではなかった。
Claims (9)
- ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とする層を含む少なくとも1層からなることを特徴とする固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 全繰り返し構造単位のモル数を基準としてエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを80モル%以上含む請求項1に記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 縦方向および横方向のヤング率がそれぞれ5500MPa以上である請求項1または2に記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 下記式(1)で表される破断強度保持率が50%になるのに要する時間が100時間以上である請求項1〜3のいずれかに記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルム。
破断強度保持率(%)=(破断強度X/初期の破断強度X0)×100 ・・・(1)
(式中、破断強度Xは、121℃、2atm、100%RHの条件で所定時間処理後の破断強度、破断強度X0は処理前の初期の破断強度をそれぞれ表す) - 100℃、30分熱処理後の縦方向および横方向の熱収縮率がそれぞれ0.5%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 160℃、10分熱処理後の縦方向および横方向の熱収縮率がそれぞれ0.5%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルム。
- ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とする層の少なくとも一方の面にアクリル樹脂を含有する易接着層が積層されている請求項1〜6のいずれかに記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルム。
- アクリル樹脂がアミド基を含有するアクリル樹脂である請求項7に記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 易接着層がポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とする層の結晶配向が完了する前に塗布されてなる請求項7または8に記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルム。
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