JP2007106012A - 二軸混合機を用いた生コンクリートの混合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生コンクリートの手練り動作によって発生する被混合材料の挙動を、二軸混合機を用いることによって実行し、均質な生コンクリートを迅速に作成できる混合方法を提供する。
【解決手段】それぞれの回転軸芯上で回動する混練羽根と切り返し羽根とを有する一対の混合具からなる二軸混合機を用いた生コンクリートの混合方法であって、二軸の軸芯上に対向して設けられている混練羽根と切り返し羽根とを、先行する混練羽根に対して切り返し羽根を同期して又は遅れて回動させ、両羽根により混合材料を掬い上げながら混合槽の一方又は一方角から他方又は対角側の他方角へ投げ送り、混合材料を崩落させる工程を繰り返すことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は二軸混合機を用いた生コンクリートの混合方法に関するものである。
従来から二軸混合機自体は種々知られており、特許文献1乃至特許文献3に記載されたものもそのうちの例である。
例えば、特許文献1に記載されたごとき生コンクリート用の二軸混合機では、混合槽内に回転自在で2本の水平なシャフトを平行に配置し、前記シャフトの長手方向に混練羽根を取り付け、シャフトを回転することにより混練羽根の回動で材料を上下方向に切り返しながら混合を行っていた。この際、混合槽内の材料の移動は混合槽内の水平面内で円環状もしくは対角線状(特許文献3)に循環移動を繰り返し行い、生コンクリートを混合して混合を行っていた。
また、この材料の循環移動性を高めるために混練羽根を螺旋形状とし、シャフトの長手方向での材料の移動を連続的に行うことで、材料の移動速度を高めることが行われていた。
さらに、混練羽根に混合搬送部と混合変向部を設け、混合搬送部によりシャフトの長手方向へ送られる材料が混合変向部に送られると、該混合変向部によって前記混合搬送部とは逆方向への搬送力が付与され、行き場を失った材料は移動方向が横方向へ変更されて隣接するシャフト側へ送られるようになされている。
しかしながら、前記従来例の二軸混合機を用いた混合では、材料が混合槽内で循環移動する割には混合が進まず、特に粘性の低い生コンクリートを混合する場合においても、材料の移動速度が大きくされた割に十分な混合が行われないと言う問題があった。
また、特許文献2であるWO 2005/000455 A1号公報には、本発明の出願人と同一人の出願に係る二軸混合機が記載されている。そして同じく同公報には、その二軸混合機を用いた生コンクリートの混合方法が開示されている。
この公報には、特許文献1のものとは構成が相当に異なる二軸混合機が開示されていて、同様に生コンクリートの混合方法が一部示されているけれども、これによると、混合する材料を一方の軸側から他方の軸側へと移動させる方式である。そして、このような混合方法によれば、例えば一方の混練羽根によって混合槽の一方側にある材料の一部を上方に押し上げ、その直後に生じた空間に対して、他方の切り返し羽根による他方側の材料の一部を押し込む形式の、いわゆる切り返し混合作用を中心とした混合となっている。
このため、2つの回転軸芯上で回動する対向した混練羽根及び切り返し羽根によって、それぞれの羽根が切り取った材料の一部を、それぞれ反対側の混合槽内に交互に移動させるので、いわゆる切り返しによる混合作用の点では可成り有効である。
しかしながら、混練羽根及び切り返し羽根のそれぞれによって切り取られた材料塊の内部では、隣接し合う被混合材料同士の混合があまり行われず、全体として混合に要する時間が長くなると言う問題点が判明した。
そこで、本発明者等は、特に粘性の比較的低い生コンクリート材料の混合を短時間に、しかも混合度合いにばらつきの少ない混合を行うべく、従来一般に最も良好な混合状態が得られるとされている、手練りの技法を参考にして研究してきた。
その結果、該手練り混合における最大の利点は、例えばショベルで切り取られた材料塊の一部が、これを上下反転させて落下させた時に、該切り取られた材料の内部における落下時の崩れによって、隣接する被混合材料同士が互いに混ざり合う点にあることに気付いたのである。そして、このような落下時の崩れ(以下、崩落と呼ぶ。)による混合作用を最大限に利用し、その作用を、二軸混合機を用いて高速で行うことによって、混合時間を短縮すると同時に極めて均質な生コンクリートを得ることができる混合方法を完成したのである。
ここで、本発明の混合方法における特徴的作用を理解するため、図7及び図8を用いて、従来周知の手練り混合における混合材料の挙動を解析すると次のごとくである。
図7は、平坦な容器01に混合すべき例えば砂(説明のために黒丸02で代表的に表す。)とセメント(同じく説明のために白丸03で代表的に表す。)等の材料を別々に投入し、これを容器01の両側面から人力によって、ショベル04,04で交互に切り返して混合する状態を模式的に示している。即ち、容器01内に適宜投入された例えば砂02とセメント03とは、投入時に一体の大きな塊05となるが、これを図示のショベル04,04によって交互に切り取り、小さな塊06,07として順次矢印の方向に切り返すものである。
図8の(a)〜(d)は、前記図7の説明における2回分の切り返し動作を、該図7のX−X方向から見た図である。図8(a),(b)に示すように、第1回目のショベル04による切り返しで、大塊05から切り取られた小塊06が、ショベル04の反転動作によって上下方向に反転され、その後容器01内に落下されることによって同図(b)に示すごとく崩れる。この時、上下の砂部分及びセメント部分が崩落して各々広く展開した塊08となり、広い範囲で自然に両者の微小部分同士が近接することとなる。
また、同図(c),(d)も同様の作用で混合されるべき砂とセメントの小塊07は、各々が広く展開して、その微小部分同士が近接した塊09となるものである。
即ち、粘性の低い材料の塊は、これを持ち上げ、反転して崩落させることにより自然に展開され、この動作を繰り返すことによって極めて合理的に、かつ迅速に混合させることができるものである。
特開2003−126668号公報 WO 2005/000455 A1号公報 特開平2−303805号公報
本発明は、上記のような手練り動作によって発生する被混合材料の挙動を、二軸混合機を用いることによって実行し、均質な生コンクリートを迅速に作成できる混合方法を提供するものである。
またこの場合、例えば上記参考文献2に記載された公知の二軸混合機と基本的に類似構造の混合機を使用している。
本発明は、それぞれの回転軸芯上で回動する混練羽根と切り返し羽根とを有する一対の混合具からなる二軸混合機を用いた生コンクリートの混合方法であって、二軸の軸芯上に対向して設けられている混練羽根と切り返し羽根とを、先行する混練羽根に対して切り返し羽根を同期して又は遅れて回動させ、両羽根により混合材料を掬い上げながら混合槽の一方又は一方角から他方又は対角側の他方角へ投げ送り、混合材料を崩落させる工程を繰り返すことを特徴とする。
また、上記先行する混練羽根に対して遅れて回動させる切り返し羽根の遅れ角は、約30°〜60°であり、上記二軸混合機により混合材料を投げ送り、崩落させる工程の操作速度が約2秒間に1往復である。
更に、本発明に使用される各混合具は、これを構成する混練羽根のねじりが約170°、切り返し羽根のねじりが約110°、くの字状に屈曲した連結部材の屈曲部の内角が約165°であることを特徴とする。
本発明の生コンクリートの混合方法によれば、混合材料を混合槽内の対角線上に一方側から他方側へ、更に他方側から一方側へと投げ送り、その都度崩落を繰り返すものであるため、混合材料内の隣接した異種材料同士が迅速に混合され、均質な生コンクリートを効率よく作成することができた。
また、混合物を混合槽内の一方側から他方側へ、更に他方側から一方側へ投げ送り、その工程毎に崩落混合動作が行われるため、極めて迅速な混合が可能となった。
本発明の実施の形態を図1〜図6を用いて説明する。
図1は、本発明に係る生コンクリートの混合方法に用いる二軸混合機の斜視図であり、図2は同混合機の平面図である。
図1及び図2に示すこれらの二軸混合機10において、混合槽11は上方を開口して材料の投入口となし、底部にゲート(図示せず)を開閉可能に備えた排出口を有する。また、混合槽11の内側には2つの水平且つ平行な回転軸芯B,Bが設けられ、この回転軸芯を回転中心とする2個の混合具12(12a,12b)が各々の回転軸芯B,Bに設けられている。
当該2つの混合具12a,12bは、各々回転軸芯回りに互いに反対方向で、しかもそれぞれ外側から下方を通って内側上方に回転するように混合槽11に回転自在に設けられている。各混合具12a,12bは、回転軸芯B,Bに対して螺旋に形成された混練羽根13a,13bと、該混練羽根とは逆方向にねじる螺旋に形成された切り返し羽根14a,14bを有し、これらの混練羽根13aと切り返し羽根14a及び混練羽根13bと切り返し羽根14bとは、それぞれ対向し、回転軸芯方向へ互い違いに並べて構成されている。
上記回転軸芯B,B上にそれぞれ並ぶ混練羽根13aと切り返し羽根14b及び混練羽根13bと切り返し羽根14aの隣り合う一端は、各々を連結部材15,15により連結されており、各連結部材15は「くの字」状に屈曲して回転軸芯B,Bに対して略放射方向に配設されている。
連結部材15により回転軸芯上に連結された混練羽根13aと切り返し羽根14b及び切り返し羽根14aと混練羽根13bは、夫々連結されない両端部を回転支持部材16,16に固定される。これらの回転支持部材16,16は、混合槽11内の両側壁11a,11bから内方にわずかに突出して設けられ、回転軸芯B,Bを中心として回転自在に設けられる。
2個の混合具12(12a,12b)は、上述の通り、いずれも前記各々の混練羽根13(13a,13b)と切り返し羽根14(14a,14b)と連結部材15と回転支持部材16,16とから構成され、回転軸芯(B,B)上で回転自在に支持され、混合槽11内へ水平で平行に設けられる。
ここで、本発明に係る生コンクリートの混合方法に用いる二軸混合機をより詳細に説明する。
後述する混合方法に用いられる二軸混合機の1つの実施例では、二軸混合機10における前述の2つの混合具12a,12bの詳細が次の通りである。
先ず混合具12bでは、その回転駆動手段であるモータM側、すなわち混合槽11内の側壁11aの回転支持部材16に、混練羽根13aが固定されている。該混練羽根13aは該側壁11a側端部13aXから、図示上方に向かって約170°程ねじられて連結部材15側端部13aYまで延びている。
そして、混練羽根13aの上記連結部材側端部13aYの近傍において、上記「くの字」状の連結部材15の一端に固定されるとともに、該連結部材15の他端には切り返し羽根14bの連結部材側端部14bYが固定されていて、該切り返し羽根14bは前記混練羽根13aと反対側にねじられ、そのねじれ角は約110°である。そして、約110°程ねじられた切り返し羽根14bの回転支持部材16側、すなわち側壁11b側端部14bXが側壁11bの回転支持部材16に固定されることにより、混合具12bが構成されている。
次に、混合具12aについて説明すると、該混合具12aを構成する混練羽根13bと切り返し羽根14aとは、前記の混合具12bを構成する混練羽根13aと切り返し羽根14bとに全く対応している。しかしながら、混練羽根13aと混練羽根13b及び切り返し羽根14aと切り返し羽根14bとは、それぞれ互いに混合槽11内の対角線位置に設けられ、各々反対方向に回動させられる。
従って、例えば混合具12bについてみると、混練羽根13aの側壁11a側の回転支持部材16に固定された支持部材側端部13aXが、図2に示すごとく混合槽11の外側向きに略水平方向に位置する状態では、その混練羽根13aの後端部13aYは約170°遅れた位置にあり、混合槽11の内側(混合具12a側)上方約10°で連結部材15の「くの字」状の一方側に固定されている。また、これと内角が約165°に屈曲された連結部材15の他方側に、切り返し羽根14bの内方端部14bYが混合槽11の外側下方約25°で固定され、更に、その切り返し羽根14bの側壁11b側端部14bXは反対方向に約110°程ねじられているので、結局、切り返し羽根14bの側壁11b側の回転支持部材16との固定位置は、水平方向から内側下方約45°の方向に向いていることとなる。
(なお、図2に示す各羽根は上記説明通りのねじり角度を厳密に表しているものではない。)
上述のごとく、混合槽11に設けられる2つの混合具12a,12bは、夫々対向する位置の羽根が異なる構成になされており、例えば一方の混合具12aの一側端に混練羽根13bが設けられ、他方の混合具12bの対向する側端には、切り返し羽根14bが設けられる。同様に、一方の混合具12bの一側端に混練羽根13aが設けられ、他方の混合具12aの対向する側端には、切り返し羽根14aが設けられる。
なお、図2における各混合具12a,12bの回転駆動は例えばモータM,Mとされているが 、従来公知の駆動手段をも利用可能であって、これらの詳細な説明は省略する。
次に、上述のごとき構造の二軸混合機10を用いた、本発明に係る生コンクリートの混合方法を、図3〜図6に基づいて詳細に説明する。
図3は、上記図1及び図2に示す二軸混合機10の、混合槽11内部を示す平面図において、混合される例えば生コンクリート用の混合材料(以下、混合物と言う。)の中心的位置(以下、符号Gであらわす。)と、その時点における混合具12a,12bの回転位置関係とを(a)〜(f)の順に経時的に示したものである。しかしながら、図1及び図2に示す二軸混合機10の各羽根と、図3以下に説明する二軸混合機の各羽根とでは、そのねじれ角及び混合具12a,12bのズレは、必ずしも同一でない。
図4の(a)〜(f)は、上記図3の混合槽11の回転軸芯方向の断面を示し、各混合具12a,12bの回転軸芯B1,B2の中央部分から混合具12b側を見た側断面である。即ち、図3の(a)〜(c)に対応する工程での、上記混合物の中心的位置Gと混合具(一方の混合具12bのみを示す)との位置関係をより詳細に示している。
図5の(a)〜(f)は、更に図4の(a)〜(f)にそれぞれ対応する時点での、混合槽11の回転軸芯に直交する方向の断面図であって、該図4の(a)〜(f)に対応する時点における混合物の中心的位置Gの存在する場所の、駆動装置M,M側から見た断面において、その時点での混合物断面形状(G位置)と混合具12a,12bの各羽根のG位置に対応する断面形状とを、これらの相対関係とともに示している。
なお、図5における混合物の断面には斜線を施してGと表し、その後方に位置する混合物の外形を小丸で示しGと表示している。
続いて、本発明の混合方法における一対の混合具12a,12bと、混合物の中心的位置G及びその概略形状について詳細に説明する。
図3から明らかなように、一対の混合具12a,12bは、それぞれの混練羽根13bと切り返し羽根14a及び混練羽根13aと切り返し羽根14bとが互いに約45°、回転方向にズレた状態でセットされている。図5(a)に角度を示しているように、混練羽根13aが図中の垂直方向下方の位置にあるときに、切り返し羽根14aが垂直方向下方から外方下方45°の方向にある。
従って、図3において(a)から(f)まで各混合具が回動されるのに伴って、先ず図3(a)において混合具12b側の各羽根が先行して回動し、約45°の遅れを伴って混合具12a側の各羽根が、反対方向に回動されるものである。
このため、例えば図3(a)に示す時点では、混合物(G)を、先ず混合具12bの混練羽根13aが図面右下方向から掬い上げ、これに続いて約45°遅れで、混合具12aの切り返し羽根14aが、同じく図面の左下方から掬い上げるように回動する。これに伴って、混合物(G)は図中の矢印方向に先ず移動を開始し、混練羽根13aと切り返し羽根14aとによって、あたかも両掌(実際は約45°ズレている)で掬い上げるごとき状態で移動され、次の図3(b)の状態へと移行する。
図3(b)は、図3(a)の状態から各混合具12a,12bがそれぞれ約60°回動した状態を示しており、上記混練羽根13aと切り返し羽根14aによって掬い上げられた混合物(G)は、同じく図中の矢印方向に移動されるが、この時混合物(G)は可成りの速度で持ち上げられているので、後述するように、その混合物の塊の形状が平面的に拡大しつつあり、その中心位置Gが混練羽根13aと切り返し羽根14aの翼面から離れる方向に移動している。
図3(c)は、同(b)の状態から更に、各混合具12a,12bが約60°回動した状態を示している。この時点では、上記混合物の塊が混練羽根13aと切り返し羽根14aから完全に離れ、各混合具12a,12bの混練羽根13bと切れ返し羽根14bとの間の空隙ができている所に落下した状態を示している。この時、掬い上げられ落下した混合物の塊は崩落し、平面形状が拡大し、後述のような本発明特有の挙動を示すものである。
またこの時、各混合具12a,12bのそれぞれの羽根は、上述の図2の説明通りの関係にあるために、上記図3(c)に示すように、混合物(G)がそれぞれ混合槽11の外側に位置する混練羽根13bと切れ返し羽根14bとの間に落下し、崩落していることに注意する必要がある。
その後各混合具12a,12bは回動を続け、図3(d)の状態へと変化する。この状態は図3(a)の状態に対応した状態であることがわかる。すなわち、図3(c)において落下し、崩落した混合物(G)は、同(c)の状態に続く各混合具12a,12bの回動によって、特にその先行回動する混練羽根13bの図面左下側からの回動によって、略中央部分に集められるとともに、約45°遅れて続く切り返し羽根14bの回動と協働して図3(d)に示すように、混合物(G)を掬い上げる動作が進行する。そしてこれは、前述の図3(a)の状態と全く同一の動作である。
従って、図3(d)に続く同(e)、(f)は上述の図3(b)、(c)の作用と全く同じであって、ただ、図3(c)における混合物(G)は混合槽11の図中左上位置にあり、混練羽根13bが切り返し羽根14bに先行して回動するため、図3(e)、(f)の状態を経て、混合物(G)は切り返し羽根14aと混練羽根13aとの間である混合槽11の図中右下方位置に落下し、同時にこの位置で崩落するものである。
ここで重要なことは、当該図3に示す混合物の移動状態は、上記図2に示す二軸混合機10における各混合具12a,12bが、図の説明文通りに構成されたものを使用した時の移動状態を示すものであって、例えば各羽根13a,13b,14a,14bの軸方向長さ、同じく各羽根のねじり度合いなどを変化させることによって、上記混合物(G)の移動するタイミングが変化することである。
更に、このような混合物(G)の移動タイミングの変化は、各混合具12a,12b相互のズレ角度、すなわち、上記図3に対する説明文中の各混合具12a,12bの約45°の遅れ自体を変更することによっても発生するものであって、これらの変更は、例えば混合物である生コンクリート又はその混合材料の粘性特性等により変更されるものであることに注意する必要がある。
図4の(a)〜(f)及び図5の(a)〜(f)は、上述の図3(a)〜図3(c)に対応する作動状態、特にその間の混合物の挙動を、より詳細に説明するものである。そして、これら図4の(a)〜(f)と図5の(a)〜(f)のそれぞれは、同一時点での各羽根と混合物との関係を示しており、先にも述べた通り、図4の(a)〜(f)は全て図2及び図3における混合具12bの側面を、その時点での混合物中心位置Gと共に示しており、図5の(a)〜(f)は、これら図4の(a)〜(f)における混合物中心位置Gに対応する回転軸と直交する断面における、各羽根と混合物自体の断面とを、回転駆動手段M,M側から見た状態で示している。
なお、図5における混合物の形状は、その全体をGと表示し、図4の混合物中心位置Gに相当する面で切断した断面をGと表示して斜線を入れて表示するとともに、この面より図面上の奥方向に移動した材料をGと表示し、小丸の集団で表現している。また、図5における該当する断面に現れる各羽根は、その断面形状及び回転方向位置と共に、該当する羽根の符号を記載している。
先ず、図4(a)とこれに対応する図5(a)から明らかなように、中心位置G又は全体Gによって表される混合物は、混合槽11の駆動装置M,M側の下方において、先に混練羽根13aによって、続いて切り返し羽根14aと協働して混合槽11の略中央部に集められる。混合具12a,12bの回動が進むと図4(b)及び図5(b)に示すように、混練羽根13aによって掬い上げながら切り返し羽根14aを添える状態で動作が進行し、更に図4(c)及び図5(c)において、混練羽根13aと切り返し羽根14aによって完全に掬い上げられると共に、混合物の中心位置Gは混合槽11aと反対側へ移動させられる。この時、図4(c)において特に明らかなように、混合物(G)は可成り持ち上げられ、且つ混合槽11の側壁11bと反対側に向けて移動している。
図4(d)及び図5(d)から明らかなように、この時点では混合物(G)が混練羽根13aから離れ始めており、しかしながら特に図5(d)に示すように、切り返し羽根14a上では、未だ混合槽11の上方且つ側壁11a側に移動しており、殆ど投げ出される寸前の状態である。
混合具12a,12bの回動が更に進むと、図4(e)及び図5(e)に明らかなように、混合物の中心位置(G)は完全に空中に投げ出され、その位置は混合槽11の側壁11b側寄りであって、平面視混合具12a寄りにあり、図4(e)に明らかなようにその混合物の中心位置Gが落下を始めている。
そして、この混合物(G)の移動過程の終期において、図4(f)、図5(f)から明らかなように、全ての羽根から離れた混合物(G)は落下し、その後崩落するものであるが、その位置は図3(c)から明らかなように、混練羽根13bの回転支持部材16(図3参照)の近傍内側である。
なお、図3の(d)〜(f)に対応する工程の説明は省略するけれども、上記図4の(a)〜(f)及び図5の(a)〜(f)に示す状態と全く同じ状態で動作が進行し、崩落混合作用が行われるものである。
図6は、上記図3において説明した混合物の中心位置Gの動きを、模式的に示しており、図6(a)は先に述べた混練羽根13aと切り返し羽根14aとのズレ角が約45°の場合を示しており(混練羽根13bと切り返し羽根14bも同じ)、図6(b)は同じく両羽根のズレ角が約0°の場合を示している。
すなわち図6(a)の場合、上記図3の(a)〜(c)の工程において混練羽根13aと切り返し羽根14aとによって掬い上げられた混合物(G)は、図6(a)の位置Gyにおいて崩落し、これに続く図3の(d)〜(f)の工程は、先の工程及び作動と対称的に、混練羽根13bと切り返し羽根14bとによって掬い上げられ、同じく投げ出される結果、図6(a)のGx位置において崩落し、結局、これら混合槽11の対角線位置における落下崩落によって、混合物の各構成材料同士が有効に混合させられることになるのである。
つまり、本発明の1つの実施例における混合方法によれば、混合物の中心位置Gが図6(a)の位置GxとGyとの間を高速で移動し、その度毎に崩落を繰り返すことによって、効率的な混合が行われるものである。
また図6(b)においては、上述の通り混練羽根13aと切り返し羽根14aとのズレ角が無い場合(混練羽根13bと切り返し羽根14bも同じ)の掬い上げられた混合物(G)の移動位置を示しており、この場合は図6(b)のGxとGyとの間で、すなわち混合槽11の左右中間位置で掬い上げられ投げ出されることとなる。
ここで、上記本発明の混合における1つの実施例を説明すると、混合具12a,12bの軸回転数を毎分34回転とし、上記図6におけるGx位置とGy位置との1往復に要する時間を約2秒とすると、粘性が低い砂とセメントの混合において、特に粘性が低い高流動コンクリートを混合する際には、材料同士の粘着性が小さく、材料の崩落が起りやすいため、本発明の作用である材料の崩落による混合が促進され、材料の混合が容易に行われ、極めて短時間に良好な混合を行うことができた。
また、この時の混練羽根13aと切り返し羽根14a及び混練羽根13bと切り返し羽根14bとの遅れは、この実施例においていずれも45°としたが、他の実施例では各混練羽根と切り返し羽根との間に遅れが無い場合も示している。
本発明の混合方法を実行するために利用する二軸混合機の斜視図である。 図1に示す二軸混合機の平面図である。 図1及び図2に示す二軸混合機において、混合物の移動状態と各混合具との位置関係を示す、混合槽の平面図である。 図3(a)〜(c)の工程に対応する、混合具12bと混合物との移動状態を示す説明図である。 図4(a)〜(f)に対応した混合物位置における各羽根の回転軸に直交する断面での、各羽根と混合物との位置関係を示す説明図である。 図6(a),(b)は本発明の混合方法における混合物の、2つの実施例に係る混合槽内での移動状態を示す説明図である。 従来の手練り混合による生コンクリートの混合方法の説明図である。 図7における混合状態での、混合物の挙動を示す説明図である。
符号の説明
10 二軸混合機
11 混合槽
11a,11b 混合槽の側壁
12a,12b 混合具
13a,13b 混練羽根
14a,14b 切り返し羽根
15 連結部材
16 回転支持部材
G 混合物の中心的位置


Claims (5)

  1. それぞれの回転軸芯上で回動する混練羽根と切り返し羽根とを有する一対の混合具からなる二軸混合機を用いた生コンクリートの混合方法であって、二軸の軸芯上に対向して設けられている混練羽根と切り返し羽根とを回動させ、両羽根により混合材料を掬い上げながら混合槽の一方から他方へ投げ送り、混合材料を崩落させる工程を繰り返すことを特徴とする生コンクリートの混合方法。
  2. それぞれの回転軸芯上で回動する混練羽根と切り返し羽根とを有する一対の混合具からなる二軸混合機を用いた生コンクリートの混合方法であって、二軸の軸芯上に対向して設けられている混練羽根と切り返し羽根とを、先行する混練羽根に対して切り返し羽根を遅れて回動させ、両羽根により混合材料を掬い上げながら混合槽の一方角から対角側の他方角へ投げ送り、混合材料を崩落させる工程を繰り返すことを特徴とする生コンクリートの混合方法。
  3. 請求項2に記載の生コンクリートの混合方法において、上記先行する混練羽根に対して遅れて回動させる切り返し羽根の遅れ角は、約30°〜60°であることを特徴とする生コンクリートの混合方法。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の生コンクリートの混合方法において、上記二軸混合機により混合材料を投げ送り、崩落させる工程の操作速度が約2秒間に1往復であることを特徴とする生コンクリートの混合方法。
  5. 請求項3又は4記載の生コンクリートの混合方法において、使用される二軸混合機における各混合具は、これを構成する混練羽根のねじりが約170°であり、切り返し羽根のねじりが約110°であり、更に、くの字状に屈曲した連結部材の屈曲部の内角が約165°であることを特徴とする生コンクリートの混合方法。




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