JP2007109600A - フローティングコネクタ - Google Patents

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英治 白田
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Abstract

【課題】フローティングコネクタにおいて、ソケットコネクタとプラグコネクタの相対的位置ズレの吸収によってもたらされ、且つ端子のソルダーテール部の半田付け部分に集中して作用するストレスを緩和し、もって該ストレスが原因で引き起こされる半田クラックや剥離を防止する。
【解決手段】インナーモールディング20とアウターモールディング30との間に複数の端子40を架け渡してフローティング機能を具備したフローティングコネクタ10であって、各端子40に設けたU字状の第1変位吸収部45をインナーモールディング20とアウターモールディング30との間に位置付けると共に、同U字状の第2変位吸収部46をアウターモールディング30とその外側に配置されたソルダーテール部47との間に位置付け、且つアウターモールディング30にそれを回路基板に固定するための基板固定金具50を設けたもの。
【選択図】図3

Description

本発明は、対向配置される2つの回路基板の間を電気接続する際に用いられるフローティングコネクタに関するものである。
対向配置される一方の回路基板にはメス型コネクタ(ソケットコネクタ)を、同他方にはオス型コネクタ(プラグコネクタ)を、各々実装し、両回路基板を近接せしめて両コネクタを嵌合させ、両回路基板の間の電気接続を果たす、所謂ボードツーボード式のコネクタにあっては、夫々の回路基板に対するソケットコネクタ又はプラグコネクタの取付許容誤差、及び両回路基板のフレームに対する取付許容誤差に起因する両者の相対的位置ズレを吸収するため、少なくともいずれか一方にフローティング機能を付与し、両コネクタの嵌合を可能ならしめている。
このフローティング機能を備えたソケットコネクタ又はプラグコネクタ、即ちフローティングコネクタには種々の形式のものが広く実用に供されているが、その基本的な構造は、例えば下記特許文献1に示される如く、インナーモールディングとアウターモールディングとを備え、両モールディングの間にU字状の変位吸収部を持った端子を架け渡し、該端子のインナーモールディング側に延びた一部を相手コネクタとの接触部とし、且つ同端子のアウターモールディング側に延びた一部をソルダーテール部として回路基板に半田付けし、もって両コネクタが嵌合する際に両者の相対的位置ズレが存在する場合、該位置ズレの量に応じて上記変位吸収部が撓み、インナーモールディングの位置が的確に変位することで円滑な嵌合・接続が達成できるようになっている。
このような基本的構造を有するフローティングコネクタにあっては、上記位置ズレの量に応じて端子の変位吸収部が適度に撓む結果、この撓み量に応じたストレスが該端子に作用することになり、同ストレスは逃げ場が無いので前記ソルダーテール部の半田付け部分に集中し、そこの半田にクラックを発生させたり、該テール部を回路基板から剥離させたりするため、何らかの対応が求められていた。
これに対応したコネクタとして、下記特許文献2において、回路基板に固定される固定ハウジングと、該固定ハウジングに回路基板の平面方向に移動可能に取り付けられた可動ハウジングと、該可動ハウジングに装着された複数の端子とを備え、これら端子が、相手方のコネクタと導通するための接触部と、上記回路基板にプリントされたパターンに当接される接点部とを有するものが開示されている。
このコネクタによれば、相手方のコネクタが嵌合されたとき、固定ハウジングに対してフローティング状態となっている可動ハウジングが移動することで前述の位置ズレを吸収でき、このとき可動ハウジングに装着された端子の接点部が回路基板のパターン上を摺動することで導通が確保され、コネクタの端子が回路基板のパターンに半田付けされることなく摺接されているので、前述した半田のクラックや剥離等と言った問題は完全に解消できる。
特開平6−163125号公報 特開2000−133342号公報
しかしながら上記発明は、端子の接点部が極めて薄い金属製のパターン上を摺動するため、そのパターンが削り落とされて導通不良を招いたり、或いはその削りカスが他の接点部に触れてショートを引き起こし兼ねないと言った課題がある。
また、この発明の場合、接点部の摺動許容量相当、パターンを幅広にする必要があるため、端子間ピッチを増大せざるを得ず、コネクタの狭ピッチ化が難しいと言う欠点も有していた。
なお、前記文献1のU字状の変位吸収部を長大にして、或いは極細にする等してその剛性を極端に弱め、前記ストレスの発生を抑制することも考えられるが、この場合、インナーモールディングをアウターモールディングにフローティング支持する端子の支持剛性が極端に低下するため、ソケットコネクタとプラグコネクタとの連接・離脱に際して生ずる強大な応力に耐え、且つフローティングコネクタとしてアウターモールディングに対してインナーモールディングを自立させ、インナーモールディングを設計位置に保持すること等の条件が満たせなくなり、この考えは成立しない。
本発明はこれらの点を鑑みて成されたものであり、その目的は、対向配置される一方の回路基板に実装されるコネクタと他方の回路基板に実装されるコネクタとの間の相対的な位置ズレを、端子に設けた変位吸収部の撓みによって吸収する機能を備えたフローティングコネクタにおいて、この位置ズレ吸収によってもたらされ、上記端子のソルダーテール部の半田付け部分に集中して作用するストレスを緩和し、もって該ストレスによる前記半田クラックや剥離を防止し得るフローティングコネクタを提供することにある。
上記目的を達成すべく創案された本発明は、インナーモールディングとアウターモールディングとの間に端子を複数架け渡して成るフローティングコネクタであって、上記端子が、上記インナーモールディングに固定された第1基部と、上記アウターモールディングに固定された第2基部と、該第2基部と上記第1基部との間に介設され弾性変形可能な第1変位吸収部と、上記アウターモールディングの側方に配置されて回路基板に半田付けされるソルダーテール部と、該テール部と上記第2基部との間に介設され弾性変形可能な第2変位吸収部とを備え、上記アウターモールディングに、該モールディングを上記回路基板に固定するための固定金具を設けたものである。
上記固定金具を上記アウターモールディングにその長手方向に間隔を隔てて複数装着し、各固定金具間に上記端子を複数配置することが好ましい。
上記第2変位吸収部の上方を覆うカバーモールディングを更に備えることが好ましい。
本発明によれば、前記位置ズレを吸収するためのインナーモールディングの変位に起因するストレスを、端子に設けた2つの変位吸収部(第1変位吸収部、第2変位吸収部)とアウターモールディングに設けた固定金具によって緩和し、もってソルダーテール部に作用する同ストレスを軽減し、その部分に発生し易い前記半田クラックや剥離を略完全に防止することができる。
以下、本発明の好適実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1乃至図3において、10はフローティング機能を備えた本実施形態に係るコネクタ(ソケットコネクタ)で、非伝導性材料から成るインナーモールディング20、同材料から成るアウターモールディング30、リン青銅等の良伝導性材料から成る複数の端子40、銅合金等から成る複数の固定金具50、及びに非伝導性材料から成るカバーモールディング60等を備えている。
上記インナーモールディング20は、略直方体状を呈し、その頂部に図示せぬ相手方のコネクタ(プラグコネクタ)と嵌合する嵌合部21を有すると共に、その下方に第1端子圧入溝22(図3参照)を備えている。
前記アウターモールディング30は、コネクタ10の長手方向に沿って配置された一対の側壁31と、それらと直交する方向に配置された一対の端壁32とで区画された低背の矩形状枠体から成り、その内部空所33に上記インナーモールディング20をコネクタ10の長手方向(矢印X方向)に的確なクリアランスC1(図1参照)を隔てると共に、コネクタ10の幅方向(矢印Y方向)に的確なクリアランスC2を隔てて収納している。そして、側壁31には、第2端子圧入溝34(図3参照)と、前記固定金具50が圧入される金具取付部35(図2参照)とが形成されている。
前記カバーモールディング60は、その断面が逆L字状を呈し、且つ上記側壁31に沿う如く対向させて一対、配置されており、第3端子圧入溝61(図3参照)及び側壁31側に延びる天井部62を有している。
前記端子40は、図3から明らかなように、前記第1端子圧入溝22に対応する圧入部41Aを持った第1基部41、同第2端子圧入溝34に対応する圧入部42Aを持った第2基部42、同第3端子圧入溝61に対応する圧入部43Aを持った第3基部43、第1基部41から延設されて前記嵌合部21に臨む接触部44、第1基部41と第2基部42とを連結する逆U字状の第1変位吸収部45、第2基部42と第3基部43とを連結する逆U字状の第2変位吸収部46、更には第3基部43の下方並びに側方(矢印X方向)に延設されたソルダーテール部47を有している。かかる端子40は、インナーモールディング20のセンターに配置された隔壁23に対して左右対称にとなるように一対を一組として、15組、20組、20組、15組の4群の計70組、140本、配置されている。なお、上記組数は例示であり、他の組数でもよいことは勿論である。
上記端子40は、その夫々の圧入部41A,42A,43Aが、前記インナーモールディング20、アウターモールディング30、カバーモールディング60の各々の圧入溝22、34、61に対して下方から上方に向けて圧入され、また第3基部43から延設された上記テール部47は、図示せぬ回路基板にプリントされた導体パターンに半田付けされている。なお、上記テール部47には、半田付け強度を増すための半田溜まり48が形成されている。
このような構成のフローティングコネクタ10においては、インナーモールディング20とアウターモールディング30との間に逆U字状の第1変位吸収部45を架け渡したので、インナーモールディング20はアウターモールディング30に対してフローティング支持されることになり、図示しないプラグコネクタとの連接に際して位置ズレがあっても、該変位吸収部45が弾性的に撓んでインナーモールディング20が矢印X、Y方向に変位されるので、同コネクタとの接続を無理なく行える。
また、前記第1変位吸収部45は、インナーモールディング20に形成した庇部24によってその上方が保護されており、第2変位吸収部46も、カバーモールディング60の天井部62によってその上方が隠蔽・保護されている。よって、コネクタ10を相手方コネクタと嵌合するとき等に、これら変位吸収部45、46が変形・破損することが抑制される。
前記固定金具50は、図2に示す如く、略L字状を呈しており、前記側壁31に長手方向に略等間隔に、複数、取り付けられている。より詳細に説明するに、前記端子40が15組、20組、20組、15組の4群の配置構成となっていることから、各端子群の間に該固定金具50を位置付けすべく、固定金具50が各々の側壁31に5箇所づつ対向配置されている。固定金具50は、側壁31に対して平行な圧入部51と、これに略直交して図示せぬ回路基板に対向し得る取付部52とを有していて、上記圧入部51が側壁31の前記金具取付部35に、図中、上方から下方に向けて圧入され、上記取付部52が同回路基板に半田付け等によって固定される。
また、この固定金具50の幅(矢印Y方向)は、例えば端子40のそれの約10倍となっていて、その剛性は比較的高くなっている(勿論、この数値は本発明の技術的範囲を限定するものではない)。
本実施形態に係るフローティングコネクタ10の作用について説明する。
コネクタ10(ソケットコネクタ)は、相手方コネクタ(プラグコネクタ:フローティング機能無し)との連接に際して、例えば、矢印X方向に相対的位置ズレがあった場合、前記従来の同種コネクタと同様、相手方コネクタの先端部がインナーモールディング20の嵌合部21に進入して行くにつれてそのズレ量相当、該インナーモールディング20を矢印X方向に押圧することになるが、同モールディング20は端子40の前記第1変位吸収部45に支承されているため、それを撓ませて容易に変位することができ、もって位置ズレを吸収して両者の円滑な嵌合を達成することができる。
この時、仮にコネクタ10の端子40が、上記文献1に記載されたもののように第2基部42にテール部47が設けられたものであるとすると、相手方コネクタがインナーモールディング20を押圧する際のストレスが、テール部47に集中し、テール部47を回路基板に取り付けている半田部分にクラックを生せしめ、或いは回路基板から同テール部47を剥離させ兼ねない訳であるが、本実施形態に係るコネクタ10においては、同端子40が上記第1変位吸収部45の他に第2の変位吸収部46を備え、且つアウターモールディング30の側壁31に複数の固定金具50を取り付けてこれを回路基板に固定しているので、上記ストレスを先ず該固定金具50が受け止め、次に同固定金具50が受け止め切れなかったストレスを第2変位吸収部46が撓むことで吸収するので、テール部47に働くストレスは微弱と成り、上記クラックや剥離の発生を略完全に防止することができるのである。
すなわち、前記相対位置ズレに対し、フローティング機能を持たない相手方コネクタは変位できないので専ら本実施形態に係るコネクタ10がこれを吸収することになり、この位置ズレ量相当、そのインナーモールディング20は変位せしめられ、同変位量に応じて第1変位吸収部45が撓ませられ、該撓み量に比例したストレスがソルダーテール部47に作用する訳であるが、該テール部47が形成されている第2基部42はその圧入部42Aがアウターモールディング30の側壁31の第2端子圧入溝34に圧入・固定されており、更にこの側壁31は複数の固定金具50によって回路基板に固定されているため、上記ストレスは該テール部47と該固定金具50の両者で受け止めることになり、従って同テール部47の負担が軽減されるのである。
この点をより詳しく説明するに、該固定金具50は上記ストレスの作用方向(矢印X方向)に対して直角に、左右五対、配置されているので、一方側の5個は圧縮ストレスを、他方側の5個は引っ張りストレスを受け止め、しかもその各々の幅は端子40のそれの10倍もあるから、あたかも同ストレスを受けない端子が50組も設けられたことと同じで、その分、テール部47に作用するストレスが軽減されるのである。勿論、上記固定金具50の材料を端子40のそれより強い剛性のものにしておくことによって、更に同テール部47に作用するストレスを弱めることができる。
このようにしてソルダーテール部47に作用するストレスは大幅に軽減されるものの、端子40の第2基部42の圧入部42Aが圧入されたアウターモールディング30の側壁31は剛体ではないから、同ストレスによって歪み、一部のテール部47を矢印X方向に押圧しようとしてなお少なからぬストレスをそれに与えることになるが、これを端子40の第2変位吸収部46が吸収してテール部47に作用するストレスを軽減することができる。
これをミクロ的に見るに、上記ストレスを受けた上記側壁31は固定金具50で支えられた部分での歪みは極めて微量であるのに対し、その間に位置する部分の撓みは少なくなく、同固定金具50の間で矢印X方向に膨出(他方側の側壁は逆に凹没)して円弧状を呈する如く撓み、殊に中央部分の変位量は大きく、そこに圧入されている端子40のソルダーテール部47に少なからぬストレスを伝達し兼ねないところ、側壁31の該撓みに基づく変位を上記変位吸収部46が吸収し、同テール部47に作用するストレスを軽減するのである。
なお、本発明の理解を容易ならしめるべく、第2変位吸収部46と固定金具50の作用について分けて説明したが、現実は分けてとらえるべきものではない。また、上記説明はこのコネクタ10と相手方コネクタの相対位置ズレが矢印X方向に存在する例をもって行ったが、同ズレが矢印Y方向であっても或いは両方向の混合であっても、端子40にねじり力が作用するに過ぎず、これを両変位吸収部45、46が吸収することに大差はないのでその説明を省略する。
以上のように、本実施形態に係るフローティングコネクタ10では、アウターモールディング30の側壁31に複数の固定金具50を取り付けてこれを回路基板に支承させ、且つ端子40に第1変位吸収部45及び第2変位吸収部46を設け、ソルダーテール部47に作用するストレスを軽減したので、このストレスに起因する前記半田クラックや剥離の発生を防止することができる。
また、本実施形態に係るフローティングコネクタ10においては、前述の文献2に記載されたもののように、「端子の接点部が回路基板のパターン上を摺動」することによってパターンが削り落され、導通不良を招いたり、或いはその削りカスがショートを引き起こすようなこと、更には摺動のために端子間ピッチが増大するようなことも生じない。
更に、本実施形態では、アウターモールディング30の側壁31の外側に端子40の第2変位吸収部46が配置されることから、これに塵埃が付着すること、或いは組立時などに何かがぶつかってこれを変形・ショートさせるような事象が懸念される所、これを天井部62を備えたカバーモールディング60で覆ったので、斯様な問題は未然に防止できる。
なお、本実施形態は、ソケットコネクタ10がフローティング機能を持つものとして説明したが、同機能をプラグコネクタが備えても良い。
また、カバーモールディング60は必須ではなく、更にその天井部62に相当する部位をアウターモールディング30の側壁31に設けることも可能である。この場合、端子40の第3基部43及びにその圧入部43Aは用意する必要はなく、第2変位吸収部46から直接テール部47が延設された構造とすることができる。
更に、固定金具50は、アウターモールディング30の側壁31に設けた例のみを示したが、端壁32に設けることを妨げるものではない。
本発明の好適実施形態に係るフローティングコネクタ(ソケットコネクタ)の全体斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。
符号の説明
10 フローティングコネクタ
20 インナーモールディング
30 アウターモールディング
40 端子
41 第1基部
42 第2基部
45 第1変位吸収部
46 第2変位吸収部
47 ソルダーテール部
50 固定金具
60 カバーモールディング

Claims (3)

  1. インナーモールディングとアウターモールディングとの間に端子を複数架け渡して成るフローティングコネクタであって、
    上記端子が、上記インナーモールディングに固定された第1基部と、上記アウターモールディングに固定された第2基部と、該第2基部と上記第1基部との間に介設され弾性変形可能な第1変位吸収部と、上記アウターモールディングの側方に配置されて回路基板に半田付けされるソルダーテール部と、該テール部と上記第2基部との間に介設され弾性変形可能な第2変位吸収部とを備え、
    上記アウターモールディングに、該モールディングを上記回路基板に固定するための固定金具を設けたことを特徴とするフローティングコネクタ。
  2. 上記固定金具を上記アウターモールディングにその長手方向に間隔を隔てて複数装着し、各固定金具間に上記端子を複数配置した請求項1記載のフローティングコネクタ。
  3. 上記第2変位吸収部の上方を覆うカバーモールディングを備えた請求項1又は2記載のフローティングコネクタ。
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