JP2007165653A - 気泡除去方法及び気泡除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器内で強制的に液体の流速を変更させることにより、大小の気泡を効率よく分離できる気泡除去方法、及びこの方法を実現できる構造が簡単で小型化が可能な気泡除去装置を提供すること。
【解決手段】以下の(1)〜(3)の工程からなる気泡除去方法。
(1)大小の気泡を含有する液体を比較的長い流路に供給することで前記液体内の大きな気泡を液面に浮上させて除去する工程。
(2)前記比較的長い流路に供給された液体の流速を減衰手段により減衰させる工程。
(3)前記流速が減衰された液体を所定時間減衰された流速を維持させることにより、前記液体内の小さな気泡を液面に浮上させて除去する工程。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体に混じった気泡を効率的に分離できる気泡除去方法及び気泡除去装置に関し、特に半導体デバイス製造工程において半導体ウェーハを薬液や純水等の処理液で処理する基板処理システムに組み込まれて処理液に混じった気泡を除去するのに好適な気泡除去方法及び気泡除去装置に関するものである。
気泡除去装置が組み込まれる一般的なウェーハ等の基板処理システム20は、図6に示すように、ウェーハ等の基板を複数枚収容して薬液及び純水等の処理液で処理する基板処理槽(以下、処理槽という)21と、この処理槽21から溢液する処理液を回収・貯留する循環タンク22と、この循環タンク22に回収された処理液から塵等の不純物を除去するフィルタFと、処理液を給送するポンプPとを備え、これらの処理槽21、循環タンク22、ポンプP及びフィルタFは、それぞれ配管で接続されて循環経路が形成されたシステムとなっている。この循環経路には、また気泡除去装置25、流量計24及び各種制御バルブが連結されて、処理液に混じった気泡等を除去して処理槽1へ再び供給するようになっている(特許文献1参照)。
この基板処理システム20の気泡除去装置25は、図7に示すように、内部に円筒状空間27、逆円錐形状空間28及び小円筒状空間29が上下に連接して形成された筒状容器26と、円筒状空間27の上部開口を覆う蓋体33とを有し、これらは合成樹脂材料又はステンレス材料で形成されている。そして、筒状容器26の円筒状空間27及び小円筒状空間29には、流入口30及び流出口31が形成されるとともに、逆円錐形状空間28及び小円筒状空間29の中央部に中心軸32が配設されている。また蓋体33には、筒状容器26内の圧力が所定値になったときに開放される圧力弁が装着されて、この蓋体33で容器の上部開口が閉鎖された構成となっている。
この気泡除去装置は、流入口30から液体、例えば洗浄液が供給されると、供給された洗浄液はそれぞれの空間27、28、29内を旋回しながら下降し、この下降中に洗浄液に混じっていた小さな気泡が練り込まれて大きな気泡が形成されて、所定太さの中心軸32に沿って上昇し、円筒状空間27の液面と蓋体との間に蓄積され、所定量の気泡が蓋体との間に蓄積されると、圧力が高まって圧力弁が開放されて気泡が装置外へ排出され、一方、気泡が除去された洗浄液は、底部の流出口31から排出されるようになっている。
また、フィルタを使用した気泡除去装置も知られている。この気泡除去装置は、一端が開口し他端が閉鎖された筒状容器に、一端が開口し他端が閉鎖された筒状体からなる濾過材を収納し、筒状容器の内周壁面と筒状濾過材の外周壁面間に洗浄液を流入させて、洗浄液を濾過材で濾過して排出させるとともに、筒状容器及び筒状濾過材間の端部開口の隙間に、一対の第1、第2排気口を設けてこれらの排気口から洗浄液に含まれる気泡を排出させるものである(例えば下記特許文献2参照)。
特開2002−151458号公報(図2、図5、段落〔0015〕〜〔0022〕) 特開2000−33347号公報(図3、段落〔0026〕〜〔0031〕)
上記特許文献1に記載された気泡除去装置25は、筒状容器26の内部に円筒状空間27、逆円錐形状空間28及び小円筒状空間29の3つの空間を形成して、容器上方の流入口30から液体を流入して下方の流出口31から排出する過程で液体に混じった気泡を分離して液面に蓄積し、蓄積された気泡の圧力で圧力弁を開放させて気泡を装置外へ放出させるようになっている。
しかしながら、筒状容器26内は、3つの空間、すなわち円筒状空間27、逆円錐形状空間28及び小円筒状空間29を形成しなければならないので、容器形状が複雑で作製が難しくなっている。また、液体に混じった気泡は、上方の空間から下方の空間へ旋回される過程で液体から分離されるので、特に上方の円筒状空間が形成される縦方向の長さが長くなり、また、小さい気泡は逆円錐形状空間28及び小円筒状空間29において練り込んで気泡を大きくし、中心軸32に沿って上昇させるので、全体として気泡の分離経路が長くなり、結果として筒状容器が大型になっている。処理流量が小さければ小型化できるが、修理流量を減らすことはできないので小型化が難しい。このように容器が大型化すると、既存の基板処理装置等の循環室に組み込むことができなくなり、組み込むためには基板処理装置全体の改造等が必要となる。更に、圧力弁を必要としていることから、蓋体の構造が複雑になっている。更にまた、筒状容器及び蓋体は、合成樹脂材料で作製されるので、流入される液体として強酸であり高温の薬液を使用すると、筒状容器26に熱変形が起る恐れがある。ステンレス材の場合でも強酸のために使用することができない。
また、上記特許文献2に記載された気泡分離装置は、筒状濾過材を使用しているので上記の気泡分離装置のような圧力弁が不要になるが、一方でこの濾過材は定期的な交換が必要なためメンテナンスが面倒でコスト高になる。また、容器及び濾過材は上記特許文献1の場合と同様に高温の薬液の使用に耐えられるものではない。高流量の場合には大きな装置となってしまい処理装置内に組み込むことが困難になる。
本願の発明者はこのような従来技術に鑑み、気泡の大小と流速との関係に着目し、大きな気泡は流速が速くとも簡単に液体から飛び出し分離されるが、小さな気泡は流速が速いと分離され難く、流速を遅くすれば分離され易くなることから、容器内で流速を強制的に減速すれば小容積の容器でも小さい気泡を簡単に分離できることを見出して本発明を完成するに至ったものである。
すなわち本発明の目的は、容器内で強制的に液体の流速を変更させることにより、大小の気泡を効率よく分離できる気泡除去方法、及びこの方法を実現できる構造が簡単で小型化が可能な気泡除去装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願の請求項1に記載の気泡除去方法の発明は、以下の(1)〜(3)の工程からなることを特徴とする。
(1)大小の気泡を含有する液体を比較的長い流路に供給することで前記液体内の大きな気泡を液面に浮上させて除去する工程。
(2)前記比較的長い流路に供給された液体の流速を減衰手段により減衰させる工程。
(3)前記流速が減衰された液体を所定時間減衰された流速を維持させることにより、前記液体内の小さな気泡を液面に浮上させて除去する工程。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の気泡除去方法において、前記(1)の工程における流路は、大径の筒状容器内を旋回する旋回流であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の気泡除去方法において、上端が開口し底部が閉鎖され前記開口の下方側壁に流入口が設けられて立設配置される前記筒状容器と、排気口を有し前記筒状容器の開口を塞ぐ蓋体と、を備え、前記筒状容器に、両端が開口し一端部に前記減衰手段を設けた中空の排液管を前記減衰手段が前記筒状容器の底部近傍に位置するように前記筒状容器の開口から挿入し、前記排液管を前記蓋体で支持するとともに該蓋体で前記筒状容器の開口が塞がれた気泡除去装置を用いて前記(1)〜(3)の各工程を実行することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の気泡除去方法において、前記減衰手段は前記液体の流れを遮蔽することによりその流速を減衰させる制流部材からなることを特徴とする。
請求項5に記載の気泡除去装置の発明は、上端が開口し底部が閉鎖され前記開口の下方側壁に流入口が設けられて立設配置される筒状容器と、排気口を有し前記筒状容器の開口を塞ぐ蓋体と、を備えた気泡除去装置において、
前記筒状容器に、両端が開口し一端部に所定方向の液体の流れを遮る制流部材を設けた中空の排液管を前記制流部材が前記筒状容器の底部近傍に位置するように前記筒状容器の開口から挿入し、前記排液管を前記蓋体で支持するとともに該蓋体で前記筒状容器の開口を塞ぎ、前記流入口から液体を供給して、前記排液管の回りを旋回する流路を前記制流部材で遮って、液体に混じった気泡を前記排気口から放出させるとともに、気泡を取り除いた液体を前記排液管の下方の開口を通して上方の開口から排出させることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の気泡除去装置において、前記制流部材は前記排液管の中間部より下方に設けられていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の気泡除去装置において、前記制流部材は前記排液管の中間部から下端部に向かって面積が拡大した1乃至複数枚の板状体からなり、該1乃至複数枚の板状体が前記排液管の長手方向に沿って固定されていることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項5又は6に記載の気泡除去装置において、前記制流部材は矩形状の1乃至複数枚の板状体からなり、該1乃至複数枚の板状体の長辺端面が前記排液管の長手方向に沿って固定されていることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項5に記載の気泡除去装置において、前記筒状容器の前記開口と前記流入口との間の内周壁面には、前記排液管を挿通し且つ気泡を通過させる隙間を形成した開口を有する遮流板が装着されていることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項5に記載の気泡除去装置において、前記蓋体の排気口は複数個形成されていることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項5〜10の何れかに記載の気泡除去装置において、前記筒状容器、前記遮流板、前記蓋体、前記排液管及び前記制流部材は、石英で形成されていることを特徴とする。
本発明は上記構成を備えることにより、以下に示すような優れた効果を奏する。すなわち、請求項1の発明によれば、大小の気泡を含有する液体を比較的長い、例えば水平方向の流路に供給することで液体の含有する気泡の内、浮力の大きなもの、すなわち大きな気泡はその浮力によって液体内で浮上することにより除去することができ、またこの水平方向の流路を流れる流速を減衰手段により減衰させ緩やかな流れにすることで、液体内の浮力の小さなもの、すなわち小さい気泡をも除去することができるので、効率よく液体内の気泡を除去することができる。また、この方法により気泡が除去された液体を半導体製造システムに供給するようになせば、除去された液体が緩衝材の役目をして配管内で脈動しない液体を供給できるので、基板を均一に処理することができるようになる。
請求項2の発明によれば、比較的長い流路として筒状容器内を旋回する旋回流を採用すれば、この流路を省スペースで容易に形成でき、以って小型の装置で実現できるので半導体製造システム等への組み込みがより容易になる。
請求項3の発明によれば、上述の各工程を比較的簡単な構造からなる装置で実現できるので製造コストを抑えることができる。
請求項4の発明によれば、減衰手段として液体の流路を遮蔽する制流部材を用いることで容易に液体の流速を減衰することができるようになる。ただし、減衰手段としてはこの制流部材に限らず、例えば流路の管経を変更する等の方法を用いて流速を減衰させることももちろん可能である。
請求項5の発明によれば、筒状容器内に一端に制流部材が設けられた中空の排液管を制流部材が筒状容器の底部に位置するように配設することにより、流入口から供給される液体の流れを制流部材で強制的にブロックして、この流れの変更により大小の気泡を効率よく分離、すなわち、大きい気泡は流速が速い段階で分離・放出させ、小さい気泡は流速が速いと分離し難いので、液体を制流部材に衝突させてその流速を遅くするとともに下方への離れに変更することで分離・放出させる。したがって、筒状容器の容積を小さくしても大小の気泡を効率よく分離できるので、簡単な構造で気泡除去装置を小型化及び低コスト化することができ、またこの小型化により、各種処理システム、例えば半導体製造システム等の収容室を特に改造することなく簡単に組み込むことが可能となる。また、半導体製造システム等に組み込むと、処理液から気泡が取り除かれ配管内での脈動がなくなり、脈動のない処理液を処理装置に供給できるので、均一な基板処理が可能となる。
請求項6の発明によれば、制流部材を排液管の中間部より下方に設けることにより、大きな気泡がある程度除去できてから旋回流を効率よくブロックして減速できるので、小さい気泡を効率よく分離できる。
請求項7の発明によれば、制流部材を排液管の中間部から下端部に向かって面積が拡大した1乃至複数枚の板状体で形成することにより、旋回流の下降過程で徐々に減速ブロックできるので、配管と制流部材の接合部に集中してかかる力を分散することができ、より装置の寿命を延ばすことができる。また徐々に減速されるのでより大きい気泡から順に除去されるため、小さい気泡まで効率よく分離できる。
請求項8の発明によれば、制流部材を板状体で形成することにより、旋回流を適確にブロックして減速でき、また下降流の方向を導くことができるので小さい気泡を容易に分離できる。
請求項9の発明によれば、開口と前記流入口との間に気泡を通過させる隙間を有する遮流板を装着することにより、容器内で流速の速い液体が跳ねても遮流板で阻止されて気泡が排気口から排出されることを低減できる。また、従来技術のように圧力弁の設置が不要になる。
請求項10の発明によれば、例えば1つの大きな排気口を設けると、この排気口に液面から跳ねた液体が排気とともに流入する流入量が増えてしまうので、個数を増やすことで対応する方がより混入薬液を減らせるため、蓋体に少なくとも2個の排気口を設け、これらの排気口を閉鎖又は開放することにより、簡単な操作で排気量の調節が可能になる。
請求項11の発明によれば、筒状容器、遮流板、蓋体、排液管及び制流部材は、石英で形成されているので、耐熱、耐薬品性及びクリーン性を有する気泡除去装置を形成できる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための気泡除去方法及び気泡除去装置を例示するものであって、本発明をこの気泡除去方法及び気泡除去装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
図1は本発明の実施例に係る気泡除去装置が組み込まれる基板処理システムの一例を示す概略図、図2は気泡除去装置を構成する容器の外観斜視図、図3は図2の容器を一部破断した正面図、図4(a)は図3のA−A線の断面図、図4(b)は図3のB−B線の断面図、図4(c)は制流部材の変形例を示す側面図、図5は図2の容器内に液体が流れる流路を模式して示した概略説明図である。
基板処理システム1は、図1に示すように、ウェーハW等の基板を複数枚収容して処理液で処理する内槽2a及びこの内槽から溢流する処理液を収容する外槽2bを有する基板処理槽(以下、処理槽という)2を備え、この処理槽2の外槽2bと気泡除去装置8とは、その間にポンプ4、温調器5、フィルタ6及び混合器7を介在してそれぞれ配管Lで接続されている。処理槽2は、所定の大きさの収容室3に収容されて、この収容室3の上方からクリーンエアが給気され、また下部に排気口が設けられ、この排気口からエア等が排出されるようになっている。
気泡除去装置8は、配管Lで処理槽2の底部に設けた処理液供給口に接続され、また、配管Lで外槽2bの上方開口に接続されている。この基板処理システム1では、処理槽2から排出された処理液は、ポンプ4を通過してヒータを内蔵した温調器5で所定温度にコントロールされ、次のフィルタ6で処理液に混じった塵等の不純物が除去され、続く混合器7で所定量のオゾンガスが混入されて気泡除去装置8へ供給されて、処理液に混じった気泡が取り除かれるようになっている。
気泡除去装置8は、図2、図3に示すように、上端に開口部9aを形成し底部9bが閉鎖され所定太さ及び長さを有して立設配置される筒状容器9と、両端が開口した貫通孔を内部に有し一端の側壁に所定方向の液体の流れを遮る制流部材16が装着された中空の排出管15と、この排液管15を挿通する挿通孔12及び複数個(例えば2個)の排気口12、12を有し筒状容器9の開口部9aを塞ぐ蓋体12とを備えている。
この筒状容器9は、所定の管径D及び高さHを有する円筒状の筒状体であって、耐熱、耐薬品性及びクリーン性を有する材料、例えば石英で形成されている。筒状容器9を石英で形成することにより、この容器内に高温及び強酸の液体、例えば120℃に加熱された硫酸が流入された場合であっても容器が熱変形等を起すことがなくなる。なお、管径Dは例えば88mm、高さHは例えば254mmである。
この筒状容器9は、上端開口部9aから所定距離、例えば49mm下がった箇所の側壁面に流入口9が形成されている。この流入口9には、短長(例えば、77mm)の導出管10が連結され、この導出管10は混合器7に配管Lで接続される。また、開口部9aと流入口9間、例えば開口部9aから下方へ、例えば20mm下がった箇所の内周壁面には、遮流板11が装着されている。この遮流板11は、図4(a)に示すように、中心部に排液管15を挿通し且つ気体を通過させることができる大きさ(例えば直径55mm)の開口部11aを有して、所定の肉厚、例えば厚さ4.0mmの石英で形成されている。
蓋体12は、中央部に排液管15を挿通する挿通孔12と、この挿通孔12の外周囲に2個の排気口12、12とを有し、所定の肉厚、例えば厚さ4.0mmの略円盤状の石英材で形成され、容器の開口部9aを密閉する構造となっている。この蓋体12の排気口12、12には、所定の太さ(例えば直径10mm)及び長さ(例えば40mm)を備える導出管13a、13bが融着により固定され、これらは処理槽2の外槽2bへ配管Lで接続される。この蓋体12の挿通穴12には、排液管15が挿通されて、この排液管15は融着により固定される。なお、この固定の際に複数枚の支持板14を用いて排液管15を支持しながら固定するのが好ましい。また、蓋体12と容器の開口部9aとは、石英の融着により結合される。
排液管15は、筒状容器9の高さより若干長く両端に開口部15a、15bを有する中空の管体からなり、石英で形成されている。詳しくは、長さは例えば359mm、太さは例えば直径25mm(内径17mm)であり、蓋体12からの突出部分の長さが例えば120mmとなっている。
この排液管15の筒状容器9内に位置する一端部の側壁には、制流部材16が装着されている。この制流部材16は、2枚の制流板16、16からなり、各制流板は、所定の横幅D(例えば27.5mm)及び高さH(例えば50mm)を有する矩形状の板状体からなり、石英で形成されている。なお、本実施例においては、各制流板16、16はほぼ180°開いた状態で排液管15に装着されている。ただし制流板の枚数は、1枚でも3枚以上でもよい。また、複数枚の制流板の排液管への装着角度は、等角度が好ましい。加えて、本実施例の制流部材16は矩形状のもので作製したが、この形状に限定されず任意の形状でよい。この制流部材は排液管の中間部から下端部に向かって面積が拡大した板状体が好ましく、例えば図4(c)に示すように、高さH'(例えば125mm)、底辺の長さD'(例えば12.5mm)の矩形状の板に直角三角形状の板を継ぎ足したような制流板16A、16Aにすることもできる。この形状にすると、容器内を流れる旋回流の下降過程で徐々に減速ブロックできるので、排液管15と制流部材16の接合部に集中してかかる力を分散することができる。また、徐々に旋回流が減速することでより大きい気泡から順に除去されるため、小さい気泡まで効率よく分離できる。
気泡除去装置8の組立ては、予め蓋体12の挿通孔12に既に制流部材16が装着された排液管15の一端を挿通し、蓋体12に支持板14を用いて排液管15を固定しておく。排液管15の固定箇所は、排液管が容器に挿入された状態で制流板16、16が容器底部と若干の隙間(例えば15mm)が形成される箇所に選定されている。次いで、この排液管15の一端部を筒状容器9の開口部9aから挿入し、この蓋体12で開口部9aを密閉固定する。また、固定強度を高めるために制流板16、16と筒状容器9の内周壁とを融着により固定してもよい。
筒状容器9への蓋体12の固定により、排液管15に設けた制流板16、16は筒状容器9の底部9b付近に配設され、制流板16、16の端部が筒状容器9の内周壁に当接し、また、排液管15の下端開口部15aは、筒状容器9の底壁面9bとの間に隙間が形成されて、この開口部15aから排液管15内を通過して上方の開口部15bへ送出される。このようにして組立てた気泡処理装置8は図1に示すような基板処理システム1に組み込まれる。また、本実施例は液体流量30リットル/min、気体流量20リットル/minに対応している。
次に、この気泡除去装置による気泡除去法を図5を参照して説明する。
処理槽2から排出された基板処理用の各種薬液等の処理液には、外槽2bから排出された状態或いは途中の混合器7でオゾンガスが混入された状態で大小の気泡が混じっている。このように気泡が混じった処理液がポンプ4により所定の圧力に加圧されて、筒状容器9の流入口9から容器内へ給送されると、この処理液は狭い筒状容器9内に閉じ込められて容器の内壁面に沿って所定方向、例えば反時計方向へ回転する流速の速い旋回流となって排液管15の外周囲を旋回し、この旋回流は矢印に示すように、徐々に降下して容器下方の制流板16に衝突して下向きの流れに変更される。
この過程において、流入口9付近では旋回流の流速が速くなっているものの大きい気泡はこの旋回流から飛び出して液面に放出される。一方、この旋回流は、徐々に降下して制流板16に衝突して旋回がブロックされて下向きの流れに変更される。この流れの変更の際に、制流板の裏面に小さい気泡が集まり、これらが互いに結合されて大きな気泡が形成されていることが観察された。この現象は旋回流が衝突した面と反対側面との間に圧力差が発生し、反対面すなわち裏面が負圧になることに起因しているものと推察される。
このように液面へ放出された気泡は、双方の排気口12、12から配管L内を通り処理槽2の外槽2bへ供給される。また、気泡が除去された処理液は既にポンプ4により所定の圧力に加圧されているので排液管15の下方の開口部15aから管内を通過して上方の開口部15bを経て再び処理槽2へ送られる。もし、外槽2bへ供給される液体に薬液が混じっていても、外槽2bから再びポンプに送られて循環するので、薬液が損なわれることがない。また、除去された気体は収容室3に放出されるが、収容室3上部より供給されるクリーンエアとともに排気され装置内に留まることはない。
この気泡除去装置8によれば、筒状容器9の大きさを小型にしても液中の気泡を除去することができる。例えば、容器の大きさを従来のものと比べて、高さを約50%、幅長(図7の円筒状空間27に相当する箇所)を約35%以下に減少させることができる。また、この気泡除去装置は、筒状容器、蓋体及び制流板を設けた排液管で形成できるので、構造が極めて簡単になり低コストで作製できる。更に、小型化により、各種処理システム、例えば半導体製造システム等の循環室を特に改造することなく簡単に組み込むことが可能となる。更にまた、半導体製造システム等に組み込むと、処理液から気泡が取り除かれ処理液の流れに脈動がなくなるので、基板へ均一に処理液を供給できるので均一な基板処理が可能となる。更にまた、筒状容器、蓋体及び排液管等を石英で形成することにより、耐熱、耐薬品性及びクリーン性を有する気泡除去装置を形成できる。更にまた、従来技術のように圧力弁等の可動機構がないので、故障がなく保守も極めて簡単になる。
図1は本発明の実施例に係る気泡除去装置が組み込まれる基板処理システム一例の概要図である。 図2は気泡除去装置を構成する容器の斜視図である。 図3は図2の容器を一部破断するとともに内部の管体を示した正面図である。 図4(a)は図3のA−A線の断面図、図4(b)は図3のB−B線の断面図、図4(c)は制流部材の変形例を示す側面図である。 図5は図2の容器内に液体が流れる流路を模式して示した概略説明図である。 図6は従来技術の処理システムを示す模式図である。 図7は図6の気泡分離装置を構成する容器の断面図である。
符号の説明
1 基板処理システム
2 処理槽
4 ポンプ
5 温調器
6 フィルタ
7 混合器
8 気泡除去装置
9 筒状容器
9a 開口部
流入口
11 遮流板
12 蓋体
12、12 排気口
15 排液管
16、16A 制流部材

Claims (11)

  1. 以下の(1)〜(3)の工程からなることを特徴とする気泡除去方法。
    (1)大小の気泡を含有する液体を比較的長い流路に供給することで前記液体内の大きな気泡を液面に浮上させて除去する工程。
    (2)前記比較的長い流路に供給された液体の流速を減衰手段により減衰させる工程。
    (3)前記流速が減衰された液体を所定時間減衰された流速を維持させることにより、前記液体内の小さな気泡を液面に浮上させて除去する工程。
  2. 前記(1)の工程における流路は、大径の筒状容器内を旋回する旋回流であることを特徴とする請求項1に記載の気泡除去方法。
  3. 上端が開口し底部が閉鎖され前記開口の下方側壁に流入口が設けられて立設配置される前記筒状容器と、排気口を有し前記筒状容器の開口を塞ぐ蓋体と、を備え、前記筒状容器に、両端が開口し一端部に前記減衰手段を設けた中空の排液管を前記減衰手段が前記筒状容器の底部近傍に位置するように前記筒状容器の開口から挿入し、前記排液管を前記蓋体で支持するとともに該蓋体で前記筒状容器の開口が塞がれた気泡除去装置を用いて前記(1)〜(3)の各工程を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の気泡除去方法。
  4. 前記減衰手段は前記液体の流れを遮蔽することによりその流速を減衰させる制流部材からなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の気泡除去方法。
  5. 上端が開口し底部が閉鎖され前記開口の下方側壁に流入口が設けられて立設配置される筒状容器と、排気口を有し前記筒状容器の開口を塞ぐ蓋体と、を備えた気泡除去装置において、
    前記筒状容器に、両端が開口し一端部に所定方向の液体の流れを遮る制流部材を設けた中空の排液管を前記制流部材が前記筒状容器の底部近傍に位置するように前記筒状容器の開口から挿入し、前記排液管を前記蓋体で支持するとともに該蓋体で前記筒状容器の開口を塞ぎ、前記流入口から液体を供給して、前記排液管の回りを旋回する流路を前記制流部材で遮って、液体に混じった気泡を前記排気口から放出させるとともに、気泡を取り除いた液体を前記排液管の下方の開口を通して上方の開口から排出させることを特徴とする気泡除去装置。
  6. 前記制流部材は前記排液管の中間部より下方に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の気泡除去装置。
  7. 前記制流部材は前記排液管の中間部から下端部に向かって面積が拡大した1乃至複数枚の板状体からなり、該1乃至複数枚の板状体が前記排液管の長手方向に沿って固定されていることを請求項5又は6に記載の気泡除去装置。
  8. 前記制流部材は矩形状の1乃至複数枚の板状体からなり、該1乃至複数枚の板状体の長辺端面が前記排液管の長手方向に沿って固定されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の気泡除去装置。
  9. 前記筒状容器の前記開口と前記流入口との間の内周壁面には、前記排液管を挿通し且つ気泡を通過させる隙間を形成した開口を有する遮流板が装着されていることを特徴とする請求項5に記載の気泡除去装置。
  10. 前記蓋体の排気口は複数個形成されていることを特徴とする請求項5に記載の気泡除去装置。
  11. 前記筒状容器、前記遮流板、前記蓋体、前記排液管及び前記制流部材は、石英で形成されていることを特徴とする請求項5〜10の何れかに記載の気泡除去装置。
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