JP2007189087A - 記憶素子及びその製造方法、記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の電極1及び第2の電極4の間に記憶層5が挟まれて構成され、この記憶層5が酸化物層2の上にCuを含有するイオン化層3を積層して成り、酸化物層2が希土類元素酸化物から成り、イオン化層3がS,Se,Teから選ばれる1種以上の元素を含有し、酸化物層2が酸化物層2側の電極1とほぼ同一の平面パターンに形成されている記憶素子10を構成する。
【選択図】図1
Description
また、DRAMは、電源を切ると情報が消えてしまう揮発性メモリであり、頻繁にリフレッシュ動作、即ち書き込んだ情報(データ)を読み出し、増幅し直して、再度書き込み直す動作を行う必要がある。
これらのメモリの場合、電源を供給しなくても書き込んだ情報を長時間保持し続けることが可能になる。
また、これらのメモリの場合、不揮発性とすることにより、リフレッシュ動作を不要にして、その分消費電力を低減することができると考えられる。
従って、上述した各種の不揮発性のメモリについて、広く研究や商品開発が行われている。
フラッシュメモリは、集積度が高いが、動作速度の点で不利である。
FeRAMは、高集積度化のための微細加工に限界あり、また作製プロセスにおいて問題がある。
MRAMは、消費電力の問題がある。
この記憶素子は、2つの電極の間に、ある金属を含むイオン導電体を挟んだ構造である。そして、2つの電極のいずれか一方にイオン導電体中に含まれる金属を含ませることによって、2つの電極間に電圧を印加した場合に、電極中に含まれる金属がイオン導電体中にイオンとして拡散することによって、イオン導電体の抵抗値或いはキャパシタンス等の電気特性が変化する。
この特性を利用してメモリデバイスを構成することが可能である(例えば特許文献1、非特許文献1参照)。
これらの閾値が、同一の記憶素子でも書き込み及び消去の繰り返しによってばらついたり、繰り返すごとに閾値電圧が変化したりする場合や、書き込みの閾値電圧が記憶素子毎に(即ちメモリのメモリセル毎)に異なる等、閾値にばらつきが存在していると、安定なメモリ動作が困難となる。
また、閾値電圧が高すぎる場合には、高速な動作が難しくなったり、メモリセルを選択する選択用のMOSトランジスタの電圧駆動範囲を超えてしまって、動作不能になったりする、等の問題点が存在する。
また、この状態から、イオン化層側の一方の電極に負電位を印加して記憶素子に負電圧をかけると、他方の電極側に析出していたCuが再びイオン化して、一方の電極側に戻ることによって記憶層の抵抗値が元の高い状態に戻り、記憶素子の抵抗値も高くなるので、これにより記録した情報の消去を行うことが可能になる。
さらに、イオン化層がS,Se,Teから選ばれる1種以上の元素(カルコゲナイド元素)を含有することにより、Cuのイオン化が促進される。
そして、イオン化層中の希土類元素の含有量等を制御することにより、希土類元素酸化物から成る酸化物層の厚さ等を容易に制御することができるため、記憶素子が望ましい動作特性を有するように制御することができる。
これにより、記憶素子への書き込み及び消去における閾値電圧のばらつきを抑制し、適正な閾値電圧とすることが可能になることから、適正な特性を有する記憶素子及び記憶装置を構成することができる。
また、書き込み及び消去の動作の繰り返し特性に優れた記憶素子を製造することができることから、情報保持の耐久性に優れ、高い信頼性を有する記憶装置を実現することができる。
従って、本発明により、適正な特性を有する記憶素子及び記憶装置を安いコストで製造することができ、安価な記憶装置を提供することが可能になる。
この記憶素子10は、例えば、CMOS回路が形成されたシリコン基板(図2参照)上に、CMOS回路部分との接続部である下部電極1が形成されていて、この下部電極1上に記憶層5が形成され、この記憶層5上に上部電極4が形成されて構成されている。
また、記憶層5のうち、酸化物層2は、下部電極1とほぼ同一の平面パターンに形成されている。
希土類元素酸化物のみにより酸化物層2を構成していてもよく、また、希土類元素酸化物の他に、Cuやその他の元素を含有して酸化物層2を構成していても良い。
また、カルコゲナイド元素及びCuの他に、希土類元素をイオン化層3に含有させても良い。
さらにまた、イオン化層3は、B,P,N等の元素を添加物として含んでいても良い。
まず、上部電極4に、例えば正電位(+電位)を印加して、下部電極1側が負になるように、記憶素子10に対して正電圧を印加する。これにより、イオン化層3からCuイオンが、酸化物層2内をイオン伝導し、下部電極1側で電子と結合して析出する、或いは、酸化物層2内部に拡散した状態で留まる。
すると、酸化物層2の内部にCuを多量に含む電流パスが形成されることによって、酸化物層2の抵抗値が低くなる。酸化物層2以外の各層は、酸化物層2の記録前の抵抗値に比べて、元々抵抗値が低いので、酸化物層2の抵抗値を低くすることにより、記憶素子10全体の抵抗値も低くすることができる。
記録データを復調するためには、初期の抵抗値と記録後の抵抗値との比が、およそ、2倍以上であれば充分であるので、記録前の抵抗値が100Ωで、記録後の抵抗値が50Ω、或いは、記録前の抵抗値が100kΩ、記録後の抵抗値が50kΩといった状況であれば充分であり、酸化物層2の初期の抵抗値はそのような条件を満たすように設定される。
酸化物層2の抵抗値は、例えば、熱処理前の酸化物層2のCu酸化物に含まれる酸素の量や、イオン化層3に含まれる希土類元素の量や、熱処理温度によって、制御することが可能である。
これにより、酸化物層2内に形成されていた、Cuによる電流パスが消滅して、酸化物層2の抵抗値が高くなり、記憶素子10全体の抵抗値が高くなる。そして、負電圧の印加を停止して、記憶素子10に電圧が印加されないようにすることで、抵抗値が高くなった状態が保持され、記録されていた情報を消去することが可能になる。
また、記憶層5のイオン化層2が、Cuの他に(カルコゲナイド元素)を含有していることにより、Cuのイオン化が促進される。
各記憶素子10に対して、その下部電極1側に接続された配線と、その上部電極4側に接続された配線とを設け、例えばこれらの配線の交差点付近に各記憶素子10が配置されるようにすればよい。
この構成としたメモリセルアレイの一形態の概略構成図を、図2及び図3に示す。図2は断面図であり、図3は平面図である。
一方、下部電極1は、メモリセル毎に個別に形成されており、各メモリセルが電気的に分離されている。このメモリセル毎に個別に形成された下部電極1によって、各下部電極1に対応した位置に、各メモリセルの記憶素子10が規定される。
また、下部電極1は、各々対応する選択用のMOSトランジスタTrに接続されている。
このMOSトランジスタTrは、半導体基板11内の素子分離層12により分離された領域に形成されたソース/ドレイン領域13と、ゲート電極14とから成る。ゲート電極14の壁面には、サイドウォール絶縁層が形成されている。
また、ゲート電極14は、記憶素子の一方のアドレス配線であるワード線WLを兼ねている。
そして、MOSトランジスタTrのソース/ドレイン領域13の一方と、記憶素子10の下部電極1とが、プラグ層15・金属配線層16・プラグ層17を介して、電気的に接続されている。
MOSトランジスタTrのソース/ドレイン領域13の他方は、プラグ層15を介して金属配線層16に接続されている。この金属配線層16は、記憶素子の他方のアドレス配線であるビット線BL(図3参照)に接続される。
ワード線WLにより選択用のMOSトランジスタTrのゲートをオン状態として、ビット線BLに電圧を印加すると、MOSトランジスタTrのソース/ドレインを介して、選択されたメモリセルの下部電極1に電圧が印加される。
また、下部電極1に、上部電極4(プレート電極PL)の電位に比して正電位である場電圧を印加することにより、記憶素子10の抵抗値が再び高抵抗状態へと遷移する。これにより、選択されたメモリセルの記憶素子10に対して、記録された情報を消去することができる。
このとき、選択したメモリセルに対して印加する電圧或いは電流は、記憶素子10の抵抗値の状態が遷移する電圧或いは電流の閾値よりも小さくする。
一般的に、書き込み電圧が印加される時間が短くなるほど、高い書き込み電圧が必要であり、消去動作もまた同様に、消去電圧が印加される時間が短くなるほど、消去に必要な電圧が大きくなる。
このため、より高速で動作可能な記憶素子10を形成するためには、動作閾値電圧を低く抑えると共に、記録と消去共にバランスの取れた動作をさせるために、適切な方法や条件で希土類酸化物から成る酸化物層2を形成する必要がある。
このように酸化物層2の厚さが増大した結果、動作閾値電圧が増大して書き込み・消去の速度が低下することになる。
従って、適切な方法や条件で希土類酸化物から成る酸化物層2を形成することが望ましいことがわかる。
即ち、最終的に酸化物層2として形成する希土類元素酸化物の代わりに、予め下部電極1の上部を酸化処理し(これにより、下部電極1の上部に下部電極1に用いられている金属元素の酸化物が形成されるか、或いは、下部電極1の表面に酸素原子が付着する)、その上に、希土類元素を含有するイオン化層3を形成する。
その後、熱処理工程を行うことにより、イオン化層3から(下部電極1側へ)希土類元素を拡散させる。
これにより、希土類元素酸化物から成る酸化物層2を形成する。
なお、上述した酸化方法のみならず、一般的に考えられる他の方法で酸化しても良く、下部電極1の表面に酸素が物理吸着あるいは化学吸着されていれば良い。
この積層膜7では、酸化物層2は下部電極1に用いられている金属元素の酸化物(例えば、タングステン酸化物や銅酸化物)から構成されている。
また、希土類元素を含有する層3Aと、カルコゲナイド元素を含有する層3Bと、Cuを補填する層3Cとの積層により、イオン化層3を形成している。
そして、積層膜7に対して熱処理工程を行うことにより、酸化物層2の金属元素(例えば、タングステンWや銅Cu)と、希土類元素を含有する層3Aの希土類元素とを、それぞれ拡散させる。
これにより、拡散した希土類元素によって、希土類酸化物から構成される酸化物層2を形成することができる。
このようにして、図1に示した構成の記憶素子10を形成する。
希土類元素を含有する層3Aは、希土類元素(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Yb,Y)から選ばれる1種類以上の元素を含有する構成とする。また、この層3AにCuを含有させても良い。
カルコゲナイド元素を含有する層3Bには、カルコゲナイド元素の化合物、例えば、GeSbTe,GeTe,GeSe,GeS,SiGeTe,SiGeSbTeを使用することができる。また、この層3Bに、希土類元素やCuを含有させても良く、例えば、GeTeGdやCuGeTe、CuGeTeGd等を用いてもよい。
Cuを補填する層3Cは、イオン化層3が充分なCuを含有するようにCuを補填するために形成する層であり、純Cu、又はCu合金、例えば、CuSi,CuGe,CuGd,CuZr等を用いることができる。Cu合金を用いる場合には、Cuの含有量を30%以上とすることが望ましく、他の含有元素は特に限定されない。
なお、各層3A,3B,3Cに、その他の元素、例えばB,P,Nを添加しても良い。
カルコゲナイド元素を含有する層3Bは、好ましくは、膜厚を5nm〜50nmとする。
Cuを補填する層3Cは、好ましくは、膜厚を1〜50nmとする。
従って、最適な動作特性を得るために必要な分だけ希土類元素が存在するように、調整することが望ましい。
希土類元素を含有する層3Aは、希土類元素の含有量と膜厚とにより、希土類元素の量を調整することができる。
他の2つの層3B,3Cにも希土類元素を含有させる場合には、希土類元素を含有する層3Aと合わせてイオン化層3全体に含まれる希土類元素の量が必要な量となるように調整する。
図1の記憶素子10を製造するための積層膜の他の形態を、以下にいくつか示す。
この積層膜8を用いる場合、希土類元素は、カルコゲナイド元素を含有する層3Bに含有させる。
なお、カルコゲナイド元素を含有する層3BにもCuを含有させたり、Cuを補填する層3Cにも希土類元素を含有させたりしてもよい。
この積層膜9を用いる場合、カルコゲナイド元素を含有する層3B又は希土類元素を含有する層3Aの少なくともいずれかにはCuを含有させる。
なお、カルコゲナイド元素を含有する層3Bにも希土類元素を含有させてもよい。
この積層膜31を用いる場合、カルコゲナイド元素を含有する層3Bに、希土類元素及びCuを含有させる。
また、カルコゲナイド元素を含有する層3BにCuを含有させない場合には、Cuを補填する層3Cが必要になる。他の層3A,3BのCu含有量の合計が充分でない場合にも、Cuを補填する層3Cが必要になる。
おおよその目安としては、イオン化層3を形成する各層3A,3B,3C全体で、Cu量の合計が原子組成比で30%以上となるように、2層3A,3BのCu含有量や、Cuを補填する層3Cの有無を設定すれば良い。
さらに、熱処理によって、これらタングステン(W)及び希土類元素(RE)が拡散して、図8Cに示すように、タングステン(W)が下部電極1に入ると共に、希土類元素(RE)が酸化物層2に入る。酸素(O)は酸化物層2に残っている。
また、図示しないが、酸化物層2にタングステン(W)の一部が残り、記憶素子10の酸化物層2がタングステンを含有することもある。
また、下部電極1の上部を酸化する処理の際に、酸化物層2が形成されるのではなく、表面に酸素原子が付着した下部電極1が形成される場合には、タングステン(W)と酸素原子(O)とが化合していないので、図8Aとは積層膜の状態が異なる。このような場合であっても、熱処理工程によって希土類元素とタングステン(W)とがそれぞれ拡散して移動することは同様であるため、図8C及び図8Dに示したと同様に、希土類元素酸化物から成る酸化物層2が形成される。
その後、必要であれば逆スパッタ等で、下部電極1の表面上の酸化物等を除去する。
続いて、真空熱処理炉中で、265℃・4時間の熱処理を行った。
次に、イオン化層3を形成するためのカルコゲナイド元素を含有する層3Bとして、例えば、GeTeGd膜を、DCマグネトロンスパッタリングで形成する。
さらに、イオン化層3を形成するためのCuを補填する層3Cとして、例えば、Cu膜を形成する。
次に、上部電極4として、例えばW膜を成膜する。
これにより、図5に示した積層膜8が形成される。
次に、上部電極4に接続する配線層を形成することにより、記憶素子10と共通電位を得るためのコンタクトとを接続する。
このようにして、記憶素子10を製造することができる。
このようにして、記憶素子10を製造することができる。
これにより、希土類元素の拡散によって、必要な厚さを有し、熱的に安定した酸化物層2を形成することができる。
そして、イオン化層3中の希土類元素の含有量等を制御することにより、希土類元素酸化物から成る酸化物層2の厚さ等を容易に制御することができるため、記憶素子10が望ましい動作特性を有するように制御することができる。
また、希土類元素酸化物から成る酸化物層2が熱的に安定であるため、製造時に熱を受けた場合の動作特性の変化を抑制することができる。
記憶素子10において情報の書き込み及び消去におけるエラーの発生を低減することが可能になることにより、記憶素子10を多数備えて、安定したメモリ動作が可能な記憶装置を実現することが可能になる。
書き込み及び消去の動作の繰り返し特性に優れた記憶素子10とすることが可能になることにより、記憶素子10を多数備えて、情報保持の耐久性に優れており、高い信頼性を有する記憶装置を実現することが可能になる。
また、本実施の形態の記憶素子10は、微細化していった場合においても、情報の記録や記録した情報の保持が容易になる。
従って、本実施の形態の記憶素子10を用いて記憶装置を構成することにより、記憶装置の集積化(高密度化)や小型化を図ることができる。
また、同一のスパッタリング装置内で、ターゲットを交換することにより、連続して成膜することも可能である。
まず、図2及び図3に示すように、半導体基板11にMOSトランジスタTrを形成した。
その後、表面を覆って絶縁層を形成した。
次に、この絶縁層にビアホールを形成した。
続いて、CVD法により、ビアホールの内部を、WN(窒化タングステン)から成る電極材で充填した。
次に、表面をCMP法により平坦化した。
そして、これらの工程を繰り返すことにより、プラグ層15・金属配線層16・プラグ層17・下部電極1を形成して、さらに下部電極1をメモリセル毎にパターニングした。
その後、パターニングした下部電極1の周囲を、絶縁層6で埋めた。
なお、このとき、下部電極1の表面は、理想的には、周囲の絶縁層6と同一の高さに形成されて、平坦化されていることが望ましい。
さらに、イオン化層3上に、上部電極4としてW膜を膜厚20nmで形成した。
このようにして、図1に示した記憶素子10を構成する積層膜1,2,3(3B,3C),4を形成した。
さらに、露出したコンタクト部分に接続するように、配線となるAl層を厚さ200nmで形成した。
このようにして、図1〜図3に示した記憶素子10から成るメモリセルアレイを作製して、実施例1の試料とした。この実施例1では、図5に示した構成の積層膜8を用いている。
酸化物層2を形成するための2つの工程(プラズマ酸化工程及び熱処理工程)のうち、いずれか一方の工程のみを行って、下部電極1の上部に酸化物層2を形成した。
プラズマ酸化工程のみを行って酸化物層2を形成し、その他は実施例1と同様に記憶素子から成るメモリセルアレイを作製して、実施例2の試料とした。
熱酸化工程のみを行って酸化物層2を形成し、その他は実施例1と同様に記憶素子から成るメモリセルアレイを作製して、実施例3の試料とした。
希土類元素を含有する層3Aとして、Gd膜を2nm堆積し、カルコゲナイド元素を含有する層3Bとして、GeTe膜を20nm堆積し、その後にCuを補填する層3Cとして、Cu膜を20nm堆積した。これらの層3A,3B,3Cの積層により、イオン化層3を形成した。
その他は、実施例1と同様に記憶素子から成るメモリセルアレイを作製して、実施例4の試料とした。この実施例4では、図4に示した構成の積層膜7を用いている。
希土類元素を含有する層3Aとして、Gd膜を2nm堆積し、カルコゲナイド元素を含有する層3Bとして、CuGeTe膜を30nm堆積した。これらの層3A,3Bの積層により、イオン化層3を形成した。
その他は、実施例1と同様に記憶素子から成るメモリセルアレイを作製して、実施例5の試料とした。この実施例5では、図6に示した構成の積層膜9を用いている。
下部電極1の表面を、RF電源を用いた逆スパッタによって、5nm程度エッチングした。
その後に、膜厚0.6nmの金属Gd膜を形成した。さらに、酸素プラズマに晒してGd膜を酸化することにより、Gd酸化物を形成して、酸化物層2とした。
次に、カルコゲナイド元素を含有する層3Bとして、GeTeGd膜を20nm堆積し、その後にCuを補填する層3Cとして、Cu膜を20nm堆積した。これらの層3B,3Cの積層により、イオン化層3を形成した。
その他は、実施例1と同様に記憶素子から成るメモリセルアレイを作製して、比較例1の試料とした。
カルコゲナイド元素を含有する層3Bとして、GeTe膜を20nm堆積した他は、実施例1と同様に記憶素子から成るメモリセルアレイを作製して、比較例2の試料とした。
即ち、この比較例2は、実施例1の構成から、カルコゲナイド元素を含有する層3Bを、希土類元素を含有しない材料に変えたものである。これにより、イオン化層3及びイオン化層3となる各層3B,3Cには希土類元素が含有されていない。
例えば、実施例1の試料の記憶素子10に対して、上部電極4に接続された上部配線をVdd/2の中間電位に接地し、選択するメモリセルのゲート電極即ちワード線WLに2.5Vを印加してON状態にし、トランジスタTrのソース/ドレイン13のうち、記憶素子10に接続されていない方に接続されている電極、即ちビット線BLに、0V〜+2.25V、+2.25V〜−1.5V、−1.5V〜0Vの電圧を印加して挿引し、これらのサイクルを合計2回繰り返した。
図9において、破線は1回目のループを示していて、実線は2回目以降のループを示している。
一方、その後、電圧を減少させても、一定の抵抗値を保ったままであり、即ち記憶素子ではON状態が保たれ、記録された情報が保持される。また、その後の記録消去を行っても同様の動作が行われている。
測定結果として、各パルス幅の20個の測定値をプロットして、図10A及び図10Bに示す。図10Aは比較例1の試料の測定結果を示し、図10Bは実施例1の試料の測定結果を示している。
一方、図10Bより、W酸化物から成る酸化物層2とGdを含有するイオン化層3を形成して、熱処理によりGd酸化物から成る酸化物層2を形成した実施例1の試料では、10nsまで書き込み不良が発生していない。
従って、実施例1では、比較例1と比較して、書き込み速度特性が向上していることが分かる。
まず、書き込み及び消去の不良を定量化するために、基準値を求めた。即ち、比較的長い1msのパルス幅で書き込み及び消去を行った場合の書き込み後及び消去後の各抵抗値を20個の記憶素子で測定し、測定した抵抗値の対数をとって、それらの平均値を計算した。さらに、書き込み後及び消去後の各平均値から、その中間値を求めて基準値とした。
次に、100nsのパルス幅で書き込み及び消去を行い、同様に、書き込み後及び消去後の各抵抗値を20個の記憶素子で測定し、測定した抵抗値の対数をとった。
そして、先に求めた基準値即ち書き込み後及び消去後の各平均値の中間値(1msのパルス幅の場合)と比較した。書き込みの場合は、中間値を上回り、抵抗値が下がっていない記憶素子を不良とした。消去の場合は、中間値を下回り、抵抗値が上がりきっていない記憶素子を不良とした。測定した20個の記憶素子のうち、不良となった素子の割合を、実施例1〜実施例6及び比較例1の各試料について調べた。
測定結果として、書き込み及び消去の不良率を、表1に示す。
また、消去エラーについても、比較例1では20%あるのに対して、W酸化層から熱処理により酸化物層を形成した実施例1〜実施例5の試料については、いずれも10%以下に抑えられている。
これは、イオン化層が希土類元素を含有していないので、熱処理を行っても酸化物層が形成されなかったためであると考えられ、イオン化層3となる層3A,3B,3Cの少なくともいずれかに希土類元素を含有していることが必要であることを示している。
即ち、W酸化物によって酸化物層2を形成した後に、熱処理を行うと、熱処理の間にイオン化層3中のGdが酸化物層2側に拡散して、酸化物層2内にGd酸化物が形成されるので、必要十分でなおかつ均一な酸化膜が形成されているためと考えられる。
このとき、各記憶素子に、必要に応じて、素子の選択用のMOSトランジスタ、或いはダイオードを接続してメモリセルを構成する。
さらに、配線を介して、センスアンプ、アドレスレコーダー、記録・消去・読み出し回路等に接続する。
Claims (13)
- 第1の電極と、第2の電極との間に、記憶層が挟まれて構成され、
前記記憶層が、酸化物層の上に、イオン化するCuを含有するイオン化層を積層して成り、
前記酸化物層が、希土類元素酸化物から成り、
前記イオン化層が、S,Se,Teから選ばれる1種以上の元素を含有し、
前記酸化物層が、前記第1の電極及び前記第2の電極のうちの前記酸化物層側の電極と、ほぼ同一の平面パターンに形成されている
ことを特徴とする記憶素子。 - 前記イオン化層が、希土類元素を含有することを特徴とする請求項1に記載の記憶素子。
- 前記希土類元素酸化物の希土類元素が、前記イオン化層から前記酸化物層に拡散したものであることを特徴とする請求項1に記載の記憶素子。
- 前記記憶層に、電圧パルスもしくは電流パルスを印加することにより、前記記憶層のインピーダンスが変化して、情報の記録が行われることを特徴とする請求項1に記載の記憶素子。
- 第1の電極と、第2の電極との間に、記憶層が挟まれて構成された記憶素子を製造する方法であって、
電極層を形成する工程と、前記電極層の上部に酸化処理を行う工程と、希土類元素とCuとS,Se,Teから選ばれる1種以上の元素とを含有するイオン化層を形成する工程とにより、前記電極層及び前記イオン化層を積層した積層膜を形成し、
その後、熱処理工程によって、前記イオン化層から前記希土類元素を拡散させることにより、前記電極層の上部に希土類元素酸化物から成る酸化物層を形成して、前記酸化物層及び前記イオン化層によって構成される前記記憶層を作製する
ことを特徴とする記憶素子の製造方法。 - 前記イオン化層を形成する工程において、希土類元素を含有する層と、S,Se,Teから選ばれる1種以上の元素を含有する層と、Cuを含有する層とを積層して、前記イオン化層を形成することを特徴とする請求項5に記載の記憶素子の製造方法。
- 前記イオン化層を形成する工程において、希土類元素を含有する層と、S,Se,Teから選ばれる1種以上の元素を含有する層とを積層し、2つの層の少なくとも一方にCuを含有させて、前記イオン化層を形成することを特徴とする請求項5に記載の記憶素子の製造方法。
- 前記イオン化層を形成する工程において、S,Se,Teから選ばれる1種以上の元素を含有する層と、Cuを含有する層とを積層し、2つの層の少なくとも一方に希土類元素を含有させて、前記イオン化層を形成することを特徴とする請求項5に記載の記憶素子の製造方法。
- 前記熱処理工程を250℃以上の温度で行うことを特徴とする請求項5に記載の記憶素子の製造方法。
- 前記酸化物層を形成する工程の後に、熱処理を行い、その後前記イオン化層を形成する工程を行うことを特徴とする請求項5に記載の記憶素子の製造方法。
- 前記酸化物層を形成する工程の後に行う前記熱処理を、200℃以上の温度で行うことを特徴とする請求項10に記載の記憶素子の製造方法。
- 第1の電極及び第2の電極の間に、記憶層が挟まれて構成され、前記記憶層が、酸化物層の上に、イオン化するCuを含有するイオン化層を積層して成り、前記酸化物層が、希土類元素酸化物から成り、前記イオン化層が、S,Se,Teから選ばれる1種以上の元素を含有し、前記酸化物層が、前記第1の電極及び前記第2の電極のうちの前記酸化物層側の電極と、ほぼ同一の平面パターンに形成されている記憶素子と、
前記第1の電極側に接続された配線と、
前記第2の電極側に接続された配線とを有し、
前記記憶素子が多数配置されて成る
ことを特徴とする記憶装置。 - 隣接する複数の前記記憶素子において、前記記憶素子を構成する少なくとも一部の層が同一層により共通に形成されていることを特徴とする請求項12に記載の記憶装置。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2006006349A JP5007502B2 (ja) | 2006-01-13 | 2006-01-13 | 記憶素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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