JP2007190448A - 混合ガス製造装置及び方法 - Google Patents

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正也 山脇
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Abstract

【課題】製品混合ガスの組成を原料となる混合ガスの組成変動や、製品混合ガスの使用流量に拘わらず、正確かつ安定に維持することができる混合ガス製造装置及び方法を提供する。
【解決手段】混合ガスからなる原料ガスの圧力を設定圧力に調整し、添加ガスの圧力を設定圧力に調整するとともに流量を調整し、設定圧力に調整された原料ガスと設定圧力に調整されて流量調整された添加ガスとを混合して製品混合ガスとし、該製品混合ガスの一部を取り出して該製品混合ガス中の少なくとも1種類のガスの濃度を測定するとともに、製品混合ガスの流量を測定し、あらかじめ設定された製品混合ガスの少なくとも1種類のガスの濃度と、製品混合ガス中の少なくとも1種類のガスの濃度測定値と、製品混合ガスの流量測定値の変化率とに基づいて前記添加ガスの流量を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、混合ガス製造装置及び方法に関し、詳しくは、複数の主要ガス成分を含有する原料混合ガスに前記主要ガス成分のいずれか少なくとも1種類のガスを添加することにより、あらかじめ設定された組成及び流量に調整した製品混合ガスを製造する混合ガス製造装置及び方法に関する。
近年、ガスを使用する製造現場において、単一成分のガスのみを使用することは稀であり、多くは複数成分のガスを目的とする組成に調整した混合ガスとして使用している。混合ガスの供給形態としては、複数成分のガスが目的とする濃度で混合された混合ガスが充填されたボンベ等から供給する場合と、複数のガスを目的とする濃度になるように混合器等を介して混合させてから供給する場合があるが、一般的にコスト、使用頻度、使用量等の点から後者を用いる場合が多い。このような状況の中で、複数のガスを用いて目的とする組成の混合ガスを製造する混合ガス製造装置は多く利用されている。
従来までの混合ガス製造装置で用いる濃度制御システムでは、複数の単一成分ガスを原料ガス及び添加ガスとして用い、製品混合ガスとして予め設定された濃度及び流量に応じて原料ガス及び添加ガスの流量を制御するものが主流であった。原料ガス及び添加ガスに混合ガスを用いる場合でも、予め前記混合ガスの濃度情報を得ている必要があった。
これに対し、原料ガスと添加ガスに濃度が特定されない高濃度酸素と低濃度酸素を用い、ミキサー等で混合して製品混合ガスを製造する装置において、製品混合ガスの酸素濃度信号が所定の値になるように前記原料ガスと添加ガスの供給流量制御へフィードバックするガス混合装置が開示されている(特許文献1参照。)。
特開平1−321508号公報
特許文献1記載のガス混合装置では、混合前の原料ガス及び添加ガスの酸素濃度に関係なく、一定の製品混合ガス流量において、正確かつ安定に酸素濃度値を維持することができるとしている。しかしながら、得られる製品混合ガスは一定流量でなければならず、濃度を正確に維持した混合ガスを自由な流量で使用したいという要求を満たすことはできなかった。
そこで本発明は、製品混合ガスの組成を任意に設定することが可能であって、しかも、製品混合ガスの組成を原料となる混合ガスの組成変動や、製品混合ガスの使用流量に拘わらず、正確かつ安定に維持することができる混合ガス製造装置及び方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の混合ガス製造装置は、少なくとも2種類の主要ガス成分を含有し、組成及び流量が経時変化する混合ガスを原料ガスとし、前記主要ガス成分の少なくとも1種類を含むガスを添加ガスとして前記原料ガスに添加し、添加後の混合ガスにおける前記主要ガス成分の少なくとも1種類のガスの濃度をあらかじめ設定された濃度に調整した製品混合ガスを製造する混合ガス製造装置において、前記原料ガスの圧力を設定圧力に調整して流出させる原料ガス圧力調整手段と、前記添加ガスの圧力を設定圧力に調整して流出させる添加ガス圧力調整手段と、前記添加ガスの流量を調整する添加ガス流量調整手段と、設定圧力に調整された前記原料ガスと設定圧力に調整されて流量調整された前記添加ガスとを混合するガス混合手段と、該ガス混合手段で混合した製品混合ガスの一部を取り出して該製品混合ガス中の少なくとも1種類のガスの濃度を測定する分析手段と、前記製品混合ガスの流量を測定する製品混合ガス流量測定手段と、前記製品混合ガスの少なくとも1種類のガスの濃度を設定する設定濃度入力手段と、該設定濃度入力手段に入力された設定濃度と前記分析手段で測定した濃度測定値と前記製品混合ガス流量測定手段で測定した流量測定値の変化率とに基づいて前記添加ガス流量調整手段の添加ガス流量設定値を算出する演算手段とを備えていることを特徴としている。
さらに、本発明の混合ガス製造装置では、前記ガス混合手段として、直管の中間部から直角に分岐した分岐管を有するT字状に形成され、前記直管の一方の開口側に前記原料ガスを導入する原料ガス導入部が、該直管の他方の開口側に前記添加ガスを導入する添加ガス導入部が、前記分岐管に製品混合ガス導出部が、それぞれ設けられているガス混合器を使用することを特徴としている。
また、本発明の混合ガス製造方法は、少なくとも2種類の主要ガス成分を含有し、組成及び流量が経時変化する混合ガスを原料ガスとし、前記主要ガス成分の少なくとも1種類を含むガスを添加ガスとして前記原料ガスに添加し、添加後の混合ガスにおける前記主要ガス成分の少なくとも1種類のガスの濃度をあらかじめ設定された濃度に調整した製品混合ガスを製造する混合ガス製造方法において、前記原料ガスの圧力を設定圧力に調整し、前記添加ガスの圧力を設定圧力に調整するとともに流量を調整し、設定圧力に調整された前記原料ガスと設定圧力に調整されて流量調整された前記添加ガスとを混合して製品混合ガスとし、該製品混合ガスの一部を取り出して該製品混合ガス中の少なくとも1種類のガスの濃度を測定するとともに、前記製品混合ガスの流量を測定し、あらかじめ設定された製品混合ガスの少なくとも1種類のガスの濃度と、製品混合ガス中の少なくとも1種類のガスの濃度測定値と、製品混合ガスの流量測定値の変化率とに基づいて前記添加ガスの流量を調整することを特徴としている。
本発明によれば、原料ガスの組成が変動したり、製品混合ガスの設定濃度が変更されたりした場合は、分析した特定成分の濃度測定値からフィードバック制御演算により、製品混合ガスの組成変動に追従して添加ガス流量を変化させ、原料ガスの流量が変動した場合は、ガス混合手段を導出した製品混合ガスの流量変化率に応じて添加ガス流量を変化させることにより、原料ガスの組成及び流量が経時変化する場合でも、製品混合ガスの組成を高精度に保つことができる。また、T字状に形成したガス混合器を使用することにより、原料ガスと添加ガスとを短時間で効率よく混合することができる。
図1は本発明の混合ガス製造装置の一形態例を示す系統図である。この混合ガス製造装置は、原料ガスが導入される原料ガス導入経路11と、添加ガスが導入される添加ガス導入経路12と、両導入経路11,12から導入された原料ガスと添加ガスとを混合するガス混合手段13と、該ガス混合手段13で混合した製品混合ガスの一部を取り出す分析経路14と、前記製品混合ガスの残部を製品として送出する製品ガス供給経路15とを備えている。
さらに、前記原料ガス導入経路11には原料ガス圧力調整手段21が、前記添加ガス導入経路12には添加ガス圧力調整手段22及び添加ガス流量調整手段23が、前記分析経路14には分析ガス圧力調整手段24,分析手段25及び分析ガス流量調整手段26が、前記製品ガス供給経路15には製品流量測定手段27及び製品供給弁28が、それぞれ設けられている。
前記分析手段25の濃度測定値25a、前記分析ガス流量設定手段26の流量設定値26a、前記製品流量測定手段27の流量測定値27aは、製品混合ガスの特定の成分の濃度を設定する設定濃度入力手段31に入力された設定濃度31aと共に演算手段32に電気信号として入力され、該演算手段32でこれらの入力値に基づいて算出した添加ガス流量設定値32aが前記添加ガス流量調整手段23に電気信号として出力され、該添加ガス流量設定値32aに基づいて添加ガス流量調整手段23が作動することにより、添加ガス導入経路12から導入される添加ガスの流量が調整される。
原料ガス導入経路11から導入される原料ガスは、少なくとも2種類の主要ガス成分を含有し、組成及び流量が経時変化する混合ガスであって、例えば、様々な設備、装置、機器から排出される排ガス等を原料ガスとして使用することができる。また、製品ガス供給経路15から送出される製品混合ガスの供給先も、各種混合ガスを使用する様々な設備、装置、機器を対象とすることができ、これらは特に限定されるものではない。
分析手段25は、製品混合ガス中の主要ガス成分の少なくとも1種類のガスの濃度を連続的に測定できるものならば任意の分析器、分析計を使用することができ、主要ガス成分の全てを同時に分析できるものであってもよい。また、分析ガス圧力調整手段24や分析ガス流量調整手段26は、分析手段25とは別に設けられたものであってもよく、分析手段25に装備されたものであってもよい。
なお、原料ガスとなる混合ガスにおける主要ガス成分とは、通常は、1〜数%以上の濃度で存在する成分であって、製品混合ガス中の特定成分濃度も、製品混合ガスの使用条件によって異なるが、通常は、1〜数%以上の濃度に調整されたものとする。例えば、大気ならば、窒素、酸素及びアルゴンを主要ガス成分ということができる。
添加ガス導入経路12から導入する添加ガスは、原料ガスの組成及びその変動状況、製品混合ガスに望まれる組成、製品混合ガス供給先の使用条件等に応じて選択することができ、前記原料ガスの主要ガス成分の少なくとも1種類のガス(単一成分)、あるいは、複数の主要ガス成分があらかじめ所定の濃度で混合された混合ガス、あるいは、主要ガス成分の少なくとも1種類のガスと主要ガス成分以外のガスとの混合ガスを使用することができる。なお、主要ガス成分以外のガスとの混合ガスを使用する場合、主要ガス成分以外のガスは、製品混合ガス中に混在しても不都合を生じない成分を選択する。
また、前記分析手段25で分析するガス成分と、添加ガスとして添加するガス成分とは、同一であってもよく、異なっていてもよく、濃度管理が厳密なガス成分や、分析が容易なガス成分を分析手段25で分析することが好ましい。
このように形成した混合ガス製造装置を使用して製品混合ガスを製造するには、まず、設定濃度入力手段31に製品混合ガスにおける特定成分の設定濃度を入力した後、製品供給弁28を閉じた状態で、原料ガス圧力調整手段21の設定圧力を、製品混合ガスの供給圧力以上の圧力に設定するとともに、添加ガス圧力調整手段22の設定圧力を、添加ガス流量調整手段23での圧力損失を考慮して原料ガスの設定圧力より僅かに高い圧力に設定する。また、分析ガス圧力調整手段24及び分析ガス流量調整手段26は、分析手段25における分析圧力、分析流量を考慮してそれぞれ設定する。
この状態で混合ガス発生源41から原料ガス導入経路11に原料となる混合ガスを導入すると、原料ガスは、圧力が原料ガス圧力調整手段21の設定圧力に調整されてガス混合手段13に導入される。同時に、添加ガス供給源から添加ガス導入経路12に添加ガスを導入すると、添加ガスは、圧力が添加ガス圧力調整手段22の設定圧力に調整され、流量が添加ガス流量調整手段23に設定された流量に調整されるとともに、添加ガス流量調整手段23を通過する際の圧力損失で原料ガスの圧力と略同じ圧力となってガス混合手段13に導入される。
ガス混合手段13で原料ガスと添加ガスとが混合した混合ガスは、製品混合ガスとして製品ガス供給経路15に導出されるが、製品供給弁28が閉じているために、その全量が分析経路14に流入して分析ガス圧力調整手段24で圧力が、分析ガス流量調整手段26で流量が、それぞれ所定値に調整されて分析手段25を通る状態となる。
分析手段25において、製品混合ガス中の特定成分の濃度が分析され、濃度測定値25aが分析手段25から演算手段32に送られるとともに、分析ガス流量調整手段26からは流量設定値26aが、製品流量測定手段27からは流量測定値27a(この時点ではゼロ)がそれぞれ演算手段32に送られる。
演算手段32では、設定濃度入力手段31からの設定濃度31aと、分析手段25からの濃度測定値25aと、分析ガス流量調整手段26からの流量設定値26a及び製品流量測定手段27からの流量測定値27aの合計流量値とに基づいてフィードバック制御演算が行われ、添加ガス流量調整手段23の添加ガス流量設定値32aを算出する。算出された添加ガス流量設定値32aは、演算手段32から添加ガス流量調整手段23に流量設定指示信号として送信され、この信号に基づいて添加ガス流量調整手段23が作動し、添加ガスの流量が調整されることにより、ガス混合手段13で混合した製品混合ガス中の特定成分の濃度が、設定濃度入力手段31に入力された特定成分濃度に応じた濃度に調整され、所定濃度の特定成分を含む製品混合ガスが得られることになる。
ここで、製品供給弁28を開いて混合ガス使用先42への製品混合ガスの供給を開始すると、製品ガス供給経路15から大量の製品混合ガスが流出するのに伴って原料ガス導入経路11からの原料ガスの流入量が急激に増加するめ、演算手段32においては、製品供給弁28を閉じていたときの製品混合ガスの流量、すなわち、分析ガス流量調整手段26の流量設定値に相当する流量と、製品供給弁28を開いたときの製品混合ガスの流量、すなわち、分析ガス流量調整手段26の流量設定値に相当する流量に製品流量測定手段27で測定した流量を加えた合計流量との流量比率が算出され、この流量比率に基づいて前記添加ガス流量設定値32aが補正される。
これにより、補正後の添加ガス流量設定値32aに基づいて添加ガス流量調整手段23が作動し、添加ガス導入経路12から導入される添加ガスの流量が、原料ガスの流入量増加に見合った流量に調整され、製品混合ガス中の特定成分の濃度が設定濃度に制御される。したがって、原料ガスの流量が変化しても、製品混合ガス中の特定成分の濃度を設定濃度に高精度で制御することができ、所定の組成の製品混合ガスを安定して供給することができる。
なお、本形態例では、製品混合ガスの流量を測定する製品混合ガス流量測定手段として、分析ガス流量調整手段26と製品流量測定手段27とを使用し、これらの合計流量を製品混合ガス流量測定手段で測定した流量測定値としているが、ガス混合手段13と分析経路14の分岐部との間に流量計を設置した場合は、この流量計の測定値が製品混合ガスの流量測定値となる。
次に、本発明を、半導体製造装置から排出される排気ガス中のキセノンを精製し、再び半導体製造装置に供給する排気ガス精製装置に適用した一例を図2に示す系統図を参照して説明する。なお、以下の説明において、前記形態例で示した混合ガス製造装置における構成要素と同一の構成要素には、それぞれ同一符号を付して詳細な説明は省略する。
ここに例示する半導体製造装置は、プラズマ励起のための雰囲気ガスとして、クリプトン又はキセノンとアルゴンとを主要ガス成分とする混合ガスを使用するものであって、この雰囲気ガスは、半導体製造装置で消費されることなく全てが排気ガスとして排出されるため、排気ガス精製装置で微量不純物を除去してキセノンやクリプトンを精製することにより、高価なキセノンやクリプトンを再利用するようにしている。しかし、半導体製造装置から排出される排気ガスの組成及び流量は、半導体製造装置の運用状態によって大きく変動するため、排気ガス精製装置から得られる精製混合ガスの組成や流量も変動してしまい、そのまま再利用することは困難であった。
このように組成や流量が変動する半導体製造装置からの排気ガスを精製した後の精製混合ガスを原料ガスとし、所定組成、所定流量の製品混合ガスを安定して製造することにより、高価なクリプトンやキセノンの再利用を容易に行うことができる。
図2において、半導体製造装置から排出されたキセノンとアルゴンとを主要ガス成分とする排気ガスは、排気経路51を通って排気ガス精製装置52に導入され、この排気ガス精製装置52で窒素、酸素、水分等の不純物成分が除去され、キセノンとアルゴンとの混合ガスとなった後、原料ガス導入経路11を通り、原料ガスとして混合ガス製造装置に導入される。
運転開始時は、製品供給弁28が閉じられているので、原料ガス圧力調整手段21で圧力調整され、ガス混合手段13を通過した原料ガスは、分析経路14を通り、分析ガス圧力調整手段24で圧力が、分析ガス流量調整手段26で流量が、それぞれ所定値に調整されて分析手段25に導入され、原料ガス中のキセノンの濃度が測定される。分析手段25から排出されたガスは、該ガス中のキセノンを有効利用するため、回収経路53を通って排気ガス精製装置52に回収される。
分析手段25からのキセノン濃度信号(濃度測定値25a)と、分析ガス流量調整手段26からの流量信号(流量設定値26a)と、設定濃度入力手段31に入力されたキセノン濃度設定信号(設定濃度31a)とが演算手段32に送信され、キセノン濃度信号とキセノン濃度設定信号とでフィードバック制御演算が行われ、制御用出力信号として添加アルゴン流量信号(添加ガス流量設定値32a)が出力される。
一方、添加ガス導入経路12からは、添加ガスとしてアルゴンが導入され、添加ガス圧力調整手段22で圧力が調整され、添加ガス流量調整手段23で流量が調整されて混合手段13に導入される。添加ガス流量調整手段23は、運転開始時には全閉状態となっており、演算手段32からの添加アルゴン流量信号を受けて添加ガスの流量調整、すなわち、アルゴン添加量の調整を行う。
これにより、その時点での原料ガスの流量及び組成(キセノン濃度)に応じた添加ガスが導入され、ガス混合手段13で原料ガスと添加ガスとが混合することにより、ガス混合手段13からキセノン濃度が調整された混合ガスが製品ガス供給経路15に流出する。この混合ガスは、その全量が分析経路14を通って分析手段25に導入され、該混合ガス中のキセノン濃度が測定される。
そして、キセノン濃度信号とキセノン濃度設定信号とが一致すると、すなわち、ガス混合手段13から導出した混合ガスのキセノン濃度が設定濃度と一致すると製品供給弁28が開き、所定のキセノン濃度となったキセノン・アルゴン混合ガスが製品流量測定手段27で流量を測定された後、製品混合ガスとして半導体製造装置に供給される。
このとき、演算手段32では、分析ガス流量調整手段26からの流量設定値26aと、製品流量測定手段27からの流量測定値27aとに基づいて、下記式(1)により添加ガス流量設定値32aを算出する。
32a=Mv×(26a+27a)/26a・・・(1)
式(1)中の「Mv」は、演算手段32で行われるフィードバック制御演算で得られる濃度補正項であり、「(26a+27a)/26a」は、混合手段13から導出する混合ガスの流量変化率を示す流量補正項である。なお、前記流量補正項は、製品供給弁28が閉じているときを基準としている。このようにして算出された添加ガス流量設定値32aは、添加ガス流量調整手段23に送信され、添加ガス流量設定値32aで設定された流量の添加ガス(アルゴン)が混合手段13に導入される。
原料ガスの組成及び製品混合ガスの流量は、供給先の半導体製造装置の運用状態によって大きく変化するが、前記濃度補正項によって原料ガスの組成変化に、前記流量補正項によって製品混合ガスの流量変化に、それぞれ対応して一定のキセノン濃度となった製品混合ガスを供給することができる。
さらに、本例では、ガス混合手段13として、直管13aの中間部から直角に分岐した分岐管13bを有するT字状に形成され、前記直管13aの一方の開口側に前記原料ガスを導入する原料ガス導入部13cが、該直管13aの他方の開口側に前記添加ガスを導入する添加ガス導入部13dが、前記分岐管13bに製品混合ガス導出部13eが、それぞれ設けられているガス混合器を使用している。
このような構造のガス混合器を使用することにより、原料ガスと添加ガスとを短時間で効率よく混合することができるので、添加ガス流量調整手段23で流量調整して添加されたアルゴンによるキセノンの濃度変化が分析手段25で測定されるまでの遅延時間を短縮できるので、製品混合ガスの組成を、より高精度に制御することができる。
また、本発明は、麻酔用キセノンのリサイクルシステムにも適用することができる。麻酔用キセノンのリサイクルシステムは、麻酔ガスとして酸素濃度約21%のキセノン・酸素混合ガスを患者に供給した後、患者の呼気を回収して再び麻酔ガスとして利用するものであって、呼吸によって放出される二酸化炭素等の不純物を除去するとともに、消費された酸素を添加して酸素濃度を約21%にするものである。
この場合、呼吸により放出される二酸化炭素等の不純物を精製装置で除去したキセノン・酸素混合ガスを原料ガスとして前記混合ガス製造装置に導入し、添加ガスとして酸素を使用するとともに、分析手段25として酸素濃度計を使用することにより、前述のようにして酸素濃度約21%の製品混合ガスを製造することができ、麻酔用のキセノン・酸素混合ガスとして再利用することができる。
供給する麻酔ガスの流量及び酸素消費量は、患者の年齢、性別等によって異なるため、回収するガスの流量及び酸素濃度は一定ではないが、本発明を適用することによって安定した酸素濃度の麻酔ガスを供給できる。
なお、本発明は、前述の半導体製造装置の排気ガス精製装置や麻酔用キセノンリサイクルシステムに限らず、一般的なガス混合プロセスにも同様に適用することが可能である。また、前述のような添加ガス圧力調整手段22及び添加ガス流量調整手段23を備えた添加ガス導入経路12を複数経路設けることも可能であり、分析手段25で複数のガス成分を分析して演算処理に利用することも可能である。
本発明の混合ガス製造装置の一形態例を示す系統図である。 本発明を半導体製造装置の排気ガス精製装置に適用した一例を示す系統図である。
符号の説明
11…原料ガス導入経路、12…添加ガス導入経路、13…ガス混合手段、13a…直管、13b…分岐管、13c…原料ガス導入部、13d…添加ガス導入部、13e…製品混合ガス導出部、14…分析経路、15…製品ガス供給経路、21…原料ガス圧力調整手段、22…添加ガス圧力調整手段、23…添加ガス流量調整手段、24…分析ガス圧力調整手段、25…分析手段、25a…濃度測定値、26…分析ガス流量調整手段、26a…流量設定値、27…製品流量測定手段、27a…流量測定値、28…製品供給弁、31…設定濃度入力手段、31a…設定濃度、32…演算手段、41…混合ガス発生源、42…混合ガス使用先、51…排気経路、52…排気ガス精製装置、53…回収経路

Claims (3)

  1. 少なくとも2種類の主要ガス成分を含有し、組成及び流量が経時変化する混合ガスを原料ガスとし、前記主要ガス成分の少なくとも1種類を含むガスを添加ガスとして前記原料ガスに添加し、添加後の混合ガスにおける前記主要ガス成分の少なくとも1種類のガスの濃度をあらかじめ設定された濃度に調整した製品混合ガスを製造する混合ガス製造装置において、前記原料ガスの圧力を設定圧力に調整して流出させる原料ガス圧力調整手段と、前記添加ガスの圧力を設定圧力に調整して流出させる添加ガス圧力調整手段と、前記添加ガスの流量を調整する添加ガス流量調整手段と、設定圧力に調整された前記原料ガスと設定圧力に調整されて流量調整された前記添加ガスとを混合するガス混合手段と、該ガス混合手段で混合した製品混合ガスの一部を取り出して該製品混合ガス中の少なくとも1種類のガスの濃度を測定する分析手段と、前記製品混合ガスの流量を測定する製品混合ガス流量測定手段と、前記製品混合ガスの少なくとも1種類のガスの濃度を設定する設定濃度入力手段と、該設定濃度入力手段に入力された設定濃度と前記分析手段で測定した濃度測定値と前記製品混合ガス流量測定手段で測定した流量測定値の変化率とに基づいて前記添加ガス流量調整手段の添加ガス流量設定値を算出する演算手段とを備えていることを特徴とする混合ガス製造装置。
  2. 前記ガス混合手段は、直管の中間部から直角に分岐した分岐管を有するT字状に形成され、前記直管の一方の開口側に前記原料ガスを導入する原料ガス導入部が、該直管の他方の開口側に前記添加ガスを導入する添加ガス導入部が、前記分岐管に製品混合ガス導出部が、それぞれ設けられていることを特徴とする請求項1記載の混合ガス製造装置。
  3. 少なくとも2種類の主要ガス成分を含有し、組成及び流量が経時変化する混合ガスを原料ガスとし、前記主要ガス成分の少なくとも1種類を含むガスを添加ガスとして前記原料ガスに添加し、添加後の混合ガスにおける前記主要ガス成分の少なくとも1種類のガスの濃度をあらかじめ設定された濃度に調整した製品混合ガスを製造する混合ガス製造方法において、前記原料ガスの圧力を設定圧力に調整し、前記添加ガスの圧力を設定圧力に調整するとともに流量を調整し、設定圧力に調整された前記原料ガスと設定圧力に調整されて流量調整された前記添加ガスとを混合して製品混合ガスとし、該製品混合ガスの一部を取り出して該製品混合ガス中の少なくとも1種類のガスの濃度を測定するとともに、前記製品混合ガスの流量を測定し、あらかじめ設定された製品混合ガスの少なくとも1種類のガスの濃度と、製品混合ガス中の少なくとも1種類のガスの濃度測定値と、製品混合ガスの流量測定値の変化率とに基づいて前記添加ガスの流量を調整することを特徴とする混合ガス製造方法。
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