JP2007201252A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体に混入するパーティクルを低減し、優れた光学性能を実現する露光装置を提供する。
【解決手段】レチクルのパターンを被処理体に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系と前記被処理体との間に供給される液体を介して、前記被処理体を露光する露光装置であって、前記液体を供給する供給ノズルと、前記液体を回収する回収ノズルとを有し、前記供給ノズル及び前記回収ノズルの少なくとも一方は、酸化膜を有するセラミックス多孔質体を含む材料で構成されることを特徴とする露光装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般には、露光装置に係り、特に、半導体ウェハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス基板などの被処理体を露光する露光装置に関する。本発明は、例えば、投影光学系の最終光学素子と被処理体の間を液体で満たして、かかる液体を介して被処理体を露光する、所謂、液浸露光装置に好適である。
フォトリソグラフィー(焼き付け)技術を用いて半導体メモリや論理回路などの微細な半導体素子を製造する際、縮小投影露光装置が従来から使用されている。縮小投影露光装置は、レチクル(マスク)に描画された回路パターンを投影光学系によってウェハ等に投影して回路パターンを転写する。
縮小投影露光装置で転写できる最小の寸法(解像度)は、露光に用いる光の波長に比例し、投影光学系の開口数(NA)に反比例する。従って、波長を短くすればするほど、及び、NAを上げれば上げるほど、解像度はよくなる。このため、近年の半導体素子の微細化への要求に伴い露光光の短波長化が進められ、KrFエキシマレーザー(波長約248nm)からArFエキシマレーザー(波長約193nm)と用いられる紫外線の波長は短くなってきた。
このような中で、ArFエキシマレーザーなどの光源を用いながら、更に解像度を向上させる技術として、液浸露光が注目されている。液浸露光とは、投影光学系の最終光学素子とウェハとの間を液体で満たす(即ち、投影光学系のウェハ側の媒質を液体にする)ことで露光光の実効波長を短波長化し、投影光学系のNAを見掛け上大きくして解像度の向上を図るものである。投影光学系のNAは、媒質の屈折率をnとすると、NA=n×sinθであるので、空気の屈折率よりも高い屈折率(n>1)の媒質を満たすことでNAをnまで大きくすることができる。
液浸露光において、投影光学系の最終光学素子とウェハとの間に液体を充填する方法は二つに大別できる。第1の方法は、投影光学系の最終光学素子とウェハ全体を液槽の中に配置する方法である。第2の方法は、投影光学系とウェハとの間の空間だけに液体を流すローカルフィル法である。
ローカルフィル法の露光装置では、液体供給装置が供給ノズルを介して投影光学系の最終光学素子とウェハとの間に液体を供給し、液体回収装置が回収ノズルを介して供給された液体を回収する。かかる供給ノズルや回収ノズルの材料として、位置による液体の供給量や回収量のムラ、液ダレを防止するために、セラミックス多孔質体を使用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ローカルフィル法の露光装置では、ウェハ端部のショットを露光する際に液体がこぼれないように、ウェハの上面と同じ高さの表面を有する液体保持部(同面板)がウェハの周囲に配置されている。かかる液体保持部の一部として、供給ノズルや回収ノズルと同様に、セラミックス多孔質体を使用することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−191344号公報 特開2005−101487号公報
しかしながら、液浸露光では、液体と接している部分、特に、セラミックス多孔質体を使用する供給ノズル、回収ノズルや液体保持部から金属が溶出したり、セラミックス多孔質体自体が破壊されたりする場合がある。その場合には、その溶出した金属や破壊された多孔質体がパーティクル(不純物)となって液体中に浮遊してしまう。液体中に浮遊したパーティクルは、パターン形成の際に問題となる。例えば、パーティクルがウェハ表面に付着した場合には配線構造に断線が発生し、ウェハ表面上面で浮遊している場合には結像光束の一部を遮光し、低コントラストな部分を生じてしまう。
そこで、本発明は、液体に混入するパーティクルを低減し、優れた光学性能を実現する露光装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、レチクルのパターンを被処理体に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系と前記被処理体との間に供給される液体を介して、前記被処理体を露光する露光装置であって、前記液体を供給する供給ノズルと、前記液体を回収する回収ノズルとを有し、前記供給ノズル及び前記回収ノズルの少なくとも一方は、酸化膜を有するセラミックス多孔質体を含む材料で構成されることを特徴とする。
本発明の別の側面としての露光装置は、レチクルのパターンを被処理体に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系と前記被処理体との間に供給される液体を介して、前記被処理体を露光する露光装置であって、前記被処理体の周囲に配置され、前記被処理体の表面と同じ高さの表面を有し、前記液体を保持する液体保持部を有し、前記液体保持部は、酸化膜を有するセラミックス多孔質体を含む材料で構成されることを特徴とする。
本発明の更に別の側面としてのデバイス製造方法は、上述の露光装置を用いて被処理体を露光するステップと、露光された前記被処理体を現像するステップとを有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、液体に混入するパーティクルを低減し、優れた光学性能を実現する露光装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一側面としての露光装置について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。ここで、図1は、本発明の露光装置1の構成を示す概略断面図である。
露光装置1は、投影光学系30の光学素子の中で最も被処理体40側にある光学素子(最終光学素子)と被処理体40との間に供給される液体Lを介して、レチクル20に形成された回路パターンを被処理体40に露光する液浸型の投影露光装置である。
露光装置1は、ステップ・アンド・スキャン方式又はステップ・アンド・リピート方式を用いて、被処理体40を露光する。
露光装置1は、照明装置10と、レチクル20を載置するレチクルステージ25と、投影光学系30と、被処理体40を載置するウェハステージ45と、液体保持部50と、液体供給回収機構60とを有する。また、露光装置1は、図示しない測距手段と、図示しない制御部とを有する。測距手段は、レチクルステージ25の位置及びウェハステージ45の2次元的な位置を、参照ミラーやレーザー干渉計を介して、リアルタイムに測定する。制御部は、CPUやメモリを有し、露光装置1の動作(特に、レチクルステージ25及びウェハステージ45の駆動)を制御する。
照明装置10は、転写用の回路パターンが形成されたレチクル20を照明し、光源部12と、照明光学系14とを有する。
光源部12は、例えば、光源として、波長約193nmのArFエキシマレーザーを使用することができる。但し、光源の種類は、エキシマレーザーに限定されず、例えば、波長約157nmのFレーザーやランプを使用してもよい。また、光源部12にレーザーが使用される場合、ビーム整形光学系を使用することが好ましい。ビーム整形光学系は、例えば、複数のシリンドリカルレンズを備えるビームエクスパンダを使用する。
照明光学系14は、レチクル20を照明する光学系である。照明光学系14は、例えば、集光光学系と、オプティカルインテグレーターと、開口絞りと、集光レンズと、マスキングブレードと、結像レンズとを含む。照明光学系14は、従来の照明、輪帯照明、四重極照明などの様々な照明モードを実現できる。
レチクル20は、例えば、石英製で、その上には転写されるべきパターンが形成され、レチクルステージ25に支持及び駆動される。レチクル20から発せられた回折光は、投影光学系30を通り、被処理体40上に投影される。レチクル20と被処理体40は、光学的に共役の関係に配置される。露光装置1は、ステップ・アンド・スキャン方式であるため、レチクル20と被処理体40を走査することにより、レチクル20のパターンを被処理体40上に転写する。なお、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置の場合、レチクル20と被処理体40とを静止させた状態で露光を行う。
レチクルステージ25は、レチクル20を支持して図示しない移動機構に接続されている。レチクルステージ20及び投影光学系30は、例えば、床等に載置されたベースフレーム上にダンパ等を介して支持される鏡筒定盤上に設けられる。レチクルステージ25は、当業界周知のいかなる構成をも適用できる。図示しない移動機構は、リニアモータなどで構成され、XY方向にレチクルステージ25を駆動することで、レチクル20を移動することができる。
投影光学系30は、レチクル20に形成されたパターンを経た回折光を被処理体40上に結像する機能を有する。投影光学系30は、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の反射鏡とを有する反射屈折光学系、複数のレンズ素子のみからなる屈折光学系などを使用することができる。
本実施形態では、投影光学系30は、被処理体40に最も近い最終光学素子(即ち、最も被処理体40側に配置される光学素子)として、パワーを有する平凸レンズ32を有する。平凸レンズ32は、平坦な射出面(下側(被処理体40側)の面)32aを有するため、走査時の液体Lの乱流及びかかる乱流による液体Lへの気泡の混入を防止することができる。平凸レンズ32の射出面32aには、液体Lから保護するために保護膜を形成してもよい。なお、本発明は、投影光学系30の最終光学素子を平凸レンズ32に限定するものではなく、例えば、メニスカスレンズであってもよい。
被処理体40は、本実施形態ではウェハであるが、ガラス基板、その他の被処理体を広く含む。被処理体40には、フォトレジストが塗布されている。
ウェハステージ45は、図示しないウェハチャックを介して被処理体40を支持し、図示しない移動機構に接続されている。ウェハステージ45は、当業界周知のいかなる構成をも適用でき、6軸同軸を有することが好ましい。例えば、ウェハステージ45は、リニアモータを利用してXYZ方向に被処理体40を移動する。レチクル20と被処理体40は、例えば、同期走査され、レチクルステージ25の位置とウェハステージ45の位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。ウェハステージ45は、例えば、ダンパを介して床等の上に支持されるステージ定盤上に設けられる。
ウェハステージ45には、図1に示すように、被処理体40の周囲に配置され、被処理体40の表面と同じ高さの表面を有し、液体Lを保持する液体保持部(同面板)50が設けられている。露光終了時において、露光領域からはみ出た余分な液体Lは、被処理体40から外側に移動し、液体保持部50に移動する。液体保持部50には、液体Lの回収口52が配置され、回収口52を液体保持部50の下面から吸引することによって、移動してきた液体Lを回収する。換言すれば、回収口52は、液体Lが通過する通液部を構成する。
液体供給回収機構60は、投影光学系30(の平凸レンズ32)と被処理体40との間に液体Lを供給し、供給した液体Lを回収する。液体供給回収機構60は、投影光学系30と被処理体40との間の空間のみを液体で満たすローカルフィル法を採用する。液体Lの周囲には、図示しないエアカーテンを形成するのが好ましい。
液体供給回収機構60は、本実施形態では、ウェハステージ45の現在位置、速度、加速度、目標位置、走査方向などの情報を取得し、これらの情報に基づいて、液浸露光に係る制御を行う。具体的には、液体供給回収機構60は、液体Lの供給及び回収の切り換え、停止、供給及び回収する液体Lの供給量及び回収量を制御する。液体供給回収機構60は、液体供給装置62と、液体回収装置64とを有する。
液体Lは、露光波長の透過率がよく、更に、石英やフッ化カルシウムなどの硝材(光学素子の材料)とほぼ同程度かそれ以上の屈折率を有することが望まれる。また、液体Lは、投影光学系30に汚れを付着させず、レジストプロセスとのマッチングがよい物質を選択する。液体Lは、例えば、超純水、純水、機能水、フッ化液などであり、被処理体40に塗布されたレジストや露光光の波長に応じて選択することができる。
液体Lは、予め、図示しない脱気装置を用いて、十分に溶存ガスを取り除いておくことが好ましい。これにより、気泡の発生を抑制し、また、気泡が発生しても即座に液体中に吸収できるからである。例えば、空気中に多く含まれる窒素及び酸素を対象とし、液体Lに溶存可能なガス量の80%以上を除去すれば、十分に気泡の発生を抑制することができる。図示しない脱気装置を露光装置1に備えて、常に液体中の溶存ガスを取り除きながら液体Lを供給してもよい。脱気装置としては、例えば、ガス透過性の膜を隔てて、一方に液体Lを流し、他方を真空にして液体中の溶存ガスをその膜を介して真空中に追い出す真空脱気装置が好適である。
液体供給装置62は、供給ノズル62aを有する。液体供給装置62は、供給ノズル62aを介して、投影光学系30と被処理体40との間に液体Lを供給する。液体供給装置62は、例えば、液体Lを貯めるタンクや液体Lを送り出す圧送装置を有することが好ましい。更に、液体供給装置62は、供給する液体Lの温度を制御する温度制御機構を有することが好ましい。
液体回収装置64は、回収ノズル64aを有する。液体回収装置64は、回収ノズル64aを介して、投影光学系30と被処理体40との間に供給された液体Lを回収する。液体回収装置64は、例えば、回収した液体Lを一時的に貯めるタンクや液体Lを吸引する吸引装置を有することが好ましい。
供給ノズル62a及び回収ノズル64aは、投影光学系30の平凸レンズ32の外周を取り囲むように円周上に配置される。供給ノズル62aは、回収ノズル64aの内側に配置される。
供給ノズル62a及び回収ノズル64aのノズル口は、単なる開口でもよいが、位置による液体Lの供給量や回収量のムラ、液ダレを防止するために、多孔質体の材料で構成することが好ましい。多孔質体は、微小孔を複数有する多孔板、繊維状や粉状の金属材料又は無機材料を焼結したものを含む。上述したように、液体Lと接触する接液部(供給ノズル62a、回収ノズル64a、液体保持部50など)に使用する材料から液体Lに金属が溶出する場合がある。液体Lに溶出した金属は、被処理体40の表面に付着したり、液体Lに拡散したりするなど、半導体素子の電気特性等に悪影響を及ぼす。従って、供給ノズル62a、回収ノズル64a、液体保持部50などには、組成にSi(SiC、Siなど)又はAlを含むセラミックス多孔質体を使用することが好ましい。但し、かかるセラミックス多孔質体からも金属などのパーティクル等が液体Lに溶出してしまう。
そこで、本実施形態では、供給ノズル62a、回収ノズル64a、液体保持部50を、酸化膜を有するセラミックス多孔質体を含む材料で構成する。換言すれば、酸化膜を有するセラミックス多孔質体を、液体Lと接触する接触部及び液体Lの通過する通液部の材料として使用する。酸化膜は、セラミックス多孔質体の表面に付着している不純物などを取り込むと共に、かかる不純物やセラミックス多孔質体からの金属が液体Lに溶出することを防止する。従って、後述するように、液体Lに混入するパーティクル(不純物や金属)を低減することができる。なお、かかる酸化膜は、熱処理又は成膜によってセラミックス多孔質体の表面及び表層に形成される。
酸化膜の膜厚は、10μm以上500μm以下であることが好ましい。酸化膜の膜厚が10μmよりも薄い場合、セラミックス多孔質体の表面などに付着している不純物を取り込むための時間が短い(即ち、熱処理及び成膜時間が短い)ため、不純物を十分に取り込むことができず、不純物が液体Lに溶出してしまう。一方、酸化膜の膜厚が500μmよりも厚い場合、セラミックス多孔質体の粒子が小さくなりすぎてしまう(特に、熱処理によって形成した場合)ため、かかる粒子(金属)が液体Lに溶出してしまう。なお、セラミックス多孔質体の表面及び表層に形成させる酸化膜は、SiO、SiCO、AlOなどの酸化物を使用することが好ましい。
本発明者は、酸化膜を有するセラミックス多孔質体を含む材料で供給ノズル62a、回収ノズル64a、液体保持部50を構成し、液体Lに溶出するパーティクルの発生量を評価した。
実施例1では、液体Lとして超純水を、被処理体40としてシリコンウェハ基板を用いた。供給ノズル62a及び回収ノズル64aに使用するセラミックス多孔質体は、SiC多孔質体を用いた。SiC多孔質体は、予め熱処理し、SiC多孔質体の表面にSiO膜を形成させた。
液体Lを供給する及び回収する配管等にパーティクルが付着している又は発生する可能性もある。そこで、供給ノズル62a及び回収ノズル64aを取り付ける前に、超純水を十分に通水し、パーティクルの発生量がゼロであることを確認した後、供給ノズル62a及び回収ノズル64aを取り付けた。パーティクルの発生量の評価は、パーティクルカウンターを用いて、供給ノズル62aのノズル口から採取した超純水に対して行った。比較のために、熱処理をしていないSiC多孔質体(即ち、表面に酸化膜(SiO膜)を有していないSiC多孔質体)を用いて供給ノズル62a及び回収ノズル64aを構成し、同様に、供給ノズル62aから発生するパーティクルの発生量を評価した。
熱処理したSiC多孔質体(酸化膜を有するSiC多孔質体)で構成された供給ノズル62aのパーティクルの発生量と、熱処理していないSiC多孔質体(酸化膜を有さないSiC多孔質体)で構成された供給ノズルのパーティクルの発生量を表1に示す。なお、表1では、熱処理していないSiC多孔質体のパーティクルの発生量を100とし、その相対量を示している。
表1を参照するに、SiC多孔質体を熱処理することで、供給ノズル62aから発生するパーティクルの発生量は、熱処理していないSiC多孔質体に比べて、1000分の1以下になっていることがわかる。
図2は、熱処理したSiC多孔質体PRを示す概略断面図である。SiC多孔質体PRは、図2に示すように、熱処理によって、SiC多孔質体PRのSiC粒子PPの各々の表面に酸化膜(実施例1では、SiO膜)OFが形成される。酸化膜OFは、各SiC粒子PP間の結合を強固にし、SiC多層膜PRから発生するパーティクルを抑制する。
実施例1では、セラミックス多孔質体としてSiCを、酸化膜としてSiOを用いている。但し、セラミックス多孔質体として、SiC以外、例えば、SiなどのSiを組成に含むもの又はAlなどを、また、酸化膜としてSiCO及びAlOなどの酸化物を用いても、同様な効果が得られる。
実施例2では、実施例1と同様に、液体Lとして超純水を、被処理体40としてシリコンウェハ基板を用いた。供給ノズル62a及び回収ノズル64aに使用するセラミックス多孔質体は、SiC多孔質体を用いた。SiC多孔質体は、酸化膜(実施例2では、SiO膜)を予め表層に成膜している。酸化膜は、例えば、SiOを蒸着やスパッタなどを用いて成膜する。
液体Lを供給する及び回収する配管等にパーティクルが付着している又は発生する可能性もある。そこで、供給ノズル62a及び回収ノズル64aを取り付ける前に、超純水を十分に通水し、パーティクルの発生量がゼロであることを確認した後、供給ノズル62a及び回収ノズル64aを取り付けた。パーティクルの発生量の評価は、パーティクルカウンターを用いて、供給ノズル62aのノズル口から採取した超純水に対して行った。比較のために、酸化膜を表層に成膜していないSiC多孔質体を用いて供給ノズル62a及び回収ノズル64aを構成し、同様に、供給ノズル62aから発生するパーティクルの発生量を評価した。
実施例1と同様に、酸化膜を表層に成膜したSiC多孔質体は、酸化膜を表層に成膜していないSiC多孔質体と比べて、パーティクルの発生量が低減した。
図3は、表層に酸化膜OFを成膜したSiC多孔質体PRを示す概略断面図である。図3に示すように、SiC多孔質体の表層に酸化膜OFを成膜することによって、SiC多孔質体の表層が強固になり、熱処理した場合と同様な効果を得ることができる。但し、熱処理したSiC多孔質体は、SiC粒子PPの各々の表面に酸化膜OFが形成されているため、表層に酸化膜を成膜したSiC多孔質体に比べると効果が大きい。また、熱処理と成膜とを組み合わせることによって、更に大きな効果を得ることもできる。
実施例2では、セラミックス多孔質体としてSiCを、酸化膜としてSiOを用いている。但し、セラミックス多孔質体として、SiC以外、例えば、SiなどのSiを組成に含むもの又はAlなどを、また、酸化膜としてSiCO及びAlOなどの酸化物を用いても、同様な効果が得られる。
図4は、被処理体40の周辺領域(エッジ領域)を露光する場合の投影光学系30の平凸レンズ32の近傍を示す概略断面図である。被処理体40のエッジ領域を露光する際には、被処理体40以外に液体Lを保持するための液体保持部50にも露光光ELが照射される。その際、露光光ELによる熱等の外的要因が加わり、新たにパーティクルが発生する場合がある。従って、液体保持板50も酸化膜を有する多孔質体で構成することが好ましい。
実施例3では、液体Lとして超純水を、被処理体40としてシリコンウェハ基板を用いた。供給ノズル62a及び回収ノズル64aに使用するセラミックス多孔質体は、SiC多孔質体を用いた。SiC多孔質体は、予め熱処理し、SiC多孔質体の表面にSiO膜を形成させた。また、液体保持板50に使用するセラミックス多孔質体も、熱処理によってSiO膜を形成したSiC多孔質体を用いた。
液体Lを供給する及び回収する配管等にパーティクルが付着している又は発生する可能性もある。そこで、供給ノズル62a、回収ノズル64a及び配管に超純水を通水し、パーティクルの発生量が低減した後、液体保持部50を取り付けた。パーティクルの発生量の評価は、パーティクルカウンターを用いて、被処理体40のエッジ領域を露光した状態(液体保持板50に露光光ELが照射された状態)で採取した超純水に対して行った。比較のために、熱処理をしてないSiC多孔質体(即ち、酸化膜(SiO膜)を有していないSiC多孔質体)を用いて液体保持部50を構成し、同様に、パーティクルの発生量を評価した。
熱処理したSiC多孔質体(酸化膜を有するSiC多孔質体)で構成された液体保持部50のパーティクルの発生量と、熱処理していないSiC多孔質体(酸化膜を有さないSiC多孔質体)で構成された液体保持部のパーティクルの発生量を表2に示す。なお、表2では、熱処理していないSiC多孔質体のパーティクルの発生量を100とし、その相対量を示している。
表2を参照するに、実施例1と同様に、熱処理することで、エッジ領域を露光した状態(液体保持板50に露光光ELが照射された状態)の液体保持板50から発生するパーティクルの発生量が10000分の1以下に低減することがわかる。これは、図2に示したように、熱処理することで各SiC粒子の表面に酸化膜(実施例3では、SiO膜)が形成され、各SiC粒子間の結合が、酸化膜によって強固になり、SiC多孔質体から発生するパーティクルを抑制しているからである。
また、酸化膜(SiO膜)を表層に成膜したSiC多孔質体で構成した液体保持部50についても同様に評価した。その結果、酸化膜(SiO膜)を表層に成膜したSiC多孔質体で構成した液体保持部50についてもパーティクルの発生量が低減した。これは、図3に示したように、SiC多孔質体の表層に酸化膜を成膜することによって、SiC多孔質体の表層が強固になり、熱処理した場合と同様な効果を得ることができるからである。また、熱処理と成膜とを組み合わせることによって、更に大きな結果を得ることもできる。
実施例3では、セラミックス多孔質体としてSiCを、酸化膜としてSiOを用いている。但し、セラミックス多孔質体として、SiC以外、例えば、SiなどのSiを組成に含むもの又はAlなどを、また、酸化膜としてSiCO及びAlOなどの酸化物を用いても、同様な効果が得られる。
セラミックス多孔質体の表面に、熱処理によって酸化膜を形成させることで、パーティクルの発生を抑制する効果の他に、液体Lへの不純物(金属など)の溶出を抑制する効果もある。
実施例4では、セラミックス多孔体としてSiC多孔質体を、液体Lとして純水を用いた。SiC多孔質体は、予め熱処理し、SiC多孔質体の表面にSiO膜(酸化膜)を形成させた。SiC多孔質体を超純水(液体L)に浸し、溶出してくる金属イオンを測定した。比較例として、熱処理していないSiC多孔質体(表面に酸化膜(SiO膜)を有さないSiC多孔質体)を同様に評価した。なお、SiC多孔質体を浸す超純水(液体L)には、金属イオンがないことを確認している。
熱処理したSiC多孔質体(酸化膜を有するSiC多孔質体)からの金属溶出量(例えば、Al、Zn、Ba)と、熱処理していないSiC多孔質体(酸化膜を有さないSiC多孔質体)からの金属溶出量とを表3に示す。なお、表3では、熱処理していないSiC多孔質体のAlの溶出量を100としている。熱処理していないSiC多孔質体のZn及びBaの溶出量と、熱処理したSiC多孔質体のAl、Zn及びBaの溶出量は、熱処理していないSiC多孔質体のAlの溶出量に対する相対量を示している。
表3を参照するに、熱処理していないSiC多孔質体からは、各金属イオンがppmレベルからppbレベルで溶出している。一方、熱処理したSiC多孔質体からの各金属イオンの溶出量は、検出限界以下であることがわかる。これは、図2に示したように、SiC多孔質体に含まれていた不純物(金属など)が熱処理することで酸化膜(SiO膜)内に濃縮される(取り込まれる)ことにより、超純水(液体L)への溶出を抑制しているからである。
実施例4では、セラミックス多孔質体としてSiCを、酸化膜としてSiOを用いている。但し、セラミックス多孔質体として、SiC以外、例えば、SiなどのSiを組成に含むもの又はAlなどを、また、酸化膜としてSiCO及びAlOなどの酸化物を用いても、同様な効果が得られる。
以上のように、露光装置1は、液体Lと接触する接液部及び液体Lが通過する通液部を、酸化膜を有するセラミックス多孔質体を含む材料で構成することによって、液体Lへのパーティクルの混入を防止することができる。
露光において、光源部12から発せされた光束は、照明光学系14によりレチクル20を照明する。レチクル20を通過してレチクルパターンを反映する光は、投影光学系30により、液体Lを介して被処理体40に結像される。露光装置1が用いる液体Lは、上述したように、光学性能に影響を与えるパーティクルの混入及び発生が抑制されており、配線構造の断線や部分的な低コントラストの発生を防止する。従って、露光装置1は、高いスループットで経済性よく従来よりも高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
次に、図5及び図6を参照して、露光装置1を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図5は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(レチクル製作)では、設計した回路パターンを形成したレチクルを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、レチクルとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図6は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1によってレチクルの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重の回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置1を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、露光装置がエアカーテンを形成する場合、かかるエアカーテンを形成するための気体を供給又は回収する供給ノズル及び回収ノズルを、酸化膜を有するセラミックス多孔質体を含む材料で構成してもよい。
本発明の一側面としての露光装置の構成を示す概略断面図である。 熱処理したSiC多孔質体を示す概略断面図である。 表層に酸化膜を成膜したSiC多孔質体を示す概略断面図である。 図1に示す露光装置において、被処理体の周辺領域(エッジ領域)を露光する場合の投影光学系の平凸レンズの近傍を示す概略断面図である。 デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。 図5に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
符号の説明
1 露光装置
10 照明装置
20 レチクル
25 レチクルステージ
30 投影光学系
32 平凸レンズ
40 被処理体
45 ウェハステージ
50 液体保持部
52 回収口
60 液体供給回収機構
62 液体供給装置
62a 供給ノズル
64 液体回収装置
64a 回収ノズル
L 液体
PR SiC多孔質体
PP SiC多孔質体の粒子
OF 酸化膜

Claims (11)

  1. レチクルのパターンを被処理体に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系と前記被処理体との間に供給される液体を介して、前記被処理体を露光する露光装置であって、
    前記液体を供給する供給ノズルと、
    前記液体を回収する回収ノズルとを有し、
    前記供給ノズル及び前記回収ノズルの少なくとも一方は、酸化膜を有するセラミックス多孔質体を含む材料で構成されることを特徴とする露光装置。
  2. レチクルのパターンを被処理体に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系と前記被処理体との間に供給される液体を介して、前記被処理体を露光する露光装置であって、
    前記被処理体の周囲に配置され、前記被処理体の表面と同じ高さの表面を有し、前記液体を保持する液体保持部を有し、
    前記液体保持部は、酸化膜を有するセラミックス多孔質体を含む材料で構成されることを特徴とする露光装置。
  3. 前記液体と接触する接触部は、酸化膜を有するセラミックス多孔質体を含む材料で構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置。
  4. 前記液体が通過する通液部は、酸化膜を有するセラミックス多孔質材を含む材料で構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置。
  5. 前記酸化膜は、熱処理によって形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置。
  6. 前記酸化膜は、成膜によって形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置。
  7. 前記セラミックス多孔質体は、前記酸化膜を粒子の表面に有することを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置。
  8. 前記酸化膜は、10μm以上500μm以下の膜厚を有することを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置。
  9. 前記セラミックス多孔質材の材料の組成は、Si又はAlを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置。
  10. 前記酸化膜は、SiO、SiCO又はAlOを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置。
  11. 請求項1又は2記載の露光装置を用いて被処理体を露光するステップと、
    露光された前記被処理体を現像するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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