JP2007232182A - オイル制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 OCV4が内部に配置されるロアボディ3内をオイルポンプのオイル吸引側に接続してロアボディ3内を負圧にする。これにより、低温等によりオイルの粘性が著しく高まった状態であっても、排出ポート16から排出されるオイルが負圧により吸い出され、排出ポート16のドレン性能を確保できる。また、ロアボディ3内へオイルを取り込む開口部35に濾過エレメント33を配置して、ロアボディ3内のオイルをクリーンにする。これにより、排出ポート16、バルブ呼吸口およびアクチュエータ呼吸口から異物がOCV4内に侵入せず、OCV4の信頼性を高めることができる。
【選択図】 図1
Description
オイル制御装置の一例として、例えば自動変速機の油圧制御装置が知られている。自動変速機の油圧制御装置は、係合装置(多板クラッチ、多板ブレーキ等)の係脱等を行うために、OCVを搭載している。
自動変速機用のOCVは、バルブ(例えば、スプール弁、ボール弁等)と電動アクチュエータ(例えば、リニアソレノイド)とから構成されるものであり(図2参照)、油圧制御装置のケースを成す油圧制御ボディの内部に収容されている。
電動アクチュエータは、制御装置(ECU)により車両の運転状態に応じて通電制御されて、弁体をバルブハウジング内で移動させて、出力ポートの吐出圧(あるいは吐出量)を精密にコントロールする。
オイル濾過吸引器は、オイルポンプに吸い込まれるオイルを濾過するものであり、油圧制御ボディの下側に配置されている。オイル濾過吸引器の構成は、下部にオイルの吸込口が形成されたストレーナケース(具体的には、上ケースと下ケースを備える)と、吸込口からストレーナケース内に吸い込まれるオイルを濾過する濾過エレメント(濾材)とからなる(例えば、特許文献1、2参照)。
上述したように、排出ポートは、油圧制御ボディ内に開口してオイルの排出を行う。ここで、従来の油圧制御ボディの内部はオイルパンに連通するものであるため、冬期など外気温度が極低温でオイルの温度が上昇する前の状態では、オイルの温度の低下によりオイルの粘度が高くなっているため、排出ポートのドレン性能が著しく悪化した状態になる。このように、排出ポートのドレン性能が悪化すると、出力ポートの吐出圧(あるいは吐出量)を精密にコントロールすることが困難になる。
また、従来の排出ポートは、オイルパンと連通する油圧制御ボディ内で開口する。このため、オイルパンを浮遊する異物が排出ポートからバルブ内に侵入する可能性があり、OCVが正常動作できなくなる可能性がある。
なお、上記では、自動変速機の油圧制御装置を例にして従来の問題点を説明したが、他のオイル制御装置であっても同様の問題点を有している。
請求項1の手段を採用するオイル制御装置は、OCVのうち、少なくとも排出ポートを、クリーンオイル通過ケース内において濾過エレメントを通過して濾過された負圧のオイルが流れる部位で開口するように設けている。
このように設けられることにより、排出ポートから排出されるオイルが、クリーンオイル通過ケース内を流れるオイルの負圧により吸い出される。このため、温度の影響等によりオイルの粘性が著しく高まった状態であっても、排出ポートから排出されるオイルが、負圧により吸い出されることで排出ポートのドレン性能が確保される。即ち、温度の影響等によりオイルの粘性が高まった状態であっても、OCVに期待される性能を発揮させることができる。
なお、バルブが呼吸口(以下、バルブ呼吸口と称す)を備える場合、そのバルブ呼吸口も濾過エレメントを通過して濾過されたクリーンなオイルが流れる部位で開口させることで、バルブ呼吸口から異物がバルブ内に侵入する不具合が生じず、OCVの信頼性を高めることができる。
請求項2の手段を採用するオイル制御装置のクリーンオイル通過ケースは、オイルの吸引と吐出を行うオイルポンプの吸引側に接続されて、オイルポンプに吸引されるオイルが内部を流れるものである。
これによって、オイルポンプの吸引による負圧がクリーンオイル通過ケースで発生するため、クリーンオイル通過ケース内を安定して負圧のオイルが流れる。
請求項3の手段を採用するOCVは、車両用の自動変速機に搭載される油圧制御装置に用いられる。
これによって、温度の影響等によりオイルの粘性が高まった状態であっても、自動変速機に搭載されたOCVは、期待される性能を発揮するため、自動変速機を正常に作動させることができる。
請求項4の手段を採用するOCVは、車両用の自動変速機に搭載される油圧制御装置においてケースを成す油圧制御ボディの内部に収容されるものであり、油圧制御ボディの一部あるいは全部が、クリーンオイル通過ケースを兼ねるものである。
このように、従来のオイル濾過吸引器の上ケースの機能を果たすクリーンオイル通過ケースを、油圧制御ボディが兼ねることにより、部品点数を低減することができ、製造コストおよび組付コストを下げることができる。
請求項5の手段を採用するの電動アクチュエータは、内外を連通させる呼吸口(以下、アクチュエータ呼吸口と称す)を備えるものであり、このアクチュエータ呼吸口は、バルブとともにクリーンオイル通過ケースの内部に配置されて、濾過エレメントを通過して濾過された負圧オイルが流れる部位で開口する。
これにより、アクチュエータ呼吸口が濾過エレメントを通過して濾過されたクリーンなオイルが流れる部位で開口するため、アクチュエータ呼吸口から異物が電動アクチュエータの内部に侵入する不具合が生じない。即ち、オイル中に浮遊する異物により電動アクチュエータが異常をきたす不具合を回避でき、OCVの信頼性を高めることができる。
そして、OCVのうち、少なくとも排出ポートは、クリーンオイル通過ケース内において濾過エレメントを通過して濾過された負圧オイルが流れる部位で開口する。
〔油圧制御装置の構成〕
先ず、油圧制御装置の基本構成を説明する。
車両走行用エンジンの出力回転比を可変する自動変速機は、流体継手(トルクコンバータ等)、複数のギヤ列(複数の遊星歯車装置等)、およびこの複数のギヤ列の切替を行う係合装置(多板クラッチ、多板ブレーキ等)の係脱をコントロールするための油圧制御装置を備える。
ここで、この実施例のロアボディ3には、係合装置の係脱を行うために油圧の切替等を行うOCV4が複数(図1中、4つ)設けられている。
なお、図2(a)は、電磁アクチュエータ12がOFFの時にリターンスプリング13の作用により、入力ポート14と出力ポート15の連通度合が最小(閉鎖)になるとともに、出力ポート15と排出ポート16の連通度合が最大になるN/C(ノーマリクローズ)タイプのOCV4を示し、図2(b)は、電磁アクチュエータ12がOFFの時にリターンスプリング13の作用により、入力ポート14と出力ポート15の連通度合が最大になるとともに、出力ポート15と排出ポート16の連通度合が最小(閉鎖)になるN/O(ノーマリオープン)タイプのOCV4を示すが、これらはOCV4を説明するための一例であって、それぞれN/OとN/Cが逆であっても良い。
バルブ11は、オイルポンプからオイルの供給を受ける入力ポート14、係合装置等に出力油圧を発生させる出力ポート15、ロアボディ3内に開口して内部を通過したオイルの排出を行う排出ポート16を備える。この排出ポート16は、ロアボディ3内に直接、あるいはバルブ11が差し込まれる部材に設けられた油路を介してロアボディ3内に開口する。
弁体18は、バルブハウジング17内で移動して、入力ポート14、出力ポート15、排出ポート16の連通度合を調節して、出力ポート15の油圧(あるいは吐出量)をコントロールする。
ソレノイド21は、通電により磁力を発生するコイルを備えるものであり、コネクタ23に設けられたコネクタ端子23aを介して与えられる通電量に応じた磁力を発生して、ムービングコア22を軸方向へ磁気吸引する。
ムービングコア22は、ソレノイド21の磁気吸引力によって軸方向へ駆動されるものであり、シャフト24を介して弁体18を軸方向へ移動させる。
ソレノイド21は、図1に示す自動変速機用の制御装置(ECU)25により車両の運転状態に応じて通電制御されることで、ムービングコア22および弁体18の軸方向位置が制御される。これによって、入力ポート14と出力ポート15の連通度合と、出力ポート15と排出ポート16の連通度合との比率が可変制御され、その結果、出力ポート15に発生するオイルの出力圧が制御される。
次に、実施例1の特徴を「実施例1の背景」と「不具合を解決する技術」とに分けて説明する。
(実施例1の背景)
従来技術では、油圧制御ボディ(アッパーボディ2とロアボディ3)の下側にオイル濾過吸引器(オイルストレーナ)が配置されていた。従来のオイル濾過吸引器は、油圧制御ボディとは別体のものであり、下部にオイルの吸込口が形成されたストレーナケース(具体的には、上ケースと下ケースからなる)と、吸込口からストレーナケース内に吸い込まれるオイルを濾過する濾過エレメントとから構成されていた。
ここで、排出ポート16は、ロアボディ3内に開口してオイルの排出を行う。
従来の技術では、ロアボディ3はオイルパン内と直接連通するものであり、排出ポート16から排出されるオイルはロアボディ3を介してオイルパン内に戻されていた。
従来技術では、排出ポート16がロアボディ3を介してオイルパン内と連通していたため、冬期など外気温度が極低温で、オイルの粘度が高くなっている状態では、排出ポート16のドレン性能が著しく悪化した状態になる。このように、排出ポート16のドレン性能が悪化すると、出力ポート15の吐出圧(あるいは吐出量)を精密にコントロールすることが困難になってしまう。
従来技術では、排出ポート16がロアボディ3内を介してオイルパン内と連通していたため、オイルパンを浮遊する異物が排出ポート16からバルブ11内に侵入する可能性がある。異物が排出ポート16からバルブ11内に侵入すると、OCV4が正常動作できなくなる可能性がある。
また、従来技術では、バルブ呼吸口19およびアクチュエータ呼吸口26も、ロアボディ3内を介してオイルパン内と連通していたため、オイルパンを浮遊する異物が、バルブ呼吸口19あるいはアクチュエータ呼吸口26から、バルブ11内あるいは電磁アクチュエータ12内に侵入する可能性があった。
従来技術のオイル濾過吸引器は、上ケースと、下ケースと、濾過エレメントとからなる独立したものであった。このため、部品点数が多くなり、コスト上昇の要因になっていた。
また、オイルパンの底面と、ロアボディ3の底面との狭い空間に独立したオイル濾過吸引器を配置していたため、オイル濾過吸引器が非常に薄型となり、オイルの吸込抵抗が大きくなる要因になっていた。
上記第1〜第3の問題点を解決するために、この実施例1は、次の技術的手段を採用している。
実施例1のオイル濾過吸引器は、複数のOCV4を収納するロアボディ3と、このロアボディ3の下部に装着され、下部にオイル吸込口31が形成されたストレーナカバー32と、ロアボディ3とストレーナカバー32の間に挟まれ、ロアボディ3内とストレーナカバー32内とを連通する部分に濾過エレメント(ストレーナエレメント)33が設けられたストレーナプレート34とによって構成される。
ストレーナカバー32は、ストレーナプレート34を介してロアボディ3の下面に取り付けられて、ストレーナプレート34の下面を空間(オイルが流れる空間)を介して覆うカバーであり、下部に開口するオイル吸込口31からオイルパン内のオイルを内部に吸引する。
なお、図1中の符号32aは、ストレーナカバー32に設けられた支持柱であり、ストレーナプレート34との間で濾過エレメント33を挟み付けて、濾過エレメント33の中間部を支持するものである。また、図1中の符号35aは、開口部35に設けられたネットであり、濾過エレメント33がロアボディ3内に吸い込まれて撓むのを防ぐものである。
ここで、フィルム基板36には、制御装置(ECU)25と接続されるECU配線37の他に、電磁アクチュエータ12のコネクタ端子23aと接続されるOCV配線38がプリントされている。各電磁アクチュエータ12のコネクタ23は、ストレーナプレート34に形成されたコネクタ挿通口39に挿入されて、フィルム基板36に設けられたOCV配線38と電気的に接続されている。
エンジンの運転中は、オイルポンプの吸引作動によってロアボディ3内のオイルを吸引するため、オイル吸込口31→ストレーナカバー32内→濾過エレメント33→ロアボディ3内を通ってオイルがオイルポンプに吸い込まれる。これによって、OCV4が配置されたロアボディ3の内部は、濾過エレメント33を通過して異物が除かれたクリーンな負圧のオイルによって満たされる。
実施例1のOCV4は、上述したように、オイルポンプの吸引作動により負圧が生じるロアボディ3の内部に配置されている。即ち、OCV4の排出ポート16は、ロアボディ3の内部において濾過エレメント33を通過して濾過された負圧オイルが流れる部位で開口する。
これにより、排出ポート16から排出されるオイルは、ロアボディ3内を流れるオイルの負圧により吸い出される作用を受ける。このため、冬期など外気温度が極低温におけるエンジンの始動直後など、オイル温度が極めて低く、オイルの粘性が著しく高まった状態であっても、排出ポート16から排出されるオイルが、ロアボディ3内を通過するオイルの負圧により吸い出される。即ち、オイルの粘性が高い状態であっても、排出ポート16のドレン性能を確保することができる。
なお、排出ポート16から排出されたオイルは、濾過エレメント33を通過することなくオイルポンプに吸い込まれるが、排出ポート16から排出されるオイルは比較的クリーンであるため問題はない。
実施例1のOCV4は、濾過エレメント33を通過して異物が除かれたクリーンなオイルが存在するロアボディ3の内部(クリーンサイド)で開口する。即ち、OCV4の排出ポート16は、濾過エレメント33を通過したクリーンなオイルが流れるロアボディ3の内部において開口する。
このため、排出ポート16から異物がバルブ11内に侵入する不具合が生じない。即ち、オイル中に浮遊する異物によりOCV4が異常をきたす不具合を回避でき、OCV4の信頼性を高めることができる。
実施例1のOCV4は、上述したように、濾過エレメント33を通過して異物が除かれたクリーンなオイルが存在するロアボディ3の内部(クリーンサイド)で開口する。即ち、OCV4のバルブ呼吸口19およびアクチュエータ呼吸口26は、濾過エレメント33を通過したクリーンなオイルが流れるロアボディ3の内部において開口する。
このため、バルブ呼吸口19またはアクチュエータ呼吸口26から、バルブ11内または電磁アクチュエータ12内に異物が侵入する不具合が生じない。即ち、オイル中に浮遊する異物によりOCV4が異常をきたす不具合を回避でき、OCV4の信頼性を高めることができる。
本実施例のオイル濾過吸引器は、ロアボディ3(油圧制御ボディの一部)が、クリーンオイル通過ケースの機能(従来技術のストレーナケースの上ケースの機能)を兼ねる。このため、従来の2部品(ロアボディ3と上ケース)が1部品(上ケースを兼ねるロアボディ3)で済む。これによって、部品点数が低減し、製造コストおよび組付コストを下げることができる。
本実施例のオイル濾過吸引器は、ロアボディ3とストレーナカバー32によってストレーナケースを構成するものであり、オイルパンの底面と、ロアボディ3の底面との狭い空間に独立したオイル濾過吸引器を配置しない。このため、ロアボディ3の下側のオイルの流れをスムーズにすることができ、オイルポンプの吸込抵抗を下げることができる。
本実施例では、オイルポンプを用いてOCV4が配置されるロアボディ3内を負圧にしたため、OCV4が配置されるロアボディ3内を安定して負圧にすることができる。
上記の実施例では、オイルポンプの発生する負圧を用いる例を示したが、オイルを引き寄せて流れを生じさせる他の手段を用いても良い。例えば、自動変速機の回転体(ギヤ列やクラッチ等)1の回転の連れ回りにより生じるオイルパン内のオイルの流れを利用して、排出ポート16、バルブ呼吸口19、アクチュエータ呼吸口26が開口する部分を、濾過エレメント33を用いて濾過しても良い。
上記の実施例では、ロアボディ3が、クリーンオイル通過ケースの機能(従来技術のストレーナケースの上ケースの機能)を兼ねる例を示したが、それぞれを独立して設けても良い。
上記の実施例では、自動変速機の油圧制御装置に本発明を適用する例を示したが、エンジンのカムシャフトの進角を可変するバルブタイミング可変装置の油圧制御装置など、他のオイル制御装置に本発明を適用しても良い。
4 OCV
11 バルブ
12 電磁アクチュエータ(電動アクチュエータ)
16 排出ポート
19 バルブ呼吸口
26 アクチュエータ呼吸口
33 濾過エレメント
Claims (5)
- 内部を通過したオイルを排出する排出ポートを有するバルブ、およびこのバルブを駆動する電動アクチュエータを備えるオイルフローコントロールバルブと、
負圧によりオイルが内部を流れる空間を形成するクリーンオイル通過ケース、およびこのクリーンオイル通過ケースに吸い込まれるオイルを濾過する濾過エレメントを備えたオイル濾過器とを具備し、
前記オイルフローコントロールバルブのうち、少なくとも前記排出ポートは、前記クリーンオイル通過ケース内において前記濾過エレメントを通過して濾過された負圧オイルが流れる部位で開口することを特徴とするオイル制御装置。 - 請求項1に記載のオイル制御装置において、
前記クリーンオイル通過ケースは、オイルの吸引と吐出を行うオイルポンプの吸引側に接続されて、前記オイルポンプに吸引されるオイルが内部を流れることを特徴とするオイル制御装置。 - 請求項2に記載のオイル制御装置において、
前記オイルフローコントロールバルブは、車両用の自動変速機に搭載される油圧制御装置に用いられることを特徴とするオイル制御装置。 - 請求項3に記載のオイル制御装置において、
前記オイルフローコントロールバルブは、前記油圧制御装置においてケースを成す油圧制御ボディの内部に収容されるものであり、
前記油圧制御ボディの一部あるいは全部が、前記クリーンオイル通過ケースを兼ねることを特徴とするオイル制御装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のオイル制御装置において、
前記電動アクチュエータは、内外を連通させる呼吸口を備えるものであり、
この呼吸口は、前記バルブとともに前記クリーンオイル通過ケースの内部に配置されて、前記濾過エレメントを通過して濾過された負圧オイルが流れる部位で開口することを特徴とするオイル制御装置。
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